JP2007045445A - 弾性体、及び弾性体が封入されたスパウト - Google Patents

弾性体、及び弾性体が封入されたスパウト Download PDF

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Abstract

【課題】スパウトに封入する際に、安定した押圧力が作用する弾性体を提供する。
【解決手段】本発明に係る弾性体50は、シート材で構成される収容体に溶着されて収容体内の収容物を注出するスパウト10に封入されると共に、収容物を注出する注出針が挿抜されるようになっている。この弾性体50は、スパウト10に形成される弾性体封入用の開口部15aと略同一形状の挿入本体部50aと、この挿入本体部50aに突出するように一体形成され、スパウトの収容部内壁から押圧力が作用する突出部50bと、を有することを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば合成樹脂製の収容体に取着されるスパウトに封入される弾性体、及びそのような弾性体が封入されたスパウトに関する。
従来、合成樹脂シートのような比較的柔軟な材質で形成された収容体に、その内部の収容物を取り出すべく、スパウトを取着したスパウト付き収容体が知られている。通常、スパウトは、合成樹脂等によって一体形成されており、上記した合成樹脂シート間に配置して、熱溶着することで挟着されている。そして、このようなスパウト付き収容体は、様々な分野で用いられており、それに応じて、スパウトは多様な構成が開発されている。
例えば、スパウト付き収容体の使用態様として、スパウトの口部に吸出し用の針(注出針)を刺し込んで収容物を注出し、これを必要個所に供給するものがある。この場合、スパウトの口部には、収容物を封止すると共に、複数回の使用が可能となるように、注出針を刺し込むゴム等の弾性体が封入(以下、本明細書では、「収容」とも記載する)されている。
ところで、このような構成では、弾性体は、注出針が刺し込まれる中心領域に向かってかなり強い押圧力を有していなければならない。すなわち、この押圧力が弱いと、刺し込まれた注出針と弾性体との間に隙間が生じたり、或いは、注出針が引き抜かれた後に、その注出針の跡がそのまま残って通路が生じてしまい、内容物が漏れ出し易くなってしまうからである。
このような問題を解決するために、特許文献1には、合成樹脂シートが溶着される溶着部に弾性体を収容する収容部を形成すると共に、前記溶着部にヒンジを介して開閉可能な分割部を設けておき、前記収容部に弾性体を収容した状態で分割部を閉じることで、弾性体に押圧力を付与するスパウトが開示されている。
また、本出願人は、先の出願である特許文献2において、スパウトの溶着面に開口を形成し、この開口の幅よりも若干大きい(0.5〜1mm程度)球形の弾性体を封入して、スパウト本体の内壁部から押圧力を作用させるスパウトを提案している。
特開2003−104402号 特願2004−183596号
しかし、上記した特許文献1に開示されているスパウトでは、その本体がヒンジによって開閉されるように構成されているため、構造が複雑となってコストが高くなるという問題がある。また、本体に対して分割部が開閉可能であり、分割部を閉じた状態で押圧力を作用させる構成であることから、弾性体に対する押圧力が安定しない可能性がある。そして、弾性体に対して押圧力が安定して作用しないと、注出針を挿抜する際に、弾性体が収容部内で変動(位置ずれ)することがあり、これにより、複数回に渡って注出針を刺し込む際に、次第に刺し込み跡が広がる等、液漏れが生じる可能性もある。
また、例えば、プリンタの分野では、その本体を小型化することが行われており、それに伴ってインクを収容したスパウト付き収容体も小型化することが行われている。具体的に、特許文献2で提案されているスパウトでは、スパウトの本体をより小型化して、直径4mm〜5mm程度の球形の弾性体を封入するものも開発される状況にある。ところが、このような弾性体を封入したスパウトには、直径1.5mm程度の注出針が挿抜されることから、挿抜時に弾性体が破損等し易く、結果として、液漏れ等が生じる原因ともなる。この場合、押圧力が強過ぎたり、注出針との接触長さが長過ぎると、注出針の挿抜時に大きな抵抗となってしまい、弾性体がより破損等生じ易くなってしまう。すなわち、スパウトの使用用途に応じて、弾性体は、適切な形状、或いは適切な押圧力や注出針の挿抜抵抗が得られるように構成することが好ましい。
