JP2007028690A - 混合信号回路およびノイズ整形方法 - Google Patents

混合信号回路およびノイズ整形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007028690A
JP2007028690A JP2006300772A JP2006300772A JP2007028690A JP 2007028690 A JP2007028690 A JP 2007028690A JP 2006300772 A JP2006300772 A JP 2006300772A JP 2006300772 A JP2006300772 A JP 2006300772A JP 2007028690 A JP2007028690 A JP 2007028690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
order
segments
segment
change
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006300772A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4326556B2 (ja
Inventor
Ian Juso Dedic
ジュソ デディック イアン
Patel Sanjay Ashwin-Kumar Umedbhai
アシュウィン−クマル ウメドブハイ パテル サンジァイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from EP00309413A external-priority patent/EP1100203B1/en
Priority claimed from GB0101307A external-priority patent/GB0101307D0/en
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Publication of JP2007028690A publication Critical patent/JP2007028690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4326556B2 publication Critical patent/JP4326556B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/66Digital/analogue converters
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/06Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters
    • H03M1/0617Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters characterised by the use of methods or means not specific to a particular type of detrimental influence
    • H03M1/0634Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters characterised by the use of methods or means not specific to a particular type of detrimental influence by averaging out the errors, e.g. using sliding scale
    • H03M1/0656Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters characterised by the use of methods or means not specific to a particular type of detrimental influence by averaging out the errors, e.g. using sliding scale in the time domain, e.g. using intended jitter as a dither signal
    • H03M1/066Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters characterised by the use of methods or means not specific to a particular type of detrimental influence by averaging out the errors, e.g. using sliding scale in the time domain, e.g. using intended jitter as a dither signal by continuously permuting the elements used, i.e. dynamic element matching
    • H03M1/0673Continuously compensating for, or preventing, undesired influence of physical parameters characterised by the use of methods or means not specific to a particular type of detrimental influence by averaging out the errors, e.g. using sliding scale in the time domain, e.g. using intended jitter as a dither signal by continuously permuting the elements used, i.e. dynamic element matching using random selection of the elements
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion
    • H03M1/66Digital/analogue converters
    • H03M1/74Simultaneous conversion
    • H03M1/742Simultaneous conversion using current sources as quantisation value generators
    • H03M1/747Simultaneous conversion using current sources as quantisation value generators with equal currents which are switched by unary decoded digital signals
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M3/00Conversion of analogue values to or from differential modulation
    • H03M3/30Delta-sigma modulation
    • H03M3/50Digital/analogue converters using delta-sigma modulation as an intermediate step
    • H03M3/502Details of the final digital/analogue conversion following the digital delta-sigma modulation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Analogue/Digital Conversion (AREA)

Abstract

【課題】ノイズ整形を改善した混合信号回路およびノイズ整形方法を提供する。
【解決手段】n個の回路セグメント、各サイクルで前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させる制御信号発生手段、および、前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序で異なる時期に適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なり、且つ、セグメント順序位置の変化が前記セグメントの数nに相対する数および/または大きさにおいて制限され、少なくとも1つの離散的歪み成分が、同じ周波数で狭帯域ノイズ的信号に変換され、該狭帯域ノイズ的信号は、所定の信号帯域の外側にあり、且つ、前記回路の1つから他の1つへの前記離散的歪み成分よりも小さい変動を有するように構成する。
【選択図】図9

