JP2004053142A - 氷水製造装置 - Google Patents

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Masaki Shibata
柴田 勝紀
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Toyo Seisakusho KK
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Abstract

【課題】氷水の製造工程や機械の構造体が全く異なる刷新された新技術の氷水製造装置を提供する。
【解決手段】貯槽1の上部に砕氷機2を設け、砕氷機は下部が開口する縦筒状のシリンダー3を備え、シリンダーの外側には冷媒が供給される冷却手段用のジャケット4を設け、シリンダー内には外周面に多数の吹出し孔6を有するスプレー管5をシリンダーに内周面に沿って設け、スプレー管には砕氷機外の貯液タンクからの媒体液が供給されて、スプレー管の媒体液は吹出し孔からシリンダーの内周面に噴出され、シリンダーの上部蓋9にはモータ10を設けてあり、同モータによりシリンダーの縦中心軸線で高速回転させられる駆動軸11をシリンダー内に設け、この駆動軸に、シリンダーの内面に生成された薄氷を媒体液とともに掻き取るスクレーパカッター12を設けた。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は水に無数の氷片が浮遊する氷水を製造する装置に関する。
【0002】
【従来技術】
媒体液、例えば水や塩水、海水、ブライン等を原液とし、その原液を凍結せしめた氷を水に混ぜた氷水は用途が多岐に亘り、例えば鮮魚の鮮度保持、鮮魚加工品の洗浄水、飲料の冷却、生鮮野菜用のチルド水、蓄熱を利用した空調や低温室用の冷熱源、各種プラント用冷熱源などに利用可能である。
【0003】
このような氷水は、従来はフレークアイス製造機やプレートアイス製造機あるいはクラッシュアイス製造機等で製造した氷を水や海水とミキシングして製造していた。
【0004】
また、最近当社では−2.5℃の過冷却水を作り、特殊な振動を与えることにより氷を生成する技術(ダイナミックアイスシステム)も新たに開発した。
【0005】
このダイナミックアイスシステムは蒸発温度を高く設定することによりCOP(成績係数)が良好で能力があり、また熱回収を行ない同時に温熱源を取れることから主に空調システムに採用されるが、製氷率(IPF)が2.5%程度で、製造コストが高くなるというデメリットがある。
【0006】
本発明は氷水の製造工程や機械の構造体が全く異なる刷新された新技術の氷水製造装置を提供できるようにした。
【0007】
【本発明の手段】
本発明の氷水製造装置は、貯槽の上部に砕氷機を設け、砕氷機は下部が開口する縦筒状のシリンダーを備え、シリンダーの外側には冷媒が供給される冷却手段用のジャケットを設け、シリンダー内には外周面に多数の吹出し孔を有するスプレー管をシリンダーに内周面に沿って設け、スプレー管には砕氷機外の貯液タンクからの媒体液が供給されて、スプレー管の媒体液は吹出し孔からシリンダーの内周面に噴出され、シリンダーの上部蓋にはモータを設けてあり、同モータによりシリンダーの縦中心軸線で高速回転させられる駆動軸をシリンダー内に設け、この駆動軸に、シリンダーの内面に生成された薄氷を媒体液とともに掻き取るスクレーパカッターを設けた構造のものとしてある。
【0008】
【実施例】
以下本発明の一実施例を添付図面に示す一具体例により説明する。
図において符号1は貯槽を示し、貯槽の上部には砕氷機2を設けてある。
砕氷機は下部が開口する縦筒状のシリンダー3を備え、シリンダーの外側には冷却手段用のジャケット4を設けてあり、ジャケットには冷媒17が供給される。
【0009】
シリンダー3の上部内にはシリンダーに内周面に沿うスプレー管5を設け、このスプレー管の外周面には多数の吹出し孔6をあけてあり、スプレー管には貯液タンク、例えば前記貯槽1からの媒体液たる水がポンプ7の駆動によってホース8から供給される。
【0010】
