JP2007030264A - 電気構造物と該電気構造物を備えたインクジェットヘッド、及び、それらの配線方法 - Google Patents

電気構造物と該電気構造物を備えたインクジェットヘッド、及び、それらの配線方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 圧電素子等の機能素子実装において、機能素子の機能を阻害せずに接続構造の簡素化及び信頼性の確保を可能とした電気構造物と該電気構造物を備えたインクジェットヘッド、及び、それらの配線方法を提供する。
【解決手段】 電極2を有する機能素子1と、電極配線3を有する構造体6と、機能素子1を構造体6に固定する固定部材7と、機能素子1と構造体6の双方に対して接するように設けられて連続面を形成する段差埋め込み用部材8と、段差埋め込み用部材8の表面を含め、機能素子1と構造体6の電極配線3との間を結線するために、金属ナノインクにより形成された結線部9とを備えた電気構造物において、段差埋め込み用部材8上に位置する結線部9の膜厚、及び、段差埋め込み用部材8と機能素子1又は構造体6とのつなぎ目部分上に位置する結線部9の膜厚を、他の結線部9の膜厚に対して厚く形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、導体配線を有する構造体と機能素子とを接続した電気構造物に係り、特に小型化とともに実装構造の簡素化が求められる電気構造物と該電気構造物を備えたインクジェットヘッド、及び、それらの配線方法に関する。
フラットな基板上に形成する電極又は配線を、薄膜形成後のフォトリソプロセスで形成する技術、最近ではインクジェット技術を活用して金属ナノインクを印刷して形成する技術等が実用化及び開発されてきている。ここで、基板上に電極等を積層する薄膜トランジスタ形成において、上層電極を薄膜で形成するときに下層電極部の段差が問題となっている。
この段差部の問題を解決する方法として、特許文献1、2に開示されるように、段差部に絶縁材料を供給する技術が提案されている。これにより薄膜配線形成においても信頼性を確保することができている。しかし、該技術は、あくまでも同一部材(基板)上の電極形成又は配線形成に対して適用されるものである。そして。機能素子間又は機能素子と基板間との接続に対して上述の技術を適用すると、異部材間を接着した部位において歪が大きくなるため、このような歪を起因とした、物理的、電気的な電極の切断又は配線の断線が生じ易くなり、信頼性の低下を招いていた。
一方、電子部品の実装方法としては、特許文献3に開示されるように、電子部品を同一面上に埋め込み実装したうえで、導電性ペーストにて結線する技術が提案されている。このような技術の適用により、電子部品のように樹脂中に埋め込むことが可能な素子に対しては、電子部品エッジ部での歪を低減することができ、歪を起因とした配線の断線の発生を抑制することができ、信頼性の低下を招くことはない。
特開平6−260504号公報 特開2004−61825号公報 特開平11−298110号公報
しかし、インクジェットヘッドに用いられている圧電素子等の機能素子実装においては、機能素子を機能上埋め込むことができないため、機能素子同士、又は、機能素子と基板間等の異種部材同士の配線に対して信頼性ある配線接続ができなかったという問題があった。
本発明は、上記のような問題点に鑑み、機能素子実装において、圧電素子等の機能素子の機能を阻害することなく接続構造の簡素化及び信頼性の確保を可能とした電気構造物と該電気構造物を備えたインクジェットヘッド、及び、それらの配線方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、電極を有する機能素子と、電極配線が形成された構造体と、前記機能素子を前記構造体に固定する固定部材と、前記機能素子と前記構造体の双方に対して接するように設けられることにより連続面を形成する段差埋め込み用部材と、前記段差埋め込み用部材の表面を含めて、前記機能素子と前記構造体の前記電極配線との間を結線するために、金属ナノインクにより形成された結線部と、を具備し、前記段差埋め込み用部材上に位置する前記結線部の膜厚、及び、前記段差埋め込み用部材と前記機能素子又は前記構造体とのつなぎ目部分上に位置する前記結線部の膜厚が、他の結線部の膜厚に対して厚く形成されている電気構造物としたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記固定部材は、前記構造体のコア材料である金属に対して固定されている請求項1記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記固定部材は、導電性部材からなる請求項1又は2に記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記導電性部材が導電性接着剤である請求項3記