JP2007035560A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電解質と水素分離膜層との界面における電解質表面において十分なプロトン化能を有する燃料電池を提供する。
【解決手段】 燃料電池(100)は、プロトン導電性金属酸化物を含む電解質(20)を備え、電解質(20)は、プロトン導電性金属酸化物を構成する第1の金属の一部が、第1の金属の価数よりも低い価数を有しかつ第1の金属の電気陰性度よりも高い電気陰性度を有する第2の金属によって置換されていることを特徴とする。この場合、水素分離膜層10と電解質20との界面におけるプロトン化能が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、緻密な水素分離膜層を備えた燃料電池に関する。
燃料電池は、一般的には水素及び酸素を燃料として電気エネルギーを得る装置である。この燃料電池は、環境面において優れかつ高いエネルギー効率が実現できることから、今後のエネルギー供給システムとして広く開発が進められてきている。
燃料電池のうち固体の電解質を用いたものには、固体高分子型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、水素分離膜電池等がある。ここで、水素分離膜電池とは、緻密な水素分離膜層を備えた燃料電池である(例えば、特許文献1参照)。緻密な水素分離膜層は水素透過性を有する金属によって形成される層であり、アノードとしても機能する。水素分離膜電池は、この水素分離膜層上にプロトン導電性を有する電解質が積層された構造をとっている。水素分離膜に供給された水素はプロトンに変換され、プロトン導電性の電解質中を移動し、カソードにおいて酸素と結合して発電が行われる。
特開2004−146337号公報
しかしながら、特許文献1の技術に係る水素分離膜電池では、電解質と水素分離膜層との界面において水素分離膜層を構成する金属が電解質の酸素によってターミネーションされる。それにより、水素分離膜層におけるプロトン化能が十分得られない。
本発明は、電解質と水素分離膜層との界面における電解質表面において十分なプロトン化能を有する燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池は、水素分離膜層と、プロトン導電性金属酸化物を含み、水素分離膜層上に積層された電解質とを備え、電解質は、プロトン導電性金属酸化物を構成する第1の金属の一部が、第1の金属の価数よりも低い価数を有しかつ第1の金属の電気陰性度よりも高い電気陰性度を有する第2の金属によって置換されていることを特徴とするものである。
本発明に係る燃料電池においては、第2の金属の価数が第1の金属の価数よりも低いことから、第2の金属近傍にホールが形成される。電解質に供給された水素原子は、ホールの電子引力によってプロトンと電子とに分離する。さらに、第2の金属の電気陰性度が第1の金属の電気陰性度よりも大きいことから、酸素原子近傍の電子が第2の金属側に引き込まれる。それにより、ホールのプラス電荷が若干小さくなる。したがって、水素から分離した電子は水素分離膜側に放出される。また、プロトンは、電解質のカソード側に伝導していく。その結果、水素原子のプロトン化が連続して行われる。以上のことから、本発明に係る燃料電池は、電解質と水素分離膜層との界面において十分なプロトン化能を有する。
プロトン導電性金属酸化物は、組成式ABOによって表されるペロブスカイトであってもよい。この場合、カソードにおいて発生する水によって電解質が分解されることが防止される。また、第1の金属は、ペロブスカイトのBサイト元素であってもよい。さらに、第2の金属は、3価以下の金属であってもよい。
ペロブスカイトのAサイト元素はSrまたはBaであり、Bサイト元素はZrまたはCeであってもよい。また、電解質は、xが組成比であるとして、SrZr(1−x)In、BaZr(1−x)InまたはBaCe(1−x)であってもよい。
本発明によれば、燃料電池は、電解質と水素分離膜層との界面における電解質表面において十分なプロトン化能を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。以下の説明においては、燃料電池として水素分離膜電池を用いた。
