JP2007039526A - 粘着テープの剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 刺激を与えることにより被着体を損傷することなく容易に剥がすことができ、かつ、いったん剥離すれば容易には再密着しない粘着テープの剥離方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも一方の面に刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、剥離時に刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の表面の凹凸の高さを5〜300μmとし、かつ、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする粘着テープの剥離方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも一方の面に刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、剥離時に刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の表面の凹凸の高さを5〜300μmとし、かつ、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする粘着テープの剥離方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、刺激を与えることにより被着体を損傷することなく容易に剥がすことができ、かつ、いったん剥離すれば容易には再密着しない粘着テープの剥離方法に関する。
粘着テープに求められる性能はその用途により様々であるが、用途によっては、必要な間だけ強固に被着体に接着して固定できる一方で、使用後には容易に剥がせることが要求されることがある。
例えば、ICチップの製造工程において、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、厚膜ウエハを支持板に接着して補強することにより、効率よく作業を進めることが提案されている。このとき厚膜ウエハと支持板とを接着するための粘着テープとしては、研削工程中には強固に接着する一方で、研削工程終了後には得られた薄膜ウエハを損傷することなく支持板から剥がせることが求められる。
例えば、ICチップの製造工程において、高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを所定の厚さにまで研削して薄膜ウエハとする場合に、厚膜ウエハを支持板に接着して補強することにより、効率よく作業を進めることが提案されている。このとき厚膜ウエハと支持板とを接着するための粘着テープとしては、研削工程中には強固に接着する一方で、研削工程終了後には得られた薄膜ウエハを損傷することなく支持板から剥がせることが求められる。
被着体から粘着テープを剥離する方法としては、例えば、物理的な力を加えて引き剥がすことが考えられる。しかしながら、この方法では被着体が軟弱な場合には重大な損傷を与えてしまうことがある。また、粘着剤を溶解できる溶剤を用いて粘着テープを剥がす方法も考えられる。しかしながら、この方法も被着体が溶剤によって侵されるものである場合には用いることができない。
このように、いったん接着に用いた粘着テープは、接着力が強固であるほど、被着体を損傷することなく剥離することが困難であるという問題点があった。
このように、いったん接着に用いた粘着テープは、接着力が強固であるほど、被着体を損傷することなく剥離することが困難であるという問題点があった。
これに対して特許文献1には、加熱により発泡及び/又は膨張する発泡剤を含有する感圧接着層を有する加熱剥離シートが開示されている。図1に特許文献1に記載された加熱剥離シートを剥離する工程を示す模式図を示した。図1では、加熱剥離シート2を介してウエハ1と支持板3とが貼り合わされており、加熱剥離シート2のウエハ側の粘着剤層22には発泡剤が含有されている(図1(a))。含有された発泡剤は、粘着剤層に高周波を与える等の方法により加熱することにより、発泡及び/又は膨張する。従って、粘着剤層22に高周波等の刺激を与えると、発泡剤の発泡及び/又は膨張により粘着剤層22の表面に凹凸が形成され(図1(b))、ウエハ1との接着面積が減少して接着力を低下させるため、容易にウエハ1を剥離することができるとされる(図1(c))。しかしながら、実際には、特許文献1の加熱剥離シートを用いても必ずしも被着体の剥離は容易ではなく、特に加熱してから被着体を剥離するまでに時間を要した場合には、ほとんど剥離が不可能となってしまうという問題があった。このように加熱してから剥離までの時間が制限されてしまうことは、全工程の設計上の問題ともなっていた。
特開平7−145357号公報
