JP2007033454A - デュアルチップ原子間力顕微鏡プローブとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明による原子間力顕微鏡プローブは、片持ちレバー(2)の上の2つにチップ(7,8)を備えたチップ構造体(3)からなり、このプローブチップは、互いに電気的に絶縁されていて、片持ちレバーに対して実質的に同じ高さを持っている。このチップ構造体(3)は外表面に、底面と頂点を有する形状の物体を有し、この物体は、前記頂点に対して実質的に対称的に位置される隙間(4)により2つの部分(5,6)に分割されている。本発明は、また、そのようなAFMプローブの製造法にも関連する。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明によるAFMプローブの好ましい実施形態を示す。プローブは、ホルダー1、片持ちレバー2及びチップ構造体3からなる。チップ構造体3は、ピラミッドの対角線にそって2分されている4面ピラミッドの形状を有する。実質的に平行な壁の間の縦の隙間4(すなわちピラミッドの底面に垂直/直交している隙間)は、2つのチップ部5,6を分けている。また、これにより、隙間4は、2つのプローブの隣接するチップ7,8の位置と間隔を決定している。プローブのチップ部5,6は、伝導性材料(たとえば超硬金属またはダイヤモンド)で作られ、または、少なくとも伝導性材料で被覆されていて、コンタクト線9に接続される。同時に、チップ部5,6は、相互に絶縁されている。
図2aにおいて、シリコン基板10が用意され、ハードマスク層11(たとえば酸化シリコンまたは窒化シリコン)が基板の上に堆積され、シリコン基板の<110>方向に方位づけられた細長い開口12を形成するようにパターニングがされる。
図2bにおいて、深いトレンチ13がシリコンの中にエッチされる。トレンチの壁は、トレンチがエッチされた基板表面に実質的に垂直である。
図2cにおいて、オプションであるが、ハードマスクの開口12が等方的エッチにより拡大される。
図2dにおいて、トレンチ13は、基板材料の異方的エッチに抵抗性である材料(14)で、好ましくは酸化シリコンまたは窒化シリコンで、充填される。
図2eにおいて、ドライエッチまたはウェットエッチによって、基板の表面に堆積されたトレンチ材料のエッチバックが行われ、トレンチ自体の中のトレンチ材料のみを残す。この処理の最後で、少なくとも若干のシリコンが、トレンチの頂部で露出されねばならない。
図2fにおいて、基板材料(いまの例ではシリコン)は、異方的エッチ液(たとえばKOH、TMAH、EDP)の中でエッチされる。これにより、基板は、ハードマスク11の下でエッチされ、4面のピラミッドの形状のモールド15を形成する。ここで、縦の壁21が、中央でトレンチ充填材料14により形成され、モールドの2つの実質的に対称的な半体を分離する。4面ピラミッドの四角形底面の、トレンチに垂直な方向の対角線Hがトレンチの長さLに等しくなるとき、エッチは停止しまたは非常に遅くなる。2つのチップ部が十分に離れるため、充填されるトレンチの深さは、この対角線の少なくとも半分でなければならない。
図2gにおいて、ハードマスク11は、少なくともピラミッドモールド15の上で、エッチで除かれ、ピラミッドモールド15が残され、縦の壁がその中心をとおっている。
図2hにおいて、伝導性材料16は、ピラミッドモールド、壁及び周囲の基板の内表面の上に堆積される。伝導性材料は、トレンチ充填材料と基板のエッチに抵抗性でなければならない。
図2iにおいて、レジスト層17は、伝導性材料の上でスピンされて、モールドが形成されるべき基板の表面を平らにする。
図2kにおいて、レジスト層17が現像され、モールドの中にはレジスト材料のみが残るか、または、追加のマスクが用いられるときは、モールドの中とその周囲の領域19の中に残る。この領域19は、図に示されるような2本の脚部を備える形状であってもよい。これらの脚部は、チップ部の方へのコンタクト線の処理を容易にする。この後に、伝導性材料は、モールド付近、または、モールドおよび領域19の付近、および、トレンチの中の壁材料の頂部で、エッチにより除去される。後者は、2つの電気的に絶縁されたチップ部を得るために必要である。その結果、伝導性材料が少なくとも内部、すなわち、モールドの内表面の上に残る。図示される例では、伝導性材料は、モールドの斜めの表面の上と、壁21の側面の上に残る。図において、伝導性材料は、モールドのまわりの領域19においても同様に残る。