Description

本発明は、ディジタル/アナログ変換器などの混合信号回路およびノイズ整形方法に関する。
添付図面の図1は、いわゆる“電流制御(current-steering)”タイプの従来のディジタル/アナログ変換器(DAC)の各要素を示す。DAC 1は、mビットのディジタル入力ワード(D1〜Dm)を対応するアナログ出力信号へと変換すべく設計される。
DAC 1は、複数個(n)の同一の電流源21〜2nを包含し、n=2m−1である。各電流源2は、実質的に一定の電流Iを通過せしめる。DAC 1は更に、n個の電流源21〜2nにそれぞれが対応する複数の差動スイッチ回路41〜4nも含む。各差動スイッチ回路4は対応する電流源2に接続されると共に、その電流源により生成された電流Iを、上記変換器の第1接続ラインAに接続された第1端子へと、または、上記変換器の第2接続ラインBに接続された第2端子へと切り換える。
各差動スイッチ回路4は、複数の制御信号T1〜Tn(以下に説明される理由により“サモメタコード化信号[thermometer-coded signal]”と呼ぶ)の1つを受けると共に、関連信号の値に従って自らの第1端子または第2端子を選択する。DAC 1の第1出力電流IAは上記各差動スイッチ回路の各第1端子に供給された電流の総和であり、且つ、DAC 1の第2出力電流IBは上記各差動スイッチ回路の各第2端子に供給された電流の総和である。
上記アナログ出力信号は、DAC 1の第1出力電流IAを抵抗Rに吸い込むことにより生成される電圧VAと、該変換器の第2出力電流IBを別の抵抗Rに吸い込むことにより生成される電圧VBとの間の電圧差VA−VBである。
図1のDACにおいて、サモメタコード化信号T1〜Tnは、2進式サモメタデコーダ6により2進入力ワードD1〜Dmから導出される。該デコーダ6は次のとおり作動する。
2進入力ワードD1〜Dmが最小値を有するとき、サモメタコード化信号T1〜Tnは、差動スイッチ回路41〜4nの各々がそれらの第2端子を選択し、それで、電流源21〜2nの全てが第2接続ラインBへと接続されることになるような状態にある。この状態において、VA=0かつVB=nIRである。また、アナログ出力信号VA−VB=−nIRである。
2進入力ワードD1〜Dmの値が漸進的に増加するとき、デコーダ6により生成されるサモメタコード化信号T1〜Tnは、(差動スイッチ回路41から開始して)上記差動スイッチ回路の多くがそれぞれの第1端子を選択するような状態にあり、このとき、自身の第1端子を既に選択した差動スイッチ回路がその第2端子に戻ることはない。2進入力ワードD1〜Dmが値iを有するとき、最初のi個の差動スイッチ回路41〜4iはそれぞれの第1端子を選択するが、残りの(n−i)個の差動スイッチ回路4i+1〜4nはそれぞれの第2端子を選択する。アナログ出力信号VA−VBは、(2i−n)IRに等しい。
添付図面の図2は、3ビットの2進入力ワードD1〜D3(すなわち、この例においてm=3)に対して生成されたサモメタコード化信号の一例を示す。この場合、7個のサモメタコード化信号T1〜T7が必要とされる(n=2m−1=7)。
図2が示すとおり、2進式サモメタデコーダ6により生成されたサモメタコード化信号T1〜Tnはいわゆるサモメタコード(thermometer code)に従うが、ここで、r次の信号Trが起動された(“1”に設定された)とき、より低次の信号T1〜Tr−1も全て起動されることは知られている。
電流制御式のDACにおいてサモメタコード化は一般的である、というのも、2進入力ワードが増加するにつれ、既に第1接続ラインAに切り換えられた電流源が他のラインBに切り換えられることなく更に多くの電流源がラインAへと切り換えられるからである。従って、上記DACの入力/出力特性は単調であると共に、入力ワードにおける1の変化から生ずるグリッチインパルスは小さい。
ところで、図1のアーキテクチャにおける電流源2の個数および対応する差動スイッチ回路4の個数が実に多く、特にm≧6のとき非常に多いことは理解される。例えば、m=6のとき、n=63であり、63個の電流源および63個の差動スイッチ回路が必要とされる。このような多数の電流源を扱うため、且つ、個々の差動スイッチ回路に対して効率的にサモメタ信号を供給できるようにするために、各電流源および各差動スイッチ回路を2次元配列のセルとして配置し、各セルが1個の電流源および協働する差動スイッチ回路を含むものとすることが提案されている。この配置構成を添付図面の図3に示す。
図3において、64個のセルCLijが8行(ロウ)および8列(コラム)の8×8正方配列に配置されている。図3において、各セルに適用された添字の第1桁は該セルが位置する行を表し、添字の第2桁は該セルが位置する列を表す。従って、セルCL18は行1、列8のセルである。
各セルCLijは、それ自体の電流源2およびそれ自体の差動スイッチ回路4を含む。図1のDACと同様、上記配列の各セルのそれぞれの第1端子は上記DACの第1接続ラインAに一体的に接続され、上記配列の各セルのそれぞれの第2端子は上記DACの第2接続ラインBに一体的に接続される。
図3においてセルCLijに割当てられた番号は、各セルが起動(または、制御)されてそれぞれの第2端子の選択からそれぞれの第1端子の選択へと変化する順序を表す。起動順序は、上記配列における各セルの物理的順序に従い、行1から開始してその行の各セルを列の順に順次起動し、続いて行2以降を同様に起動する。
図3の配列において生ずる1つの問題は、上記配列の個々のセルの電流源2の出力電流が均一であるのが望ましいにも拘わらず、実際には、各セルの実際の出力電流が様々な原因から生ずる不均一をこうむることである。
添付図面の図4(a)に示すとおり、例えば、電源ラインに沿って電圧が低下すると、行または列に沿って傾斜誤差(graded error)が生じ得る。この場合、関連する行または列の最初の4個のセルにおける各電流源は負の誤差を有するが、これは各セルが平均を下回る出力電流を生成することを意味する。これらの負の誤差は、関連する行または列の中心に向かって減少する。関連する行または列の残りのセル5〜8における各電流源はそれぞれの正の誤差を有するが、これは各セルが平均を上回る出力電流を生成することを意味する。これらの正の誤差は、関連する行または列の中心から端に向かって減少する。
添付図面の図4(b)に示すとおり、上記配列を含むチップの内側に熱的分布があると、1つの行または列の中に対称的誤差が生じ得る。この場合、行または列の端セル1、2、7および8における各電流源は負の誤差を有するが、行または列の中央セル3〜6の各電流源は正の誤差を有する。
加えて、下に詳述する確率的誤差(random error)などの他の種類の誤差もあり得る。上記セル配列に対する最終誤差分布は、個々の誤差成分の全てを重畳することにより生成される。
図4(a)および図4(b)に示された傾斜誤差および対称的誤差は、蓄積されて大きな積分線形誤差(integral linearity error:INL)に帰着し易い。例えば、図4(a)に示された傾斜誤差分布が図3に示されたセル配列の第1行内に存在すると仮定する。この場合、セル1〜4が(それぞれの第2端子の選択からそれぞれの第1端子の選択へと変更されて)漸進的に起動されるときに負の誤差が蓄積され、ディジタル入力コードが4であるときには相当な負の合計誤差に達する。セル5〜8が順次起動されるときにのみ、これらのセルに付随する正の誤差がセル1〜4に付随する大きな負の誤差を相殺する。
当然ながら、図4(a)に対応する傾斜誤差が列1〜8の各々に沿って存在すると、状況は更に悪化する。この場合、セル1〜8が漸進的に起動されるにつれ、行1の8個のセルの各々に対して最大の負の誤差(図4(a)における位置1における誤差)が生ずる。同様に、行2において、図4(a)の位置2に対応する負の誤差は8回分蓄積される。従って、入力コードが(行1〜4における各セルの全てが起動された状態に対応する)32へと増加する時まで、蓄積される負の誤差は実際に極めて大きい。
図4(b)に示された種類の対称的誤差の蓄積によっても、同様の問題が生ずる。
傾斜誤差および対称的誤差に依る不整合(mismatch)は、上記セル配列において各セルが物理的に配置されている順序とは異なる特殊な順序で各セルを選択することにより減少され得る。特に、同時係属中の本出願人の日本国特開平11−243339号公報(英国特許公開GB−A−2333190号に対応)には、いわゆる“魔法陣(magic square)”における番号の順序に準じた特殊なセル選択順序が記述されているが、その全体の内容をここで、言及することにより援用する。
しかしながら、そのような特殊なセル選択順序が採用された場合でも、個々のセグメントにより生成されるそれぞれの電流間には必然的に不整合が残留する。これは、DACの性能における非直線性を引き起こす。
カリフォルニア州、サンディエゴ、1999年3月16〜19日のデルタ−シグマデータ変換器講座(Delta-Sigma Data Converters Lecture Course)におけるJesper Steensgaardの“SCデルタ−シグマADCの構造的な最適化およびスケーリング(Structural Optimization and Scaling of SC Delta-Sigma ADCs)”と題した論文においては、DACの各要素間の不整合を整形(shape)するために要素(または、セグメント)回転を採用することが提案された。該提案においては、データ依存(data-directed)の回転量を使用して各要素を回転させる。同じ講座において、“デルタ−シグマADCおよびDAC用の不整合整形マルチビットDAC(Mismatch-Shaping Multibit DACs for Delta-Sigma ADCs and DACs)”と題したIan Galtonの別の論文は、低周波から高周波へとノイズを移動させることによりノイズ形状を改善する不整合整形技術(mismatch shaping technique)を開示している。これらの技術では、ノイズは高い出力信号周波数において周波数と共に急速に増加することから、有用な結果を得るためには大きなオーバーサンプリング比率(例えば、8または25)が使用されねばならない。同じ講座において、“ノイズ整形技術の独創的な応用(Unconventional Applications of Noise-Shaping Techniques)”と題したBob Adamsによる更なる論文は、歪みを整形済ノイズへと変換するためにシグマ−デルタDACにおいて要素“スクランブリング”が採用できることを開示している。上記スクランブリングは、出力信号の所望周波数範囲の内側および外側の両者における周波数スペクトル全体に渡り均一にノイズを分散させるというランダム式か、ノイズをDCから離間移動させるデータ依存式であってノイズの振幅が周波数と共に漸進的に増加するというデータ依存式かのいずれかであり得る。
また、我々の同時係属中の欧州特許公開EP−A−1100203号(我々の同時係属中の日本国特願2000−343216号に対応)において、DACのセグメント間の不整合を整形してノイズを特別な関係帯域から追い出すために、データ依存でない回転量だけセグメント回転を採用する技術が提案された。その全体の内容をここで、言及することにより援用する。
上記技術は、特定デバイスのセグメント源における傾斜誤差、対称的誤差および確率的誤差により生じさせられた問題を克服または緩和するために採用される。しかしながら、次に詳述するとおり、不規則な源不整合のゆえに、あるデバイスから次のデバイスにかけて重大な性能変化が生じる問題は依然残る。
添付図面の図5(a)は、バイポーラDACデバイスの一例においてアナログ出力信号が2進入力信号D1〜Dmと共にどのように変化するかを線Sで表すグラフである。線L1は、そのようなデバイスにおいてアナログ出力がディジタル入力を線の形で精確に追従する理想的な入出力挙動を表す。上に述べたとおり、現実のデバイスには、実際のアナログ出力信号を理想(線L1)から逸脱させる様々な誤差が下記のとおり不可避的に存在する。これを図に描いてみせるために誤差は誇張されている。
オフセット誤差があると、線L1で表された理想化出力信号が発生させられ、その結果、線L2で表されたとおり、全てのディジタル入力値について一定量EOのシフトアップが引き起こされる。利得誤差があると、オフセット誤差の線L2が線L3で表されたとおり量EGだけ回転させられるように応答曲線の勾配が変えられる。最後に、源不整合から生じる確率的誤差などの誤差が残留すると、実際のアナログ出力信号は、2進入力信号の変化につれて変動する残留(確率的)誤差の量ERだけ線L3だけ逸脱させられる。線L1、L2およびL3は、無論、上記関係を説明する目的で人為的に描いたものであり、線L3は、ディジタル入力信号領域の端においてアナログ出力信号の実際値(図5(a)中のAおよびD)を通るように引かれている。
添付図面の図5(b)は、図5(a)に対応するプロットであるが、図5(a)中の線Sと線L3の間の出力信号値の差がディジタル入力信号の変化につれてどのように推移するかを示す。すなわち、図5(b)は、図5(a)の実際の出力信号が直線性からどの程度離脱するかを図形で表す。図5(b)は、上に挙げたオフセット誤差EOおよび利得誤差EGを計算に入れていない。よって、図5(b)のプロットが示すのは、点AおよびDにおいて線Sと一致するように引かれた線L3で表された人為的直線性からの離脱であり、線L1で表された理想的直線性からの離脱ではない。図5(b)のグラフはまた、線Sが線L3と交わる点BおよびCにおいてゼロに戻る。
図5(b)のような特定DACデバイスに関するプロット表現をここでは“伝達関数”と呼ぶ。水平軸は、不連続の段階を刻みながら増大するディジタル入力信号を表すので、伝達関数は実際には段階的に変化する。
伝達関数(非直線性誤差)Eを定義する方程式は、図1のDACをより詳細に考慮することにより導出することができる。n個の電流源21〜2nは同一の電流Iを発生させるのが理想的であるが、実際には、電流源は、正でも負でもゼロでもあり得るそれぞれ異なる電流誤差e1〜enを有することになる。図1のDACは微分出力信号IA〜IBを有し、ここで、xのディジタル入力信号値(D1〜D3)について言えば、
Figure 2007028690
で、関連誤差E(IA)および(IB)はそれぞれ式
Figure 2007028690
により与えられ、これで、全誤差(I)は式
Figure 2007028690
により与えられる。
この誤差E(I)に関する式において、図5(a)に則して上に述べたオフセット誤差EOは無視された。図5(a)に則して上に述べた利得誤差EGも、誤差e1〜enの平均μを考慮することにより上の誤差E(I)に関する式から無くすことができる。すなわち、
Figure 2007028690
一デバイスに関する平均μの値がゼロでないと、図5(a)に則して上に述べた利得誤差EGが生じる。なぜなら、どの電流源も、これが接続された線AまたはBに平均してμの誤差を与え、その結果、入出力応答の傾き(Slope)全体に変化が生じることになるからである。利得誤差EGは、次のとおり、電流源誤差e1の各々から平均誤差μを減算することにより誤差E(I)に関する式から無くすことができる。
線Aに接続された電流源21〜2xの誤差(平均誤差μに相対する)の総和は次のとおりである。
Figure 2007028690
同様に、線Bに接続された電流源2x+1〜2nの誤差(平均誤差μに相対する)の総和は次のとおりである。
Figure 2007028690
よって、伝達関数Eは次のとおり表すことができる。
Figure 2007028690
x=0のとき、誤差e1〜enの全てが、EA=0を意味する線Bに接続される。定義によれば、線Bの誤差e1〜enの総和は単純に平均誤差μのn倍に等しいので、EBもゼロである。よって、図5(b)中の点Aで表されたとおり再びE=0である。
同様に、x=nのとき、誤差e1〜enの全てがEB=0を意味する線Aに接続される。線Aの誤差e1〜enの総和は定義によればnμであるので、EAもゼロである。よって、図5(b)中の点Dで表されたとおり再びE=0である。
xの他の全ての値について、誤差は相異なる組み合わせで線AおよびBに接続され、その結果、伝達関数Eは、常にゼロで始まりゼロで終わる“乱歩(random walk)”の形となり、中間の個々の点において正にも負にもゼロにもなり得る。
入力値がx−1からxに変わると、電流源2xは、線Bに接続されていたのが線Aに接続される形に変わり、EAを(ex−μ)だけ大きくし、EBを(ex−μ)だけ小さくする。よって、伝達関数Eの乱歩の刻み幅は(ex−μ)である。
従って、伝達関数Eは、特定DACデバイスにとって、平均電流源誤差に相対する蓄積電流源誤差とみなすことができる。x=0およびx=nのときにEをゼロとすると決めることは、単純に、線L3を図5(a)中の点AおよびDにおいて実際の出力信号値を通るように引くと決めることと等価である。
伝達関数は、その正確な形に従ってDAC出力の望ましくない歪みの程度および影響を変えさせる。例えば、上向き(または、下向きに)単一の弧を描く図6(a)に示す形の伝達関数であれば、出力信号に望ましくない第2調波を生じさせることになる。また、中間点またはその付近において誤差ゼロの軸を通過する図6(b)に示すS字形の伝達関数であれば、出力信号に望ましくない第3調波を生じさせることになる。
電流源誤差e1は、ガウス分布(すなわち正規分布)に一致する。DACデバイスが製造されるとき、製造されるデバイスの伝達関数Eは、電流源誤差のガウス分布に従って次に製造されるデバイスと違ってくる。
添付図面の図7(a)は、6例のDACの伝達関数を示す。添付図面の図7(b)に示すとおり、個々のDACデバイスにおいて、電流源誤差はガウス分布に一致し、電流源誤差分布は、一デバイスと次のデバイスの間で類似するが、デバイス間で若干の偏差がある。各デバイスの中のセグメントの数が多ければ多いほど、デバイスの電流源誤差分布はデバイス間で類似するが、誤差の配列(または、選択)の順序がデバイスごとに異なるので、伝達関数はデバイスごとに異なるのがほとんど常である。
伝達関数がデバイスごとに異なるという事実の結果として、出力信号の歪みもまた、同じ入力信号条件のもとでデバイスごとに異なることになる。例えば、出力信号として100MHz正弦波を発生させるDACの場合、第2調波は、200MHzにおいて、例えば、−55dBc(すなわち主信号に関連して55dB)の代表的振幅を有する不連続音となろう。しかしながら、伝達関数は、上に述べたとおりデバイスごとに同じでないので、この第2調波の振幅は、代表的にはデバイスごとに最大±10dB変化することになる。デバイスの非直線性出力応答により生じさせられる他の歪み成分も、デバイスごとに同様の振幅分変化することになる。
このデバイスごとに代表的に数dBどちらかの側に性能が変化することは、デバイスにとって到達し得る製造歩留まりの点で重要な意味を有する。
デバイス製造の観点から、デバイス歩留まりと最低保証デバイス性能(例えば、関連の特定周波数帯域における最小SN比)の間のトレードオフを評価する必要がある。デバイスごとに性能が変化することは、最低性能として代表値より数dB悪い値を指定しなければならないことを意味する。その1つの含意は、生産テストと生産スクリーニングが必要とされることである。最悪のデバイスを不合格とする若干の歩留まり損を斟酌しても、指定値を下げなければならない。周知のデバイス歩留まり曲線を基礎に置いて、例えば、“平均−2σ”の数字(平均値から標準偏差σの2倍を減算することにより得られる)に基づいて最低ノイズ保証性能を見積るならば、製造されたデバイスの約97%が保証性能を満たす、または上回る、すなわち歩留まりが97%となることは知られている。
もし、“平均−2σ”の数字を使用する代わりに、製造者が更に緩やかな“平均−3σ”の数字に基づいて保証性能を見積るならば、歩留まりは、例えば、99.9%に上がり、単位コストを低くするが、当然、見積られた性能も低くなり、消費者にとってデバイスの魅力は減退する。もし、製造者が更に厳しい“平均−σ”の数字に基づいて保証性能を見積るならば、歩留まりは約84%に下がり、単位コストを高くするが、見積られた性能は高くなり、消費者にとってデバイスは更に魅力的となる。“平均−2σ”の数字は、消費者にとって魅力的な性能レベルを与える一方、単位コストが経済的となる程度に歩留まりを望ましい高さに保つ点で、多くの場合、賢明なトレードオフである。
それゆえ、製造者の観点からは、より良い最低性能を製造者が指定できるようにするため、および/または、所与の最低性能レベルに対してより高い歩留まりを確保できるようにするために、デバイスごとに伝達関数が異なることにより生じる性能変化を減じることが望ましい。
実際には、セグメント不整合により生じる歪み成分に対して上記技術を使用することの効果を評価することは困難である場合が多く、特定用途に適合するように最適のパラメータを選択するためには、或いは、所望の効果が特定の1組のパラメータにより達成されることをテストするためには、経験に基づくチェックが望まれるかもしれない。それゆえ、そのようなパラメータの経験的な選択または確認を容易にする手段を講じることが望ましい。
本発明の第1の形態によれば、一連の動作サイクルを実行するように働く混合信号回路であって、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメント、前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記n個のセグメントに適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、且つ、前記セグメント制御信号の適用順序の変化により引き起こされたセグメント順序位置の変化が前記セグメントの数nに相対する数および/または大きさにおいて制限されるような順序であり、それにより、少なくとも1つの離散的歪み成分が、同じ周波数で狭帯域ノイズ的信号に変換され、該狭帯域ノイズ的信号は、所定の信号帯域の外側にあり、且つ、前記回路の1つから他の1つへの前記離散的歪み成分よりも小さい変動を有することを特徴とする混合信号回路が提供される。
本発明の第2の形態によれば、一連の動作サイクルを実行するように働く混合信号回路であって、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメント、前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記n個のセグメントに適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記順序変化と関連するそれぞれのセグメント変化パラメータの値が各々n2/4より小さいことを特徴とする混合信号回路が提供される。