図1は、本発明の一実施の形態に係る燃料電池100の模式的断面図である。図1に示すように、燃料電池100は、水素分離膜層10上に電解質20およびカソード30が順に積層された構造を有する。水素分離膜層10は、燃料ガスが供給されるアノードとして機能し、緻密な水素透過性金属層からなる。水素分離膜層10を構成する金属は、水素透過性を有していれば特に限定されるものではない。水素分離膜層10を構成する金属の例としては、例えば、パラジウム、バナジウム、チタン、タンタル等が挙げられる。水素分離膜層10の膜厚は、例えば、40μm程度である。
電解質20は、プロトン導電性金属酸化物からなる。電解質20のベースとなる金属酸化物は、例えば、ペロブスカイト型プロトン導電体(SrZrO、BaZrO、BaCeO、CaZrO、SrTiO、BaTiO等)、固体酸型プロトン導電体(CsHSO)、パイロクロワ型プロトン導電体(LaZr等)、単純酸化物系プロトン導電体(Ta等)、モナザイト型プロトン導電体(CePO(Ce4+の一部を3価の金属イオンで置換したもの)、LaPO、SmPO等)、アラゴナイト型プロトン導電体(NdBO(Nd3+の一部を例えばCa2+等の2価の金属で置換したもの)等)、スピネル型プロトン導電体(Mg(1−x)FeAl等)等である。
電解質20には、ベース金属酸化物を構成する金属よりも、低い価数を有しかつ高い電気陰性度を有する金属がドープされている。それにより、水素分離膜層10と電解質20との界面におけるプロトン化能が向上する。プロトン化能向上の詳細は、後述する。電解質20の膜厚は、例えば、0.7μm程度である。カソード30は、酸化剤ガスが供給される電極であり、例えば、ランタンコバルトタイト、ランタンマンガネート、銀、白金、白金担持カーボン等の導電性材料から構成される。カソード30の膜厚は、例えば、30μm程度である。
次に、燃料電池100の製造方法について説明する。まず、水素分離膜層10上に電解質20をPVD法等により形成する。この場合、電解質20と同様の構成を有する金属酸化物をターゲットに用いる。次に、電解質20上にカソードペーストをスクリーン印刷法により塗布した後に乾燥させる。それにより、カソード30が形成される。以上の工程により、燃料電池100が完成する。
次に、燃料電池100の動作について説明する。まず、水素を含有する燃料ガスが水素分離膜層10に供給される。燃料ガス中の水素は、水素分離膜層10を透過して電解質20に到達する。電解質20に到達した水素は、プロトンと電子とに分離する。水素のプロトン化についての詳細は後述する。プロトンは、電解質20を伝導し、カソード30に到達する。
一方、カソード30には酸素を含有する酸化剤ガスが供給される。カソード30においては、酸化剤ガス中の酸素とカソード30に到達したプロトンとから水が発生するとともに電力が発生する。発生した電力は、図示しないセパレータを介して回収される。以上の動作により、燃料電池100による発電が行われる。
続いて、電解質20における水素のプロトン化の詳細について説明する。図2は、水素分離膜層10と電解質20との界面における水素のプロトン化の原理について説明するための模式図である。一例として、電解質20のベース金属酸化物がSrZrOであり(Sr:ストロンチウム、Zr:ジルコニウム)、電解質20にドープされるドープ金属がIn(インジウム)である場合について説明する。なお、InはZrの代わりにドープされている。Zrの価数は4であり、Inの価数は3である。また、Zrの電気陰性度は1.33であり、Inの電気陰性度は1.78である。
図2に示すように、Inの価数がZrの価数よりも低いことから、Inの近傍にホール21が形成される。水素分離膜層10を透過してきた水素原子は、ホール21の電子引力によってプロトンと電子とに分離する。Inの電気陰性度がZrの電気陰性度よりも大きいことから、酸素原子近傍の電子がIn側に引き込まれる。それにより、ホール21のプラス電荷が若干小さくなる。したがって、水素から分離した電子は水素分離膜層10側に放出される。また、プロトンは、電解質20のカソード30側に伝導していく。その結果、水素分離膜層10を透過してきた水素原子のプロトン化が連続して行われる。以上のことから、燃料電池100の発電効率が向上する。
