JP2007026485A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007026485A
JP2007026485A JP2005203249A JP2005203249A JP2007026485A JP 2007026485 A JP2007026485 A JP 2007026485A JP 2005203249 A JP2005203249 A JP 2005203249A JP 2005203249 A JP2005203249 A JP 2005203249A JP 2007026485 A JP2007026485 A JP 2007026485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
memory cell
nonvolatile semiconductor
standby state
drain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005203249A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4790336B2 (ja
Inventor
Tamiyui Kato
多実結 加藤
Takashi Ito
孝 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Technology Corp
Original Assignee
Renesas Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Technology Corp filed Critical Renesas Technology Corp
Priority to JP2005203249A priority Critical patent/JP4790336B2/ja
Publication of JP2007026485A publication Critical patent/JP2007026485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4790336B2 publication Critical patent/JP4790336B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Read Only Memory (AREA)

Abstract

【課題】 データ保持特性の劣化を低減することができる不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 不揮発性半導体記憶装置は、閾値電圧の相違を利用してデータを記憶する複数個のメモリセルを有するメモリアレイ1と、メモリセルに供給する電圧を発生する電圧発生部50と、スタンバイ状態において、電圧発生部50を制御してメモリセルのコントロールゲートと、ウエル、ドレインおよびソースの少なくともいずれか一つとの間に所定の電位差を生じさせる論理部2とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関し、特に、閾値電圧の相違を利用してデータを記憶するメモリセルを備えた不揮発性半導体記憶装置に関する。
フローティングゲート(FG)に電子を注入するかまたは電子を抜き取ることによって情報を記憶させることができる不揮発性半導体記憶装置、たとえばフラッシュメモリが開発されている。フラッシュメモリはフローティングゲート、コントロールゲート(CG)、ソース、ドレインおよびウエル(基板)を有するメモリセルを含む。メモリセルは、フローティングゲートに電子が注入されると閾値電圧が上昇し、また、フローティングゲートから電子を抜き取ると閾値電圧が低下する。
一般に、閾値電圧の最も低い分布をメモリセルの消去状態と呼び、また、消去状態より高い閾値電圧の分布をメモリセルの書き込み状態と呼ぶ。たとえば、メモリセルが2ビットのデータを記憶する場合において、電圧の最も低い閾値電圧の分布が論理レベル”11”に対応し、この状態が消去状態と呼ばれる。そして、メモリセルに対して書き込み動作を行なって閾値電圧を消去状態より高くすることにより、論理レベル”10”、”01”および”00”に対応する閾値電圧が得られ、この状態が書き込み状態と呼ばれる。
なお、以上本発明についての従来の技術を、出願人の知得した一般的技術情報に基づいて説明したが、出願人の記憶する範囲において、出願前までに先行技術文献情報として開示すべき情報を出願人は有していない。
ところで、従来の不揮発性半導体記憶装置では、不揮発性半導体記憶装置に電源電圧が供給されている場合は、書き込みおよび読み出しを実行していないスタンバイ状態において、メモリセルのコントロールゲート、ソース、ドレインおよびウエルに接地電圧が供給されている。また、電源電圧が供給されていない場合にも、スタンバイ状態においては、自然放電によりメモリセルのコントロールゲート、ソース、ドレインおよびウエルの電位が接地電位となる。
したがって、従来の不揮発性半導体記憶装置がスタンバイ状態であり、かつ、メモリセルの閾値電圧がUV Vthである場合は、CG−FG間およびFG−ウエル間の電位差(以下、自己バイアスという。)は0Vである。ここで、UV Vthとは、メモリセルを紫外線(Ultra Violet)照射することによりFG内の電荷が無くなった状態、すなわちFG内の電荷が全体として中性になった状態におけるメモリセルの閾値電圧のことである。
一方、メモリセルが消去状態または書き込み状態である場合は、FG内に蓄積された電荷によって自己バイアスが生じる。CG−FG間のONO膜(酸化膜‐窒化膜‐酸化膜)およびFG−ウエル間のトンネル酸化膜に欠陥がない場合は、自己バイアスが生じても問題はない。しかしながら、メモリセルに対してデータの書き換えを繰り返すと、書き込みまたは消去のストレスによりトンネル酸化膜が劣化する。そうすると、自己バイアスにより微小なストレス誘起リーク電流(以下、SILC(Stress-Induced Leakage Current)という。)が発生する(たとえば、「極薄シリコン酸化膜の形成と界面評価技術」p.131)参照)。
SILCが発生すると、FGからの電子の流出またはFGへの電子の流入によってメモリセルの閾値電圧がUV Vthの方向にシフトする。そして、閾値電圧のシフトが読み出し電圧、すなわちメモリセルの記憶するデータの論理レベルを判定するための電圧に達すると、メモリセルの記憶内容が変わってしまうDL(Data Loss)不良となり、不揮発性半導体記憶装置のデータ保持特性が劣化する。
たとえば、メモリセルが2ビットのデータを記憶する場合で考えると、各論理レベルに対応する閾値電圧の中心、すなわち論理レベル”10”に対応する閾値電圧の分布および論理レベル”01”に対応する閾値電圧の分布の中間にUV Vthが位置している場合には、各論理レベルのデータを記憶しているメモリセル間で、DL不良のなりやすさに大きな差はない。しかしながら、たとえばUV Vthが論理レベル”01”よりも論理レベル”10”に対応する閾値電圧の分布に近い場合には、論理レベル”01”のデータを記憶するメモリセルの方が、論理レベル”10”のデータを記憶するメモリセルよりも自己バイアスが大きくなるためにSILCの量が多く、DL不良となりやすい。同様に、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルの方が、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルよりも自己バイアスが大きくなり、閾値電圧のシフトが大きく、DL不良となりやすい。ここで、いずれかの論理レベルのデータを記憶するメモリセルにおいてDL不良が発生すれば、他の論理レベルのデータを記憶するメモリセルではDL不良が発生していなくても不揮発性半導体記憶装置全体ではデータ保持特性の劣化となってしまう。したがって、従来の不揮発性半導体記憶装置では、各論理レベルのデータを記憶するメモリセルの自己バイアスの相違によってデータ保持特性が劣化するという問題点があった。
