JP2007030594A - 車両用サスペンション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】上下ストロークによる発生する緩衝器の干渉を防止すると共に、車体の設計自由度を確保することができる車両用サスペンション装置を提供する。
【解決手段】車輪側部材3に回動部材6の遥動中心6aを車両前後方向の軸線回りに遥動可能に連結し、ショックアブソーバ7の上端を車体1に、下端を回動部材6の連結点6bに遥動可能に連結し、連結部材8の両端を回動部材6の連結点6cとロアアーム4に遥動可能に連結する。そして、サスペンションストロークに伴う回動部材6の回動により、ショックアブソーバ7の下端部の軌跡を変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】車輪側部材3に回動部材6の遥動中心6aを車両前後方向の軸線回りに遥動可能に連結し、ショックアブソーバ7の上端を車体1に、下端を回動部材6の連結点6bに遥動可能に連結し、連結部材8の両端を回動部材6の連結点6cとロアアーム4に遥動可能に連結する。そして、サスペンションストロークに伴う回動部材6の回動により、ショックアブソーバ7の下端部の軌跡を変化させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、サスペンションリンクと緩衝器とを有する車両用サスペンション装置に関するものである。
従来、ロアアームを車体に連結するコイルバネと衝撃吸収部材とから成る緩衝器(ショックアブソーバ)を備えるダブルウィッシュボーン型サスペンションにおいて、前記コイルバネの下端位置を、ショックアブソーバが最も伸長するフルリバウンド時においても、車体サイドフレームの上面より高い位置に収まるように設定することで、車輪の上下ストロークにより発生するコイルバネとサイドフレームとの干渉を防止するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−58331号公報
ところで、前記コイルバネの長さは、その本来機能のために短くすることができない。上記従来のダブルウィッシュボーン型サスペンションにあっては、コイルばねの下端の位置をサイドフレームの上面より高い位置に設定するため、コイルバネの長さを確保するためにはショックアブソーバの軸方向の長さを長くしなければならない。その結果、ショックアブソーバ上部を支持する車体上部を高くしなければならず、車室が狭くなるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、上下ストロークによる発生する緩衝器の干渉を防止すると共に、車体の設計自由度を向上することができる車両用サスペンション装置を提供することを目的としている。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、上下ストロークによる発生する緩衝器の干渉を防止すると共に、車体の設計自由度を向上することができる車両用サスペンション装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用サスペンション装置は、車輪を回転自在に支持する車輪側部材と車体とを遥動可能に連結する1又は2以上のサスペンションリンクと、車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかに所定の軸線回りに遥動可能に連結された回動部材と、上端が車体に、下端が前記回動部材に遥動可能に連結された緩衝器と、車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかのうち前記回動部材が非連結である部材と当該回動部材とを遥動可能に連結する連結部材とを備える。
本発明によれば、緩衝器を、回動部材及び連結部材から成るリンク機構を介して車輪側部材又はサスペンションリンクに遥動可能に連結するので、車輪が上下ストロークしたときに回動部材を回動させて、緩衝器の下端部の軌跡を変化させることができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態における車両用サスペンション装置を適用した車両の概略構成図であり、車両を前方から見た図である。図中1は車体、2はタイヤ及びブレーキの回転体からなる車輪である。
そして、この車輪2を車輪側部材(アクスル)3によって回転自在に支持している。また、車体1と車輪側部材3とを、車幅方向に上下に配置されたサスペンションリンク4及び5によって揺動可能に連結している。このサスペンションリンクはダブルウィッシュボーン式のサスペンションアームによって構成されており、符号4はロアアーム、符号5はアッパアームである。