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記導電性部材が金/錫の共晶接合である請求項3記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記導電性部材がはんだによる接合である請求項3記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、前記構造体は、金属材料をコアとした樹脂成形体であり、該樹脂成型体上に電極配線が形成されている請求項1から6のいずれか1項に記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、前記構造体に形成された前記電極配線は前記樹脂成型体中に埋め込まれており、前記構造体の表面から飛び出している該電極配線の電極高さが前記結線部の膜厚より小さい請求項7記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、前記機能素子又は前記構造体の少なくとも一方の段差埋め込み用部材の接するコーナー部が面取りされている請求項1から8のいずれか1項に記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項10記載の発明は、前記段差埋め込み用部材が熱硬化性樹脂をベースとしたナノコンポジット材料からなる請求項1から9のいずれか1項に記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項11記載の発明は、インクジェット法により金属ナノインクを塗出し、塗出された前記金属ナノインクの一部の膜厚を可変してコントロールした後に、該塗出された金属ナノインクを加熱することにより、前記結線部を形成する請求項1から10のいずれか1項に記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項12記載の発明は、前記結線部が防湿コート剤により保護されている請求項1から11のいずれか1項に記載の電気構造物としたことを特徴とする。
請求項13記載の発明は、前記機能素子が圧電素子である請求項1から12のいずれか1項に記載の電気構造物を備えたインクジェットヘッドとしたことを特徴とする。
請求項14記載の発明は、前記機能素子が圧電素子である請求項2から12のいずれか1項に記載の電気構造物を備えたインクジェットヘッドの共通電極が、前記金属材料からなる前記構造体の前記コアに対して前記導電性部材により接続されているインクジェットヘッドとしたことを特徴とする。
請求項15記載の発明は、電極を有する機能素子と、電極配線が形成された構造体と、前記機能素子を前記構造体に固定する固定部材と、前記機能素子と前記構造体の双方に対して接するように設けられることにより連続面を形成する段差埋め込み用部材と、前記段差埋め込み用部材の表面を含めて、前記機能素子と前記構造体の前記電極配線との間を結線するために、金属ナノインクにより形成された結線部と、を具備する電気構造物の配線方法であって、前記段差埋め込み用部材上に位置する前記結線部の膜厚、及び、前記段差埋め込み用部材と前記機能素子又は前記構造体とのつなぎ目部分上に位置する前記結線部の膜厚が、他の結線部の膜厚に対して厚く形成する結線部形成工程を有する電気構造物の配線方法としたことを特徴とする。
請求項16記載の発明は、前記結線部形成工程は、インクジェット法により金属ナノインクを塗出し、塗出された前記金属ナノインクの一部の膜厚を可変してコントロールした後に、該塗出された金属ナノインクを加熱することにより、前記結線部を形成する工程である請求項15記載の電気構造物の配線方法としたことを特徴とする。
本発明によれば、機能素子実装において、圧電素子等の機能素子の機能を阻害することなく接続構造の簡素化及び信頼性の確保を可能とした電気構造物と該電気構造物を備えたインクジェットヘッド、及び、それらの配線方法を実現することができる。
本発明を実施するための最良の形態は、電極を有する機能素子と、電極配線が形成された構造体と、機能素子を構造体に固定する固定部材と、機能素子と構造体の双方に対して接するように設けられることにより連続面を形成する段差埋め込み用部材と、段差埋め込み用部材の表面を含めて、機能素子と構造体の電極配線との間を結線するために、金属ナノインクにより形成された結線部とを備えた電気構造物において、段差埋め込み用部材上に位置する結線部の膜厚、及び、段差埋め込み用部材と機能素子又は構造体とのつなぎ目部分上に位置する結線部の膜厚を、他の結線部の膜厚に対して厚く形成する。
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施形態は本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
(実施形態1)