それゆえに、本発明の目的は、データ保持特性の劣化を低減することができる不揮発性半導体記憶装置を提供することである。
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる不揮発性半導体記憶装置は、閾値電圧の相違を利用してデータを記憶する複数個のメモリセルと、メモリセルに供給する電圧を発生する電圧発生部と、スタンバイ状態において、電圧発生部を制御してメモリセルのコントロールゲートと、ウエル、ドレインおよびソースの少なくともいずれか一つとの間に所定の電位差を生じさせる論理部とを備える。
本発明によれば、データ保持特性の劣化を低減することができる不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
本実施の形態は、スタンバイ状態においてメモリセルのコントロールゲートを接地電位以外の電位とする不揮発性半導体記憶装置に関する。
[構成および基本動作]
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す図である。以下、本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置はNOR型フラッシュメモリであり、また、メモリセルは2ビットのデータを記憶すると仮定して説明する。
同図を参照して、不揮発性半導体記憶装置は、メモリアレイ1と、論理部2と、チャージポンプ回路3と、Xデコーダ4と、Yゲート5と、Yデコーダ6と、アドレスバッファ7と、I/Oバッファ8と、センスアンプ9と、ライトドライバ10とを備える。
メモリアレイ1は、複数個のメモリセルと、1個以上のセレクトゲートとを含む。チャージポンプ回路3と、Xデコーダ4と、Yゲート5と、Yデコーダ6とは、電圧発生部50を構成する。電圧発生部50は、論理部2の制御に基づいて電圧を発生し、発生した電圧をメモリアレイ1のメモリセルに供給する。
外部から入力されたアドレス信号はアドレスパッドおよびアドレスバッファ7を介してXデコーダ4およびYデコーダ6へ出力される。また、外部から入力されたデータはDQパッドおよびI/Oバッファ8を介して論理部2へ出力される。メモリアレイ1から読み出されたデータは、Yゲート5、センスアンプ9、I/Oバッファ8およびDQパッドを介して外部へ出力される。
論理部2は、外部から入力されたコマンド信号に基づいて、各回路に制御信号を出力し、メモリセルに対して書き込み、読み出しおよび消去をさせる制御を行なう。
チャージポンプ回路3は、論理部2の制御に基づいて、メモリアレイ1のメモリセルに供給するための電圧を発生し、発生した電圧をXデコーダ4、Yゲート5、およびライトドライバ10へ出力する。
Xデコーダ4は、アドレスバッファ7から受けたアドレス信号をデコードしてメモリアレイ1の、特定のメモリセルに対応するワード線、ソース線およびウエルを選択する。そして、Xデコーダ4は、選択したワード線、ソース線およびウエルをチャージポンプ回路3から受けた電圧で駆動する。
なお、Xデコーダ4は、特定のメモリセルに対応するワード線、ソース線またはウエルを接地電位とする場合には、チャージポンプ回路3から受けた電圧を用いるのではなく、接地電位のノードに、特定のメモリセルに対応するワード線、ソース線またはウエルを接続する構成としてもよい。また、Xデコーダ4は、特定のメモリセルに対応するワード線、ソース線またはウエルを論理部2の制御に基づいてフローティングにすることも可能である。
ここで、図1(b)は、メモリアレイ1の構造を示す図である。メモリセルのコントロールゲートがワード線に接続されており、ドレインがサブビット線に接続されており、ソースがソース線に接続されており、また、セレクトゲートのドレインがメインビット線に接続されている。
再び図1(a)を参照して、Yデコーダ6は、アドレスバッファ7から受けたアドレス信号をデコードして選択信号を生成し、Yゲート5へ出力する。
Yゲート5は、Yデコーダ6から受けた選択信号が表わすメモリアレイ1の、特定のメモリセルに対応するメインビット線およびサブビット線を選択する。そして、Yゲート5は、選択したメインビット線およびサブビット線をチャージポンプ回路3から受けた電圧で駆動する。
なお、Yゲート5は、特定のメモリセルに対応するメインビット線およびサブビット線を接地電位とする場合には、チャージポンプ回路3から受けた電圧を用いるのではなく、接地電位のノードに、特定のメモリセルに対応するメインビット線およびサブビット線を接続する構成としてもよい。
Xデコーダ4によるワード線、ソース線およびウエルの選択と、Yゲート5およびYデコーダ6によるメインビット線およびサブビット線の選択とにより、書き込み対象のメモリセルおよび読み出し対象のメモリセルが特定される。
図2(a)〜(c)は、それぞれ本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルに対する消去、書き込みおよび読み出しの動作を示す図である。また、図3は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置が2ビットのデータを記憶する場合におけるメモリセルの閾値電圧を示す図である。
図2(a)を参照して、メモリセルに対する消去は、FN(Fowler-Nordheim)現象を利用して、電荷蓄積層であるFGから電子を引き抜き、閾値電圧を電圧値の最も低い分布、すなわち図3に示す”11”分布(論理レベル”11”に対応する閾値電圧の分布)とすることによって行なわれる。
図2(b)を参照して、メモリセルに対する書き込みは、CHE(Channel Hot Electron)現象を利用して、FGに電子を注入して閾値電圧を徐々に上昇させる、すなわち、消去状態である図3に示す”11”分布から”10”、”01”および”00”分布に上昇させることによって行なわれる。より詳細には、Xデコーダ4、Yゲート5およびYデコーダ6は、書き込み対象のメモリセルの閾値電圧を、ライトドライバ10経由で論理部2から受けたデータの論理レベルに対応する閾値電圧とすることにより、データの書き込みを行なう。
図2(c)を参照して、メモリセルに対する読み出しは、各論理レベルに対応する閾値電圧の分布間の電圧、すなわち図3に示す読み出し電圧1〜3を、Xデコーダ4を介してメモリセルのCGに印加して、メモリセルのソース・ドレイン間に電流が流れるか否かをセンスアンプ9で判定することによって行なわれる。
次に、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態における動作について説明する。
[動作]
図4は、DL寿命およびコントロールゲートに供給される電圧の関係を示す図である。ここで、DL寿命とは、不揮発性半導体記憶装置がDL不良になるまでの時間であり、データ保持特性を表わす指標の一つである。
