JP2010065822A - 転がり軸受の給油構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】転がり軸受に効率良く潤滑油を供給することができ、しかも、給油手段選択の自由度が高く、転がり抵抗の増大を招くことがない転がり軸受の給油構造を提供する。
【解決手段】転がり軸受13のコロ12を保持する保持器13に軸受部からはみ出す延長部20を設け、その延長部20の外周面に、外部の給油部からシャワー状に供給されたオイルを回収してコロ12側に誘導する溝21を設ける。溝21は、回収したオイルを保持器13の回転に伴って保持できるよう、回転方向遅れ側に溜め22を有し、且つ、保持器13の回転に伴ってオイルにコロ12側に送る力が働くよう回転方向の遅れ側に傾斜して延びるようにする。
【選択図】図5

Description

本発明は、エンジンのカム軸等を支持する転がり軸受の給油構造に関する。
例えばエンジンのシリンダヘッドおよび該シリンダヘッドに結合される軸受キャップの軸受部に保持されてカム軸を回転自在に支持する転がり軸受の給油構造として、コロを保持する保持器の軸方向両側方にリムを設けて保持器内を略油密状態とし、軸受部側から保持器内に導いた潤滑油(オイル)を側方へ逃がさずにカム軸内へ流出させるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−101714号公報
転がり軸受では、コロ等の転動体を保持する保持器が側方に開いているのが普通で、軸受部側からの内部給油で潤滑油を供給すると、供給された潤滑油が保持器の側方から多量に流れ出てしまう。そのため、カム軸等の回転軸とその外周を転動するコロとの間に油膜を確保するための給油量がむやみに多くなる。
それに対し、上記のように保持器の軸方向両側方にリムを設けて保持器内を略油密状態にすると、側方への潤滑油の流出(オイル抜け)をなくすることができ、給油量を抑制できる。しかしながら、このように保持器の軸方向両側方にリムを設けて保持器内を略油密状態にし、内部給油によって潤滑油を供給すると、保持器内に潤滑油が充満することによって、転がり抵抗(撹拌抵抗)が増大してしまう。また、そのように保持器の軸方向両側方にリムを設けたのでは、内部給油でしか潤滑油を供給できず、給油手段選択の自由度が低い。
本発明は、転がり軸受に効率良く潤滑油を供給することができ、しかも、給油手段選択の自由度が高く、転がり抵抗の増大を招くことがない転がり軸受の給油構造を提供することを目的とする。
本発明の転がり軸受の給油構造は、固定側部材の軸受部に保持されて回転軸を回転自在に支持する転がり軸受の給油構造であって、転がり軸受が、回転軸のジャーナル部の外周に接し軸線方向が回転軸軸線方向と略平行で固定側部材の軸受部の回転軸軸線方向の幅内に収まる多数のコロと、これらのコロをジャーナル部の外周に沿って周方向に間隔をおいて保持する保持器を備え、保持器は、各コロを保持する保持窓を有する保持部と、該保持部の回転軸軸線方向の少なくとも一側に軸受部から回転軸軸線方向にはみ出して延びる延長部とを有し、該延長部には、軸受部の外部に配置された給油部から供給される潤滑油をコロ側に誘導する油誘導部が設けられていることを特徴とする。
この場合、保持器の延長部に設けられた油誘導部に対して、外部の給油部からの潤滑油が確実に供給され、転がり軸受に効率良く潤滑油を供給することができ、しかも、給油手段選択の自由度が高く、転がり抵抗の増大を招くことがない。
また、この転がり軸受の給油構造は、油誘導部が、給油部からの潤滑油を保持器の回転力によりコロ側に誘導するようにするのがよい。
この場合、回転軸が回転し、コロが転動すると、保持器もコロの転動に連れて回転軸と同じ方向に回転する。そして、外部の給油部から供給された潤滑油は、保持器の回転力の利用により、保持器の延長部に設けられた油誘導部によってコロ側に誘導され、軸受内を潤滑して外部に流れ出る。そのため、転がり抵抗の増大を招くことなく、回転軸とコロとの間に油膜を確保するよう転がり軸受に円滑に効率良く潤滑油を供給することができる。しかも、外部からの給油(外部給油)であるため、給油手段の自由度が高くなる。
そして、この転がり軸受の給油構造は、保持器が、弾性力を有する樹脂製であり、略円筒状で周方向の一部に合せ目を有する欠円状に形成され、拡開可能であるのがよい。
このように、保持器を、弾性力を有する樹脂製で、略円筒状で周方向の一部に合せ目を有する欠円状に形成された拡開可能なものとすることにより、回転軸への保持器の組付け性が向上する。
