JP2009021338A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Takeshi Sano
武 佐野
Hiroshi Kobayashi
寛史 小林
Hideaki Okura
秀章 大倉
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Abstract

【課題】
基材に導体配線が形成された配線基板について、細配線形成が可能ではんだ接続部の応力緩和性能に優れるとともに信頼性を確保するためのソルダーレジスト等のオーバーコート性能を確保できる配線基板を工夫すること。
【解決手段】
上記の導体配線と基材との界面に第二の絶縁層が介在していること、導体配線の接着界面が基材表面の高さと異なること、第二の絶縁層が基材よりも低弾性率であること、第二の絶縁層が導体配線の直下にあり、少なくともその一部が独立して形成されていること、導体配線が断面凸部に形成されていること、導体配線と上記第二の絶縁層とによる凸部の断面形状がきのこ形状をしており、その一部が基材に埋め込まれていること、上記第二の絶縁層がエラストマーであること。

【選択図】 図1

Description

この発明は導体配線を有する構造体と機能素子とを接続した電気構造物、すなわち配線基板に係り、小型化されかつ実装信頼性が高められたものであり、例えばセンサ等の配線基板に利用することで格別に効果があるものである。
この発明に対する先行技術として、特開2005−281509号公報(特許文献1)に記載されている金属ベース回路基板、特開2006−202913号公報(特許文献2)に記載されているものがある。
上記特許文献1の記載によれば、その発明は、金属板と導電回路との密着性に優れ、しかも応力緩和性にも優れ、急激な加熱/冷却を受けても、はんだ或いはその近傍でのクラック発生等の異常を生じない、耐熱性、放熱性、更に耐湿性に優れている金属ベ−ス回路基板を提供することを課題とし、金属板の少なくとも一主面に絶縁層を介して回路を設けてなる金属ベース回路基板について、(a)付加反応型シリコーン樹脂からなる接着性樹脂、(b)シリコーンの骨格を有し、主鎖に少なくとも1個以上の活性シリル水素結合を有する硬化促進剤、及び(c)無機充填剤からなることを特徴とする硬化性樹脂組成物の硬化体であって、貯蔵弾性率が、−40℃で0.3GPa以下であり、かつ125℃で0.05GPa以上0.1GPa以下であることを特徴とする硬化体からなることをその解決手段とするものである。
また、上記特許文献2の記載によれば、その発明は、基材上の凸形状構造からなる配線の応力集中を緩和し、基材と配線との接合界面における破壊が回避されると共に優れた強度を発揮し、信頼性が高く、微細パターンの形成が可能な配線構造体とその製造方法を提供することを課題とし、基材上に設けられる配線の凸形状構造を、基材部と導電部とから構成し、導電部は導電材料により形成すると共に基材部は成形材料により基材の一部として形成し、かつ導電部と基材部との接合界面が基材表面の高さと異なる位置となるように設けるもので、一方の型にレジストパターンを形成し導電部を形成した後、他方の型を重ね合わせて成形材料を充填し熱処理し、その後、離型して配線構造体を製造することをその解決手段とするものである。
〔従来技術の問題点〕
電子機器の小型、高機能化のため、電子部品の接続ピッチは狭ピッチ化の一途をたどっている。配線基板上への電子部品実装においては、BGA,CSP等のエリアアレイパッケージ実装が多く用いられてきており、はんだ接続部の熱応力に対する更なる信頼性向上が求められている。ここで、この熱応力に対する接続信頼性を向上する方策として、低弾性率のシリコーン樹脂を絶縁層とすることで応力緩和可能とした金属ベース回路基板が、上記特許文献1の発明によって提案されている。しかし、この従来技術では、基材絶縁層が低弾性率の付加反応型シリコーン樹脂で構成されていることから、配線密着力が低く微細配線を形成することができなかった。また、基材絶縁膜表層が撥液性を有するため、ソルダーレジストの濡れ性および接着性が悪いという問題がある。