同図はUV Vthが論理レベル”01”よりも論理レベル”10”に対応する閾値電圧の分布に近い場合を示している。Vg=0.0Vの状態は、従来の不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態、すなわちメモリアレイ1のメモリセルのCG、ウエル、ソースおよびドレインの電位が接地電位の状態である。この状態では、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルの方が、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルよりもDL寿命が短い。これは、前述のように論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルおよび論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルで自己バイアスが相違するからである。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、スタンバイ状態において、メモリアレイ1のメモリセルのCGに正電圧、たとえば1Vを供給し、かつ、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインに接地電圧を供給する。以下、この動作について詳しく説明する。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリセルの電位関係の一例を示す図である。
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリアレイ1の電位関係の一例を示す図である。
論理部2は、不揮発性半導体記憶装置がスタンバイ状態の場合には、チャージポンプ回路3およびXデコーダ4を制御してメモリアレイ1のメモリセルのCGに正電圧を供給し、かつ、少なくともXデコーダ4を制御してメモリセルのウエルおよびソースに接地電圧を供給し、かつ、少なくともYゲート5を制御してメモリセルのドレインに接地電圧を供給する。
より詳細には、論理部2は、外部からI/Oバッファ8経由で受けたチップイネーブル信号がディスエーブルを表わす場合には、正電圧を発生する命令を表わす制御信号をチャージポンプ回路3へ出力し、ワード線をすべて選択する命令を表わす制御信号、ウエルをすべて非選択とする命令を表わす制御信号およびソース線をすべて非選択とする命令を表わす制御信号をXデコーダ4へ出力し、ドレインをすべて非選択とする命令を表わす制御信号をYデコーダ6へ出力する。
チャージポンプ回路3は、論理部2から制御信号を受けて正電圧を発生し、Xデコーダ4へ出力する。
Xデコーダ4は、論理部2から制御信号を受けて、すべてのワード線を選択する。そして、Xデコーダ4は、メモリアレイ1のすべてのワード線をチャージポンプ回路3から受けた正電圧で駆動する。また、Xデコーダ4は、論理部2から制御信号を受けてメモリアレイ1のすべてのソース線およびウエルを非選択とする。非選択となったメモリアレイ1のすべてのソース線およびウエルの電位は接地電位とされる。
Yデコーダ6は、論理部2から制御信号を受けて、メモリアレイ1のすべてのサブビット線を非選択とすることを表わす選択信号を生成し、Yゲート5へ出力する。
Yゲート5は、Yデコーダ6から非選択とすることを表わす選択信号を受けて、メモリアレイ1のすべてのサブビット線を非選択とする。非選択となったメモリアレイ1のすべてのサブビット線の電位は接地電位とされる。なお、メモリアレイ1のセレクトゲートに接続されているメインビット線は、スタンバイ状態において、接地電位であってもよいし、接地電位以外の電位であってもよい。
再び図4を参照して、前述のようにスタンバイ状態においてCGに供給される電圧を接地電圧から1Vに変更すると、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命が長くなる。これは、論理レベル”00”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、FGの電荷が全体として中性である状態と比べてFGに電子が多数注入されており、FG内の電子がウエル、ソースおよびドレインに抜ける方向にSILCが発生するが、メモリセルのCGの電位を接地電位から1Vに変更すると、FG内の電子がCG側に集まり、SILCを減少させることになるからである。
一方、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなる。これは、論理レベル”11”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、FGの電荷が全体として中性である状態と比べてFGから電子が多数抜き取られており、ウエル、ソースおよびドレインから電子がFGに注入される方向にSILCが発生するが、メモリセルのCGの電位を接地電位から1Vに変更すると、ウエル、ソースおよびドレインの電子がFGの方向に引き寄せられ、SILCを増加させることになるからである。
したがって、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなるが、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルに対して寿命の短い論理レベル”00”の寿命を長くすることにより、不揮発性半導体記憶装置全体ではDL寿命を長くすることができる。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態における動作は上記に限定されるものではない。以下、スタンバイ状態においてメモリセルおよびメモリアレイ1の電位関係が図5および図6に示す電位関係以外となる場合について説明する。
図4に示す場合とは逆に、UV Vthが論理レベル”10”よりも論理レベル”01”に対応する閾値電圧の分布に近い場合には、従来のスタンバイ状態において、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルの方が、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルよりもDL寿命が短くなる。
この場合、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、スタンバイ状態において、メモリアレイ1のメモリセルのCGに負電圧、たとえば−1Vを供給し、かつ、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインに接地電圧を供給する。
スタンバイ状態においてCGに供給される電圧を接地電圧から−1Vに変更すると、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命が短くなる。これは、論理レベル”00”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにFG内の電子がウエル、ソースおよびドレインに抜ける方向にSILCが発生するが、メモリセルのCGの電位を接地電位から−1Vに変更すると、FG内の電子がウエル、ソースおよびドレインの方向に引き寄せられ、SILCを増加させることになるからである。
これに対して、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命が長くなる。これは、論理レベル”11”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにウエル、ソースおよびドレインから電子がFGに注入される方向にSILCが発生するが、メモリセルのCGの電位を接地電位から−1Vに変更すると、FG内の電子がウエル、ソースおよびドレイン側に集まり、SILCを減少させることになるからである。
したがって、DL寿命の関係が図4と逆の場合でも、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなるが、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルに対して寿命の短い論理レベル”11”の寿命を長くすることにより、不揮発性半導体記憶装置全体ではDL寿命を長くすることができる。