なお、ドープ金属として電気陰性度が1.22であるY(イットリウム)を用いた場合について考えてみる。この場合、Yの電気陰性度がZrの電気陰性度に比較して小さいことから、酸素原子近傍の電子がY側ではなくZr側に引き込まれる。それにより、Y近傍の電子密度が小さくなって、ホール21のプラス電荷が大きくなる。したがって、水素から分離した電子は、ホール21にトラップされてしまう。その結果、水素分離膜層10を透過してきた水素原子のプロトン化が不活化する。以上のことから、電解質20にドープされる金属は、ベース金属酸化物を構成する金属の電気陰性度よりも大きい電気陰性度を持つことが必要となる。
また、上記ペロブスカイト型金属酸化物のAサイト金属およびBサイト金属は特に限定されないが、Aサイト金属はSrまたはBa(バリウム)であることが好ましく、Bサイト金属はZrまたはCe(セリウム)であることが好ましい。さらに、上記ペロブスカイト型金属酸化物は、SrZrO、BaZrOまたはBaCeOであることが好ましい。
電解質20にドープされるドープ金属は、電解質20のベース金属酸化物を構成する金属よりも、低い価数を有しかつ高い電気陰性度を有していれば特に限定されない。ただし、ドープ金属の電気陰性度とベース金属酸化物を構成する金属の電気陰性度との差が大きいほど、本発明の効果は大きくなる。また、電解質20には、1種類のドープ金属がドープされてもよく、複数種類のドープ金属がドープされてもよい。さらに、ドープ金属は、水素分離膜層10と電解質20との界面近傍の電解質20にドープされていればよく、電解質20全体にドープされている必要はない。
電解質20のベース金属酸化物がペロブスカイト型金属酸化物である場合、ドープ金属は、Aサイト金属およびBサイト金属のいずれの金属の代わりにドープされていてもよいが、Bサイト金属の代わりにドープされることが好ましい。この場合、ドープ金属の価数は、特に限定されないが3価の金属(In,Y,Rh(ロジウム)等)であることが好ましい。また、ドープ金属の濃度は、電解質20がペロブスカイト構造を維持できる範囲で、大きいことが好ましい。
ドープ金属は、上記ペロブスカイト型金属酸化物がSrZrOまたはBaZrOである場合には、Inであることが好ましい。また、ドープ金属は、上記ペロブスカイト型金属酸化物がBaCeOである場合には、Yであることが好ましい。この場合、電解質20は、xを組成比とすればSrZr(1−x)In、BaZr(1−x)InまたはBaCe(1−x)と表すことができる。なお、xが大きいほど本発明の効果は大きくなる。具体的には、xは0.2〜0.3であることが好ましい。
本実施の形態においては、電解質20のベース金属酸化物を構成する金属が第1の金属に相当し、電解質20にドープされるドープ金属が第2の金属に相当する。
(実施例1)
実施例1においては、上記実施の形態に従って燃料電池100(サンプル1〜3)を作製し、その特性を調べた。サンプル1においては、第1の工程として、SrZr0.8In0.2をターゲットとして用いて、レーザアブレーション法により純Pd基材からなる水素分離膜層10上に電解質20を形成した。次に、第2の工程として、この電解質20上にLa0.6Sr0.4CoOからなるカソードペーストをスクリーン印刷法により塗布してヒートガンで乾燥した。上記第2の工程を3回繰り返すことによって、カソード30を形成した。
水素分離膜層10は、15mm×15mm×40μm(膜厚)の大きさを有する。電解質20は水素分離膜層10上の全面に形成され、電解質20の膜厚は0.7μmである。カソード30は直径6mmの円状に形成され、カソード30の膜厚は約30μmである。サンプル2の電解質20はBaZr0.8In0.2であり、サンプル3の電解質20はBaCe0.80.2であり、サンプル2,3のその他の作製条件は、サンプル1と同様である。