本発明は、刺激を与えることにより被着体を損傷することなく容易に剥がすことができ、かつ、いったん剥離すれば容易には再密着しない粘着テープの剥離方法を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも一方の面に刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、剥離時に刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の表面の凹凸の高さを5〜300μmとし、かつ、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする粘着テープの剥離方法である。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、特許文献1に記載されたような刺激により表面に凹凸が形成されることにより接着力を低減させることができる粘着剤層を有する粘着テープにおいて、実際には必ずしも被着体の剥離は容易ではなく、特に刺激を与えてから被着体を剥離するまでに時間を要した場合に被着体を剥離できなくなる原因について鋭意検討した結果、凹凸を形成させた場合の凸部の高さが充分でない場合には粘着力の低下が不充分となり、また、仮に充分な高さの凹凸がいったん形成されてもごく短時間の間に潰れてしまうことにより被着体が粘着剤層に再密着して接着面積し、接着力が再び増大してしまうことにあることを見出した(図2)。本発明者らは、更に鋭意検討の結果、剥離時に刺激を与えることにより形成される凹凸の高さを一定以上とし、かつ、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を一定以上とすることにより、再密着の発生を長時間にわたって効果的に抑制して剥離不良を防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の粘着テープの剥離方法では、剥離時に刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の表面の凹凸の高さを5〜300μmとする。5μm未満であると、充分な接着力が低減しなかったり、いったん剥離しても容易に再密着してしまったりして、剥離不良を効果的に防止することができない。300μmを超えると、被着体が極端に軟弱な場合に破損してしまうことがある。凹凸の高さの好ましい下限は50μm、好ましい上限は100μmである。
本発明の粘着テープの剥離方法では、剥離時に刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする。1×105Pa未満であると、いったん剥離できても早期に凹凸が潰れて再密着しやすく、剥離不良を効果的に防止することができない。好ましくは1×106Pa以上、より好ましくは1×107Pa以上である。
本発明の粘着テープの剥離方法について、更に具体的に説明する。
本発明の粘着テープの剥離方法に用いられる粘着テープは、少なくとも一方の面に刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層を有するものである。上記粘着テープは、基材の一方の面にのみ粘着剤層が形成された片面粘着テープであってもよいし、基材の両面に粘着剤層が形成された両面粘着テープであってもよい。また、基材を有しないノンサポートタイプであってもよい。
本発明の粘着テープの剥離方法に用いられる粘着テープは、少なくとも一方の面に刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層を有するものである。上記粘着テープは、基材の一方の面にのみ粘着剤層が形成された片面粘着テープであってもよいし、基材の両面に粘着剤層が形成された両面粘着テープであってもよい。また、基材を有しないノンサポートタイプであってもよい。
このような刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層を得る方法としては特に限定されないが、例えば、引用文献1に記載されたような、粘着剤層中に刺激により発泡及び/又は膨張する発泡剤を含有させる方法が挙げられる。なお、引用文献1には、剥離すべき粘着剤層中に発泡剤を配合する方法のみが記載されているが、例えば、両面粘着テープの場合には、反対側の粘着剤層に発泡剤を配合し刺激を与えて発泡及び/又は膨張させることによっても剥離すべき粘着剤層の表面に凹凸を形成させることができる(図3)。このとき、粘着剤層自体が発泡することによっても剥離すべき粘着剤層の表面に凹凸を形成させることができるし(図3(a))、また、発泡剤から放出された気体が他方の被着体との界面に押し出されることによっても剥離すべき粘着剤層の表面に凹凸を形成させることができるし(図3(b))。
上記発泡剤としては特に限定されず、例えば、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、アジド類等の分解型の無機系発泡剤;アゾ化合物、アジド化合物等の有機系発泡剤;イソブタン、プロパン、ペンタン等の揮発性物質が塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスルホン等からなる殻内に封入されたカプセル型発泡剤等が挙げられる。なかでも、充分な高さの凹凸が得やすいことから、カプセル形発泡剤が好適である。
