JP2006015809A - 車両用サスペンション装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータを用いずに、車両のロールセンタを変化することができる車両用サスペンション装置を提供する。
【解決手段】車輪を回転自在に支持する車輪側部材(ナックル)3と、車体1と車輪側部材3とを揺動可能に連結する連結部材4及び5とを備える車両用サスペンション装置において、連結部材(サスペンションアッパアーム)5の車体側取付点に4節リンク6を備え、サスペンションストロークに伴う4節リンク6の配置の変化により、左右輪のサスペンション瞬間回転中心を変化させ、この左右輪のサスペンション瞬間回転中心によって決定されるロールセンタを移動する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車体の姿勢を制御可能な車両用サスペンション装置に関するものである。
従来の車両用サスペンション装置としては、例えば横加速度等の車両の状態量に応じて、サスペンションアッパアームの車体側取付点をアクチュエータによって上下方向に移動して車体のロールセンタ位置を変化させることで、車体姿勢を制御するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−213027号公報(第3頁、図1)
しかしながら、上記従来の車両用サスペンション装置にあっては、前記車体側取付点をアクチュエータによって上下方向に移動することで車体のロールセンタ位置を変化させているので、車体姿勢を変えるためには車体側取付点を大幅に移動させる必要があり、高出力のアクチュエータが必要となる。そのため、車両レイアウト面で不利になるという未解決の課題がある。
また、旋回毎にアクチュエータを駆動制御する必要があり、エンジンやモータ等のエネルギー消費が嵩んで燃費が悪化するという未解決の課題がある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、アクチュエータを用いずに、車両のロールセンタを変化させることができる車両用サスペンション装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用サスペンション装置は、車輪を回転自在に支持する車輪側部材と、車体と前記車輪側部材とを揺動可能に連結する連結部材とを備え、前記連結部材は、前記車体との連結部及び前記車輪側部材との連結部の少なくとも1箇所に4節リンク機構を備える。
本発明によれば、車体と車輪側部材とを連結する連結部材に4節リンクを備えるので、サスペンションストロークに伴う4節リンクの配置の変化によってサスペンションの瞬間回転中心が大幅に変化し、車両のロールセンタ位置を大幅に変えることができるので、従来のようにアクチュエータを用いることなく比較的安価なシステムで車両のロールセンタを変化させて、旋回時の車体挙動を変化させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態における車両用サスペンション装置を適用した車両の概略構成図であり、車両を後方から見た図である。図中1は車体、2はタイヤ及びブレーキの回転体からなる車輪(後輪)である。
そして、この車両は、車輪側部材(ナックル)3によってこの車輪2を回転自在に支持している。また、車体1と車輪側部材3とを、連結部材4及び5によって揺動可能に連結している。この連結部材はダブルウィッシュボーン式のサスペンションアームによって構成されており、連結部材4はサスペンションのロアアーム、連結部材5はサスペンションのアッパアームである。
連結部材5における車体1との連結部には、4節リンク機構としての4節リンク6が設けられている。この4節リンク6は、図2に示すように、上下2本のリンクアームが連結ボルト20によって、車体に取り付けられた4節リンク取付ブラケット19と揺動可能に結合されていると共に、連結ボルト21によって連結部材5と揺動可能に結合されている。なお、4節リンク6を構成する上下2本のリンクアームは、車両内部側を狭めるようにレイアウトしている。
この4節リンク6、連結部材5、4節リンク取付ブラケット19の何れかには、サスペンションストロークに伴って4節リンク6が遥動可能となるように、硬質ゴム製のブッシュや金属製のすべり軸受けなどの回転運動を可能とする部品が取り付けられているものとする。
そして、これらの部品に例えば外力により変形可能なゴム製ブッシュを用いると、タイヤ横力によりブッシュが変形してトー角変化を伴うような設計にしたり、剛性の高い部品を用いることで所望のロールセンタ位置を満たすような設計にしたりすることも可能である。