また、上記特許文献2の従来技術は凸形状構造からなる配線を提案しているものである。しかし、この従来技術は、基材の弾性率をあまり下げられないことから、応力緩和は形状効果によるもののみとなり、このため、応力緩和性能に限界があるという問題がある。
特開2005−281509号公報 特開2006−202913号公報
この発明の基本的な課題は、基材に導体配線が形成された配線基板について、細配線形成が可能ではんだ接続部の応力緩和性能に優れるとともに信頼性を確保するためのソルダーレジスト等のオーバーコート性能を確保できる配線基板およびその製造方法を工夫することであり、具体的には、第1の課題は応力緩和性能に優れた配線基板を提供することであり、第2の課題は配線密着力および応力緩和性能のバランスの取れた配線基板を提供することであり、第3の課題はソルダーレジスト等のオーバーコート性能を確保できる配線基板を提供することであり、第4の課題は接着強度を高めた配線基板を提供することである。
以上の具体的課題は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、又は請求項6に係る発明の課題であるが、請求項7乃至請求項9に係る発明の課題は、上記第1の課題「応力緩和性能に優れた配線基板を提供する」ことである。
さらに、第5の課題は応力緩和性能に優れた配線基板を低コストで生産できる製造方法を提供することであり、これは請求項10、請求項11に係る発明の課題である。
さらにまた、第6の課題は応力緩和性能および信頼性に優れた金属ベース基板を提供することであり、これは請求項12に係る発明の課題であり、
さらにまた、第7の課題は応力緩和性能に優れた立体配線基板を提供することであり、これは請求項13に係る発明の課題である。
1.配線基板に関する発明の上記課題を解決するための手段は、基材に導体配線が形成された配線基板を前提として、次のとおりである。
(1)導体配線と基材との界面に第二の絶縁層が介在していること(請求項1の発明)。
(2)上記(1)と、導体配線の接着界面が基材表面の高さと異なること(請求項2の発明)。
(3)上記(1)と、第二の絶縁層が基材よりも低弾性率であること(請求項3の発明)。
(4)上記(1)と、第二の絶縁層が導体配線の直下にあり、少なくともその一部が隣接する第二の絶縁層に対して不連続に形成されていること(請求項4の発明)。
(5)上記(1)と、導体配線が断面凸部に形成されていること(請求項5の発明)。
(6)上記(1)と、導体配線と上記第二の絶縁層とによる凸部の断面形状が下向きのきのこ形状をしており、その一部が基材に埋め込まれていること(請求項6の発明)。
(7)上記(3)と、その第二の絶縁層がエラストマーであること(請求項7の発明)。
(8)上記(3)と、その第二の絶縁層がエラストマー粉体を含有している樹脂であること(請求項8の発明)。
(9)上記(7)または(8)と、そのエラストマーがシリコーンゴムであること(請求項9の発明)。
2.配線基板の製造方法に関する発明の上記課題を解決するための手段は、基材に導体配線が形成された配線基板の製造方法を前提として、次のとおりである。
(1)上記1の(1)の配線基板の製造方法について、上記第二の絶縁層を導体配線に対して電着により転写形成し、その後、基材に転写形成すること(請求項10の発明)。
(2)上記1の(1)の配線基板の製造方法について、上記第二の絶縁層を導体配線に対してオフセット印刷手法により形成し、その後、基材上に転写すること(請求項11の発明)。
本発明の効果を、各請求項の発明毎に整理すれば、次のとおりである。
(1)請求項1に係る発明
導体配線と基材との界面に第二の絶縁層を有している。この第二の絶縁層に基材としての機能と配線部を接着固定するための機能とをもたせることができ、このことによって配線基板の高機能化が図られる。
(2)請求項2に係る発明
導体配線の接着界面が基材表面の高さと異なる構成になっているので、配線密着強度の確保と応力緩和性能の確保を同時に実現できる。
なぜなら、導体配線の接着面積を大きくでき、低弾性率な絶縁層を形成しているからである。
(3)請求項3に係る発明
第二の絶縁層が基材よりも低弾性率としているため、はんだ接続部等に加わる応力に対する緩和性能を向上できるとともに、基材の剛性を高められることから寸法安定性、形状安定性を向上させることができる。
(4)請求項4に係る発明