本発明の第3の形態によれば、一連の動作サイクルを実行するように働く混合信号回路であって、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメント、前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記n個のセグメントに適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記セグメント変化パラメータのサイクル当たり平均値がn2/64より小さいことを特徴とする混合信号回路が提供される。
本発明の第4の形態によれば、一連の動作サイクルを実行するように働き、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメントからなる混合信号回路において使用されるノイズ整形方法であって、前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用されるn個1組のセグメント制御信号を発生させる段階、および、n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期にn個のセグメントに適用できるようにする段階を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、且つ、セグメント制御信号の適用順序の変化により引き起こされるセグメント順序位置の変化が前記セグメントの数nに相対する数および/または大きさにおいて制限されるような順序であり、それにより、少なくとも1つの離散的歪み成分が、同じ周波数で狭帯域ノイズ的信号に変換され、該狭帯域ノイズ的信号は、所定の信号帯域の外側にあり、且つ、前記回路の1つから他の1つへの前記離散的歪み成分よりも小さい変動を有することを特徴とするノイズ整形方法が提供される。
本発明の第5の形態によれば、一連の動作サイクルを実行するように働き、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメントからなる混合信号回路において使用されるノイズ整形方法であって、前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用されるn個1組のセグメント制御信号を発生させる段階、および、n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期にn個のセグメントに適用できるようにする段階を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記順序変化と関連するそれぞれのセグメント変化パラメータの値が各々n2/4より小さいことを特徴とするノイズ整形方法が提供される。
本発明の第6の形態によれば、一連の動作サイクルを実行するように働き、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメントからなる混合信号回路において使用されるノイズ整形方法であって、前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用されるn個1組のセグメント制御信号を発生させる段階、および、n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期にn個のセグメントに適用できるようにする段階を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記セグメント変化パラメータのサイクル当たり平均値がn2/64より小さいことを特徴とするノイズ整形方法が提供される。
本発明によれば、ノイズ整形を改善したセグメント化回路を提供することができる。
以下、添付図面を参照して本発明のセグメント化回路の実施例を詳述する。
図8は、本発明を具現するDACの構成および動作に関する全般的説明に使用されるブロック図である。以下、より詳細な特殊実施例について述べる。上で論じた図1のDACの各要素と同一の、或いは、密接に対応する図8のDACの各要素を同一参照番号で表し、かかる各要素の記述を省略する。ここで、参照符号200は、DAC(ディジタル/アナログ変換器)を示している。
図8のDACは、ディジタル回路部分DCおよびアナログ回路部分ACを含む。アナログ回路部分ACは、図1のDACと同様に構成されており、各々が定電流源2およびスイッチ4を有する複数のセグメント(または、セル)を含む。各セグメントにおけるスイッチ4は、ディジタル回路部分DCから該スイッチに供給された個別に対応するサモメタコード化信号Tにより制御される。
図8のDACにおいて、ディジタル回路部分DCは、伝達関数モーフィング部ブロック22およびモーフィング制御部24を含む。図1の2進式サモメタデコーダ6は、この実施例では必要でない。なぜなら、以下に詳細に述べるとおり、その機能が伝達関数モーフィング部22に効果的に組み込まれているからである。
伝達関数モーフィング部22は、2進入力ワードD1〜Dmを受信するm個の入力、およびディジタル回路部分DCのサモメタコード化入力信号T1〜Tnのそれぞれ1つを発生させるn個の出力を有する。
伝達関数モーフィング部22はまた、モーフィング制御部24の出力からのモーフィング制御信号Mを受信するために該出力に接続された制御入力も有する。
次に、図8のDACの動作について述べる。DACは、所定の動作周波数(サンプリング速度)FDACにて一連の動作サイクル(変換サイクル)を実施する。FDACは、例えば、1億サンプル/秒(100Mサンプル/秒)である。
各サイクルにおいて、伝達関数モーフィング部22は、当該サイクルにおいて使用すべきモーフィング制御信号Mを受信し、外部から加えられた入力ワードD1〜Dmを該受信信号Mに従ってn個のサモメタコード化信号(セグメント制御信号)T1〜Tnに変換する。
次に、伝達関数モーフィング部22およびモーフィング制御部24の動作について述べる。ここでは、説明を簡潔にするために一例としてDACがセグメントを8個しか持たない図を参照する。
図9(a)は、各セグメントが図8に則して上に述べたとおりに構成されている8個のセグメントS0〜S7のセットを示す概略図である。各セグメントSLの中の電流源2は、これと関連する確率的電流源誤差eiを有する電流Iを発生させ、それで、セグメントSiが(I+ei)の電流を発生させることになる。図9(a)の各セグメントの中に示してあるのが、セグメント番号および当該セグメントと関連する確率的電流源誤差である。
図8のDACにおいては、図1の従来型DACにおけると同様、2進入力ワードが増大するにつれて、セグメントは、漸進的にラインBからラインAに順に切り換えられる、すなわち、当該セグメントの中の差動スイッチ4iが電流(I+ei)をラインBからラインAに切り換える。但し、図8のDACにおいては、セグメントの順序を所定の時間間隔で、例えば、変換サイクルごとに伝達関数モーフィング部22によって変えることができ、それで、ある変換サイクルではセグメントが第1の所定の順序で切り替わり、別の変換サイクルではセグメントが、第1の順序と異なる第2の所定の順序で切り替わることになる。
セグメント順序は、モーフィング制御部24により、モーフィング制御信号を伝達関数モーフィング部22に加えることによって制御される。モーフィング制御信号Mは、例えば、使用すべき絶対的順序を指示するものであり得るし、或いは、順序を先行の変換サイクルに関連して如何に変えるべきかを指示するものでもあり得る。各変換サイクルにおいて、伝達関数モーフィング部22は、受信した2進入力ワード(ディジタル入力信号)D1〜Dmをデコードし、サモメタコード化出力信号T1〜Tnをモーフィング制御信号Mに従って差動スイッチ4に加え、それで、セグメントが当該信号により指示された順序で配列されるようにする。
冒頭に述べたとおり、それぞれ対応する確率的電流源誤差e0、e1、e2、e3、e4、e5、e6およびe7は、切り替わりに際してそれが配列された順序に従って伝達関数(非直線性誤差)に影響する。
最初に、図9(a)自体に示すとおり、セグメントは最初、S0、S1、S2、S3、S4、S5、S6そして最後のS7の順にある。図9(a)に示す最初のセグメント順から生じる伝達関数Eは、図10(a)に線E1で概略的に表されている。本例では、平均誤差μに相対する誤差e0〜e7を次のとおり仮定する。e0=μ+1、e1=μ+1.5、e2=μ−1、e3=μ−0.5、e4=μ+1、e5=μ−3、e6=μ−0.5、e7=μ+1.5。図10(a)から分かるとおり、入力信号値が負フルスケール(NFS)から正フルスケール(PFS)へと増大するにつれて、セグメントは順に切り換えられ、蓄積誤差(伝達関数)は、切り換えられるセグメントと関連する確率的電流源誤差(平均誤差μに相対する)の2倍に相当する量ずつ逓増または逓減する。それで、例えば、セグメントS1が切り換えられると、伝達関数は2(e1−μ)だけ変化することになる(本例では3の増)。セグメントS5が切り換えられると、伝達関数は2(e5−μ)だけ変化することになる(本例では6の減)。
この図示された例の第1サイクルに関するセグメントの順序を、図11の表において“第1変換サイクル”と表記された2つの列の第1列にまとめて示す。
本例では、次の変換サイクルの前に、モーフィング制御部24が、元々の順序における順序位置と比べてセグメントS1とS5を入れ替え、それで、セグメントが図9(b)に示すとおりの新たな順序(第2の順序)に切り換えられるようにすることを指示するモーフィング制御信号Mを送信する。これは、図11の表において“第2変換サイクル”と表記された2つの列の第1列に示すとおり、確率的電流源誤差を選択する順序を変える効果がある。確率的電流源誤差の選択の順序が変えられると、図10(b)において線E2で表されるとおり、蓄積誤差(伝達関数E)の異なる“乱歩”が生じる結果となる。第2変換サイクルにおいて、セグメントS5の大きい負の電流源誤差(e5=μ−3)は、先行サイクルにおけるよりはるかに早くに入力値の範囲内で加えられ、その結果、早くにゼロを下回り、残りの入力値範囲について負に留まる実質上異なるプロフィールとなる。この点に関して、第2サイクルにおけるDACの伝達関数E2は、図6(a)に則して上に述べた伝達関数の形に類似するが、第1サイクルにおけるDACの伝達関数E1は、図6(b)に則して上に述べた伝達関数の形の方により類似する。
最後に、第3変換サイクルにおいて、モーフィング制御部24は、第2の順序における順序位置と比べてセグメントS2とS4を図9(c)に示すとおり入れ替えることを指示するモーフィング制御信号Mを送信する。これは再び、図11の表において“第3変換サイクル”と表記された2つの列の第1列に示すとおり、確率的電流源誤差を選択する順序を変える効果があり、その結果、図10(c)において線E3で概略的に表された伝達関数が生じることになる。
図10(a)〜10(c)に描かれた3つの伝達関数E1〜E3は、3つの異なるサイクルのそれぞれにおいて同じデバイスに関するものであるが、その代わりに、各々同じ確率的電流源誤差分布を有するが、異なる順序に配列された3つの異なるDACのそれぞれに関するものとみなすこともできよう。上に述べたとおりセグメント順序を入れ替えることは、単一のDACの伝達関数をある形から別の形に“モーフィング”する効果がある。
含む8つのセグメントが同じ確率的電流源誤差セットを有するが、相異なる順序でチップ上に並べられた2つの別個のDACを考えてみよう。上に述べたとおりのモーフィングが行われないと、2つのデバイスの伝達関数は異なることになる。例えば、第1デバイスが図9(a)に示す順序で選択された確率的電流源誤差セットを有し、第2デバイスが図9(b)に示す異なる順序で選択された同じ確率的電流源誤差セットを有すると仮定しよう。第1デバイスは図10(a)に示す形の伝達関数を有することになるが、第2デバイスの方は図10(b)に示す形の伝達関数を有することになる。上に述べたとおり、第1DACの伝達関数が図6(b)に則して上に述べた伝達関数の形に類似する一方、第2DACの伝達関数が図6(a)に則して上に述べた伝達関数の形の方により類似することから、第2DACの方が第1DACより大きい第2調波歪みを見せると期待してよい。
各デバイスにおいて上述の“モーフィング”動作を、各DACのセグメントが時間を越えて2通り以上の順序で配列されるように行うことにより、DACの伝達関数は時間を越えて2通り以上の形を有するように変化することになる。結果として、各DACは、2通り以上の形の平均に左右される有効伝達関数を有する。この平均化のために、2つのDACは、互いにより類似した歪み動作を持ちたがろうとする。使用される異なるセグメント順序の数が多ければ多いほど、歪み動作の収束度は大きい。
以上、伝達関数モーフィングの技術について、図9(a)〜9(c)および図10(a)〜10(c)に則して現実のDACに不可避的に存在する電流源不整合との関連において述べた。かかる電流源不整合は、各変換サイクルにおいて出力信号の振幅の誤差(従ってまた出力信号の歪み)に関与する。事実、セグメントは、電流振幅不整合に加えて、遅延不整合とも関連する。遅延不整合の誤差は、伝達関数上のポイントポイントにおける水平偏差(垂直偏差よりむしろ)に関与することにより、伝達関数の形を変えると考えることができる。モーフィング技術は、かかる遅延不整合(サンプリング周波数の増大につれてより重大になる傾向がある)による歪みを減じる点でも効果的である。
セグメントの数が8個と少ないとき、確率的電流源誤差の分布は、実際にデバイスごとにかなり変わることになる。結果として、選択された2つのデバイスにとって、同じ確率的電流源誤差セットがちょうど述べたとおりに出現することはありそうになく、従って、モーフィング動作によって有効伝達関数が全体的に同じに見えるようにはならない。
それでも、誤差はガウス分布から引き出されるので、デバイス内のセグメントの数が増すにつれて、相異なるデバイスにおける電流源誤差の分布は漸進的により類似することになる。こうなるのは、統計理論において、母集団が平均値μ、標準偏差σを有する場合、サンプル平均が、ほぼガウス分布の形の平均値μ、標準偏差σ/√nの母集団を構成し(大きいnに対して)、サンプル分散が平均値{(n−1)/n}σ2の母集団を構成するからである。よって、nが大きいと、分布は収束する。
結果として、セグメントの数が多く(例えば、16より多く、望ましくは128以上)、且つ、各デバイスにおける伝達関数が当該デバイスにおける多数の相異なる形(例えば、16より多く、望ましくはn以上)を通じてモーフィングされるとき、相異なるデバイスの有効伝達関数は酷似するように見える。これは、デバイスごとの性能変化を減じる効果があり、これは、上に述べたとおり、所与の最低性能要求に対してデバイスの製造歩留まりを向上させることへの効果、或いは、所与の歩留まりに対して最低保証性能を向上させることへの効果という観点から達成することが望ましい。例えば、伝達関数が128通りの形にわたってモーフィングされるならば、モーフィング前にデバイスごとに±10dBの変化を見せていた特定の歪み成分が、モーフィング後にはデバイスごとにその1/√128倍、すなわち±1dBの変化しか見せなくなることが期待できる。
この効果は回転技術や上に述べた“魔法陣”と異なることに注目されたい。セグメント選択順序をサイクルごとに回転させると、これは、出発点(セグメントの出発順序位置)を伝達関数に沿ってシフトさせる効果がある反面、誤差を同じ順序で選択し続け、従って、デバイスの伝達関数プロフィール全体を同じまま保ち続けることになる。それゆえ、各デバイスが別のデバイスと異なる伝達関数を持ち続けることになる。“魔法陣”技術では、セグメントは、チップ上に並べられる物理的順序とたとえ異なっても、常に同じ順序で選択され、従って、特定の一デバイスの伝達関数は定まっており、伝達関数はデバイスごとに変動するということになる。
モーフィングの効果は、デバイスごとに変動する(例えば、±10dBずつ)離散的歪み成分(例えば、調波歪み)を取出し、かかる成分を狭帯域ノイズ的信号に同じ周波数で、但し、デバイスごとにはるかに小さい変動幅で変えることである。残留する変動の幅は、セグメントの数およびセグメントの再順序づけの仕方によって異なるが、代表的には少なくとも1/10以下となる。例えば、100MHz正弦波を発生させるDACの場合、第2調波は、例えば、代表的に−55dBc(すなわち主信号に関連して55dB)、但し、全てのデバイスにわたって−45dBcから−65dBcまでの範囲内の振幅を有する200MHzの離散音ということになろう。有効伝達関数が1μs周期の間に多くの可能な形を通じてモーフィングされる場合、第2調波は、約±{1/(1μs)}または±1MHzの周波数広がり(すなわち±3dBポイント)と、代表的に−55dBc、全てのデバイスにわたって、例えば、−45dBcから−65dBcまでの範囲内のエネルギを有する約200MHzのノイズとして現れるであろう。
伝達関数は、できれば相対的に徐々に変えられるのが望ましい。なぜなら、伝達関数はそこで変調されていき、それで歪み成分を周波数に拡散させていくからである。伝達関数の変化が速すぎると、歪み成分は所望信号帯域に早くに拡散してしまう。変化が遅すぎると、瞬時歪みが単純に時間を越えて徐々に変わっていくだけのように見える。それゆえ、変化の速度はこの2つの極端の間であるのが望ましい。伝達関数の変化の刻み幅が大きいと、出力信号の急ジャンプが生じ、今度はそこから広帯域のノイズが生じることになるので、これも望ましくない。
モーフィングの速度が遅いことは、伝達関数の変化が急であること、および/またはその刻み幅が大きいこととは異なる。仮にそれが時たまでしかなく(例えば、セグメントが図3の配列において象限ごとに組み替えられるようなセグメント組み替えを使うことにより)、それで歪みが広帯域ノイズに変えられるとしても、異なることは異なる。なぜなら、モーフィングの速度が遅いと、歪みは狭帯域にしか拡散しなくなるからである。
次に、図8に則して上に述べた伝達関数モーフィング部22の可能な1つの構成を図12に則して説明する。
図12に示す伝達関数モーフィング部122は、8個のローカルデコーダ1240〜1247からなる。各ローカルデコーダ124は2つの入力を有し、第1が、図8に則して上に述べたモーフィング制御信号Mを受信するための入力、第2が、2進入力ワードD1〜Dmを受信するための入力である。各ローカルデコーダは、図8に示すn個のサモメタコード化出力信号(セグメント制御信号)T1〜Tnの1つを出力する。
各ローカルデコーダ124は、2つの入力を有する比較器126からなる。比較器126は、その2つの入力において、ローカルデコーダの第2入力に加えられた2進入力ワードD1〜Dmと、後述のとおりモーフィング制御信号から選択された、ローカルデコーダごとに異なる一定数のビットを含むmorph−id信号とを受信し、自身のセグメントに関するサモメタコード化信号Tを出力する。なお、本明細書では、図面におけるアンダーバーをハイフン(−)で記載している。
では、図12に示すとおりの伝達関数モーフィング部122を有するDACの動作について述べる。本例では、簡潔を旨としてセグメントの数nを8とするが、適当な修正を加えれば、8個より多いセグメントを有するDACに同じ考えがたちどころに当てはまることは明らかであろう。本例では、8個のセグメントがあるので、2進入力ワードD1〜Dmは、上に述べたmorph−id信号と同様、3ビット幅である。
図12の、図1との比較から分かるとおり、本例では、2進入力ワードD1〜Dmをサモメタコード化出力信号T1〜Tnにデコードする動作は“グローバル”で(図1のデコーダ6のような集中2進式サモメタデコーダにより)なされるのでなく、代わりに、下に詳述するとおり、n個のセグメントの各々の内部においてローカルで行われる。
8個のセグメントの各々に、値0〜7の中から選択された1個の固有ID(ローカルID)が割り当てられ(当該セグメントに加えられたmorph−id信号に従って)、この固有IDが比較器126により2進入力ワードD1〜Dmと比較され、それで、当該セグメントについて差動スイッチ4の状態が特定されることになる。本例では、2進入力ワードがIDより大きい場合、比較器の出力(T)はhigh(1)で、これにより、スイッチ4は電流源2をラインAに接続させられる(以下、“ON”状態と呼ぶ)。
このような不等号比較器(greater-than comparator)264が、上述のとおりの8個のセグメントの各々において使用されるとき、セグメントの1つ(ID=7に該当するセグメント)は、どのサイクルにおいても常にOFF状態(T=0)にある。というのは、2進入力ワードは決して7より大きくなり得ないからである。ゼロオフセットを維持するために(スイッチング回路の差動電流切換え特性を考慮した上で)、常にON状態(T=1)に維持される特別“ダミー”セグメントが含まれている。これは、7個だけセグメントを使用するより好都合である。代わりに、不等号/等号比較(greater-than-or-equal comparison)が比較器により実行されたとすれば、セグメントの1つ(ID=0に該当するセグメント)が常にON状態(T=1)にあるので、ゼロオフセットを達成するために特別“ダミー”セグメントを代わりにOFF状態(T=0)に維持する必要がある。
上に述べたとおり、セグメントは0から7までの範囲内のIDを有する。従って、IDが2進入力ワードより小さい各セグメントは、1に設定されたサモメタコード化信号Tを有することになる。他の全てのセグメントは、0に設定されたサモメタコード化信号を有することになる。従って、本例では、組をなす比較器264が、図1のDACの2進式サモメタデコーダ6と同じ基本機能を実行する。
かかる配置をもってすれば、各セグメントに割り当てられたIDを単純にmorph−id信号を使って変えるだけで、セグメント選択の順序(セグメント順序位置)を変えることが容易に可能となる。
変更可能なローカルIDを使って、何時でも一度に8個のローカルデコーダ126の各々が、図13の表に示すとおりの組の中から選択された固有IDを自らに割り当てるのを確実にしなければならない。各IDは、B0、B1、B2とラベル付けしたビット(最下位ビットから最上位ビットまで)を有する3ビット2進数である。各ローカルデコーダに相異なるIDが割り当てられるのを確実にする1つの方法は、単一の3ビットマスタコードを維持し、変更し、かかる3つのビットをその反転ビット共々、ローカルデコーダに向けてルーティングすることである。これら6個のビットがモーフィング制御信号Mを形成する。すると、各ローカルデコーダは、これら6個のビットのうちちょうど3個を拾い出し、それで、それ自体のmorph−id信号を形成する。
