JP2007034485A - 制御装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な制御特性と最大電力の抑制とを両立させる。
【解決手段】制御装置は、制御ループ毎の電力使用予測量指標に基づいて、コントローラをグループ分すると共に、優先側コントローラと非優先側コントローラが同じグループになるよう組み合わせるカップリング処理部3と、優先側コントローラの操作量が一定値以下となるよう優先側操作量出力上限値の大きさを制限する優先側上限処理部5と、優先側コントローラの操作量と非優先側コントローラの操作量との和が一定値以下となるよう非優先側操作量出力上限値を算出する非優先側上限算出部6と、非優先側操作量出力上限値に対する非優先側コントローラの操作量出力の余裕度に応じて次制御周期の優先側操作量出力上限値を増減する優先側上限算出部7とを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、プロセス制御技術に係り、特に少なくとも2個の制御ループの制御系においてアクチェータ出力の瞬間的な総和を制限する技術に関するものである。
従来より、制御系を1つの装置内に複数ループ有する装置(例えば電気ヒータをアクチュエータとする半導体製造装置)が知られている。このような装置では、全ての制御ループの制御特性を重視する必要がない場合、各制御ループ毎のコントローラに優先順位をつけて制御を行うことができる。各コントローラに優先順位をつけて制御すれば、電力消費量(すなわち、エネルギー消費量)を抑えることができる。
各コントローラに優先順位をつけて制御する場合、優先順位の高いコントローラから順次動作させ、余った能力(供給可能な電力量)内で優先順位の低いコントローラを動作させる方法(以下、第1の方法と呼ぶ)や、複数のコントローラのうち最も遅い動作をするコントローラに合わせて他のコントローラの能力を落として制御するという方法(以下、第2の方法と呼ぶ)が考えられる。
しかし、第1の方法では、優先順位の高いコントローラが過剰に優先され、優先順位の低いコントローラが殆ど機能せず、優先順位の低いコントローラの制御性が得られない場合がある。また、第1の方法では、優先順位の低いコントローラも動作させようとすると、装置全体の能力を上げる必要があり、その結果エネルギー消費量が増えて装置が大型化してしまう。一方、第2の方法では、優先順位の高いコントローラの能力を殺して使うことになるので、初めから能力の小さいコントローラを使っていれば済むことになり、制御性を犠牲にする使い方になる。
これに対して、各コントローラの制御性とエネルギー消費量とを容認できる範囲内で両立させる制御方法が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された制御方法では、予め1番目からN(Nは3以上の整数)番目の優先順位が割り当てられた第1〜第Nのコントローラを用いて制御を行う場合において、優先順位が高い第1〜第K(Kは1〜Mの整数で、MはN−1)のコントローラの操作量出力の和が装置全体の操作量出力上限を示す所定値以下となるように、第Kの操作量出力上限の大きさを制限して第Kのコントローラに与え、第1〜第Mのコントローラと第Nのコントローラの操作量出力の和が所定値以下となるように、第Nの操作量出力上限を算出して優先順位が最下位の第Nのコントローラに与え、第K+1の操作量出力上限に対する第K+1のコントローラの操作量出力の余裕度に応じて、第Kの操作量出力上限を増減させる算出を行い、算出した値を次制御周期の第Kの操作量出力上限とすることにより、Nループの操作量出力の総和を所定値以下に制限しつつ、制御性の優先順位を調整している。
一方、複数のヒータ系を有する半導体製造装置等において、瞬間的な最大電力を抑制する電力制御方法が、特許文献2に開示されている。特許文献2に開示された電力制御方法では、複数のヒータ系をグループ分けすると共に、グループ分けを行うに際して、目標温度値まで昇温するのに要する必要時間が相対的に大きい順から所定数のヒータ系と必要時間が相対的に小さい順から所定数のヒータ系とが同じグループになるようにグループ分けし、各グループを独立して制御すると共に、各グループに属するヒータを時分割でオンオフ制御することにより、フルパワー時の使用電力量を抑制している。
したがって、特許文献1、特許文献2に開示された技術を組み合せることにより、制御性を大きく犠牲にせずにヒータ系全体の瞬間的な最大電力を抑制することができる。
特開2002−49401号公報 特許第3467401号公報
特許文献1、特許文献2に開示された技術は、複数の制御系(主にヒータによる温度制御系)を対象とするものであり、電力使用量が多い制御系と少ない制御系とを予め調べておく必要がある。例えば特許文献1に開示された制御方法では、制御特性を可能な限り維持するために、電力使用量について優先順位が高い制御系と優先順位を低くしてもよい制御系とを予め調べて確定しておく必要がある。また、特許文献2に開示された電力制御方法では、昇温にかかる必要時間を調べて、オンオフ時間の割合を予め確定しておく必要がある。
しかしながら、実際の制御対象においては、例えば昇温量(現状温度と目標温度との差)が状況によって異なる等の予め想定できない状況が少なからず発生する。このような予め想定できない状況が発生する場合は、制御系の優先順位を予め確定しておくことができなかったり、昇温にかかる必要時間を調べてオンオフ時間の割合を予め確定しておくことができなかったりすることになる。すなわち、特許文献1、特許文献2に開示された技術は、予め想定できない状況が発生する制御対象では、「制御特性と最大電力抑制の可能な限りの両立」という効果が得られなくなってしまう。具体的には、任意の状況では電力制限の都合が優先され、応答性(全制御系の昇温完了までの所要時間)が大幅に犠牲になる状況が発生する。
例えば、4個の制御系(制御ループ)があり、各々の操作量出力上限が100%であった場合の昇温イメージを、図8(A)〜図8(H)に示す。図8(A)〜図8(H)は、4個の制御系において温度設定値SPを変更した場合の温度計測値(制御量)PVと操作量MVの変化の1例を示す図であり、図8(A)は整定している第1の制御系において温度設定値SPを変更したときの温度計測値PVの変化を示す図、図8(B)は図8(A)の第1の制御系における操作量MVの変化を示す図、図8(C)は整定している第2の制御系において温度設定値SPを変更したときの温度計測値PVの変化を示す図、図8(D)は図8(C)の第2の制御系における操作量MVの変化を示す図、図8(E)は整定している第3の制御系において温度設定値SPを変更したときの温度計測値PVの変化を示す図、図8(F)は図8(E)の第3の制御系における操作量MVの変化を示す図、図8(G)は整定している第4の制御系において温度設定値SPを変更したときの温度計測値PVの変化を示す図、図8(H)は図8(G)の第4の制御系における操作量MVの変化を示す図である。この図8の例では、第1の制御系と第2の制御系の昇温時間が110秒であり、第3の制御系と第4の制御系の昇温時間が60秒になっている。
次に、同じ4個の制御系に、特許文献1、特許文献2に開示された技術の組み合わせを適用することを考える。図9(A)〜図9(H)は、図8(A)〜図8(H)と同様に、4個の制御系において温度設定値SPを変更した場合の温度計測値PVと操作量MVの変化を示している。すなわち、図9(A)は第1の制御系の温度計測値PVを示し、図9(B)は第1の制御系の操作量MVを示し、図9(C)は第2の制御系の温度計測値PVを示し、図9(D)は第2の制御系の操作量MVを示し、図9(E)は第3の制御系の温度計測値PVを示し、図9(F)は第3の制御系の操作量MVを示し、図9(G)は第4の制御系の温度計測値PVを示し、図9(H)は第4の制御系の操作量MVを示している。図9(B)、図9(D)、図9(F)、図9(H)の操作量MV0は、それぞれ図8(B)、図8(D)、図8(F)、図8(H)の操作量MVを示している。
ここでは、使用電力量が多い第1の制御系と使用電力量が少ない第3の制御系とを同じグループとして、この第1の制御系と第3の制御系の操作量出力総和の上限を100%とし、また使用電力量が多い第2の制御系と使用電力量が少ない第4の制御系とを同じグループとして、この第2の制御系と第4の制御系の操作量出力総和の上限を100%としている。図9に示すように、このグループ分けは妥当なものであり、使用電力量が少ない第3の制御系と第4の制御系の昇温時の操作量出力がMV=33%であるのに対して、使用電力量が多い第1の制御系と第2の制御系の昇温時の操作量出力がMV=67%というように、使用電力量の多い制御系の操作量出力を優先的に高くできるので、全制御系が150秒の昇温時間で同時に昇温を完了する。
つまり、図8の場合の全制御系の瞬間的な操作量出力総和が400%であるのに対して、図9の場合では、操作量出力総和が約200%であり、図8の場合の半分になることが分かる。一方、図8の場合の全制御系の昇温完了までの所要時間が110秒であるのに対して、図9の場合では、昇温完了までの所要時間が150秒であり、図8の場合の約1.4倍弱にしかならないことが分かる。このように、電力使用量が多い制御系と少ない制御系を予め調べておくことができる場合、特許文献1、特許文献2に開示された技術を組み合わせることは有効である。
