JP2007040548A - 塩水軟氷の製造方法及び装置 - Google Patents

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Tsutomu Kumazawa
務 熊沢
Masaaki Shimizu
雅彰 清水
Shigeaki Sakaguchi
重明 坂口
Eiki Shimura
栄樹 志村
Akito Tanaka
明人 田中
Hideo Tanaka
秀男 田中
Kozo Taneda
耕藏 種田
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【課題】氷粒の塩濃度が高い塩水軟氷を製造する方法及び装置を提供する。
【解決手段】断熱浮き蓋11付き製氷槽10内に冷塩水Aを充填し、製氷槽10の底部の冷塩水Aを製氷機20に低流速で循環させて氷微結晶Mに凝結させ、氷微結晶Mを製氷槽10の底部から冷塩水A中に浮上させつつ雪状結晶Sに成長させ、雪状結晶Sを浮き蓋11の下面に順次積層させて塩水軟氷(A+S)とする。好ましくは、製氷槽10の深さD及び/又は径Wを冷塩水Aの水面部と底部との塩濃度差が小さくなるように選択し、氷微結晶Mが雪状結晶Sに成長するに十分な浮上時間を確保する。例えば、製氷槽10の底部の水深Dは製氷槽10の径Wと実質上同じ大きさとする。更に好ましくは、雪状結晶Sの積層後又は積層に応じて製氷槽10の底部から塩水Aの全部又は一部を引き抜くことで塩水軟氷(A+S)の含有塩水量を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は塩水軟氷の製造方法及び装置に関し、とくに氷粒と塩水との混合物である塩水軟氷を製造する方法及び装置に関する。ここに塩水軟氷とは、塩水を粒状に凍結した氷粒の集合又はその氷粒と塩水との混合物であり、塩水シャーベット、塩水フローアイス等と呼ばれることもある。
魚介類等の生鮮食品類の保存・輸送に際し、鮮度維持等を目的として、従来から塩水とその氷粒との混合物である塩水軟氷が使用されている。一般には塊状(ブロック状)に凍結した氷が知られているが、塊状氷は連続的な製造が困難であり、輸送時に大きなエネルギーが必要であり、被冷却物との接触面積が小さく効率的な冷却が難しい。これに対し塩水軟氷は、被冷却物との接触面積を大きくできると共に被冷却物の表面に傷が付きにくいので、被冷却物の鮮度保持効果が高いといわれている。
塊状氷をスライス又は粉砕して塩水の氷粒を製造することも可能であるが、粉砕工程を省略して塩水の氷粒を経済的に製造する方法として、塩水を流動させながら連続的に氷微結晶に凝結させるダイナミック製氷法が開発されている。例えば特許文献1は、入口及び出口を両端に設けた円筒状の製氷部と、製氷部の外周壁面に配設されて製氷部内を過冷却する冷媒通路と、製氷部内に回転可能に配設された撹拌羽根及び掻き取り刃とを設けた海水用のダイナミック製氷機を開示する。−2℃〜−35℃の冷媒(フロン等)を冷媒通路に供給して製氷部の内周壁面を海水の氷点以下に冷却し、入口から製氷部内に供給した海水を撹拌羽根で撹拌しながら内周壁面上に氷結させ、掻き取り刃で内周壁面に付着した氷を削り取り、削り取った氷粒を海水と共に出口から放出する。製氷部の冷却温度を−2℃〜−15℃とすることによりシャーベット状の氷粒が得られ、冷却温度を−15℃〜−35℃とすることによりサラサラした氷核状の氷粒が得られる。一般にダイナミック製氷機で製造される氷粒は0.1〜0.5mm程度の氷微結晶である。
実際の生鮮食品類の保存・輸送現場では、製氷機で製造した塩水の氷粒を貯留し、必要に応じて適当な含有塩水量の塩水軟氷として使用する。軟氷中の含有塩水量(=軟氷中の塩水の重量/軟氷の全重量)が不適当であると生鮮食品の冷却不足や変色等が生じるおそれがあり、生鮮食品の種類(例えば鱗のある魚であるか又はイカ・タコ類、アワビ等の貝類であるか等)に応じて含有塩水量の調整が必要となる場合もある。製造した氷粒を塩水と分離して貯蔵すると氷粒が相互に融合(氷結)して大粒となり、塩水と均一に混合することが難しくなるため、本発明者等は塩水の氷粒を塩水の流れの中で貯留する塩水軟氷の製造装置を開発し、特許文献2に開示した。図7は、特許文献2が開示する塩水軟氷の製造装置の一例を示す。
図7に示す塩水軟氷の製造装置は、氷水貯留槽6において、氷粒Cと冷塩水Aとの混合物である塩水軟氷(A+C)を製造する。図示例では、淡水濾過槽1及び塩水濾過槽2に接続された調整予冷槽3において予め所要塩濃度に調整されて冷却された冷塩水Aを、混合槽4においてオゾンとの混合により殺菌し、濾過槽5において殺菌残留物を分離(濾過)したのち、氷水貯留槽6に流入させる。氷水貯留槽6には、上述したダイナミック製氷機20が循環装置21を介して結合され、圧縮空気Gを気泡流として加える気泡ノズル19が設けられている。氷水貯留槽6と製氷機20との間に冷塩水Aを循環させながら氷水貯留槽6内に圧縮空気Gの気泡流を加え、製氷機20で作られた氷粒Cを氷水貯留槽6へ導入しながら気泡流で冷塩水A中に撹拌して塩水軟氷(A+C)を製造する。
また図示例の軟氷製造装置は、氷水貯留槽6で製造した塩水軟氷(A+C)を軟氷貯留槽7へポンプやスクリューコンベアで移送し、軟氷貯留槽7において塩水軟氷(A+C)を貯留する。図示例の軟氷貯留槽7は、下端に樋部34を設けた傾斜水切り板33を底壁とし、樋部34内に設けた軟氷送出手段35(スクリュウコンベア等)と、水切り板33から落下した冷塩水Aが流れ込む分離塩水槽8と、分離塩水槽8から氷水貯留槽6に至る塩水戻り流路8aとを有する。氷水貯留槽6から軟氷貯留槽7へ移送された塩水軟氷(A+C)は、冷塩水Aが水切り板33を通過して分離塩水槽8に流れ込み、含有塩水量の低い氷粒Cが水切り板33上に残る。分離塩水槽8に流れ込んだ冷塩水Aは、塩水戻り流路8a経由で氷水貯留槽6へ戻して循環させる。氷水貯留槽6と軟氷貯留槽7との間で冷塩水Aを絶えず循環させることにより、水切り板33上の氷粒Cを冷塩水Aの流れの中に保持して氷粒C相互の氷結を防止し、水切り板33上の軟氷(A+C)を融合しない含有塩水量に保持する。
