JP2007047374A - 偏光分離素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紫外光領域から近赤外光領域まで使用することが可能であり、開口が広く、且つ、高い消光比を有する偏光分離素子を提供する。
【解決手段】 第1プリズム10と、第2プリズム20と、これらの間に介在する平板30とを備えた偏光分離素子1であって、第1プリズム10は、第1入射面11と、第1入射面11と所定の角度をなす第1透過光出射面12とを備え、第2プリズム20は、第1プリズム10からの透過光を外部へ出射させる第2透過光出射面21と、第2透過光出射面21と所定の角度をなす第2入射面22とを備え、平板30は、第1透過光出射面12と第2入射面22によって挟持され、第1プリズム10と第2プリズム20は、Liで形成され、平板30は、α‐SiOで形成され、第1プリズム10には、第1透過光出射面12で反射された反射光を外部へ透過させるための第1反射光出射面13が形成された。
【選択図】 図1

Description

本発明は偏光分離素子に係り、特に紫外光領域から近赤外光領域の入射光に対応する偏光分離素子に関する。
従来、偏光分離素子(PBS)としてローションプリズムが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のローションプリズムは、四ほう酸リチウム単結晶(Li単結晶)からなるものであり、少なくとも紫外光領域の波長190nm程度から近赤外光領域側にかけて使用することが可能である。
また、他の偏光分離素子としては、ガラス基板等に光学薄膜を形成した光学薄膜PBS,異方性光学結晶を接着剤で接合したグラン−トムソン型PBS,異方性光学結晶を空気層を介して対向させたグラン−テーラー型PBS,異方性光学結晶を接合したウォーラストンプリズムが知られている。
特開2000−329937号公報(第3頁、第2図)
しかしながら、特許文献1のようなローションプリズムは、偏光分離した2本の光線が同方向に出射されその分離角が小さく、分離角の大きさが波長に依存するので、広帯域化ができないという問題がある。
また、光学薄膜PBSは、安価に製造できるものの、透過光および反射光の消光比を高めることが難しいという問題がある。
グラン−トムソン型PBSは、接着剤によって紫外光が吸収されてしまうため紫外光領域で使用できないという問題がある。
グラン−テーラー型PBSは、一般的に反射光の消光比が悪いと共に、開口が狭く使用用途が限定されるという問題がある。
ウォーラストンプリズムは、偏光分離した2本の光線が共に直進しないこと、分離角が小さいこと、分離角が波長依存性を有し広帯域化できない等の問題がある。
本発明の目的は、上記問題に鑑み、紫外光領域から近赤外光領域まで使用することが可能であり、開口が広く、且つ、高い消光比を有する偏光分離素子を提供することにある。
前記課題は、本発明によれば、第1プリズムと、第2プリズムと、前記第1プリズムと第2プリズムとの間に介在する平板とを備えた偏光分離素子であって、前記第1プリズムは、外部からの入射光を入射させるための第1入射面と、該第1入射面と所定の角度をなし外部からの入射光を透過および反射する第1透過光出射面と、を備え、前記第2プリズムは、前記第1プリズムからの透過光を外部へ出射させる第2透過光出射面と、該第2透過光出射面と所定の角度をなす第2入射面と、を備え、前記平板は、前記第1透過光出射面と前記第2入射面によって挟持され、前記第1プリズムと第2プリズムは、異方性結晶材料であるLiで形成され、前記平板は、異方性結晶材料であるα‐SiO(水晶)で形成され、前記第1プリズムには、前記第1透過光出射面で反射された反射光を外部へ透過させるための第1反射光出射面が形成されることにより解決される。
このように本発明の偏光分離素子は、第1プリズムと第2プリズムとが平板を介して接続された構成であり、第1プリズム,第2プリズムはLiで形成され、平板はα‐SiOで形成される。Liとα‐SiOは、後述するように異常光屈折率が紫外光領域から近赤外光領域まで略一致しており、屈折率の大きい順にLiの常光屈折率,Liとα‐SiOの異常光屈折率,α‐SiOの常光屈折率となっている。
したがって、本発明では、所定の角度を適当に設定することにより、第1プリズムに入射した入射光のうち常光線を第1プリズムと平板との界面で全反射させ、異常光線をこの界面を透過して平板を介して第2プリズムに透過させる構成とすることができる。このとき、Liとα‐SiOの異常光屈折率が紫外光領域から近赤外光領域まで略一致しているので、異常光線はほとんど界面において反射されることなく界面を透過する。これにより、界面における反射光および透過光の消光比を極めて高く保持することができる。そして、本発明の偏光分離素子では、消光比の極めて高い反射光および透過光をそれぞれ第1プリズムの第1反射光出射面,第2プリズムの第2透過光出射面から大きな分離角度で外部へ出射させることができる。