また、比較例として、サンプル1〜3と同様の燃料電池構造を有する比較サンプル1,2を作製した。ただし、比較サンプル1の電解質はSrZr0.80.2であり、比較サンプル2の電解質はBaZr0.80.2である。したがって、比較サンプル1,2においては、ドープ金属の電気陰性度がベース金属酸化物を構成する金属の電気陰性度よりも小さくなっている。比較サンプル1,2のその他の作製条件は、サンプル1〜3と同様である。
(分析)
サンプル1〜3および比較サンプル1,2のセル性能を調べた。その結果を図3に示す。図3は、サンプル1〜3および比較サンプル1,2の発電電圧0.5Vにおける電流密度を示す。図3に示すように、比較サンプル1,2においては電流がほとんど流れなかったのに対して、サンプル1〜3は高い電流密度を示した。
以上のことから、電解質のベース金属酸化物を構成する金属の電気陰性度よりも大きい電気陰性度を有する金属をベース金属酸化物にドープすることにより、燃料電池のセル性能が向上することがわかった。
(実施例2)
続いて、他の燃料電池との比較を行った。実施例2においては、新たに比較サンプル3〜5として燃料電池200を作製した。図4は、他の燃料電池200の構造を示す模式的断面図である。図4に示すように、燃料電池200は、多孔質状のパラジウムからなるアノード201上に、電解質202およびカソード203が積層された構造を有する。
比較サンプル3の電解質202はBaZr0.80.2からなり比較サンプル2の電解質と同様の構成を有し、比較サンプル4の電解質202はBaZr0.8In0.2からなりサンプル2の電解質20と同様の構成を有し、比較サンプル5の電解質202はBaCe0.80.2からなりサンプル3の電解質20と同様の構成を有する。また、比較サンプル3〜5のいずれにおいても、カソード203としてLa0.6Sr0.4CoOを用いた。さらに、比較サンプル3〜5のいずれにおいても、アノード201の膜厚は30μmであり、電解質202の膜厚は1mmであり、カソード203の膜厚は30μmである。
(分析)
サンプル2,3および比較サンプル2〜5の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)およびセル導電率を調べた。OCVは、各サンプルのアノード側およびカソード側に乾燥空気(400cc/min)を供給した後に、アノード側に加湿水素(200cc/min)を供給することによって測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2007035560
表1に示すように、比較サンプル3のOCVが1.05Vであるのに対して、比較サンプル2のOCVは0.115Vとなっている。また、比較サンプル3のセル抵抗に比較して比較サンプル2のセル抵抗は著しく大きくなっている。このことは、比較サンプル2においては、電解質とアノードとの界面におけるプロトン移動抵抗が大きいことを示していると考えられる。
アノード201のような触媒の最表面は、通常は原子間結合が切れた状態(電荷バランスが崩れた状態)になっている。それにより、アノード201に水素が供給されるとアノード201の最表面に水素が吸着し、アノード201の最表面の崩れた電荷バランスによって水素のプロトン化反応が起こると考えられる。
しかしながら、比較サンプル2においては緻密な水素分離膜層表面を金属酸化物からなる電解質が覆っているため、水素分離膜層と電解質との界面においては水素分離膜層を構成するパラジウムは電解質の酸素によって完全にターミネーションされていると考えられる。その結果、比較サンプル2のプロトン化能は著しく低下していると考えられる。
一方、緻密な水素分離膜層が電解質によって覆われたサンプル2,3においては、OCVが高くセル抵抗が小さくなっている。このことによって、緻密な水素分離膜層を備える燃料電池においては、水素分離膜層と電解質との界面において電子の授受を行うことができるドープ金属が電解質のプロトン化能に深く関与していると考えられる。以下の実施例においては、電解質のプロトン化能に及ぼすドープ金属の影響について調べた。
(実施例3)
