JP2007025161A - 電子写真感光体、その製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の表面層が、少なくとも(イ)電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと(ロ)電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物含有する単量体混合物を重合することにより形成され、該表面層に含まれる固形分1g中のラジカル重合性官能基の数が2.55×1021個以上、7.50×1021個以下であり、SAICAS法による測定から算出される該表面層の剥離強度が0.1N/mm以上であることを特徴とする電子写真感光体、その製造方法、それを用いた画像形成方法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジ。
【選択図】 図2
Description
したがって、有機感光体の高耐久化においては前述の摩耗量を低減することが不可欠であり、更に優れたクリーニング性、転写性を付与させるために、良好な表面性を有する有機感光体が必要とされており、これらが当分野でもっとも解決が迫られている課題である。
また架橋表面層にオルガノポリシロキサン樹脂と結合して樹脂層を形成できる電荷輸送性を有する構造単位を含む電子写真感光体において、その接着性を向上するべく特定の溶媒を用いて塗布液を作製する方法も知られている(特許文献10、特許文献11)。しかしこれらの塗布液中に含まれる単位重量当たりの重合性官能基数が多く、より高硬度な架橋膜表面層を実現することは可能であるが、反面硬化材料の体積収縮が著しく、結果的に下層との接着性が低下することとなり、十分な接着性を達成するには至っていない。つまり架橋表面層の剥離が起こり易く、十分な耐摩耗性を長期に渡って維持することができない。さらに静電特性の安定性という面からも架橋表面層の膜厚は厚く出来ず、結果として満足できる高耐摩耗性の実現には至っていない。
以上のようなことから、これら従来技術における電荷輸送性構造を化学結合させた架橋感光層を有する感光体においても、現状では充分な総合特性を有しているとは言えない。
(イ)電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと
(ロ)電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物
を含有する単量体混合物を重合することにより形成され、該表面層に含まれる固形分1g中のラジカル重合性官能基の数が2.55×1021個以上、7.50×1021個以下であり、SAICAS法による測定から算出される該表面層の剥離強度が0.1N/mm以上であることを特徴とする電子写真感光体に関する。
本発明の第2は、前記(ロ)の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造、ヒドラゾン構造、ピラゾリン構造およびカルバゾール構造よりなる群から選ばれたものである請求項1記載の電子写真感光体に関する。
本発明の第3は、前記(ロ)の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造である請求項2記載の電子写真感光体に関する。
本発明の第4は、前記(イ)の3官能以上のラジカル重合性モノマーが、アクリロイルオキシ基及びメタクリロイルオキシ基よりなる群から選ばれた官能基を3個以上有するものである請求項1〜3いずれか記載の電子写真感光体に関する。
本発明の第5は、前記(イ)の3官能以上のラジカル重合性モノマーと前記(ロ)の1官能ラジカル重合性化合物を含む重合性組成物を塗工液飽和蒸気圧が100mmHg/25℃以下の溶媒に溶解してなる塗工液を用いて、最外層に相当する表面層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法に関する。
本発明の第6は、前記溶媒の沸点が60℃〜150℃のものである請求項5記載の電子写真感光体の製造方法に関する。
本発明の第7は、前記溶媒の溶解性パラメーターが8.5〜11.0である請求項5または6記載の電子写真感光体の製造方法に関する。
本発明の第8は、前記溶媒が、酢酸ブチルおよびシクロヘキサノンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項5〜7いずれか記載の電子写真感光体の製造方法に関する。
本発明の第9は、請求項1〜4のいずれか記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行なうことを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明の第10は、請求項1〜4のいずれか記載の電子写真感光体を有することを特徴とする画像形成装置に関する。
本発明の第11は、請求項1〜4のいずれか記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を有するものであって、画像形成装置本体に着脱可能としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジに関する。
本発明の感光体は表面層に、電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーを用いており、これにより3次元の網目構造が発達し、架橋密度が非常に高い高硬度架橋表面層が得られ、高い耐摩耗性が達成される。これに対し、ラジカル重合性官能基の少ないモノマーのみを用いた場合は、架橋表面層中の架橋密度が希薄となり飛躍的な耐摩耗性向上が達成されない。架橋表面層に他の高分子材料が含有されている場合、3次元網目構造の発達が阻害され架橋度の低下が起こり、本発明に比べ充分な耐摩耗性が得られない。更に、含有される他の高分子材料と本発明のラジカル重合性組成物(電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーおよび電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物)の反応より生じた硬化物との相溶性が悪く、相分離から局部的な摩耗が生じ、表面の傷となって現れる。
固形分1g中のラジカル重合性官能基の数は、つぎのようにして求めることができる。
(1)まず重量/分子量=モル数 を求める。
(2)モル数×アボガドロ数(6.02×1023mol−1)=分子数 を求める。
(3)分子数×官能基数=官能基の数 を算出する。
(4)ラジカル重合性官能基を有する材料全てについて官能基の数を求め、総和を固形分の全重量で割ることで固形分1g中のラジカル重合性官能基の数を求める。