次に、電力使用量が多い制御系と少ない制御系を予め調べておくことができない等の理由により、制御系のグループ分けが不適切な場合について説明する。図10(A)は第1の制御系の温度計測値PVを示し、図10(B)は第1の制御系の操作量MVを示し、図10(C)は第2の制御系の温度計測値PVを示し、図10(D)は第2の制御系の操作量MVを示し、図10(E)は第3の制御系の温度計測値PVを示し、図10(F)は第3の制御系の操作量MVを示し、図10(G)は第4の制御系の温度計測値PVを示し、図10(H)は第4の制御系の操作量MVを示している。図10(B)、図10(D)、図10(F)、図10(H)の操作量MV0は、それぞれ図8(B)、図8(D)、図8(F)、図8(H)の操作量MVを示している。
ここでは、使用電力量が多い第1の制御系と第2の制御系とを同じグループとして、この第1の制御系と第2の制御系の操作量出力総和の上限を100%とし、また使用電力量が少ない第3の制御系と第4の制御系とを同じグループとして、この第3の制御系と第4の制御系の操作量出力総和の上限を100%としている。図10に示すように、このグループ分けは妥当なものではなく、使用電力量が同等のもの同士が組み合わされていることにより、各制御系の昇温時の操作量出力が50%になり、結果的に全制御系の昇温完了までの所要時間が200秒になっている。この所要時間は、図8の場合の所要時間の約2倍であり、図9の場合と比べると50秒多くなっている。すなわち、図10の例では、「制御特性と最大電力抑制の可能な限りの両立」という効果が大きく損なわれていることになる。
図8〜図10の例は、従来技術の問題点をわかりやすく説明するための例であるが、図9のようにグループ分けが適切な状況と図10のようにグループ分けが不適切な状況が予め想定できない場合は、応答性(全制御系の昇温完了までの所要時間)が大幅に犠牲になる状況も発生してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、予め想定できない状況が発生する制御対象であっても、良好な制御特性と最大電力の抑制とを両立させることができる制御装置および制御方法を提供することを目的とする。また換言すると、本発明は、予め何らかの指標により、電力の取り合いに関する実質的な優先レベルを固定してしまうことは行なわずに、任意の状況に応じて柔軟に優先レベルを変更し、制御の応答性が完全に犠牲になる状況を回避することを目的とする。
本発明は、 n(nは2以上の偶数)ループの制御系の制御装置において、制御対象を加熱するn個のヒータと、外部から入力された設定値と前記制御対象の制御量に基づいて操作量を算出し、操作量出力上限値に応じて大きさを制限した前記操作量を対応する前記ヒータに出力するn個のコントローラと、前記nループの制御系の昇温の開始を検出する昇温開始検出部と、前記昇温開始が検出されたきに、電力使用量の予測値に相当する電力使用予測量指標を制御ループ毎に算出する電力使用予測量指標算出部と、前記制御ループ毎の電力使用予測量指標に基づいて、前記n個のコントローラをn/2個のグループに分けると共に、このグループ分けに際して、電力供給の優先度が高い優先側コントローラと電力供給の優先度が低い非優先側コントローラとが同じグループになるように組み合わせるカップリング処理部と、前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力が一定値以下となるように、予め入力された優先側操作量出力上限値の大きさを制限して前記優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う優先側上限処理部と、前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力と前記非優先側コントローラの操作量出力との和が前記一定値以下となるように、非優先側操作量出力上限値を算出して前記非優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う非優先側上限算出部と、前記グループ毎に設けられ、前記非優先側操作量出力上限値に対する前記非優先側コントローラの操作量出力の余裕度に応じて、前記優先側操作量出力上限値を増減させる算出を行い、算出した値を次制御周期の優先側操作量出力上限値として前記優先側上限処理部に与えることをグループ毎に行う優先側上限算出部とを有するものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記昇温開始検出部は、各制御ループの設定値を常時監視し、少なくとも1つの設定値がその直前の値よりも大きい値に変更されたときを昇温開始時点とみなして、前記電力使用予測量指標算出部に検出信号を出力するものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記電力使用予測量指標算出部は、前記昇温開始が検出されたきの各制御ループの設定値と制御量との差を前記電力使用予測量指標として算出するものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記電力使用予測量指標算出部は、前記昇温開始が検出されたきの各制御ループの設定値と制御量との差に各制御ループで利用されるヒータの能力係数を乗じたものを、前記電力使用予測量指標として算出するものである。
また、本発明の制御装置の1構成例において、前記カップリング処理部は、前記グループ分けに際して同じグループに所属させる前記優先側コントローラと前記非優先側コントローラの選択を、前記優先側コントローラについては前記電力使用予測量指標が大きい順に1つずつ選択すると共に、前記非優先側コントローラについては前記電力使用予測量指標が小さい順に1つずつ選択するものである。
また、本発明は、制御対象を加熱するn(nは2以上の偶数)個のヒータと、外部から入力された設定値と前記制御対象の制御量に基づいて操作量を算出し、操作量出力上限値に応じて大きさを制限した前記操作量を対応する前記ヒータに出力するn個のコントローラとからなるnループの制御系の制御方法において、前記nループの制御系の昇温の開始を検出する昇温開始検出手順と、前記昇温開始が検出されたきに、電力使用量の予測値に相当する電力使用予測量指標を制御ループ毎に算出する電力使用予測量指標算出手順と、前記制御ループ毎の電力使用予測量指標に基づいて、前記n個のコントローラをn/2個のグループに分けると共に、このグループ分けに際して、電力供給の優先度が高い優先側コントローラと電力供給の優先度が低い非優先側コントローラとが同じグループになるように組み合わせるカップリング処理手順と、前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力が一定値以下となるように、予め入力された優先側操作量出力上限値の大きさを制限して前記優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う優先側上限処理手順と、前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力と前記非優先側コントローラの操作量出力との和が前記一定値以下となるように、非優先側操作量出力上限値を算出して前記非優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う非優先側上限算出手順と、前記グループ毎に設けられ、前記非優先側操作量出力上限値に対する前記非優先側コントローラの操作量出力の余裕度に応じて、前記優先側操作量出力上限値を増減させる算出を行い、算出した値を次制御周期の優先側操作量出力上限値として前記優先側上限処理手順に与えることをグループ毎に行う優先側上限算出手順とを繰り返し実行するようにしたものである。
本発明によれば、従来のように電力の取り合いに関する実質的な優先レベルを固定してしまうことは行なわずに、電力使用予測量の指標に基づいて、任意の状況に応じて柔軟に電力供給の優先レベル(優先側コントローラと非優先側コントローラの組み合せ)を変更するので、制御の応答性が完全に犠牲になる状況を回避することができる。その結果、本発明では、各制御ループの制御特性と瞬間的な最大電力の抑制とを容認できる範囲で両立させることができる。
また、本発明では、昇温開始が検出されたきの各制御ループの設定値と制御量との差を用いることにより、電力使用予測量指標を容易に算出することができる。
また、本発明では、昇温開始が検出されたきの各制御ループの設定値と制御量との差に各制御ループで利用されるヒータの能力係数を乗じたものを用いることにより、電力使用予測量指標の予測精度を向上させることができる。
また、グループ分けに際して同じグループに所属させる優先側コントローラと非優先側コントローラの選択を、優先側コントローラについては電力使用予測量指標が大きい順に1つずつ選択すると共に、非優先側コントローラについては電力使用予測量指標が小さい順に1つずつ選択することにより、制御性をある程度維持して2ループの操作量出力の総和を一定値以下に抑えることができる。
[発明の原理]
本発明は、特許文献1の方法において、利用するのは実質的に2ループタイプのみであり、よって3ループ以上のマルチループ系においては、2ループタイプを複数利用するようにし、各2ループの組み合わせを電力使用予測量に基づき柔軟に変更するのが実用的であることに着眼する。
上記着眼点に基づき、以下の(A)〜(D)の技術思想により課題を解決する。
(A)特許文献1の方法の2ループタイプを複数組み合せるように構成し、各2ループの組み合わせを、任意に変更可能なように構成する。
(B)各2ループの組み合わせを、制御ループ間の電力使用予測量の相対的比較値に基づき自動決定する(実際の電力使用量を予測する必要はなく、各ループ間の相対的な比較値あるいは単に大小順を求めるだけで十分である)。
(C)各2ループの組み合わせを、電力使用予測量の相対的比較値の大きい制御ループと小さい制御ループを組み合わせることにより自動決定する。
(D)電力使用予測量の相対的比較値は、昇温開始時の制御偏差に基づき予測する。
上記の技術思想により、まず、電力使用予測量の相対的比較値を求めるための例として、「制御性をある程度維持して昇温するために必要な操作量出力」が目安になる。これについては後述する。
次に、特許文献1の方法について、2ループタイプのみを使うものと想定する。この場合に、例えば2ループの操作量出力の総和を100%以下に抑えようとすると、制御性をある程度維持して昇温するために必要な操作量出力が約50%ずつになるような2ループを組み合わせるのが理想的である。
しかし、3ループ以上のマルチループ系においては、約50%になる制御ループが揃うとは限らず、50%よりも大きいものや小さいものが当然のように混在する。この場合、制御性をある程度維持して2ループの操作量出力の総和を100%以下に抑えようとすると、必要な操作量出力が大きい制御ループと組み合わされるのは、必要な操作量出力が小さい制御ループであることが好ましい。したがって、特許文献1の方法を3ループ以上のマルチループ系に適用する際には、必要な操作量出力が最大になる制御ループと最小になる制御ループを組み合わせ、さらに残りの制御ループの中から、必要な操作量出力が最大になる制御ループと最小になる制御ループを組み合わせるという方法を、順次繰り返せばよい。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1、図2は、本発明の第1の実施の形態となる制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態では、電気ヒータをアクチュエータとする制御ループを1つの装置内にn(nは2以上の偶数で、ここではn=8)個備えるセラミック焼成炉を例として説明するが、本発明の適用対象はセラミック焼成炉には限らないし、また2個以上の制御ループであれば同様の原理で、同様の制御系を構成できる。
本実施の形態の制御装置は、8ループの制御系の昇温の開始を検出する昇温開始検出部1と、昇温開始が検出されたきに、電力使用量の予測値に相当する電力使用予測量指標を制御ループ毎に算出する電力使用予測量指標算出部2と、制御ループ毎の電力使用予測量指標に基づいて、後述する8個のコントローラを4個のグループに分けると共に、このグループ分けに際して、電力供給の優先度が高い優先側コントローラと電力供給の優先度が低い非優先側コントローラとが同じグループになるように組み合わせるカップリング処理部3と、外部から入力された設定値SPと制御対象の制御量(温度計測値)PVに基づいて操作量MVを算出し、操作量出力上限値に応じて大きさを制限した操作量MVを出力するコントローラ4−1〜4−8と、グループ毎に設けられ、優先側コントローラの操作量出力が一定値以下となるように、予め入力された優先側操作量出力上限値の大きさを制限して優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う優先側上限処理部5(5−1〜5−4)と、グループ毎に設けられ、優先側コントローラの操作量出力と非優先側コントローラの操作量出力との和が一定値以下となるように、非優先側操作量出力上限値を算出して非優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う非優先側上限算出部6(6−1〜6−4)と、グループ毎に設けられ、非優先側操作量出力上限値に対する非優先側コントローラの操作量出力の余裕度に応じて、優先側操作量出力上限値を増減させる算出を行い、算出した値を次制御周期の優先側操作量出力上限値として優先側上限処理部に与えることをグループ毎に行う優先側上限算出部7(7−1〜7−4)と、コントローラのグループ分け及び優先側コントローラと非優先側コントローラの組み合わせを実現する切換手段となるスイッチ8−1〜8−8,9−1〜9−4,10−1〜10−4,11−1〜11−4,12−1〜12−4と、電力制御を行うためのスイッチ13−1〜13−8と、スイッチ13−1〜13−8を制御するオンオフ制御部14とを有する。
図3は本実施の形態における制御系のブロック線図である。図1〜図3において、SP1〜SP8は第1〜第8の制御ループの設定値、PV1〜PV8は第1〜第8の制御ループの制御量、MV1〜MV8は第1〜第8の制御ループのコントローラ4−1〜4−8から出力される操作量、H1〜H8は第1〜第8の制御ループのヒータ、P1〜P8は第1〜第8の制御ループの制御対象である。例えばコントローラ4−1とヒータH1と制御対象P1とが第1の制御ループを構成し、コントローラ4−2とヒータH2と制御対象P2とが第2の制御ループを構成している。その他の第3〜第8の制御ループについても同様である。
本実施の形態では、昇温開始時点の設定値SPと制御量PVとの差(制御偏差に相当)を実質的な電力使用予測量指標として算出する。制御偏差を電力使用予測量指標として用いることの妥当性を以下に説明する。
セラミック焼成炉のように複数の加熱ゾーンに分かれた熱処理装置では、各ゾーンでほぼ同等のヒータ能力と熱容量になるように設計される。同じくヒータ位置や温度センサ位置も各ゾーンでほぼ同等に設計されており、コントローラの制御特性は昇温時に大きめのヒータ出力を利用してほぼ一定の昇温速度で上昇し、制御量PVが設定値SPに到達する直前にヒータ出力を絞るような動作になる。
このような条件において昇温を実行する場合、ヒータに与えられる操作量出力MVの大きさに対応して各ゾーンで昇温速度が増減するので、昇温に必要な電力使用量は、操作量出力MVの大きさとその維持時間の積に概ね比例するものと考えられる。結果的に、電力使用量は、昇温幅、すなわち昇温開始時点の設定値SPと制御量PVとの差に概ね比例することになる。
以下、電力使用量が操作量MVとその維持時間との積に概ね比例することを、図4(A)〜図4(H)を用いて説明する。図4(A)は制御量PV=0℃、設定値SP=0℃で整定している制御系(以下、制御系aと呼ぶ)において設定値SPを100℃に変更したときの制御量PVの変化を示す図、図4(B)は図4(A)の制御系における操作量MVの変化を示す図、図4(C)は同様に整定している別の制御系(以下、制御系bと呼ぶ)において設定値SPを100℃に変更したときの制御量PVの変化を示す図、図4(D)は図4(C)の制御系における操作量MVの変化を示す図である。
図4(A)、図4(B)の制御系aと図4(C)、図4(D)の制御系bとは、ほぼ同等の特性を有しているが、制御系aでは操作量上限値が100%であるのに対して、制御系bでは操作量上限値が50%となっている。このため、昇温幅が100(0℃→100℃)の設定値変更が行われたときに、制御系aでは操作量MVが100%まで上昇するのに対して、制御系bでは操作量MVが50%までしか上昇しない。
一方、昇温に必要な所要時間、すなわち操作量MVを高めに維持している時間は、制御系aで110sec、制御系bで200secとなり、制御系aと制御系bでは維持時間の比が約1:2になる。したがって、制御系aにおける操作量MVと維持時間の積は100%×110sec=11000、制御系bにおける操作量MVと維持時間の積は50%×200sec=10000となり、制御系aと制御系bでほぼ同等の値になる。
図4(E)は制御量PV=0℃、設定値SP=0℃で整定している制御系aにおいて設定値SPを50℃に変更したときの制御量PVの変化を示す図、図4(F)は図4(E)の制御系における操作量MVの変化を示す図、図4(G)は同様に整定している制御系bにおいて設定値SPを50℃に変更したときの制御量PVの変化を示す図、図4(H)は図4(G)の制御系における操作量MVの変化を示す図である。
制御系aと制御系bの操作量上限値は前述のとおりである。一方、昇温幅が50(0℃→50℃)の設定値変更が行われたときの操作量MVの維持時間は、制御系aで60sec、制御系bで110secとなる。したがって、制御系aにおける操作量MVと維持時間の積は100%×60sec=6000、制御系bにおける操作量MVと維持時間の積は50%×110sec=5500となり、制御系aと制御系bでほぼ同等の値になる。
また、昇温幅が100の場合と50の場合を比較すると、操作量MVと維持時間の積の比は約2:1になり、昇温幅の比と概ね一致していることになる。
本発明は、そもそも制御ループ(コントローラ)のグループ分けと、同一のグループに属する優先側コントローラと非優先側コントローラの選択とを行うために制御ループ間で電力使用予測量を相対的に比較できる値を必要としているので、各制御ループの電力使用量の厳密な予測は必要としていない。
以上の理由により、電力使用予測量に相当する指標として、昇温開始時の設定値SPと制御量PVとの差(制御偏差に相当)を採用することが妥当と言える。
次に、本実施の形態の制御装置の動作を図5を用いて説明する。図5は制御装置の動作を示すフローチャートである。
昇温開始検出部1は、第1〜第8の制御ループの設定値SP1〜SP8を常時監視し、少なくとも1つの設定値SPがその直前の値よりも大きい値に変更されたときを昇温開始時点とみなして、電力使用予測量指標算出部2に検出信号を出力する(図5ステップS1)。
なお、全制御ループの設定値SP1〜SP8が多少ずれたタイミングで変更された場合は、それぞれの変更に応じて検出信号が電力使用予測量指標算出部2に順次送られるので、結果的に最後の変更が行なわれたときが最終的な昇温開始時点として検出されて、ステップS2以降の処理が行われることになる。
電力使用予測量指標算出部2は、昇温開始検出部1から昇温開始の検出信号が入力されると、第1〜第8の各制御ループについて設定値SPと制御量PVとの差を電力使用予測量の指標と見なして、この電力使用予測量指標PW1〜PW8を以下のように制御ループ毎に算出する(ステップS2)。
PW1=SP1−PV1 ・・・(1)
PW2=SP2−PV2 ・・・(2)
PW3=SP3−PV3 ・・・(3)
PW4=SP4−PV4 ・・・(4)
PW5=SP5−PV5 ・・・(5)
PW6=SP6−PV6 ・・・(6)
PW7=SP7−PV7 ・・・(7)
PW8=SP8−PV8 ・・・(8)
次に、カップリング処理部8は、電力使用予測量指標PW1〜PW8に基づいて、第1〜第8の制御ループ(コントローラ4−1〜4−8)を第1〜第4の優先側制御ループと第1〜第4の非優先側制御ループ(第1〜第4の優先側コントローラと第1〜第4の非優先側コントローラ)に割り当てるカップリング処理を行う(ステップS3)。
まず、カップリング処理部8は、電力使用予測量指標PW1〜PW8を、その数値の大きい順に並び替える。ここでは、例えばPW2,PW4,PW6,PW8,PW1,PW3,PW5,PW7のように大きい順に並び替えられたものと仮定して、以下の動作を説明する。
このような順番に並び替えられた場合、カップリング処理部8は、第1のグループに属する第1の優先側制御ループ(第1の優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が最も大きい第2の制御ループ(コントローラ4−2)を選択すると共に、第1のグループに属する第1の非優先側制御ループ(第1の非優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が最も小さい第7の制御ループ(コントローラ4−7)を選択する。また、カップリング処理部8は、第2のグループに属する第2の優先側制御ループ(第2の優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が2番目に大きい第4の制御ループ(コントローラ4−4)を選択すると共に、第2のグループに属する第2の非優先側制御ループ(第2の非優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が2番目に小さい第5の制御ループ(コントローラ4−5)を選択する。
また、カップリング処理部8は、第3のグループに属する第3の優先側制御ループ(第3の優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が3番目に大きい第6の制御ループ(コントローラ4−6)を選択すると共に、第3のグループに属する第3の非優先側制御ループ(第3の非優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が3番目に小さい第3の制御ループ(コントローラ4−3)を選択する。さらに、カップリング処理部8は、第4のグループに属する第4の優先側制御ループ(第4の優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が4番目に大きい第8の制御ループ(コントローラ4−8)を選択すると共に、第4のグループに属する第4の非優先側制御ループ(第4の非優先側コントローラ)として、電力使用予測量指標が4番目に小さい第1の制御ループ(コントローラ4−1)を選択する。
そして、カップリング処理部8は、以上の選択を制御装置に実際に適用するために、スイッチ8−1〜8−8,9−1〜9−4,10−1〜10−4,11−1〜11−4,12−1〜12−4を制御する。
すなわち、カップリング処理部8は、コントローラ4−1〜4−8にそれぞれ操作量出力上限MH4b,MH1a,MH3b,MH2a,MH2b,MH3a,MH1b,MH4aが入力されるようにスイッチ8−1〜8−8を切り換える。また、カップリング処理部8は、非優先側上限算出部6−1〜6−4にそれぞれ操作量MV2,MV4,MV6,MV8が入力されるようにスイッチ9−1〜9−4を切り換える。
また、カップリング処理部8は、優先側上限算出部7−1〜7−4にそれぞれ操作量MV7,MV5,MV3,MV1が入力されるようにスイッチ10−1〜10−4を切り換える。また、カップリング処理部8は、優先側上限算出部7−1〜7−4にそれぞれ内部出力値UC7,UC5,UC3,UC1が入力されるようにスイッチ11−1〜11−4を切り換える。さらに、カップリング処理部8は、優先側上限算出部7−1〜7−4にそれぞれ内部出力値UC2,UC4,UC6,UC8が入力されるようにスイッチ12−1〜12−4を切り換える。以上で、ステップS3のカップリング処理が終了する。
以上の切り換えを総括して説明すると、カップリング処理部8は、優先側コントローラに対して同じグループに属する優先側上限処理部からの操作量出力上限値が入力されるようにスイッチ8−1〜8−8を制御し、非優先側コントローラに対して同じグループに属する非優先側上限算出部からの操作量出力上限値が入力されるようにスイッチ8−1〜8−8を制御し、非優先側上限算出部に対して同じグループに属する優先側コントローラからの操作量が入力されるようにスイッチ9−1〜9−4を制御し、優先側上限算出部に対して同じグループに属する非優先側コントローラからの操作量が入力されるようにスイッチ10−1〜10−4を制御し、優先側上限算出部に対して同じグループに属する非優先側コントローラからの内部出力値が入力されるようにスイッチ11−1〜11−4を制御し、優先側上限算出部に対して同じグループに属する優先側コントローラからの内部出力値が入力されるようにスイッチ12−1〜12−4を制御すればよい。
図1、図2の各スイッチの選択状態は、このような切り換えを行った後の状態を示している。
次に、第1〜第4のグループ順に第1〜第4の制御演算(ステップS4〜S7)が順次行われる。各グループの制御演算の詳細な動作を図6に示す。まず、第1の制御演算(ステップS4)について説明する。
第1の優先側上限処理部5−1は、第1の優先側コントローラ4−2の操作量出力上限値MH1aを予め設定された一定値MT1(例えば100%)と比較して、操作量出力上限値MH1aが一定値MT1より大きい場合は、MH1a=MT1、すなわち一定値MT1を新たな操作量出力上限値MH1aとする上限処理を行って、上限処理後の操作量出力上限値MH1aをスイッチ8−1〜8−8へ出力し、操作量出力上限値MH1aが一定値MT1以下の場合は、操作量出力上限値MH1aをそのままスイッチ8−1〜8−8へ出力する(図6ステップS10)。
次に、第1の優先側コントローラ4−2は、PID演算を実行して操作量MV2を算出する(図6ステップS11)。
ステップS11において、第1の優先側コントローラ4−2は、操作量出力上限値MH1aに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC2をPID演算により次式のように算出する。
UC2=Kg2{1+1/(Ti2s)+Td2s}(SP2−PV2)
・・・(9)
式(9)において、Kg2はコントローラ4−2の比例ゲイン、Ti2はコントローラ4−2の積分時間、Td2はコントローラ4−2の微分時間、SP2はコントローラ4−2の制御対象の設定値、PV2はコントローラ4−2の制御対象の制御量、sはラプラス演算子である。
続いて、第1の優先側コントローラ4−2は、算出した内部出力値UC2と第1の優先側上限処理部5−1からスイッチ8−2を介して入力された操作量出力上限値MH1aとを比較して、内部出力値UC2が操作量出力上限値MH1aより大きい場合は、MV2=MH1a、すなわち操作量出力上限値MH1aを操作量MV2とする上限処理を行い、内部出力値UC2が操作量出力上限値MH1a以下の場合は、MV2=UC2、すなわち内部出力値UC2を操作量MV2とする。そして、第1の優先側コントローラ4−2は、操作量MV2をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−2へ出力し、内部出力値UC2をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS11の処理が終了する。
第1の非優先側上限算出部6−1は、第1の優先側コントローラ4−2からスイッチ9−1を介して入力された操作量MV2と一定値MT1に基づいて、第1の非優先側コントローラ4−7の操作量出力上限値MH1bを次式のように算出して、この操作量出力上限値MH1bをスイッチ8−1〜8−8へ出力する(図6ステップS12)。
MH1b=MT1−MV2 ・・・(10)
第1の非優先側コントローラ4−7は、PID演算を実行して操作量MV7を算出する(図6ステップS13)。
ステップS13において、第1の非優先側コントローラ4−7は、操作量出力上限値MH1bに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC7をPID演算により次式のように算出する。
UC7=Kg7{1+1/(Ti7s)+Td7s}(SP7−PV7)
・・・(11)
式(11)において、Kg7はコントローラ4−7の比例ゲイン、Ti7はコントローラ4−7の積分時間、Td7はコントローラ4−7の微分時間、SP7はコントローラ4−7の制御対象の設定値、PV7はコントローラ4−7の制御対象の制御量である。
続いて、第1の非優先側コントローラ4−7は、算出した内部出力値UC7と第1の非優先側上限算出部6−1からスイッチ8−7を介して入力された操作量出力上限値MH1bとを比較して、内部出力値UC7が操作量出力上限値MH1bより大きい場合は、MV7=MH1b、すなわち操作量出力上限値MH1bを操作量MV7とする上限処理を行い、内部出力値UC7が操作量出力上限値MH1b以下の場合は、MV7=UC7、すなわち内部出力値UC7を操作量MV7とする。そして、第1の非優先側コントローラ4−7は、操作量MV7をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−7へ出力し、内部出力値UC7をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS13の処理が終了する。
次に、第1の優先側上限算出部7−1は、第1の優先側コントローラ4−2の次制御周期の操作量出力上限値MH1a’を算出する(図6ステップS14)。
ステップS14において、第1の優先側上限算出部7−1は、第1の非優先側コントローラ4−7からスイッチ10−1を介して入力された操作量MV7とスイッチ11−1を介して入力された内部出力値UC7に基づいて次式が成立するかどうかを判定する。
α1(UC7−MV7)>0 ・・・(12)
α1は第1の非優先側コントローラ4−7に対する第1の優先側コントローラ4−2の制御の優先度を示す優先度係数であり、0〜1の実数値をとる(0のとき優先度最大、1のとき優先度最小)。
第1の優先側上限算出部7−1は、式(12)が成立する場合、第1の優先側上限処理部5−1から出力された現制御周期の操作量出力上限値MH1a、第1の優先側コントローラ4−2からスイッチ12−1を介して入力された内部出力値UC2、第1の非優先側コントローラ4−7からスイッチ10−1を介して入力された操作量MV7とスイッチ11−1を介して入力された内部出力値UC7に基づいて、第1の優先側コントローラ4−2の次制御周期の操作量出力上限値MH1a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH1a’を第1の優先側上限処理部5−1へ出力する。
MH1a’=[MH1aTx2+{UC2−α1(UC7−MV7)}dT]
/(Tx2+dT) ・・・(13)
式(13)において、Tx2は移行時間であり、例えばTx2=Td2であり、dTは制御周期である。
また、第1の優先側上限算出部7−1は、式(12)が不成立の場合、現制御周期の操作量出力上限値MH1a、一定値MT1に基づいて、次制御周期の操作量出力上限値MH1a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH1a’を第1の優先側上限処理部5−1へ出力する。
MH1a’=[MH1aTx2+MT1dT]/(Tx2+dT) ・・・(14)
こうして、ステップS14の処理が終了する。
以上のステップS10〜S14の処理を1制御周期における第1の制御演算とし、ステップS10〜S14の処理を制御周期dT毎に繰り返す。
なお、次制御周期では、第1の優先側上限処理部5−1は、MH1a=MH1a’、すなわち前制御周期で第1の優先側上限算出部7−1によって算出された操作量出力上限値MH1a’を操作量出力上限値MH1aとして、ステップS10の処理を行う。
次に、図5のステップS5の第2の制御演算について説明する。第2の制御演算の処理の流れも第1の制御演算と同様であるが、ここでは第1の制御演算と区別するために、図6の符号S10〜S14をS20〜S24に変更して説明する。
第2の優先側上限処理部5−2は、第2の優先側コントローラ4−4の操作量出力上限値MH2aを予め設定された一定値MT2(例えば100%)と比較して、操作量出力上限値MH2aが一定値MT2より大きい場合は、MH2a=MT2、すなわち一定値MT2を新たな操作量出力上限値MH2aとする上限処理を行って、上限処理後の操作量出力上限値MH2aをスイッチ8−1〜8−8へ出力し、操作量出力上限値MH2aが一定値MT2以下の場合は、操作量出力上限値MH2aをそのままスイッチ8−1〜8−8へ出力する(ステップS20)。
次に、第2の優先側コントローラ4−4は、PID演算を実行して操作量MV4を算出する(ステップS21)。
ステップS21において、第2の優先側コントローラ4−4は、操作量出力上限値MH2aに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC4をPID演算により次式のように算出する。
UC4=Kg4{1+1/(Ti4s)+Td4s}(SP4−PV4)
・・・(15)
式(15)において、Kg4はコントローラ4−4の比例ゲイン、Ti4はコントローラ4−4の積分時間、Td4はコントローラ4−4の微分時間、SP4はコントローラ4−4の制御対象の設定値、PV4はコントローラ4−4の制御対象の制御量である。
続いて、第2の優先側コントローラ4−4は、算出した内部出力値UC4と第2の優先側上限処理部5−2からスイッチ8−4を介して入力された操作量出力上限値MH2aとを比較して、内部出力値UC4が操作量出力上限値MH2aより大きい場合は、MV4=MH2a、すなわち操作量出力上限値MH2aを操作量MV4とする上限処理を行い、内部出力値UC4が操作量出力上限値MH2a以下の場合は、MV4=UC4、すなわち内部出力値UC4を操作量MV4とする。そして、第2の優先側コントローラ4−4は、操作量MV4をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−4へ出力し、内部出力値UC4をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS21の処理が終了する。
第2の非優先側上限算出部6−2は、第2の優先側コントローラ4−4からスイッチ9−2を介して入力された操作量MV4と一定値MT2に基づいて、第2の非優先側コントローラ4−5の操作量出力上限値MH2bを次式のように算出して、この操作量出力上限値MH2bをスイッチ8−1〜8−8へ出力する(ステップS22)。
MH2b=MT2−MV4 ・・・(16)
第2の非優先側コントローラ4−5は、PID演算を実行して操作量MV5を算出する(ステップS23)。
ステップS23において、第2の非優先側コントローラ4−5は、操作量出力上限値MH2bに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC5をPID演算により次式のように算出する。
UC5=Kg5{1+1/(Ti5s)+Td5s}(SP5−PV5)
・・・(17)
式(17)において、Kg5はコントローラ4−5の比例ゲイン、Ti5はコントローラ4−5の積分時間、Td5はコントローラ4−5の微分時間、SP5はコントローラ4−5の制御対象の設定値、PV5はコントローラ4−5の制御対象の制御量である。
続いて、第2の非優先側コントローラ4−5は、算出した内部出力値UC5と第2の非優先側上限算出部6−2からスイッチ8−5を介して入力された操作量出力上限値MH2bとを比較して、内部出力値UC5が操作量出力上限値MH2bより大きい場合は、MV5=MH2b、すなわち操作量出力上限値MH2bを操作量MV5とする上限処理を行い、内部出力値UC5が操作量出力上限値MH2b以下の場合は、MV5=UC5、すなわち内部出力値UC5を操作量MV5とする。そして、第2の非優先側コントローラ4−5は、操作量MV5をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−5へ出力し、内部出力値UC5をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS23の処理が終了する。
次に、第2の優先側上限算出部7−2は、第2の優先側コントローラ4−4の次制御周期の操作量出力上限値MH2a’を算出する(ステップS24)。
ステップS24において、第2の優先側上限算出部7−2は、第2の非優先側コントローラ4−5からスイッチ10−2を介して入力された操作量MV5とスイッチ11−2を介して入力された内部出力値UC5に基づいて次式が成立するかどうかを判定する。
α2(UC5−MV5)>0 ・・・(18)
α2は第2の非優先側コントローラ4−5に対する第2の優先側コントローラ4−4の制御の優先度を示す優先度係数であり、0〜1の実数値をとる(0のとき優先度最大、1のとき優先度最小)。
第2の優先側上限算出部7−2は、式(18)が成立する場合、第2の優先側上限処理部5−2から出力された現制御周期の操作量出力上限値MH2a、第2の優先側コントローラ4−4からスイッチ12−2を介して入力された内部出力値UC4、第2の非優先側コントローラ4−5からスイッチ10−2を介して入力された操作量MV5とスイッチ11−2を介して入力された内部出力値UC5に基づいて、第2の優先側コントローラ4−4の次制御周期の操作量出力上限値MH2a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH2a’を第2の優先側上限処理部5−2へ出力する。
MH2a’=[MH2aTx4+{UC4−α2(UC5−MV5)}dT]
/(Tx4+dT) ・・・(19)
式(19)において、Tx4は移行時間であり、例えばTx4=Td4である。
また、第2の優先側上限算出部7−2は、式(18)が不成立の場合、現制御周期の操作量出力上限値MH2a、一定値MT2に基づいて、次制御周期の操作量出力上限値MH2a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH2a’を第2の優先側上限処理部5−2へ出力する。
MH2a’=[MH2aTx4+MT2dT]/(Tx4+dT) ・・・(20)
こうして、ステップS24の処理が終了する。
以上のステップS20〜S24の処理を1制御周期における第2の制御演算とし、ステップS20〜S24の処理を制御周期dT毎に繰り返す。
なお、次制御周期では、第2の優先側上限処理部5−2は、MH2a=MH2a’、すなわち前制御周期で第2の優先側上限算出部7−2によって算出された操作量出力上限値MH2a’を操作量出力上限値MH2aとして、ステップS20の処理を行う。
次に、図5のステップS6の第3の制御演算について説明する。第3の制御演算の処理の流れも第1の制御演算と同様であるが、ここでは第1の制御演算と区別するために、図6の符号S10〜S14をS30〜S34に変更して説明する。
第3の優先側上限処理部5−3は、第3の優先側コントローラ4−6の操作量出力上限値MH3aを予め設定された一定値MT3(例えば100%)と比較して、操作量出力上限値MH3aが一定値MT3より大きい場合は、MH3a=MT3、すなわち一定値MT3を新たな操作量出力上限値MH3aとする上限処理を行って、上限処理後の操作量出力上限値MH3aをスイッチ8−1〜8−8へ出力し、操作量出力上限値MH3aが一定値MT3以下の場合は、操作量出力上限値MH3aをそのままスイッチ8−1〜8−8へ出力する(ステップS30)。
次に、第3の優先側コントローラ4−6は、PID演算を実行して操作量MV6を算出する(ステップS31)。
ステップS31において、第3の優先側コントローラ4−6は、操作量出力上限値MH3aに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC6をPID演算により次式のように算出する。
UC6=Kg6{1+1/(Ti6s)+Td6s}(SP6−PV6)
・・・(21)
式(21)において、Kg6はコントローラ4−6の比例ゲイン、Ti6はコントローラ4−6の積分時間、Td6はコントローラ4−6の微分時間、SP6はコントローラ4−6の制御対象の設定値、PV6はコントローラ4−6の制御対象の制御量である。
続いて、第3の優先側コントローラ4−6は、算出した内部出力値UC6と第3の優先側上限処理部5−3からスイッチ8−6を介して入力された操作量出力上限値MH3aとを比較して、内部出力値UC6が操作量出力上限値MH3aより大きい場合は、MV6=MH3a、すなわち操作量出力上限値MH3aを操作量MV6とする上限処理を行い、内部出力値UC6が操作量出力上限値MH3a以下の場合は、MV6=UC6、すなわち内部出力値UC6を操作量MV6とする。そして、第3の優先側コントローラ4−6は、操作量MV6をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−6へ出力し、内部出力値UC6をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS31の処理が終了する。
第3の非優先側上限算出部6−3は、第3の優先側コントローラ4−6からスイッチ9−3を介して入力された操作量MV6と一定値MT3に基づいて、第3の非優先側コントローラ4−3の操作量出力上限値MH3bを次式のように算出して、この操作量出力上限値MH3bをスイッチ8−1〜8−8へ出力する(ステップS32)。
MH3b=MT3−MV6 ・・・(22)
第3の非優先側コントローラ4−3は、PID演算を実行して操作量MV3を算出する(ステップS33)。
ステップS33において、第3の非優先側コントローラ4−3は、操作量出力上限値MH3bに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC3をPID演算により次式のように算出する。
UC3=Kg3{1+1/(Ti3s)+Td3s}(SP3−PV3)
・・・(23)
式(23)において、Kg3はコントローラ4−3の比例ゲイン、Ti3はコントローラ4−3の積分時間、Td3はコントローラ4−3の微分時間、SP3はコントローラ4−3の制御対象の設定値、PV3はコントローラ4−3の制御対象の制御量である。
続いて、第3の非優先側コントローラ4−3は、算出した内部出力値UC3と第3の非優先側上限算出部6−3からスイッチ8−3を介して入力された操作量出力上限値MH3bとを比較して、内部出力値UC3が操作量出力上限値MH3bより大きい場合は、MV3=MH3b、すなわち操作量出力上限値MH3bを操作量MV3とする上限処理を行い、内部出力値UC3が操作量出力上限値MH3b以下の場合は、MV3=UC3、すなわち内部出力値UC3を操作量MV3とする。そして、第3の非優先側コントローラ4−3は、操作量MV3をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−3へ出力し、内部出力値UC3をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS33の処理が終了する。
次に、第3の優先側上限算出部7−3は、第3の優先側コントローラ4−6の次制御周期の操作量出力上限値MH3a’を算出する(ステップS34)。
ステップS34において、第3の優先側上限算出部7−3は、第3の非優先側コントローラ4−3からスイッチ10−3を介して入力された操作量MV3とスイッチ11−3を介して入力された内部出力値UC3に基づいて次式が成立するかどうかを判定する。
α3(UC3−MV3)>0 ・・・(24)
α3は第3の非優先側コントローラ4−3に対する第3の優先側コントローラ4−6の制御の優先度を示す優先度係数であり、0〜1の実数値をとる(0のとき優先度最大、1のとき優先度最小)。
第3の優先側上限算出部7−3は、式(24)が成立する場合、第3の優先側上限処理部5−3から出力された現制御周期の操作量出力上限値MH3a、第3の優先側コントローラ4−6からスイッチ12−3を介して入力された内部出力値UC6、第3の非優先側コントローラ4−3からスイッチ10−3を介して入力された操作量MV3とスイッチ11−3を介して入力された内部出力値UC3に基づいて、第3の優先側コントローラ4−6の次制御周期の操作量出力上限値MH3a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH3a’を第3の優先側上限処理部5−3へ出力する。
MH3a’=[MH3aTx6+{UC6−α3(UC3−MV3)}dT]
/(Tx6+dT) ・・・(25)
式(25)において、Tx6は移行時間であり、例えばTx6=Td6である。
また、第3の優先側上限算出部7−3は、式(24)が不成立の場合、現制御周期の操作量出力上限値MH3a、一定値MT3に基づいて、次制御周期の操作量出力上限値MH3a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH3a’を第3の優先側上限処理部5−3へ出力する。
MH3a’=[MH3aTx6+MT3dT]/(Tx6+dT) ・・・(26)
こうして、ステップS34の処理が終了する。
以上のステップS30〜S34の処理を1制御周期における第3の制御演算とし、ステップS30〜S34の処理を制御周期dT毎に繰り返す。
なお、次制御周期では、第3の優先側上限処理部5−3は、MH3a=MH3a’、すなわち前制御周期で第3の優先側上限算出部7−3によって算出された操作量出力上限値MH3a’を操作量出力上限値MH3aとして、ステップS30の処理を行う。
次に、図5のステップS7の第4の制御演算について説明する。第4の制御演算の処理の流れも第1の制御演算と同様であるが、ここでは第1の制御演算と区別するために、図6の符号S10〜S14をS40〜S44に変更して説明する。
第4の優先側上限処理部5−4は、第4の優先側コントローラ4−8の操作量出力上限値MH4aを予め設定された一定値MT4(例えば100%)と比較して、操作量出力上限値MH4aが一定値MT4より大きい場合は、MH4a=MT4、すなわち一定値MT4を新たな操作量出力上限値MH4aとする上限処理を行って、上限処理後の操作量出力上限値MH4aをスイッチ8−1〜8−8へ出力し、操作量出力上限値MH4aが一定値MT4以下の場合は、操作量出力上限値MH4aをそのままスイッチ8−1〜8−8へ出力する(ステップS40)。
次に、第4の優先側コントローラ4−8は、PID演算を実行して操作量MV8を算出する(ステップS41)。
ステップS41において、第4の優先側コントローラ4−8は、操作量出力上限値MH4aに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC8をPID演算により次式のように算出する。
UC8=Kg8{1+1/(Ti8s)+Td8s}(SP8−PV8)
・・・(27)
式(27)において、Kg8はコントローラ4−8の比例ゲイン、Ti8はコントローラ4−8の積分時間、Td8はコントローラ4−8の微分時間、SP8はコントローラ4−8の制御対象の設定値、PV8はコントローラ4−8の制御対象の制御量である。
続いて、第4の優先側コントローラ4−8は、算出した内部出力値UC8と第4の優先側上限処理部5−4からスイッチ8−8を介して入力された操作量出力上限値MH4aとを比較して、内部出力値UC8が操作量出力上限値MH4aより大きい場合は、MV8=MH4a、すなわち操作量出力上限値MH4aを操作量MV8とする上限処理を行い、内部出力値UC8が操作量出力上限値MH4a以下の場合は、MV8=UC8、すなわち内部出力値UC8を操作量MV8とする。そして、第4の優先側コントローラ4−8は、操作量MV8をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−8へ出力し、内部出力値UC8をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS41の処理が終了する。
第4の非優先側上限算出部6−4は、第4の優先側コントローラ4−8からスイッチ9−4を介して入力された操作量MV8と一定値MT4に基づいて、第4の非優先側コントローラ4−1の操作量出力上限値MH4bを次式のように算出して、この操作量出力上限値MH4bをスイッチ8−1〜8−8へ出力する(ステップS42)。
MH4b=MT4−MV8 ・・・(28)
第4の非優先側コントローラ4−1は、PID演算を実行して操作量MV1を算出する(ステップS43)。
ステップS43において、第4の非優先側コントローラ4−1は、操作量出力上限値MH4bに基づく上限処理を行う前の操作量である内部出力値UC1をPID演算により次式のように算出する。
UC1=Kg1{1+1/(Ti1s)+Td1s}(SP1−PV1)
・・・(29)
式(29)において、Kg1はコントローラ4−1の比例ゲイン、Ti1はコントローラ4−1の積分時間、Td1はコントローラ4−1の微分時間、SP1はコントローラ4−1の制御対象の設定値、PV1はコントローラ4−1の制御対象の制御量である。
続いて、第4の非優先側コントローラ4−1は、算出した内部出力値UC1と第4の非優先側上限算出部6−4からスイッチ8−1を介して入力された操作量出力上限値MH4bとを比較して、内部出力値UC1が操作量出力上限値MH4bより大きい場合は、MV1=MH4b、すなわち操作量出力上限値MH4bを操作量MV1とする上限処理を行い、内部出力値UC1が操作量出力上限値MH4b以下の場合は、MV1=UC1、すなわち内部出力値UC1を操作量MV1とする。そして、第4の非優先側コントローラ4−1は、操作量MV1をスイッチ9−1〜9−4,10−1〜10−4,13−1へ出力し、内部出力値UC1をスイッチ11−1〜11−4,12−1〜12−4へ出力する。以上でステップS43の処理が終了する。
次に、第4の優先側上限算出部7−4は、第4の優先側コントローラ4−8の次制御周期の操作量出力上限値MH4a’を算出する(ステップS44)。
ステップS44において、第4の優先側上限算出部7−4は、第4の非優先側コントローラ4−1からスイッチ10−4を介して入力された操作量MV1とスイッチ11−4を介して入力された内部出力値UC1に基づいて次式が成立するかどうかを判定する。
α4(UC1−MV1)>0 ・・・(30)
α4は第4の非優先側コントローラ4−1に対する第4の優先側コントローラ4−8の制御の優先度を示す優先度係数であり、0〜1の実数値をとる(0のとき優先度最大、1のとき優先度最小)。
第4の優先側上限算出部7−4は、式(30)が成立する場合、第4の優先側上限処理部5−4から出力された現制御周期の操作量出力上限値MH4a、第4の優先側コントローラ4−8からスイッチ12−4を介して入力された内部出力値UC8、第4の非優先側コントローラ4−1からスイッチ10−4を介して入力された操作量MV1とスイッチ11−4を介して入力された内部出力値UC1に基づいて、第4の優先側コントローラ4−8の次制御周期の操作量出力上限値MH4a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH4a’を第4の優先側上限処理部5−4へ出力する。
MH4a’=[MH4aTx8+{UC8−α4(UC1−MV1)}dT]
/(Tx8+dT) ・・・(31)
式(31)において、Tx8は移行時間であり、例えばTx8=Td8である。
また、第4の優先側上限算出部7−4は、式(30)が不成立の場合、現制御周期の操作量出力上限値MH4a、一定値MT4に基づいて、次制御周期の操作量出力上限値MH4a’を次式のように算出して、この操作量出力上限値MH4a’を第4の優先側上限処理部5−4へ出力する。
MH4a’=[MH4aTx8+MT4dT]/(Tx8+dT) ・・・(32)
こうして、ステップS44の処理が終了する。
以上のステップS40〜S44の処理を1制御周期における第4の制御演算とし、ステップS40〜S44の処理を制御周期dT毎に繰り返す。
なお、次制御周期では、第4の優先側上限処理部5−4は、MH4a=MH4a’、すなわち前制御周期で第4の優先側上限算出部7−4によって算出された操作量出力上限値MH4a’を操作量出力上限値MH4aとして、ステップS40の処理を行う。
以上のステップS1〜S7の処理が例えばオペレータによって制御の終了が指示されるまで(ステップS8においてYes)、制御周期dT毎に繰り返し実行される。
ステップS3のカップリング処理により行われたグループ分けと、優先側コントローラと非優先側コントローラの組み合わせは、次の昇温開始が検出されるまで同じ組み合せのままとなる。また、ステップS1において昇温開始が検出されない場合、制御装置を動作させた初期の時点であれば、予め設定されたグループ分けと、予め設定された優先側コントローラと非優先側コントローラの組み合わせにより、ステップS4〜S7の処理が行われる。
なお、オンオフ制御部14は、ヒータ系全体の瞬間的な最大電力を抑制するために、特許文献2に開示されている電力制御方法を応用して、上記ステップS1〜S7の処理中にスイッチ13−1〜13−8を以下のように動作させる。図7は、オンオフ制御部14による電力制御を説明するためのタイミングチャートである。
オンオフ制御部14は、図7(A)、図7(B)に示すように、第1のグループに属する第1の優先側コントローラと第1の非優先側コントローラのそれぞれの操作量出力が同時にオン状態にならないように制御する。上記の例では、第1の優先側コントローラが4−2、第1の非優先側コントローラが4−7なので、オンオフ制御部14は、スイッチ13−2,13−7が同時にオン状態にならないように制御する。
また、オンオフ制御部14は、図7(C)、図7(D)に示すように、第2のグループに属する第2の優先側コントローラと第2の非優先側コントローラのそれぞれの操作量出力が同時にオン状態にならないように制御する。上記の例では、第2の優先側コントローラが4−4、第2の非優先側コントローラが4−5なので、オンオフ制御部14は、スイッチ13−4,13−5が同時にオン状態にならないように制御する。
また、オンオフ制御部14は、図7(E)、図7(F)に示すように、第3のグループに属する第3の優先側コントローラと第3の非優先側コントローラのそれぞれの操作量出力が同時にオン状態にならないように制御する。上記の例では、第3の優先側コントローラが4−6、第3の非優先側コントローラが4−3なので、オンオフ制御部14は、スイッチ13−6,13−3が同時にオン状態にならないように制御する。
さらに、オンオフ制御部14は、図7(G)、図7(H)に示すように、第4のグループに属する第4の優先側コントローラと第4の非優先側コントローラのそれぞれの操作量出力が同時にオン状態にならないように制御する。上記の例では、第4の優先側コントローラが4−8、第4の非優先側コントローラが4−1なので、オンオフ制御部14は、スイッチ13−8,13−1が同時にオン状態にならないように制御する。
すなわち、オンオフ制御部14は、同じグループに属する優先側コントローラの操作量出力と非優先側コントローラの操作量出力とが同時にオン状態にならないようにすればよい。
以上のように、本実施の形態では、昇温開始が検出されたきに、電力使用量の予測値に相当する電力使用予測量指標を制御ループ毎に算出し、制御ループ毎の電力使用予測量指標に基づいて、コントローラをグループ分けすると共に、このグループ分けに際して、優先側コントローラと非優先側コントローラとが同じグループになるように組み合わせ、優先側コントローラの操作量出力が一定値以下となるように、予め入力された優先側操作量出力上限値の大きさを制限して優先側コントローラに与え、優先側コントローラの操作量出力と非優先側コントローラの操作量出力との和が一定値以下となるように、非優先側操作量出力上限値を算出して非優先側コントローラに与え、非優先側操作量出力上限値に対する非優先側コントローラの操作量出力の余裕度に応じて、優先側操作量出力上限値を増減させる算出を行い、算出した値を次制御周期の優先側操作量出力上限値とすることにより、予め想定できない状況が発生する制御対象であっても、1つのグループの操作量出力の総和を一定値以下に維持しつつ、優先側コントローラについて良好な制御性を得ることができ、かつ非優先側コントローラについてもある程度の制御性を維持することができ、各制御ループの制御特性と瞬間的な最大電力の抑制とを容認できる範囲で両立させることができる。例えば、図9と図10の状況で考えるならば、必ず図9の妥当な組み合せが自動的に設定されることになる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、単純に設定値SPと制御量PVとの差を電力使用予測量の指標としたが、例えば各ヒータの能力が均等ではない場合、ヒータH1〜H8の加熱する能力を表すヒータ能力係数HP1〜HP8を考慮して、電力使用予測量指標PW1〜PW8を以下のように算出してもよい。
PW1=(SP1−PV1)HP1 ・・・(33)
PW2=(SP2−PV2)HP2 ・・・(34)
PW3=(SP3−PV3)HP3 ・・・(35)
PW4=(SP4−PV4)HP4 ・・・(36)
PW5=(SP5−PV5)HP5 ・・・(37)
PW6=(SP6−PV6)HP6 ・・・(38)
PW7=(SP7−PV7)HP7 ・・・(39)
PW8=(SP8−PV8)HP8 ・・・(40)
これにより、第1の実施の形態に比べて、電力使用予測量指標の予測精度を向上させることができる。このように電力使用予測量の指標に、予測精度を向上させるためにその他の因子を組み入れることは容易であり、各制御ループ間で電力使用予測量を相対的に比較できる値として利用することができれば、第1、第2の実施の形態に開示した方法に限られない。
なお、第1、第2の実施の形態で説明した制御装置は、CPU、記憶装置およびインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、プロセス制御技術に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態となる制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態となる制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における制御系のブロック線図である。 電力使用量が操作量とその維持時間との積に比例することを説明するための図である。 図1の制御装置の動作を示すフローチャートである。 図1の制御装置における各グループの制御演算の詳細な動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態のオンオフ制御部による電力制御を説明するためのタイミングチャートである。 4個の制御系において温度設定値を変更した場合の温度計測値と操作量の変化の1例を示す図である。 図8の制御系に従来技術の組み合わせを適用した場合の温度計測値と操作量の変化の1例を示す図である。 図8の制御系に従来技術の組み合わせを適用した場合の温度計測値と操作量の変化の他の例を示す図である。
符号の説明
1…昇温開始検出部、2…電力使用予測量指標算出部、3…カップリング処理部、4−1〜4−8…コントローラ、5−1〜5−4…優先側上限処理部、6−1〜6−4…非優先側上限算出部、7−1〜7−4…優先側上限算出部、8−1〜8−8,9−1〜9−4,10−1〜10−4,11−1〜11−4,12−1〜12−4,13−1〜13−8…スイッチ、14…オンオフ制御部。

Claims (6)

  1. n(nは2以上の偶数)ループの制御系の制御装置において、
    制御対象を加熱するn個のヒータと、
    外部から入力された設定値と前記制御対象の制御量に基づいて操作量を算出し、操作量出力上限値に応じて大きさを制限した前記操作量を対応する前記ヒータに出力するn個のコントローラと、
    前記nループの制御系の昇温の開始を検出する昇温開始検出部と、
    前記昇温開始が検出されたきに、電力使用量の予測値に相当する電力使用予測量指標を制御ループ毎に算出する電力使用予測量指標算出部と、
    前記制御ループ毎の電力使用予測量指標に基づいて、前記n個のコントローラをn/2個のグループに分けると共に、このグループ分けに際して、電力供給の優先度が高い優先側コントローラと電力供給の優先度が低い非優先側コントローラとが同じグループになるように組み合わせるカップリング処理部と、
    前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力が一定値以下となるように、予め入力された優先側操作量出力上限値の大きさを制限して前記優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う優先側上限処理部と、
    前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力と前記非優先側コントローラの操作量出力との和が前記一定値以下となるように、非優先側操作量出力上限値を算出して前記非優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う非優先側上限算出部と、
    前記グループ毎に設けられ、前記非優先側操作量出力上限値に対する前記非優先側コントローラの操作量出力の余裕度に応じて、前記優先側操作量出力上限値を増減させる算出を行い、算出した値を次制御周期の優先側操作量出力上限値として前記優先側上限処理部に与えることをグループ毎に行う優先側上限算出部とを有することを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1記載の制御装置において、
    前記昇温開始検出部は、各制御ループの設定値を常時監視し、少なくとも1つの設定値がその直前の値よりも大きい値に変更されたときを昇温開始時点とみなして、前記電力使用予測量指標算出部に検出信号を出力することを特徴とする制御装置。
  3. 請求項1記載の制御装置において、
    前記電力使用予測量指標算出部は、前記昇温開始が検出されたきの各制御ループの設定値と制御量との差を前記電力使用予測量指標として算出することを特徴とする制御装置。
  4. 請求項1記載の制御装置において、
    前記電力使用予測量指標算出部は、前記昇温開始が検出されたきの各制御ループの設定値と制御量との差に各制御ループで利用されるヒータの能力係数を乗じたものを、前記電力使用予測量指標として算出することを特徴とする制御装置。
  5. 請求項1記載の制御装置において、
    前記カップリング処理部は、前記グループ分けに際して同じグループに所属させる前記優先側コントローラと前記非優先側コントローラの選択を、前記優先側コントローラについては前記電力使用予測量指標が大きい順に1つずつ選択すると共に、前記非優先側コントローラについては前記電力使用予測量指標が小さい順に1つずつ選択することを特徴とする制御装置。
  6. 制御対象を加熱するn(nは2以上の偶数)個のヒータと、外部から入力された設定値と前記制御対象の制御量に基づいて操作量を算出し、操作量出力上限値に応じて大きさを制限した前記操作量を対応する前記ヒータに出力するn個のコントローラとからなるnループの制御系の制御方法において、
    前記nループの制御系の昇温の開始を検出する昇温開始検出手順と、
    前記昇温開始が検出されたきに、電力使用量の予測値に相当する電力使用予測量指標を制御ループ毎に算出する電力使用予測量指標算出手順と、
    前記制御ループ毎の電力使用予測量指標に基づいて、前記n個のコントローラをn/2個のグループに分けると共に、このグループ分けに際して、電力供給の優先度が高い優先側コントローラと電力供給の優先度が低い非優先側コントローラとが同じグループになるように組み合わせるカップリング処理手順と、
    前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力が一定値以下となるように、予め入力された優先側操作量出力上限値の大きさを制限して前記優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う優先側上限処理手順と、
    前記グループ毎に設けられ、前記優先側コントローラの操作量出力と前記非優先側コントローラの操作量出力との和が前記一定値以下となるように、非優先側操作量出力上限値を算出して前記非優先側コントローラに与えることをグループ毎に行う非優先側上限算出手順と、
    前記グループ毎に設けられ、前記非優先側操作量出力上限値に対する前記非優先側コントローラの操作量出力の余裕度に応じて、前記優先側操作量出力上限値を増減させる算出を行い、算出した値を次制御周期の優先側操作量出力上限値として前記優先側上限処理手順に与えることをグループ毎に行う優先側上限算出手順とを繰り返し実行することを特徴とする制御方法。
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