さらに、弾性体を封入するスパウトについても、弾性体の形状が特別な形状に限定されることはなく、種々変更しても、封入時において、安定した一定の押圧力が作用するように構成しておくことが好ましい。
本発明は、上記した問題に基づいて成されたものであり、スパウトに封入する際に、安定した押圧力が作用する弾性体を提供することを目的とする。また、本発明は、構造が簡単で弾性体の形状に関係なく、封入された弾性体に、安定して一定の押圧力が作用するスパウトを提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、シート材で構成される収容体に溶着されて収容体内の収容物を注出するスパウトに封入されると共に、収容物を注出する注出針が挿抜される弾性体において、前記スパウトに形成された弾性体封入用の開口部と略同一形状の挿入本体部と、この挿入本体部に突出するように一体形成され、前記スパウトの収容部内壁から押圧力が作用する突出部と、を有することを特徴とする。
このような構成の弾性体は、スパウトに形成される弾性体封入用の開口部を介して挿入本体部を収容部に収容すると、収容部の内壁から、挿入本体部に一体形成された突出部に対して押圧力が作用し、挿入本体部にも押圧力が作用するようになる。この場合、挿入本体部は、スパウト側に形成される弾性体封入用の開口部に容易に挿入できるように、開口部に押し付けた際に同一の形状、又は若干の隙間が生じる程度の形状であることが好ましい。このような構成の弾性体は、挿入本体部をスパウトの開口部に挿入する際、突出部が開口部に引っ掛からないように、突出部、又は挿入本体部を弾性変形させながら挿入本体部を開口部内に押し込む。
そして、上記した構成の弾性体では、突出部の大きさや突出量を変えることにより、弾性体に作用する押圧力を変更(調整)することが可能となる。すなわち、スパウトの使用用途に応じて封入される弾性体の構成を変えることにより、適切な押圧力を作用させることが可能となる。
上記した構成の弾性体においては、請求項2にあるように、前記挿入本体部は、注出針が挿抜される方向と直交する方向に、少なくとも5mm以上の長さを有し、かつ注出針が挿抜される方向に、3mm以上の厚さを有することが好ましい。
すなわち、挿入本体部の、注出針が挿抜される方向と直交する方向の長さ(ここでは、最小の幅で定義される)が3mm以上あることにより、通常用いられる注出針を挿抜しても、割れや損傷などを効果的に防止することが可能となる。また、注出針が挿抜される方向の厚さについても、3mm以上あることにより、注出針を挿抜しても、割れや損傷などを防止することが可能となる。なお、厚さが厚くなりすぎると、逆に、注出針の挿抜時の抵抗が高まってしまうため、厚さは、5mm以下に設定しておくことが好ましい。
また、上記した構成の弾性体においては、挿入本体部に形成される突出部は、請求項3にあるように、挿入本体部に対して、注出針が挿抜される方向と直交する方向に突出形成されていても良いし、請求項4にあるように、注出針が挿抜される方向に突出形成されていても良い。或いは、それ以外の方向に突出形成されていても良い。また、挿入本体部については、円柱形状、角柱形状(板状)にする等、スパウトの開口部に対して、突出部を除いた部分が嵌り込めるような形状であれば良い。
また、上記した構成において、突出部の頂部には、請求項5にあるように、平坦部が形成されていることが好ましい。
このような構成では、弾性体をスパウトの本体に挿入した際に、平坦部が、収容部内壁と面接することから、弾性体が安定した状態で収容部内に収容されるようになる。このため、注出針の挿抜時に弾性体が位置ずれするようなことはなく、安定した収容状態が維持される。