また、論理部2は、メモリアレイ1のすべてのメモリセルを図5に示す電位関係としてもよいし、また、高いデータ保持特性が必要なデータ領域に対応するメモリセルのみを図5に示す電位関係としてもよい。すなわち、不揮発性半導体記憶装置のメモリ空間は、ユーザの使用用途によりプログラムを格納するコード領域と、データを格納するデータ領域とに分けられる場合がある。一般に、前者は書き換えの頻度が少なく、高いデータ保持特性が必要となる。また、後者は書き換えの頻度が多く、コード領域ほど高いデータ保持特性は必要とされない。したがって、この場合、論理部2は、コード領域に対応するメモリセルのみを図5に示す電位関係としてもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、従来の不揮発性半導体記憶装置における通常のスタンバイ状態と、図5および図6で示すような電位関係となる本実施の形態のスタンバイ状態とを選択する構成とすることができる。より詳細には、論理部2は、外部から入力されたコマンド信号に基づいて、スタンバイ状態におけるチャージポンプ回路3、Xデコーダ4、Yゲート5およびYデコーダ6等に対する制御を行なうか否かを決定する。すなわち、論理部2は、本実施の形態のスタンバイ状態が選択された場合には、チャージポンプ回路3へ所定の電圧を発生する命令を表わす制御信号を出力し、かつ、メモリセルの各箇所を選択または非選択とする命令を表わす制御信号を各回路へ出力する。一方、論理部2は、従来のスタンバイ状態が選択された場合には、チャージポンプ回路3へ動作を停止する命令を表わす制御信号を出力する。
ここで、本実施の形態のスタンバイ状態においては、メモリアレイ1におけるすべてのワード線をチャージポンプ回路3から受けた正電圧または負電圧で駆動するため、本実施の形態のスタンバイ状態から通常状態に復帰した後のメモリセルに対する最初の読み出しにおいて、読み出し対象のメモリセルに対応しないワード線を接地電位とする必要があり、読み出し時間が増加する。また、本実施の形態のスタンバイ状態においては、メモリセルに接地電圧以外の電圧を供給することから、メモリセルに流れる微小リーク電流による電圧低下分を補償するための電流消費、およびチャージポンプ回路3の含む検知回路の動作による電流消費が存在する。
したがって、通常のスタンバイ状態および本実施の形態のスタンバイ状態を選択する構成により、ユーザは、スタンバイ状態における消費電力およびスタンバイ状態から復帰した後のメモリセルに対する最初の読み出し時間を重視する場合には通常のスタンバイ状態を選択し、また、メモリセルのデータ保持特性を重視する場合には本実施の形態のスタンバイ状態を選択することができ、ユーザの用途に柔軟に対応する不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
本発明は、特に、スタンバイ状態においても継続して電源電圧が供給される携帯電話等に適用することにより、容易に本実施の形態のスタンバイ状態を実現してデータ保持特性の向上を図ることができる。
ところで、従来の不揮発性半導体記憶装置では、各論理レベルのデータを記憶するメモリセルの自己バイアスの相違によってデータ保持特性が劣化するという問題点があった。しかしながら、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、スタンバイ状態においてメモリセルのCGと、ウエル、ドレインおよびソースとの間に所定の電位差を生じさせる。このような構成により、各論理レベルのデータを記憶するメモリセルの、自己バイアスの相違に起因するDL寿命の差を縮小し、不揮発性半導体記憶装置全体でのDL寿命を長くする、すなわちデータ保持特性の劣化を低減することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態においては、ワード線、ウエル、ドレインおよびソースはメモリアレイ1の周辺回路のノードと接続されていないため、一旦所定の電圧を供給すれば電位が保持される。そうすると、電位を保持するために多量の電流供給をする必要がなく、スタンバイ状態の電流消費が非常に少なくなる。たとえば、正電圧を降圧回路によって作る場合には、不揮発性半導体記憶装置の消費電流を1uA以下に抑えることが可能である。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、スタンバイ状態においてメモリセルのウエル、ドレインおよびソースを接地電位以外の電位とする不揮発性半導体記憶装置に関する。本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成および基本動作は第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置と同様である。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態における動作について説明する。
[動作]
図4に示す場合において、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、スタンバイ状態において、メモリアレイ1のメモリセルのCGに接地電圧を供給し、かつ、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインに負電圧、たとえば−1Vを供給する。以下、この動作について詳しく説明する。
図7は、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリセルの電位関係の一例を示す図である。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリアレイ1の電位関係の一例を示す図である。
論理部2は、不揮発性半導体記憶装置がスタンバイ状態の場合には、少なくともXデコーダ4を制御してメモリアレイ1のメモリセルのCGに接地電圧を供給し、かつ、チャージポンプ回路3およびXデコーダ4を制御してメモリセルのウエルおよびソースに負電圧を供給し、かつ、チャージポンプ回路3、Yゲート5およびYデコーダ6を制御してメモリセルのドレインに負電圧を供給する。
より詳細には、論理部2は、外部からI/Oバッファ8経由で受けたチップイネーブル信号がディスエーブルを表わす場合には、負電圧を発生する命令を表わす制御信号をチャージポンプ回路3へ出力し、ワード線をすべて選択する命令を表わす制御信号、ウエルをすべて非選択とする命令を表わす制御信号およびソース線をすべて非選択とする命令を表わす制御信号をXデコーダ4へ出力し、ドレインをすべて非選択とする命令を表わす制御信号をYデコーダ6へ出力する。なお、メモリセルに負電圧が供給される場合は選択および非選択の論理が逆となり、選択された箇所が接地電位となる。
チャージポンプ回路3は、論理部2から制御信号を受けて負電圧を発生し、Xデコーダ4へ出力する。また、チャージポンプ回路3は、発生した負電圧をライトドライバ10経由でYゲート5へ出力する。
Xデコーダ4は、論理部2から制御信号を受けて、すべてのワード線を選択する。選択されたメモリアレイ1のすべてのワード線は接地電位とされる。また、Xデコーダ4は、論理部2から制御信号を受けてメモリアレイ1のすべてのソース線およびウエルを非選択とする。そして、Xデコーダ4は、メモリアレイ1のすべてのソース線およびウエルをチャージポンプ回路3から受けた負電圧で駆動する。
Yデコーダ6は、論理部2から制御信号を受けて、メモリアレイ1のすべてのサブビット線を非選択とすることを表わす選択信号を生成し、Yゲート5へ出力する。
Yゲート5は、Yデコーダ6から選択信号を受けて、メモリアレイ1のすべてのサブビット線をチャージポンプ回路3から受けた負電圧で駆動する。