また、Liとα‐SiOは紫外光領域から近赤外光領域まで透明であるため、本発明の偏光分離素子は、この範囲において用いることが可能となる。
また、前記課題は、本発明によれば、第1プリズムと、第2プリズムと、前記第1プリズムと第2プリズムとの間に介在する平板とを備えた偏光分離素子であって、前記第1プリズムは、外部からの入射光を入射させるための第1入射面と、該第1入射面と所定の角度をなし外部からの入射光を透過および反射する第1透過光出射面と、を備え、前記第2プリズムは、前記第1プリズムからの透過光を外部へ出射させる第2透過光出射面と、該第2透過光出射面と所定の角度をなす第2入射面と、を備え、前記平板は、前記第1透過光出射面と前記第2入射面によって挟持され、前記第1プリズムと第2プリズムは、異方性結晶材料であるLiで形成され、前記平板は、異方性結晶材料であるα‐SiOで形成され、前記第1プリズムには、前記第1透過光出射面で反射された反射光を、前記第2プリズム側へ反射させるための第1反射光反射面が形成され、前記第2プリズムには、前記第1反射光反射面で反射された反射光を外部へ出射させるための第2反射光出射面が形成されることにより解決される。
このように本発明の偏光分離素子は、第1プリズムと第2プリズムとが平板を介して接続された構成であり、第1プリズム,第2プリズムはLiで形成され、平板はα‐SiOで形成される。
したがって、本発明では、所定の角度を適当に設定することにより、第1プリズムに入射した入射光のうち常光線を第1プリズムと平板との界面で全反射させ、異常光線をこの界面を透過して平板を介して第2プリズムに透過させる構成とすることができる。このとき、Liとα‐SiOの異常光屈折率が紫外光領域から近赤外光領域まで略一致しているので、異常光線はほとんど界面において反射されることなく界面を透過する。これにより、界面における反射光および透過光の消光比を極めて高く保持することができる。
そして、本発明の偏光分離素子では、消光比の極めて高い反射光は、第1プリズムの第1反射光反射面によって第2プリズム側へ反射され、第2プリズムの第2反射光出射面から外部へ出射される。また、界面における透過光は、第2プリズムの第2透過光出射面から外部へ出射される。このように反射光の反射方向が第1反射光反射面によって変更されるので、反射光および透過光を大きな分離角度で外部へ出射させることができる。
また、Liとα‐SiOは紫外光領域から近赤外光領域まで透明であるため、本発明の偏光分離素子は、この範囲において用いることが可能となる。
また、前記第1反射光反射面は、前記第2透過光出射面から出射する透過光に対して、該第1反射光反射面で反射された反射光を略直行させるように形成されると好適である。
また、前記第1プリズムと前記平板,前記平板と前記第2プリズムが、それぞれオプティカルコンタクトにて接合されると、第1プリズムと平板,平板と第2プリズムの間には接着剤が介在しないので、接着剤による紫外光の吸収が発生しない。これにより、本発明の偏光分離素子は、通常の可視光,近赤外光領域に使用を限定されることなく、紫外光領域においても使用することができる。
また、前記第1プリズムおよび前記第2プリズムは、その光学軸が前記第1入射面と略平行かつ前記第1透過光出射面と略平行な第1方向、または、該第1方向に対して略垂直かつ前記第1入射面と略平行な第2方向に設定することができる。
また、このとき、前記平板は、その光学軸が前記第1方向または第2方向に設定することができる。
本発明の偏光分離素子は、第1プリズムと第2プリズムとを平板を介して接合した構成であり、第1プリズム,第2プリズムはLiで形成され、平板はα‐SiOで形成されている。これら光学材料は紫外光領域から近赤外光領域まで透明であると共に、異常光屈折率が紫外光領域から近赤外光領域まで略一致している。この光学的性質により、本発明の偏光分離素子は、第1プリズムと平板との界面において、第1プリズムから入射した入射光のうち異常光はほとんど反射なしに透過させ、一方、常光線は全反射させることができる。これにより、消光比の極めて高い反射光および透過光を得ることができる。また、開口を広くすることが可能である。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する構成等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図4は本発明の一実施形態に係るものであり、図1は偏光分離素子の構成を表す説明図、図2は偏光分離素子を構成する光学結晶の波長と屈折率との関係を表すグラフ、図3は偏光分離素子の入射角と反射率との関係を表すグラフ、図4は偏光分離素子の反射光の波長と消光比の関係を表わすグラフである。