また、上記した課題を解決するために、請求項6に係る発明は、シート材で構成される収容体に溶着され、弾性体が封入された本体を有するスパウトにおいて、前記本体は、前記シート材が溶着される一対の溶着面と、前記一対の溶着面の少なくとも一方に開口する開口部と、前記開口部を介して挿入される弾性体を収容すると共に、収容された弾性体に押圧力を付与する内壁を備えた収容部と、前記収容部と連通し、収容物を注出する注出針が挿通される挿通部と、を有することを特徴とする。
上記した構成のスパウトでは、弾性体を、溶着面に形成された開口部を介して収容部に封入する構成であり、スパウトの本体に溶着面、開口部、収容部、挿通部が一体形成されているため、スパウト全体の構造が簡略化される。そして、弾性体を、開口部を介して収容部に収容すると、その弾性体には、収容部の内壁から押圧力が作用するようになる。この場合、収容部に封入される弾性体については、球形、円柱状、角柱状、球状、或いは上記した構成のように、挿入本体部に突出部を形成したもの等、その形状については適宜変形される。
また、スパウトの本体には、請求項7にあるように、例えば、外部装置用に位置決めできるようなフランジや突部等のガイド部材が形成されていても良い。
そして、上記した構成のスパウトにおいては、請求項8にあるように、前記本体に形成される挿通部、又は上記したガイド部材に設けられる連通部に、収容部を封止する薄膜状の封止壁を設けておくことが好ましい。
このような構成では、弾性体に埃等が付着したり、或いは、収容物が弾性体に接触することが防止される。
本発明によれば、スパウトに弾性体を封入する際、安定した押圧力が作用する弾性体が得られるようになる。
また、本発明によれば、弾性体の形状に関係なく、簡易な構成で封入される弾性体に、安定して一定の押圧力を作用させるスパウトが得られるようになる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図5は、本発明に係るスパウト、及びスパウトに封入される弾性体の第1の実施形態を示す図であり、図1(a)はスパウトが取着されたスパウト付き収容体の構成を示す上面図、図1(b)は側面図、図2はスパウトの構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図、図3はスパウトに封入される弾性体の構成を示す斜視図、図4はスパウトに弾性体を封入する状態を示す斜視図、そして、図5は、弾性体が封入された状態を示すスパウトの中央断面図である。
図1に示すように、スパウト付き収容体1は、シート材2a、例えば、比較的安価な材料である柔軟な合成樹脂シートを複数枚準備し、これを対向配置して格子状の斜線で示す領域を熱溶着することで作成された収容体2と、その上端部分においてシート材間に挟着(熱溶着)されたスパウト10とを備えて構成されている。なお、収容体2は、1枚のシート材を折り曲げて端部領域を溶着して作成されていても良い。
前記スパウト10は、対向するシート材2aが溶着される一対の溶着面11を具備した本体12を備えており、本体12は、溶着面11にシート材を溶着し易いように、断面略舟型形状となるように形成されている。なお、図に示す各溶着面11は、単一の湾曲面で構成されているが、平坦面を有していても良い。
前記本体12の中央部分には、収容部15が形成されている。この収容部15は、本体12の内部を方形状にくり抜き、前記両側の溶着面11に対して開口することで形成されており、その大きさは、ここに封入される弾性体50の形状と略同一となるように構成されている。この収容部15は、溶着面11に対して開口する開口部(開口)15aを介して弾性体50を挿入して封入すると、封入された弾性体に対して、中心領域に向けて押圧力を作用させる程度の大きさに形成されている。なお、上記した開口部15aは、いずれか一方の溶着面11に開口形成されていれば良いが、両側の溶着面11に形成することで、方向性が無くなって弾性体50の封入作業が行ない易くなる。
ここで、溶着面に形成される開口部15aの形状と、この開口部15aを介して収容部に封入される弾性体50について説明する。
