JP2007040345A - バルブ構造およびパーキングブレーキの非常用解除機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プラグ31は、ハウジング4の外部に突出する頭部33と、ハウジング4に設けられた開口に挿入されハウジング4に螺合する軸部34とを有し、流路を開放する開放位置と、開放位置よりも軸部34の軸方向先端側に位置し流路を閉鎖する閉鎖位置とに移動可能。スペーサー32は、プラグ31の頭部33とハウジング4との間に着脱可能に設けられる。この非常用バルブ10では、スペーサー32がプラグ31の頭部33とハウジング4との間に介在した状態でプラグ31が締め込まれることによってプラグ31が開放位置に保持され、スペーサー32がプラグ31の頭部33とハウジング4との間に介在しない状態でプラグ31が締め込まれることによってプラグ31が閉鎖位置に保持される。
【選択図】 図4
Description
本発明の一実施形態に係るパーキングブレーキの非常用解除機構100を図1に示す。このパーキングブレーキの非常用解除機構100は、ブルドーザー等の建設車両が備える油圧ブレーキ回路の一部を構成するものであり、油圧ポンプ1によって加圧された流体のブレーキ機構2(パーキングブレーキ)への供給および回収を制御することができる。ブレーキ機構2は、加圧された流体が供給されていない状態ではブレーキが掛かり、加圧された流体が供給されることによってブレーキが解除される、いわゆる、ネガティブブレーキであり、パーキングブレーキの非常用解除機構100は、このネガティブブレーキを非常時に手動で解除するための機構である。なお、上記の非常時の例としては、車両のエンジンが故障により作動不能となっている場合が挙げられる。エンジンは、ブレーキ機構2に加圧された流体を供給する動力源となるため、エンジンが作動不能となるとブレーキ機構2に流体が供給されず、ブレーキ機構2が作動した状態が維持される。パーキングブレーキの非常用解除機構100は、このような状態の車両を牽引するためにブレーキ機構2を解除する場合に用いられる。このパーキングブレーキの非常用解除機構100は、ブレーキ機構2とソレノイドバルブ組立体3とを備える。
ブレーキ機構2は、ネガティブブレーキであり、バネによってブレーキが掛かる方向に付勢されている。ブレーキ機構2に加圧された流体が供給されると、流体の圧力がバネの力に抗することによってブレーキ機構2が解除される。ブレーキ機構2は、流体が回収されるとバネの力によって作動し、ブレーキが掛かった状態となる。
ソレノイドバルブ組立体3は、ハウジング4(図2参照)と、複数のソレノイドバルブ5−9と、非常用バルブ10とを備えており、これらが一体的にユニット化されている。
ハウジング4の内部には、流体が流れる複数の流路が設けられており、これらの流路の開閉や流路の切換を行うための複数のソレノイドバルブ5−9および非常用バルブ10が取り付けられている。また、ハウジング4の表面には、複数の接続口が設けられている。
複数のソレノイドバルブ5−9は、運転室のレバーやスイッチ等の操作に応じて各流路の連結を切り換えるためのものであり、作業機ソレノイドバルブ5、第1走行変速ソレノイドバルブ6、第2走行変速ソレノイドバルブ7、スローブレーキソレノイドバルブ8、パーキングブレーキソレノイドバルブ9がある。
非常用バルブ10は、ブレーキ機構2とパーキングブレーキソレノイドバルブ9との間に設けられており、ブレーキ流路13の開閉を行うことができる。非常用バルブ10は、通常は開放状態とされており、エンジン故障時などの非常時にブレーキ機構2を手動で解除する場合に操作され閉鎖状態とされる。非常用バルブ10は、図3に示すように、主として、プラグ31とスペーサー32とを備えている。
プラグ31は、ハウジング4の外部に突出する頭部33と、ハウジング4に設けられた開口に挿入されハウジング4に螺合する軸部34とを有するボルト状の部材である。
スペーサー32は、プラグ31の頭部33とハウジング4との間に着脱可能に設けられる部材である。このスペーサー32は、プラグ31の開放位置と閉鎖位置との距離に相当する厚さを有する板状部材であり、図5に示すように、プラグ31の軸部34が挿入される切り欠き41を有する。この切り欠き41は、スペーサー32の外周から凹状に陥入した形状を有している。また、スペーサー32にはボルト42が通される孔が設けられており、ボルト42によってハウジング4に固定される。このスペーサー32がプラグ31の頭部33とハウジング4との間に介在した状態でプラグ31が締め込まれることによってプラグ31が開放位置に保持される。また、スペーサー32がプラグ31の頭部33とハウジング4との間に介在しない状態でプラグ31が締め込まれることによってプラグ31が閉鎖位置に保持される。
次に、ブレーキ機構2の作動および解除方法について説明する。
まず、故障が発生していない通常時のブレーキ機構2の作動および解除方法について、主として図1に基づいて説明する。なお、通常時には、プラグ31の頭部33とハウジング4との間にスペーサー32が取り付けられた状態でプラグ31がハウジング4に固定されており、ブレーキ流路13は開放されている。
次に、エンジンに故障が発生してエンジンが起動不能となった場合のブレーキ機構2の解除方法について説明する。このような非常時には、エンジンが停止しているため油圧を発生させることができず、自動的にブレーキ機構2が作動した状態が保持されている。すなわち、パーキングブレーキが掛かった状態が維持され、パーキングブレーキレバー30の操作では解除不能となっている。このパーキングブレーキの非常用解除機構100では、車両を牽引する場合に、以下のようにして、ブレーキ機構2を手動で解除することができる。
このパーキングブレーキの非常用解除機構100では、プラグ31の頭部33とハウジング4との間にスペーサー32を装着した状態でプラグ31をねじ込むことによって、ブレーキ流路13を開放した状態に保持することができる。そして、ブレーキ流路13を閉鎖したい場合には、上記の状態からスペーサー32を取り外した後にプラグ31をねじ込むことによって、ブレーキ流路13を閉鎖することができる。すなわち、スペーサー32の有無によってプラグ31の位置を簡易に調整し、ブレーキ流路13を容易に開閉することができる。このため、簡易な構造で流路の開閉を行うことができ、製造コストを低減することができる。