本発明に用いられる(イ)電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーは、アクリロイルオキシ基またはメタクリロイルオキシ基のようなラジカル重合性官能基を3個以上有するモノマーを指す。
3個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物は、例えば水酸基がその分子中に3個以上ある化合物とアクリル酸(塩)、アクリル酸ハライド、アクリル酸エステルを用い、エステル反応あるいはエステル交換反応させることにより得ることができる。また、3個以上のメタクリロイルオキシ基を有する化合物も同様にして得ることができる。また、ラジカル重合性官能基を3個以上有する単量体中のラジカル重合性官能基は、同一でも異なっても良い。
すなわち、本発明において使用する上記ラジカル重合性モノマー(イ)としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、トリメチロールプロパントリメタクリレート、HPA変性(アルキレン変性)トリメチロールプロパントリアクリレート、EO変性(エチレンオキシ変性)トリメチロールプロパントリアクリレート、PO変性(プロピレンオキシ変性)トリメチロールプロパントリアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、HPA変性トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(PETTA)、グリセロールトリアクリレート、ECH変性(エピクロロヒドリン変性)グリセロールトリアクリレート、EO変性グリセロールトリアクリレート、PO変性グリセロールトリアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、2,2,5,5,−テトラヒドロキシメチルシクロペンタノンテトラアクリレートなどが挙げられ、これらは、単独又は2種類以上を併用しても差し支えない。前記変性を行なった理由はモノマーの粘度を下げ、扱い易くするためである。
R1のうち、特に好ましいものは水素原子、メチル基である。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、As−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
該非縮合環式炭化水素基としては、ベンゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル及びジフェニルスルホン等の単環式炭化水素化合物の1価基、あるいはビフェニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニルアルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカン、ポリフェニルアルカン、及びポリフェニルアルケン等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基、あるいは9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合物の1価基が挙げられる。
複素環基としては、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)アルキル基、好ましくは、C1〜C12とりわけC1〜C8、更に好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基には更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、トリフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(3)アルコキシ基(−ORa)であり、Raは(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基であり、アリール基としてはフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)アルキルメルカプト基またはアリールメルカプト基であり、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
(6)
具体的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙げられる。
(7)メチレンジオキシ基、又はメチレンジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチオ基等が挙げられる。
(8)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等。
前記Ar1、Ar2で表わされるアリーレン基としては、前記Ar3、Ar4で表されるアリール基から誘導される2価基である。
前記Zは置換もしくは未置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、アルキレンオキシカルボニル基を表わす。置換もしくは未置換のアルキレン基としては、前記Xのアルキレン基と同様なものが挙げられる。置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基としては、前記Xのアルキレンエーテル基が挙げられる。アルキレンオキシカルボニル基としては、カプロラクトン変性基が挙げられる。
上記一般式で表わされる化合物としては、R6、R7の置換基として、特にメチル基、エチル基である化合物が好ましい。
Ar6は、少なくとも1個の3級アミノ基を有する芳香族炭化水素骨格からなる一価基または二価基もしくは少なくとも1個の3級アミノ基を有する複素環式化合物骨格からなる一価基または二価基を表すが、ここで、3級アミノ基を有する芳香族炭化水素骨格とは下記一般式(A)で表される。
R13、R14のアシル基としてはアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
R13、R14のアルキル基はAr5の置換基で述べたアルキル基と同様である。
R13、R14のアリール基は、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基に加えて下記一般式(B)で表される基を挙げることができる。
R13、R14は、Ar5で定義されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していても良い。