図5〜図11は本発明の他の実施形態に係るものであり、図5〜図8は偏光分離素子の構成を表す説明図、図9〜図11はそれぞれ図6〜図8の偏光分離素子の入射角と反射率との関係を表すグラフである。
本実施形態の偏光分離素子1は、紫外光領域から可視光領域,近赤外光領域まで対応可能なグラン−トムソンプリズム型の偏光ビームスプリッタ(PBS)である。図1に示すように、本例の偏光分離素子1は、第1プリズム10と第2プリズム20とを平板30を介して接合した構成である。第1プリズム10と第2プリズム20は、同一の異方性結晶材料であるLiで形成されている。また、平板30は、異方性結晶材料であるα−SiO(水晶)で形成されている。
第1プリズム10には、光軸Lに対して略垂直であり外部からの入射光を入射させるための第1入射面11と、外部からの入射光を透過および反射する第1透過光出射面12と、第1透過光出射面12で反射された反射光を外部へ透過させるための第1反射光出射面13が形成されている。第1入射面11と第1透過光出射面12がなす角度は、所定角度A(本例では約76度)に設定されている。
本例では、光軸Lに沿って第1入射面11から入射した入射光は、そのうち常光線が第1透過光出射面12によって全反射される。一方、後述するように異常光線は、第1透過光出射面12を透過して光軸Lに沿って平板30および第2プリズム20を通過して外部へ出射される。
本例では、反射光(常光線)は、光軸Lと略28度の角度をなす方向に反射される。第1反射光出射面13は、この反射光が略垂直に入射するように角度設定されている。そして、第1反射光出射面13に入射した反射光は、第1反射光出射面13から外部へ出射する。
このように、本例では、常光線と異常光線を2方向に分離することが可能であり、その分離角を約28度と大きく設定することができる。
第2プリズム20には、第1プリズム10から透過光を入射させるための第2入射面22と、第1プリズム10から光軸Lに沿って第1透過光出射面12および第2入射面22を透過した透過光を外部へ出射させる第2透過光出射面21が形成されている。第2透過光出射面21と第2入射面22のなす角度は、所定角度A(本例では約76度)に設定されている。
また、平板30は、略平行な入射面31,出射面32を有する薄板状の部材である。
そして、偏光分離素子1は、平板30が第1プリズム10の第1透過光出射面12と第2プリズム20の第2入射面22に挟持されて構成されている。すなわち、偏光分離素子1は、第1プリズム10の第1透過光出射面12に平板30の入射面31が接合され、平板30の出射面32に第2プリズム20の第2入射面22が接合されている。これらは、接着剤を用いずにオプティカルコンタクトによって接合されている。したがって、第1プリズム10から第2プリズム20への透過光が接着剤によって吸収されてしまう不都合が生じない。
平板30を介して第1プリズム10と第2プリズム20が接合されることにより、第1プリズム10の第1入射面11と第2プリズム20の第2透過光出射面21は、略平行となる。
本例では、第1プリズム10,第2プリズム20および平板30の光学軸は、同一方向に設定されており、その方向は、第1入射面11および第2透過光出射面21と略平行(光軸Lに対して垂直)であって、紙面に対して垂直な第1方向(第1入射面11および第1透過光出射面12の幅方向と略平行)に設定されている。
入射光は、第1プリズム10の第1入射面11に対して所定の内部入射角許容幅(開口)で入射可能である。図1に示すように第1入射面11に対して垂直な光軸に対して「−」側(平板30に対する入射角が浅くなる方向)から「+」側(平板30に対する入射角が深くなる方向)の所定角度幅において入射光を入射させることができる。
この内部入射角許容幅内で第1入射面11に入射した入射光のうち常光線が、第1プリズム10と平板30との境界(第1透過光出射面12)において第1プリズム10の側面(第1反射光出射面13)へ向けて全反射される。一方、全反射されなかった異常光線は、平板30および第2プリズム20を通過して第2透過光出射面21から外部へ出射する。これにより、偏光分離素子1へ入射した入射光の異常光線および常光線を分離することができる。