本実施形態における開口部15aは、矩形形状に形成されており、その幅Wが3〜4mmの範囲、高さHが3〜4mmの範囲、奥行きDが5〜9mmの範囲で形成される。
一方、この開口部15aを介して収容部に封入される弾性体50は、上記した弾性体を挿入するための開口部15aと略同一の大きさの挿入本体部50aと、この挿入本体部50aの上下両側において、注出針が挿抜される方向に沿って突出形成された略半球形状(表面に湾曲面を有する)の突出部50bとを有している。この場合、前記挿入本体部50aは、上記した開口部15aの幅W、高さH、奥行きDと略同じ幅w、高さh、奥行きdを有している。なお、両者の寸法は、正確に一致させても良いし、弾性体の挿入作業が行ない易いように、挿入本体部50a側を若干小さくしても良い。或いは、挿入本体部の挿入作業が支障のない程度に行なえるのであれば、挿入本体部50a側を若干大きく形成しておいても良い。
また、前記本体12には、その中央部に、注出針(図示せず)が挿通される挿通部(挿通孔)17が形成されている。この挿通部17は、収容部15の上下方向に延びており、収容部を挟んで直線状に延出している。この場合、両挿通部17には、薄膜状の封止壁(シール)21を一体形成しておくことが好ましい。すなわち、このような封止壁21を形成しておくことで、弾性体50に埃等が付着したり、或いは収容物が弾性体50に接触することが防止される。なお、封止壁21は、挿通部17のいずれかの箇所に形成されていれば良く、図に示すように、収容部15に対する開口領域に形成したり、或いは本体12の上面側の露出開口領域に形成しても良い。
また、本実施形態のスパウトは、本体12の上面側が、略平坦な露出面23として構成されている。この露出面23は、最終的にスパウト付き収容体が作成された際に、外部に露出する領域であり、溶着されるシート材の縁部2bと同一高さとなって、上方に突出するような口部等が形成されないようになっている。この露出面23には、前記挿通部17がそのまま開口するか、或いは上記したような収容部15を封止する薄膜状の封止壁21が露出するようになっている。
また、上記した露出面23には、シート材2aを溶着面11に溶着する際、容易かつ安定して溶着作業が行なえるように、ピン状に構成された治具(図示せず)が挿入される穴部24が形成されている。本実施形態の穴部24は、挿通部17(封止壁21)の両サイドに形成されており、一対の治具に対して挿入した際、安定して保持されるように構成されている。すなわち、治具に対しては、手動でスパウト10の差し込み作業を行なうか、或いは機械的な差込工程の後、溶着装置(図示せず)の溶着部に案内して、各溶着面11に対してシート材2aを熱溶着することで、スパウト付き収容体が作成される。
なお、上記した穴部24を、収容体側の露出面26(内側露出面)にも形成しておくことが好ましい。すなわち、このような構成の本体12によれば、露出面23側と内側露出面26側の構成が同一となるため、方向性を考慮する必要がなくなって、溶着作業を容易に行なうことが可能になる。
以上のように構成されるスパウト10は、合成樹脂を型成型することによってワンピースとして一体形成することが可能である。この場合、上記した封止壁21は一体形成しても良いし、スパウト成型後、挿通部17に対してアルミシート等の薄膜部材を取着する構成であっても良い。また、このような構成のスパウト10は、本体12を分割したり、開閉することで弾性体を封入する構造ではなく、弾性体50を、溶着面11に形成された開口部15aを介して収容部15に封入する構造であるため、スパウト全体の構造が簡略化される。
そして、上記したような構成の弾性体50は、スパウトの本体12に形成される弾性体封入用の開口部15aを介して、挿入本体部50aを収容部15に挿入すると、注出針の挿抜方向に沿って突出形成された湾曲面を有する突出部50bに対して、収容部の上下内壁15b,15cから押圧力が作用するようになる。すなわち、両突出部50bから作用する押圧力によって、挿入本体部50aには、径方向に広がる力が作用するが、挿入本体部50aは収容部15内に封入された状態にあることから、図5の矢印に示すように、側壁15d,15eからも押圧力が作用し、結果として刺し込まれる注出針の方向に向かう押圧力が作用するようになる。従って、注出針を抜いても、その挿入跡は、挿入本体部50aに作用する押圧力によって塞がれ、液漏れ等が生じることはない。