図1は本発明の第1の実施形態における車両用サスペンション装置を適用した車両の概略構成図であり、車両を前方から見た図である。図中1は車体、2はタイヤ及びブレーキの回転体からなる車輪である。
そして、この車輪2を車輪側部材(アクスル)3によって回転自在に支持している。また、車体1と車輪側部材3とを、車幅方向に上下に配置されたサスペンションリンク4及び5によって揺動可能に連結している。このサスペンションリンクはダブルウィッシュボーン式のサスペンションアームによって構成されており、符号4はロアアーム、符号5はアッパアームである。
また、車輪側部材3には、車両前後方向の軸線回りに遥動可能に連結される回動部材6が設けられている。この回動部材6は、略L字の形状をしており、このL字の角の連結点6aが、車輪側部材3に連結されて、当該回動部材6の遥動中心となっている。また、L字の端部の連結点6bには後述する緩衝器としてのショックアブソーバ7の下端が、もう一方の端部の連結点6cには後述する連結部材8の一端が連結されるようになっている。
なお、回動部材6は、略L字の形状である場合に限らず、図2に示すように、回動部材6の遥動軸方向から見たとき、各部材との連結点(6a〜6c)同士を結ぶ夫々の軸線間を構造部材により補間した形状のものを適用してもよい。このような回動部材6を適用することにより、回動部材6の回動方向の剛性を高くすることができ、サスペンションストロークを有効にショックアブソーバ7に伝達することができるので、車両の運動性能が向上する。
この回動部材6及び連結部材8の連結部には、サスペンションストロークに伴って回動部材6が遥動可能となるように、硬質ゴム製のブッシュや金属製のすべり軸受けなどの回転運動を可能とする部品が取り付けられているものとする。連結部にブッシュを用いることにより、サスペンションアームやショックアブソーバを伝わって車体に伝達される衝撃を緩和して乗り心地を向上することができる。また、連結部に金属製のすべり軸受けを用いることにより、連結部の剛性を上げて微小なサスペンションストロークを確実にショックアブソーバへ伝えることができるので、ショックアブソーバを有効に作用させて車両の運動性能を向上することができる。
ショックアブソーバ7は、コイルバネと衝撃吸収部材とが一体の構成となっており、その上端は車体1に連結されて車体1の姿勢を支えている。このとき、回動部材6の遥動中心6aと連結点6bとを通る軸線と、ショックアブソーバ7の軸とが一致するように構成されている。
なお、本実施形態においては、上記2つの軸線が一致する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、略一致していればよい。
なお、本実施形態においては、上記2つの軸線が一致する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、略一致していればよい。
また、連結部材8は、一端を回動部材6の連結点6cに遥動可能に連結すると共に、他端を、車輪側部材3及びサスペンションリンク4,5の何れかのうち回動部材6が設置されていない部材に遥動可能に連結する。本実施形態では、連結部材8の他端をロアアーム4に連結するものとする。
ここで、回動部材6の遥動中心6aと連結点6cとを結ぶ軸線L1と、連結部材8の両端の連結点同士を結ぶ軸線L2とのなす角は直角となるように構成されている。また、ロアアーム4の両端の連結点同士を結ぶ軸線L3と、軸線L2とのなす角も直角となるように構成されている。
ここで、回動部材6の遥動中心6aと連結点6cとを結ぶ軸線L1と、連結部材8の両端の連結点同士を結ぶ軸線L2とのなす角は直角となるように構成されている。また、ロアアーム4の両端の連結点同士を結ぶ軸線L3と、軸線L2とのなす角も直角となるように構成されている。
なお、本実施形態においては、軸線L1と軸線L2とのなす角、及び軸線L3と軸線L2とのなす角を直角とする場合について説明したが、これに限定されるものではなく、略直角であればよい。
このように回動部材6と連結部材8とから成るリンク機構を用いることにより、車輪2の上下方向のストロークに伴ってサスペンションアームがストロークすると、回動部材6が遥動中心6aを中心に回動し、ショックアブソーバ7の下端部の軌跡が変化することになる。
このように回動部材6と連結部材8とから成るリンク機構を用いることにより、車輪2の上下方向のストロークに伴ってサスペンションアームがストロークすると、回動部材6が遥動中心6aを中心に回動し、ショックアブソーバ7の下端部の軌跡が変化することになる。
次に、本実施形態におけるリンク機構を適用しない場合の動作について説明する。