また、この転がり軸受の給油構造は、延長部が、保持部の回転軸軸線方向の両側に設けられ、それら両側の延長部に油誘導部が設けられているのがよい。
このように、延長部が、保持部の回転軸軸線方向の両側に設けられ、それら両側の延長部に油誘導部が設けられているものとすることで、給油量の安定化を図ることができる。
そして、この転がり軸受の給油構造は、給油部が、シャワー式の給油部であってよい。
このように給油部をシャワー式の給油部とすることで、潤滑油を保持器の延長部に向けて容易に潤滑油を供給でき、油誘導部により誘導してコロ側に供給できる。
また、この転がり軸受の給油構造は、エンジンのカム軸を支持する転がり軸受の給油構造であってよく、その場合、回転軸が、複数の気筒を列状に配置したエンジンの吸気弁または排気弁駆動用のカム軸であって、該カム軸には吸気弁または排気弁に対応する少なくとも一対のカム部が間隔をおいて設けられるとともに、それら一対のカム部の間に前記ジャーナル部が形成され、固定側部材が、エンジン本体の上部部材(例えばシリンダヘッド)および該上部部材に結合される軸受キャップであって、それらエンジン本体の上部部材および軸受キャップの軸受部が、一対のカム部の間のジャーナル部に対応する中間位置に、両側のカム部との間に間隔をおいて位置し、保持器の延長部が、保持部のカム軸軸線方向の両側に、軸受部からカム軸軸線方向にはみ出して各側でカム部に略当接する長さに設けられ、それら両側の延長部に油誘導部が設けられているのがよい。
この場合、コロを仮保持した保持器をカム軸のジャーナル部に先組みすることで、保持器が軸方向に規制され、カム軸に対し軸方向に安定して位置決めされる。そのため、このように保持器を先組みしたカム軸を、例えばシリンダヘッド上に配置して、シリンダヘッドおよび軸受キャップの軸受部に外輪(アウターレース)を介して組み付けることで、カム軸の組付けを円滑にできる。
そして、この場合、給油部は、カム部およびそれと接触する動弁部材に対し外部から潤滑油を供給するシャワー式の給油部であるのがよい。
このように、給油部をカム部およびそれと接触する動弁部材に対し外部から潤滑油を供給するシャワー式の給油部とすることで、動弁部材への給油を兼ねて転がり軸受へ給油することできる。そして、潤滑油を保持器の延長部に向けて容易に潤滑油を供給でき、油誘導部により誘導してコロ側に供給できる。
このように、本発明によれば、転がり軸受に効率良く潤滑油を供給することができ、しかも、給油手段選択の自由度が高く、転がり抵抗の増大を招くことがない転がり軸受の給油構造が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(実施形態の第1例)
図1〜図6は、実施形態の第1例を示している。図1はエンジン上部のカム軸軸線に沿った断面図、図2はエンジン上部のカム軸軸線に直交する断面図、図3はエンジン上部の外部給油を示す説明図、図4は転がり軸受を組み付けたカム軸のカム軸軸線に沿った要部断面図、図5は転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図、図6は転がり軸受の保持器のカム軸軸線に直交する要部断面図である。
この実施形態(第1例)は、エンジンの吸気弁(または排気弁)駆動用のカム軸を支持する転がり軸受の給油構造に係るものである。
この実施形態のエンジンは、図1および図2に示すように、4つの気筒を列状に配置したエンジンであって、固定側部材であるシリンダヘッド1(エンジン本体の上部部材)および該シリンダヘッド1に結合される軸受キャップ2の軸受部1a,2aに、転がり軸受3を介して回転軸である吸気弁(または排気弁)駆動用のカム軸4が回転自在に支持されている。
このエンジンは、4つの気筒の各気筒毎に吸気用および排気用にそれぞれ2つの弁8(吸気弁または排気弁)を有するもので、HLA(ハイドロリック・ラッシュ・アジャスタ)5を介してシリンダヘッド1上にロッカーアーム6を片持支持し、該ロッカーアーム6の中央部に支持されたコロ7を各弁8のバルブスプリング9のバネ力でカム軸4のカム部10に当接させ、図示しない駆動機構を介しクランク軸(図示せず)によってカム軸4を回転駆動して、カム部10が弁8を開閉作動させるよう構成された動弁系を備えている。