また、突出部50bは、注出針の挿抜方向に沿って収容部15の上下内壁15b,15cに当て付いていることから、注出針を挿抜した際、その摩擦力によって弾性体が上下方向に変動することが防止され、弾性体50は常に安定した状態に位置決め、保持されるようになる。これにより、弾性体50に対する押圧力が安定するようになり、注出針を挿抜する際に、弾性体50が収容部内で変動(位置ずれ)することがなくなって、複数回に渡って注出針を刺し込んでも、液漏れ等を防止することが可能になる。
また、上記したように、挿入本体部に形成される突出部50bは、略半球形状で、その表面が湾曲面になっていることから、スパウトの収容部に対する弾性体50の封入作業を行ない易くなる。
さらに、上記したような弾性体50の構成によれば、スパウトの使用用途に応じて、突出部50bの突出量が異なる弾性体を封入することで、弾性体に作用する押圧力を変えることができ、注出針に作用する押圧力を容易に調整(最適化)することが可能となる。すなわち、スパウト自体の構成を同一にしたまま、そこに封入される弾性体の構成を変えることにより、注出針に作用する押圧力を容易に調整することが可能になる。
そして、上記した構成において、スパウト付き収容体から実際に収容物を取り出す際には、上側に形成された挿通部17に注出針を刺し込み、弾性体50を介して下側の挿通部17に貫通させることで、収容体内の収容物を注出することが可能となる。この場合、上記した構成では、両側の挿通部に封止壁21が形成されていることから、弾性体に埃等が付着したり、収容物が弾性体50に接触することが防止される。
なお、上記したようなスパウト10が溶着されたスパウト付き収容体については、図1に示すように、溶着したシート材2aの縁部2bから上方に突出する部分(口部や口栓部)は無く、図示されていないケースに装着した際、デッドスペースが無くなることから、収容物の収容量を最大限確保することが可能になる。また、これに伴い、ケース部分のスパウト付き収容体を保持する部分の構成も簡略化されるため、その位置を、外部装置の要求に応じて、容易に変更することが可能となる。例えば、図1に示す構成において、スパウト10を、シート部材の側方部に溶着したり、角部に溶着する等、外部装置の要求に応じて、種々変更することが可能となる。また、上記した穴部24については、ケース部分に、予め、対応するピンを設けておき、ケースに対する設置時において、穴部24をピンに差し込むことで、ケースに対する設置を安定させる手段として利用することが可能となる。
上記したスパウトに封入される弾性体については、スパウト10の本体12に形成される開口部15aに挿入できるような挿入本体部と、この挿入本体部に突出形成され、収容部内に収容された状態で収容部15の内壁から押圧力が作用する突出部とを備えた構成であれば良い。このため、弾性体の形状は、例えば、図6(a)及び(b)に示すように構成することが可能である。
図6(a)に示す弾性体60は、円柱形状の挿入本体部60aの上下面全体に、略半球形状の突出部60bを一体形成したものである。このような弾性体60を、開口部15aを介して収容部15に封入すると、収容部15の上下壁15b,15cから突出部60bを押圧し、挿入本体部60aが径方向に広がる。そして、径方向に広がった挿入本体部60aには、収容部15の側壁15d,15eから、中心方向に向かう押圧力が作用するようになる。また、図6(b)に示す弾性体62は、直方体形状の挿入本体部62aの両側の略中央領域に、略半球形状の突出部62bを一体形成したものである。このような弾性体62を、開口部15aを介して収容部15に封入すると、収容部15の側壁15d,15eから突出部62bを押圧し、挿入本体部62aには、収容部15の側壁から、中心方向に向かう押圧力が作用するようになる。