第二の絶縁層が配線直下(又は頂部)にあり、少なくともその一部が隣接する第二の絶縁層に対して不連続に形成されている。このため、導体配線近傍の配線基板の表層には基材と第二の絶縁層が共存しており、第二の絶縁層として、例えば、シリコーン系樹脂等の撥液性を有する材料を使用してもソルダーレジスト等のオーバーコート性能を確保することができる。
(5)請求項5に係る発明
導体配線が凸形状部に形成されていることにより、形状効果による応力緩和性能が向上する。
(6)請求項6に係る発明
導体配線の断面が下向きのきのこ形状をしており、その一部が配線基板に埋め込まれていることから、第二の絶縁層との接着面積を大きく、接着力を向上させることができる。
(7)請求項7,8に係る発明
第二の絶縁層がエラストマー、又はエラストマー粉体を含有している樹脂であることから、応力緩和特性を向上できる。
(8)請求項9に係る発明
第二の絶縁層がシリコーンゴムであることから、応力緩和性能と耐熱性に優れている。
(9)請求項10,11に係る発明
第二の絶縁層が導体配線に対して、電着あるいはオフセット転写により形成し、その後、これを基材表面に転写形成する単純な工程で製造されることから、低コスト化が図られる。
(10)請求項12,13に係る発明
請求項12,13に係る発明は配線基板の構造に関するものであり、その効果は次のとおりである。
(イ)請求項12に係る発明は、金属ベース基板上に絶縁性を有する基材および第二の絶縁層を有しているので、放熱性に優れるとともに応力緩和性および接着性に優れている。
(ロ)請求項13に係る発明は、応力緩和性能に優れた立体配線基板とすることができ、このことによる狭ピッチ接続効果と立体配線基板の小型化効果により、電子デバイスの更なる軽薄短小化が図られる。
次いで、図面を参照して実施例1、実施例2、実施例3、実施例4を説明する。
これらの実施例は、この発明をセンサ、インクジェットヘッド、発光素子モジュール等に用いられる配線基板に適用した具体例であるが、あわせて製造方法についての具体例を説明する。
実施例1について図1を参照しながら説明する。ちなみに、この実施例1は請求項1,2,3,4,5,10の発明の実施例に当たる。
〔第1〕
実施例1では、厚さ約50μmのステンレスフィルム(SUS304)11上にポリイミド絶縁膜12を約15μmの厚さでコーティングし、このポリイミド絶縁膜12をArFエキシマレーザ加工して開口パターンを形成した。この開口パターンは0.5mmピッチ2列に電極配置された10mm□のWL−CSP(Wafer Level−Chip Size Package Chip)実装に対応しており、引きまわし配線最小パターン幅は50μmとしている。
このステンレスフィルム11上には樹脂離型性を確保するため、フッ素系コーティング層13を湿式で薄膜コーティングしている。
また、このポリイミド絶縁膜12をめっき絶縁膜として活用し、ステンレスフィルム11上のポリイミド開口部に電解銅めっきによる導体配線14を8μmの厚さで形成した。
また、上記導体配線(電解銅めっき)14上に第二の絶縁層15として、電着法により膜厚約10μmのポリイミド膜を形成した。上記電解銅めっき厚と第二の絶縁層15(ポリイミド電着膜)の総厚がステンレスフィルム上のポリイミド絶縁膜12の膜厚よりも厚くなっている(図1(a))。
〔第2〕
そして、上記の導体配線14の電解銅めっきおよび第二の絶縁層(ポリイミド絶縁膜)を形成したステンレスフィルム11を成形装置にインサートして、熱硬化性半導体封止用エポキシ樹脂(EME−G760L:住友ベークライト製)で基材16をトランスファ成形した。この基材16として用いている熱硬化性半導体封止用エポキシ樹脂は機械的な特性を確保するため、シリカフィラーを約80wt%含有しているものである。このため、第二の絶縁層15となるポリイミド電着膜の方が基材16よりも低弾性率となっている(図1(b))。
〔第3〕
離型すると、ステンレスフィルム11上に形成した導体配線14は、樹脂成形した基材16の表面に転写されることになる。この転写された導体配線14は、上記基材16上の凸部の頂部に形成されており、第二の絶縁層15であるポリイミド膜を介して基材16上に形成されていることになる(図1(c))。
〔第4〕