ここで、スタンバイ状態においてメモリセルのウエル、ソースおよびドレインに供給される電圧を接地電圧から−1Vに変更すると、図5に示すようにメモリセルのCGに供給する電圧を接地電圧から1Vに変更した場合と同様に、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命が長くなる。これは、論理レベル”00”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにFG内の電子がウエル、ソースおよびドレインに抜ける方向にSILCが発生するが、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインの電位を接地電位から−1Vに変更すると、FG内の電子がCG側に集まり、SILCを減少させることになるからである。
一方、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなる。これは、論理レベル”11”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにウエル、ソースおよびドレインから電子がFGに注入される方向にSILCが発生するが、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインの電位を接地電位から−1Vに変更すると、ウエル、ソースおよびドレインの電子がFGの方向に引き寄せられ、SILCを増加させることになるからである。
したがって、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなるが、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルに対して寿命の短い論理レベル”00”の寿命を長くすることにより、不揮発性半導体記憶装置全体ではDL寿命を長くすることができる。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態における動作は上記に限定されるものではない。以下、スタンバイ状態においてメモリセルおよびメモリアレイ1の電位関係が図7および図8に示す電位関係以外となる場合について説明する。
図4に示す場合とは逆に、UV Vthが論理レベル”10”よりも論理レベル”01”に対応する閾値電圧の分布に近い場合には、従来のスタンバイ状態において、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルの方が、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルよりもDL寿命が短くなる。
この場合、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、スタンバイ状態において、メモリアレイ1のメモリセルのCGに接地電圧を供給し、かつ、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインに正電圧、たとえば1Vを供給する。
スタンバイ状態においてウエル、ドレインおよびソースに供給される電圧を接地電圧から1Vに変更すると、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命が短くなる。これは、論理レベル”00”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにFG内の電子がウエル、ソースおよびドレインに抜ける方向にSILCが発生するが、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインの電位を接地電位から1Vに変更すると、FG内の電子がウエル、ソースおよびドレインの方向に引き寄せられ、SILCを増加させることになるからである。
これに対して、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命が長くなる。これは、論理レベル”11”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにウエル、ソースおよびドレインから電子がFGに注入される方向にSILCが発生するが、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインの電位を接地電位から1Vに変更すると、FG内の電子がウエル、ソースおよびドレイン側に集まり、SILCを減少させることになるからである。
したがって、DL寿命の関係が図4と逆の場合でも、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなるが、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルに対して寿命の短い論理レベル”11”の寿命を長くすることにより、不揮発性半導体記憶装置全体ではDL寿命を長くすることができる。
また、論理部2は、メモリアレイ1のすべてのメモリセルを図7に示す電位関係としてもよいし、また、高いデータ保持特性が必要なデータ領域に対応するメモリセルのみを図7に示す電位関係としてもよい。
また、論理部2は、不揮発性半導体記憶装置がスタンバイ状態の場合には、メモリアレイ1のメモリセルのウエル、ドレインおよびソースに接地電圧以外の電圧を供給する構成としたが、これに限定するものではない。
論理部2が、スタンバイ状態においてメモリセルのウエル、ドレインおよびソースのうちのいずれか一つに接地電圧以外の電圧を供給し、かつ、メモリセルの他の箇所には接地電圧を供給する構成とすることができる。このような構成により、容量負荷を低減することができる。たとえば、ドレインのみに接地電圧以外の電圧を供給する場合には、ドレインへの供給電圧がドレイン−ウエル間の順バイアスによる電流を小さく抑えられる範囲であれば、ソースおよびウエルを充電するための電流が不要となる。また、ドレインのみに接地電圧以外の電圧を供給する場合において、ドレインへの供給電圧がドレイン−ウエル間の順バイアスによる電流を小さく抑えられない範囲であっても、ウエルをフローティングとすることで、ソースを充電するための電流が不要となる。特に、SILCがドレイン近傍で多く発生する場合には、メモリセルの他の箇所を充電するための電流消費を防ぎつつ、ウエル、ドレインおよびソースすべてに接地電圧以外の電圧を供給する場合と同等のデータ保持特性を実現することができる。なお、第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、メモリセルのゲートに接地電圧以外の電圧を供給し、かつ、ウエル、ドレインおよびソースには接地電圧を供給する構成であるため、このような消費電流を低減する効果を有している。
論理部2が、スタンバイ状態においてメモリセルのウエルと、ドレインおよびソースのうちのいずれか一方とに接地電圧以外の電圧を供給し、かつ、メモリセルの他の箇所には接地電圧を供給する構成とすることができる。このような構成により、容量負荷を低減することができる。たとえば、ドレインおよびウエルに接地電圧以外の電圧を供給する場合には、ソースを充電するための電流が不要となる。
また、スタンバイ状態においてウエルのみに接地電圧以外の電圧を供給する構成であれば、本実施の形態のスタンバイ状態から通常状態に遷移してメモリセルに対して最初に読み出しを行なうまでの時間、および通常状態でメモリセルに対して最初に読み出しを行なってから本実施の形態のスタンバイ状態に遷移するまでの時間が長くなることを防ぐことができる。これは、スタンバイ状態においてコントロールゲート、ドレインまたはソースに接地電圧以外の電圧を印加する構成では、本実施の形態のスタンバイ状態から通常状態に遷移した後のメモリセルに対する最初の読み出し時にコントロールゲート、ドレインまたはソースの電位を本実施の形態のスタンバイ状態における電位から変更する必要があるが、ウエル電位はメモリセルの閾値電圧に影響しないため、ウエルのみに接地電圧以外の電圧を供給する構成では、通常状態および本実施の形態のスタンバイ状態でウエルに供給する電圧を変更する必要がないからである。