軟氷貯留槽7の水切り板33上に貯留された氷粒Cは、出口弁V10を開放した上で軟氷送出手段35を駆動することにより、分離塩水槽8の塩水Aと撹拌・混合しながら取り出すことができる。取り出す塩水軟氷(A+C)中の含有塩水量は、氷水貯留槽6から軟氷貯留槽7への塩水軟氷(A+C)の移送量と軟氷送出手段35による塩水軟氷(A+C)の送出量とのバランスにより調整できる。また、図示例のように軟氷送出手段35の出口に軟氷絞り装置37を取り付け、軟氷絞り装置37により外部へ供給する塩水軟氷(A+C)の含有塩水量を調整してもよい。図示例の軟氷製造装置によれば、軟氷貯留槽7内で氷粒Cを融合しない小粒径のまま貯留することができる共に、含有塩水量が均一な塩水軟氷(A+C)を連続的に取り出すことができる。
特開2003−042611号公報 特開2004−132596号公報
しかし、図7の氷水貯留槽6で製造した塩水軟氷(A+C)は、氷粒Cの塩濃度があまり高くなく、塊状氷に比べて短時間で融解してしまう問題点が経験された。本発明者の研究によれば、図示例の氷水貯留槽6で製造される氷粒Cは、製氷機20から導入された氷微結晶Mが核となり、冷塩水Aの水分子が再氷結したものである。氷水貯留槽6では核となる氷微結晶M同士が凍結しないように圧縮空気Gの気泡流で振動・撹拌しているが、その振動・撹拌により氷水貯留槽6内の冷塩水Aは−2.5〜−3.0℃程度の過冷却状態となり、過冷却状態の水分子が少しずつ核の周りに再氷結すると共に相互に結合して氷粒Cとなる。一般に塩水の氷粒は再氷結時に塩分を不純物として排出して塩濃度を低下させる傾向があり、魚介類等の鮮度維持のため海水類似の塩濃度3.0〜3.5%の冷塩水Aを用いているにも拘らず、実際に製造される氷粒Cの塩濃度(氷粒Cを塩水A中から取り出して18〜20℃で融解させた塩水の塩濃度。以下同じ。)は0.8〜1.4%程度となっている。氷粒Cの塩濃度が低い塩水軟氷(A+C)は、時間の経過と共に氷粒Cが溶けて塩濃度が低下してしまう問題点がある。また、塩濃度が低い氷粒Cは融解温度が比較的高く、短時間で融解してしまうため、長期間の保存・輸送に適していない。生鮮食品類の安定した保存・輸送を可能とするため、氷粒Cの塩濃度が高い塩水軟氷(A+C)を製造する技術の開発が求められている。
また図7の氷水貯留槽6は、製氷前の冷塩水Aの量に対し製造できる氷粒Cの量(以下、製氷率ということがある。)が少ない問題点もある。図示例の氷水貯留槽6では、氷水貯留槽6の内部が気泡流の撹拌によって凍結が抑制されており、氷水貯留槽6の水面部から少しずつ再氷結した氷粒Cが蓄積する。冷塩水Aを下部から製氷機20に送り、製氷機20で凝結した氷微結晶Mを冷塩水Aと共に氷水貯留槽6の上部に戻し、戻された氷微結晶Mを下部から再び製氷機20に送って垂直方向に循環させているが、上述したように氷粒Cは再氷結時に塩分を排出するので、氷粒Cの量が増えると残留塩水Aの塩濃度は徐々に高まり、氷点降下作用により残留塩水Aを氷粒Cとすることが徐々に難しくなり、氷水貯留槽6の製氷率は30%前後が限界となっている。製氷率が少ないため、塩水軟氷(A+C)の製造量に比べて大きな氷水貯留槽6を用いる必要が生じている。氷水貯留槽6で製造する氷粒Cの塩濃度を高めることができれば、残留塩水Aの塩濃度の上昇を抑えて氷水貯留槽6の製氷率を高めることが期待できる。
そこで本発明の目的は、氷粒の塩濃度が高い塩水軟氷を製造する方法及び装置を提供することにある。
本発明者は、流氷生成時のグリース・アイス(grease ice)のように、氷粒Cの内部に塩水Aを封じ込めことに注目した。図7の氷水貯留槽6では、塩水Aを振動・撹拌しながら氷粒Cを再氷結させる流動式製氷を採用しているため、氷微結晶Mは円盤状に成長して氷粒Cとなり、粘性の違いにより塩水Aが早く流動し氷が遅れて流動する塩分排出現象が発生している。そのため氷粒Cの塩濃度は1.4%程度に止まり、氷粒Cが冷塩水Aとの比重差(氷粒の比重=0.92、3%の塩水比重=1.03)により浮上し、冷塩水Aの塩濃度が徐々に高まる傾向があった。氷微結晶Mを円盤状ではなく樹枝状又は星状の雪状結晶に成長させ、雪状結晶を相互に氷結させて氷粒Cとすれば、氷粒Cの内部に多くの塩水Aを封じ込め、氷粒Cの塩濃度を高めることが期待できる。本発明は、この着想に基づく研究開発の結果、完成に至ったものである。
図1の実施例を参照するに、本発明による塩水軟氷の製造方法は、断熱浮き蓋11付き製氷槽10内に冷塩水Aを充填し、製氷槽10の底部の冷塩水Aを製氷機20に低流速で循環させて氷微結晶Mに凝結させ、氷微結晶Mを製氷槽10の底部から冷塩水A中に浮上させつつ雪状結晶Sに成長させ、雪状結晶Sを浮き蓋11の下面に順次積層させて塩水軟氷(A+S)としてなるものである。
好ましくは、製氷槽10の深さD及び/又は径Wを冷塩水Aの水面部と底部との塩濃度差が小さくなるように選択し、氷微結晶Mが雪状結晶Sに成長するに十分な浮上時間を確保する。例えば、製氷槽10の底部の水深Dを製氷槽10の径Wと実質上同じ大きさとする。また、製氷槽10の底部と製氷機20との間の冷塩水Aの循環は、冷却水Aの過冷却が生じない低流速で循環させることが望ましい。更に好ましくは、雪状結晶Sの積層後又は積層に応じて製氷槽10の底部から塩水Aの全部又は一部を引き抜くことで塩水軟氷(A+S)の含有塩水量を調整する。