R21のアルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
R21のハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
R21のアミノ基としては、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジベンジルアミノ基、4−メチルベンジル基等が挙げられる。
Ar7のアリール基としてはフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基を挙げることができる。
Ar7は、Ar5で定義されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していても良い。
また、前記Ar6における3級アミノ基を有する複素環式化合物骨格としては、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ジオキサゾール、インドール、イソインドール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾイソキサジン、カルバゾール、フェノキサジン等のアミン構造を有する複素環化合物が挙げられる。これらは、Ar5で定義されたアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を置換基として有していても良い。
B1、B2はアクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基又はビニル基を有するアルキル基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基又はビニル基を有するアルコキシ基を表す。アルキル基、アルコキシ基は、Ar5で述べたものが同様に適用される。これら、B1、とB2は、どちらか一方のみが存在し、両方の存在は除外される。
置換もしくは無置換のアリール基は、R13、R14で定義されたアリール基と同様である。置換もしくは無置換のアリレン基は、そのアリール基から誘導される二価基である。
B1〜B4は、一般式(4)におけるB1、B2と同様であり、B1〜B4の内、どれか一つだけが存在し、二つ以上の存在は除外される。uは0〜5の整数、vは0〜4の整数を表す。
本発明では、サイカス(SAICAS)装置DN−20型(ダイプラ・ウィンテス製)、刃幅が0.5mmの切刃を用いているが、これと同等の性能を有するいかなる装置で測定された値でもよい。測定においては本発明の架橋表面層を有する感光体をアルミニウムシリンダー上に作製し、これを適宜切断して用いた(具体的測定条件は〔0156〕で述べる)。ここでの架橋表面層における剥離強度を0.1N/mm以上とすることで架橋表面層と下層の感光層間での接着強度を十分に確保することができ、架橋表面層の剥離が生じることなく、架橋層全域において高い耐摩耗性および安定な電気特性を維持することができ、長期間の高画質画像出力が可能な電子写真感光体が実現された。
本発明に用いられる電子写真感光体を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する感光層(33)が設けられた単層構造の感光体である。架橋表面層が感光層全体の場合を示したのが図1−Aであり、架橋表面層が感光層の表面部分である場合を示したのが図1−Bである。
図2は、導電性支持体(31)上に、電荷発生機能を有する電荷発生層(35)と、電荷輸送機能を有する電荷輸送層(37)とが積層された積層構造の感光体である。架橋表面層が電荷輸送層全体の場合を示すのが図2−Aであり、架橋表面層が電荷輸送層の表面部分である場合を示すのが図2−Bである。
導電性支持体(31)としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいはアルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体(31)として用いることができる。
この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、また、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
次に感光層について説明する。感光層は積層構造でも単層構造でもよい。
積層構造の場合には、感光層は電荷発生機能を有する電荷発生層と電荷輸送機能を有する電荷輸送層とから構成される。また、単層構造の場合には、感光層は電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層である。
以下、積層構造の感光層及び単層構造の感光層のそれぞれについて述べる。
(電荷発生層)
電荷発生層(35)は、電荷発生機能を有する電荷発生物質を主成分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を併用することもできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。
一方、電荷発生物質としての有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。
これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
前記バインダー樹脂の具体的な例としては、特開平01−001728号公報、特開平01−009964号公報、特開平01−013061号公報、特開平01−019049号公報、特開平01−241559号公報、特開平04−011627号公報、特開平04−175337号公報、特開平04−183719号公報、特開平04−225014号公報、特開平04−230767号公報、特開平04−320420号公報、特開平05−232727号公報、特開平05−310904号公報、特開平06−234836号公報、特開平06−234837号公報、特開平06−234838号公報、特開平06−234839号公報、特開平06−234840号公報、特開平06−234841号公報、特開平06−239049号公報、特開平06−236050号公報、特開平06−236051号公報、特開平06−295077号公報、特開平07−056374号公報、特開平08−176293号公報、特開平08−208820号公報、特開平08−211640号公報、特開平08−253568号公報、特開平08−269183号公報、特開平09−062019号公報、特開平09−043883号公報、特開平09−71642号公報、特開平09−87376号公報、特開平09−104746号公報、特開平09−110974号公報、特開平09−110976号公報、特開平09−157378号公報、特開平09−221544号公報、特開平09−227669号公報、特開平09−235367号公報、特開平09−241369号公報、特開平09−268226号公報、特開平09−272735号公報、特開平09−302084号公報、特開平09−302085号公報、特開平09−328539号公報等に記載の電荷輸送性高分子材料が挙げられる。
