JP2007040512A - 円錐ころ軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 潤滑を良好に保つことができ、焼き付きが生じるのを防止することができる、簡単な構成の円錐ころ軸受を提供すること。
【解決手段】 内輪3と外輪2の間に、円錐ころ4をポケットに転動自在に保持した保持器5、又は保持器5と内輪3の両方に潤滑油14を保持するための潤滑油保持構造を設けている。保持器5の潤滑油保持構造は、保持器5の大径側周端部に内輪3側へ突出するように設けた鍔部5eである。また鍔部5eと、保持器5の小径側端部と内輪3との間の径方向の距離L1を、小径側端部と外輪2の外側端部2bとの間の径方向の距離L2よりも大きく設定したもの、あるいは、内輪3の大鍔部3bの円錐ころ4の頭部4aに接触する面の延長上に、保持器5側に突出するように設けた突起部3fの何れか、又はその両方を組み合わせて用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、鉄道車両の駆動装置や車軸、自動車のデファレンシャルギヤ等、機械装置全般の回転支持部を構成する円錐ころ軸受に関し、特に、これら車両用のトランスミッションの回転支持部において、潤滑油周辺の凍結および雰囲気温度の低下による潤滑油の高粘度化により、潤滑油量が少ない場合や潤滑油が少ないために短時間で枯渇する場合、あるいは潤滑装置が故障した場合に、円錐ころ軸受に発生する焼き付きやかじりを防止するための改良に関するものである。
従来より、各種機械装置の回転支持部にはころ軸受が組み込まれているが、この回転支持部が大きな荷重に耐えられるように、ころ軸受の転動体として円筒ころ、円錐ころ、あるいは球面ころが用いられている。
このような、大きなラジアル荷重及びアキシアル荷重が負荷される回転支持部に組み込まれるころ軸受の一例として、円錐ころ軸受を図6及び図7に示している。同図において、円錐ころ軸受10は、内周面に円錐凹面状の外輪軌道2aを有する外輪2と、外周面に円錐凸面状の内輪軌道3aを有する内輪3と、これら外輪軌道2aと内輪軌道3aとの間に保持器7によって転動自在に設けた複数の円錐ころ4とから構成されている。これら各円錐ころ4の外周面は、上記外輪軌道2a及び内輪軌道3aに接触する円錐凸面状の転動面4bとされている。また、内輪3には、その外周面両端部のうち、大径側端部には大径側鍔部3bが、小径側端部には小径側鍔部3dがそれぞれ形成されている。
上記のような円錐ころ軸受10の各円錐ころ4は、運転時において、図7に示すように、外輪軌道2a及び内輪軌道3aの大径側に片寄った状態で、自転しつつ保持器7と共に公転して、外輪2と内輪3の相対回転を自在にしている。このような円錐ころ軸受10の運転時に、各円錐ころ4の大径側端面である頭部4aと内輪3の大径側鍔部3bの内側面3c(図6も参照、以後、内輪大鍔面3cと言う)とは、図8に斜格子で示すような、楕円形状の接触部8で接触する。これはヘルツの弾性接触理論としても知られている。
しかしながら、従来の上記円錐ころ軸受10においては、円錐ころ4の頭部4aと内輪大鍔面3cとの接触部8での接触状態は、滑りを伴う転がり接触となり、発熱が大きい接触条件であるため、軸受10に供給される潤滑油が過少であったり、枯渇したりすると、焼き付き等の損傷を引き起こす可能性がある。
このような焼き付き等の損傷は、円錐ころ軸受10だけではなく、他の種類のころ軸受でも各所で発生する可能性があるが、やはり最も条件が厳しく、損傷が発生し易いのは、上述した円錐ころ4の頭部4aと内輪大鍔面3cとの接触部8ということができる。
こうした焼き付きは、鉄道車両や自動車において、特に冬期の低温時に潤滑油周辺が凍結したり、粘度が高く潤滑油の流動性が低下した状態で始動する時に発生し易い。鉄道車両や自動車の走行中においては、軸の回転に伴う油の攪拌効果等で潤滑油が軸受に飛散して潤滑されるし、一旦停止後、すぐに再起動する場合には、軸受の軌道面に残っている潤滑油が潤滑効果を維持することができる。しかし、一旦停止して、かなり時間が経過した後、再起動した場合には、その構造上潤滑油が溜まる場所が少ないと、時間経過により重力で潤滑油が軌道面から落下してしまい、始動に必要な潤滑油が残っていないため、潤滑油の供給に時間がかかり焼き付きが発生することがある。