図14の表は、モーフィング制御信号Mの6個のビットをローカルデコーダが8個のセグメントの各々に対してどのように使用できるか、1つの道筋を示す。例えば、セグメント0に対するmorph−idは、最上位から最下位に向かう順序のビット(B2、B1、B0)からなる3ビットワードであるが、セグメント5に対するmorph−idの方は、最上位から最下位に向かう順序のビット(/B2、B1、/B0)からなる3ビットワードである。なお、本明細書では、図面におけるオーバーバーをスラッシュ(/)として記載する。マスタコードが、例えば、値011を有するとき、セグメント0に対するmorph−idは011、セグメント5に対するmorph−idの方は110である。このようにして、各ローカルデコーダに入力されるmorph−idがそれぞれ固有であることが確実にされる。また、セグメントのローカルIDの変更も、3ビットマスタコードを更新するだけで足りるので、簡単にできるようになる。
ところで、3個のビットとその反転ビット(合計6個のビット)を各ローカルデコーダ126に向けてルーティングすると上に述べたけれども、無論、3個のビットだけを、その反転ビットなしで分配し、適当なローカルデコーダの中に反転器を配設し、それで反転信号をローカルで発生させようにすることも可能である。但し、これは、各ローカルデコーダの回路が同じでないという望ましくない結果になろう。
セグメント選択順序は、サイクルごとに、3ビットマスタコードを如何に更新するかに応じて多様な仕方で変えることができる。マスタコードが毎サイクル単純に増分する(111の後に000へと一巡する)場合、セグメントの順序は回転する。これでは、伝達関数モーフィングの効果は生まれそうにない。なぜなら、上に示したとおり、順序が回転してできるのは、伝達関数の基本形を変えることでなく、単にそれに沿って出発位置を変えるだけのことだからである。
モーフィングを達成するために、マスタコードの3個のビットB0、B1およびB2の1つのバイナリ状態を、一サイクルからその次のサイクルへと変えることができる。これは、セグメントがそれぞれ異なる位置でそのIDの順に配列され、セグメントの各対が特定の位置でその順に入れ替えられるものとするとき、効果がある。例えば、ビット0の状態が変えられると、次の位置にあるセグメントが入れ替えられる。
0<=>1
2<=>3
4<=>5
6<=>7
1対のセグメントの両方により移動させられる距離(位置変化)は1で、一度に4対が入れ替えられるから、合計有効移動量は8ということになる。この合計有効移動量を使って、各々の順序変化と関連するセグメント変化パラメータ(SCP)を限定することができる。これは、n個のセグメント全部にわたって、順序変化により生じさせられる順序位置の変化を総和することにより計算される。これが、順序変化により生じさせられる順序位置の全変化を測る尺度として役立つことになる。
ビットB1の状態が変えられると、次の位置にあるセグメントが入れ替えられる。
0<=>2
1<=>3
4<=>6
5<=>7
この場合、1対のセグメントの両方により移動させられる距離は2で、一度に4対が入れ替えられるから、合計有効移動量(SCP)は16である。
ビットB2の状態が変えられると、次の位置にあるセグメントが入れ替えられる。
0<=>4
1<=>5
2<=>6
3<=>7
この場合、1対のセグメントの両方により移動させられる距離は4で、一度に4対が入れ替えられるから、合計有効移動量(SCP)は32である。
これら3つの更新のうち1つをその都度無作為に選ぶと、変換サイクル当たり平均合計有効移動量(サイクル当たり平均SCP)は、
(変化×確率)=8×(1/3)+16×(1/3)+32×(1/3)=56/3=18.67
となる。
合計有効移動量(セグメント変化パラメータ)は、更新のたびに伝達関数に加えられる変化全体に反映される。上に述べたとおり、伝達関数は、ある状態から別の状態へ徐々にモーフィングされ、一度にあまりに大きく変化しないのが望ましい。これは、順序変化により引き起こされるセグメント順序位置の平均的変化を、セグメントの合計数nに相対する数および/または大きさにおいて制限することにより達成できる。これは、nに関連してSCP値を制限することと等価である。また、SCPの最大値と最小値との差も、nに関連して制限するのが望ましい。例えば、上のケースではSCPの最大値と最小値は32と8であるから、差(24)は3nである。例示的な値を以下の例において与える。
本例においてビットB2を変えると、全体として32(4n)の比較的大きい変化が生じさせられる事実に鑑み、B2を変える頻度はできるだけ少ないのが望ましい。
これを達成する1つの方途は、マスタコードをその都度グレイスケールコードに従って更新することである。すなわち、例えば、000→001→011→010→110→111→101→100→101→111等々の仕方で更新するのである。この場合、B2が16のサイクルにわたって2度変えられるのに対し、B1は4度変えられ、B0は8度変えられるので、変換サイクル当たり平均移動量が、今回は(変化×確率)=32×(2/16)+16×(4/16)+8×(8/16)=192/16=12となる(すなわち、この場合、平均SCPは1.5nに制限される)。
しかしながら、この場合は、制限された1組の伝達関数が規則的な間隔で繰り返される。そうなると、16の変換サイクルのたびに同じ順序の伝達関数が繰り返され、(FCLK/16)の繰り返し数(ここで、FCLKは変換サイクルの回数)が与えられることになり、この間隔で離散側波帯を発生させる結果となる。
ビットB0、B1およびB2の任意の1つのバイナリ状態をサイクルごとに変える上述の方法では、ビットB2に関わる変化が、4対のセグメントを一度にセグメント全4個分の距離だけ移動させる。合計有効移動量(SCP)をセグメント8個分の合計に制限するためには、かかるB2変化を4つの別個の変化に分割し、何時でも一度に1つだけ変化がなされるようにする、すなわち、(0<=>4)、(1<=>5)、(2<=>6)または(3<=>7)の入れ替えが行われるようにすることが可能である。B0変化はすでに8個のセグメントを合計有効移動量の分だけ移動させるので、可能な選択肢は1つしかない。すなわち、(0<=>1&2<=>3&4<=>5&6<=>7)だけである。
これら7つの可能な変化を便宜上、次のとおりラベル付けする。
B0: (0<=>1&2<=>3&4<=>5&6<=>7)
B1a:(0<=>2&4<=>6)
B1b:(1<=>3&5<=>7)
B2a:(0<=>4)
B2b:(1<=>5)
B2c:(2<=>6)
B2d:(3<=>7)
これは、7ビットマスタコード(前のような3ビットマスタコードよりむしろ)を維持、更新することにより実現でき、合わせて、上記7つの可能な変化は、7個のビットのうち対応する1つのビット値を入れ替えることにより達成できる。これを達成するために、ローカルIDは、図15の表に示すとおり該7ビットマスタコードに対応する。この表を図13の表と比較すると、図13のB2の列はB2a、B2b、B2cおよびB2dの4つの列に分割されたことが分かる。これらがそれぞれ上述のB2a、B2b、B2cおよびB2dとラベル付けされた4つの変化に対応し、各列、1対のセグメントの2つの位置における1対の正反対の2進値だけを含み、この2進値が反転したときに当該セグメントは入れ替えを要求される。同様に、B1の列はB1aおよびB1bの2つの列に分割されており、これらがそれぞれ上述のB1aおよびB1bとラベル付けされた2つの変化に対応し、各列、2対のセグメントの4つの位置における2対の正反対の2進値だけを含み、この2進値が反転したときに当該セグメントは入れ替えを要求される。図15のB0の列は図13のそれと同じである。
モーフィング制御信号Mは、今や、ローカルデコーダ126に分配すべきビットを合計14個有する(7個のビットB0、B1a、B1b、B2a、B2b、B2c、B2dとその反転ビット)。各ローカルデコーダは、3ビットmorph−id信号を1個だけ要求するので、図16に示す表に従ってモーフィング制御信号Mからビットを3個だけ拾い出す。
本例では、モーフィング制御部24が、サイクルごとにモーフィング制御信号Mの7個のビットのうち1個を無作為に入れ替える役割を果たし、変換サイクル当たりの平均移動量(平均SCP)は今や8(n)と、より上位のビットB1およびB2の分割がないときの平均値18.67に比べられる。
7つの可能な変化のうち1つを無作為に選択するこの動作は、できれば、7つの変化のうち1つを選択する3ビット乱数を発生させることにより実現させるのが望ましい。この3ビット乱数は実際には8つの状態を有するので、できれば、そのうち2つの状態を使って、ビットB0の入れ替えにより表された変化を選択するのが望ましい。
上に述べたとおり、図12に則して上に述べた伝達関数モーフィング部122では、2進入力ワードD1〜Dmをサモメタコード化出力信号T1〜Tnにデコードする動作は“グローバル”で(図1のデコーダ6のような集中2進式サモメタデコーダにより)なされるのでなく、代わりに、n個のセグメントの各々の内部においてローカルで行われる。また、図8の伝達関数モーフィング部22を他の異なる仕方で、例えば、先ず図1のデコーダ6のような2進式サモメタデコーダを使って1組のサモメタコード化信号を発生させ、次に該サモメタコード化信号の再順序づけを行い(例えば、バレルシフタを使って)、それでセグメント制御信号T1〜Tnを生成することにより実現させることも可能であることが推察されよう。
最低のデバイス対デバイス偏差を達成するために、DACにおけるセグメントの選択順序は、できるだけ多様な形の伝達係数が経過時間全体にわたって現れるように全ての可能な順序にまたがって徐々に変えられるのが理想である。しかしながら、実際には、上記目標を多数のセグメントについて達成するために全体として複雑な(例えば、ゲート個数の点で)回路が必要とされ、この複雑さが妨げとなり得る。そこで、一方の側の、回路の複雑さが増したことと、他方の側の、セグメント順序の合計数をカバー可能な限度内に制限すること(従って、デバイス対デバイス偏差をモーフィングにより可能な限り減じること)との間で実質的な妥協を図らなければならない。
可能な妥協策の1つは、セグメントを幾つかのグループに分割し、個々のグループの内部だけでセグメントを入れ替えることである。各グループ内部のセグメントを伝達関数全体にわたって均一に分散するように更に整列させることにより、良好なモーフィング性能を獲得すると同時に回路全体の複雑さをかなり減じることがなお可能である。図17は、16個のセグメントS0〜S15の全体を、各々8個のセグメントからなる“グループ0”と“グループ1”の2組のグループに分割する一例を示す。ここでは、(S0、S2、S4、S6、S8、S10、S12、S14)がグループ0、(S1、S3、S5、S7、S9、S11、S13、S15)がグループ1に属する。図示されたこれらセグメントの位置は、伝達関数(選択順序)に関係しており、必ずしもチップ上の物理的位置に一致するとは限らない。従って、一グループ内のセグメント全部を、たとえ実際には伝達関数全体に分散させられたとしても、チップ上で互いに近接して位置するように整列させることが可能である(且つ、望ましい)。一グループ内のセグメントが別グループ内のセグメントと入れ替えられることは決してない。
グループの数を選ぶことが、もうひとつの妥協策である。グループの数が増えれば、その分、直線性(相異なるDACの間の整合性)は向上するが、グループの数が減ると、クロックサイクルごとに位置を変えるセグメントの数はその分少なくなるので、側波帯ノイズが減少することになる。
図12〜16に則して上に述べた例では、3ビットの2進データ入力ワードD1〜Dmによりアドレス指定されたセグメントが8個あった。各セグメントのローカルデコーダが有する3ビットのローカルIDを3ビットの2進データ入力ワードD1〜Dmと比較し、それで、サモメタコード化信号T1〜Tnを導出した。加えて、各セグメントと関連したローカルIDを様々な仕方で入れ替え、セグメント順序が連続的に変化するようにしてみた。図12〜16の配列は、次に述べるとおり、128個のセグメントを有する、より実際的なDACの配列に容易に改変することができる。
128個のセグメントは、次のとおり、各々8個のセグメントの16のグループに分割することができる。
グループ0=セグメント(0、16・・・96、112)
グループ1=セグメント(1、17・・・97、113)
・・・
グループ14=セグメント(14、30・・・110、126)
グループ15=セグメント(15、31・・・111、127)
この配列を使って、一グループの各要素(member)を、該グループのその隣接の要素から、伝達関数においてセグメント16個分の距離だけ分離させ、各グループの要素を伝達関数全体にわたって均一に分散させる。各グループは、グループごとに定まっていて、且つ、グループごとに異なる、当該グループの全ての要素に共通の4個のIDビット(4個の最下位ビット)と、当該グループの要素ごとに異なる3個のIDビット(3個の最上位ビット)を有する。
DACの中にアドレス指定すべきセグメントが128個あるので、7ビットデータ入力ワードD1〜Dmが必要となり、各セグメントのローカルデコーダは7ビットローカルIDを有する。特定の一グループの要素のための前記7ビットローカルIDの4個の最下位ビットは、該グループに固有の4ビット組み合わせIDにハード配線でき、該グループの各要素の方は、その要素のためのローカルIDの3個の最上位ビットが提供されるように、上に述べたとおり、14ビットの変態転換信号バスから3個の異なるビットを選択することができる。ここでマスタコードを変えると、一グループ内の要素が互いに入れ替えられることになるが、それぞれ異なるグループの属する要素が入れ替えられることにはならない。
変換サイクルごとに実行される入れ替えの合計回数(または、SCP)を減らすためには、サイクルごとに1組だけグループを入れ替えるというのも望ましい。これは、グループの中から特定の変換サイクルにおいてアクティブになる1つを選択する4ビット乱数を発生させることにより達成できる。モーフィング制御信号Mは、そこで当該サイクルにおいてアクティブになったグループの要素を入れ替える働きをする。
図18は、本発明のもうひとつの優先実施例における図8の伝達関数モーフィング部22の構成を示す。ここで、は、次のとおり、各組16個ずつ、8組のグループに分割された合計128個のセグメントがある。
グループ0=セグメント(0、8・・・112、120)
グループ1=セグメント(1、9・・・113、121)
・・・
グループ6=セグメント(6、14・・・118、126)
グループ7=セグメント(7、15・・・119、127)
この配列を使って、一グループの各要素を、該グループのその隣接の要素から、伝達関数においてセグメント8個分の距離だけ分離させ、各グループの要素を伝達関数全体にわたって均一に分散させる。
図18の伝達関数モーフィング部22は、グループイネーブルデコーダ8および8つのセグメントグループ300〜307からなる。伝達関数モーフィング部22は、7ビット2進入力ワードD1〜Dm、4ビット“local−en”信号および3ビット“global−en”信号を受信するための入力を有する。“local−en”信号および3ビット“global−en”信号は共に、図8に則して上に述べたモーフィング制御信号Mからなる。各セグメントグループ300が、128個のサモメタコード化出力信号T1〜Tnのうち16個を出力する。グループイネーブルデコーダ8は、global−en信号を受信するための入力、および8ビットgroup−en信号を送信するための出力を有する。各セグメントグループ300は、8ビットgroup−en信号のビットのうち所定の1個を受信するための入力、および2進入力ワードD1〜Dmを受信するための入力を有する。
local−en信号およびglobal−en信号は、変換サイクルごとに図8に示すモーフィング制御部24により発生させられる。global−en信号は、8つのセグメントグループ300〜307のうち1つを、当該変換サイクルのために入れ替えられたセグメント番号を付けて選択する3ビット乱数である。選択されなかった全てのセグメントグループにおけるセグメントは、先行サイクルから続けてそのセグメント順のまま留まる。グループイネーブルデコーダ400は、この3ビットglobal−en信号をデコードし、それで1オブN8ビットgroup−en信号、すなわち、group−enビットのうち異なる1個が3ビットglobal−en信号の異なる値の各々に対して1に設定された(残りのgroup−enビットが全て0に設定された)8ビットgroup−en信号を生成させる。このgroup−en信号の8個のビットは、8つのセグメントグループ300〜307のそれぞれ異なるグループに加えられる。
モーフィング制御部24により発生させられたlocal−en信号は、15通りの可能なセグメント入れ替えのうち1つを、当該変換サイクルにおいて選択されたセグメントグループ300の中のセグメントで実行すべく選択する4ビット乱数である。local−en信号は16通りの状態を有するので、そのうち2つが、15通りの可能なセグメント入れ替えのうち同じ1つを選択する。以下、これについて詳述する。
図19は、セグメントグループ300〜307の構成をより詳細に示す。各セグメントグループ300は、16個のセグメントデコーダ340〜3415、および該セグメントデコーダ340〜3415の全部の間で共有される単一のグループデコーダ32からなる。グループデコーダ32は、上に述べたlocal−en信号とglobal−en信号を受信するための入力、および2進入力データワードD1〜Dmの3個の最下位ビットを受信するための入力を有する。グループデコーダ32はまた、グループ内部の16個のセグメント全部のローカルIDの3個の最下位ビットを表す3ビットgroup−id信号を受信するための入力も有する。グループデコーダ32はまた、単一ビット“comp”出力および30ビットmorph−id−bus出力も有する。各セグメントデコーダ34は、2進入力データワードD1〜Dmの4個の最上位ビットを受信するための入力、更にグループデコーダ32から出力されたcomp信号およびmorph−id−bus信号の選択されたビットを受信するための入力、およびサモメタコード化出力信号Tの1つを出力する単一ビット出力を有する。
では、グループデコーダ32およびセグメントデコーダ34の構成および動作について図20〜22に則して詳細に述べる。グループデコーダ32は、図21(a)により詳細に示すLSBデコーダ321、および図21(b)により詳細に示すモーフィング信号デコーダ325からなる。LSBデコーダ321は、比較器322とラッチ323を備え、モーフィング信号デコーダ325の方は、スワップセレクタ326と1組のD形フリッププロップ327からなる。各セグメントデコーダ34は、比較器342とラッチ344からなる。
LSBデコーダ321の比較器322は、2進入力ワードD1〜Dmの3個の最下位ビットを当該グループ固有の3ビットグループID“group−id”と比較する。この比較の結果がラッチ323によりラッチされ、“comp”信号として出力され、該セグメントデコーダ340〜3415の各々の比較器342に通される。セグメントデコーダ34の比較器342は、そこで最上位ビットについて同様の動作を実行し、最下位ビットの比較の結果“comp”を使って、2進入力ワードD1〜Dmの4個の最上位ビットを当該グループ固有の4ビットグループID“morph−id”と比較する。このセグメントデコーダ34で実行された比較の結果が、当該セグメントのための差動スイッチ4を制御するサモメタコード化信号Tを表す。
図12に則して上に述べた、セグメントがグループに分割されなかった例では、ローカルデコーダ124の各々の比較器126は、2進入力ワードD1〜Dmのm個のビット全部をmorph−id信号のm個のビット全部と比較した。この例では、ローカルデコーダにより実行される演算は、グループデコーダ32のLSBデコーダ321により実行される最下位ビットに関する演算と、セグメントデコーダ34により実行される最上位ビットに関する演算とに分割される。LSBデコーダ321は、2進入力ワードD1〜Dmの3個の最下位ビットと、セグメントIDの3個の最下位ビット(group−id)のみを使用する。最下位ビット加算器322から最上位ビット加算器342にキャリービット“comp”を通信することが要求される。
この2段階比較プロセスが本質的でないことは推察されよう。セグメントごとに単一の7ビット比較が実行される、すなわち、一グループ内の全てのセグメントに共通して、morph−idビットのうち4個の最上位ビットを比較し、group−idビットのうち3個の最下位ビットを比較するという形で実行されることがあってもよかろう。しかしながら、3個の最下位ビットを比較するための回路は一グループ内の全てのセグメントの間で共有でき、セグメントデコーダの各々に配設すべき4ビット比較器を1個しか必要としないので、2段階プロセスを使用するのは望ましいことである。加えて、2段階プロセスであれば、ローカルデコーダにより実行される演算をパイプライン方式で処理できる、すなわち、ある変換サイクルからの演算がその隣接のサイクルからの演算とオーバラップする形で処理できることになる。これは、我々の同時係属中の欧州特許公開EP−A−1100203号(我々の同時係属中の日本国特願2000−343216号に対応)に詳述されているとおりである。
では、各セグメントID(または、morph−id)の4個の最上位ビットを発生させるプロセスについて図21(b)、23および24に則して詳述する。上に述べたとおり、モーフィング制御部24から発生させられ、モーフィング信号デコーダ325により受信されたlocal−en信号は、15通りの可能なセグメント入れ替えのうち1つを、当該変換サイクルにおいて無作為グループ選択信号group−enにより選択されたセグメントグループ300の中のセグメントで実行すべく選択する4ビット乱数である。図12に則して上に述べた、一グループ内にセグメントが8個だけの例では、7通りの可能な入れ替えのうち1つが3ビット乱数により無作為に選択され、7ビットマスタコードのビットのうち1つのバイナリ状態を入れ替えることにより達成された。これと等価の機能が、本例におけるモーフィング信号デコーダ325により実行されるのである。