図2に第1プリズム10および第2プリズム20を構成するLiおよび平板30を構成するα‐SiOの常光屈折率,異常光屈折率と波長との関係を示す。
Liの常光屈折率をn1o、異常光屈折率をn1eで表し、α‐SiOの常光屈折率をn2o、異常光屈折率をn2eで表す。
図2では200nmから1600nmの波長範囲を示しているが、190nmから2000nmの波長範囲において、Liの常光屈折率n1oは、異常光屈折率n1eよりも大きくなっている。また、α‐SiOの異常光屈折率n2eは、常光屈折率をn2oよりも大きくなっている。
そして、Liの異常光屈折率n1eとα‐SiOの異常光屈折率n2eは、上記波長範囲において略一致している。
すなわち、本例では、紫外光領域から近赤外光領域にわたって、屈折率が大きい順にLiの常光屈折率n1o、Liの異常光屈折率n1eおよびα‐SiOの第2材料の異常光屈折率n2e、α‐SiOの常光屈折率n2oとなっている。異常光屈折率n1eおよび異常光屈折率n2eは、紫外光領域から近赤外光領域にわたって略一致している。
図3は波長300nmにおける偏光分離素子1の入射角と反射率の関係を表している。なお、ここでいう入射角は、第1プリズム10から平板30へ入射する入射光の入射角(すなわち、第1透過光出射面12への入射角)を指す。
本例では、図3から分かるように、第1プリズム10から平板30への入射角が約73°以上で常光線が全反射するようになる(a1)。また、入射角が約88°以上で異常光線が10%以上反射するようになる(a2)。このように、本例では、入射角73°〜88°(−3°〜+12°)において使用することが可能であり、約15°の広い開口を有する。
本例では、角度Aは、第1プリズム10へ入射した入射光のうち第1プリズム10の光学軸と垂直な振動面を有する常光線が、境界面(第1透過光出射面12)において全反射される大きさ(全反射角度以上)に設定されている。また、角度Aは、第1プリズム10の光学軸と平行な振動面を有する異常光線が、境界面(第1透過光出射面12)で全反射されない大きさ(全反射角度未満)に設定されている。
したがって、異常光線は、第1透過光出射面12を透過して平板30および第2プリズム20へ入射し、第2プリズム20の第2透過光出射面21から外部へ出射される。つまり、偏光分離素子1の第1入射面11へ入射した入射光のうち、常光線は偏光分離素子1の第1反射光出射面13から外部へ向けて全反射され、異常光線のみが直進して第2透過光出射面21から出射する。
なお、本例では角度Aが約76度に設定されているが、常光線を全反射させることができると共に、異常光線を全反射させることなく反射率を所定レベル以下とすることができれば、これに限られるものではない。
さらに、本例の特徴的な構成として、第1プリズム10,第2プリズム20および平板30の異常光屈折率が使用波長範囲で略一致している。したがって、第1透過光出射面12に入射した異常光線(S波)は、界面でほとんど反射することがなく、異常光線の透過率は極めて高くなっている。したがって、反射光には異常光線がほとんど含まれず、反射光はほぼ常光線(P波)のみとなっている。この構成により、本例の偏光分離素子1では、反射光および透過光の消光比を高くすることができる。
図4に第1透過光出射面12での反射光の消光比と波長との関係を示す。このように、本例では、反射光の消光比は、350〜2000nmの波長範囲において55dB程度であり、190〜350nmの波長範囲において30〜55dB程度である。
波長350nm以上では、異常光屈折率n1eおよび異常光屈折率n2eが極めてよく一致しているため、反射光の消光比は55dBと極めて良好となる。
一方、波長190〜350nmでも、異常光屈折率n1eおよび異常光屈折率n2eがよく一致しているため反射光の消光比は良好であるが、両者にわずかなずれがあるため波長350nm以上での消光比と比べると低くなっている。
また、本例では、190〜2000nmの波長範囲における透過光の消光比は、55dB程度となっている。
以上のように、本例の偏光分離素子1では、紫外光領域から近赤外光領域まで透明なLiとα‐SiOを用いてグラン−トムソン型PBSを構成することによって、広い開口を有すると共に紫外光領域から近赤外光領域まで使用することが可能である。
また、第1プリズム10,平板30,第2プリズム20は、接着剤を用いずにオプティカルコンタクトにて接合されているので、従来のグラン−トムソン型PBSのように接着剤によって紫外光領域で使用することができないという不都合を回避することができる。
さらに、本例では、使用波長範囲において第1プリズム10および平板30を構成する光学結晶材料の異常光屈折率が略一致しているので、入射光を常光線と異常光線に極めて高い消光比で分離することができる。