特に、自動車のトランスミッションに用いられる円錐ころ軸受において、この現象が生じ易い。自動車のトランスミッションは、図9に示すように(特許文献1)、外輪2がトランスミッションのハウジング11の内周面11aに、内輪3がカウンタシャフト12にそれぞれ嵌合され、カウンタシャフト12には変速ギヤ15が外嵌されている。ハウジング11の底13には潤滑油14が溜まるようになっている。
この構成において、回転時にははねかけにより潤滑油14を円錐ころ軸受に供給できても、低温始動時には、潤滑油の粘度が高くなり流動性が低下し円錐ころを十分に潤滑できなくなって、焼き付き等の早期破損が発生することがある。
上記のような不具合を改善するために種々の提案がなされている。例えば、特許文献1においては、内輪の大径部に固定された芯金と、外輪の側端部に接触するシールリップ部とを有するシール部材を用いて、このシールリップ部と外輪から成る構造に潤滑油を溜めることで、軸受の運転停止時にも潤滑油が流れ出ないようにしていた。
しかし、使用用途によっては、シール部材を組み込むことが困難になる場合があり、組み込み工程上の問題点がある。
また、特許文献2においては、保持器の大径側端部近傍に径方向外側に突出する鍔部を形成すると共に、保持器ポケットの大径側端部に凹部を形成することにより、軸受の運転時に、内輪大鍔面と円錐ころ大端面との接触部に向う潤滑油の流れを形成している。
しかし、運転停止時に、重力により潤滑油が軸受外に流れ易くなるという従来の問題点を十分に解決することはできず、運転再開時には、円錐ころ頭部と内輪大鍔面の接触部等において潤滑不足になり易いという問題点があった。
特開平8−135666号公報 特開2003−254338号公報 特開平11−325087号公報
そこで、本発明は、上述した従来の不具合を改善して、運転中だけではなく、冬期等の低温時や始動時の潤滑油が各部に行き届き難い条件下においても、特に、円錐ころ頭部と内輪大鍔面との接触部での潤滑を良好に保つことができ、焼き付きを防止することができる、簡単な構成の円錐ころ軸受を提供することを課題としている。
上記課題を達成するために、本発明では、内輪と外輪の間に、複数の円錐ころをポケットに各々転動自在に保持した保持器を有し、前記内外輪と円錐ころの接触部を潤滑油で潤滑する円錐ころ軸受において、前記保持器、又は保持器と前記内輪の両方に前記潤滑油を保持するための潤滑油保持構造を設けたことを特徴としている。
この保持器の潤滑油保持構造は、保持器の大径側周端部に、前記内輪側へ突出するように設けた鍔部であって、前記保持器の小径側端部と前記内輪との間の径方向の距離を、小径側端部と前記外輪の外側端部との間の径方向の距離よりも大きく設定したもの、あるいは、前記内輪の大鍔部の前記円錐ころの頭部に接触する面の延長上に、前記保持器側に突出する形で土手状に設けた突起部の何れか、又はその両方の潤滑油保持構造を組み合わせて用いることが好ましい。
また、好適には、前記潤滑油保持構造は、前記保持器の小径側周端部に、前記外輪側へ突出するように設けた鍔部から成り、当該鍔部には、仕切り部が設けてある。
さらに、好適には、前記潤滑油保持構造は、前記保持器の小径側周端部に、前記外輪側へ突出するように設けた鍔部から成り、当該鍔部には、凹部が設けてある。
本発明は、以上のように構成されており、円錐ころの潤滑油保持構造である保持器の鍔部の部分に潤滑油が溜まり易く、軸受の運転中に潤滑油が遠心力により軸受外へ流れ出るのを防止することができるとともに、軸受の運転中だけではなく、冬期低温時や停止後時間がかなり経過した後の始動時等、潤滑油が各部に行き届き難い条件下においても、鍔部の部分に溜まっていた潤滑油が軸受内部にすぐに供給され、特に、円錐ころ頭部と内輪大鍔面の接触部に焼き付きが生じるのを防止することができる。
また、潤滑油保持構造は、保持器の小径側周端部に、外輪側へ突出するように設けた鍔部から成り、当該鍔部には、仕切り部又は凹部が設けてある。そのため、シールを必要とせずに、保持器の小径側端部に油溜まりを持つため、軸受静止時において、潤滑油が流れ出ることを防ぎ、軸受内部に潤滑油が存在する時間を増大することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図である。