また図1の実施例を参照するに、本発明による塩水軟氷の製造装置は、冷塩水Aを充填する断熱浮き蓋11付き製氷槽10、冷塩水Aを氷微結晶Mに凝結させる製氷機20、及び製氷槽10の底部の冷塩水Aを低流速で製氷機20に送出し且つ製氷機20から製氷槽10の底部に戻して循環させる循環装置21を備えてなり、製氷槽10の底部の氷微結晶Mを冷塩水A中に浮上させつつ雪状結晶Sに成長させ且つ浮き蓋11の下面に順次積層させて塩水軟氷(A+S)としてなるものである。
好ましくは、製氷槽10の底部に有孔板17を介して接続され且つ製氷槽10と同じ水位レベルの水位調整槽16を設け、循環装置21により製氷槽10の有孔板17の下方又は水位調整槽16内の冷塩水Aを製氷機20に送出し且つ製氷機20から製氷槽10の有孔板17の直上又は下方に戻して循環させる。更に好ましくは、製氷槽10の有孔板17下方又は水位調整槽16に製氷槽10内の塩水の全部又は一部を引き抜く排水装置15を設ける。
本発明による塩水軟氷の製造方法及び装置は、断熱浮き蓋11付き製氷槽10内に冷塩水Aを充填し、製氷槽10の底部の冷塩水Aを製氷機20に低流速で循環させて氷微結晶Mに凝結させ、氷微結晶Mを製氷槽10の底部から冷塩水A中に浮上させつつ雪状結晶Sに成長させ、雪状結晶Sを浮き蓋11の下面に順次積層させて塩水軟氷(A+S)とするので、次の顕著な効果を奏する。
(イ)氷微結晶Mを冷塩水A中で樹枝状又は星状の雪状結晶Sに成長させつつ積層させて氷粒Cとするので、氷粒Cの内部に冷塩水Aを封じ込めることができ、氷粒Cの塩濃度が高い塩水軟氷(A+S)を製造できる。
(ロ)また、内部に冷塩水Aを封じ込めた氷粒Cは氷点降下作用により融解しにくいので、保温容器(スチロール容器)内に外気温18〜20℃で保管しても3〜4日程度は融解しない塩水軟氷(A+S)を製造できる。
(ハ)更に、氷粒Cの塩濃度を高めることで製氷槽10内の残留冷塩水Aの塩濃度の上昇を抑えることができ、製氷槽10の製氷率を70%以上に高めることができる。
(ニ)従来の氷水貯留槽6(図7参照)では製氷率が約35%を越えると内部の撹拌が難しくなり、撹拌を停止すると過冷却した冷塩水Aの全体が凍結してしまうが、内部に塩水Aを保持させた塩水軟氷(A+S)は、製氷槽10の製氷率を70%以上に高めても全体が凍結するおそれがない。
(ホ)製氷槽10内に積層させた塩水軟氷(A+S)は、製氷槽10の底部から塩水Aの全部又は一部を引き抜くことで、雪の形状を損なわずに重力によって脱水して含有塩水量を調整することができる。
(ヘ)製氷槽10の底部から引き抜く塩水Aの量を調整することにより、含有塩水量50%のクリーム状の塩水軟氷、30%のブルー氷状の塩水軟氷、15%のホワイト氷状の塩水軟氷等の様々な含有塩水量の塩水軟氷を調製することができる。
(ト)製氷槽10の底部から塩水Aを引き抜きながら塩水軟氷(A+S)を積層させることにより含有塩水量の異なる複数の塩水軟氷を同時に製造することも可能である。
(チ)氷粒Cの塩濃度が高くて融解しにくく、しかも含有塩水量が容易に調整可能な塩水軟氷(A+S)を製造できるので、生鮮食品類や医薬品等の安定した長期間の保存・輸送への有効利用が期待できる。
(リ)また、冷塩水Aに糖類やアルコール等の水溶液を混入させておくことにより、微細気泡が内存する塩水軟氷(A+S)を製造する場合にも適用することが可能である。
図1は、本発明による塩水軟氷の製造装置の一実施例を示す。図示例の製造装置は、冷塩水Aを充填する断熱浮き蓋11付き製氷槽10と、製氷機20と、製氷槽10の底部と製氷機20との間で冷塩水Aを循環させる循環装置21とを有する。図示例の製氷槽10は、図7における濾過槽5と分離した氷水貯留槽6に相当するものであり、例えば同図の調整予冷槽3で0℃程度に予冷し且つ混合槽4でオゾン殺菌した塩濃度3.0〜3.5%程度の冷塩水Aを濾過槽5から塩水導入路5b経由(図1参照)で充填する。
製氷機20は、冷塩水Aを流動させながら0.1〜0.5mm程度の氷微結晶Mに凝結させるものであり、例えば特許文献1と同様の製氷機その他の従来技術に属する適当なダイナミック製氷機を使用することができる。また図示例の循環装置21は、製氷槽10の底部の冷塩水Aを製氷機20に送出する送流路21aと、製氷機20で凝結した氷微結晶Mを冷塩水Aと共に製氷槽10の底部へ戻す返流路21bと、送流路21a及び返流路21bに冷塩水Aを所定流量で循環させる循環ポンプ21cとを有する。弁V1を開放し、冷塩水Aを濾過槽5から塩水導入路5b及び弁V2経由で製氷槽10に充填したのち、弁V1を閉鎖して製氷槽10の底部の冷塩水Aを製氷機20に循環させる。このとき弁V3は閉鎖されている。製氷機20で凝結した氷微結晶Mを製氷槽10の底部に導入し、製氷槽10内の冷塩水Aを冷却すると共に、氷微結晶Mを製氷槽10の底部から冷塩水A中に浮遊させながら徐々に浮き上がらせる。
製氷槽10内の冷塩水Aは撹拌せず、製氷機20との間に循環させて塩水Aの氷結温度である−1.8℃以下に維持する。一般に塩濃度3.0〜3.5%の塩水Aは氷点降下作用により−1.8℃まで氷結しないが、塩水Aが流動している場合は、流動の程度によって塩水Aの氷結温度が更に−3.0℃以下に降下する。製氷機20からの氷微結晶Mを−3.0℃以下の過冷却状態の冷塩水A中で流動させながら浮遊させると、図7の氷水貯留槽6のように氷微結晶Mが円盤状に成長し、塩濃度1.4%程度の氷粒Cになってしまう。本発明者は、氷微結晶Mを−1.8〜−3.0℃程度に維持した塩濃度3.0%の冷塩水A中に導入し、過冷却せずに静かに浮遊させることにより、氷微結晶Mが樹枝状又は星状の雪状結晶Sに成長することを実験的に見出した。好ましくは、製氷槽10の冷塩水Aを氷結温度に近い−1.8〜−2.0℃程度に維持して雪状結晶Sを成長させる。