(A)
上記の実施形態では、スペーサー32がプラグ31の頭部33とハウジング4との間に介在した状態でプラグ31が締め込まれることによってプラグ31が開放位置に保持されているが、開放位置と閉鎖位置とが逆転していてもよい。すなわち、開放位置が、閉鎖位置よりも軸部34の軸方向先端側に位置しており、スペーサー32がプラグ31の頭部33とハウジング4との間に介在した状態でプラグ31が締め込まれることによってプラグ31が閉鎖位置に保持され、スペーサー32がプラグ31の頭部33とハウジング4との間に介在しない状態でプラグ31が締め込まれることによってプラグ31が開放位置に保持されてもよい。
上記の実施形態では、頭部33は六角柱形状となっているが、他の形状であってもよい。例えば、六角柱以外の多角柱の形状を有するものや、多角形の孔を有するものであってもよい。また、角柱状の形状以外にも工具によって挟持可能な形状であればよい。
上記の実施形態では、非常用バルブ10は、複数のソレノイドバルブと一体化されたソレノイドバルブ組立体3に備えられているが、複数のソレノイドバルブとは別のハウジング4に設けられ、ソレノイドバルブ組立体3と別体に設けられてもよい。この場合も上記と同様の効果を奏することができる。ただし、配管の簡素化や車両への組み付けの容易さの観点からは、上記の実施形態のようにソレノイドバルブ組立体3に備えられていることが望ましい。
上記の実施形態では、パーキングブレーキと通常の走行時のブレーキとが同じブレーキ機構2によって兼用されている油圧ブレーキ回路が示されているが、パーキングブレーキと通常の走行時のブレーキとが別々に設けられた油圧ブレーキ回路において本発明が適用されてもよい。
4 ハウジング
9 パーキングブレーキソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)
10 非常用バルブ
31 プラグ
32 スペーサー
33 頭部
34 軸部
41 切り欠き
43 非常用ポンプ接続口(接続口)
100 パーキングブレーキの非常用解除機構
Claims (5)
- 流体が流れる流路を内部に有するハウジングと、
前記ハウジングの外部に突出する頭部と、前記ハウジングに設けられた開口に挿入され前記ハウジングに螺合する軸部とを有し、前記流路を開放する開放位置と、前記開放位置よりも前記軸部の軸方向先端側に位置し前記流路を閉鎖する閉鎖位置とに移動可能なプラグと、
前記プラグの前記頭部と前記ハウジングとの間に着脱可能に設けられるスペーサーと、
を備え、
前記スペーサーが前記プラグの前記頭部と前記ハウジングとの間に介在した状態で前記プラグが締め込まれることによって前記プラグが開放位置に保持され、
前記スペーサーが前記プラグの頭部と前記ハウジングとの間に介在しない状態で前記プラグが締め込まれることによって前記プラグが閉鎖位置に保持される、
バルブ構造。 - 流体が流れる流路を内部に有するハウジングと、
前記ハウジングの外部に突出する頭部と、前記ハウジングに設けられた開口に挿入され前記ハウジングに螺合する軸部とを有し、前記流路を閉鎖する閉鎖位置と、前記閉鎖位置よりも前記軸部の軸方向先端側に位置し前記流路を開放する開放位置とに移動可能なプラグと、
前記プラグの前記頭部と前記ハウジングとの間に着脱可能に設けられるスペーサーと、
を有し、
前記スペーサーが前記プラグの前記頭部と前記ハウジングとの間に介在した状態で前記プラグが締め込まれることによって前記プラグが閉鎖位置に保持され、
前記スペーサーが前記プラグの頭部と前記ハウジングとの間に介在しない状態で前記プラグが締め込まれることによって前記プラグが開放位置に保持される、
バルブ構造。 - 前記スペーサーは、前記開放位置と前記閉鎖位置との距離に相当する厚さを有する板状部材である、
請求項1または2に記載のバルブ構造。 - 前記スペーサーは、前記プラグの軸部が通る切り欠きを有する、
請求項3に記載のバルブ構造。 - 加圧された前記流体が供給されることによって解除され、前記流体が回収されることによって作動するパーキングブレーキと、
運転室での操作に応じて前記パーキングブレーキへの前記流体の供給と回収とを切り換えるソレノイドバルブと、
前記パーキングブレーキと前記ソレノイドバルブとを繋ぐ流路中に設けられ、請求項1から4のいずれかのバルブ構造を有する非常用バルブと、
前記パーキングブレーキと前記非常用バルブとの間に繋がれる流路に連通し、非常用ポンプが接続される接続口と、
を備えるパーキングブレーキの非常用解除機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005223300A JP2007040345A (ja) | 2005-08-01 | 2005-08-01 | バルブ構造およびパーキングブレーキの非常用解除機構 |
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JP2007040345A true JP2007040345A (ja) | 2007-02-15 |
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JP2005223300A Pending JP2007040345A (ja) | 2005-08-01 | 2005-08-01 | バルブ構造およびパーキングブレーキの非常用解除機構 |
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JP (1) | JP2007040345A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2005
- 2005-08-01 JP JP2005223300A patent/JP2007040345A/ja active Pending
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