本実施形態の電気構造物について、図1を用いて以下に説明する。図1は、本実施形態の電気構造物の概略構成断面図である。図1に示すように、本実施形態の電気構造物は、機能素子1、電極2、電極配線3、成形樹脂4とコア5からなる構造体6、固定部材7、段差埋め込み用部材8、及び、結線部9を備えている。
構造体6には電極配線3が設けられており、電極2を備えた機能素子1は、固定部材7によって構造体6に固定されている。
段差埋め込み用部材8は、電極2と電極配線3との間に連続面を形成し、この連続面上に、電極2と電極配線3との間を接続する結線部9を形成する。
結線部9は、インクジェット法により塗出された金属ナノインクにより形成される。本実施形態は、結線部9において、段差埋め込み用部材8上に位置する結線部9の膜厚、及び、段差埋め込み用部材8と機能素子1(又は構造体6)とのつなぎ目部上に位置する結線部9の膜厚が、その他の結線部9の膜厚よりも厚いことを主な特徴とする。これにより、それぞれ異なる材料から形成されている構造体6と機能素子1との間の配線が歪の影響により断線することを防止することが可能となる。
<実施例1>
本実施例の電気構造物について、図2(a)〜(e)を用いて以下に説明する。図2(a)〜(d)は、本実施例の電気構造物について説明するための図である。図2(e)は、本実施例の電気構造物の概略構成断面図である。
図2(a)に示すように、成形型10(Cr13%以上の組成を有するステンレス金型(HPM38:日立金属)上にプラズマCVDにより、ダイヤモンドライクカーボン膜11(以下DLC膜11)を約0.8μm成膜した。このDLC膜11は、DLC膜11上に形成した金属薄膜のパターニング膜をマスクとして、酸素プラズマ処理により、エッチングし50μm巾の開口パターンを形成した。
その後、表層の金属薄膜を全面エッチングした。開口パターンのピッチは120μmとした。このDLC膜11は絶縁性を有しており、型上に硫酸銅めっき液を使用して電解銅めっき12(電極配線12)を8μm厚で形成した。この電解銅めっき12はDLC膜11の膜厚より、厚付けしているため、電極配線形状は、きのこ形状となる。このときの電極幅は、電解銅めっき12の膜厚に依存し、約65μmとなった。
次に、図2(b)に示すように、この電解銅めっき12により電極配線が形成された型を一部として、SUS430をコア材料としてインサートし、成形樹脂13(熱硬化性半導体封止用樹脂G760L[住友ベークライト製])にてトランスファー成形した。
次に、図2(c)に示すように、離型後、型上に形成した電極配線12は、樹脂成形した構造体14(図2(b)に示した、SUS430をコア材料としてインサートした成形樹脂13)の表面に転写された。この転写された電極配線12は、膜厚8μmとなっているにもかかわらず、構造体14の表面における電極配線12の電極段差(電極高さ)はDLC膜11の膜厚である約0.8μmに過ぎず、電極段差(電極高さ)を非常に小さくすることができている。
次に、図2(d)に示すように、電極配線12の電極段差(電極高さ)に対して、金属ナノインクを成膜後の膜厚2μmにて配線形成した。電極厚に対して電極段差(電極高さ)を小さくすることができており、金属ナノインクの膜厚より薄くできていることから電極段差部における信頼性を向上することができる。そして、この電極配線12に対しては接続性向上のため、ニッケル、金めっき15を施した。
次に、図2(e)に示すように、この電極配線12が形成された構造体14のコア16(であるSUS430)上に、圧電素子17(図1に示す機能素子1に対応)を接着剤18にて接着固定した。この圧電素子17と構造体14との間の表層部に段差埋め込み用部材19を供給し、圧電素子17に設けられた電極20の電極面と構造体14上の電極配線12の電極面を連続面としている。
ここで、段差埋め込み用部材19としてはエポキシ樹脂をベースとしたナノコンポジット樹脂(コンポセランE102[荒川化学工業製])にアミン系硬化剤を含めた樹脂を用いた。このナノコンポジットを用いることにより、段差埋め込み用部材19の機械強度を高めることができる。また、圧電素子17のコーナー部を面取りしている(図1(e)に示す面取り部21)。この面取りにより、段差埋め込み用部材19が確実に埋め込み部に浸透させることが可能となると共に、圧電素子17との密着力を向上させることが可能となる。尚、この面取りは、圧電素子17側に形成するだけではなく、構造体14側に形成しても同様の効果を得ることができる。
次に、図2(e)に示すように、この圧電素子17を構造体14上の電極配線12に対して位置合わせを行い、ダイシングマシンにて溝加工した。位置合わせを行い溝加工することで、圧電素子17の電極20と構造体14に設けられた電極配線12とは、ほぼ直線状に形成されている。 そして、この圧電素子17の電極20と構造体14に設けられた電極配線12との間を(段差埋め込み用部材19の表面を含む。)、インクジェット装置を用いた銀ナノインク(住友電工製)で印刷することにより、配線を形成した。その後、200℃、30分の加熱硬化をすることで結線(結線部22)した。