そして、このエンジンには、図3および図4に示すように、カム部10およびそれと接触する動弁系のロッカーアーム6のコロ7とカム部10との転動面エリアに外部からオイル(潤滑油)を供給するよう、シリンダヘッド1上方に、カム軸軸線方向に延びるシャワーパイプ(オイルデリバリパイプ)15と、該シャワーパイプ15から各軸受部1a,2aに向けて開口するノズル16とからなるシャワー式の給油部17が設けられている。
図1に示すように、カム軸4には気筒毎に2つの弁8に対応する一対のカム部10が間隔をおいて設けられるとともに、それら一対のカム部10の間にジャーナル部11が形成されている。そして、シリンダヘッド1および軸受キャップ2の軸受部1a,2aが、気筒毎の一対のカム部10の間のジャーナル部11に対応する中間位置に、両側のカム部10との間に間隔をおいて位置している。
図2〜図4に示すように、転がり軸受3は、カム軸4のジャーナル部11の外周に接し軸線方向がカム軸軸線方向と略平行で軸受部1a,2aのカム軸軸線方向の幅内に収まる多数のコロ12と、これらのコロ12をジャーナル部11の外周に沿って周方向に間隔をおいて保持する保持器13を備え、アウターレース(外輪)14を介して軸受部1a,2aに保持されている。
シリンダヘッド1および軸受キャップ2の軸受部1a,2aはAl合金製であい、転がり軸受3のコロ12はスチール製、アウターレース14はスチール製である。
アウターレース14は半割り構造で、シリンダヘッド1と軸受キャップ2の軸受部1a,2aに回転しないよう嵌合固定されている。
保持器13は、弾性力を有する樹脂製で、略円筒状で周方向の一部に合せ目を有する欠円状に形成され、コロ12を保持した状態で拡開してカム軸4のジャーナル部11に組み付けることができるもので、図4および図5に示すように、コロ12を一個ずつ保持する保持窓18を有する保持部19と、該保持部19のカム軸軸線方向の両側に軸受部1a,2aからカム軸軸線方向にはみ出して延びてカム部10の側面に略当接する長さの延長部20とを有している。
そして、保持器13には、図5および図6に示すように、両側の延長部20の外周面に、給油部17から供給されるオイル(潤滑油)をカム軸軸線方向の両側から回収して、保持器13の回転に伴いコロ12側に誘導する油誘導部としての溝21が、周方向に等ピッチで多数設けられている
延長部20の溝21は、回収したオイルを保持器13の回転(図5に円弧矢印で示すカム軸4の回転と同じ方向への回転)に伴って保持できるように、保持器の回転方向の遅れ側(後方側)に溜め(ポケット部)22を有する断面形状で、且つ、両側の延長部20で回収し保持したオイルにコロ12側に送る力(図5に棒矢印で示す)が働くように、コロ12側へ向けカム軸軸線方向に対して遅れ側(後側)に傾斜して延びている。
給油部17からシャワー噴射されるオイル(潤滑油)は、カム部10およびそれと接触する動弁系のロッカーアーム6のコロ7とカム部10との転動面エリアに向かうとともに、転がり軸受3の保持器13の延長部20,20の外周エリアにも供給される。
この実施形態(第1例)では、カム軸4が回転すると、コロ12が転動し、コロ12の転動に連れて保持器13もカム軸4と同じ方向に回転する。そして、外部の給油部17から供給されたオイル(潤滑油)は、保持器13の両側の延長部20に設けられた溝21に回収されてコロ12側に誘導され、転がり軸受3内を潤滑して外部に流れ出る。
(実施形態の第2例)
図7は実施形態の第2例における転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図である。
この実施形態(第2例)は、エンジンの吸気弁(または排気弁)駆動用のカム軸を支持する転がり軸受の給油構造に係るものであり、先の第1例は、保持器13の両側の延長部20の溝21が、給油部17から供給されるオイル(潤滑油)をカム軸軸線方向の両側から回収してコロ12側に誘導するように、コロ12側へ向けていずれもカム軸軸線方向に対して遅れ側(後側)に傾斜して延びるよう形成されているのに対し、片側の延長部20の溝21によってオイルを回収してコロ2側へ送り込み、他側の延長部20の溝21によって他方向へ送り出すようにしたものである。
図7に示すように、片側(図7で左側)の延長部20の溝21は、回収したオイルにコロ12側に送る力(図7に左側の棒矢印で示す)が働くように、コロ12側へ向けカム軸軸線方向に対して遅れ側(後側)に傾斜して延びている。この溝21は、先の第1例の図6に示すものと同様で、回収したオイルを保持器13の回転(図7に円弧矢印で示すカム軸4の回転と同じ方向への回転)に伴って保持できるように、保持器の回転方向の遅れ側(後方側)に溜め(ポケット部)22を有する断面形状のものである。