上記粘着剤層中における発泡剤の含有量としては、目的とする接着強度の低下程度等に応じて適宜に決定されるが、好ましい下限は10重量%、好ましい上限は95重量%である。10重量%未満であると、充分な凹凸が形成されないことがあり、95重量%を超えると、剥離前の粘着剤層の接着力が劣ることがある。より好ましい下限は20重量%、より好ましい上限は80重量%である。
粘着剤層中に発泡剤を含有させた場合、刺激を与えることにより発泡剤が発泡及び/又は膨張し、粘着剤層の表面に凹凸が形成される。
このとき、上述の高さの凹凸が形成されるためには、発泡剤が発泡及び/又は膨張する際に粘着剤層が充分に軟らかいことが好ましい。発泡及び/又は膨張時における上記粘着剤層の弾性率の好ましい上限は1×104Paである。1×104Paを超えると、発泡剤が発泡及び/又は膨潤しても、粘着剤層の表面に充分な高さの凹凸が形成されずに、粘着力が充分に低下しないことがある。より好ましい上限は1×103Paである。
一方、上述のように凹凸が形成された後に、凹凸が潰れて再密着が発生しないようにするためには、凹凸形成後に粘着剤層が充分に硬いことが必要とされる。
このとき、上述の高さの凹凸が形成されるためには、発泡剤が発泡及び/又は膨張する際に粘着剤層が充分に軟らかいことが好ましい。発泡及び/又は膨張時における上記粘着剤層の弾性率の好ましい上限は1×104Paである。1×104Paを超えると、発泡剤が発泡及び/又は膨潤しても、粘着剤層の表面に充分な高さの凹凸が形成されずに、粘着力が充分に低下しないことがある。より好ましい上限は1×103Paである。
一方、上述のように凹凸が形成された後に、凹凸が潰れて再密着が発生しないようにするためには、凹凸形成後に粘着剤層が充分に硬いことが必要とされる。
このような凹凸形成前後で粘着剤層の弾性率を変化させる方法としては特に限定されないが、例えば、(1)粘着剤層として刺激により硬化する硬化型粘着剤からなるものを用い、凹凸形成後に粘着剤層を硬化させる方法;(2)凹凸形成後に粘着剤層を冷却して硬化させる方法等が好適である。
上記(1)においては、粘着剤層として刺激により硬化する硬化型粘着剤からなるものを用いる。このような硬化型粘着剤としては特に限定されず、例えば、ゴム系感圧接着剤、アクリル系感圧接着剤、スチレン・共役ジエンブロック共重合体系感圧接着剤、シリコーン系感圧接着剤等をベース樹脂として、多官能オリゴマー又は多官能モノマーからなる架橋成分と紫外線重合開始剤とを配合した光硬化型粘着剤、架橋成分と熱重合開始剤とを配合した熱硬化型粘着剤等が挙げられる。
このとき、上記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激と上記硬化型粘着剤を硬化させる刺激とが、異種の刺激であるか、又は、同種の刺激であってもその範囲が異なるものであることが好ましい。例えば、上記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激が熱である場合には、光硬化型粘着剤を組み合わせることが好ましく、また、上記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激が光であるときに光硬化型粘着剤を組み合わせる場合にあっては、上記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる光の波長と光硬化型粘着剤を硬化させる光の波長とが異なるような組み合わせを選択することが好ましい。このような組み合わせを選択することにより、本発明の粘着テープの剥離方法を容易に実施することができる。
少なくとも一方の面に、刺激により発泡及び/又は膨潤する発泡剤を含有する、刺激により硬化する硬化型粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、剥離時に前記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激を与えることにより、前記粘着剤層の表面に高さ5〜300μmの凹凸を形成させる工程と、前記硬化型粘着剤を硬化させる刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする工程を有する粘着テープの剥離方法もまた、本発明の1つである。
上記(2)においては、凹凸形成後に粘着剤層を冷却して硬化させる。このとき、粘着剤層を形成する粘着剤としては、ガラス転移温度が−20〜20℃のものを用いることが好ましい。このような粘着剤では、常温においては充分に柔らかく所定の高さの凹凸を容易に形成させることができ、凹凸形成後に冷風を吹きかける等の簡単な方法によって粘着剤層をガラス転移温度以下にすることにより、粘着剤層をガラス状態とすることができる。