スプレー管の水は吹出し孔6からシリンダーの内周面に噴出され、ジャケットの冷媒17により冷却されてシリンダー内周面に瞬時に薄氷に凍結される。
【0011】
シリンダーの上部蓋9にはモータ10を設けてあり、同モータによりシリンダーの縦中心軸線で高速回転させられる駆動軸11をシリンダー内に設けてあり、この駆動軸に、シリンダーの内面に生成された薄氷を掻き取るスクレーパカッター12を設けてある。
【0012】
なお、図中の符号13は駆動軸を支持する放射状のステイ、14は軸受部、15は貯槽への給水口、16は排水口、V及びVは給排水口の各バルブを示す。
【0013】
上記実施例ではジャケットは縦長方形の中空体を円筒状に形成した中空容器の例を示してあるが、他に、シリンダーの外側に巻き付けた冷媒流通用チューブで構成する場合もある。
【0014】
ジャケットに供給する冷媒17の温度はスプレー管に供給する媒体液(水のほかに塩水、海水、ブライン等)の凍結点によって異にするが、媒体液を瞬時に凍結できるよう約−3℃〜−25℃であり、掻き取られる氷は厚さが1mm程度のものが好適である。
【0015】
駆動軸の回転数はシリンダー内側の氷の生成状態により異にするが、約50〜100rpmである。
【0016】
この実施例の装置の操作方法および作用は次ぎのとおりである。
シリンダーのジャケット内に冷媒17を供給してシリンダーを冷却する。
シリンダーを冷却した状態においてスプレー管に貯槽から水を供給する。
水はスプレー管の吹出し孔からシリンダーの内周面に噴出され、冷却されているシリンダーによってシリンダーの内周面で瞬時に凍結して薄氷に生成される。
【0017】
生成された薄氷はシリンダー内で回転させられているスクレーパカッターにより掻き取られ、フレーク状、チップ状の薄い砕氷片となって下部の貯槽に落下し、同時に貯槽にはシリンダー内面で凍結しなかった水分を流下し、貯槽には水に無数の砕氷片が浮遊、混在している氷水が溜まる。
【0018】
このように本発明の装置においてはシリンダー内周面の薄氷が掻き取られた砕氷片が未凍結水分と一緒に貯槽に落下して溜まり、また貯槽内の媒体液と混合されるので、従来のように製氷機で製造した砕氷片を別途用意してある水槽内の水に移して氷水にするという2段工程は不要となる。
【0019】
したがって、貯槽内の氷水を、排水口のバルブVを開いて、氷水を必要とする部所、例えば鮮魚の鮮度保持水用、鮮魚加工品の洗浄水用、飲料の冷却水用、生鮮野菜用のチルド水用、蓄熱を利用した空調や低温室用の冷熱源水用、各種プラント用冷熱源水用などの各部所に直接供給できる。
【0020】
なお、実施例ではスプレー管にはポンプ7によって貯槽1内の水を供給する循環式としてあるが、スプレー管には貯槽の水ではなく、他の給液源から供給する非循環式とするばあいもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明に係る装置の実施例を示す縦断斜視図。
【符号の説明】
1 貯槽
2 砕氷機
3 シリンダー
4 ジャケット
5 スプレー管
6 吹出し孔
7 ポンプ
8 ホース
9 貯槽の上部蓋
10 モータ
11 駆動軸
12 スクレーパカッター
13 ステイ
14 軸受部
15 給水口
16 排水口
17 冷媒

Claims (1)

  1. 貯槽の上部に砕氷機を設け、砕氷機は下部が開口する縦筒状のシリンダーを備え、シリンダーの外側には冷媒が供給される冷却手段用のジャケットを設け、シリンダー内には外周面に多数の吹出し孔を有するスプレー管をシリンダーに内周面に沿って設け、スプレー管には砕氷機外に設けた貯液タンクからの媒体液が供給されて、スプレー管の媒体液は吹出し孔からシリンダーの内周面に噴出され、シリンダーの上部蓋にはモータを設けてあり、同モータによりシリンダーの縦中心軸線で高速回転させられる駆動軸をシリンダー内に設け、この駆動軸に、シリンダーの内面に生成された薄氷を媒体液とともに掻き取るスクレーパカッターを設けてなる氷水製造装置。
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