上記基材16上にソルダーレジストをスクリーン印刷した。
比較例1として、上記ステンレスフィルム上に導体配線(電解銅めっき)を15μmの厚さで形成し、直接、熱硬化性半導体封止用エポキシ樹脂(EME−G760L:住友ベークライト製)で基材16をトランスファ成形した。そして離型して、上記導体配線を上記基材16の表面に転写させた。
この比較例1および実施例1のそれぞれの基板について、ポストベーク実施後に上記WL−CSPをはんだ実装し、熱衝撃試験(−25⇔125℃)を実施した(図1(d))。
〔試験結果〕
(1)比較例1では200サイクルにてはんだ接合部(図1(d)における「はんだ」参照)の破壊が発生しはじめた。
(2)一方、実施例1では、上記「はんだ」の破壊はなく1000サイクルをクリアした。これで、第二の絶縁層15の応力緩和効果が格別顕著であることが確認された。
第二の絶縁層15の応力緩和効果は、凸形状となる電極形状効果と第二の絶縁層の変形特性によるものであり、電極形状効果を利用できることから第二の絶縁層の弾性率を極端に下げる必要が無くなる。このことによって、導体配線の接着力を顕著に高くすることができる。
なお、本構成では電解銅めっきを絶縁膜開口パターン部にのみ形成していることから、更なる微細配線形成にも対応可能である。
〔その他〕
実施例1では、ステンレスフィルム上に形成した微細配線を樹脂基材に転写させて配線基板を製作したが、この絶縁膜パターンを有するステンレスフィルムを繰返し使用して、電解銅めっきと成形転写を繰り返すことにより、フォトリソプロセス等のパターン形成プロセスフリーで製作することができる。なお、ここではステンレスフィルムを使用したが、耐食性の高い金型用鋼材の適用等も可能である。
また、第二の絶縁層15の厚さをここでは10μmとしたが、これよりも膜厚が薄くても同様の効果が得られる。2μm以上で効果があるが、顕著な効果を得るには5μm以上が好ましい。一方、膜厚が厚くなるほど応力緩和性能が向上するが、微細化および電着析出性からすれば、厚膜は20μm以下であるのが好ましい。
実施例2について図2を参照して説明する。ちなみに、この実施例2は請求項1,2,3,4,6,7,8,9、11の発明の実施例に当たる。
〔第1〕
ステンレスフィルム11(SUS304)上にフッ素系絶縁層22(エレコート ナイスロン)を約5μm厚で電着し、この上記フッ素系絶縁層22をArFエキシマレーザ加工して開口パターンを形成した。この開口パターンは0.5mmピッチ2列に電極配置された10mm□のWL−CSP(Wafer Level−Chip Size Package Chip)実装に対応しており、引きまわし配線最小パターン幅は電解銅めっきによる配線幅太りを考慮して40μmとしている。
また、上記フッ素系絶縁層22をめっき絶縁膜として活用し、ステンレスフィルム11上のフッ素系膜開口部に導体配線24の電解銅めっきを8μmの厚さで形成した。この導体配線(電解銅めっき)の厚さをフッ素系絶縁厚22よりも厚く形成しているため、導体配線(電解銅めっき)の断面形状はきのこ形状をしている。
そしてまた、このステンレスフィルム11上にオフセット印刷手法により、第二の絶縁層25としての粘弾性特性を適正化したエラストマー層を約10μmの厚さで転写させた。この第二の絶縁層25はフッ素系絶縁層22の上には形成されず、導体配線24(電解銅めっきパターン部)に転写された(図2(a))。
〔第2〕
そして、実施例1と同様にして、樹脂の基材16をトランスファ成形し(図2(b))。これを離型させると、ステンレスフィルム11上に形成した導体配線24は、樹脂成形した基材16の表面に転写される(図2(c))。
転写された導体配線24は、実施例1の場合と同様に、きのこ形状を有しており、基材に対して埋め込まれており、また、導体配線24と基材16の間に第二の絶縁層25(エラストマー層)が介在している。
そして、上記エラストマーをシリコーンゴム系の材料で構成することで、非常に低弾性で耐熱性を有する配線基板となる。
ここで、導体配線24は基材16の表面に埋め込まれた構造であり、また、エラストマーと接着されていることから、基材16との接着面積を格段に大きくすることができ、これにより、接着強度を顕著に高くすることができる。