図8は、上記リンク機構を適用しない場合のサスペンション装置の構成を示している。この図8(a)に示すように、ロアアーム104及びアッパアーム105の夫々の両端が車体101及び車輪側部材103に遥動可能に連結されており、ショックアブソーバ107の上端が車体101に、下端が車輪側部材102に連結されている。
図8は、上記リンク機構を適用しない場合のサスペンション装置の構成を示している。この図8(a)に示すように、ロアアーム104及びアッパアーム105の夫々の両端が車体101及び車輪側部材103に遥動可能に連結されており、ショックアブソーバ107の上端が車体101に、下端が車輪側部材102に連結されている。
このような構成の場合、車輪102がバウンドすると、車輪が上方に移動することから、図8(b)に示すようにショックアブソーバ107と車輪2とが近づいて干渉し、車輪102がリバウンドすると、車輪が下方に移動することから、図8(c)に示すようにショックアブソーバ107と車体1とが近づいて干渉するという問題があった。
そこで、従来、コイルバネと衝撃吸収部材とから成るショックアブソーバを備えるサスペンション装置において、コイルバネの下端の上下動範囲を、車体サイドフレームの上面よりも上方に設定することで、車体サイドフレームとの干渉を防止するというものが知られている。
そこで、従来、コイルバネと衝撃吸収部材とから成るショックアブソーバを備えるサスペンション装置において、コイルバネの下端の上下動範囲を、車体サイドフレームの上面よりも上方に設定することで、車体サイドフレームとの干渉を防止するというものが知られている。
しかしながら、上記コイルバネの長さは、その本来機能のため短くすることができないので、このような従来装置の場合、ショックアブソーバの軸方向の長さを長くすることで、コイルバネの長さを保つ必要がある。その結果、ショックアブソーバ上部を支持する車体上部を高くしなければならず、車室が狭くなるという問題があった。
これに対して、上記第1の実施形態では、ショックアブソーバ7の車輪側連結部に、回動部材6及び連結部材8から成るリンク機構を設けることで、車輪2の上下ストローク時にショックアブソーバ7の軌跡を変化させ、車輪の上下ストロークにより発生するショックアブソーバの干渉を防止する。具体的には、車輪2のバウンド時にはショックアブソーバ7が車両内側に移動し、車輪2のリバウンド時にはショックアブソーバ7が車両外側に移動するようにする。
これに対して、上記第1の実施形態では、ショックアブソーバ7の車輪側連結部に、回動部材6及び連結部材8から成るリンク機構を設けることで、車輪2の上下ストローク時にショックアブソーバ7の軌跡を変化させ、車輪の上下ストロークにより発生するショックアブソーバの干渉を防止する。具体的には、車輪2のバウンド時にはショックアブソーバ7が車両内側に移動し、車輪2のリバウンド時にはショックアブソーバ7が車両外側に移動するようにする。
この第1の実施形態の動作及びその作用・効果について、図3をもとに説明する。
図3(a)は、車輪2が車両上方にストローク(バウンド)したときのサスペンションの状態を示している。車輪2がバウンドすると、サスペンションアームの車輪側取付点も車両上方にストロークする。このとき、サスペンションアームの車輪側取付点は車輪2とほぼ同じだけ上昇するが、連結部材8はロアリンク4の内分点に連結されているため、連結部材8のサスペンションアーム側取付点の上昇量は車輪のストロークに対して小さくなる。その結果、連結部材8によって回動部材6の連結点6cが車両下方に引っ張られることになり、回動部材6が遥動中心6aを中心に、連結点6bを車両内側に移動させる方向に回動するので、ショックアブソーバ7との連結点6bが車両内側へ移動する。これに伴って、ショックアブソーバ7の軸は二点鎖線P0から一点鎖線P1となり、ショックアブソーバ7は車両内側に移動することになる。その結果、車輪2とショックアブソーバ7とのクリアランスを確保することができ、車輪2とショックアブソーバ7との干渉を防止することができる。
図3(a)は、車輪2が車両上方にストローク(バウンド)したときのサスペンションの状態を示している。車輪2がバウンドすると、サスペンションアームの車輪側取付点も車両上方にストロークする。このとき、サスペンションアームの車輪側取付点は車輪2とほぼ同じだけ上昇するが、連結部材8はロアリンク4の内分点に連結されているため、連結部材8のサスペンションアーム側取付点の上昇量は車輪のストロークに対して小さくなる。その結果、連結部材8によって回動部材6の連結点6cが車両下方に引っ張られることになり、回動部材6が遥動中心6aを中心に、連結点6bを車両内側に移動させる方向に回動するので、ショックアブソーバ7との連結点6bが車両内側へ移動する。これに伴って、ショックアブソーバ7の軸は二点鎖線P0から一点鎖線P1となり、ショックアブソーバ7は車両内側に移動することになる。その結果、車輪2とショックアブソーバ7とのクリアランスを確保することができ、車輪2とショックアブソーバ7との干渉を防止することができる。
