JP2007038088A - 飲料水殺菌装置 - Google Patents

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【課題】飲料水殺菌装置に関し、貯水槽の水の塩素濃度にばらつきが少なく、所定の塩素濃度を安定してえることができることを図る。
【解決手段】貯水槽1内の水が入れ替わった場合に、貯水槽1への水の入れ替わり水量に応じて、貯水槽1の内部に浸水した電極9に通電制御を行うため、貯水槽1内の水の入れ替わり量が異なっても、その量に応じて通電時間を制御するため、貯水槽1内の水の塩素濃度はいつも所定の塩素濃度が得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料供給器の飲料水殺菌装置に関するものである。
飲料供給器では水道水を一度貯水槽内に蓄え、貯水槽から飲料生成時や製氷時に水を送出する仕組みとなっているが、貯留している間に水の残留塩素濃度が低下していくため、近年貯水槽内に塩素発生電極を設置し電極へ通電を行い水の電気分解により塩素を発生させ、水の衛生保持を持続する飲料水殺菌装置が実用化されている。
従来、飲料水殺菌装置としては、水道水補給動作に塩素発生電極を通電制御する(例えば、特許文献1参照)ものがある。以下、図面を参照しながら上記従来の飲料水殺菌装置を説明する。
図2は、従来の飲料水殺菌装置の概略構成図である。図2において、水を貯めておく貯水槽1と、フロート2の変位に連動して水位調節スイッチとなる水位レベルスイッチ3と、貯水槽1より貯湯槽4に送出するためのポンプ5と、氷を製造し貯蔵する製氷機6と、貯水槽1から製氷機6に水を送出するポンプ7がある。製氷機6では、生成した氷を内部に貯蔵しており、氷が溶けた融解水は融解水用配管8により貯水槽1に流入する仕組みとなっている。貯水槽1の内部には、1対の塩素発生用の電極9が水に浸漬した状態で設置されており、電極9には通電制御部10を介して直流電源11に接続されている。貯水槽1への水の補給は、給水弁12が開いて行われる。ここで、水位の上限レベルと下限レベルの差ΔHは1飲料の販売に消費する水量として設定されている。以上のように構成された飲料水殺菌装置について、以下その動作を説明する。
飲料生成時、貯湯槽4から飲料生成のための湯が使用され、その減少分貯水槽1からポンプ5にて貯湯槽4へ水が送出される。すると、貯水槽1の水位が図中の下限レベルまでフロート2が低下し、水位レベルスイッチ3が0N動作することにより給水弁12が動作し水が補給される。また、水位レベルスイッチ3が0N動作するとともに通電制御部10に動作信号が与えられ、図中の水位の上限レベルと下限レベルの差ΔH分の水量が所定の塩素濃度となる通電制御が電極9に行われる。図中の上限レベルまで水位が達すると、水位レベルスイッチ3がOFF動作し給水弁12が閉じる。
特開平3−132896号公報
しかしながら、上記従来の飲料水殺菌装置の通電制御方法では、水位の上限レベルと下限レベルの差ΔH分の水量が設定濃度となる通電制御が行われているため、ΔH分の水量より多い水量を必要とする飲料を販売した場合や製氷動作が行われた場合、すなわち1回の補給水量がΔH分の水量より多い場合は、貯水槽の塩素濃度が所定の濃度より低くなるという欠点がある。
また飲料供給器の初期運転時など、貯水槽に水がない状態から水位の上限レベルまで給水がおこなわれるが、ΔH分の水量が設定濃度となる通電制御しか行われていないため、所定の塩素濃度より低い塩素濃度しか得られず、衛生面に問題が生じる恐れがある。
また、製氷機に貯蔵している氷が融解した水が融解水配管により貯水槽に戻り、貯槽水の水量が増えた場合に貯水槽の水の塩素濃度は低下していくという欠点がある。
さらに飲料が生成されない場合やΔH分の水量より少ない飲料を生成した場合は貯水槽からの通電制御が行われないので、貯水槽内の塩素濃度はじょじょに低下していき、安定した塩素濃度が得られない欠点がある。
そこで、本発明は従来の課題を解決するもので、貯水槽の水の塩素濃度のばらつきが少なく所定の塩素濃度が安定して得られる飲料水殺菌装置を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために本発明の飲料水殺菌装置は貯水槽への水が入れ替わった場合に新たに前記貯水槽へ入ってくる水量に応じて通電制御動作を行い水道水から塩素を発生させ飲料水の殺菌を行うものである。
これによって貯水槽に入ってくる水量を検知して通電制御するので一定の塩素濃度を維持できるものである。