先ず、本発明の第1の実施形態について図1を参照して説明する。同図において、円錐ころ軸受1は、内周側に円錐状の軌道面2aを有する外輪2と、外周側に円錐状の軌道面3aを有し、この軌道面3aの大径側に大鍔部3bを有する内輪3と、外輪2の軌道面2aと内輪3の軌道面3aとの間に転動自在に配設した複数の円錐ころ4と、この円錐ころ4をポケット5aにて周方向に所定間隔で保持する保持器5とを備えている。円錐ころ4は、内輪3の大鍔部3bによって案内され、ラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重とを負荷することができる。内輪3は、その大鍔部3bと軌道面3aとの間には逃げ部3eが設けられており、図示しない回転軸に外嵌・固定されている。この円錐ころ軸受1を使用するときには、内輪3と外輪2との間に潤滑油を供給している。
保持器5は軸方向両端に大径側の環状端部5bと小径側の環状端部5cと、これら端部間を接続しポケット5aを形成する柱部5dとから成る。保持器5の大径側の周端部5bには、その軸方向の断面形状が内輪大鍔部3b側へ突出した形状の潤滑油保持構造をなす鍔部5eが形成されている。
上記構成において、円錐ころ軸受1の運転中には、保持器5の小径側から遠心力により押し流されてきた潤滑油14は、鍔部5eによって堰止められるので、潤滑油14が軸受1外へ流れ出すのを防止することができる。このため、軸受1の運転中に、内輪大鍔部3bに潤滑油14を十分に供給することができ、円錐ころ4の頭部4aと内輪3の大鍔部3bの内側面3c(内輪大鍔面3c)との接触部(図1及び図8の斜格子部8を参照)が潤滑されて、この部分での摩耗を極力抑えることができる。
また、運転中に、保持器5の環状端部5bと鍔部5eとで出来る環状の溝に潤滑油14が保持されており、この状態で一旦停止後、時間が経過して再起動した場合でも、従来ならば重力により鍔面のない側から潤滑油14が流出し易い状況であるが、再起動で円錐ころ4が回転するのに伴って、環状端部5bと鍔部5eとで出来る環状の溝に保持されている潤滑油14が軸受1内部に供給され、始動時の潤滑を行うことができる。
このため、冬期低温時や、停止後時間がかなり経過した後の始動時において、軸受1内部に潤滑油14が供給されるまでの間に、円錐ころ4の頭部4aと内輪大鍔面3cとの接触部に焼き付きが生じるといった不具合を防止することができる。
尚、上記第1の実施形態は、本発明の一実施形態に過ぎず、これに限定されるわけではない。本発明の円錐ころ軸受1は、少なくとも、外輪2、内輪3、外輪2と内輪3との間に組み込まれる複数個の円錐ころ4、及び円錐ころ4を保持する保持器5によって構成されており、保持器5の大径側端部に、内輪大鍔部3b側へ折れ曲がった鍔部5eを形成したことを特徴とするもので、鍔部5eの部分の断面形状は上記第1の実施形態のようなL字形状に限定されるわけではなく、潤滑油14が溜まり易いような形状であれば他の形状であっても良い。
また、上記第1の実施形態では、単列の円錐ころ軸受1を用いて説明したが、複列の円錐ころ軸受であっても良く、メートル系、インチ系の何れも対象にすることができ、大きさの限定はされない。
次に、第2の実施形態について、図2を参照して説明する。図2は本発明の第2の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図である。
第2の実施形態は、上記第1の実施形態と略同様であり、同一部材には同一番号を付して、重複する説明は省略する。第1の実施形態と異なっているのは、図2に示すように、保持器5の小径側の環状端部5cと内輪3の小鍔部3dとの間の径方向の距離L1を、小径側端部5cと外輪2の外側端部2bとの間の径方向の距離L2よりも大きく取る、という構成を潤滑油保持構造として採用している点である。
この構成により、軸受1内の潤滑油が保持器5の距離L1を取っている側に流れ込み易いので、軸受1の運転中は遠心力で、又停止時は重力により、保持器5の鍔部5eに潤滑油14が溜まり易くなる。したがって、上記第1の実施形態と同様に、潤滑油を内輪大鍔面3cに供給する効果をさらに高めることができる。
尚、上記第2の実施形態では、単列の円錐ころ軸受1を用いて説明したが、複列の円錐ころ軸受であっても良く、メートル系、インチ系の何れも対象にすることができ、大きさの限定はされない。