一方、他側(図7で右側)の延長部20の溝21は、コロ12側から他側へオイルを流出させる力(図7に右側の棒矢印で示す)が働くように、コロ12側から他側へ向けカム軸軸線方向に対して遅れ側(後側)に傾斜して延びている。この他側(図7で右側)の延長部20の溝21も、断面形状は、先の第1例の図6に示すものと同様である。
この実施形態(第2例)のその他の構成および作用は先の第1例と同様である。図1〜図4および図6は、この実施形態(第2例)にも対応する。
この実施形態(第2例)は、オイルを一方向に確実に流すことができるもので、特に、外部給油のオイル供給量が多すぎてオイル排出性を高める必要がある場合に有効である。
(実施形態の第3例)
図8〜図10は、実施形態の第3例を示している。図8は転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図、図9は転がり軸受のカム軸軸線に沿った要点断面図、図10は転がり軸受の保持器のカム軸軸線に直交する要部断面図である。また、図11は、この実施形態の第3例の変形例における転がり軸受のカム軸軸線に沿った要点断面図である。
この実施形態(第3例)は、エンジンの吸気弁(または排気弁)駆動用のカム軸を支持する転がり軸受の給油構造に係るものであり、先の第1例および第2例が、保持器13の両側の延長部20の外周面に油誘導部として表面的な溝21を設けたものであるのに対し、保持器13の両側の延長部20に、油誘導部として、径方向に完全に貫通したスリット31を周方向に等ピッチで設けたものである。
スリット31は、給油部17からシャワー状に噴射されたオイル(潤滑油)を回収してコロ12側へ送るもので、保持器13の回転(図8に円弧矢印で示すカム軸4の回転と同じ方向への回転)に伴って遠心力によるオイルの逃げを抑制するように、回転方向の遅れ側(後側)にポケット状に窪んだオイル保持用の凹部32を有する断面形状で、且つ、両側の延長部20で回収し保持したオイルにコロ12側に送る力が働くように、コロ12側へ向けカム軸軸線方向に対して遅れ側(後側)に傾斜したものとなっている。
そして、両側の延長部20には、内側に、スリット31の凹部32からコロ側へ、スリット31と同じ方向に傾斜して延びる内溝33が形成されている。
この実施形態(第3例)では、外部の給油部17から供給されたオイル(潤滑油)は、図9に矢印で示すように、保持器13の両側の延長部20に設けられたスリット31に回収されて、内溝33を経てコロ12側に誘導される。
図11に示すように、内溝33は省略することもできる。この場合、スリット31に回収されたオイルは、図11に矢印で示すように、保持器13の内面とカム軸4との隙間を通ってコロ12側へ誘導される。
この実施形態(第3例)および変形例のその他の構成および作用は先の第1例と同様である。図1〜図4および図6は、この実施形態(第3例)および変形例にも対応する。
(実施形態の第4例)
図12および図13は、実施形態の第4例を示している。図12は転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図、図13は転がり軸受のカム軸軸線に沿った要部断面図である。
この実施形態(第4例)は、エンジンの吸気弁(または排気弁)駆動用のカム軸を支持する転がり軸受の給油構造に係るもので、保持器13の両側の延長部20の外周側にリング状の鍔部41を設け、この鍔部41の軸方向内側の面を、外部の給油部17からシャワー状に噴射されたオイル(潤滑油)を回収してコロ12側に導く案内斜面(湾曲面)42としたものである。
この実施形態(第4例)では、保持器13の回転力は格別利用せず、外部の給油部17から供給されたオイル(潤滑油)は、図13に矢印で示すように、保持器13の両側の延長部20に設けられた鍔部41の案内斜面42によりコロ12側に導かれる。
この実施形態(第4例)のその他の構成および作用は先の第1例と同様である。
以上説明した各実施形態は、給油部として動弁系への給油を兼ねたシャワー式の給油部を利用するものであったが、転がり軸受に外部から給油する専用の給油手段など、他の外部給油手段を利用してもよい。
また、上記実施形態は、エンジンの吸気弁(または排気弁)駆動用のカム軸を支持する転がり軸受の給油構造に係るものであるが、本発明は、カム軸以外の回転軸を支持する転がり軸受の給油構造にも適用できる。