また、前記電荷輸送機能を有する高分子材料の具体例としては、例えば特開昭63−285552号公報、特開平05−19497号公報、特開平05−70595号公報、特開平10−73944号公報等に記載のポリシリレン重合体が例示される。
電荷発生層(35)に併用できる低分子電荷輸送物質には、電子輸送物質と正孔輸送物質とがある。
前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
また、後述のキャスティング法によって電荷発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キシレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライター、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより、形成できる。また、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコート法などを用いて行なうことができる。
電荷輸送層(37)は電荷輸送機能を有する層で、本発明の電荷輸送性構造を有する架橋した表面層(32)は電荷輸送層として有用に用いられる。図2のAで示すように、架橋表面層(32)が電荷輸送層(37)の全体である場合、前述の架橋表面層作製方法に記載したように電荷発生層(35)上に本発明のラジカル重合性組成物(少なくとも、電荷輸送性構造を有しないラジカル重合性モノマー及びラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を含有する単量体組成物;以下同じ)を含有する塗工液を塗布、必要に応じて乾燥後、外部エネルギーにより硬化反応を開始させ、架橋表面層が形成される。
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。但し、高分子電荷輸送物質を用いる場合は、単独でも結着樹脂との併用も可能である。
また、必要により可塑剤、レベリング剤を添加することもできる。
図2のBに示す電荷輸送層(37)に併用できる可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
図2のBに示す電荷輸送層(37)に併用できるレベリング剤としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴマーが使用され、その使用量は、結着樹脂100重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
図2のBに示す電荷輸送層(37)の膜厚は、5〜40μm程度が適当であり、好ましくは10〜30μm程度が適当である。
図1のAに示すように単層構造の感光層は電荷発生機能と電荷輸送機能を同時に有する層で、本発明の電荷輸送性構造を有する架橋表面層は電荷発生機能を有する電荷発生物質を含有させることにより、単層構造の感光層として有用に用いられる。上記の電荷発生層のキャスティング形成方法に記載したように、電荷発生物質をラジカル重合性組成物を含有する塗工液と共に分散し、電荷発生層(35)上に塗布、必要に応じて乾燥後、外部エネルギーにより硬化反応を開始させ、架橋表面層が形成される。なお、電荷発生物質はあらかじめ溶媒と共に分散した液を本架橋表面層用塗工液に加えてもよい。このとき、架橋表面層の膜厚は、10〜30μm、好ましくは10〜25μmである。10μmより薄いと充分な帯電電位が維持できず、30μmより厚いと硬化時の体積収縮により導電性基体または下引き層との剥離が生じやすくなる。
単層構造の感光層中に含有される電荷発生物質は感光層全量に対し1〜30重量%が好ましく、感光層の下層部分に含有される結着樹脂は全量の20〜80重量%、電荷輸送物質は10〜70重量部が良好に用いられる。
本発明の感光体においては、架橋表面層が感光層の表面部分となる場合、架橋表面層への下層成分混入を抑える又は下層との接着性を改善する目的で中間層を設けることが可能である。この中間層はラジカル重合性組成物を含有する最表面層中に下部感光層組成物の混入により生ずる、硬化反応の阻害や架橋表面層の凹凸を防止する。また、下層の感光層と表面架橋層の接着性を向上させることも可能である。
中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗工法が採用される。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、導電性支持体(31)と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
また、本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、表面架橋層、感光層、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、中間層等の各層に酸化防止剤を添加することができる。本発明における酸化防止剤の添加量は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%である。
(フェノール系化合物)
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3′−ビス(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコ−ルエステル、トコフェロール類など。
(パラフェニレンジアミン類)
N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジメチル−N,N′−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(ハイドロキノン類)
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(有機硫黄化合物類)
ジラウリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3′−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3′−チオジプロピオネートなど。
(有機燐化合物類)
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
次に図面に基づいて本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置を詳しく説明する。
本発明の画像形成方法ならびに画像形成装置とは、本発明は平滑な電荷輸送性の表面架橋層を有する感光体を用い、例えば少なくとも感光体に帯電、画像露光、現像の過程を経た後、画像保持体(転写紙)へのトナー画像の転写、定着及び感光体表面のクリーニングというプロセスよりなる画像形成方法ならびに画像形成装置である。
場合により、静電潜像を直接転写体に転写し現像する画像形成方法等では、感光体に配した上記プロセスを必ずしも有するものではない。
この画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形態でそれら装置内に組み込まれ、着脱自在としたものであってもよい。プロセスカートリッジの一例を図4に示す。
<電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物の合成例>
本発明における電荷輸送性構造を有する化合物は、例えば特許第3164426号公報記載の方法にて合成される。また、下記にこの一例を示す。
(1)ヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式B)の合成
メトキシ基置換トリアリールアミン化合物(下記構造式A)113.85g(0.3mol)と、ヨウ化ナトリウム138g(0.92mol)にスルホラン240mlを加え、窒素気流中で60℃に加温した。この液中にトリメチルクロロシラン99g(0.91mol)を1時間で滴下し、約60℃の温度で4時間半撹拌し反応を終了させた。この反応液にトルエン約1.5Lを加え室温まで冷却し、水と炭酸ナトリウム水溶液で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマト処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン:酢酸エチル=20:1)にて精製した。得られた淡黄色オイルにシクロヘキサンを加え、結晶を析出させた。このようにして下記構造式Bの白色結晶88.1g(収率=80.4%)を得た。
融点:64.0〜66.0℃
元素分析値(%)
上記(1)で得られたヒドロキシ基置換トリアリールアミン化合物(構造式B)82.9g(0.227mol)をテトラヒドロフラン400mlに溶解し、窒素気流中で水酸化ナトリウム水溶液(NaOH:12.4g,水:100ml)を滴下した。この溶液を5℃に冷却し、アクリル酸クロライド25.2g(0.272mol)を40分かけて滴下した。その後、5℃で3時間撹拌し反応を終了させた。この反応液を水に注ぎ、トルエンにて抽出した。この抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液と水で繰り返し洗浄した。その後、このトルエン溶液から溶媒を除去し、カラムクロマト処理(吸着媒体:シリカゲル、展開溶媒:トルエン)にて精製した。得られた無色のオイルにn−ヘキサンを加え、結晶を析出させた。このようにして例示化合物No.54の白色結晶80.73g(収率=84.8%)を得た。
融点:117.5〜119.0℃
元素分析値(%)
(イ)2−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチルの調製
かき混ぜ装置、温度計、滴下漏斗をつけた反応容器に、2−ヒドロキシベンジルアルコール(東京化成品製)38.4g、o−キシレン80mlを入れ、窒素気流下、亜リン酸トリエチル(東京化成品製)62.8gを80℃でゆっくり滴下し、さらに同温度で1時間反応を行った。その後、減圧蒸留により、生成したエタノール、溶媒のo−キシレン、未反応の亜リン酸トリエチルを除去し、66gの2−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチルを得た。(沸点 120.0℃/1.5mmHg)(収率90%)
(ロ)2−ヒドロキシ−4′−〔N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ〕スチルベンの調製
かき混ぜ装置、温度計、滴下漏斗をつけた反応容器に、カリウム−tert−ブトキサイド14.8g、テトラヒドロフラン50mlを入れ、窒素気流下、2−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチル9.90gと4−〔N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ〕ベンズアルデヒド5.44gとをテトラヒドロフランに溶解させた溶液を室温でゆっくり滴下し、その後、同温度で2時間反応させた。その後、水冷下、水を加え、次いで2規定の塩酸水溶液を加えて酸性化したのち、テトラヒドロフランをエバポレーターにより除き、粗生成物をトルエンで抽出した。トルエン相を水、炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウムを加えて脱水した。ろ過後、トルエンを除いてオイル状の粗収物を得、さらにシリカゲルによりカラム精製を行った後、ヘキサン中で晶析させ、5.09gの2−ヒドロキシ−4′−(N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ)スチルベンを得た。(収率72%、融点136.0〜138.0℃)
(ハ)4′−〔N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ〕スチルベン−2−イルアクリレートの調製
かき混ぜ装置、温度計、滴下漏斗をつけた反応容器に、2−ヒドロキシ−4′−〔N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ〕スチルベン14.9g、テトラヒドロフラン100ml、12%濃度の水酸化ナトリウム水溶液21.5gを入れ、窒素気流下、5℃でアクリル酸クロリド5.17gを30分かけて滴下した。その後、同温度で3時間反応させた。反応液を水にあけ、トルエンで抽出した後、濃縮してシリカゲルによるカラム精製を行った。得られた粗収物をエタノールで再結晶し、黄色針状晶の4′−〔N,N−ビス(4−メチルフェニル)アミノ〕スチルベン−2−イルアクリレート(例示化合物No.II)13.5gを得た。(収率79.8%、融点104.1〜105.2℃)
元素分析結果を以下に示す。
元素分析値(%)
φ30mmのアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布、乾燥することにより、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、23μmの電荷輸送層を形成した。この電荷輸送層上に下記組成の架橋表面層用塗工液をスプレー塗工し、Fusion製UVランプシステムを用いて、バルブ種:Hバルブ、ランプ出力:200W/cm、照射強度:450mW/cm2、照射時間:30秒の条件で光照射を行ない、更に130℃で20分乾燥を加え、5μmの表面架橋層を設け、本発明の電子写真感光体を得た。
アルキッド樹脂:6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂:4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン:40部
メチルエチルケトン:50部
ビスフェノールZポリカーボネート:10部
(パンライトTS−2050、帝人化成製)
下記構造式(II)の低分子電荷輸送物質:7部
テトラヒドロフラン:100部
1%シリコーンオイルのテトラヒドロフラン溶液:0.2部
(KF50−100CS、信越化学工業製)
下記電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー:10部
トリメチロールプロパントリアクリレート(分子量:296、官能基数:3官能)
(KAYARAD TMPTA、日本化薬製)
下記ラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物:10部
アクリル酸エステルトリアリールアミン例示化合物No.XII
(分子量:445、官能基数:1官能)
光重合開始剤:1部
イルガキュア184:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(分子量:204、官能基数:無し)
(日本化薬製)
溶媒:120部
酢酸ブチル(沸点:126℃、飽和蒸気圧:13mmHg/25℃)
この中でラジカル重合性官能基を有する材料はトリメチロールプロパントリアクリレートおよびアクリル酸エステルトリアリールアミン例示化合物No.XIIです。記載している重量部、分子量と官能基数を用いてそれぞれの材料のアクリル基数を求めると以下のとおりである。
(1)トリメチロールプロパントリアクリレートのアクリル基数
10×6.02×1023×3/296=6.10×1022個
(2)アクリル酸エステルトリアリールアミン例示化合物No.XIIのアクリル基数
10×6.02×1023/445=1.35×1022個
(3)アクリル基数の総和を固形分濃度の全重量で割り、固形分1g中のラジカル重合性官能基の数を算出する。
(6.10×1022+1.35×1022)/(10+10+1)
=3.55×1021
実施例1の溶媒をテトラヒドロフラン90部、酢酸ブチル(沸点:126℃、飽和蒸気圧:13mmHg/25℃)30部に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例2の酢酸ブチルをシクロヘキサノン(沸点:156℃、飽和蒸気圧:3.95mmHg/25℃)に換えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例2の酢酸ブチルを2−プロパノール(沸点:82℃、飽和蒸気圧:32.4mmHg/25℃)に換えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例2の酢酸ブチルをキシレン(溶解性パラメーター:8.8)に換えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例2の酢酸ブチルをジオキサン(溶解性パラメーター:9.9)に換えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例2の酢酸ブチルをクロロベンゼン(溶解性パラメーター:9.5)に換えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の酢酸ブチルをシクロヘキサノンを63部に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の酢酸ブチルの使用量を399部に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1のラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物をアクリル酸エステルトリアリールアミン例示化合物No.VII(分子量:431、官能基数:1官能)に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1のラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物をアクリル酸エステルトリアリールアミン例示化合物No.XV(分子量:828、官能基数:1官能)に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1のラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物をトリアリールアミン例示化合物No.54(分子量:419、官能基数:1官能)に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1のラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物をトリアリールアミン例示化合物No.16(分子量:371、官能基数:1官能)に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1のラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物をトリアリールアミン例示化合物No.24(分子量:419、官能基数:1官能)に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例2の電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーをKAYARAD TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート):5部および下記式で示されるKAYARAD DPHA(日本化薬製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、平均分子量:536、官能基数:5.5官能):5部に換えた以外は実施例2と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例12の電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーをKAYARAD TMPTA(トリメチロールプロパントリアクリレート):5部、KAYARAD DPCA−120(日本化薬製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、平均分子量:1948、官能基数:6官能):5部に換えた以外は実施例12と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーをKAYARAD FM−280(日本化薬製、PO変性グリセロールアクリレート、平均分子量:463、官能基数:3官能)に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。このケースは、固形分1g中のアクリル基の数、すなわちラジカル重合性官能基の数が、2.55×1021個を下廻ってしまった場合である。
実施例1の2種類のラジカル重合性モノマーを1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(和光純薬製、分子量:226、官能基数:2官能)のみに換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。このケースは、3官能以上のモノマーを使用していないケースである。
実施例1の架橋表面層用塗工液の組成物であるラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を含有させず、電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーをポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業製、分子量:308、官能基数:2)20部に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。このケースは請求項1の(ロ)成分を含まないケースに相当する。
実施例1の架橋表面層用塗工液の組成物であるラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を含有させず、電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーをネオペンチルグリコールジアクリレート(新中村化学工業製、分子量:212、官能基数:2)20部に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。このケースは請求項1の(ロ)成分を含まないケースに相当する。
実施例1の架橋表面層用塗工液の組成物である電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマーを含有させず、ラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物量を20部に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1の架橋表面層用塗工液の組成物であるラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を含有させず、電荷輸送性構造を有さない3官能以上のラジカル重合性モノマー量を20部に換えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
実施例1において架橋表面層塗工液に含有されたラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を下記の材料に変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。このケースは請求項1の(ロ)成分を含まないケースに相当する。
ラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物
実施例1において架橋表面層塗工液に含有されたNo.XIIで示される電荷輸送性構造を有するラジカル重合性化合物を下記の材料(ラジカル重合性がない材料である)に変更した以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
実施例1において表面層を設けず、電荷輸送層の膜厚を27μmとした以外は全て実施例1と同様にして電子写真感光体を作成した。
公開特許公報(特許出願番号:特開2004−302451)の実施例4に従い、膜厚5μmの架橋表面保護層を設けた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。このケースは、モノマー成分は請求項1の条件を満たすが、剥離強度の条件を満たさないケースである。
公開特許公報(特許出願番号:特開2004−302452)の実施例9に従い、膜厚5μmの架橋表面保護層を設けた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。このケースは、モノマー成分は請求項1の条件を満たすが、剥離強度の条件を満たさないケースである。
公開特許公報(特許出願番号:特開2001−183858)の実施例1に従い、膜厚5μmの架橋表面保護層を設けた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。このケースは、固形分1g中のラジカル重合性官能基数および剥離強度の条件を満たさないケースである。
<剥離強度試験>
架橋表面層の剥離強度の評価方法として、サイカス(SAICAS)装置DN−20型(ダイプラ・ウィンテス製)を用い、刃幅0.5mmの切刃を用い、水平切り込み速度:0.1μm/sec、垂直切り込み速度:0.01μm/secの切り込み速度一定モードで測定を行った。また試験する切り込み深さは架橋表面層の膜厚よりも大きな値となるように試験時間を決定した。剥離強度としては架橋表面層膜厚に相当する切込み深さの水平荷重を刃幅で割ることで算出した。
架橋表面層の硬化進行性の指標として、有機溶剤に対する溶解性試験を行う。感光体上にテトラヒドロフラン(以後THFと略す)、を1滴滴下し、自然乾燥後の表面形状の変化を目視観察する。硬化が進行していないものは表面が一部溶解し、リング状の凹凸やくもりが生じる。