次に、第3の実施形態について、図3を参照して説明する。図3は本発明の第3の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図である。
第3の実施形態は、上記第1の実施形態と略同様であり、同一部材には同一番号を付して、重複する説明は省略する。第1の実施形態と異なっているのは、図3に示すように、別の潤滑油保持構造として、内輪大鍔部3bの円錐ころ4の頭部4aに接触する面、即ち内輪大鍔面3cの延長上に環状の突起部3fを設けている点である。この突起部3fは、内輪大鍔部3bの外径よりもやや大きい外径を有し、保持器5側に鋭利に突出する形で土手状(鍔状)に設けられている。
この構成において、内輪3の回転に伴う遠心力によって、潤滑油が内輪大鍔部3bから外側へ流れ出る際、矢印Aで示すように、潤滑油の流れは突起部3fによって規制されて保持器5の方へ飛散し易くなるので、内輪大鍔部3bから一旦離れた潤滑油14が再び保持器5の鍔部5eの部分へ保持されていく流路が形成される。このため、上記第1の実施形態のように、保持器5の大径側の端部5bと鍔部5eとで出来る環状の溝に潤滑油14を溜める効果をさらに高めることができる。
また、軸受1の停止時において、内輪3側の潤滑油が保持器5側へ垂れてくる際にも、突起部3fによってその流路が確保されるので、潤滑油14が保持器5の大径側の端部5bと鍔部5eとで出来る環状の溝に溜まり易くなり、再起動時に、円錐ころ頭部と内輪大鍔面との接触部を潤滑する効果をさらに高めることができる。
尚、上記第3の実施形態では、内輪3の突起部3fは、その先端の断面形状が尖った形状となっているが、この先端部を厚みを有して軸方向に平坦な面、あるいは円弧状の円弧面等の形状とすることもでき、内輪3の潤滑油が突起部3fの先端まで流れてきた時に、保持器5方向へ飛散するよう適宜設計可能である。
内輪3の突起部3fは図2に示す第2実施の形態の円錐ころ軸受に形成しても良い。すなわち、図3に示す第3実施の形態において、保持器5の小径側の環状端部5cと内輪3の小鍔部3dとの間の径方向の距離L1を、小径側端部5cと外輪2の外側端部2bとの間の径方向の距離L2よりも大きく取る構成にして潤滑油保持構造として採用しても良い。
また、上記第3の実施形態では、単列の円錐ころ軸受1を用いて説明したが、複列の円錐ころ軸受であっても良く、メートル系、インチ系の何れも対象にすることができ、大きさの限定はされない。
次に、第4の実施形態について、図4を参照して説明する。図4(a)は、本発明の第4の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図であり、(b)は、保持器の小径側の環状端部の部分的斜視図である。
本実施形態は、上記第1の実施形態と略同様であり、同一部材には同一番号を付して、重複する説明は省略する。
本実施の形態では、潤滑油保持構造は、保持器5の小径側の環状端部5cに、外輪側へ突出するように設けた鍔部5fから成り、この鍔部5fには、多数の仕切り部5gが設けてある。この鍔部5fと、仕切り部5gとの協働により、油保持空間が形成してある。
この油保持空間の作用は、保持器5の小径側の環状端部5cから重力により軸受外部に流れ出そうとする潤滑油が、軸受外へ流れ出すことを防ぎ、軸受回転時に内輪3の大鍔部3bに潤滑油を供給することができる。
すなわち、シールを必要とせずに、保持器5の小径側の環状端部5cに油溜まりを持つため、軸受静止時において、潤滑油が流れ出ることを防ぐことができ、これにより、軸受内部に潤滑油が存在する時間を増大することができる。
その他の構成、作用及び効果は、上述した実施の形態と同様である。
次に、第5の実施形態について、図5を参照して説明する。図5(a)は、本発明の第5の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図であり、(b)は、保持器の小径側の環状端部の部分的斜視図である。
本実施形態は、上記第1の実施形態と略同様であり、同一部材には同一番号を付して、重複する説明は省略する。
本実施の形態では、潤滑油保持構造は、保持器5の小径側の環状端部5cに、外輪側へ突出するように設けた鍔部5fから成り、この鍔部5fには、多数の凹部5hが設けてある。この鍔部5fと、凹部5hとの協働により、油保持空間が形成してある。