続いて、ドープ金属の電気陰性度が電解質のプロトン導電率に及ぼす影響を調べた。実施例3においては、新たにサンプル4を作製した。サンプル4の電解質20はBaZr0.8Sc0.2である。したがって、Zrの一部代わりにSc(スカンジウム)がドープされている。サンプル4のその他の作製条件は、サンプル1〜3と同様である。なお、Scの電気陰性度は1.36であり、Yの電気陰性度よりも大きく、Inの電気陰性度よりも小さい。
(分析)
サンプル2,4および比較サンプル2の電解質のプロトン導電率を調べた。その結果を図5に示す。図5の横軸はドープ金属の電気陰性度を示し、図5の縦軸はそれぞれのサンプルの電解質のプロトン導電率を示す。図5に示すように、ドープ金属の電気陰性度が大きくなるにつれて、電解質のプロトン導電率が大きくなった。したがって、ドープ金属の電気陰性度とベース金属酸化物を構成する金属の電気陰性度との差が大きいほど、本発明の効果は大きくなることがわかった。
(実施例4)
続いて、電解質におけるドープ金属の組成比率が電解質のプロトン導電率に及ぼす影響を調べた。実施例4においては、新たにサンプル5を作製した。サンプル5の電解質20はBaZr0.7In0.3である。したがって、ドープ金属の組成比率が大きくなっている。サンプル5のその他の作製条件は、サンプル1〜4と同様である。
(分析)
サンプル2,5の電解質のプロトン導電率を調べた。その結果を図6に示す。図6の横軸はドープ金属の組成比を示し、図6の縦軸はそれぞれのサンプルの電解質のプロトン導電率を示す。図6に示すように、ドープ金属の組成比が大きくなるにつれて、電解質のプロトン導電率が大きくなった。したがって、ドープ金属の組成比が大きいほど、本発明の効果は大きくなることがわかった。
上記実施例1〜4で説明したように、本発明に係る燃料電池においては、電解質のベース金属酸化物を構成する金属よりも低い価数を有しかつ高い電気陰性度を有するドープ金属を電解質にドープすることによって、セル性能は向上した。また、ドープ金属の電気陰性度とベース金属酸化物を構成する金属の電気陰性度との差が大きいほど、本発明の効果は大きくなった。さらに、ドープ金属の組成比が大きいほど、本発明の効果は大きくなった。
発明の一実施の形態に係る燃料電池の模式的断面図である。 水素分離膜層と電解質との界面における水素のプロトン化の原理について説明するための模式図である。 実施例1のサンプルおよび比較サンプルの発電電圧0.5Vにおける電流密度を示す。 他の燃料電池の構造を示す模式的断面図である。 実施例3のサンプルおよび比較サンプルの電解質のプロトン導電率を示す図である。 実施例4のサンプルの電解質のプロトン導電率を示す図である。
符号の説明
10 水素分離膜
20 電解質
21 ホール
30 カソード
100 水素分離膜

Claims (6)

  1. 水素分離膜層と、
    プロトン導電性金属酸化物を含み、前記水素分離膜層上に積層された電解質とを備え、
    前記電解質は、前記プロトン導電性金属酸化物を構成する第1の金属の一部が、前記第1の金属の価数よりも低い価数を有しかつ前記第1の金属の電気陰性度よりも高い電気陰性度を有する第2の金属によって置換されていることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記プロトン導電性金属酸化物は、組成式ABOによって表されるペロブスカイトであることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記第1の金属は、前記ペロブスカイトのBサイト元素であることを特徴とする請求項2記載の燃料電池。
  4. 前記第2の金属は、3価以下の金属であることを特徴とする請求項3記載の燃料電池。
  5. 前記ペロブスカイトのAサイト元素は、SrまたはBaであり、
    前記Bサイト元素は、ZrまたはCeであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の燃料電池。
  6. 前記電解質は、xが組成比であるとして、SrZr(1−x)In、BaZr(1−x)InまたはBaCe(1−x)であることを特徴とする請求項5記載の燃料電池。

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