さらに、本例では、分離された2つの光線は、大きな分離角度で分離することが可能である。
本発明は以下のように改変することができる。なお、上記実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5に示す例では、第1プリズム10には、第1入射面11と、第1透過光出射面12と、第1透過光出射面12で反射された反射光を反射させるための第1反射光反射面14が形成されている。
第2プリズム20には、第2入射面22と、第2透過光出射面21と、第1反射光反射面14で反射された反射光を外部へ出射させる第2反射光出射面23が形成されている。第2反射光出射面23は、第2透過光出射面21と略垂直(すなわち、紙面と垂直な方向)に形成されている。
本例では、第1反射光反射面14は、第1入射面11と約59度をなすように形成されている。これにより、第1透過光出射面12で反射された反射光は、第1反射光反射面14に約31度の入射角で入射して反射する。第1反射光反射面14は、この面で反射された反射光が、第1透過光出射面12で全反射されない角度(全反射角度未満)で入射するように角度設定されている。本例では、この反射光の反射する方向が光軸Lと略垂直となるように設定されている。
第1反射光反射面14で反射した反射光は、第1透過光出射面12を透過して平板30および第2プリズム20を通過して、第2反射光出射面23に入射する。第2反射光出射面23は、この反射光が垂直に入射するように角度設定されており、この第2反射光出射面23に入射した反射光は、第2反射光出射面23を透過して外部へ出射される。
これにより、第2透過光出射面21から出射する透過光(異常光線)と第2反射光出射面23から出射する反射光(常光線)とは略垂直をなすように構成される。このように、本例では、第1反射光反射面14および第2反射光出射面23を形成することにより、分離角度を略90度とすることができる。
また、上記実施形態では、第1プリズム10,第2プリズム20,平板30を構成する異方性光学結晶材料の光学軸がすべて第1方向に設定されていたが、図6〜図8に示すように構成してもよい。
図6の例では、第1プリズム10および第2プリズム20の光学軸は紙面に対して略垂直な第1方向(第1入射面11および第1透過光出射面12の幅方向と略平行)に設定され、平板30の光学軸は紙面上下方向(第1入射面11の上下方向)と略平行(光軸Lと垂直)、かつ、第1プリズム10および第2プリズム20の光学軸と垂直である第2方向に設定されている。
図7の例では、第1プリズム10,第2プリズム20および平板30の光学軸は、紙面上下方向(第1入射面11の上下方向)と略平行な第2方向に設定されている。
図8の例では、第1プリズム10および第2プリズム20の光学軸は紙面上下方向(第1入射面11の上下方向)と略平行な第2方向に設定され、平板30の光学軸は紙面に対して略垂直(第1入射面11および第1透過光出射面12の幅方向と略平行、第1プリズム10および第2プリズム20の光学軸と垂直)である第1方向に設定されている。
なお、図6〜図8の例では、光学軸の方向以外は図1の実施形態と同様である。
図9〜図11は、それぞれ図6〜図8の例での波長300nmにおける偏光分離素子1の入射角と反射率の関係を表している。
図9から分かるように、図6の例では、入射角が約74°以上で常光線が全反射するようになり(b1)、約82°以上で異常光線が10%以上反射するようになる(b2)。このように、図6の例では、入射角74°〜82°(−2°〜+6°)において使用することが可能であり、約8°の広い開口を有する。
また、図10から分かるように、図7の例では、図1の例と同様に、入射角が約73°以上で常光線が全反射するようになり(c1)、約88°以上で異常光線が10%以上反射するようになる(c2)。このように、図7の例では、入射角73°〜88°(−3°〜+12°)において使用することが可能であり、約15°の広い開口を有する。
また、図11から分かるように、図8の例では、図6の例と同様に、入射角が約74°以上で常光線が全反射するようになり(d1)、約82°以上で異常光線が10%以上反射するようになる(d2)。このように、図8の例では、入射角74°〜82°(−2°〜+6°)において使用することが可能であり、約8°の広い開口を有する。
図6〜図8の例で示したように、光学軸の方向を変えても広い開口を確保することが可能であることが分かる。そして、このように構成しても、第1プリズム10および平板30の異常光屈折率が使用波長範囲(紫外光領域から近赤外光領域)において略一致しているので、反射光および透過光の消光比を良好とすることができる。