この場合は、一グループ内に4ビットmorph−idを必要とするセグメントが16個ある。4ビットマスタコードのビットB3、B2、B1およびB0のうち1つのバイナリ状態を変えることにより入れ替え動作が行われると、次の入れ替えが生じることになろう。
B0:(02468ACE)<=>(13579BDF)
B1:(014589CD)<=>(2367ABEF)
B2:(012389AB)<=>(4567CDEF)
B3:(01234567)<=>(89ABCDEF)
ここで、各グループの要素は、16進法で要素0、1、2、・・・、9、A、B、C、D、E、Fと表記される。例えば、グループ0では、要素0がセグメント0、要素1がセグメント8、要素Eがセグメント112、そして要素Fがセグメント120である。
上記入れ替えの都度、一グループ内の要素により移動させられる合計距離は、B0、B1、B2およびB3の入れ替えに対してそれぞれ16、32、64および128である。一グループの各要素は実際には隣接要素からセグメント8個分だけ分離しているので、上記数字は、それぞれセグメント128(n)個分、256(2n)個分、512(4n)個分および1024(8n)個分の平均合計有効移動量(SCP)を表す。伝達関数に関して生じさせられる合計変化を制限するために、上記変化は、上に述べたのと同様の仕方で下記小区分に分割される。
B0: (02468ACE)<=>(13579BDF)
B1a:(048C)<=>(26AE)
B1b:(159D)<=>(37BF)
B2a:(08)<=>(4C)
B2b:(19)<=>(5D)
B2c:(2A)<=>(6E)
B2d:(3B)<=>(7F)
B3a:(0)<=>(8)
B3b:(1)<=>(9)
B3c:(2)<=>(A)
B3d:(3)<=>(B)
B3e:(4)<=>(C)
B3f:(5)<=>(D)
B3g:(6)<=>(E)
B3h:(7)<=>(F)
かかる変化の各々に対する合計移動量は、16の要素の合計である。各要素がセグメント8個分だけ分離しているので、変化ごとの合計有効移動量(SCP)は16×セグメント8個分、すなわちセグメント128個分である。よって、本例では、サイクル当たり平均SCPはnに制限される。
変換サイクルごとに更新される上記マスタコードは、本例では、図21(b)の1組15個のD形フリッププロップ327の15のQ出力により表されている。15のQ出力は、15の/Q出力と共に、セグメントデコーダ34に供給される30ビットmorph−id−bus信号を形成する。各セグメントデコーダが、morph−id−bus信号からの特異な1組4個のビットを使って、図23の表にまとめたとおりの独自の4ビットmorph−id信号を形成する。
4ビットlocal−en信号は、上記15通りの入れ替えのうち1つを、特定の変換サイクルにおいて実行すべき選択する。入れ替えは、当該サイクルにおいて当該グループにとってhighのgroup−en信号が存在する場合にのみ実行される。local−en信号は16通りの状態を有するので、そのうち2つが、15通りの可能なセグメント入れ替えのうち同じ1つを選択する。モーフィング信号デコーダ325のスワップセレクタ326は、ビットの1つを入れ替えるべく選択するhighビットをもって、図24の表に従って1オブN15ビット中間デコード信号を発生させる。本例では、“B0”入れ替えは、local−en値が0000および0001の両方の場合に実行される。group−enが0に設定されているとき、入れ替えは行われない。
1組のD形フリッププロップ327の/Q出力は、それぞれD入力としてフリッププロップに送り返される。これにより、出力は、フリッププロップがクロックされるたびにトグル式に切り換えられる。但し、15ビット中間デコード信号によりイネーブル状態に置かれるフリッププロップは1つだけであるから、15ビットマスタコードのビットのうち、変換サイクルごとに切り換えられるのは1つだけである。
各々8通りの入れ替えが可能なグループを16組(または、これと等価で、各々16通りの入れ替えが可能なグループを8組)使用した場合、所与の同一の入れ替えを反復するためには(平均)128クロックサイクル分のインターバルを要する。これは、各歪み成分を約±(FCLK/128)の帯域にわたるノイズ拡散に変える効果があり、従って、各ノイズ帯域は624Ms/sにおいて約10MHzの幅(または、±5MHz)である。FCLKおよび平均入れ替え反復インターバルの適正値を選択することにより、各歪み成分に集中させられたノイズ帯域は、所望信号帯域にまで広がらないように幅を制限することができる。
一実施例では、ノイズ拡散は実際にはこれの半分であり、従って、各ノイズ帯域は624Ms/sにおいて約5MHzの幅(または、±2.5MHz)である。これが達成されているのは、DACが2つのデコーダ回路ブロック ―― 一方は奇数番目の変換サイクルにおいて入力信号をデコードするのに使用される“奇数”ブロック、他方は偶数番目の変換サイクルにおいて入力信号をデコードするのに使用される“偶数”ブロック ―― を備えているからである。これにより、“奇数”ブロックと“偶数”ブロックは各々、DAC更新速度の半分の速度でクロックされる。これは、我々の同時係属中の日本国特開2001−144617号公報(英国特許公開GB−A−2356301号に対応)に詳述されているとおりである。
グレイコード更新方式の使用との関連において上に述べたとおり、同一セットの伝達係数が16サイクルごとに反復されれば、これは、離散側波帯を(FCLK/16)の間隔で発生させる効果がある。それでもなお、伝達係数のセットが変われば、ノイズはほぼ上記帯域幅を越えて拡散する。ノイズ帯域幅の広がりが大きすぎれば、セグメントの入れ替えられる速度は低下し、モーフィングはもっとゆっくり起こるようになる。セグメント順序をサイクルごとに変える必要がなくなるから、サイクルによっては(例えば、1つおきに)セグメント順序変化のないサイクルとすることができる。
セグメント8個のグループ16組の代わりにセグメント16個のグループ8組の使用を選択することは、レイアウトを考慮する以上やむを得ない部分がある。各グループが1行16要素のレイアウトで、一端にグループロジックが設けられる。ブロック全体が“奇数”ロジックと“偶数”ロジックについて二重に編成されるので、このレイアウトは、2組のグループの間の共通ロジックを入れて、総計16×16アレイとなる。各要素(ローカルデコーダ、約200ゲート)がほぼ正方形(相互接続を最小限に抑える上で最良の形)であるから、トップレベルのレイアウトがほぼ正方形ということになる。
上述のモーフィング技術は、また、我々の同時係属中の欧州特許公開EP−A−1100203号(我々の同時係属中の日本国特願2000−343216号に対応)に詳述されたセグメント回転技術と組み合わせて使用することもできる。その全体の内容をここで、言及することにより援用する。
図25(a)〜(c)に概略的に示すとおり、回転技術では、セグメントを、変換サイクルごとに一定個数分r(回転量)だけ回転させる。例えば、図25(a)に示す順序のセグメントは、末尾から先頭に戻って一巡する形で3個分の量r回転させた。更に3個分回転させると、セグメントは、図25(c)に示すとおりの順序になる。これは、伝達関数の形を実際に変えることなく伝達関数の出発位置をシフトさせる効果がある。
セグメント回転の機能は、変換サイクルごとに回転量rを、セグメントと関連するgroup−idとmorph−idの組み合わせにより作り上げられたセグメントの完全なローカルIDに加算することにより、図18〜24に則して上に述べたモーフィング回路に組み入れることができる。これは、グループデコーダ32のLSBデコーダ325内の比較器322による比較動作が実行される前に回転量rの3個の最下位ビットをgroup−id値に加算し、セグメントデコーダ34の比較器342による比較動作の前に回転量rの4個の最上位ビットをもrph−id値に加算することにより達成できる。最下位ビット加算器からのキャリービットが、最上位ビット加算器にも通信されることになろう。
モーフィングを回転と組み合わせて適用すると、そのモーフィングにより、回転後になお存在するデバイス対デバイス偏差は除去され、回転の結果生じるスペクトル内の離散音も除去される。これは、ノイズフロアの平滑度を改善するのに依然使用できるが、以前は回転量の無作為拡散を必要とした。それが、このモーフィングを使用すれば、もはや必要でなくなるのである。
チャネルが互いに100〜200kHzずつ間隔をかけたGSM通信システムを例に取ると、ノイズを少なくともチャネル1つ分の幅だけ拡散させるのが望ましい。拡散はまた、回転により発生されられた歪み成分が拡散するとしてもその目標位置からさほど離れない、代表的には当該帯域から5MHz以上離れない程度に小幅であるのが望ましい。モーフィングの結果生じる拡散の幅は代表的には±2.5MHz程度であるから、回転成分は当該帯域の中まで拡散しない。
次に、セグメント化アーキテクチャを有する回路、特にセグメント化ディジタル/アナログ変換器(DAC)に関する本発明の第3の形態について述べる。
上に述べたとおり、我々の同時係属中の欧州特許公開EP−A−1100203号(我々の同時係属中の日本国特願2000−343216号に対応)は、デバイス非直線性により生じさせられた歪み成分を、所望信号帯域の外側に(帯域外れで)現れるように周波数に移転させて行う“ノイズ整形”技術について述べている。これは、セグメントの選択される順序を回転させ、加えて、出力の中に離散音が現れないように小幅の無作為拡散を回転量に加えることにより達成される。本発明の第3の形態は、歪みの所望の位置替えを達成するための適当なパラメータ値の選択と確認を容易にする回路に関するものであるが、より一般的には、下に述べるとおりの他の場面に適用することができる。
図26は、本発明の第3の形態が適用できるDACの一部を示す。図26のDACは、ディジタル回路部分およびアナログ回路部分を含む。アナログ回路部分は複数のセグメント(または、セル)を包含し、各セグメントが定電流源2およびスイッチ4を有する。各セグメントにおけるスイッチ4は、ディジタル回路部分DCから該スイッチに供給された個別に対応するサモメタコード化信号OTにより制御される。ここで、参照符号200は、DACを示している。
図27は、図26のセグメントの1つにおける定電流源2およびスイッチ4の構成をより詳細に示す。定電流トランジスタ10が、電位Vpcsに維持されるゲートを有し、当該セグメントにおいて定電流Iを発生させる働きをする。カスケードトランジスタが、電位Vpcascに維持されるゲートを有し、回路使用中の電圧変動から定電流トランジスタ10を遮蔽する働きをする。これら2つのトランジスタが共に図26の個別電流源2を作り上げる。第1および第2のトランジスタ30および40が、図26のセグメントの個別の差動スイッチ回路4を作り上げる。これら第1および第2のトランジスタ30および40を駆動するのに適した回路が、我々の同時係属中の日本国特開2001−144594号公報(英国特許公開GB−A−2356304号に対応)に記述されている。その全体の内容をここで、言及することにより援用する。トランジスタ30および40のそれぞれのドレインは、図26の差動スイッチ回路の第1および第2の端子にそれぞれ対応する出力ノードOUTAおよびOUTBに接続されている。
図26のDACにおいて、ディジタル回路部分は、2進式サモメタデコーダ6に加えて、セグメント回転部22および回転制御部24を含む。セグメント回転部22は、1組のサモメタコード化入力信号T1〜Tnを受信するn個の入力を有する。該サモメタコード化入力信号T1〜Tnは、DACに加えられた2進入力ワードD1〜Dmをベースとして2進式サモメタデコーダ6により生成される。
セグメント回転部22はまた、ディジタル回路DCのサモメタコード化出力信号OT1〜OTnの各々1つを発生させるn個の出力を有する。セグメント回転部22はまた、回転制御部24の出力に接続された、そこから回転量rを受信するための制御入力を有する。回転制御部24は、外部から加えられた制御信号MEAN(平均)およびSPREAD(拡散)をそれぞれ受信するための第1および第2の入力を有する。
DACは、所定の動作周波数(サンプリング速度)FDACにて一連の動作サイクル(変換サイクル)を実行する。FDACは、例えば、毎秒1億サンプル(100Msamples/s)である。
各サイクルにおいて、2進式サモメタデコーダ6は、外部から加えられた入力ワードD1〜Dmをn個のサモメタコード化信号IT1〜ITnに変換する。各サイクルにおいてまた、セグメント回転ブロック22は、当該サイクルにおいて使用すべき回転量rの値を受信し、この受信したr値に従いサモメタコード化入力信号IT1〜ITnからn個のサモメタコード化出力信号OT1〜OTnを導出する。
セグメントの回転の効果は、図28〜図30に則して説明することができる。各プロットは、DCから、DACサンプリング速度FDACの1/2の周波数までの周波数範囲全体にわたって、図26のDACの出力信号(VA−VB)の信号/ノイズ比(SNR)を示している。各プロットにおいて、垂直軸上に表されたSNRはdB単位で測定され、水平軸上に表された周波数はサンプリング速度FDACの比として測定されている。本例では、セグメントの数nは64と仮定する。
各例において、約0.3FDAC〜0.5FDAC(ナイキスト周波数)の広幅ノイズピークの在ることが分かるであろう。この広幅のノイズピークは、量子化誤差(quantisation error)の影響を除去するために高域フィルタ処理ディザ(high-pass-filtered dither)を入力データD1〜Dmに加えたことの結果である。本説明のためには、この広幅ノイズピークを無視することができる。
本例では、DACが、その出力にて4個の“トーン(tones)”T、すなわち4個の異なる周波数成分からなる出力信号を合成するのに使用されるものとする。これら4個のトーンは、0.09FDAC近辺の周波数を中心としている。各トーンTは、DACのフルスケール出力振幅FSにおける−13dBのピーク振幅を有する。ところで、本例において出力信号を4個のトーンからなるものと仮定するのは、複数のトーンの方が出力スペクトル内のノイズ成分を識別し易くなるからである。
図28は、一サイクルから次のサイクルまでセグメント回転が実行されないとき、すなわち、各サイクルにおいてr=0であるときの出力信号周波数スペクトルを示す。DCから0.3FDACまでの周波数範囲における平均ノイズレベルが約−90dBであるのに、4個のトーンTの近傍の周波数のところに多数の有意な相互変調積Mの存在することが分かる。これらの相互変調積Mは、セグメント不整合の結果である。
図29は、各サイクルにおいて回転量r=1が使用されるときの出力信号周波数スペクトルを示す。この場合、トーンTの近傍の相互変調積Mは今や存在しないことが分かる。但し、代わりに、上記出力信号周波数スペクトルは周波数間隔Δf=FDAC/n(本例では=0.0156FDAC)にて1〜19と表示された周波数成分を含む。これらの周波数成分は、一サイクルから次のサイクルへのセグメント回転の結果として上記出力信号周波数スペクトル内に存在する。以下、これを“回転成分(rotation component)”と呼ぶ。
第1回転成分(成分1)は周波数rΔfを有する。第2回転成分(成分2)は周波数2rΔfを有し、第3回転成分以上の高次の回転成分は、周波数が3rΔf、4rΔf等々である。
平均すると、各回転成分は次数が高くなるほど大きさが減少する。但し、例えば、図29から分かるとおり、平均して期待される処とは逆に、成分1および2は成分3より大きくない。これは単に、図29の特定プロットにとって統計的変動である。
図29のプロットにおけるとおり回転量r=1であるとき、最上位側成分(most significant component)1〜10は全て、DC〜0.16FDACの周波数の帯域内に包含される。これは、上記成分の全てが上記DACの出力信号周波数の所望範囲内であることを意味する。例えば、オーバーサンプリング×4が使用されるシステムでは、出力信号周波数の所望範囲はDC〜0.125FDACである。
図30は、各サイクルにおいて回転量r=21であるときの出力信号周波数スペクトルを示す。回転成分1〜19は、今や図29に示したのと実に異なる位置にきている。第1回転成分(成分1)は、周波数21Δfの位置にある。周波数2rΔf(=42Δf)を有するはずの成分2は、周波数22Δfの位置にマッピングされている。このマッピングが生じるのは、42Δfがナイキスト周波数(n/2)Δf(=32Δf)を+10Δfだけ超えていて、それで該成分が(n/2−10)Δf=22Δfにマッピングされるからである。同様に、成分3はΔfにマッピングされている(これは、3rΔf(=63Δf)がナイキスト周波数を+31Δfだけ超えていて、それで該成分が(n/2−31)Δf=Δfにマッピングされるからである)。成分4は20Δfにマッピングされる(4rΔf=84Δfがナイキスト周波数を+52Δfだけ超えていて、それで−20Δfにマッピングされ、0より小さいこちらが今度は+20Δfにマッピングされるのである)。より高次の成分も同様にマッピングされる。
図30から分かるとおり、10個の低次成分1〜10のうち、成分3、6および9のみが今やDC〜0.125FDACの所望範囲内に包含される。上記所望周波数範囲内には幾つかの高次成分(成分12、15および18)が追加的に存在するが、これらの高次成分の有意性は限られている。ところで、図30における成分18の相対的に大きいサイズ(他の成分と比較して)もまた、統計的変動である。平均して、成分18は、大きさが図30に示したより小さいであろう。
回転量rの非整数値は、回転量に小幅の無作為拡散を施し、これを一サイクルから次のサイクルへと変えていくことにより達成することができ、これもまた、ノイズフロアを平滑化する効果がある。デバイスのノイズ整形特性は、図26の回転制御部24に外部から加えられた上述の制御信号MEANおよびSPREADを使って設定される。
回転制御パラメータMEANおよびSPREADを適宜選択することによって回転成分を適当な“帯域外れ”位置に移動させることができるが、かかる選択動作はDACの特定用途のために実行できることが必要である。回転量rを系統的に選択するための若干のグラフィック技術が我々の同時係属中の欧州特許公開EP−A−1100203号(我々の同時係属中の日本国特願2000−343216号に対応)に記述されているが、このような技術を使用する場合でも、このような技術により到達した回転制御パラメータ値が回転成分を予測周波数位置に移動させる点で有効であることを確認できるのが望ましい。また、モーフィングを併用することなく回転を利用すると、デバイス対デバイス偏差が生じ、これが、グラフィック技術により提案された回転制御パラメータの二者択一の選択肢の間のように、一方の選択肢が他方より良いという意味にもなり得る。また、例えば、モーフィング(本発明の第1の形態におけるとおりの)を回転と併用するときは、上記グラフィック技術を使用することなく回転制御パラメータを選択できるようにするのが望ましい。
DACにおいて実際の測定がテスト段階で製造者により、または、販売後のDACのユーザにより実行し得ると考えていいかも知れない。つまり、適当な入力信号(すなわち所期の用途にとって代表的な)をDACに加え、出力信号スペクトル内のノイズ成分を測定するのである。回転制御パラメータMEANおよびSPREADを変えることにより、回転成分を周波数スペクトル内の適当な帯域外れ位置に移動させることができよう。あるいは、グラフィック技術により到達した回転制御パラメータ値をチェックし、回転成分が予測された帯域外れ位置に移動したことを確認することができよう。このような測定を使って図28〜図30に示すのと同様のプロットを作成できれば有利であろうが、実際のところ、図28〜図30のような明瞭且つ容易に解釈できるプロットをこのような測定により作成することは不可能である。事実、図28〜図30のプロットは、測定により作成されたのでなく、DACの一モデルをベースとするコンピュータシミュレーションにより作成されたもので、該モデルでは、相異なるセグメントにおいて図26の電流源2(図27のトランジスタ10および20)が標準偏差σ=1.7%の不整合を有すると仮定した。この標準偏差σの数字は、出力信号スペクトル内のノイズ成分を強調してバックグラウンドノイズから区別できるようにするために人為的に大きくされたものである。
実際には、0.06〜0.17%の標準偏差σが以前のDACにおいて達成されていた。標準偏差σの値がこのように低いと、ノイズ成分をバックグラウンドノイズから区別することが難しく、実際のところエンドユーザによって時間の浪費であり、従って、DAC自体で実行された実際の測定に基づいて個々に望まれるノイズプロフィールを達成する上で適当なMEANおよびSPREADの値を選択することは難しい。
図31に示すとおり、本発明の第3の実施形態は、各セグメントにおいて2つの別個の電流源を使用する。すなわち、チップのテストとセットアップの間に使用されるテスト電流源と、チップの実動作の間に使用すべき主電流源である。主電流源は、図27に則して上に述べたとおりの2個のPMOS FETトランジスタ10および20からなる。テスト電流源も、2個のPMOS FETトランジスタ15および25からなるが、下に述べるとおり、サイズがそれぞれ対応する主電流源のトランジスタ10および20と異なる。
これら2つの電流源の一方だけが何時でも動作可の状態にあるので、例えば、主電流源が選択されると、整合度の高い動作電流Iが発生させられ、トランジスタ30および40により形成された差動スイッチに供給されることになり、テスト電流源が選択されると、整合度の低いテスト電流Itestが発生させられ、該差動スイッチに供給されることになる。相異なるセグメントに関する整合度の高い動作電流Iの標準偏差σhmは、相異なるセグメントに関する整合度の低いテスト電流Itestの標準偏差σpmより、例えば、10倍良好である。例えば、σhmは0.17%以下(例えば、0.06%)であり、σpmは1.7%以上(例えば、2%)である。主電流源を選択するかテスト電流源を選択するかは、スイッチSW3およびSW4に加えられる信号TESTと、スイッチSW1およびSW2に加えられる信号/TEST(TESTの反転信号)により制御される。TEST信号は、外部からデバイスの入力端子を介してデバイスに加えられてよい。