冷塩水A中で氷微結晶Mを雪状結晶Sに成長させるためには、氷微結晶Mの微細な浮力が作用できるように、冷塩水Aを低流速で静かに循環させることが必要である。氷微結晶Mを冷塩水A中で徐々に浮上させることにより、浮上途中で枝が伸び、その枝の間の30%程度の空隙に冷塩水Aが閉じ込められた雪状結晶Sに成長する。また、氷結温度−1.8〜−2.0℃程度で雪状結晶Sを安定的に成長させるためには、冷塩水Aを過冷却が生じない低流速で循環させることが望ましい。一例として、循環装置21の循環流量を製氷機20の最大流速の60%以下、例えば40リットル/分以下に設定することで雪状結晶Sを成長させることができるが、循環流速は遅いほど雪状結晶Sを安定的に成長させることができる。
また、冷塩水A中で雪状結晶Sの安定した成長を得るためには、製氷槽10の底部に氷微結晶Mを導入し、製氷槽10内で氷微結晶Mの浮き上がり時間をできるだけ長くすることが望ましい。図示例では、製氷槽10の底部に有孔板(塩水分離板)17を介して製氷槽10と同じ水位レベルの水位調整槽16を接続し、有孔板17の下方に流出口12を設けて循環装置21の送流路21aを接続し、有孔板17の直上に流入口13を設けて循環装置21の返流路21bを接続し、製氷槽10の底部と製氷機20との間で冷塩水Aを循環させている。氷微結晶Mが透過できる有孔板17を用いた場合は、有孔板17の下方に流入口13を設けて返流路21bを接続してもよい(図中の点線矢印を参照)。但し、本発明は循環装置21により製氷槽10の底部の冷塩水Aを製氷機20に循環させれば足り、水位調整槽16及び有孔板17は本発明に必須のものではない。
更に、塩濃度の高い雪状結晶Sを成長させるためには、冷塩水Aの水面部と底部とで塩濃度差が大きくならないように、冷塩水Aの量に応じて製氷槽10の深さ(水深)D及び/又は径Wを選択することが望ましい。製氷槽10内の冷塩水Aは、その比重の関係から水面部の塩濃度は低く、底部になるほど塩濃度が高くなる傾向がある。例えば、塩濃度3.0%の冷塩水Aでは、水深1mで2.0%程度の塩濃度差が生じ得る。従来は製氷槽10内の冷塩水Aの塩濃度差を均一となるように撹拌していたが、本発明では冷塩水Aを撹拌せず、製氷槽10内に冷塩水Aの均質な濃度成層を形成する。本発明者の実験によれば、製氷槽10内の冷塩水Aの濃度成層の塩濃度の幅(水面部と底部との塩濃度差)が小さいほど、氷と塩水との比重差が小さくなり、冷塩水Aの塩濃度に近い雪状結晶Sを成長させることが可能となる。
図示例では、製氷機20から氷微結晶Mを導入する製氷槽10の底部の水深D(図示例では有孔板17の水深)を、製氷槽10の径Wと実質上同じ大きさとしている。製氷槽10の底部の水深Dが製氷槽10の径Wより大きくなると、製氷槽10の底部で成長した雪状結晶Sと製氷槽10の水面部の冷塩水Aとの塩濃度差が大きくなり、この塩濃度差が大きいほど雪状結晶Sの塩分排出作用が大きくなるため、結果的に雪状結晶Sは塩分が薄いものとなってしまう。本発明者は様々な実験により、塩濃度3.0〜3.5%の冷塩水A中で雪状結晶Sを成長させる場合は、製氷槽10の底部の水深Dと製氷槽10の径Wとの比を1:1程度とすることが最適であり、好ましくは製氷槽10の底部の水深Dを1m以下とすることが理想的であることを確認した。
また図示例の製氷槽10は、水面上に浮遊する気密性の断熱浮き蓋11を有し、製氷槽10の冷塩水A中で成長した雪状結晶Sを浮き蓋11の下面に順次積層させている。断熱浮き蓋11によって冷塩水A中で成長した雪状結晶Sと水面上の空気との熱交換を最小限に抑え、浮き蓋11の下面で雪状結晶Sの浮力を抑えて順次積層させることにより、雪状結晶Sを冷塩水A中で相互に氷結させ、冷塩水Aを閉じ込めた氷粒Cとすることができる。すなわち、図7の氷水貯留槽6では浮力により上向きに氷粒Cを成長させていたのに対し、本発明では浮き蓋11により浮力に反して下向きに氷粒Cを成長させる。この氷粒Cの下向き成長は、雪状結晶Sと冷塩水Aとの分離を抑え、氷粒Cの塩濃度を高める効果がある。浮き蓋11の一例は、耐水性・耐塩性(耐食性)で断熱性能が高い無機質製又は樹脂製のものである。また浮き蓋11は、蓋11の上面が沈まない程度の重量で3〜5cm以上厚みのあるものとし、ある程度の厚みが水面下に沈むものとすることが望ましい。
[実験例]
本発明者は、容積が318リットルで水深D及び径Wを実質上同じ大きさとした断熱浮き蓋11付き製氷槽10を用いて図1に示す本発明の塩水軟氷の製造装置を試作し、その製氷槽10に塩濃度3.0〜3.5%の冷塩水Aを充填し、製氷槽10の底部の冷塩水Aを過冷却とならない低流速で製氷機20に循環させて、具体的には製氷機20の最大流速の60%以下の流速を数段階選択して、実験を行った。その結果、製氷機20から製氷槽10の底部に導入した0.1mm〜0.5mm程度の氷微結晶Mが冷塩水A中で樹枝状又は星状に成長して1.0mm〜1.2mm程度の雪状結晶Sとなり、更に雪状結晶Sを断熱浮き蓋11の下面に順次積層させて樹枝状又は星状の成長が進むと共に相互に氷結して氷粒Cとなり、氷粒C中に冷塩水Aが閉じ込めれられた塩水軟氷(A+S)が製造できることを確認できた。