そして、上記基材16上にソルダーレジストをスクリーン印刷した。このソルダーレジスト印刷においても、撥液性の高いエラストマーを応力緩和層に用いたとしても、大半は基材表面が露出しており、ソルダーレジストは基材16と接着するため、信頼性の高い配線基板が作成される。
〔試験結果〕
実施例2の基板について、ポストベーク実施後、上記WL−CSPをはんだ実装し(図2(d))、熱衝撃試験(−25⇔125℃)を実施した。その結果、全く問題なく1000サイクルをクリアし、第二の絶縁層の応力緩和効果が顕著に高いことが確認された。
〔その他〕
実施例2では第二の絶縁層をエラストマー樹脂で形成したが、エラストマー粉体を例えばエポキシ等の樹脂に分散させた絶縁膜でも同様の特性が確保される。また、エラストマー粉体を分散させる樹脂と基材に用いる樹脂を同じものにすることで、接着強度をさらに高くすることができる。
また、エラストマーとしては弾性特性に優れ、されに耐熱性に優れたシリコーンゴムが適している。
また、基材16として熱膨張率の低い熱硬化性半導体封止用エポキシ樹脂を用いており、このことから、温度変化に対する膨張収縮および反りを低減でき、累積ピッチ精度向上とともに実装信頼性が高められている。
さらに、実施例2では第二の絶縁層25の厚さを10μmとしているが、より膜厚が薄くても同様の効果が得られ、2μm以上で効果がある。ただし、実際には5μm以上が好ましい。一方、第二の絶縁層が厚いほどその応力緩和性能が高い。しかし、微細化およびオフセット転写性から50μm以下で効果があるが、30μm以下であることが望ましい。
実施例3について図3を参照しながら説明する。ちなみに、この実施例3は請求項1,2,3,4,6,7,8,9,11,12の発明の実施例に当たる。
〔第1〕
ステンレスフィルム(SUS304)11上にフッ素系絶縁層22(エレコートナイスロン)を約5μmの厚さで電着し、このフッ素系絶縁層22をArFエキシマレーザ加工して開口パターンを形成した。この開口パターンは0.5mmピッチ2列に電極配置された10mm□のWL−CSP(Wafer Level−Chip Size Package Chip)実装に対応しており、引きまわし配線最小パターン幅は50μmとしている。
そして、上記のフッ素系絶縁層22をめっき絶縁膜として活用し、ステンレスフィルム11上のフッ素系膜開口部に導体配線24の電解銅めっきを8μmの厚さで形成した。この電解銅めっきの厚さはフッ素系絶縁層22よりも厚く形成しているため、導体配線24の断面形状はきのこ形状をしている。
また、上記ステンレスフィルム11上にオフセット印刷手法により、第二の絶縁層25(粘弾性特性を適正化したエラストマー)を約10μmの厚さで転写させた。この第二の絶縁層25は、フッ素系絶縁層22上には転写されず、導体配線24の電解銅めっきパターン部に転写される。
そしてまた、アルミ板30の両面に50μmの厚さの接着シート31,31(例えば、株式会社東レ製の速硬化TSA)を80℃,1MPaラミネートし、上記ステンレスフィルム11の導体配線形成面を接着シート31,31側にして重ね合わせ、190℃,3.0MPa,2minの条件で熱圧着する(図3(a))。
〔第2〕
ステンレスフィルム11上に形成した導体配線24は、ステンレスフィルム11が剥離されると、アルミをベースとしたアルミ板30の表面に転写される(図3(b))。
〔第3〕
ステンレスフィルム11上に形成された導体配線24は、アルミ板30に対して所定の剥離角を持って剥離されるので、転写性に優れている。
また、ステンレスフィルムをロールtoロール形態で流すことにより、生産性を大幅に向上させることができる。転写された導体配線24はきのこ形状をしており、その重部が基材31に対して埋め込まれており、更には導体配線24と基材31間に第二の絶縁層25(エラストマー層)が介在している。
そして、上記基材31上にソルダーレジストをスクリーン印刷した。
〔試験結果〕
この実施例3の配線基板について、ポストベーク実施後、上記WL−CSPをはんだ実装し、熱衝撃試験(−25⇔125℃)を実施した。その結果、全く問題なく1000サイクルをクリアしたので、第二の絶縁層の応力緩和効果が顕著であることが確認された。
次いで、実施例4を図面4を参照して説明する。ちなみにこの実施例4は請求項1,2,3,4,5,10,13の発明の実施例である。