本発明の実施形態の第1例に係るエンジン上部のカム軸軸線に沿った断面図である。 本発明の実施形態の第1例に係るエンジン上部のカム軸軸線に直交する断面図である。 本発明の実施形態の第1例に係るエンジン上部の外部給油を示す説明図である。 本発明の実施形態の第1例における転がり軸受を組み付けたカム軸のカム軸軸線に沿った要部断面図である。 本発明の実施形態の第1例における転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図である。 本発明の実施形態の第1例における転がり軸受の保持器のカム軸軸線に直交する要部断面図である。 本発明の実施形態の第2例における転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図である。 本発明の実施形態の第3例における転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図である。 本発明の実施形態の第3例における転がり軸受のカム軸軸線に沿った要点断面図である。 本発明の実施形態の第3例における転がり軸受の保持器のカム軸軸線に直交する要部断面図である。 本発明の実施形態の第3例の変形例における転がり軸受のカム軸軸線に沿った要点断面図である。 本発明の実施形態の第4例における転がり軸受の保持器をカム軸に組み付けた状態で示す斜視図である。 本発明の実施形態の第4例における転がり軸受のカム軸軸線に沿った要部断面図である。
符号の説明
1 シリンダヘッド
1a 軸受部
2 軸受キャップ
2a 軸受部
3 転がり軸受
4 カム軸
10 カム部
11 ジャーナル部
15 シャワーパイプ(オイルデリバリパイプ)
16 ノズル
17 給油部
12 コロ
13 保持器
14 アウターレース(外輪)
20 延長部
21 溝
22 溜め
31 スリット
32 凹部
33 内溝
41 鍔部
42 案内斜面

Claims (7)

  1. 固定側部材の軸受部に保持されて回転軸を回転自在に支持する転がり軸受の給油構造であって、
    前記転がり軸受が、前記回転軸のジャーナル部の外周に接し軸線方向が回転軸軸線方向と略平行で前記固定側部材の軸受部の回転軸軸線方向の幅内に収まる多数のコロと、これらのコロを前記ジャーナル部の外周に沿って周方向に間隔をおいて保持する保持器を備え、
    前記保持器は、各コロを保持する保持窓を有する保持部と、該保持部の回転軸軸線方向の少なくとも一側に前記軸受部から回転軸軸線方向にはみ出して延びる延長部とを有し、該延長部には、前記軸受部の外部に配置された給油部から供給される潤滑油をコロ側に誘導する油誘導部が設けられていることを特徴とする転がり軸受の給油構造。
  2. 前記油誘導部が、前記給油部からの潤滑油を前記保持器の回転力によりコロ側に誘導することを特徴とする請求項1記載の転がり軸受の給油構造。
  3. 前記保持器が、弾性力を有する樹脂製であり、略円筒状で周方向の一部に合せ目を有する欠円状に形成され、拡開可能であることを特徴とする請求項1または2記載の転がり軸受の給油構造。
  4. 前記延長部が、前記保持部の回転軸軸線方向の両側に設けられ、それら両側の延長部に前記油誘導部が設けられていることを特徴とする請求項1,2または3記載の転がり軸受の給油構造。
  5. 前記給油部が、シャワー式の給油部であることを特徴とする請求項1,2,3または4記載の転がり軸受の給油構造。
  6. 前記回転軸が、複数の気筒を列状に配置したエンジンの吸気弁または排気弁駆動用のカム軸であって、該カム軸には吸気弁または排気弁に対応する少なくとも一対のカム部が間隔をおいて設けられるとともに、それら一対のカム部の間に前記ジャーナル部が形成され、
    前記固定側部材が、エンジン本体の上部部材および該上部部材に結合される軸受キャップであって、それらエンジン本体の上部部材および軸受キャップの軸受部が、前記一対のカム部の間のジャーナル部に対応する中間位置に、両側のカム部との間に間隔をおいて位置し、
    前記保持器の延長部が、前記保持部のカム軸軸線方向の両側に、前記軸受部からカム軸軸線方向にはみ出して各側でカム部に略当接する長さに設けられ、それら両側の延長部に前記油誘導部が設けられていることを特徴とする請求項1,2または3記載の転がり軸受の給油構造。
  7. 前記給油部が、前記カム部およびそれと接触する動弁部材に対し外部から潤滑油を供給するシャワー式の給油部であることを特徴とする請求項6記載の転がり軸受の給油構造。
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