ここで、一般的なフラッシュメモリのメモリセルはNMOS(N-Channel metal oxide semiconductor)であるため、ソースまたはドレインが接地電位以外の電位となるとウエルも接地電位以外の電位となるが、たとえば、メモリセルがP−MOSであるフラッシュメモリの場合には、メモリセルのウエル、ドレインおよびソースのうちのいずれか一つに接地電圧以外の電圧を供給し、かつ、メモリセルの他の箇所には接地電圧を供給する構成とすることができる。
以上より、第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置と同様に、各論理レベルのデータを記憶するメモリセルの、自己バイアスの相違に起因するDL寿命の差を縮小し、不揮発性半導体記憶装置全体でのDL寿命を長くする、すなわちデータ保持特性の劣化を低減することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、メモリアレイ1のメモリセルのウエル、ソースおよびドレインに接地電圧以外の同一電圧を供給することにより、論理部2、チャージポンプ回路3およびYゲート5等の処理を簡易化することができる。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第3の実施の形態>
本実施の形態は、スタンバイ状態においてメモリセルのCG、ウエル、ドレインおよびソースを接地電位以外の電位とする不揮発性半導体記憶装置に関する。本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成および基本動作は第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置と同様である。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態における動作について説明する。
[動作]
図4に示す場合において、本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、スタンバイ状態において、メモリアレイ1のメモリセルのCGに正電圧、たとえば1Vを供給し、かつ、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインに負電圧、たとえば−1Vを供給する。以下、この動作について詳しく説明する。
図9は、本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリセルの電位関係の一例を示す図である。
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリアレイ1の電位関係の一例を示す図である。
論理部2は、不揮発性半導体記憶装置がスタンバイ状態の場合には、チャージポンプ回路3およびXデコーダ4を制御してメモリセルのCGに正電圧を供給し、メモリセルのウエルおよびソースに負電圧を供給し、かつ、チャージポンプ回路3、Yゲート5およびYデコーダ6を制御してメモリセルのドレインに負電圧を供給する。
より詳細には、論理部2は、外部からI/Oバッファ8経由で受けたチップイネーブル信号がディスエーブルを表わす場合には、正電圧および負電圧を発生する命令を表わす制御信号をチャージポンプ回路3へ出力し、ワード線をすべて選択する命令を表わす制御信号、ウエルをすべて非選択とする命令を表わす制御信号およびソース線をすべて非選択とする命令を表わす制御信号をXデコーダ4へ出力し、ドレインをすべて非選択とする命令を表わす制御信号をYデコーダ6へ出力する。
チャージポンプ回路3は、論理部2から制御信号を受けて正電圧および負電圧を発生し、正電圧および負電圧をXデコーダ4へ出力する。また、チャージポンプ回路3は、発生した負電圧をライトドライバ10経由でYゲート5へ出力する。
Xデコーダ4は、論理部2から制御信号を受けて、すべてのワード線を選択する。そして、Xデコーダ4は、メモリアレイ1のすべてのワード線をチャージポンプ回路3から受けた正電圧で駆動する。また、Xデコーダ4は、論理部2から制御信号を受けてメモリアレイ1のすべてのソース線およびウエルを非選択とする。そして、Xデコーダ4は、メモリアレイ1のすべてのソース線およびウエルをチャージポンプ回路3から受けた負電圧で駆動する。
Yデコーダ6は、論理部2から制御信号を受けて、メモリアレイ1のすべてのサブビット線を非選択とすることを表わす選択信号を生成し、Yゲート5へ出力する。
Yゲート5は、Yデコーダ6から選択信号を受けて、メモリアレイ1のすべてのサブビット線をチャージポンプ回路3から受けた負電圧で駆動する。
スタンバイ状態においてメモリセルのCGに供給される電圧を接地電圧から1Vに変更し、かつ、スタンバイ状態においてメモリセルのウエル、ソースおよびドレインに供給される電圧を接地電圧から−1Vに変更すると、論理レベル”00”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにFG内の電子がCG側に集まり、SILCを減少させることになる。一方、論理レベル”11”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにウエル、ソースおよびドレインの電子がFGの方向に引き寄せられ、SILCを増加させることになる。
したがって、本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなるが、論理レベル”11”のデータを記憶するメモリセルに対して寿命の短い論理レベル”00”の寿命を長くすることにより、不揮発性半導体記憶装置全体ではDL寿命を長くすることができる。
また、図4に示す場合とは逆に、UV Vthが論理レベル”10”よりも論理レベル”01”に対応する閾値電圧の分布に近い場合には、本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、スタンバイ状態において、メモリアレイ1のメモリセルのCGに負電圧、たとえば−1Vを供給し、かつ、メモリセルのウエル、ソースおよびドレインに正電圧、たとえば1Vを供給する。
スタンバイ状態においてメモリセルのCGに供給される電圧を接地電圧から−1Vに変更し、かつ、スタンバイ状態においてメモリセルのウエル、ソースおよびドレインに供給される電圧を接地電圧から1Vに変更すると、論理レベル”00”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにFG内の電子がウエル、ソースおよびドレインの方向に引き寄せられ、SILCを増加させることになる。一方、論理レベル”11”に対応する閾値電圧の分布を有するメモリセルでは、前述のようにFG内の電子がウエル、ソースおよびドレイン側に集まり、SILCを減少させることになる。
したがって、DL寿命の関係が図4と逆の場合でも、本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルのDL寿命は短くなるが、論理レベル”00”のデータを記憶するメモリセルに対して寿命の短い論理レベル”11”の寿命を長くすることにより、不揮発性半導体記憶装置全体ではDL寿命を長くすることができる。