ガラス転移温度が−20〜20℃である粘着剤としては特に限定されず、例えば、アルキル基の炭素数が2〜18であるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタアクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることによって得られる共重合体等が挙げられ、より具体的には例えば、アクリル酸ブチルエステルを主モノマーとしてアクリル酸−2−エチルヘキシルエステル及びアクリル酸を共重合した共重合体等が挙げられる。
ガラス転移温度が−20〜20℃である粘着剤としては特に限定されず、例えば、アルキル基の炭素数が2〜18であるアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタアクリル酸アルキルエステルを主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマーとを常法により共重合させることによって得られる共重合体等が挙げられ、より具体的には例えば、アクリル酸ブチルエステルを主モノマーとしてアクリル酸−2−エチルヘキシルエステル及びアクリル酸を共重合した共重合体等が挙げられる。
少なくとも一方の面に、刺激により発泡及び/又は膨潤する発泡剤を含有する粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、剥離時に前記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激を与えることにより、前記粘着剤層の表面に高さ5〜300μmの凹凸を形成させる工程と、凹凸が形成された粘着剤層を冷却することにより、弾性率を1×105Pa以上とする工程を有する粘着テープの剥離方法もまた、本発明の1つである。
上記態様においては、刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層として発泡剤を含有するものを用いたが、本発明の粘着テープの剥離方法は、所望の凹凸を形成できる限りにおいてこのような方法に限定されない。例えば、上記粘着剤層を構成する粘着剤として刺激により架橋する架橋成分を含有するものを用い、粘着剤層中に凹凸のもととなる賦形材料を配合したり、基材自体を凹凸を有するものを用い、粘着剤の硬化収縮を利用して粘着剤層の表面に凹凸を形成させる方法等を利用してもよい。このような硬化収縮する粘着剤を用いて粘着剤層の表面に凹凸を形成させた場合には、凹凸形成後の粘着剤層は充分な硬さを有し潰れにくい。
本発明によれば、刺激を与えることにより被着体を損傷することなく容易に剥がすことができ、かつ、いったん剥離すれば容易には再密着しない粘着テープの剥離方法を提供することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)粘着テープの調製
アクリル酸2エチルヘキシル46.7重量%、アクリル酸ブチル50重量%、アクリル酸3重量%及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチル0.3重量%の共重合体(重量平均分子量約60万)からなるベースポリマー100重量部に対して、ポリウレタン系架橋剤1重量部、光架橋成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤としてイルガキュア651を0.5重量部、及び、熱膨張性微粒子(平均粒径15μm、比重1.01)30重量部を添加混合した酢酸エチル溶液を調製した。
得られた酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成して、粘着テープを得た。
(1)粘着テープの調製
アクリル酸2エチルヘキシル46.7重量%、アクリル酸ブチル50重量%、アクリル酸3重量%及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチル0.3重量%の共重合体(重量平均分子量約60万)からなるベースポリマー100重量部に対して、ポリウレタン系架橋剤1重量部、光架橋成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤としてイルガキュア651を0.5重量部、及び、熱膨張性微粒子(平均粒径15μm、比重1.01)30重量部を添加混合した酢酸エチル溶液を調製した。
得られた酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成して、粘着テープを得た。
(2)粘着テープの剥離
得られた粘着テープを直径10mmの円形に切断し、これに厚さ500μm、直径10mmの円形のシリコンウエハを貼り付けた積層体を作成した。
得られた積層体を80℃に加熱した直後に、ポリエチレンテレフタレートフィルム側から照度30mW/cm2で、30秒間、紫外線を照射した。
紫外線照射直後、及び、紫外線照射10分後に、それぞれシリコンウエハから粘着テープを剥離したが、いずれの場合にも容易に剥離することができた。