製造した塩水軟氷(A+S)を外気温18〜20℃に晒して融解させたところ、製氷槽10に蓄えた冷塩水Aとほぼ同じ塩濃度3.0〜3.5%の塩水となった。また、塩水軟氷(A+S)から氷粒Cのみを取り出して融解させた場合は、塩濃度2.2%程度の塩水が得られた。図7の方法で製造した従来の塩水軟氷は、再凍結と塩水分離作用とによって、18〜20℃で融解させると塩濃度0.8%程度の水に近い融解水となっていたことから、本発明の塩水軟氷(A+S)は、従来の塩水軟氷に比し塩濃度が3倍程度高いことを確認できた。
また製造した塩水軟氷(A+S)は、保温容器(スチロール容器)内に入れて外気温18〜20℃で保管した場合に、3〜4日程度は融解しないことを確認できた。これに対し従来の塩水軟氷は、保温容器内に入れて外気温18〜20℃で保管すると約1日で融解していた。実験段階で両者の正確な潜熱量は計測していないが、本発明の塩水軟氷(A+S)は内部に含まれる塩分の氷点降下作用で氷結温度が下がり融解時間が長くなったものと考えられる。
なお、断熱浮き蓋11の下面に積層させる前の製氷槽10内の雪状結晶Sの塩濃度を測定したところ1.6%程度であり、比較のため製氷槽10の水面に断熱浮き蓋11を設けずに製造した氷粒Cの塩濃度も1.6%程度であった。すなわち、断熱浮き蓋11を設けずに製造した氷粒Cの塩濃度は、図7の従来方法で製造した塩水軟氷の塩濃度1.4%と同程度である。しかし、従来の塩水軟氷を外気温18〜20℃で融解させた3時間後の融解水の水温は+3℃となるのに対し、断熱浮き蓋11を設けずに製造した氷粒Cを外気温18〜20℃で融解させた3時間後の融解水の水温は−1.8℃であった。このことから、本発明の塩水軟氷(A+S)が融解しにくい理由は、氷粒Cの塩濃度が高いと共に、雪状結晶Sや氷粒C自体が融解にしくいからと考えられる。
また、製造した塩水軟氷(A+S)は、暖かい外気に晒した場合、まず氷粒Cの内部から融解が始まり、融解した塩水Aが内部に蓄積して滴下するまで表面が融解しなかった。これに対し従来の塩水軟氷は、暖かい外気に晒した場合に、氷粒Cの外側表面から融解が始まる。また本発明の塩水軟氷(A+S)は、従来の軟氷の透明さと異なり、雪状の結晶を集めたような性状をしていた。これらのことから、本発明により製造した塩水軟氷(A+S)は氷粒Cが小さな袋状になっており、塩水Aが雪状結晶Sだけでなく氷粒Cの内部にも閉じ込められていると考えられる。
更に、実験では製氷槽10の製氷率を70%以上に高めることができた。氷粒Cからの塩分の排出を小さく抑え、製氷槽10内の冷塩水Aの塩濃度の上昇が抑えられたためと考えられる。図7の氷水貯留槽6は塩水軟氷(A+C)の製氷率が30%程度であり、製氷機20の製氷能力を高め冷塩水Aの循環流速を遅くすることで製氷率を多少増やすことも可能であるが、製氷率が約35%を越えると氷水貯留槽6の内部の撹拌が難しくなり、撹拌を停止すると過冷却した氷水貯留槽6の冷塩水Aの全体が凍結してしまう問題点があった。冷塩水Aの全体が凍結すると、氷水貯留槽6から塩水軟氷(A+C)を取り出すことが極めて難しくなる。これに対し本発明の製造方法では、製氷槽10の製氷率を70%以上に高めても塩水軟氷(A+S)の全体が凍結するようなことはなく、軟らかい状態に保たれていた。本発明で製造した塩水軟氷(A+S)の塩濃度が高いためと考えられる。例えば図3に示すように、製氷槽10内に充填した冷塩水Aの80%以上を塩水軟氷(A+S)に氷結させ、製氷槽10に水面から有孔板17の水深に至る塩水軟氷(A+S)を蓄氷することも可能である。
また実験では、従来方法では製造に3時間程度が必要であった量の塩水軟氷を、1/3の約1時間で製造することができた。従来方法では、0℃程度に予冷した冷塩水Aを−2.5〜−3.0℃程度に過冷却する時間が必要であると共に、過冷却後の安定的な製氷状態になるまでに時間がかかっていた。これに対し本発明では、―1.8℃で雪状結晶Sの成長を開始させることができ、−2.0℃で塩水軟氷(A+S)の安定的な積層が可能であった。このように、過冷却を避けて比較的高温の−1.8〜−2.0℃程度で塩水軟氷(A+S)を製造するため、製氷時間の短縮を図ることができたと考えられる。
こうして本発明の目的である「氷粒の塩濃度が高い塩水軟氷を製造する方法及び装置」の提供を達成することができた。
図1の製氷槽10に積層させた塩水軟氷(A+S)は、積層後又は積層に応じて製氷槽10の底部から冷塩水Aの全部又は一部を引き抜くことにより、雪の性状が損なわれないように重力により脱水し、所望の含有塩水量に調整して取り出すことができる。図示例では、製氷槽10の底部を上下に仕切る底壁と平行な有孔板17を設け、有孔板17を介して製氷槽10に連通する水位調整槽16を設け、隔壁16aを介して製氷槽10と水位調整槽16とを隣接させて同じ水位レベルとしている。また、水位調整槽16に排水口14を設け、排水口14に排水装置15の排水路15aを接続し、排水装置15の排水ポンプ15bで水位調整槽16の水位を調整することにより製氷槽10内の塩水軟氷(A+S)の含有塩水量を調整している。
製氷槽10の断熱浮き蓋11の下面に雪状結晶Sが積層されると、雪状結晶Sの体積に応じて冷塩水Aが下方に押し下げられる。製氷槽10と同じ水位レベルの水位調整槽16を設けることにより、塩水軟氷(A+S)中の塩水水位を水位調整槽16において計測し、水位調整槽16の水位を調整することで塩水軟氷(A+S)の含有塩水量を調整することができる。好ましくは、隔壁16aを底部の有孔板17と同様の有孔壁とし、水位調整槽16の水位の調整時に有孔隔壁16aと有孔板17との両者から塩水軟氷(A+S)の脱水を可能とする。更に好ましくは、図示例で鉛直方向に立設している隔壁16aの底部を製氷槽10側に向けて傾斜させる。隔壁16aを製氷槽10側に向けて傾斜させることにより、塩水軟氷(A+S)の脱水効率を更に高めることができる。