なお、ここでは図2に示すように、車体側に4節リンク取付ブラケット19を設けて4節リンク6を取り付ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車体1に4節リンク6を直接取り付けるような構造として、4節リンク取付ブラケット19を不要としてもよい。
また、図1において、連結部材4と車体1とを遥動可能に保持しているのが、バネ及び衝撃吸収部材であるショックアブソーバ7であり、このショックアブソーバ7によって車体1の姿勢を支えている。また、図中8は車体1の重心である。
そしてこの車両は、4節リンク6と連結部材4との位置関係により、車両旋回時の車体姿勢が変化するように構成されている。
ここで、先ず、従来のロールセンタ制御サスペンションの構造について、図9をもとに説明する。図9は、車両を後方(又は前方)から見た図であり、図中101は車体、102はタイヤ及びブレーキの回転体からなる車輪である。
そして、車輪側部材(ナックル)103によってこの車輪102を回転自在に支持している。また、車体101と車輪側部材103とを、連結部材104及び105によって揺動可能に連結している。この連結部材はダブルウィッシュボーン式のサスペンションによって構成されており、連結部材104はサスペンションのロアアーム、連結部材105はサスペンションのアッパアームである。
また、連結部材104と車体101とを遥動可能に保持しているのが、バネ及び衝撃吸収部材であるショックアブソーバ107であり、このショックアブソーバ107によって車体101の姿勢を支えている。
車体101と連結部材105との取付点には、アクチュエータ109が取り付けられており、アクチュエータドライバ110から出力されるアクチュエータ移動量の指令値に基づいて稼動されることにより、連結部材の遥動中心を任意の位置に変化させるように構成されている。
この車両には、ヨーレート、横加速度、操舵角、操舵角速度等の車両の状態量を計測するセンサ112が備えられ、このセンサ112による検出信号は制御演算器111に出力される。そして、この制御演算器111によって、アクチュエータの移動量が算出されると共に、前記アクチュエータ移動量の指令値がアクチュエータドライバ110に出力される。
このように、従来の方式は、車両の状態量をフィードバックすることで、走行状態に応じたより緻密なロールセンタ制御が可能であったが、各輪に新たにアクチュエータを備える必要があり、レイアウトやコストの面で不利となると共に、アクチュエータによってエンジンやモータ等の出力源が発生するエネルギーを消費し、燃費が悪化する等の問題があった。
そこで、本発明では、従来のようにアクチュエータ等により連結部材の遥動中心を変化させてロールセンタを移動させるのではなく、アクチュエータ等を用いずにロールセンタを移動するようにする。そして、アクチュエータを用いないことで当該アクチュエータ等によるエネルギーロスをなくし、安価なシステムでロールセンタを大幅に移動するようにする。
次に、従来装置におけるロールセンタの導出について、図10に示す従来装置の右輪を車両後方から見た図をもとに説明する。ロールセンタとは、左右両輪のサスペンションジオメトリにより決定するが、ここでは右輪を用いて説明する。
図10において、点116がロールセンタに相当する。このロールセンタ116は、右輪サスペンション回転中心113と右車輪102の接地中心123とを結ぶ直線114と、左輪サスペンション回転中心(図示せず)と左車輪の接地中心(図示せず)とを結ぶ直線115との交点であり、左右輪のサスペンション回転中心と接地中心とによって決定される。
車輪のサスペンション回転中心は、一般に、サスペンションのアッパアームとロアアームとの車両背面図(又は、車両正面図)における延長線の交点である。右輪のサスペンション回転中心113は、車輪側部材103と車体101とを連結する連結部材104及び105において、連結部材104の両端の遥動中心104aと104bとを結んだ直線と、連結部材105の両端の遥動中心105aと105bとを結んだ直線との交点で求められる。
この従来装置では、連結部材105の車体側取付点である車体側遥動中心105aをアクチュエータ109により上下に移動させることで、右輪のサスペンション回転中心113を移動させる。例えば、車体側遥動中心105aを105a’に移動させると、連結部材4と5との延長線の交点である右輪のサスペンション回転中心113は、113’へ移動する。同様に左輪のサスペンション回転中心も移動可能であり、このようにして左右輪のサスペンション回転中心を移動させることにより、ロールセンタ16を移動させている。
これに対して本発明では、連結部材5の車体側の取付部に4節リンク6を組み込むことにより、従来装置におけるアクチュエータ109を用いることなく、ロールセンタを大幅に移動させることが可能となる。