以上説明したように請求項1に記載の発明は、貯水槽に新たに水が補給された水量が所定の塩素濃度となる時間電極に通電するように通電を行うので、貯水槽の水の入れ替わり量が異なる場合でも、貯水槽内の水は一定した塩素濃度を維持することができる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前回の通電から設定時間経過した場合に、時間経過による塩素濃度の低下と、氷の融解水の増加による塩素濃度の低下した濃度を所定の塩素濃度とする通電制御を行うことにより、飲料の販売が無い場合においても貯水槽の水の塩素濃度が低くなりすぎることなく、安定した塩素濃度を得ることができ貯水槽内の水の衛生保持を持続することができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、貯水槽内の水位が上限レベルに達していることを確認後に電極への通電を行うので、電極の浸水面積が同一の状態で通電を行うため、塩素発生量が安定し、安定した塩素濃度の水が得ることができる。
また請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、貯水槽に水の出入りがある場合、前記貯水槽への給水動作終了後に通電を行うので貯水槽内の塩素濃度を一定に保つことができる。
本発明の請求項1に記載の発明は、貯水槽の内部に電極を配置し前記電極は通電制御部を介して直流電源と連通しており、前記電極に前記通電制御部により通電動作が行われると、前期貯水槽内の水が電気分解され塩素を発生するものであって、前記貯水槽内の水が入れ替わった場合に、前記貯水槽への水の入れ替わり水量に応じて通電制御を行うため、さまざまな飲料を生成した場合や、製氷機が動作した場合に、前期貯水槽内の水の入れ替わり量が異なっても、その量に応じて通電時間を制御するため、前記貯水槽内の水の塩素濃度はいつも所定の塩素濃度が得ることが出来るという作用を有する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前回の通電から所定時間経過した場合に、時間経過に伴い貯水槽内の水の塩素濃度が低下した分あるいは製氷機の融解水が貯水槽に流入し貯水槽の水が増加することにより塩素濃度が低下した分を維持するための通電制御が行われるので、飲料が生成されず前記貯水槽の水の入れ替わりが無い場合においても、所定の適切な塩素濃度が得られ、請求項1に記載の作用に加えてさらに、安定して水の衛生保持ができるという作用を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、電極に通電を行う場合は、貯水槽の水位が上限レベルにあることを認識して通電を行う制御とすることにより、前記電極の浸水面積がいつも同一状態で通電するので塩素発生量のばらつきが少なくなり、前記貯水槽の水の塩素濃度が請求項1に記載の作用に加えてさらに安定して得ることができるという作用を有する。
請求項4に記載の発明は請求項1に記載の発明に加えて、貯水槽に水の出入りがある場合、前記貯水槽への給水動作終了後に通電を行うので貯水槽の中を安定した塩素濃度に保つことができる。
以下、本発明による飲料水殺菌装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による飲料水殺菌装置の概略構成図である。
貯水槽1に貯められた水道水に浸漬して設置されている塩素発生用の電極9は、通電制御部10を介して直流電源11と接続している。さらに、通電制御部10は、貯湯槽1へ水を送るポンプ5および製氷機へ水を送るポンプ7とも連通している。
なお、塩素発生量は、通電時間および通電する水量にほぼ比例するので、あらかじめ通電制御部10は一定水量を設定濃度にするための通電時間を記憶しているおり、これを基準通電時間とする。
以上のように構成された飲料水殺菌装置について、以下その動作を説明する。飲料生成の場合はポンプ5が動作し、製氷機6が動作の場合はポンプ7が動作することにより貯水槽1の水が減少すると、フロート2により水位が上限レベルより下がることを認知し水位レベルスイッチ3が0Nする。
すると、給水弁12が開き水道水が貯水槽1に供給され、再び水位が上限レベルに達し水位レベルスイッチ3がOFFすると給水弁12が閉じる。貯湯槽4へ送水された水量または、製氷機6へ送水された水量または、飲料生成と製氷動作が同時に動作した場合は両方に使用した水量が貯水槽1に新たに補給された量となるので、この水量が所定の塩素濃度となる時間通電するように通電制御部10は制御を行う。
なお、通電時間は、貯水槽1への新たな補給量と通電制御部があらかじめ記憶している基準通電時間となる一定量との比例関係により設定濃度とするための通電時間を比例式にて決定する。
貯湯槽4および製氷機6へ送水された水量は、例えば、ポンプ5およびポンプ7の動作時間と送水量の関係式より概算量が得られる。また、1回製氷に要する水量はほぼ一定なので、製氷機6への送水量は一定量で表すこともできる。