図6に示すいずれの弾性体も、その挿入本体部60a,62aの幅w、及び高さhについては、スパウトの本体に形成された開口部15aの幅W、及び高さHに略一致するように形成されている。もちろん、このような構成において、各突出部60b,62bの大きさを変えることで、押圧力を調整することが可能となる。
図7は、上記したスパウトの変形例を示す図である。このスパウト10の本体12には、高さHに対して幅Wが大きい略長方形状の開口部15aが形成されている。このように開口部15aの高さHを低くすることで、封入される弾性体の厚さ(高さh)を薄くして注出針の挿抜時における抵抗を減らすことが可能になると共に、挿抜方向と直交する方向の幅Wを大きくすることで、封入される弾性体の幅wを大きくして注出針の挿抜時に弾性体の破損等を効果的に防止することが可能となる。
具体的に、図7に示すスパウトの開口部15aには、例えば、図8に示すような弾性体が封入される。
図8(a)に示す弾性体70は、直方体形状の挿入本体部70aの上下面の中央領域に、略半球形状の突出部70bを一体形成したものである。このような弾性体70を、開口部15aを介して収容部15に封入すると、収容部15の上下壁から突出部70bを押圧し、挿入本体部70aが幅方向に広がる。そして、幅方向に広がった挿入本体部70aには、収容部15の側壁から、中心方向に向かう押圧力が作用するようになる。
なお、上記したように形成される突出部70bの頂部に、図8(b)に示すような平坦部70cを形成しておくことが好ましい。このように平坦部70cを形成しておくことにより、弾性体70をスパウトの収容部15内に封入した際、平坦部70cが、収容部内壁と面接するため、弾性体70が安定した状態で収容部15内に収容されるようになる。このため、注出針の挿抜時に弾性体70が位置ずれするようなことはなく、安定した収容状態が維持される。
また、図8(c)に示す弾性体72は、直方体形状の挿入本体部72aの両側全面に、略半円柱状の突出部72bを一体形成したものである。このような弾性体72を、開口部15aを介して収容部15に封入すると、収容部15の側壁から突出部72bを押圧し、挿入本体部72aには、収容部15の側壁から、中心方向に向かう押圧力が作用するようになる。
上記したような弾性体、及びスパウトの構成では、挿抜される注出針の径(直径1.5mm程度)を考慮し、注出針の挿抜時に、弾性体が破損することのないように設定しておくことが好ましい。具体的に、例えば、図8に示したような弾性体であれば、注出針が挿抜される方向と直交する方向(幅方向w又は奥行き方向d)に、少なくとも3mm以上の長さがあれば良い。また、注出針が挿抜される方向(高さh)には、少なくとも3mm以上の厚さがあれば良い。ただし、厚さが厚くなりすぎると、挿抜時における抵抗が大きくなるため、5mm以下に設定しておくことが好ましい。
上記したように、本体12を分割することなく、1ピースで構成したスパウト10に封入される弾性体に関しては、上述したように、挿入本体部と、この挿入本体部から突出する突出部とを備えて構成されるが、本発明に係るスパウトは、封入される弾性体が、そのような構成のものに限定されることはない。例えば、図9(a),(b)に示すように、単なる球形状の弾性体80、円柱形状の弾性体82、或いは角柱形状(図示せず)の弾性体が封入されていても良い。
また、本発明では、スパウトは、弾性体が封入される本体を分割等することなく1ピースで形成され、かつ弾性体が収容される収容部に対して開口状態となる開口部が形成されたものであれば良い。このため、スパウトについては、例えば、図10に示すように構成しても良い。
図10に示すスパウト10は、上述した構成の弾性体50が封入される本体12の上面部に、例えば、外部装置用に位置決めできるようなガイド部材100が形成されている。このようなガイド部材100は、図に示すように、板状のフランジとして構成したり、或いは、本体12から突出する突部(図示せず)等によって構成することが可能である。このようなガイド部材100が形成されることによって、スパウト付き収容体を、容易に外部装置に位置決めしながら装着することが可能となる。