本発明のサスペンション装置におけるロールセンタは、図3に示すような形で導出される。図3は、右輪を車両後方から見た図であり、ロールセンタは点16に相当する。このロールセンタ16は、右輪サスペンション回転中心13と右車輪2の接地中心23とを結ぶ直線14と、左輪サスペンション回転中心(図示せず)と左車輪の接地中心(図示せず)とを結ぶ直線15との交点であり、左右輪のサスペンション回転中心と接地中心とによって決定される。
右輪のサスペンション回転中心13は、車輪側部材3と車体1とを連結する連結部材4及び5において、連結部材4の両端の遥動中心4aと4bとを結んだ直線と、連結部材5の車輪側接合点である遥動中心5bと点17とを結んだ直線との交点で求められる。ここで、点17は4節リンクのリンクアームの車両内部側延長線の交点であり、4節リンク6の遥動中心6aと6bとを結んだ直線と、遥動中心6cと6dとを結んだ直線との交点に相当する。
そして、例えば車両の旋回時において、車輪が定常状態からバウンド状態又はリバウンド状態に移行することにより、4節リンク6の交点17の位置が移動し、その結果、ロールセンタ16が移動される。
図4は、車輪の各状態における4節リンク6及び連結部材5を示しており、図4(a)は定常状態、図4(b)は車輪が定常状態から上方へ移動するバウンド状態、図4(c)は車輪が定常状態から下方へ移動するリバウンド状態である。
4節リンク6の配置によって決定される4節リンク6の交点17は、サスペンションストロークに伴って、例えば、車輪が定常状態からバウンド状態に移行すると点17から点17’へ下がる。このとき、車体1は下がる。また、車輪が定常状態からリバウンド状態に移行すると点17から点17”へ上がる。このとき、車体1は上がる。つまり、4節リンク6の交点17は、サスペンションストロークに伴う4節リンク6の配置の変化によって、上下方向へ大幅に移動する。
これにより、4節リンク6の交点17と連結部材5の車輪側接合点5bとを結ぶ直線が大幅に変化し、右輪サスペンション回転中心13が大幅に移動するので、ロールセンタ16の位置が大幅に移動される。
本発明と同等の効果を従来のロールセンタ制御方式のように、連結部材の車体側取付点を上下させる方式で得ようとした場合、図5に示すようになる。
つまり従来装置に置き換えると、定常状態では、図5(a)に示すように、点17が図10における遥動中心105aに相当し、点5bが遥動中心105bに相当し、点17と点5bとを結ぶ直線に相当する連結部材105を設けることと同等である。
また、バウンド状態では、図5(b)に示すように、点17’が図10における遥動中心105aに相当し、点5bが遥動中心105bに相当し、点17’と点5bとを結ぶ直線に相当する連結部材105を設けることと同等である。
さらに、リバウンド状態では、図5(c)に示すように、点17”が図10における遥動中心105aに相当し、点5bが遥動中心105bに相当し、点17”と点5bとを結ぶ直線に相当する連結部材105を設けることと同等である。
そして、これらの点17、点17’、点17”をアクチュエータ109によって上下に移動させることになる。そのため、本発明のように、ロールセンタを大幅に移動させようとすると、アクチュエータ109による移動量は大きいものとなり、連結部材自体も長い物となってしまう。
したがって、サスペンションのレイアウトの制約を考慮すると、本発明の有効性は明らかである。
次に、本発明の実施形態における動作について説明する。
今、車両が直進走行中であるものとする。この場合には、左右輪は定常状態を維持しており、ロールセンタは図6に示す点16となる。図6は、車両を後方から見た図であり、直進走行中における状態を示している。そして、右輪のサスペンションジオメトリにより決定される右輪サスペンション回転中心13’と右輪接地中心23’とを結ぶ直線と、左輪のサスペンションジオメトリにより決定される左輪サスペンション回転中心13”と左輪接地中心23”とを結ぶ直線との交点により、ロールセンタ16が決定することになる。
このように、車両が直進走行している場合には、車幅方向中心に対して左右対称となる位置に左右輪のサスペンション回転中心が存在し、ロールセンタ16は、車幅方向中心に存在することになる。したがって、左右輪の輪荷重は等しく、車体1が傾くことなく安定した直進走行を継続する。
この状態から、車両が右旋回を行うものとする。この場合には、サスペンションストロークが生じ、その結果、旋回内輪である右輪は定常状態からリバウンド状態に移行し、旋回外輪である左輪は定常状態からバウンド状態に移行する。そのため、連結部材4、5及び4節リンク6における各アームの遥動中心の作用によって、ロールセンタは図7に示す点16’へ移動する。
図7は、車両を後方から見た図であり、右旋回中における状態を示している。右旋回状態において、右輪は定常状態からリバウンド状態に移行するため、図4(c)からも明らかなように、右輪サスペンション回転中心13’は直進状態と比較して旋回外側上方に移動する。また、左輪は定常状態からバウンド状態に移行するため、図4(b)からも明らかなように、左輪サスペンション回転中心13”は直進状態と比較して旋回内側下方に移動する。