また、車輪2が車両下方にストロークした場合、即ちリバウンドした場合には、図3(b)に示すように、回動部材6が遥動中心6aを中心に転結点6bを車両外側に移動させる方向に回動し、ショックアブソーバ7の連結点6bが車両外側に移動する。これに伴って、ショックアブソーバ7の軸は二点鎖線P0から一点鎖線P2となり、ショックアブソーバ7は車両外側に移動することになる。その結果、車体1とショックアブソーバ7とのクリアランスを確保することができ、車体1とショックアブソーバ7との干渉を防止することができる。したがって、車体サイドフレームとの干渉を防止するために車体サイドフレームを削るなどの必要がなくなり、強固なフレームを設計することができる。
このように、上記第1の実施形態では、ショックアブソーバの車輪側連結部にリンク機構を設けるので、車輪の上下ストロークに応じてショックアブソーバの軌跡を変化させることができ、ショックアブソーバの干渉を防止することができる。
このように、上記第1の実施形態では、ショックアブソーバの車輪側連結部にリンク機構を設けるので、車輪の上下ストロークに応じてショックアブソーバの軌跡を変化させることができ、ショックアブソーバの干渉を防止することができる。
また、回動部材を車両前後方向の軸回りに遥動可能とし、ショックアブソーバの下端部が車輪のバウンド時に車両内側に移動するようにリンク機構を設定するので、バウンド時にショックアブソーバと車輪とのクリアランスを確保することができる。また、リバウンド時にショックアブソーバの下端部が車両外側に移動するようにリンク機構を設定するので、リバウンド時にショックアブソーバと車体とのクリアランスを確保することができる。また、従来装置のように、ショックアブソーバのコイルバネを車体サイドフレームより上方に設置する必要がなくなるので、ショックアブソーバ上部を支持する車体上部を高くする必要がなくなり、車体の設計自由度を向上することができると共に、スペース効率を高くすることができる。
さらに、回動部材の遥動中心と、ショックアブソーバと回動部材との連結点とを通る軸線を、ショックアブソーバの軸と一致させているので、サスペンションの上下ストローク時に、ショックアブソーバの反力による回動部材の回転モーメントを低減することが可能となり、連結部材等への荷重負荷を低減することができる。
また、回動部材の遥動中心と、連結部材と回動部材との連結点とを結ぶ軸線、及び連結部材が連結されているサスペンションアームの両端の連結点同士を結ぶ軸線の少なくとも一方と、連結部材の両端の連結点同士を結ぶ軸線とのなす角が直角となるようにするので、サスペンションの上下ストロークによる回動部材の回動を効率良く行うことが可能となり、連結部材等への荷重負荷増大を抑制することができる。
また、回動部材の遥動中心と、連結部材と回動部材との連結点とを結ぶ軸線、及び連結部材が連結されているサスペンションアームの両端の連結点同士を結ぶ軸線の少なくとも一方と、連結部材の両端の連結点同士を結ぶ軸線とのなす角が直角となるようにするので、サスペンションの上下ストロークによる回動部材の回動を効率良く行うことが可能となり、連結部材等への荷重負荷増大を抑制することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態において、回動部材を車両前後方向の軸回りに遥動可能に連結しているのに対し、車両左右方向の軸回りに遥動可能に連結するようにしたものである。
図4は、第2の実施形態におけるサスペンション装置を車両側方から見た図である。この図4に示すように、回動部材6が車両左右方向の軸回りに遥動可能となるように、遥動中心6aがロアアーム4に連結されている。また、連結部材8は、その一端が回動部材6の連結点6cに遥動可能に連結され、他端がアッパアーム5に遥動可能に連結されている。ここで、回動部材6は、図2に示すように各連結点同士を結ぶ夫々の軸線間を構造部品により補間した構成を適用している。
この第2の実施形態は、上述した第1の実施形態において、回動部材を車両前後方向の軸回りに遥動可能に連結しているのに対し、車両左右方向の軸回りに遥動可能に連結するようにしたものである。
図4は、第2の実施形態におけるサスペンション装置を車両側方から見た図である。この図4に示すように、回動部材6が車両左右方向の軸回りに遥動可能となるように、遥動中心6aがロアアーム4に連結されている。また、連結部材8は、その一端が回動部材6の連結点6cに遥動可能に連結され、他端がアッパアーム5に遥動可能に連結されている。ここで、回動部材6は、図2に示すように各連結点同士を結ぶ夫々の軸線間を構造部品により補間した構成を適用している。