図2lにおいて、モールドの中のレジスト材料がエッチにより除かれる。壁の材料は、同様にエッチにより除かれる。これにより、図に示されるように、仕上げされたチップ部分5,6を生じる。
Claims (10)
- 片持ちレバーの上に2つのプローブチップを有するチップ構造体を設けた原子間力顕微鏡プローブであって、この2つのプローブチップは、互いに電気的に絶縁されていて、片持ちレバーに対して実質的に同じ高さを持っていて、
前記チップ構造体は、外表面に底面と頂点を有する形状の物体を備え、この物体は、前記頂点に対して実質的に対称的に位置される隙間により2つの下位部分に分割されていて、前記隙間は前記底面に実質的に直交している
原子間力顕微鏡プローブ。 - 前記隙間は平行な2つの壁からなることを特徴とする、請求項1に記載された原子間力顕微鏡プローブ。
- 前記物体は4面からなるピラミッドであることを特徴とする、請求項1または2に記載された原子間力顕微鏡プローブ。
- 前記隙間は、前記片持ちレバーの長手方向に実質的に平行であることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載された原子間力顕微鏡プローブ。
- 請求項1から4のいずれかに記載された原子間力顕微鏡プローブの製造法であって、
エッチ液の中で異方的にエッチ可能な結晶構造をもつ材料からなる基板を用意し、
次に、前記基板に、前記基板の面において細長い断面を有するトレンチと、このトレンチが形成されている基板面に実質的に垂直な複数の壁とを作成し、前記トレンチは、前記結晶構造に関してあらかじめ決められた方位を有し、
次に、前記トレンチを、前記基板の材料の異方的エッチに抵抗性の材料で充填し、これにより壁を形成し、
次に、前記壁の両側で前記基板の材料を異方的にエッチし、ここで、あらかじめ決められた前記方位は、このエッチにより基板表面にピラミッド形状のモールドと、このモールドの中央にある前記壁とを作る方位であり、前記ピラミッド形状のモールドの実質的に四角の底面の対角線が前記壁の長手方向の中心線と一致していて、
次に、前記基板の上に伝導性材料の層を堆積し、
次に、前記壁の前記頂点および前記モールドの周囲から前記伝導性材料の層を除去して、少なくとも前記モールド内に前記伝導性材料を残し、
次に、前記伝導性材料に関して前記壁材料を選択的に除去して、前記チップ構造体の、互いに電気的に絶縁されている前記2つの下位部分を作る
方法。 - 前記基板はシリコン基板であって、細長い前記断面はシリコン結晶構造の<110>方向に実質的に平行であることを特徴とする請求項5に記載された方法。
- 前記トレンチの作成において、
前記基板の上にハードマスク材料を堆積し、
次に、このハードマスク材料のパターニングをすることにより細長い開口を作成し、
次に、深くエッチしてトレンチを形成し、
ここで、前記ハードマスク材料は、前記異方的エッチの後に、少なくとも前記モールドの上で除去される
ことを特徴とする請求項5または6に記載された方法。 - 深くエッチして前記トレンチを形成した後で、前記ハードマスクにおける前記細長い開口を拡大することを特徴とする請求項7に記載された方法。
- 前記トレンチを充填した後であって、前記異方的エッチをする前に、レジスト層を堆積し、次に、前記細長い開口の長手方向の両端を被覆するようにパターニングをすることを特徴とする請求項5から8のいずれかに記載された方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載された原子間力顕微鏡プローブの製造法であって、
頂点と底面とを有する物体として形成された1つのプローブチップを備えた原子間力顕微鏡プローブを作成し、
次に、前記底面に実質的に垂直であって前記頂点をとおる表面にそって前記物体を2分して、請求項1に記載されたプローブ構造体の前記2つの下位部分を作成する
方法。
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