なお、シリコンウエハ剥離直後に粘着剤層上に形成された凹凸の高さを測定したところ、紫外線照射直後のものでは約60μm、紫外線照射10分後には約50μmであった。
得られた粘着テープを直径10mmの円形に切断し、これに厚さ500μm、直径10mmの円形のシリコンウエハを貼り付けた積層体を作成した。
得られた積層体を80℃に加熱した直後に、ポリエチレンテレフタレートフィルム側から照度30mW/cm2で、30秒間、紫外線を照射した。
紫外線照射直後、及び、紫外線照射10分後に、それぞれシリコンウエハから粘着テープを剥離したが、いずれの場合にも容易に剥離することができた。
なお、シリコンウエハ剥離直後に粘着剤層上に形成された凹凸の高さを測定したところ、紫外線照射直後のものでは約60μm、紫外線照射10分後には約50μmであった。
(実施例2)
(1)粘着テープの調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、U324A(新中村化学社製)20重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
アクリル酸2エチルヘキシル 96.7重量%
アクリル酸 3重量%
アクリル酸2ヒドロキシエチル 0.3重量%
光重合開始剤 0.2重量%
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
(1)粘着テープの調製
下記の化合物を酢酸エチルに溶解させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量70万のアクリル共重合体を得た。
得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシアナトエチルメタクリレート3.5重量部を加えて反応させ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、U324A(新中村化学社製)20重量部、光重合開始剤(イルガキュア651)5重量部、ポリイソシアネート0.5重量部を混合し粘着剤の酢酸エチル溶液を調製した。
アクリル酸2エチルヘキシル 96.7重量%
アクリル酸 3重量%
アクリル酸2ヒドロキシエチル 0.3重量%
光重合開始剤 0.2重量%
(イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液)
ラウリルメルカプタン 0.01重量部
粘着剤の酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成して、粘着テープを得た。
得られた粘着テープの粘着剤層を動的粘弾性(周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定)のtanδの値よりガラス転移温度を測定したところ、約−10℃であった。
得られた粘着テープの粘着剤層を動的粘弾性(周波数10Hz、設定歪み0.5%、昇温速度3℃/minの条件で剪断法により測定)のtanδの値よりガラス転移温度を測定したところ、約−10℃であった。
(2)粘着テープの剥離
得られた粘着テープを直径10mmの円形に切断し、これに厚さ500μm、直径10mmの円形のシリコンウエハを貼り付けた積層体を作成した。
得られた積層体を80℃に加熱した直後に、5℃の冷風を吹き付ける方法により急速に粘着剤層を冷却した。
冷却直後、及び、冷却10分後(この間、冷却を続けた)に、それぞれシリコンウエハから粘着テープを剥離したが、いずれの場合にも容易に剥離することができた。
なお、シリコンウエハ剥離直後に粘着剤層上に形成された凹凸の高さを測定したところ、冷却直後のものでは約80μm、冷却10分後には約70μmであった。
得られた粘着テープを直径10mmの円形に切断し、これに厚さ500μm、直径10mmの円形のシリコンウエハを貼り付けた積層体を作成した。
得られた積層体を80℃に加熱した直後に、5℃の冷風を吹き付ける方法により急速に粘着剤層を冷却した。
冷却直後、及び、冷却10分後(この間、冷却を続けた)に、それぞれシリコンウエハから粘着テープを剥離したが、いずれの場合にも容易に剥離することができた。
なお、シリコンウエハ剥離直後に粘着剤層上に形成された凹凸の高さを測定したところ、冷却直後のものでは約80μm、冷却10分後には約70μmであった。
(比較例1)
(1)粘着テープの調製
アクリル酸2エチルヘキシル46.7重量%、アクリル酸ブチル50重量%、アクリル酸3重量%及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチル0.3重量%の共重合体(重量平均分子量約60万)からなるベースポリマー100重量部に対して、ポリウレタン系架橋剤1重量部、光架橋成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤としてイルガキュア651を0.5重量部、及び、熱膨張性微粒子(平均粒径15μm、比重1.01)30重量部を添加混合した酢酸エチル溶液を調製した。