本実施例では、図2(e)に示すように、銀ナノインクをインクジェット装置により塗出して配線(結線部22)を形成するに際し、段差埋め込み用部材19の表面、及び、段差埋め込み用部材19と他部材とのつなぎ目部近傍において、結線部22(金属ナノインク)の膜厚を厚く形成している。
本実施例では、構造体14上の電極配線12に対して所定の駆動駆動電圧を加えることにより、圧電素子17が駆動できることを確認した。また、銀ナノインクを用いて形成した結線部22に防湿コート剤を塗布した。これは、結線部22のマイグレーションを防止することを目的としている。また、防湿コート剤の代わりに樹脂を供給することで、結線部22の補強も兼ね備えることができる。
本実施例において、構造体14上の電極配線12に対して、圧電素子17のドライバーIC23をフリップチップ実装することにより、インクジェットヘッド用の駆動回路を形成することができる。ここで、型上に形成したDLC膜11は硬度が高く耐磨耗性に優れ、離型性も良いことから、無機フィラーを含有した樹脂成形に対しても、型上に形成したパターン絶縁膜として耐久性に優れている。
よって、繰り返し使用回数を更に多くすることができるため、電極配線形成に対して毎回フォトリソプロセスをする必要がなくなる。従って、製造プロセスの簡素化による低コスト化と、レジスト等の使用部材を削減できるため、環境負荷を低減することができる。尚、DLC膜11以外にも絶縁性に優れ、フォトリソプロセスでパターニングが可能な窒化膜等を適用することもできる。
本実施例によれば、圧電素子17(図1では機能素子1に対応)を構造体14に対して固定し、段差埋め込み用部材19にて連続面を形成し、金属ナノインクにて結線接続していることから(結線部22)、低コストで接続することが可能となる。また、段差埋め込み用部材19近傍の金属ナノインクにより形成された結線部22の膜厚を厚くしていることから、歪等に対して断線しにくくなり、配線の信頼性を向上させることができる。
本実施例によれば、構造体14が金属材料をコア16とした樹脂成形体であることから、構造体14の熱伝導性を向上させるとともに膨張率を低減させることができ、IC実装時の信頼性を向上させることができる。また、段差埋め込み用部材19の接触部を面取りしていることから(面取り部21)、接着力を向上させることができ、機械的ストレスに対して結線部22の信頼性を向上させることができる。
本実施例によれば、構造体14に電極配線12が埋め込まれており、電極高さを抑えることができるため、結線部22の信頼性を向上させることができる。また、結線部22を防湿コート剤にて保護していることから、結線部22における金属ナノインクのマイグレーションを防止することができ、信頼性を向上させることができる。更に、段差埋め込み用部材19を、熱硬化性樹脂をベースとしたナノコンポジット材料とすることにより、機械的強度を向上させることができ、結線部22の信頼性を向上させることができる。
本実施例によれば、インクジェット法により、金属ナノインクによる配線を形成するため、配線の一部の膜厚を容易に厚くすることができる。よって、単純なプロセスで信頼性を向上させることができる。また、圧電素子17と構造体14上に設けられた電極(電極配線12)とを金属ナノインク配線による結線としていることから(配線分22)、実装構造を単純化することができ、インクジェットの長尺化等に対しても容易に対応することができる。
<実施例2>
本実施例は、実施例1の変形例である。よって、共通する部分については一部説明を省略し、本実施例の特徴部分を主に図3を用いて以下に説明する。図3は、本実施例の電気構造物の概略構成断面図である。図3に示すように、図3に示すように、本実施例では、図2に示す実施例1における電気構造物に用いられる接着剤18に代えて、導電性接着剤24を用いた。
具体的には、電極配線12が形成された構造体14に対して、圧電素子17を、金めっきを施したSUS430からなるコア16上に導電性接着剤24にて接着固定した。この圧電素子17の接着面には共通電極を形成しておくことで、構造体14中のSUS材に対して共通電極を引き出すことが可能となる。
本実施例では、共通電極を圧電素子17の裏面から大面積で引出すことで、共通電極の配線抵抗を大幅に低減することができる。本実施例では、構造体14にインサートした金属材料に接合し、共通電極を引き出しているが、構造体14の表面に形成した電極に対して接合しても同様の効果を得ることができる。
本実施例では、導電性接着剤24により圧電素子17(図1に示す機能素子1に対応)を構造体14に固定することで、圧電素子17の電極を構造体14側に引出すことができ、実装構造を簡素化することができる。また、構造体14のコア16である金属材料(SUS430)に対して、圧電素子17の電極を引出していることから、実装構造を簡素化することができる。更に、圧電素子17と構造体14上の電極(電極配線12)とを金属ナノインク配線により結線していることから(結線部22)、実装構造を単純化することができインクジェットの長尺化等に対しても容易に対応することができる。