TESTがlowのとき、スイッチSW1はON、スイッチSW2はOFFで、主カスケードトランジスタ20のゲートをANALOG VDDに接続させ、それで該トランジスタをOFFにする。スイッチSW3はOFF、スイッチSW4はONで、テストカスケードバイアス電圧Vpcasctestをテストカスケードトランジスタ25のゲートに通過させ、それで該トランジスタをONにする。これで、整合度の低いテスト電流Itestが差動DACスイッチに供給されるよう選択される。
TESTがhighのとき、スイッチSW1はOFF、スイッチSW2はONで、主カスケードバイアス電圧Vpcascを主カスケードトランジスタ20のゲートに通過させ、それで該トランジスタをONにする。スイッチSW3はON、スイッチSW4はOFFで、テストカスケードトランジスタ25のゲートをANALOG VDDに接続させ、それで該トランジスタをOFFにする。これで、整合度の高いテスト電流Iが差動DACスイッチに供給されるよう選択される。
一実施態様において、主電流源トランジスタ10の幅は、テスト電流源トランジスタ15の幅の約30倍である。主電流源トランジスタ10の長さも、テスト電流源トランジスタ15の長さの約30倍である。例えば、主電流源トランジスタ10の相対寸法は、幅240、長さ15であってよく、テスト電流源トランジスタ15の相対寸法は、幅8、長さ1/2であってよい。トランジスタ15の幅/長さ比をトランジスタ10のそれに等しくすることにより、バイアス電位VpcsとVpcstestは同じであってよい。
この場合、IとItestは両方とも約160μAである。トランジスタ10の幅/長さ比とトランジスタ15のそれは同じであるが、トランジスタ10のゲートはトランジスタ15のそれの900倍である。電流の不整合度は1/√(ゲート面積)に比例するので、それにより、トランジスタ10の不整合度はトランジスタ15のそれの1/30で、30dB低いということになる。
よって、テスト電流源を選択することは、バックグラウンドノイズを超えて相当のノイズ成分を強調することになり、それゆえ、製造者がデバイスのテストに使用する上で、および/または、エンドユーザがエンドユーザ自身が目論む特定用途に向けてデバイスをセットアップするのに使用する上で該ノイズ成分を実際に測定し、位置決めすることが容易となる。電流源を使ってノイズ成分を周波数スペクトル内に位置決めし終わったら、テスト動作またはセットアップ動作を完了させるために、或いは、該ノイズ成分がデバイス(主電流源を使用する)の通常動作と干渉しないことを確認するために、該ノイズ成分が再び通常動作に備えて下げられるように主電流源を元どおり切り換えることができる。テスト電流源を選択するとき、ノイズ成分の周波数位置は容易に特定できるので、主電流源を元どおり切り換え、現在よりはるかに小さいノイズ成分さえもチェックできるようにするとき、同じ周波数位置を慎重に吟味することができる。
主電流源およびテスト電流源の物理的レイアウトは、動作電流Iの不整合がある程度テスト電流Itestの不整合と相関するように選択するのが有利である。そうすることにより、モーフィング動作を確実に最適化することが、或いは、主電源と十分密接な相関関係を有するテスト電源においてなされた測定に基づき、特に“最良の”伝達関数を選択することさえも、可能になるかもしれない。主電源の不整合とテスト電源の不整合の間に全く、或いは、ほとんど相関関係が存在しなくても、回転成分は、その相対的大きさが主電源とテスト電源の間のように異なるかもしれないとはいえ、なお同じ周波数にマッピングされよう。
以上、本発明の第3の形態について、セグメント化混合信号回路に関連して述べたが、かかるセグメント化混合信号回路は、セグメント回転技術を実行するように働くが、本発明の第3の形態に関連して上に述べたとおりのセグメントモーフィング技術を実行するようには働かない回路である。当業者であれば、本発明の第3の形態の技術が、セグメントモーフィングのみを、或いは、セグメント回転とセグメントモーフィングとの組み合わせを実行するように働くセグメント化混合信号回路に適用できることは、容易に理解されよう。整合度の低い電流源を選択できることは、デバイスのテストまたはチューニングまたは適正な動作パラメータの選択を容易にするために歪みの影響を誇張するのが望ましいどんなセグメント化混合信号回路においても有用であり得る。
本発明の第3の形態がまた、他のタイプのセグメント化回路、例えば、セグメントの各々が上に述べたとおりの電流以外のアナログ量を限定する形のセグメント化回路にも適用できることは、理解されよう。アナログ量は、例えば、電圧、キャパシタンスまたは抵抗であってよく、各セグメントは、当該セグメントに関してアナログ量を明確な仕方で限定する第1の部分と、当該セグメントに関してアナログ量をやや不明確な仕方で限定する第2の部分を有するものであってよく、当該セグメントに関して選択された実際のアナログ量はかかる2つの部分の間で選択可能であってよかろう。本発明の第3の形態はまた、選択された混合信号回路以外のセグメント化回路、例えば、純然たるアナログ回路にも適用できる。この場合、セグメントは、ディジタル信号よりむしろアナログ信号に従って制御されることになろう。
また、本発明の全ての形態が微分出力信号を生成しない混合信号回路にも適用できることは、理解されよう。その電流をあるラインから別のラインに切り換える代わりに、各セグメントは、単にその電流を入り切りするだけ、或いは、その大きさを他の何らかに仕方でディジタル入力信号に従って変えるだけであってよい。
(付記1) 一連の動作サイクルを実行するように働く混合信号回路であって、
協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメント、
前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、
前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記n個のセグメントに適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、且つ、前記セグメント制御信号の適用順序の変化により引き起こされたセグメント順序位置の変化が前記セグメントの数nに相対する数および/または大きさにおいて制限されるような順序であることを特徴とする混合信号回路。
(付記2) 付記1に記載の混合信号回路において、順序の変化のたびに順序位置を変えられないセグメントが少なくとも1個存在することを特徴とする混合信号回路。
(付記3) 付記1に記載の混合信号回路において、順序の変化のたびに少なくともn/16個のセグメントは順序位置を変えられないことを特徴とする混合信号回路。
(付記4) 付記1に記載の混合信号回路において、順序の変化のたびに最も多い場合でn/2個のセグメントが順序位置を変えることを特徴とする混合信号回路。
(付記5) 付記1に記載の混合信号回路において、順序の変化のたびに最も多い場合で1対のセグメントが順序位置を変えることを特徴とする混合信号回路。
(付記6) 付記1〜5のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記順序変化と関連するそれぞれのセグメント変化パラメータの値が各々n2/4より小さいことを特徴とする混合信号回路。
(付記7) 付記1〜5のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記順序変化と関連するそれぞれのセグメント変化パラメータの値が各々16nより小さいかまたは16nに等しいことを特徴とする混合信号回路。
(付記8) 付記1〜5のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記順序変化と関連するそれぞれのセグメント変化パラメータの値が各々2nより小さいことを特徴とする混合信号回路。
(付記9) 付記1〜8のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記セグメント変化パラメータのサイクル当たり平均値がn2/64より小さいことを特徴とする混合信号回路。
(付記10) 付記1〜8のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記セグメント変化パラメータのサイクル当たり平均値が16nより小さいことを特徴とする混合信号回路。
(付記11) 付記1〜8のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記セグメント変化パラメータのサイクル当たり平均値が2nより小さいことを特徴とする混合信号回路。
(付記12) 付記1〜11のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、セグメント変化パラメータのそれぞれの最小値と最大値との差が前記セグメントの数nに関連して制限されることを特徴とする混合信号回路。
(付記13) 付記1〜12のいずれか1項に記載の混合信号回路において、前記モーフィング手段が、どの1サイクルにおいても前記セグメント制御信号を前記セグメントに適用する順序が所定の使用可能な複数の順序の中から選択されるように働くことを特徴とする混合信号回路。
(付記14) 付記13に記載の混合信号回路において、前記所定の使用可能な順序の合計数が4より大きいことを特徴とする混合信号回路。
(付記15) 付記13に記載の混合信号回路において、前記所定の使用可能な順序の合計数が前記セグメントの数nより大きいまたはnに等しいことを特徴とする混合信号回路。
(付記16) 付記13〜15のいずれか1項に記載の混合信号回路において、前記所定の使用可能な順序の各々がランダムベースまたは擬似ランダムベースで選択されることを特徴とする混合信号回路。
(付記17) 付記13〜15のいずれか1項に記載の混合信号回路において、全体としてより制限された順序位置変化を含む順序変化の方が、全体としてより大きい順序位置変化を含む順序変化より、起こる頻度が高いことを特徴とする混合信号回路。
(付記18) 付記13〜16のいずれか1項に記載の混合信号回路において、前記所定の使用可能な順序は、全ての順序変化が全体としてほぼ同じ順序位置変化を含むような順序であり、全ての順序変化が平均してほぼ同じ頻度で実行されるような順序であることを特徴とする混合信号回路。
(付記19) 付記1〜18のいずれか1項に記載の混合信号回路において、前記順序変化が、予選択された1対以上のセグメントに属するセグメントのそれぞれの順序位置を入れ替えることを含むことを特徴とする混合信号回路。
(付記20) 付記1〜19のいずれか1項に記載の混合信号回路において、所与の順序変化が反復される平均時間間隔が少なくとも0.1μsであることを特徴とする混合信号回路。
(付記21) 付記1〜20のいずれか1項に記載の混合信号回路において、前記モーフィング手段が、n個のセグメントをm組のセグメントグループに再分するように働き、ここで、m≧2、且つ、同じグループに属するセグメントの順序位置を変えるように働くことを特徴とする混合信号回路。
(付記22) 付記21に記載の混合信号回路において、順序位置変化が、前記モーフィング手段により、何時でも一度に前記m組のグループのうちm−1組以下のグループにおいて許されることを特徴とする混合信号回路。
(付記23) 付記21に記載の混合信号回路において、順序位置変化が、前記モーフィング手段により、何時でも一度に1組のグループにおいてしか許されないことを特徴とする混合信号回路。
(付記24) 付記21〜23のいずれか1項に記載の混合信号回路において、n=128、および、m=8または16であることを特徴とする混合信号回路。
(付記25) 付記21〜24のいずれか1項に記載の混合信号回路において、同じグループに属するセグメントの順序位置が、n個の可能な順序位置の範囲全体にわたって分散していることを特徴とする混合信号回路。
(付記26) 付記1〜25のいずれか1項に記載の混合信号回路において、各セグメントに対応し、前記ディジタル入力信号およびID信号を受信できるように接続され、その対応するセグメントに加えられたセグメント制御信号の論理状態を、前記ディジタル入力信号と前記ID信号との比較の結果に応じて設定するように働くデコーダ回路、および、
相異なるセグメントのデコーダ回路により受信されたそれぞれのID信号を、前記順序変化を引き起こすべく変化させるように働く前記モーフィング手段を有することを特徴とする混合信号回路。
(付記27) 付記21〜25のいずれか1項に添付されたものとして読まれるときの付記26に記載の混合信号回路において、同じセグメントグループに属するセグメントに対応するデコーダ回路の部分々々が共有されていることを特徴とする混合信号回路。
(付記28) 付記1〜27のいずれか1項に記載の混合信号回路において、更に、前記各サイクルにおいて先行サイクルと比較してセグメントr個分だけ前記順序位置を回転させるように働くセグメント回転手段を備え、ここで、rが当該サイクルに関して設定された回転量であることを特徴とする混合信号回路。
(付記29) 一連の動作サイクルを実行するように働き、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメントからなる混合信号回路において使用されるノイズ整形方法であって、
前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用されるn個1組のセグメント制御信号を発生させる段階、および
n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期にn個のセグメントに適用できるようにする段階を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、且つ、セグメント制御信号の適用順序の変化により引き起こされるセグメント順序位置の変化が前記セグメントの数nに相対する数および/または大きさにおいて制限されるような順序であることを特徴とするノイズ整形方法。
(付記30) セグメント化回路であって、
各々がセグメント自体にとっての第1アナログ量を限定する第1アナログ量限定手段を有し、且つ、セグメント自体にとっての第2アナログ量を限定する第2アナログ量限定手段も有し、当該セグメントにとっての前記第2アナログ量が前記第1アナログ量より明らかに少ない複数の回路セグメント、
前記第1アナログ量または前記第2アナログ量を選択するアナログ量選択手段、および、
前記回路セグメントの複合体のそれぞれの選択されたアナログ量に基づいて複合アナログ量を生成するように働く複合手段を備えることを特徴とするセグメント化回路。
(付記31) 付記30に記載のセグメント化回路において、各個回路セグメントにとって前記第1アナログ量が前記第2アナログ量とほぼ同じであることを特徴とするセグメント化回路。
(付記32) 付記30または31に記載のセグメント化回路において、前記第1アナログ量が全ての回路セグメントにとってほぼ同じであり、前記第2アナログ量が全ての回路セグメントにとってほぼ同じであることを特徴とするセグメント化回路。
(付記33) 付記32に記載のセグメント化回路において、前記第1アナログ量の標準偏差が前記第2アナログ量の標準偏差より小さいことを特徴とするセグメント化回路。
(付記34) 付記30〜33のいずれか1項に記載のセグメント化回路において、前記第1アナログ量および第2アナログ量が各々電流であることを特徴とするセグメント化回路。
(付記35) 付記34に記載のセグメント化回路において、前記第1アナログ量および第2アナログ量を限定する手段がそれぞれ前記電流をソース化またはシンク化するための定電流電界効果トランジスタを含み、前記第1アナログ量限定手段における前記定電流トランジスタが、前記第2アナログ量限定手段における前記定電流トランジスタより大きいゲート面積を有することを特徴とするセグメント化回路。
(付記36) 付記35に記載のセグメント化回路において、前記第1アナログ量限定手段における前記定電流トランジスタが、前記第2アナログ量限定手段における前記定電流トランジスタとほぼ同等の幅/長さ比を有することを特徴とするセグメント化回路。
(付記37) 付記30〜36のいずれか1項に記載のセグメント化回路において、前記アナログ量選択手段が、前記第1アナログ量または前記第2アナログ量を、回路に外部から加えられた制御信号に応じて選択することを特徴とするセグメント化回路。
(付記38) 付記30〜37のいずれか1項に記載の、一連の動作サイクルを実行するように働くセグメント化回路において、更に、
前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、前記複合アナログ量に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、
前記セグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記セグメントに適用させ、それにより相異なるセグメントの前記第1アナログ量相互間の不整合により生じた歪みを、予選択された所望周波数のノイズ成分に変換させるノイズ整形手段を備えることを特徴とするセグメント化回路。
(付記39) 付記38に記載のセグメント化回路において、前記ノイズ整形手段が、前記各サイクルにおいて先行サイクルと比較してセグメントr個分だけそれぞれの順序位置を回転させるように働くセグメント回転手段を備え、ここで、rが当該サイクルに関して設定された回転量であることを特徴とするセグメント化回路。
(付記40) 付記38または39に記載のセグメント化回路において、前記ノイズ整形手段が、前記相異なる順序を、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるように、且つ、平均してサイクルごとに、セグメント制御信号の適用順序の変化により引き起こされるセグメント順序位置の変化がセグメントの合計数に相対する数および/または大きさにおいて制限されるように設定することを特徴とするセグメント化回路。
(付記41) 付記38〜40のいずれか1項に記載のセグメント化回路を試験する方法であって、
前記アナログ量選択手段に前記第2アナログ量を選択させる段階、
前記相異なる順序に影響すべく前記ノイズ整形手段により使用される前記ノイズ整形手段の動作パラメータを設定する段階、および、
前記複合アナログ量から導出された信号において測定を行い、前記ノイズ成分の当該信号の周波数スペクトルにおける位置を特定する段階を備えることを特徴とするセグメント化回路試験方法。
上で論じたもので、前に考慮された電流制御式DACの各要素を示す図である。 上で論じたもので、図1のDACにおいて2進入力ワードから如何にしてサモメタコード化制御信号が導出されるかに関する説明に使用される表を示す図である。 上で論じたもので、DACにおいて使用すべく前に考慮されたセル配列回路の各要素を示す図である。 上で論じたもので、図3のセル配列回路における傾斜誤差および対称的誤差の発生に関する説明に使用される概略図である。 上で論じたもので、図1および図3のセル配列回路における確率的誤差の発生に関する説明に使用されるグラフ示す図である。 上で論じたもので、デバイス伝達関数の2つの例を示す図である。 上で論じたもので、デバイスからデバイスへの伝達関数の変化に関する説明に使用されるグラフを示す図である。 本発明を具現するDACの動作に関する説明に使用されるブロック図である。 本発明の一実施例におけるセグメントの入れ替えを示す概略図である。 図9のセグメント配列の対応する伝達関数を示す概略図である。 図8および9に則して描かれたセグメントの順序および確率的誤差の順序をまとめた表を示す図である。 本発明の一実施例における伝達関数モーフィング部の一例を示すブロック図である。 8個の固有のローカルセグメントIDと関連するビットの表を示す図である。 図13のIDに従ってセグメントのローカルモーフィングID入力をモーフィングID信号バスに接続するときの接続配列の表を示す図である。 8個の固有のローカルセグメントIDを7つの可能な変化形態に再分したときの関連ビットの表を示す図である。 図15のIDに従ってセグメントのローカルモーフィングID入力をモーフィングID信号バスに接続するときの接続配列の表を示す図である。 セグメントを別個のセグメントグループに分割する仕方を示すブロック図である。 本発明の他の実施例における伝達関数モーフィング部の一例を示すブロック図である。 図18に示す一セグメントグループの構成を示すブロック図である。 図19に示したグループデコーダの構成を示すブロック図である。 図19に示すグループデコーダの構成の詳細を示すブロック図である。 図19に示すセグメントデコーダの構成を示すブロック図である。 セグメントのローカルモーフィングID入力をモーフィングID信号バスに接続するときの接続配列の表を示す図である。 如何にして中間デコードビットがモーフィング信号から導出されるかの表を示す図である。 セグメントの回転を示す概略図である。 先に考慮されたDACの各要素を示すブロック図である。 図26のDACにおけるセグメント各要素の構成をより詳細に示す図である。 セグメントに回転を与えることの影響の図解に使用されるDACの出力周波数スペクトルのシミュレーションプロットを示す図である。 セグメントに回転を与えることの影響の図解に使用されるDACの出力周波数スペクトルのシミュレーションプロットを示す図である。 セグメントに回転を与えることの影響の図解に使用されるDACの出力周波数スペクトルのシミュレーションプロットを示す図である。 本発明の第3の形態を具現するDACにおける図26のセグメント各要素の構成をより詳細に示す図である。
符号の説明
1,200 ディジタル/アナログ変換器(DAC)
2 定電流源
1〜2n 電流源(回路セグメント)
1〜4n 差動スイッチ回路(回路セグメント)
6 2進式サモメタデコーダ
12 ロウデコーダ
14 コラムデコーダ
16 ローカルデコーダ
22 セグメント回転部
24 回転制御部
32 グループデコーダ
34,340〜3415 セグメントデコーダ
122 伝達関数モーフィング部
1240〜1247 ローカルデコーダ
300,300〜307 セグメントグループ
321 LSBデコーダ
325 モーフィング信号デコーダ
322,342 比較器322
323,344 ラッチ
326 スワップセレクタ
327 D形フリッププロップ
400 グループイネーブルデコーダ