しかしながら、より好ましくは、図1や図7の例で示したように、第1プリズム10,第2プリズム20,平板30の光学軸を同一方向とするのがよい。
また、図6〜図8の光学軸配置とした場合に、図5のように第1反射光反射面14,第2反射光出射面23を形成してもよい。
本発明の一実施形態に係る偏光分離素子の構成を表す説明図である。 偏光分離素子を構成する光学結晶の波長と屈折率との関係を表すグラフである。 偏光分離素子の入射角と反射率との関係を表すグラフである。 偏光分離素子の反射光の波長と消光比の関係を表わすグラフである。 本発明の他の実施形態に係る偏光分離素子の構成を表す説明図である。 本発明の他の実施形態に係る偏光分離素子の構成を表す説明図である。 本発明の他の実施形態に係る偏光分離素子の構成を表す説明図である。 本発明の他の実施形態に係る偏光分離素子の構成を表す説明図である。 図6の偏光分離素子の入射角と反射率との関係を表すグラフである。 図7の偏光分離素子の入射角と反射率との関係を表すグラフである。 図8の偏光分離素子の入射角と反射率との関係を表すグラフである。
符号の説明
1 偏光分離素子
10 第1プリズム
11 第1入射面
12 第1透過光出射面
13 第1反射光出射面
14 第1反射光反射面
20 第2プリズム
21 第2透過光出射面
22 第2入射面
23 第2反射光出射面
30 平板
31 入射面
32 出射面

Claims (6)

  1. 第1プリズムと、第2プリズムと、前記第1プリズムと第2プリズムとの間に介在する平板とを備えた偏光分離素子であって、
    前記第1プリズムは、外部からの入射光を入射させるための第1入射面と、該第1入射面と所定の角度をなし外部からの入射光を透過および反射する第1透過光出射面と、を備え、
    前記第2プリズムは、前記第1プリズムからの透過光を外部へ出射させる第2透過光出射面と、該第2透過光出射面と所定の角度をなす第2入射面と、を備え、
    前記平板は、前記第1透過光出射面と前記第2入射面によって挟持され、
    前記第1プリズムと第2プリズムは、異方性結晶材料であるLiで形成され、
    前記平板は、異方性結晶材料であるα‐SiOで形成され、
    前記第1プリズムには、前記第1透過光出射面で反射された反射光を外部へ透過させるための第1反射光出射面が形成されたことを特徴とする偏光分離素子。
  2. 第1プリズムと、第2プリズムと、前記第1プリズムと第2プリズムとの間に介在する平板とを備えた偏光分離素子であって、
    前記第1プリズムは、外部からの入射光を入射させるための第1入射面と、該第1入射面と所定の角度をなし外部からの入射光を透過および反射する第1透過光出射面と、を備え、
    前記第2プリズムは、前記第1プリズムからの透過光を外部へ出射させる第2透過光出射面と、該第2透過光出射面と所定の角度をなす第2入射面と、を備え、
    前記平板は、前記第1透過光出射面と前記第2入射面によって挟持され、
    前記第1プリズムと第2プリズムは、異方性結晶材料であるLiで形成され、
    前記平板は、異方性結晶材料であるα‐SiOで形成され、
    前記第1プリズムには、前記第1透過光出射面で反射された反射光を、前記第2プリズム側へ反射させるための第1反射光反射面が形成され、
    前記第2プリズムには、前記第1反射光反射面で反射された反射光を外部へ出射させるための第2反射光出射面が形成されたことを特徴とする偏光分離素子。
  3. 前記第1反射光反射面は、前記第2透過光出射面から出射する透過光に対して、該第1反射光反射面で反射された反射光を略直行させるように形成されたことを特徴とする請求項2に記載の偏光分離素子。
  4. 前記第1プリズムと前記平板,前記平板と前記第2プリズムは、それぞれオプティカルコンタクトにて接合されてなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光分離素子。
  5. 前記第1プリズムおよび前記第2プリズムは、その光学軸が前記第1入射面と略平行かつ前記第1透過光出射面と略平行な第1方向、または、該第1方向に対して略垂直かつ前記第1入射面と略平行な第2方向に設定されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偏光分離素子。
  6. 前記平板は、その光学軸が前記第1方向または第2方向に設定されたことを特徴とする請求項5に記載の偏光分離素子。

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