この第2の実施形態では、上記構成を除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
このような構成により、車輪2の上下方向のストロークによりサスペンションがストロークすると、回動部材6が遥動中心6aを中心に回動し、ショックアブソーバ7の軌跡が変化する。具体的には、車輪2のバウンド時には、回動部材6が遥動中心6aを中心に連結点6bが車両前方に移動する方向に回動することによりショックアブソーバ7が車両前方に移動し、車輪2のリバウンド時には、回動部材6が遥動中心6aを中心に連結点6bが車両後方に移動する方向に回動することによりショックアブソーバ7が車両後方に移動する。
このような構成により、車輪2の上下方向のストロークによりサスペンションがストロークすると、回動部材6が遥動中心6aを中心に回動し、ショックアブソーバ7の軌跡が変化する。具体的には、車輪2のバウンド時には、回動部材6が遥動中心6aを中心に連結点6bが車両前方に移動する方向に回動することによりショックアブソーバ7が車両前方に移動し、車輪2のリバウンド時には、回動部材6が遥動中心6aを中心に連結点6bが車両後方に移動する方向に回動することによりショックアブソーバ7が車両後方に移動する。
このように、上記第2の実施形態では、回動部材6を車両左右方向の軸回りに遥動可能とすることにより、サスペンションが上下ストロークしたときのショックアブソーバ7の左右移動量を抑制することができ、ショックアブソーバの車体への近接を抑制することができる。
なお、上記第2の実施形態においては、ショックアブソーバが車輪のバウンド時に車両前方に移動し、リバウンド時に車両後方に移動するように設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バウンド時に車両後方に移動し、リバウンド時に車両前方に移動するように設定してもよい。
なお、上記第2の実施形態においては、ショックアブソーバが車輪のバウンド時に車両前方に移動し、リバウンド時に車両後方に移動するように設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バウンド時に車両後方に移動し、リバウンド時に車両前方に移動するように設定してもよい。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態は、前述した第1の実施形態において、ショックアブソーバの回動部材との連結点を、回動部材の遥動中心より車両下方に設定するようにしたものである。
図5は、第3の実施形態におけるサスペンション装置を車両前方から見た図である。この図5に示すように、回動部材6の遥動中心6aと連結点6bとを通る軸線と、ショックアブソーバ7の両端の連結点同士を通る軸線とが一致するように構成されており、ショックアブソーバ7の回動部材6との連結点6bが、回動部材6の遥動中心6aより車両下方に設定されている。そして、上記構成を除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
この第3の実施形態は、前述した第1の実施形態において、ショックアブソーバの回動部材との連結点を、回動部材の遥動中心より車両下方に設定するようにしたものである。
図5は、第3の実施形態におけるサスペンション装置を車両前方から見た図である。この図5に示すように、回動部材6の遥動中心6aと連結点6bとを通る軸線と、ショックアブソーバ7の両端の連結点同士を通る軸線とが一致するように構成されており、ショックアブソーバ7の回動部材6との連結点6bが、回動部材6の遥動中心6aより車両下方に設定されている。そして、上記構成を除いては、前述した第1の実施形態と同様の構成を有するため、その詳細な説明は省略する。
このような構成により、ショックアブソーバの反力による回動部材の回転モーメントを低減することが可能となり、連結部材等への荷重負荷を低減することができると共に、サスペンションの上下ストローク時のレバー比を、ノーマル時と比較して大きくすることができる。特に、バウンド時には、バンプラバータッチ時のホイール端ばね定数変化を緩くすることができるため、乗り心地を向上することができる。
なお、上記各実施形態においては、回動部材を車輪側部材に連結し且つ連結部材の一端をロアアームに連結する場合や、回動部材をロアアームに連結し且つ連結部材の一端をアッパアームに連結する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、回動部材は車輪側部材及びサスペンションリンク(アッパアーム、ロアアーム)の何れかに連結すればよく、連結部材の一端は、回動部材が連結されていない車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかに連結すればよい。