その結果、右輪サスペンション回転中心13’と右輪接地中心23’とを結ぶ直線と、左輪サスペンション回転中心13”と左輪接地中心23”とを結ぶ直線との交点であるロールセンタは、直進状態における点16から点16’へ移動する。即ち、右旋回状態において、ロールセンタは直進状態と比較して旋回内側上方へ移動する。
通常、車両が旋回走行すると、車体には遠心力が作用するが、ロールセンタは一般にこの遠心力が作用する車両重心よりも下方に位置するため、上記遠心力は、車両重心と前後輪のロールセンタを結ぶロール軸との間の距離をレバー長とするロールモーメントとして車体に作用する。その結果、車両の旋回円外側部分をバンプ(外側バンプ)させるように、すなわち旋回外輪を車体に対して上昇させるように運動することとなる。
しかしながら、本発明では旋回状態において、ロールセンタを直進状態と比較して旋回内側上方へ移動する。ロールセンタが上方に移動することにより、車両重心8と前後輪のロールセンタを結ぶロール軸との距離が縮まるので、ロール軸回りに作用するロールモーメントは小さくなり、ロール量は低減される。
また、旋回状態に応じてロールセンタが旋回内側に移動されることで、内輪に働くジャッキダウン力が増加し、外輪に働くジャッキアップ力が減少するので、車両のジャッキアップは軽減される。旋回時、つまり車体を中心に左右輪へ逆方向の横力が加わる時、外輪には上下の分力が車体を持ち上げる力(ジャッキアップ力)として作用し、内輪では車体を押し下げる力(ジャッキダウン力)として作用するが、上記のように、内輪のジャッキダウン力が増加し、外輪のジャッキアップ力が減少することで、車両は安定して旋回走行することが可能となる。
ところで、従来装置においては、実際のピボット位置をアクチュエータにより上下に移動させているので、車体のレイアウト上、ロールセンタを車体重心付近にまで移動させることはできない。
これに対して、本発明では、4節リンクにより仮想のピボット位置を設けることが可能である。そして、この仮想のピボット位置は、4節リンクにおける上下のアームの長さを変えたり、車両の直進状態におけるアームの配置角度を変えたりすることによって、所望の位置に設けることができる。
そのため、車両旋回時に、ロールセンタを車体重心点に近づけるようなサスペンションレイアウトを実現することができる。さらに、このような4節リンクを用いることにより、車両旋回時に、ロールセンタを車体重心点より上方に移動させるようなサスペンションレイアウトを実現することもできる。
このように、上記実施形態においては、車体と車輪側部材とを連結する連結部材に4節リンクを備えることで、サスペンションストロークに伴い、車体と連結部材との取付点の瞬間回転中心を大幅に変化させ、サスペンションの瞬間回転中心も大幅に変化させるので、車両のロールセンタ位置を大幅に変えることができる。
これにより、サスペンションストロークに伴って、車両重心点と車両のロールセンタの位置とを相対変化させることができるので、旋回走行時における車体挙動を変化させて、安定した走行を確保することができる。さらに、キャンバ角及びスカッフ変化等のアライメント変化の効果をより一層高めるようなサスペンションジオメトリにすることができる。
また、車体と車輪側部材とを連結する連結部材に4節リンクを備えることで、従来のようにアクチュエータを用いることなくロールセンタ位置を変化させることができるので、旋回毎にアクチュエータを駆動制御してロールセンタ位置を変化させる必要がなくなり、アクチュエータによって車両のエンジンやモータといった出力源が発生するエネルギーを消費してしまうことに起因する燃費の悪化、さらには排出ガスの増加等の悪影響を防止することができる。
さらに、アクチュエータを用いることなくロールセンタ位置を大幅に変化させることができるので、車体側取付点に高出力のアクチュエータを設ける必要がなくなり、安価なシステムで大幅にロールセンタ位置を変化させることができると共に、レイアウト面でも有利となる。
また、アクチュエータを用いることなくロールセンタ位置を変化させることができるので、アクチュエータ等を持たないパッシブなサスペンション装置においても本発明を適用することができ、旋回時のロール角を低減させて、乗員に違和感のない旋回走行を行うことができる。
さらにまた、図5に示すように、連結部材の回転中心17を4節リンクによって導出することにより、連結部材の長さを仮想的に任意の長さにすることができる。これにより、車体のレイアウト上、連結部材(サスペンションアーム)を長くできない場合であっても、所望のサスペンションアーム長さを仮想的に実現することができると共に、短い4節リンクを用いることで連結部材の軽量化を実現することができる。