なお、ガイド部材100には、スパウト10に形成される挿通部17と連通する連通部110が形成されており、この連通部110には、上記したような薄膜状の封止壁を設けておいても良い。また、ガイド部材100は、スパウトの本体12の上面に一体形成しても良いし、本体12との間で筒状の連通路を介して接続されていても良い。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態以外にも、例えば、以下のように種々変形することが可能である。
スパウトに封入される弾性体については、挿入本体部に形成される突出部の突出方向や形成個数については、適宜変形することが可能である。また、突出部の形状については、上述した実施形態のように、曲面のみで構成しても良いし、曲面と平面の組み合わせで構成しても良い。
本発明に係るスパウトの第1の実施形態を示す図であり、(a)はスパウトが取着されたスパウト付き収容体の構成を示す上面図、(b)は側面図。 スパウトの構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図、(d)は側面図。 スパウトに封入される弾性体の構成を示す斜視図。 スパウトに弾性体を封入する状態を示す斜視図。 弾性体が封入された状態を示すスパウトの中央断面図。 (a)及び(b)は、図2に示すスパウトに封入される弾性体の変形例を示す図。 スパウトの変形例を示す図。 (a)〜(c)は、夫々、図7に示すスパウトに封入される弾性体の構成例を示す図。 (a)及び(b)は、スパウトに封入される弾性体の別の変形例を示す図。 スパウトの第2の実施形態を示す図。
符号の説明
1 スパウト付き収容体
2a シート材
10 スパウト
11 溶着面
12 本体
15 収容部
15a 開口部
17 挿通部
21 封止壁
50,60,62,70,72,80,82 弾性体
50a,60a,62a,70a,72a 挿入本体部
50b,60b,62b,70b,72b 突出部

Claims (8)

  1. シート材で構成される収容体に溶着されて収容体内の収容物を注出するスパウトに封入されると共に、収容物を注出する注出針が挿抜される弾性体において、
    前記スパウトに形成された弾性体封入用の開口部と略同一形状の挿入本体部と、
    この挿入本体部に突出するように一体形成され、前記スパウトの収容部内壁から押圧力が作用する突出部と、
    を有することを特徴とする弾性体。
  2. 前記挿入本体部は、注出針が挿抜される方向と直交する方向に、少なくとも5mm以上の長さを有し、かつ注出針が挿抜される方向に、3mm以上の厚さを有することを特徴とする請求項1に記載の弾性体。
  3. 前記突出部は、前記挿入本体部に対し、注出針が挿抜される方向と直交する方向に突出形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の弾性体。
  4. 前記突出部は、前記挿入本体部に対し、前記注出針が挿抜される方向に突出形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性体。
  5. 前記突出部の頂部には、平坦部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の弾性体。
  6. シート材で構成される収容体に溶着され、弾性体が封入された本体を有するスパウトにおいて、
    前記本体は、前記シート材が溶着される一対の溶着面と、前記一対の溶着面の少なくとも一方に開口する開口部と、前記開口部を介して挿入される弾性体を収容すると共に、収容された弾性体に押圧力を付与する内壁を備えた収容部と、前記収容部と連通し、収容物を注出する注出針が挿通される挿通部と、を有することを特徴とするスパウト。
  7. 前記本体には、前記挿通部と連通する連通部を具備し、外部装置に対して位置決めされるガイド部材が形成されていることを特徴とする請求項6に記載のスパウト。
  8. 前記挿通部、又は連通部には、前記収容部を封止する薄膜状の封止壁が設けられていることを特徴とする請求項6又は7に記載のスパウト。
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