<実施例3>
本実施例は、実施例2の変形例である。よって、共通する部分については説明を省略し、本実施例の特徴部分について図4を用いて以下に説明する。図4は、本実施例の電気構造物の概略構成断面図である。図4に示すように、本実施例では、実施例2において、SUS430のニッケル、金めっき部(図1(d)参照。)を錫めっきに置き換えて形成し、インサート成形して構造体14を作製した。圧電素子17上に形成した裏面側の金電極と上記錫めっきとを、熱圧着により金/錫の共晶接合を行った。他のプロセスは、実施例2と同じである。
これにより、圧電素子17とSUS430からなるコア16とを強固に接合させることができ、圧電素子17の振動を吸収することなく圧電素子17の優れた変位特性を得ることができる。尚、圧電素子17とSUS430からなるコア16との接合をはんだにて行うことも可能である。また、本実施例では、構造体14にインサートした金属材料に接合し、共通電極を引き出しているが、構造体14表面に形成した電極に対して接合することも可能である。
本実施例によれば、段差埋め込み用部材近傍の金属ナノインク(結線部22)の膜厚を厚くしていることから、歪等に対して断線しにくくなり、配線部の信頼性を向上させることができる。また、導電性接着剤により固定することで、圧電素子17(図1に示す機能素子に対応)の電極を構造体14側に引出すことができ、実装構造を簡素化することができる。
本実施例によれば、インクジェット法により、金属ナノインクによる配線を形成し、結線部22の一部の膜厚を厚くすることができるため、単純なプロセスで信頼性を向上させることができる。また、圧電素子17と構造体14上の電極20とを金属ナノインク配線により結線していることから、実装構造を単純化することができ、インクジェットの長尺化等に対しても容易に対応することができる。
<実施例4>
本実施例は、実施例1の応用例である。よって、共通する部分については説明を省略し、本実施例の特徴部分のみ、図5を用いて以下に説明する。図5は、本実施例の電気構造物を備えたインクジェットヘッドの概略構成正面図である。図5に示すように、本実施例は、実施例1と同様にして構造体30を形成し、電極配線29が形成された構造体30に対して、圧電素子26を接着剤にて接着固定した。この圧電素子26と構造体30との間の表層部に段差埋め込み用部材27を供給し、圧電素子26の電極面(電極25)と構造体30上の電極面(電極配線29)を連続面としている。
ここで、段差埋め込み用部材27としてはエポキシ樹脂をベースとしたナノコンポジット樹脂(コンポセランE102(荒川化学工業製))にアミン系硬化剤を含めた樹脂を用いた。このナノコンポジットを用いることにより、段差埋め込み用部材27の機械強度を高めることができる。その後、圧電素子26をダイシングマシンにて溝加工した。本実施例では、この際、構造体30上の電極配線29に対する特別な位置合わせを行わなかった。つまり、溝加工による圧電素子26の電極25位置と構造体30上の電極配線29とは相対的な位置ズレが発生することとなる。
この圧電素子26の電極25と構造体30上の電極配線29との位置を双方の電極あるいはアライメントを認識することにより、位置補正を行い、インクジェット装置により銀ナノインク(住友電工製)を使用して、段差埋込用部材27表面を介して結線部28を配線した。配線後、200℃、30分の条件で加熱することで銀ナノ粒子を融着させ、結線した。構造体30上の電極配線29に対して所定の駆動駆動電圧を加えることにより、圧電素子26が駆動できることを確認した。
本実施例の配線結線によれば、機能素子(本実施例では圧電素子26)と構造体30上の電極配線29との位置合わせを精密に行う必要がなくなることから、製造工程を簡略化することができる。例えば、本実施例の圧電素子26の溝加工においても、個別に位置合わせする必要がなくなり、多数個一括で溝加工することが可能となる。
本実施形態の電気構造物の概略構成断面図である。 (a)は、第1の実施例の電気構造物について説明するための図である。(b)は、第1の実施例の電気構造物について説明するための図である。(c)は、第1の実施例の電気構造物について説明するための図である。(d)は、第1の実施例の電気構造物について説明するための図である。(e)は、第1の実施例における電気構造物の概略構成断面図である。 第2の実施例における電気構造物の概略構成断面図である。 第3の実施例における電気構造物の概略構成断面図である。 第4の実施例の電気構造物を備えたインクジェットヘッドの概略構成正面図である。
符号の説明
1 機能素子
2、20、25 電極
3、12、29 電極配線
4、13 成形樹脂
5 コア