〔第1〕
STAVAXを金型41とし、その樹脂成形面にフッ素系絶縁層(エレコートナイスロン)を約15μmの厚さで電着した。このフッソ系絶縁層は電着による絶縁膜であるので、緻密で立体形状に対しても膜厚制御が容易である。
そして、上記金型41上のフッ素系絶縁層をArFエキシマレーザ加工して所定の開口パターンを形成した。この開口パターン形成に当たっては、金型41側を位置決め制御することによって、立体的なパターン形成を行う。
また、上記フッ素系絶縁層をめっき絶縁膜として活用し、金型41上のフッ素系膜開口部に導体配線44の電解銅めっきを約8μmの厚さで形成した。そして、この導体配線(電解銅めっき)44上に第二の絶縁層45として、電着法によって膜厚約10μmのポリイミド層を形成した。この場合、電解銅めっき厚とポリイミド電着層の総厚をステンレスフィルム11上のフッソ系絶縁層よりも厚くしている。
そしてまた、上記導体配線(電解銅めっき)および第二の絶縁層45(ポリイミド電着パターン)を形成した金型41を用いて、熱硬化性半導体封止用エポキシ樹脂(EME−G760L:住友ベークライト製)で基材46トランスファ成形した(図4(a))。
〔第2〕
金型上に形成した導体配線は、離型されると、成形した基材46の表面に立体的に転写される(図4(b))。
上記のようにして転写された導体配線44の頂部は、第二の絶縁層45(ポリイミド膜)を介して基材46内にあり、これに接着されている。
また、上記のように、金型41の表面に形成した微細配線を成形体表面に転写することにより、応力緩和特性に優れた立体配線基板が作成される。
は、実施例1の製造過程を模式的に示す断面図 は、実施例2の製造過程を模式的に示す断面図 は、実施例3の製造過程を模式的に示す断面図 は、実施例4の製造過程を模式的に示す断面図
符号の説明
11:ステンレスフィルム
12:ポリイミド絶縁膜
13:フッ素系コーティング層
22:フッソ系絶縁層
14,24,44:導体配線
15,25,45:第二の絶縁層
16、31,46:基材
30:アルミ板
41:金型

Claims (13)

  1. 基材に導体配線が形成された配線基板において、導体配線と基材との界面に第二の絶縁層が介在していることを特徴とする配線基板。
  2. 請求項1の配線基板において、導体配線の接着界面が基材表面の高さと異なることを特徴とする配線基板。
  3. 請求項1の配線基板において、第二の絶縁層が基材よりも低弾性率であることを特徴とする配線基板。
  4. 請求項1の配線基板において、第二の絶縁層が導体配線の直下にあり、少なくともその一部が隣接する第二の絶縁層に対して不連続に形成されていることを特徴とする配線基板。
  5. 請求項1の配線基板において、導体配線が断面凸部に形成されていることを特徴とする配線基板。
  6. 請求項1の配線基板において、導体配線と上記第二の絶縁層とによる凸部の断面形状が下向きのきのこ形状をしており、その一部が基材に埋め込まれていることを特徴とする配線基板。
  7. 請求項3の配線基板において、その第二の絶縁層がエラストマーであることを特徴とする配線基板。
  8. 請求項3の配線基板において、その第二の絶縁層がエラストマー粉体を含有している樹脂であることを特徴とする配線基板。
  9. 請求項7,8の配線基板において、そのエラストマーがシリコーンゴムであることを特徴とする配線基板。
  10. 請求項1の配線基板の製造方法において、上記第二の絶縁層を導体配線に対して電着により転写形成し、その後、基材に転写形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
  11. 請求項1の配線基板の製造方法において、上記第二の絶縁層を導体配線に対してオフセット印刷手法により形成し、その後、基材上に転写することを特徴とする配線基板の製造方法。
  12. 請求項1の配線基板において、そのコア材が金属であることを特徴とする金属ベース配線基板。
  13. 請求項1の配線基板において、導体配線が多面に形成されている立体配線基板。
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