図3は、製氷槽10内に積層された塩水軟氷(A+S)の含有塩水量を調整する方法を示す。同図(A)及び(B)は、製氷槽10内に水面から有孔板17まで塩水軟氷(A+S)を積層させたのち、排水装置15によって水位調整槽16の残塩水Aの水位L0を有孔板17の位置まで引き抜いたうえで、引き上げ手段39により製氷槽10内の塩水軟氷(A+S)を有孔板17と共に引き上げることにより、例えば含有塩水量50%のクリーム状の塩水軟氷(A+S1)が製造できることを示す。同図(A)及び(B)において、水位調整槽16の有孔板17以下の残塩水Aを全て引き抜けば、例えば含有塩水量30%のブルー氷状の塩水軟氷(A+S2)を製造することができる。
また、水位調整槽16の水位L0が充填時の2/3〜3/4程度のレベルになった段階で、冷塩水Aを循環させて塩水軟氷(A+S)の積層させつつ、その積層に応じて排水装置15により残塩水Aを徐々に引き抜き、最後に水位調整槽16の有孔板17以下の残塩水Aを全て引き抜くことで、例えば含有塩水量15%のホワイト氷状の塩水軟氷(A+S3)を製造できる。図3(C)及び(D)に示すように、塩水軟氷(A+S)の積層に合わせて残塩水Aを徐々に引き抜き(水位L3)、製氷槽10内に水面から有孔板17まで塩水軟氷(A+S)を積層させたのち水位調整槽16の残塩水Aを一部分引き抜き(水位L2)、更に水位が下がった状態で水位調整槽16の有孔板17以下の残塩水Aを全て引き抜く(水位L1)ことにより、含有塩水量50%のクリーム状の塩水軟氷(A+S1)、30%のブルー氷状の塩水軟氷(A+S2)、15%のホワイト氷状の塩水軟氷(A+S3)等の様々な含有塩水量の塩水軟氷(A+S)を同時に調製することも可能である。なお、製氷槽10の底部からの塩水Aの正確な引き抜き量は、製氷槽10の製氷率と所望の含有塩水量とに基づき設定することができる。
また図1の実施例では、製氷機20から製氷槽10の流入口13に接続する循環装置21の返流路21bに気泡ノズル19を設け、ガス圧縮機18からガス流路18aを介して気泡ノズル19にイオン処理やオゾン殺菌処理を施した清浄な空気、炭酸ガス、窒素ガス、例えば炭酸ガス40体積%と窒素ガス60体積%との混合ガス等を送入し、製氷槽10の底部に例えば径0.1mm以下の微細気泡を混入させている。気泡ノズル19を返流路21bに設けることにより、製氷槽10内の冷塩水Aの過冷却を避けることができる。製氷槽10の底部に混入された微細気泡は、製氷機20から導入された0.1mm〜0.5mm程度の氷微結晶Mと共に冷塩水A中に浮上し、製氷槽10の断熱浮き蓋11の下面に微細気泡層として雪状結晶Sと共に順次積層される。
断熱浮き蓋11の下面に雪状結晶S及び微細気泡層を積層させることにより、微細気泡層の体積によって断熱浮き蓋11の下面を押し下げる時間が早まり、結果的に塩水軟氷(A+S)の製造時間を短縮することができる。また、気泡ノズル19に送入する気体の温度を制御することで、製氷槽10内の温度を制御することができる。冷却気体に代えて、冷却効果が高い気体を用いることも可能である。更に、塩濃度3.0〜3.5%の冷塩水Aを用いた塩水軟氷(A+S)は比較的粘度が小さいが、糖類やアルコール等の水溶液のように高粘性の氷点降下剤を冷塩水A中に混入しておくことにより、微細気泡が内存する塩水軟氷(A+S)を製造することができる。塩水軟氷(A+S)中に微細気泡を内存させることにより断熱効果を高め、融解しにくく保冷時間が長い塩水軟氷(A+S)とすることが期待できる。
図2は、図1の上端開放型の製氷槽10に代えて、内周面にピストン状浮き蓋11が滑動可能に嵌め込まれた筒状密閉型の製氷槽10を用いた塩水軟氷の製造装置の他の実施例を示す。図示例は、圧力密閉槽25の内部を隔壁(例えば有孔隔壁)16aで仕切って筒状密閉型の製氷槽10及び水位調整槽16を形成し、製氷槽10及び水位調整槽16の底部を有孔板17により連通させ、製氷槽10の内周面にピストン状浮き蓋11を滑動可能に嵌め込み、製氷槽10の浮き蓋11の下方と水位調整槽16とに冷塩水Aを充填して塩水軟氷の製造装置としたものである。製氷槽10及び水位調整槽16を一体構造とするのではなく、図4に示すように、独立した製氷槽10及び水位調整槽16を配管16b等により底部を接続した構造としてもよい。
図示例の密閉型製氷槽10には、浮き蓋11の上方空間10aの圧力を調整する圧力調整装置29が設けられている。図示例の圧力調整装置29は、ガス圧縮機18と、製氷槽10の浮き蓋11の上方空間10a及び水位調整槽16の気相部に設けた圧力調整口22、23にガス圧縮機18から冷却ガスGを送入する圧力調整路28と、製氷槽10の浮き蓋11の上方空間10aの圧力を検出する圧力計27と、圧力計27の出力に応じてガス圧縮機18から圧力調整路28に送入する冷却ガスを制御する圧力制御装置26とを有する。好ましくは、製氷槽10及び水位調整槽16の圧力調整口22、23にそれぞれ圧力調整弁(図示せず)を装着する。また、製氷槽10及び水位調整槽16を一体構造とする場合は、隔壁16aに浮き蓋11の上方空間10aと水位調整槽16の気相部とを連通する通気口24を設けることが好ましい。上述したように浮き蓋11は浮き蓋11の下面に積層した雪状結晶Sの浮力・放熱を小さくする作用を有するが、筒状密閉型の製氷槽10を用い、雪状結晶Sの積層に応じて浮き蓋11の上方空間10aの圧力及び温度を調整することにより、雪状結晶Sの浮力・放熱を更に小さく抑えて保冷効果の高い塩水軟氷(A+S)を製造すると共に、塩水軟氷(A+S)の製造時間の短縮を図ることができる。