すなわち、図6に示すように、回動部材6の遥動中心6aをアッパアーム5に遥動可能に連結すると共に、連結部材8の一端をロアアーム4に遥動可能に連結するようにしてもよく、図7に示すように、回動部材6の遥動中心6aをロアアーム4に遥動可能に連結すると共に、連結部材8の一端をアッパアーム5に遥動可能に連結するようにしてもよい。
また、上記各実施形態においては、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションを適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ストラット式のサスペンションやマルチリンク式のサスペンションにも本発明を適用可能である。
また、上記各実施形態においては、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションを適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ストラット式のサスペンションやマルチリンク式のサスペンションにも本発明を適用可能である。
1 車体
2 車輪
3 車輪側部材(アクスル)
4 サスペンションリンク(ロアアーム)
5 サスペンションリンク(アッパアーム)
6 回動部材
6a 遥動中心
6b,6c 連結点
7 ショックアブソーバ
8 連結部材
2 車輪
3 車輪側部材(アクスル)
4 サスペンションリンク(ロアアーム)
5 サスペンションリンク(アッパアーム)
6 回動部材
6a 遥動中心
6b,6c 連結点
7 ショックアブソーバ
8 連結部材
Claims (7)
- 車輪を回転自在に支持する車輪側部材と車体とを遥動可能に連結する1又は2以上のサスペンションリンクと、車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかに所定の軸線回りに遥動可能に連結された回動部材と、上端が車体に、下端が前記回動部材に遥動可能に連結された緩衝器と、車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかのうち前記回動部材が非連結である部材と当該回動部材とを遥動可能に連結する連結部材とを備えることを特徴とする車両用サスペンション装置。
- 前記所定の軸線は、車両前後方向の軸線であり、車輪が車両上方にストロークしたとき、前記緩衝器の下端部が車両内側に移動し、車輪が車両下方にストロークしたとき、前記緩衝器の下端部が車両外側に移動するように、前記回動部材及び前記連結部材を設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション装置。
- 前記所定の軸線は、車両左右方向の軸線であることを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション装置。
- 前記回動部材の車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかとの連結点と、前記回動部材の前記緩衝器との連結点とを通る軸線を、前記緩衝器の軸と一致又は略一致させることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両用サスペンション装置。
- 前記回動部材の前記緩衝器との連結点を、前記回動部材の車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかとの連結点より車両下方へ設置することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両用サスペンション装置。
- 前記連結部材の両端の連結点同士を結ぶ軸線を、前記回動部材の前記連結部材との連結点と、前記回動部材の車輪側部材及びサスペンションリンクの何れかとの連結点とを結ぶ軸線とのなす角が直角又は略直角となるように配置することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用サスペンション装置。
- 前記連結部材は、一端を前記回動部材に、他端を当該回動部材が非設置であるサスペンションリンクに遥動可能に連結され、前記連結部材の両端の連結点同士を結ぶ軸線を、当該連結部材が連結されたサスペンションリンクの両端の連結点同士を結ぶ軸線とのなす角が直角又は略直角となるように配置することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の車両用サスペンション装置。
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