表面粗さ0.3μmのラッピングフィルム(住友3M社製)を用いて感光体の任意の位置において感光体の軸方向10cm幅の架橋表面層を3.5μm程度摩耗させた。この感光体を電子写真装置用プロセスカートリッジに装着し、画像露光光源として655nmの半導体レーザーを用い、クリーニングブレードの当接圧力を1.5倍になるように改造したリコー製imagio MF 2200改造機にて架橋表面をラッピングフィルムで摩耗させていない部分において初期暗部電位を−700Vに設定する。その後通紙試験を開始し、初期及び1万枚毎にラッピングフィルムで摩耗を行った部分の膜厚測定及び画像評価を行い、A4サイズ3万枚の通紙を実施する。通紙終了時の電気特性として初期暗部電位測定部分と同じ場所において暗部、露光部電位を測定する。なお感光体の膜厚は渦電流式膜厚測定装置(フィッシャーインスツルメント製)を用いて測定した。
電子写真感光体の表面に指油を付着させ、50℃常圧下で3日間放置した後、架橋表面層の結晶化状態を観察した。
これに対して、比較例2の2官能モノマーを架橋表面層に用いた感光体、比較例5のラジカル重合性基を有する電荷輸送化合物のみを架橋表面層に用いた感光体、比較例8の低分子電荷輸送物質を架橋表面層に用いた感光体、比較例9の架橋表面層を設けなかった感光体は、有機溶剤に対し可溶性で比較例2、5、8の架橋表面層については硬化が不十分である。また比較例1の感光体は架橋表面層中の固形分1g当たりのラジカル重合性官能基数が2.50×1021個と少なく、比較例6、7、10、11、12の感光体は十分なラジカル重合性官能基数に対して剥離強度が小さく、下層である感光層との接着性が不十分であると考えられる。比較例3、4では固形分1g当たりのラジカル重合性官能基数、剥離強度、硬化性試験はいずれも良好な結果を示しているが、2官能モノマーを多量に用いたことに伴い、ラジカル重合性官能基を有する電荷輸送性化合物の含有割合が低くなりすぎ、そのため初期から露光部の表面電位が高く、画像濃度が低下している(表5参照)。
したがって、本発明の導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の表面層が少なくとも電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物を硬化することにより形成され、該表面層に含まれる固形分1g中のラジカル重合性官能基の数が2.55×1021個以上、7.50×1021個以下であり、SAICAS法による測定から算出される該表面層の剥離強度が0.1N/mm以上であることを特徴とする電子写真感光体により、架橋表面保護層全域で高い耐久性を維持し、安定した電気特性を有し、長期間にわたって高画質画像出力を実現できる感光体を提供できることが明らかとなった。また、本発明の感光体を用いた画像形成プロセス、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスカートリッジが高性能、高信頼性を有していることが判明した。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャ
8 レジストローラ
9 転写体
10 転写チャージャ
11 分離チャージャ
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャ
14 ファーブラシ
15 クリーニングブレード
31 導電性支持体
32 表面層(架橋表面層)
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
101 感光体
102 帯電手段
103 露光手段
104 現像手段
105 転写体
106 転写手段
107 クリーニング手段
Claims (11)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、該感光層の表面層が、少なくとも
(イ)電荷輸送性構造を有しない3官能以上のラジカル重合性モノマーと
(ロ)電荷輸送性構造を有する1官能のラジカル重合性化合物
を含有する単量体混合物を重合することにより形成され、該表面層に含まれる固形分1g中のラジカル重合性官能基の数が2.55×1021個以上、7.50×1021個以下であり、SAICAS法による測定から算出される該表面層の剥離強度が0.1N/mm以上であることを特徴とする電子写真感光体。 - 前記(ロ)の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造、ヒドラゾン構造、ピラゾリン構造およびカルバゾール構造よりなる群から選ばれたものである請求項1記載の電子写真感光体。
- 前記(ロ)の電荷輸送性構造が、トリアリールアミン構造である請求項2記載の電子写真感光体。
- 前記(イ)の3官能以上のラジカル重合性モノマーが、アクリロイルオキシ基及びメタクリロイルオキシ基よりなる群から選ばれた官能基を3個以上有するものである請求項1〜3いずれか記載の電子写真感光体。
- 前記(イ)の3官能以上のラジカル重合性モノマーと前記(ロ)の1官能ラジカル重合性化合物を含む重合性組成物を飽和蒸気圧が100mmHg/25℃以下の溶媒に溶解してなる塗工液を用いて、最外層に相当する表面層を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
- 前記溶媒の沸点が60℃〜150℃のものである請求項5記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記溶媒の溶解性パラメーターが8.5〜11.0である請求項5または6記載の電子写真感光体の製造方法。
- 前記溶媒が、酢酸ブチルおよびシクロヘキサノンよりなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項5〜7いずれか記載の電子写真感光体の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか記載の電子写真感光体を用いて、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行なうことを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1〜4のいずれか記載の電子写真感光体を有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜4のいずれか記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段及び除電手段よりなる群から選ばれた少なくとも一つの手段を有するものであって、画像形成装置本体に着脱可能としたことを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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