この油保持空間の作用は、保持器5の小径側の環状端部5cから重力により軸受外部に流れ出そうとする潤滑油が、軸受外へ流れ出すことを防ぎ、軸受回転時に内輪3の大鍔部3bに潤滑油を供給することができる。
すなわち、シールを必要とせずに、保持器5の小径側の環状端部5cに油溜まりを持つため、軸受静止時において、潤滑油が流れ出ることを防ぐことができ、これにより、軸受内部に潤滑油が存在する時間を増大することができる。
その他の構成、作用及び効果は、上述した実施の形態と同様である。
以上説明したように、潤滑油保持構造として、上記第1の実施形態の保持器5の鍔部5eのみを用いることもできるが、この第1の実施形態の構成に加えて、上記第2あるいは第3の実施形態の構成の何れか、又はその両方を組み合わせて用いる方が、さらなる効果を期待できることは言うまでもない。
本発明の第1の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図である。 第2の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図である。 第3の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図である。 (a)は、本発明の第4の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図であり、(b)は、保持器の小径側の環状端部の部分的斜視図である。 (a)は、本発明の第5の実施形態を示す円錐ころ軸受の軸方向断面図であり、(b)は、保持器の小径側の環状端部の部分的斜視図である。 従来の円錐ころ軸受を示す斜視部分断面図である。 従来の円錐ころと内外輪との位置関係を示す軸方向断面図である。 円錐ころ頭部と内輪大鍔部の接触状態を示す図7のB矢視図である。 従来の円錐ころ軸受を備えた自動車用トランスミッションの軸方向部分断面図である。
符号の説明
1:円錐ころ軸受
2:外輪
2a:外輪軌道面
3:内輪
3a:内輪軌道面
3b:大鍔部
3c:内輪大鍔面
3d:小鍔部
3e:逃げ部
3f:突起部
4:円錐ころ
4a:ころ頭部
5:保持器
5a:ポケット
5b:大径側の環状端部
5c:小径側の環状端部
5d:柱部
5e:鍔部
5f:鍔部
5g:仕切り部
5h:凹部
8:接触部

Claims (7)

  1. 内輪と外輪の間に、複数の円錐ころをポケットに各々転動自在に保持した保持器を有し、前記内外輪と円錐ころの接触部を潤滑油で潤滑する円錐ころ軸受において、
    前記保持器、又はこの保持器と前記内輪の両方に前記潤滑油を保持するための潤滑油保持構造を設けたことを特徴とする円錐ころ軸受。
  2. 前記潤滑油保持構造を有する保持器、又はこの保持器と潤滑油保持構造を有する内輪を具備しており、車両用トランスミッションに用いられることを特徴とする請求項1に記載の円錐ころ軸受。
  3. 前記潤滑油保持構造は、前記保持器の大径側周端部に、前記内輪側へ突出するように設けた鍔部から成ることを特徴とする請求項1、又は2に記載の円錐ころ軸受。
  4. 前記潤滑油保持構造は、前記保持器の小径側端部と前記内輪との間の径方向の距離を、前記小径側端部と前記外輪の外側端部との間の径方向の距離よりも大きく設定したものであることを特徴とする請求項3に記載の円錐ころ軸受。
  5. 前記潤滑油保持構造は、前記内輪の大鍔部の前記円錐ころの頭部に接触する面の延長上に、前記保持器側に突出する形で土手状に設けた突起部であることを特徴とする請求項3又は4に記載の円錐ころ軸受。
  6. 前記潤滑油保持構造は、前記保持器の小径側周端部に、前記外輪側へ突出するように設けた鍔部から成り、
    当該鍔部には、仕切り部が設けてあることを特徴とする請求項1、又は2に記載の円錐ころ軸受。
  7. 前記潤滑油保持構造は、前記保持器の小径側周端部に、前記外輪側へ突出するように設けた鍔部から成り、
    当該鍔部には、凹部が設けてあることを特徴とする請求項1、又は2に記載の円錐ころ軸受。
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