Claims (9)

  1. 一連の動作サイクルを実行するように働く混合信号回路であって、
    協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメント、
    前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、
    前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記n個のセグメントに適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、且つ、前記セグメント制御信号の適用順序の変化により引き起こされたセグメント順序位置の変化が前記セグメントの数nに相対する数および/または大きさにおいて制限されるような順序であり、
    それにより、少なくとも1つの離散的歪み成分が、同じ周波数で狭帯域ノイズ的信号に変換され、該狭帯域ノイズ的信号は、所定の信号帯域の外側にあり、且つ、前記回路の1つから他の1つへの前記離散的歪み成分よりも小さい変動を有することを特徴とする混合信号回路。
  2. 一連の動作サイクルを実行するように働く混合信号回路であって、
    協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメント、
    前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、
    前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記n個のセグメントに適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、
    或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記順序変化と関連するそれぞれのセグメント変化パラメータの値が各々n2/4より小さいことを特徴とする混合信号回路。
  3. 一連の動作サイクルを実行するように働く混合信号回路であって、
    協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメント、
    前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用される1組のn個のセグメント制御信号を発生させるように働く制御信号発生手段、および、
    前記n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期に前記n個のセグメントに適用できるようにするモーフィング手段を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序が前記セグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、
    或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記セグメント変化パラメータのサイクル当たり平均値がn2/64より小さいことを特徴とする混合信号回路。
  4. 請求項1に記載の混合信号回路において、前記狭帯域ノイズ的信号は、約10MHzよりも小さい帯域幅であることを特徴とする混合信号回路。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合信号回路において、或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、セグメント変化パラメータのそれぞれの最小値と最大値との差が前記セグメントの数nに関連して制限されることを特徴とする混合信号回路。
  6. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の混合信号回路において、前記モーフィング手段が、どの1サイクルにおいても前記セグメント制御信号を前記セグメントに適用する順序が所定の使用可能な複数の順序の中から選択されるように働くことを特徴とする混合信号回路。
  7. 一連の動作サイクルを実行するように働き、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメントからなる混合信号回路において使用されるノイズ整形方法であって、
    前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用されるn個1組のセグメント制御信号を発生させる段階、および、
    n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期にn個のセグメントに適用できるようにする段階を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、且つ、セグメント制御信号の適用順序の変化により引き起こされるセグメント順序位置の変化が前記セグメントの数nに相対する数および/または大きさにおいて制限されるような順序であり、
    それにより、少なくとも1つの離散的歪み成分が、同じ周波数で狭帯域ノイズ的信号に変換され、該狭帯域ノイズ的信号は、所定の信号帯域の外側にあり、且つ、前記回路の1つから他の1つへの前記離散的歪み成分よりも小さい変動を有することを特徴とするノイズ整形方法。
  8. 一連の動作サイクルを実行するように働き、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメントからなる混合信号回路において使用されるノイズ整形方法であって、
    前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用されるn個1組のセグメント制御信号を発生させる段階、および、
    n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期にn個のセグメントに適用できるようにする段階を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、
    或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記順序変化と関連するそれぞれのセグメント変化パラメータの値が各々n2/4より小さいことを特徴とするノイズ整形方法。
  9. 一連の動作サイクルを実行するように働き、協働してアナログ出力信号を生成するn個の回路セグメントからなる混合信号回路において使用されるノイズ整形方法であって、
    前記各サイクルにおいて、ディジタル入力信号に応じて、生成されたアナログ出力信号に影響すべく前記セグメントのそれぞれに適用されるn個1組のセグメント制御信号を発生させる段階、および、
    n個のセグメント制御信号を少なくとも2通りの順序でそれぞれ異なる時期にn個のセグメントに適用できるようにする段階を備え、前記順序が、少なくとも1つの順序がセグメントの中の起動順序位置1つ分より大きい分だけ次の順序と異なるような順序であり、
    或る順序から次の順序への変化が各々、たとえ、それが関連の順序の変化により引き起こされたものであっても関連したセグメントの順序位置の変化をn個のセグメント全部にわたって総和することにより計算されたセグメント変化パラメータを有し、前記セグメント変化パラメータのサイクル当たり平均値がn2/64より小さいことを特徴とするノイズ整形方法。
JP2006300772A 2000-10-26 2006-11-06 混合信号回路およびノイズ整形方法 Expired - Fee Related JP4326556B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP00309413A EP1100203B1 (en) 1999-11-10 2000-10-26 Noise shaping in segmented mixed-signal circuitry
GB0101307A GB0101307D0 (en) 2000-10-26 2001-01-18 Segmented circuitry