以上より、第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置では、第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置と同様に、各論理レベルのデータを記憶するメモリセルの、自己バイアスの相違に起因するDL寿命の差を縮小し、不揮発性半導体記憶装置全体でのDL寿命を長くする、すなわちデータ保持特性の劣化を低減することができる。
[変形例]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、たとえば以下の変形例も含まれる。
(1) メモリの種類
本発明の実施の形態にかかる不揮発性半導体記憶装置は、NOR型フラッシュメモリであると仮定して説明したが、これに限定されるものではなく、閾値電圧の相違を利用してデータを記憶する不揮発性メモリであれば本発明を適用することが可能である。たとえば、NAND型フラッシュメモリおよびAG−AND型フラッシュメモリであってもよく、また、窒化膜等の絶縁膜層に電荷を蓄積させるNROM(Nitride Read Only Memory)に適用することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(a)本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の構成を示す図である。(b)メモリアレイ1の構造を示す図である。 (a)本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のメモリセルに対する(a)消去(b)書き込み(c)読み出しの動作を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置が2ビットのデータを記憶する場合におけるメモリセルの閾値電圧を示す図である。 DL寿命およびコントロールゲートに供給される電圧の関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリセルの電位関係の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリアレイ1の電位関係の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリセルの電位関係の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリアレイ1の電位関係の一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリセルの電位関係の一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のスタンバイ状態におけるメモリアレイ1の電位関係の一例を示す図である。
符号の説明
1 メモリアレイ、2 論理部、3 チャージポンプ回路、4 Xデコーダ、5 Yゲート、6 Yデコーダ、7 アドレスバッファ、8 I/Oバッファ、9 センスアンプ、10 ライトドライバ、50 電圧発生部。

Claims (6)

  1. 閾値電圧の相違を利用してデータを記憶する複数個のメモリセルと、
    前記メモリセルに供給する電圧を発生する電圧発生部と、
    スタンバイ状態において、前記電圧発生部を制御して前記メモリセルのコントロールゲートと、ウエル、ドレインおよびソースの少なくともいずれか一つとの間に所定の電位差を生じさせる論理部とを備える不揮発性半導体記憶装置。
  2. 前記論理部は、スタンバイ状態において、前記電圧発生部を制御して前記メモリセルのコントロールゲート、ウエル、ドレインおよびソースのうちのいずれか一つに接地電圧以外の電圧を供給し、かつ、前記メモリセルの他の箇所には接地電圧を供給する請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 前記論理部は、スタンバイ状態において、前記電圧発生部を制御して前記メモリセルのウエルに接地電圧以外の電圧を供給し、かつ、前記メモリセルのコントロールゲート、ドレインおよびソースに接地電圧を供給する請求項2記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 前記論理部は、スタンバイ状態において、前記電圧発生部を制御して前記メモリセルのウエル、ドレインおよびソースに接地電圧以外の同一電圧を供給し、かつ、前記メモリセルのコントロールゲートに接地電圧を供給する請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 前記論理部は、外部からの命令に基づいて前記スタンバイ状態における前記電圧発生部の制御を行なうか否かを決定する請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 前記論理部は、スタンバイ状態において、前記電圧発生部を制御して前記複数個のメモリセルの一部のメモリセルにおけるコントロールゲートと、ウエル、ドレインおよびソースの少なくともいずれか一つとの間に所定の電位差を生じさせ、かつ、前記一部のメモリセル以外の前記メモリセルにおけるコントロールゲート、ウエル、ドレインおよびソースを同電位とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
JP2005203249A 2005-07-12 2005-07-12 不揮発性半導体記憶装置 Expired - Fee Related JP4790336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005203249A JP4790336B2 (ja) 2005-07-12 2005-07-12 不揮発性半導体記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005203249A JP4790336B2 (ja) 2005-07-12 2005-07-12 不揮発性半導体記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007026485A true JP2007026485A (ja) 2007-02-01
JP4790336B2 JP4790336B2 (ja) 2011-10-12

Family

ID=37787084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005203249A Expired - Fee Related JP4790336B2 (ja) 2005-07-12 2005-07-12 不揮発性半導体記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4790336B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011060808A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Seiko Npc Corp 不揮発性半導体メモリ
JP2019536190A (ja) * 2016-11-14 2019-12-12 マイクロン テクノロジー,インク. メモリセル内で負のボディ電位を確立することを含む装置および方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1187659A (ja) * 1997-09-05 1999-03-30 Mitsubishi Electric Corp 不揮発性半導体記憶装置
JPH1187658A (ja) * 1997-09-05 1999-03-30 Mitsubishi Electric Corp メモリセルおよびそれを備える不揮発性半導体記憶装置