さらに、車両旋回時において、左右輪のサスペンションの瞬間回転中心を変化させてロールセンタを旋回内側へ移動するので、車両のジャッキアップを低減し、車両をジャッキダウンさせることができるので、乗員に違和感のない安定した旋回走行を行うことができる。
また、車両旋回時において、左右輪のサスペンションの瞬間回転中心を変化させてロールセンタを車両重心に近づけるので、車体ロール運動のモーメントの腕を短くし、車体のロール量(ロール角度)を小さくすることができる。
さらにまた、車両旋回時において、左右輪のサスペンションの瞬間回転中心を変化させてロールセンタを車両重心より上方に移動するので、車体を旋回内側に向かってロールさせることができる。つまり、横加速度の作用する車体の重心点がロールセンタより下方であるので、車体の下部が旋回外側に振り出されるように回転し、車体自体は旋回内側にロールするのである。
元来、人間の官能として、横加速度を生じる旋回運動時には、身体を旋回内側に傾けることが望ましいとされているので、車体を旋回内側にロールさせることができれば、人間の官能に適合したロール運動を達成することができる。したがって、車体を船体内側にろるさせることで、乗員は旋回方向に向かって体を傾けることで安心して旋回することができると共に、乗員の感覚に合った旋回走行を行うことができる。
なお、上記実施形態においては、サスペンションのアッパアームにおける車体側取付点に4節リンクを備える場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図8(a)及び(b)に示すように、4節リンクを前後輪のロアアームにおける車体側取付点に設けるようにしてもよく、さらに後輪に対しては、図8(b)に示すように、車輪側(ナックル側)取付点に設けるようにしてもよい。ここで、図8(a)は4節リンクを前輪に適用した場合の例、図8(b)は後輪に適用した場合の例を示している。
また、上記実施形態においては、ショックアブソーバをサスペンションのロアアームと車体とに取り付ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図8(b)に示すように、ショックアブソーバをサスペンションのアッパアームに取り付けるようにしてもよく、さらにはナックルに取り付けるようにしてもよい。
本発明の実施形態における車両の概略構成図である。 4節リンク機構の詳細図である。 本発明のロールセンタの導出について説明する図である。 車輪の状態変化に伴うロールセンタの移動を説明する図である。 本発明のロールセンタ制御を従来のサスペンション装置に置き換えた場合の図である。 車両直進時におけるロールセンタ位置を説明する図である。 車両右旋回時におけるロールセンタ位置を説明する図である。 4節リンク機構を別部位に適用した場合の図である。 従来のサスペンション装置の概略構成図である。 従来装置におけるロールセンタの導出について説明する図である。
符号の説明
1 車体
2 車輪
3 車輪側部材(ナックル)
4 連結部材(ロアアーム)
5 連結部材(アッパアーム)
6 4節リンク機構
7 ショックアブソーバ
8 車両重心
13 車輪サスペンション回転中心
16 ロールセンタ

Claims (5)

  1. 車輪を回転自在に支持する車輪側部材と、車体と前記車輪側部材とを揺動可能に連結する連結部材とを備え、前記連結部材は、前記車体との連結部及び前記車輪側部材との連結部の少なくとも1箇所に4節リンク機構を備えることを特徴とする車両用サスペンション装置。
  2. 前記4節リンク機構は、車両が旋回しているとき、車両のロールセンタを車幅方向中心に対して旋回内側に移動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション装置。
  3. 前記4節リンク機構は、車両が旋回しているとき、車両のロールセンタを車体重心点に近づけるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション装置。
  4. 前記4節リンク機構は、車両が旋回しているとき、車両のロールセンタを車体重心点より上方へ移動するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション装置。
  5. 前記連結部材は、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションアームにより構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両用サスペンション装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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