図示例では、先ず圧力調整路28を外気圧と同じ状態に開放し、製氷槽10の浮き蓋11の下方と水位調整槽16とに冷塩水Aを充填する。目的の水位になった時点で、圧力調整装置29によりガス圧縮機18から製氷槽10及び水位調整槽16の圧力調整口22、23に冷却ガスGを水位が変化しない状態まで送入する。次いで製氷槽10の底部の冷塩水Aを製氷機20に循環させ、浮き蓋11の下面に塩水軟氷(A+S)を積層させる。塩水軟氷(A+S)の製氷量の増大に応じて浮き蓋11の上方空間10aの気圧が上昇するが、この気圧の上昇を圧力計27で検出して圧力調整装置29により冷却ガスGを加給し、製氷槽10内の浮き蓋11を一定の位置に保ちながら製氷を継続する。浮き蓋11の位置を一定に保つことにより、浮力を抑えて塩水軟氷(A+S)を下向きに成長しやすくし、塩水軟氷(A+S)が安定して成長するようになる。
図4は、筒状密閉型の製氷槽10で製造した塩水軟氷(A+S)を取り出す方法の実施例を示す。図示例では、製氷槽10の底部に塩水軟氷(A+S)の断熱蓋31付き取り出し口30を設けると共に、製氷槽10の底部の有孔板17aを取り出し口30に向けて傾斜させたものである。本発明により製造される塩水軟氷(A+S)は、製氷槽10の製氷率を高めても軟らかい状態に保たれているので、取り出し口30の断熱蓋31を開放することにより、製氷槽10内の塩水軟氷(A+S)を自重により有孔板17a上で滑り出させることができる。必要に応じて、製氷槽10の圧力調整口22に冷却ガスG又は外気を加圧注入し、浮き蓋11を上方から加圧することで塩水軟氷(A+S)の滑り出しを促進してもよい。
図5は、図7の軟氷貯留槽7と同様に、製氷槽10の底部の有孔板17を下端に樋部34を設けた傾斜水切り板17bとし、樋部34内に設けた軟氷送出手段35(スクリュウコンベア等)で塩水軟氷(A+S)を取り出す実施例を示す。同図(B)は軟氷送出手段35の横断面図である。図示例の軟氷送出手段35は、例えば冷却ガスG又は外気の吹き付けにより駆動する駆動手段(空気式回転手段)36と、回転軸35aと、回転軸35aに固定した複数の送り羽根35bとを有する。ただし、傾斜水切り板17b及び軟氷送出手段35は図示例に限定されない。また同図(A)に示すように、軟氷送出手段35の出口に例えば伸縮可能な軟氷絞り装置37を取り付け、軟氷絞り装置37の伸縮により外部へ供給する塩水軟氷(A+S)中の含有塩水量を調整することができる。ただし、軟氷絞り装置37の構造も図示例に限定されない。
図5の実施例において、製氷槽10内に塩水軟氷(A+S)を積層させたのち、排水装置15によって水位調整槽16の残塩水Aを引き抜くと、塩水軟氷(A+S)が傾斜水切り板17b上に残る。水切り板17b上に残った塩水軟氷(A+S)を、軟氷送出手段35の駆動手段36を駆動することで製氷槽10外に(例えば、軟氷絞り装置37を介して)取り出す。軟氷送出手段35で搬出する際に塩水軟氷(A+S)の含水率(含有塩水量)が減少し得るが、例えば塩水軟氷(A+S)に塩水Aをふりかけながら取り出すことができる。必要に応じて、製氷槽10の圧力調整口22に冷却ガスG又は外気を加圧注入し、ガス圧力と軟氷送出手段35との併用により塩水軟氷(A+S)を製氷槽10から排出することも可能である。
図6は、本発明により製造した塩水軟氷(A+S)を生鮮食品類や医薬品等の被冷却物Fの保存・輸送に適用した実施例を示す。塩水軟氷(A+S)は氷粒Cの塩濃度が高く、融解しにくいと共に製氷槽10から取り出した後もマイナス温度帯(−0.5℃〜−1.5℃)に保たれているので、生鮮食品類では酵素による自己消化を遅らせると共に、塩分を含有した雪状軟氷が少しずつ融けて、被冷却物Fを氷室に入れた状態で保存・輸送することを可能とする。塩水軟氷(A+S)を被冷却物Fに接触させると、被冷却物Fの潜熱との温度差によって接触面が数ミリ程度融解するが、融解した表面はマイナス温度のために直ちに凍結して薄い氷の皮膜を形成するので、被冷却物Fを氷で密封すると共に残された空隙が氷室効果を保ちマイナス氷室として長時間保持できる作用がある。好ましくは、含水率が低い含有塩水量30%のブルー氷状の塩水軟氷(A+S2)、又は15%のホワイト氷状の塩水軟氷(A+S3)を用いることにより、水分の温度変化からの影響を小さく抑え、氷室効果を長期間保持することができる。
図6(A)は、保存・輸送用スチロール容器等の保温容器46の底部に塩水軟氷(A+S)を1/3程敷き込んだ上に魚介類や野菜等の被冷却物Fを並べ、上部から再び塩水軟氷(A+S)で覆い保温蓋47で密封したものである。同図(B)は、保温容器46の約半分に塩水軟氷(A+S)を充填した上に被冷却物Fを並べ、上部から再び塩水軟氷(A+S)を充填して被冷却物Fを塩水軟氷(A+S)内に封入したものである。同図(B)に示すように、保温容器46の底部に水切り板49を敷き、水切り板49の下方に吸水性スポンジ又は水分凝固材のような吸水部材50を設けるか、又は水切り板49の下方の保温容器46の壁に排水口51を設けることができる。
好ましくは、透水性又は透湿性のシート又は袋48(例えば、油紙や紙・樹脂・動植物繊維製)により被冷却物Fを包む。例えば、被冷却物Fとしての魚介類を透水性の袋48に封入すると、袋48の外側に形成された凍結薄膜が被冷却物Fの温度によって徐々に融解し、袋48の透水性によって袋48の内面を水分が滴下し、被冷却物Fの乾燥を防ぎ、魚介類ではその細胞膜の保水効果を高める作用がある。また被冷却物Fが野菜であれば、湿度を通過させる透湿性の袋48に包装すると共に水分過多にならないよう止水し、袋48の外側から湿度だけを流入させるようにする。このとき、野菜を長持ちさせる効果がある混合ガス(例えば、炭酸ガス70体積%と窒素ガス60体積%の混合ガス)を袋48の中に封入しておくことで、凍結薄膜が形成され密封された氷室内の野菜の保存効果を高めることが期待できる。被冷却物Fの特徴によって、透水性・透湿性に代えて、防水・防湿性、保湿・保水性、吸水・吸湿性等の特徴を有する包装シート又は袋48を用いることができる。