以上のように本実施の形態の飲料水殺菌装置は、貯水槽1に新たに補給された水量に応じて通電時間を制御するので、飲料の生成量の違うものが販売されたり、製氷機への給水動作が行われたり、また、製氷機の給水動作と飲料の生成が同時に行われた場合など、貯水槽1の水の入れ替わり量が異なる場合でも貯水槽内の水は安定した塩素濃度を得ることができる。
(実施の形態2)
以下、本発明による飲料殺菌装置の実施の形態2について、図1を参照しながら説明する。なお、従来および実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
貯水槽1内の水の残留塩素は時間の経過とともに消費されていくため、貯水槽1内の水の残留塩素濃度はしだいに低下していく。例えば、32℃の水160ccの場合は、初期塩素濃度が0.1%から0.3%の場合、30分経過後には初期塩素濃度の15%から40%程度の割合で塩素濃度は低下する。5℃の水160ccの場合は、初期塩素濃度が0.1%から0.3%の場合に30分経過後には初期塩素濃度の3%から20%程度の割合で低下する。さらに、製氷機6は氷を作り貯蔵しているが、貯蔵している氷が融解した水は、融解水配管8により貯水槽1に戻る仕組みとなっている。通常、貯水槽1の水の出入りがある場合は貯水槽内の水位は上限レベルとなっているが、融解水の流入分だけ貯水槽1の水は上限レベルより増加するため塩素濃度は低下していく。製氷機6の融解水による低下の割合は、外気温度32℃の場合、初期塩素濃度の5%から20%程度の割合で低下する。外気温度5℃の場合、初期塩素濃度の10%から30%程度の割合で低下する。
そこで、飲料の販売や製氷機6の動作がなく貯水槽1の水の出入りがない場合においては、従来の制御では貯水槽1内の水の塩素濃度は低下してゆき、飲料水の殺菌効果が低くなっていく。そこで、前回の通電から設定時間経過した場合に、時間経過による塩素濃度の低下した量あるいは氷の融解水の増加による塩素濃度の低下した量を補充するために所定の塩素濃度を通電する制御を行うことにより、貯水槽1の水は低くなりすぎることなく、安定した塩素濃度を得ることができ、貯水槽1内の水の衛生保持することができる。
(実施の形態3)
以下、本発明による飲料殺菌装置の実施の形態3について、図1を参照しながら説明する。なお、従来および実施の形態1および2と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
飲料生成や製氷機6の動作により貯水槽1の水が減少し、フロート2により水位が上限レベルより下がったことを認知し水位レベルスイッチ3が0Nすると給水弁12が開き新たに水道水が補給され、再び水位が上限レベルに戻り水位レベルスイッチ3が入ったことを確認後通電動作を行うので、通電時は常に電極9が水位の上限レベルに浸水されている状態で行われる。
従来は、貯水槽1の水位の下限レベルが確認されると通電動作を行っていたため、通電時に貯水槽1に給水が行われ水位の変動があり、電極の浸水面積が異なる場合があった。電極9の塩素発生量は電極9の浸水面積にほぼ比例するため、本発明においては貯水槽1への給水動作が終了し浸水している電極面積が同一の状態で通電が行われるので、安定して塩素が発生することができ所定の塩素濃度を安定して得ることができるため、殺菌効果を持続することができる。
本発明の飲料水殺菌装置は安定して塩素が発生することができ所定の塩素濃度を安定して得ることができるため、浄水機などにも適用できる。
本発明の実施の形態1による飲料水殺菌装置の概略構成図 従来の飲料水殺菌装置の概略構成図
符号の説明
1 貯水槽
2 フロート
3 水位レベルスイッチ
4 貯湯槽
5 ポンプ
6 製氷機
7 ポンプ
8 融解水配管
9 電極
10 通電制御部
11 直流電源

Claims (4)

  1. 貯水槽とフロートと水位レベルスイッチと電極と貯湯槽と製氷機と通電制御部と直流電源と、前記貯水槽から前期貯湯槽に水を送るポンプと前記貯水槽から前期製氷機へ水を送るポンプと、前記製氷機庫内で貯蔵している氷の融解水を前記貯水槽へ流入する融解水配管からなり、前記貯水槽への水が入れ替わった場合に新たに前記貯水槽へ入ってくる水量に応じて通電制御動作を行い水道水から塩素を発生させ飲料水の殺菌を行うことを特徴とする飲料水殺菌装置。
  2. 前回の通電から水の出し入れがなく所定時間経過した場合あるいは、製氷機内の氷の融解水流入により水量が所定値以上増加した場合に通電制御を行い、貯水槽内の水の塩素濃度を安定させることを特徴とする請求項1に記載の飲料水殺菌装置。
  3. 前記貯水槽に水の出入りがある場合、前記電極の浸水面積が同一の状態で通電を行うことを特徴とする請求項1に記載の飲料水殺菌装置。
  4. 前記貯水槽に水の出入りがある場合、前記貯水槽への給水動作終了後に通電を行うことを特徴とする請求項1に記載の飲料水殺菌装置。
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