6、14、30 構造体
7 固定部材
8、19、27 段差埋め込み用部材
9、22、28 結線部
10 成形型
11 ダイヤモンドライクカーボン膜(DLC膜)
15 ニッケル、金めっき
16 コア
17、26 圧電素子
18 接着剤
21 面取り部
23 IC
24 導電性接着剤

Claims (16)

  1. 電極を有する機能素子と、電極配線が形成された構造体と、前記機能素子を前記構造体に固定する固定部材と、前記機能素子と前記構造体の双方に対して接するように設けられることにより連続面を形成する段差埋め込み用部材と、前記段差埋め込み用部材の表面を含めて、前記機能素子と前記構造体の前記電極配線との間を結線するために、金属ナノインクにより形成された結線部と、を具備し、
    前記段差埋め込み用部材上に位置する前記結線部の膜厚、及び、前記段差埋め込み用部材と前記機能素子又は前記構造体とのつなぎ目部分上に位置する前記結線部の膜厚が、他の結線部の膜厚に対して厚く形成されていることを特徴とする電気構造物。
  2. 前記固定部材は、前記構造体のコア材料である金属に対して固定されていることを特徴とする請求項1記載の電気構造物。
  3. 前記固定部材は、導電性部材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気構造物。
  4. 前記導電性部材が導電性接着剤であることを特徴とする請求項3記載の電気構造物。
  5. 前記導電性部材が金/錫の共晶接合であることを特徴とする請求項3記載の電気構造物。
  6. 前記導電性部材がはんだによる接合であることを特徴とする請求項3記載の電気構造物。
  7. 前記構造体は、金属材料をコアとした樹脂成形体であり、該樹脂成型体上に電極配線が形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電気構造物。
  8. 前記構造体に形成された前記電極配線は前記樹脂成型体中に埋め込まれており、前記構造体の表面から飛び出している該電極配線の電極高さが前記結線部の膜厚より小さいことを特徴とする請求項7記載の電気構造物。
  9. 前記機能素子又は前記構造体の少なくとも一方の段差埋め込み用部材の接するコーナー部が面取りされていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電気構造物。
  10. 前記段差埋め込み用部材が熱硬化性樹脂をベースとしたナノコンポジット材料からなることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の電気構造物。
  11. インクジェット法により金属ナノインクを塗出し、塗出された前記金属ナノインクの一部の膜厚を可変してコントロールした後に、該塗出された金属ナノインクを加熱することにより、前記結線部を形成することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の電気構造物。
  12. 前記結線部が防湿コート剤により保護されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の電気構造物。
  13. 前記機能素子が圧電素子である請求項1から12のいずれか1項に記載の電気構造物を備えたことを特徴とするインクジェットヘッド。
  14. 前記機能素子が圧電素子である請求項2から12のいずれか1項に記載の電気構造物を備えたインクジェットヘッドの共通電極が、前記金属材料からなる前記構造体の前記コアに対して前記導電性部材により接続されていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  15. 電極を有する機能素子と、電極配線が形成された構造体と、前記機能素子を前記構造体に固定する固定部材と、前記機能素子と前記構造体の双方に対して接するように設けられることにより連続面を形成する段差埋め込み用部材と、前記段差埋め込み用部材の表面を含めて、前記機能素子と前記構造体の前記電極配線との間を結線するために、金属ナノインクにより形成された結線部と、を具備する電気構造物の配線方法であって、
    前記段差埋め込み用部材上に位置する前記結線部の膜厚、及び、前記段差埋め込み用部材と前記機能素子又は前記構造体とのつなぎ目部分上に位置する前記結線部の膜厚が、他の結線部の膜厚に対して厚く形成する結線部形成工程を有することを特徴とする電気構造物の配線方法。
  16. 前記結線部形成工程は、インクジェット法により金属ナノインクを塗出し、塗出された前記金属ナノインクの一部の膜厚を可変してコントロールした後に、該塗出された金属ナノインクを加熱することにより、前記結線部を形成する工程であることを特徴とする請求項15記載の電気構造物の配線方法。
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