本発明の一実施例の図式的ブロック図である。 本発明の他の実施例の図式的ブロック図である。 本発明による塩水軟氷の含水率(含有塩水量)調整方法の一例の説明図である。 製氷槽から塩水軟氷を取り出す一方法の説明図である。 製氷槽から塩水軟氷を取り出す他の方法の説明図である。 塩水軟氷を用い生鮮食品類等の保存・輸送方法の一例の説明図である。 従来の塩水軟氷製造方法の説明図である。
符号の説明
1…淡水濾過槽 1a…フィルター
2…塩水濾過槽 2a…フィルター
3…調整予冷槽 3a…冷凍機
3b…冷却用コイル 3c、3d、3e…ノズル
4…混合槽 4a…オゾン発生器
4b…フィルター 5…濾過槽
5a…分離手段 5b…塩水導入路
6…氷水貯留槽 7…軟氷貯留槽
8…塩水分離槽 8a、8b…塩水戻り流路
10…製氷槽 10a…上方空間
11…浮き蓋 12…流出口
13…流入口 14…排水口
15…排水装置 15a…排水路
15b…排水ポンプ 16…水位調整槽
16a…隔壁 16b…配管
17、17a…有孔板 17b…傾斜水切り板
18…ガス圧縮機 18a…ガス流路
18b…フィルター 19…気泡ノズル
20…製氷機 20a…容器
20b…削り取り機 20c…駆動手段
21…循環装置 21a…送流路
21b…返流路 21c…循環ポンプ
22、23…圧力調整口 24…通気口
25…圧力密閉槽 26…圧力制御装置
27…圧力計 28…圧力調整路
29…圧力調整装置
30…取り出し口 31…断熱蓋
34…樋部 35…軟氷送出手段
35a…回転軸 35b…送り羽根
36…駆動手段(空気圧回転手段)
37…軟氷絞り装置 38…戻り口
39…引き上げ手段
40…制御装置 41…レベル計
42…調節計
46…保温容器 47…保温蓋
48…透水性又は透湿性のシート又は袋
49…水切り板 50…吸水部材
51…排水口
F…被冷却物 D…製氷槽の水深
W…製氷槽の径 G…冷却ガス(空気等)
C…氷粒 M…氷微結晶
S…雪状結晶 A+S…塩水軟氷
A…(冷)塩水 B…残塩水
V…弁 P…淡水
L…水位調整槽の水位

Claims (13)

  1. 断熱浮き蓋付き製氷槽内に冷塩水を充填し、前記製氷槽の底部の冷塩水を製氷機に低流速で循環させて氷微結晶に凝結させ、前記氷微結晶を製氷槽の底部から冷塩水中に浮上させつつ雪状結晶に成長させ、前記雪状結晶を浮き蓋の下面に順次積層させて塩水軟氷としてなる塩水軟氷の製造方法。
  2. 請求項1の製造方法において、前記製氷槽の深さ及び/又は径を冷塩水の水面部と底部との塩濃度差が小さくなるように選択し、前記氷微結晶が雪状結晶に成長するに十分な浮上時間を確保してなる塩水軟氷の製造方法。
  3. 請求項1又は2の製造方法において、前記製氷槽の底部と製氷機との間で冷塩水を過冷却が生じない低流速で循環させてなる塩水軟氷の製造方法。
  4. 請求項1から3の何れかの製造方法において、前記雪状結晶の積層後又は積層に応じて製氷槽の底部から塩水の全部又は一部を引き抜くことで塩水軟氷の含有塩水量を調整してなる塩水軟氷の製造方法。
  5. 請求項1から4の何れかの製造方法において、前記製氷槽を内周面にピストン状浮き蓋が滑動可能に嵌め込まれた筒状密閉槽とし、前記密閉槽の浮き蓋の下方に冷塩水を充填し、前記雪状結晶の積層に応じて密閉槽の浮き蓋の上方の圧力を調整してなる塩水軟氷の製造方法。
  6. 請求項1から5の何れかの製造方法において、前記製氷槽の底部に微細気泡を混入させ、前記微細気泡を雪状結晶と共に浮き蓋の下面に順次積層してなる塩水軟氷の製造方法。
  7. 請求項1から6の何れかの製造方法において、前記冷塩水に高粘性の氷点降下剤を混入してなる塩水軟氷の製造方法。
  8. 冷塩水を充填する断熱浮き蓋付き製氷槽、前記冷塩水を氷微結晶に凝結させる製氷機、及び前記製氷槽の底部の冷塩水を製氷機に低流速で送出し且つ製氷機から製氷槽の底部に戻して循環させる循環装置を備えてなり、前記製氷槽の底部の氷微結晶を冷塩水中に浮上させつつ雪状結晶に成長させ且つ浮き蓋の下面に順次積層させて塩水軟氷としてなる塩水軟氷の製造装置。
  9. 請求項8の製造装置において、前記製氷槽の底部の水深を製氷槽の径と実質上同じ大きさとしてなる塩水軟氷の製造装置。
  10. 請求項8又は9の製造装置において、前記製氷槽の底部に有孔板を介して接続され且つ製氷槽と同じ水位レベルの水位調整槽を設け、前記循環装置により製氷槽の有孔板の下方又は水位調整槽内の冷塩水を製氷機に送出し且つ製氷機から製氷槽の有孔板の直上又は下方に戻して循環させてなる塩水軟氷の製造装置。
  11. 請求項10の製造装置において、前記製氷槽の有孔板下方又は水位調整槽に製氷槽内の塩水の全部又は一部を引き抜く排水装置を設けてなる塩水軟氷の製造装置。
  12. 請求項8から11の何れかの製造装置において、前記製氷槽を内周面にピストン状浮き蓋が滑動可能に嵌め込まれた筒状密閉槽とし、前記密閉槽の浮き蓋の下方に冷塩水を充填し、前記雪状結晶の積層に応じて密閉槽の浮き蓋の上方の圧力を調整する圧力調整装置を設けてなる塩水軟氷の製造装置。
  13. 請求項8から12の何れかの製造装置において、前記製氷槽の底部に微細気泡ノズルを設け、前記ノズルからの微細気泡を雪状結晶と共に浮き蓋の下面に順次積層してなる塩水軟氷の製造装置。
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