JPH11111954A (ja) * 1997-10-03 1999-04-23 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体装置および半導体装置の電位制御方法
JPH11185486A (ja) * 1997-12-25 1999-07-09 Sanyo Electric Co Ltd 半導体メモリ装置
JP2001014868A (ja) * 1999-06-28 2001-01-19 Toshiba Microelectronics Corp 不揮発性半導体メモリ
JP2002083872A (ja) * 2000-06-22 2002-03-22 Hitachi Ltd 半導体集積回路
JP2002245786A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Sharp Corp 半導体集積回路装置およびその制御方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1187659A (ja) * 1997-09-05 1999-03-30 Mitsubishi Electric Corp 不揮発性半導体記憶装置
JPH1187658A (ja) * 1997-09-05 1999-03-30 Mitsubishi Electric Corp メモリセルおよびそれを備える不揮発性半導体記憶装置
JPH11111954A (ja) * 1997-10-03 1999-04-23 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体装置および半導体装置の電位制御方法
JPH11185486A (ja) * 1997-12-25 1999-07-09 Sanyo Electric Co Ltd 半導体メモリ装置
JP2001014868A (ja) * 1999-06-28 2001-01-19 Toshiba Microelectronics Corp 不揮発性半導体メモリ
JP2002083872A (ja) * 2000-06-22 2002-03-22 Hitachi Ltd 半導体集積回路
JP2002245786A (ja) * 2001-02-16 2002-08-30 Sharp Corp 半導体集積回路装置およびその制御方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011060808A (ja) * 2009-09-07 2011-03-24 Seiko Npc Corp 不揮発性半導体メモリ
JP2019536190A (ja) * 2016-11-14 2019-12-12 マイクロン テクノロジー,インク. メモリセル内で負のボディ電位を確立することを含む装置および方法
US11710525B2 (en) 2016-11-14 2023-07-25 Micron Technology, Inc. Apparatus for establishing a negative body potential in a memory cell

Also Published As

Publication number Publication date
JP4790336B2 (ja) 2011-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100770754B1 (ko) 비휘발성 반도체 메모리 장치 및 그것의 프로그램 방법
US8234440B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device with advanced multi-page program operation
JP3810985B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ
US7239556B2 (en) NAND-structured flash memory
JP5295708B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2004079602A (ja) トラップ層を有する不揮発性メモリ
US7248504B2 (en) Data processing device
US5966332A (en) Floating gate memory cell array allowing cell-by-cell erasure
JP2007272952A (ja) 半導体記憶装置
JP2010073246A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP3974778B2 (ja) 不揮発性半導体メモリ装置およびそのデータ消去方法
KR20010070017A (ko) 라이트백 동작시의 비트선 전위의 저하를 억제 가능한비휘발성 반도체 기억장치 및 소거방법
US8223541B2 (en) Non-volatile semiconductor memory, and the method thereof
JP2004362729A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
KR101431758B1 (ko) 안정적인 워드라인 전압을 발생할 수 있는 플래시 메모리장치
JP4049641B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
WO2004097839A1 (ja) 不揮発性半導体記憶装置及び不揮発性半導体記憶装置のプログラム方法
KR100757290B1 (ko) 비휘발성 메모리 및 그 기록 방법
KR100313065B1 (ko) 불휘발성반도체메모리장치
EP0903748A2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device
KR100629193B1 (ko) 불휘발성 반도체 기억 장치 및 그의 기록 방법
JP4790336B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
KR100632637B1 (ko) 낸드 플래시 메모리 소자의 소거 검증방법 및 그 낸드플래시 메모리 소자
US7961514B2 (en) Semiconductor device, a method of using a semiconductor device, a programmable memory device, and method of producing a semiconductor device
US20100124128A1 (en) Nand flash memory

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080520

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100526

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110712

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110720

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140729

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees