JP2015208108A - 電力総和抑制制御装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電力総和抑制制御装置は、三相交流のR相、S相、T相別にグルーピング情報を記憶するグルーピング情報記憶部(1)と、制御ループのヒータの総電力使用量を規定する割当総電力PWの情報を受信する割当総電力入力部(2)と、割当総電力PWをR相、S相、T相別のグループに3等分し、相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tを求める相別割当総電力算出部(3)と、相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tを基にR相、S相、T相の制御ループの操作量出力上限値OHを操作してR相、S相、T相のグループの電力使用量を抑制する電力抑制部(4R,4S,4T)と、R相、S相、T相のグループのヒータを制御する制御部(5R−i,5S−i,5T−i)とを備える。
【選択図】 図1
Description
ここで相間バランスとは、三相交流のR相、S相、T相について電力消費側で保つべき平衡性のことである。特許文献2に示されるように、電力変換装置レベルでの対応策などは提案されているが、単相電気ヒータを複数使用する際は、各相をバランスよく使用するように設計したとしても、操作量出力上限値OHを操作すると、三相間の電力バランスが予め想定できないバランスになる。
発明者は、R相、S相、T相の各相間の電力消費格差が特に大きくなる要因として、例えば多数の温度制御系における外乱抑制制御時の大電力が、R相、S相、T相の区別もなく、無制限に調整対象になることに着眼した。すなわち、大電力状態になれば制御ループ間での格差も大きくなりやすく、かつ多数の温度制御系にR相、S相、T相の区別がなければ、三相の電力使用量の不均衡が偶然にも大きくなる余地が生じることになる。例えば、電力抑制度合の小さい制御系はR相ばかりになり、逆に電力抑制度合の大きい制御系はT相ばかりになるというようなことが発生する。
割当総電力をR相、S相、T相別のグループに3等分する場合、R相、S相、T相のいずれかの電力消費が他に比べて極端に少なくなれば、最大電力内に管理されていても、電力消費格差は管理されている範囲内で大きくなる。このような状況をさらに改善するのであれば、R相、S相、T相のいずれかの最低値になる消費電力を検出し、その最低電力を基準にR相、S相、T相グループ毎の相別割当総電力を決定するのが好ましい。例えば、格差の上限比率をα(>1.0)と予め規定し、R相、S相、T相のいずれかの最低値になる電力がWminと検出された場合、相別割当総電力をαWminと決定するような処理になる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る電力総和抑制制御装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態は、上記発明の原理1に対応する例である。ここでは、特許文献1に開示された電力総和抑制制御を利用する際に、三相間の電力バランスを改善するための発明として説明する。また、説明を簡単化するため、R相、S相、T相の電気ヒータを3個ずつとし、それぞれが別々の9個のPID制御ループにおけるアクチュエータとして使用されている構成とする。
R相制御部5R−iは、設定値SPi入力部50R−iと、制御量PVi入力部51R−iと、PID制御演算部52R−iと、出力上限処理部53R−iと、操作量MVi出力部54R−iとから構成される。このR相制御部5R−iは、制御ループLi毎に設けられる。
S相制御部5S−iは、設定値SPi入力部50S−iと、制御量PVi入力部51S−iと、PID制御演算部52S−iと、出力上限処理部53S−iと、操作量MVi出力部54S−iとから構成される。このS相制御部5S−iは、制御ループLi毎に設けられる。
T相制御部5T−iは、設定値SPi入力部50T−iと、制御量PVi入力部51T−iと、PID制御演算部52T−iと、出力上限処理部53T−iと、操作量MVi出力部54T−iとから構成される。このT相制御部5T−iは、制御ループLi毎に設けられる。
相別割当総電力算出部3は、割当総電力PWをR相、S相、T相別のグループに3等分した値PW/3を算出し、この3等分した値PW/3を相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tとする(図3ステップS101)。
R相電力抑制部4Rの電力値取得部41Rは、R相グループの各制御ループLiの現在の消費電力値CTi(具体的にはヒータHiの消費電力値)を制御ループLi毎に取得する(図3ステップS103)。電力値取得部41Rは、消費電力値CTiを測定してもよいし、推定してもよい。消費電力値CTiを推定するには、制御ループLiのヒータHiに流れる電流値と制御ループLiの制御量PViとを入力変数として、予め設定された電力推定関数式により消費電力値CTiを求めるようにすればよい。また、制御ループLiの操作量MViと制御量PViとを入力変数としてよいし、ヒータHiに流れる電流値と制御量PViと操作量MViとを入力変数としてもよい。消費電力値CTiの具体的な推定方法は、特開2009−229382号公報に開示されているので、詳細な説明は省略する。
CTmi=CTi(100.0/MVi) ・・・(1)
CTri=CTmi−CTi ・・・(2)
BX=ΣCTmi=CTm1+CTm2+・・・+CTmn ・・・(3)
RW=ΣCTri=CTr1+CTr2+・・・+CTrn ・・・(4)
SW=BX−PW_R ・・・(5)
CTsi=SW(CTri/RW) ・・・(6)
OHi={1.0−(CTsi/CTmi)}100.0[%] ・・・(7)
なお、BX<PW_Rになる場合、すなわちSW<0になる場合は、OHiが100%を超えるが、その場合はOHiを100%で上限カットすればよい。
R相グループの制御ループLiの制御量PVi(温度)は、この制御ループLiの温度センサSiによって測定され、制御量PVi入力部51R−iを介してPID制御演算部52R−iに入力される(図3ステップS112)。
MVi=(100/PBi){1+(1/TIis)+TDis}(SPi−PVi)
・・・(8)
PBiは比例帯、TIiは積分時間、TDiは微分時間、sはラプラス演算子である。
IF MVi>OHi THEN MVi=OHi ・・・(9)
すなわち、出力上限処理部53R−iは、操作量MViが制御ループLiの操作量出力上限値OHiより大きい場合、操作量MVi=OHiとする上限処理を行なう。
電力総和抑制制御装置は、以上のようなステップS103〜S115の処理を例えばオペレータの指示によって制御が終了するまで(ステップS116においてYES)、一定時間毎に行なう。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、上記発明の原理1、発明の原理2に対応する例である。図5は本実施の形態に係る電力総和抑制制御装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の電力総和抑制制御装置は、グルーピング情報記憶部1と、割当総電力入力部2と、割当総電力PWをR相、S相、T相別のグループに3等分した電力を算出すると共に、後述する最低電力Wminに基づく電力を算出し、割当総電力PWを3等分した電力と最低電力Wminに基づく電力のうちいずれか小さい方を、相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tとする相別割当総電力算出部3aと、R相電力抑制部4Rと、S相電力抑制部4Sと、T相電力抑制部4Tと、R相制御部5R−iと、S相制御部5S−iと、T相制御部5T−iと、R相グループの合計の消費電力値、S相グループの合計の消費電力値、T相グループの合計の消費電力値のうちの最低値である最低電力Wminを検出する最低電力検出部6とから構成される。
最低電力検出部6は、R相グループの合計の消費電力値、S相グループの合計の消費電力値、T相グループの合計の消費電力値のうちの最低値である最低電力Wminを検出する(図6ステップS117)。
第1、第2の実施の形態で説明した電力総和抑制制御装置は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施の形態で説明した処理を実行する。
Claims (8)
- 三相交流のR相、S相、T相のいずれかを使用する各制御系について、R相、S相、T相別に制御系ループの構成を示すグルーピング情報を予め記憶するグルーピング情報記憶手段と、
全ての制御ループのアクチュエータの総電力使用量を規定する割当総電力PWの情報を受信する割当総電力入力手段と、
前記割当総電力PWをR相、S相、T相別のグループに3等分し、相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tを求める相別割当総電力算出手段と、
前記相別割当総電力PW_Rと前記グルーピング情報を基にR相グループの制御ループの操作量出力上限値OHを操作してR相グループの電力使用量を抑制するR相電力抑制手段と、
前記相別割当総電力PW_Sと前記グルーピング情報を基にS相グループの制御ループの操作量出力上限値OHを操作してS相グループの電力使用量を抑制するS相電力抑制手段と、
前記相別割当総電力PW_Tと前記グルーピング情報を基にT相グループの制御ループの操作量出力上限値OHを操作してT相グループの電力使用量を抑制するT相電力抑制手段と、
R相グループの制御ループ毎に制御演算により操作量MVを算出し、この操作量MVを前記R相グループの制御ループの操作量出力上限値OH以下に制限する上限処理を実行して、上限処理後の操作量MVを対応するR相グループの制御ループのアクチュエータに出力するR相制御手段と、
S相グループの制御ループ毎に制御演算により操作量MVを算出し、この操作量MVを前記S相グループの制御ループの操作量出力上限値OH以下に制限する上限処理を実行して、上限処理後の操作量MVを対応するS相グループの制御ループのアクチュエータに出力するS相制御手段と、
T相グループの制御ループ毎に制御演算により操作量MVを算出し、この操作量MVを前記T相グループの制御ループの操作量出力上限値OH以下に制限する上限処理を実行して、上限処理後の操作量MVを対応するT相グループの制御ループのアクチュエータに出力するT相制御手段とを備えることを特徴とする電力総和抑制制御装置。 - 請求項1記載の電力総和抑制制御装置において、
前記R相電力抑制手段、S相電力抑制手段、T相電力抑制手段の各々は、
前記相別割当総電力算出手段が算出した相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tのうち対応するグループの相別割当総電力の情報を受信する相別割当総電力入力手段と、
対応するグループの各制御ループの消費電力値CTを取得する電力値取得手段と、
対応するグループの各制御ループの最大出力時消費電力値CTmを取得する最大出力時電力値取得手段と、
前記最大出力時消費電力値CTmと前記消費電力値CTとの差から対応するグループの各制御ループの電力余裕を算出し、この電力余裕の総和に対する各制御ループの電力余裕の比率と前記相別割当総電力入力手段が受信した相別割当総電力の値に基づいて、対応するグループの各制御ループの操作量出力上限値OHを算出する操作量出力上限値操作手段とをそれぞれ備え、
前記操作量出力上限値操作手段は、対応するグループの各制御ループの電力余裕が公平な状態に近づくように対応するグループの操作量出力上限値OHを算出することを特徴とする電力総和抑制制御装置。 - 請求項2記載の電力総和抑制制御装置において、
前記R相電力抑制手段、S相電力抑制手段、T相電力抑制手段の操作量出力上限値操作手段は、
前記最大出力時消費電力値CTmと前記消費電力値CTとの差から対応するグループの各制御ループの電力余裕CTrを制御ループ毎に算出する電力余裕算出手段と、
対応するグループの各制御ループの最大出力時消費電力値CTmの総和である最大総電力BXを算出する最大総電力算出手段と、
対応するグループの各制御ループの電力余裕CTrの総和である電力余裕総量RWを算出する電力余裕総量算出手段と、
対応するグループについて削減すべき総電力量である電力削減総量SWを、前記最大総電力BXと前記相別割当総電力入力手段が受信した相別割当総電力の値とから算出する電力削減総量算出手段と、
対応するグループの各制御ループで削減すべき電力量である電力削減割当量CTsを前記電力余裕CTrと前記電力余裕総量RWと前記電力削減総量SWとから制御ループ毎に算出する電力削減割当量算出手段と、
前記電力削減割当量CTsと前記最大出力時消費電力値CTmとから対応するグループの各制御ループの操作量出力上限値OHを算出する出力上限値算出手段とをそれぞれ備えることを特徴とする電力総和抑制制御装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力総和抑制制御装置において、
さらに、R相グループの合計の消費電力値、S相グループの合計の消費電力値、T相グループの合計の消費電力値のうちの最低値である最低電力Wminを検出する最低電力検出手段を備え、
前記相別割当総電力算出手段は、前記割当総電力PWをR相、S相、T相別のグループに3等分した電力を算出すると共に、前記最低電力Wminに基づく電力を算出し、前記割当総電力PWを3等分した電力と前記最低電力Wminに基づく電力のうちいずれか小さい方を、前記相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tとすることを特徴とする電力総和抑制制御装置。 - 三相交流のR相、S相、T相のいずれかを使用する全ての制御ループのアクチュエータの総電力使用量を規定する割当総電力PWの情報を受信する割当総電力入力ステップと、
前記割当総電力PWをR相、S相、T相別のグループに3等分し、相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tを求める相別割当総電力算出ステップと、
R相、S相、T相別に制御系ループの構成を示すグルーピング情報を予め記憶するグルーピング情報記憶手段を参照し、前記相別割当総電力PW_Rと前記グルーピング情報を基にR相グループの制御ループの操作量出力上限値OHを操作してR相グループの電力使用量を抑制するR相電力抑制ステップと、
前記グルーピング情報記憶手段を参照し、前記相別割当総電力PW_Sと前記グルーピング情報を基にS相グループの制御ループの操作量出力上限値OHを操作してS相グループの電力使用量を抑制するS相電力抑制ステップと、
前記グルーピング情報記憶手段を参照し、前記相別割当総電力PW_Tと前記グルーピング情報を基にT相グループの制御ループの操作量出力上限値OHを操作してT相グループの電力使用量を抑制するT相電力抑制ステップと、
R相グループの制御ループ毎に制御演算により操作量MVを算出し、この操作量MVを前記R相グループの制御ループの操作量出力上限値OH以下に制限する上限処理を実行して、上限処理後の操作量MVを対応するR相グループの制御ループのアクチュエータに出力するR相制御ステップと、
S相グループの制御ループ毎に制御演算により操作量MVを算出し、この操作量MVを前記S相グループの制御ループの操作量出力上限値OH以下に制限する上限処理を実行して、上限処理後の操作量MVを対応するS相グループの制御ループのアクチュエータに出力するS相制御ステップと、
T相グループの制御ループ毎に制御演算により操作量MVを算出し、この操作量MVを前記T相グループの制御ループの操作量出力上限値OH以下に制限する上限処理を実行して、上限処理後の操作量MVを対応するT相グループの制御ループのアクチュエータに出力するT相制御ステップとを含むことを特徴とする電力総和抑制制御方法。 - 請求項5記載の電力総和抑制制御方法において、
前記R相電力抑制ステップ、S相電力抑制ステップ、T相電力抑制ステップの各々は、
前記相別割当総電力算出ステップで算出した相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tのうち対応するグループの相別割当総電力の情報を受信する相別割当総電力入力ステップと、
対応するグループの各制御ループの消費電力値CTを取得する電力値取得ステップと、
対応するグループの各制御ループの最大出力時消費電力値CTmを取得する最大出力時電力値取得ステップと、
前記最大出力時消費電力値CTmと前記消費電力値CTとの差から対応するグループの各制御ループの電力余裕を算出し、この電力余裕の総和に対する各制御ループの電力余裕の比率と前記相別割当総電力入力ステップで受信した相別割当総電力の値に基づいて、対応するグループの各制御ループの操作量出力上限値OHを算出する操作量出力上限値操作ステップとをそれぞれ含み、
前記操作量出力上限値操作ステップは、対応するグループの各制御ループの電力余裕が公平な状態に近づくように対応するグループの操作量出力上限値OHを算出することを特徴とする電力総和抑制制御方法。 - 請求項6記載の電力総和抑制制御方法において、
前記R相電力抑制ステップ、S相電力抑制ステップ、T相電力抑制ステップの操作量出力上限値操作ステップは、
前記最大出力時消費電力値CTmと前記消費電力値CTとの差から対応するグループの各制御ループの電力余裕CTrを制御ループ毎に算出する電力余裕算出ステップと、
対応するグループの各制御ループの最大出力時消費電力値CTmの総和である最大総電力BXを算出する最大総電力算出ステップと、
対応するグループの各制御ループの電力余裕CTrの総和である電力余裕総量RWを算出する電力余裕総量算出ステップと、
対応するグループについて削減すべき総電力量である電力削減総量SWを、前記最大総電力BXと前記相別割当総電力入力ステップで受信した相別割当総電力の値とから算出する電力削減総量算出ステップと、
対応するグループの各制御ループで削減すべき電力量である電力削減割当量CTsを前記電力余裕CTrと前記電力余裕総量RWと前記電力削減総量SWとから制御ループ毎に算出する電力削減割当量算出ステップと、
前記電力削減割当量CTsと前記最大出力時消費電力値CTmとから対応するグループの各制御ループの操作量出力上限値OHを算出する出力上限値算出ステップとをそれぞれ含むことを特徴とする電力総和抑制制御方法。 - 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の電力総和抑制制御方法において、
さらに、R相グループの合計の消費電力値、S相グループの合計の消費電力値、T相グループの合計の消費電力値のうちの最低値である最低電力Wminを検出する最低電力検出ステップを含み、
前記相別割当総電力算出ステップは、前記割当総電力PWをR相、S相、T相別のグループに3等分した電力を算出すると共に、前記最低電力Wminに基づく電力を算出し、前記割当総電力PWを3等分した電力と前記最低電力Wminに基づく電力のうちいずれか小さい方を、前記相別割当総電力PW_R,PW_S,PW_Tとすることを特徴とする電力総和抑制制御方法。
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JP2004241745A (ja) * | 2003-02-10 | 2004-08-26 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 基板処理装置 |
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