得られた酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成して、粘着テープを得た。
(1)粘着テープの調製
アクリル酸2エチルヘキシル46.7重量%、アクリル酸ブチル50重量%、アクリル酸3重量%及びアクリル酸−2−ヒドロキシエチル0.3重量%の共重合体(重量平均分子量約60万)からなるベースポリマー100重量部に対して、ポリウレタン系架橋剤1重量部、光架橋成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート20重量部、光重合開始剤としてイルガキュア651を0.5重量部、及び、熱膨張性微粒子(平均粒径15μm、比重1.01)30重量部を添加混合した酢酸エチル溶液を調製した。
得られた酢酸エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ75μmの透明なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥後の厚さが50μmとなるように塗工し、乾燥させて粘着剤層を形成して、粘着テープを得た。
(2)粘着テープの剥離
得られた粘着テープを直径10mmの円形に切断し、これに厚さ500μm、直径10mmの円形のシリコンウエハを貼り付けた積層体を作成した。
得られた積層体を80℃に加熱した。加熱直後、及び、加熱から10分後に、それぞれシリコンウエハから粘着テープを剥離したが、加熱直後には剥離可能であったものの、加熱から10分後には剥離することができなくなった。
なお、シリコンウエハ剥離直後に粘着剤層上に形成された凹凸の高さを測定したところ、加熱直後のものでは約50μm、加熱10分後には約3μmであった。
得られた粘着テープを直径10mmの円形に切断し、これに厚さ500μm、直径10mmの円形のシリコンウエハを貼り付けた積層体を作成した。
得られた積層体を80℃に加熱した。加熱直後、及び、加熱から10分後に、それぞれシリコンウエハから粘着テープを剥離したが、加熱直後には剥離可能であったものの、加熱から10分後には剥離することができなくなった。
なお、シリコンウエハ剥離直後に粘着剤層上に形成された凹凸の高さを測定したところ、加熱直後のものでは約50μm、加熱10分後には約3μmであった。
本発明によれば、刺激を与えることにより被着体を損傷することなく容易に剥がすことができ、かつ、いったん剥離すれば容易には再密着しない粘着テープの剥離方法を提供することができる。
1 ウエハ
2 加熱剥離シート
21 基材
22 発泡剤含有粘着剤層
23 粘着剤層
3 支持板
2 加熱剥離シート
21 基材
22 発泡剤含有粘着剤層
23 粘着剤層
3 支持板
Claims (5)
- 少なくとも一方の面に刺激により表面に凹凸が形成される粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、
剥離時に刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の表面の凹凸の高さを5〜300μmとし、かつ、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする
ことを特徴とする粘着テープの剥離方法。 - 少なくとも一方の面に、刺激により発泡及び/又は膨潤する発泡剤を含有する、刺激により硬化する硬化型粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、
剥離時に前記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激を与えることにより、前記粘着剤層の表面に高さ5〜300μmの凹凸を形成させる工程と、
前記硬化型粘着剤を硬化させる刺激を与えることにより、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする工程を有する
ことを特徴とする粘着テープの剥離方法。 - 発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激と硬化型粘着剤を硬化させる刺激とが、異種の刺激であるか、又は、同種の刺激であってもその範囲が異なるものであることを特徴とする請求項2記載の粘着テープの剥離方法。
- 少なくとも一方の面に、刺激により発泡及び/又は膨潤する発泡剤を含有する粘着剤層を有する粘着テープを剥離する方法であって、
剥離時に前記発泡剤を発泡及び/又は膨潤させる刺激を与えることにより、前記粘着剤層の表面に高さ5〜300μmの凹凸を形成させる工程と、
冷却することにより、凹凸が形成された粘着剤層の弾性率を1×105Pa以上とする工程を有する
ことを特徴とする粘着テープの剥離方法。 - 粘着剤層を形成する粘着剤は、ガラス転移温度が−20〜20℃であることを特徴とする請求項4記載の粘着テープの剥離方法。
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