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001302171A Division JP3902434B2 (ja) 2000-10-26 2001-09-28 混合信号回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007028690A true JP2007028690A (ja) 2007-02-01
JP4326556B2 JP4326556B2 (ja) 2009-09-09

Family

ID=26073344

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001302171A Expired - Fee Related JP3902434B2 (ja) 2000-10-26 2001-09-28 混合信号回路
JP2006218905A Expired - Fee Related JP4243287B2 (ja) 2000-10-26 2006-08-10 セグメント化回路
JP2006300772A Expired - Fee Related JP4326556B2 (ja) 2000-10-26 2006-11-06 混合信号回路およびノイズ整形方法

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001302171A Expired - Fee Related JP3902434B2 (ja) 2000-10-26 2001-09-28 混合信号回路
JP2006218905A Expired - Fee Related JP4243287B2 (ja) 2000-10-26 2006-08-10 セグメント化回路

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6496129B2 (ja)
JP (3) JP3902434B2 (ja)
KR (1) KR100770226B1 (ja)
CN (1) CN1320764C (ja)
DE (1) DE60119476T2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009028130A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Panasonic Corporation D/aコンバータ、差動スイッチ、半導体集積回路、映像機器、及び通信機器
JP2010283603A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ディジタル/アナログ変換器およびその回路実装方法
JP2012511876A (ja) * 2008-12-12 2012-05-24 アナログ ディヴァイスィズ インク ディザ追加型増幅器

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1614219B1 (en) 2002-04-02 2008-04-09 Telefonaktiebolaget LM Ericsson (publ) Comparator offset calibration for a/d converters
JP2007521732A (ja) * 2003-06-27 2007-08-02 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 低減された動的非線形性を有する電流操作d/a変換器
US7193548B2 (en) * 2004-01-30 2007-03-20 Hrl Laboratories, Llc Switching arrangement and DAC mismatch shaper using the same
US6927714B1 (en) * 2004-03-31 2005-08-09 Maxim Integrated Products, Inc. Current steering digital-to-analog (DAC) converter with improved dynamic performance
US7271748B2 (en) 2004-09-13 2007-09-18 Texas Instruments Incorporated System and method for providing a thermometer coded output filter
US20070126616A1 (en) * 2005-12-07 2007-06-07 Min Hyung Cho Dynamically linearized digital-to-analog converter
CN102684699B (zh) 2006-05-21 2015-03-18 株式会社特瑞君思半导体 声音再现用数据变换装置
JP4155588B2 (ja) 2006-05-31 2008-09-24 株式会社東芝 デジタル/アナログ変換器および送信機
JP5552620B2 (ja) 2008-06-16 2014-07-16 株式会社 Trigence Semiconductor デジタルスピーカー駆動装置と集中制御装置とを搭載した自動車
CN101388865B (zh) * 2008-10-29 2011-08-03 四川和芯微电子股份有限公司 一种优化高速数据接口输出波形的电流分段电路
CN104901693B (zh) * 2009-12-09 2018-07-10 株式会社特瑞君思半导体 选择装置
EP2515555A4 (en) 2009-12-16 2013-08-28 Trigence Semiconductor Inc ACOUSTIC SYSTEM
CN102118169B (zh) * 2010-04-19 2012-05-09 复旦大学 一种数模转换器
CN101986721B (zh) * 2010-10-22 2014-07-09 苏州上声电子有限公司 全数字式扬声器装置
CN102522993B (zh) * 2011-12-30 2014-06-04 清华大学 非对称电流源阵列的开关序列的生成方法、装置及其应用
CN102522988B (zh) * 2011-12-30 2014-06-04 清华大学 对称电流源阵列的开关序列的生成方法、装置及其应用
US9094042B2 (en) * 2013-08-09 2015-07-28 Silicon Laboratories Inc. DAC current source matrix patterns with gradient error cancellation
CN103684452B (zh) * 2013-12-17 2017-01-04 华为技术有限公司 一种动态单元匹配的方法和装置
CN105099458B (zh) * 2014-05-09 2018-06-29 中芯国际集成电路制造(上海)有限公司 温度计译码器
CN107871190B (zh) * 2016-09-23 2021-12-14 阿里巴巴集团控股有限公司 一种业务指标监控方法及装置
JP7099904B2 (ja) * 2018-08-21 2022-07-12 株式会社メガチップス デコーダ回路およびデコーダ回路の設計方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0253950B1 (de) 1986-07-21 1991-07-17 Deutsche ITT Industries GmbH Monolithisch integrierter Digital/Analog-Wandler
US4812818A (en) * 1987-02-24 1989-03-14 Brooktree Corporation Digital-to-analog converter
EP0319609B1 (de) 1987-12-10 1992-04-22 Deutsche ITT Industries GmbH Digital/Analog-Wandler mit zyklischer Ansteuerung von Stromquellen
GB8803627D0 (en) * 1988-02-17 1988-03-16 Data Conversion Systems Ltd Digital to analogue converter
US5319370A (en) 1992-08-31 1994-06-07 Crystal Semiconductor, Inc. Analog-to-digital converter with a continuously calibrated voltage reference
US5305004A (en) * 1992-09-29 1994-04-19 Texas Instruments Incorporated Digital to analog converter for sigma delta modulator
JP3469326B2 (ja) * 1994-08-16 2003-11-25 バー−ブラウン・コーポレーション デジタル−アナログ変換器
GB2296398B (en) 1994-12-22 1998-03-25 Motorola Inc Noise cancellation circuit and method
US5646619A (en) * 1995-04-26 1997-07-08 Lucent Technologies Inc. Self-calibrating high speed D/A converter
US5793231A (en) * 1997-04-18 1998-08-11 Northern Telecom Limited Current memory cell having bipolar transistor configured as a current source and using field effect transistor (FET) for current trimming
JP3771006B2 (ja) 1997-07-09 2006-04-26 株式会社ルネサステクノロジ D/aコンバータ
US5949362A (en) * 1997-08-22 1999-09-07 Harris Corporation Digital-to-analog converter including current cell matrix with enhanced linearity and associated methods
FI103617B1 (fi) * 1997-09-01 1999-07-30 Nokia Mobile Phones Ltd Kanavatransistorit
GB2333190B (en) 1998-01-08 2002-03-27 Fujitsu Ltd Cell array circuitry
GB2356304B (en) 1999-11-10 2003-11-19 Fujitsu Ltd Switch driver circuitry
EP1492238B1 (en) * 1999-11-10 2006-05-24 Fujitsu Limited Digital signal generating circuitry
GB2356301B (en) 1999-11-10 2003-09-10 Fujitsu Ltd Data multiplexing in mixed-signal circuitry

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009028130A1 (ja) * 2007-08-28 2009-03-05 Panasonic Corporation D/aコンバータ、差動スイッチ、半導体集積回路、映像機器、及び通信機器
JP5066176B2 (ja) * 2007-08-28 2012-11-07 パナソニック株式会社 D/aコンバータ、差動スイッチ、半導体集積回路、映像機器、及び通信機器
JP2012511876A (ja) * 2008-12-12 2012-05-24 アナログ ディヴァイスィズ インク ディザ追加型増幅器
JP2010283603A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ディジタル/アナログ変換器およびその回路実装方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4326556B2 (ja) 2009-09-09
US20020084925A1 (en) 2002-07-04
JP4243287B2 (ja) 2009-03-25
DE60119476T2 (de) 2006-11-23
JP2006304372A (ja) 2006-11-02
CN1320764C (zh) 2007-06-06
KR100770226B1 (ko) 2007-10-26
JP2002164789A (ja) 2002-06-07
CN1351422A (zh) 2002-05-29
JP3902434B2 (ja) 2007-04-04
US6496129B2 (en) 2002-12-17
DE60119476D1 (de) 2006-06-14
KR20020032387A (ko) 2002-05-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4326556B2 (ja) 混合信号回路およびノイズ整形方法
US10944419B2 (en) Segmented digital-to-analog converter
US7688236B2 (en) Integrated circuit comprising a plurality of digital-to-analog converters, sigma-delta modulator circuit, and method of calibrating a plurality of multibit digital-to-analog converters
US8013770B2 (en) Decoder architecture with sub-thermometer codes for DACs
EP1510009A1 (en) Method for calibrating a digital-to-analog converter and a digital-to-analog converter
US20090110102A1 (en) Signal routing method
US6509857B1 (en) Digital-to-analog converting method and digital-to-analog converter
EP1622272B1 (en) Segmented circuitry
US6456218B1 (en) Noise shaping in segmented mixed-signal circuitry
US20040119626A1 (en) Resistor string digital to analog converter with differential outputs and reduced switch count
US7369076B1 (en) High precision DAC with thermometer coding
US20040252041A1 (en) Shuffler apparatus and related dynamic element matching technique for linearization of unit-element digital-to-analog converters
Doris et al. Mismatch-based timing errors in current steering DACs
Hirai et al. Digital-to-analog converter configuration based on Non-uniform Current Division Resistive-Ladder
Parmar et al. R-2R ladder circuit design for 32-bit digital-to-analog converter (DAC) with noise analysis and performance parameters
JP3725001B2 (ja) 選択回路、d/a変換器及びa/d変換器
KR100727885B1 (ko) 새로운 글리치 에너지 억제 회로와 새로운 2차원적 전류셀스위칭 순서를 이용한 10비트 디지털/아날로그 변환기
US7256722B2 (en) D/A converter
Lin et al. High-speed DACs with random multiple data-weighted averaging algorithm
CN1909377B (zh) 分段电路
Kazmi Low Power CMOS 8-Bit Current Steering DAC
WO2003021790A2 (en) Error optimization in digital to analog conversion
JP2002359558A (ja) デジタル・アナログ変換回路
Zheng et al. An Improved Data Weighted Averaging for Segmented Current-Steering DACs
JP2003298422A (ja) A/dコンバータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061106

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20080730

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090406

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090512

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090609

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4326556

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120619

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130619

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140619

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees