JP2007025045A - 多孔性再生セルロース膜およびそれを用いた液晶配向膜 - Google Patents

多孔性再生セルロース膜およびそれを用いた液晶配向膜 Download PDF

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Abstract

【課題】 セルロース分子鎖の特定配向を持つ膜を用いて、液晶および剛直性分子の配向を制御する液晶配向膜、液晶表示素子を提案すること。
【解決方法】 再生セルロース多孔膜において、面内での複屈折度が0.001〜0.05であり、空孔率が40%以上で膜厚が100μm以下の膜を用い、この膜の孔内に液晶または液体状態の剛直性分子を含有させることにより、該分子の配向を温度あるいは電圧で制御できる液晶配向膜を提供する。この方法によりラビングによる配向処理をすることなく、スペーサー等の支持体も不要であり、直接この膜を電極に挟むことで液晶パネルとしての利用が可能となる。このような膜を用い、電場、温度により分子の配向制御を行うことで新たな液晶パネル、光制御フィルムの利用が可能となる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セルロース分子鎖の特定の分子配向を持つ膜(これを「セルロース配向膜」と略称する。)、およびその配向膜に剛直性分子を含有させた液晶配向膜に関する。詳しくは、多孔性の再生セルロース配向膜を用い、液晶または液体状態の剛直性分子の配向を温度、電圧で制御できる液晶配向膜、液晶表示素子に関する。
従来、高分子鎖の配向を制御された配向膜は液晶表示素子、光制御パネル等様々な用途で用いられている。特に液晶表示素子は薄型、軽量、低消費電力などの利点から、表示装置として様々な用途で用いられている。従来、液晶表示素子としては、液晶と接する面にポリイミド膜にラビング処理した面を使用し、ポリイミド膜間に一定の距離を保つためのスペースを介在させている。該表示素子では、それに一対の透明電極基板を設け、ポリイミド膜間に液晶を介在させ、さらに一対の偏光フィルムを組み合わせた構成を採用した装置であり、この電極に電圧を印加して液晶の配向方向を変化させることで表示を行う装置である。
液晶表示素子における、液晶分子やその集合体などを基板上に一定方向に配向制御するための技術として、従来、ポリイミドやポリアミド等の合成高分子を基板上に塗布、乾燥し、その表面をコットンやナイロン布等で擦って配向制御を行うラビング法が主に用いられている(特許文献1)。
また、これ以外の液晶配向制御法としては、SiO2 等の無機物質を基板に対して斜めから蒸着する斜方蒸着法(特許文献2)や、フォトリソグラフィ等の方法で配向膜表面にグレーティング状の凹凸を形成するフォトリソ法(特許文献3)や、イオン等を斜めに照射するイオン照射法(特許文献4)や、熱可塑性材料上を電子線で走査して微細な凹凸を形成する電子線走査法(特許文献5)等が挙げられる。
しかしながら、ラビング処理法は、直接膜表面を擦る方法であるため、該処理の際に膜がはがれ粉塵が発生したり、静電気の発生から基板の破壊、表示ムラや表示コントラストの低下等を引き起こす原因となる。また、ラビング処理により膜表面に微細な凹凸が生じ、この凹凸に沿って膜素材分子の配向が起こる。これらの膜表面での分子の配向は温度や力学的刺激に対して不安定であり、また液晶の配向特性がしばしばこれらの刺激によって消失するという欠点を持つ。
また、斜方蒸着法では、真空装置を使った方法であるために工程が複雑でコストが高い。また、蒸着面上に生じた蒸着分子の配向は基板上の表面層の限られた厚さ内で生じたもので、力学的な刺激(外乱)や温度刺激への応答が不可逆的に起こる傾向があり、経時変化が起こりやすい。
また、上記のいずれの方法にしても、液晶表示素子の作製に関して、表面に素材分子を配向させた膜(以下「表面配向膜」と略称する。)で構成される基板間に一定厚の液晶を注入するためのスペーサーが必要である。従来の液晶表示素子では電極を有する一対の基板間にスペーサーとしてガラスファイバー、ガラスビーズ、樹脂ビーズ等を用い、これらをスペーサーとして散布することで液晶を保持するための基板間の距離を一定に保ち空間を形成する。スペーサーを基板間に配置する方法としては従来、このような粒子を散布する方法、または任意のパターンに形成した柱状、壁状のスペーサーを用いる方法(特許文献6)が挙げられる。
しかしながら、粒子では基板上にこれを均質に散布することが困難であり、基板間隔を
厳密に調整し厚みをコントロールすることが難しい。また、液晶分子を充填した基板間が点接点で支持されていることから外圧が加わった場合のスペーサーの強度が弱いという問題点があった。また、画素部分に散布された微粒子のムラが表示品位の低下を引き起こす可能性があった。これを解消するために、スペーサーを柱状、壁状に成型する方法がある。これは柱を画素外部に選択的に配置でき粒状スペーサーと比較して外圧に対する強度は増す。しかし、この場合もスペーサー部に一定の厚みが必要であり、装置としての厚みが増す等の問題を生じる。
特開昭55−143525号公報 特開昭56−66826号公報 特開昭60−60624号公報 特開平3−83017号公報 特開平4−97130号公報 特開平10−161125号公報
本発明は、ラビング等の膜表面での素材分子を配向させるための処理を必要とせず、また液晶厚を一定にするためのスペーサーを必要としない液晶表示素子の形成を可能とする多孔性再生セルロース膜と、それを利用した剛直性分子の配向を制御した液晶配向膜を提案するものである。
すなわち液晶状態を示す分子(以降「液晶分子」と略称する。)及び剛直性分子の分子配向性をもたせたセルロース分子鎖の配向膜に関し、該配向膜を用いた新たな分子の配向制御法および配向膜の製造法に関する。詳しくは液晶分子を配向させる膜に改良するためのラビング等の処理を用いず、膜内部に液晶分子を含有させた配向膜を用いることにより液晶分子の厚みを一定にし、スペーサー等の支持体を用いない表示素子に関するものである。
本発明者等は、前記課題を解決するために、特定の空孔率と、特定の複屈折率を有する再生セルロース膜を用い、これに液晶分子などの材料を含有させることで、液晶配向を有する膜を製造し得ることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)再生セルロース膜において、空孔率が40%以上、膜厚が100μm以下であり、面内での複屈折率が0.001〜0.05であり、かつ、下記の1)又は2)を満足することを特徴とする多孔性再生セルロース膜。
1)水に対する膨潤度が、膜厚み方向に150%以上であり、平面方向に120%以下であり、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚み方向で100%以下である。
2)水に対する膨潤度が、膜厚み方向に120%以下であり、平面方向に100〜120%であり、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚み方向で85%以上である。
(2)前記多孔性再生セルロース膜の孔内に、液晶又は液体状態の剛直性分子を含有させ、温度あるいは電圧で該剛直性分子の配向を制御することを特徴とする液晶配向膜。
(3)前記剛直分子が液晶状態をとる分子であり、液晶転移温度(T)℃〜(T+50)℃の範囲で剛直性分子の配向を制御することを特徴とする上記(2)記載の液晶配向膜。
(4)上記(2)、(3)の液晶配向膜を用いることを特徴とする液晶表示素子。
(5)湿式法で製膜−凝固−乾燥する工程において、凝固液として、水酸基を有する塩基性物質の水溶液を用い、膜中に水酸基を有する炭素数3以下の物質を含有したまま乾燥することを特徴とする上記(1)に記載の多孔性再生セルロース膜の製造方法。
(6)湿式法で製膜−凝固−乾燥する工程において、製膜原液及び/又は凝固液として、アセトンを少なくとも一成分として含む水溶液を用い、アセトンを主成分とした溶液に浸漬後、乾燥することを特徴とする上記(1)に記載の多孔性再生セルロース膜の製造方法。
本発明により、多孔性の再生セルロース膜であって、特定範囲の面内複屈折率を有する膜を用い、液晶または液体状態の剛直性分子の配向制御が可能となる。これまでの液晶パネル、光学制御フィルムにおける配向膜に関して、膜をラビング等の処理することで配向性を保持させ、該膜に分子を配向させる方法であったことから、その処理法によりさまざまな障害があった。本発明では従来の欠点である配向制御に関して、多孔性の再生セルロース膜を用い、その孔内に液晶および剛直性分子を含有させるものであることから、ラビング等の配向処理を必要とすることなく、膜自身に配向性を持たせることが可能となった。また、膜孔内に直接剛直性分子を含有させることから、液晶パネルにおけるスペーサーが不要であり膜厚によって液晶層を支持できる。さらにこの分子配向を温度、電圧で制御することが可能であり、液晶転移点温度以上でもその効果があることから液晶パネル等においてその使用温度の上限が広がる、との利点がある。
本発明の多孔性再生セルロース膜は、剛直性分子を配向させる性質を持つ膜であって、その性質が温度、力学的ひずみに対して変化しにくく、かつ経時的変化の少ない液晶配向膜を提供することができ、この配向膜を液晶表示素子に用いるのに適した孔構造を持つ膜である。本発明の剛直性分子とは、分子持続長の長い分子で、その値は自由回転のコンホメーションより算出される値の2倍以上の分子である。具体的には液晶分子や染料分子がその例として挙げられ、例えば、安息香酸エステル系化合物、ビフェニルおよびテレフェニル系化合物、ビフェニルカルボン酸エステル系化合物、シクロヘキシル・エステル系化合物、シクロヘキシルベンゼン系化合物、シクロヘキシル安息香酸エステル系化合物、ピリミジン系化合物、メロシアニン系染料、アゾメチン系染料、スチリルベンゾチアゾール系染料、アゾ系染料、アントラキノン系染料等が好適に用いられる。これらは混合使用しても構わない。剛直性分子の形態としては、化学結合として2重結合あるいは3重結合を複数個含み、20℃で液体または固体状態にある分子である。これらの分子は、紫外域あるいは可視域で特性吸収を持つ。特に望ましいのは液晶分子であるが、使用温度において液晶状態にある必要はない。
従来の膜では、通常、膜素材分子に配向をもたせるためラビング等の配向処理を行う必要があるが、それに伴う発塵や静電気、配向ムラ等の問題があった。本発明では、該ラビング等の後処理を施すことなく、液晶分子が安定に配向制御させた膜を作製することができ、液晶表示素子に利用することで、良好な液晶配向を、容易に低コストで実現させることができる。
本発明で提示する液晶配向膜は、安定した分子鎖の配向特性を持つため、温度刺激、力学的ひずみ刺激に対して安定で経時的変化も少ない。また、表示装置に組み込む際の液晶の厚みを一定にするために必要とされていたスペーサーに関連したすべての問題点を、スペーサーを採用しないことで解消することができる。また、本発明で利用できる光学異方性分子としては、従来のように液晶分子のみでなく、液晶状態でない液体状態にある剛直性分子も含まれる。そのため、表示素子としての使用温度範囲が従来の液晶分子を用いた場合より高温側に広がり、表示素子としての耐熱性を高めることが出来る。
本発明では、必ずしも液晶状態にある分子の配向を対象とするものではなく、剛直性の分子は液晶転移点以上の温度においてその分子の配向を制御できる液晶配向膜を提供する。この膜を利用することによって、配向する分子の適用温度範囲を高温側に広げて、結果的に温度変化の外乱に影響されにくい表示素子の提供することができる。
膜の素材分子が、膜表面または膜内部で配向したいわゆる配向膜の主な用途としては、液晶表示素子、液晶パネルなどが挙げられる。これらに用いられる膜では、ポリイミド等の膜をラビングや蒸着等の処理をすることで膜表面上の分子に配向性をもたせ、この配向性を利用して膜表面上の液晶を配向させている。一方、本発明では目的とする膜にラビング等の処理を施すことなく、膜内部の分子鎖に配向性を持たせることで配向膜の構造が安定化することを見出した。また、この膜表面に直接液晶分子等の剛直性分子を接触させることによりこれらの分子を配向させることができ、このとき分子は一定の方向を持って並び、配向吸着されていることを見出すことによって本発明に至った。これらの知見によって後処理を行わず、配向制御された光学異方性を有する膜を表示素子として利用することが出来る。
本発明の最大の特徴は、多孔性の配向膜を用いる点にある。ここで多孔性とは、平均孔径が10nm以上で空孔率が40%以上の膜を意味する。この孔内に、液晶または液体状態の剛直性分子を含有させることにより、該剛直性分子の配向を温度または電圧を負荷させることで制御できる。
本発明の多孔性再生セルロースの配向膜は、面内での複屈折度が0.001以上で0.05以下であり、空孔率が40%以上で、膜厚が100μm以下の膜である。面内での複屈折率は、フィルム面に垂直方向より観察される複屈折率の最大値であり、通常、延伸方向とそれに垂直方向の屈折率の差として与えられる。この値が0.001未満であれば、電圧を負荷しない状態での分子の配向を制御することができず、逆に0.05の値を越えると、吸着配向の効果が強くなり、負荷電圧による配向制御が困難になる。
本発明の第2の特徴は、膜素材が再生セルロース膜である点である。膜として多孔化させ、さらに耐熱性と耐有機溶媒性を持たせるのに再生セルロースが適している。従来液晶表示素子等に用いられているポリイミド膜と比較して再生セルロース膜を用いることの特徴としては、可視光領域での透明度が良く、再生セルロースの分子間水素結合の方向の制御法が明らかであることから、分子鎖軸の配向とは独立した膜の表面屈折率を大幅に変えることが可能である(屈折率の変動範囲として1.47〜1.58)。再生セルロースの特徴として耐熱性と耐有機溶媒性をもち、また、膜表面の親水性と疎水性を大きく変えることが可能であり、液晶のアンカリング効果を期待できる。また、再生セルロースであることから、安価であり用いやすい。分子鎖の配向した多孔性の再生セルロース膜を用いるため、従来の配向膜ではその膜表面に液晶分子を配向させ、配向制御を行うものであったが、ここでは多孔膜を用いることにより、その孔内に液晶分子を含有させ、配向させることが可能である。
面内の複屈折度が0.001以上で0.05以下であることにより、再生セルロース膜の三軸方向の屈折率値を考慮すると、膜面には特定された分子鎖配向があることを示すものである。このような特定された分子鎖配向を有する再生セルロース配向膜を作製するには、凝固時あるいは乾燥前に再生セルロース膜を特定割合で延伸し、一方向に分子鎖配向を持たせることが好ましい。この時、分子鎖軸方向の配向の程度は延伸条件により制御できるが、セルロース分子間水素結合の方向の配向性までは制御されない。
本発明の第3の特徴は、次の(1)または(2)の溶媒に対する膨潤特性を示す点にある。
(1)水に対する膨潤度が膜厚方向で150%以上で、膜平面方向での平均の膨潤度が120%以下で、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚方向で100%以下である膜。
(2)水に対する膨潤度が膜厚方向で120%以下で、膜平面方向での平均の膜膨潤度が100%以上120%以下で、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚方向で85%以上である膜。
これらの溶媒に対する特定膨潤性を示す膜を用いることにより、膜表面の親水性と疎水性を変えることが可能であり、液晶のアンカリング効果(投錨効果)を大きくすることが出来る。
多孔性再生セルロース膜の製法としては、湿式法での製膜方法を採用し、製膜過程でミクロ相分離が発生するように原液組成を調整する事が好ましい。さらに好ましくは、ミクロ相分離を膜厚方向に遂次発生させ、膜厚方向に多層構造を発現させることで、本発明物の特徴的な構造である、多孔性を持つ多層構造膜を作製できる。この製法を用いることにより、膜の微細構造を大幅に変えることが可能であり、さらに空孔率等を揃えることで各孔内に一定量の液晶および剛直性分子を含有させることができる。
前述の(1)の膨潤特性を有する再生セルロース膜の製造方法に関して、湿式法でミクロ相分離を発生させて、製膜−凝固−乾燥する工程において、凝固液が水酸基を有する塩基性物質、例えば、水酸化ナトリウム、を溶質にした水溶液であり、乾燥時には膜中に水酸基を持ち炭素数が3以下である分子、例えば、水、メタノール、エタノール、を含むことを特徴とする製膜法で得られた膜を利用し、乾燥前に分子鎖の配向を与える延伸工程を導入して分子鎖軸の配向制御法を利用することにより、本発明の多孔性再生セルロース膜を安定に製造できる。セルロース原液として銅安法セルロース溶液を用いることにより、力学的に優れた膜を得ることができるので好適である。
前述の(2)の膨潤特性を有する再生セルロース膜の製造方法として、湿式法で製膜−凝固−乾燥する工程において、原液及び/又は凝固液がアセトンを少なくとも一成分として含む水溶液、例えば、銅アンモニアセルロース溶液にアセトンを添加した水溶液を原液としたり、及び/又は、苛性ソーダ水溶液にアセトンを添加した水溶液を凝固液とするなど、であり、乾燥時には有機溶媒、例えばアセトン、を主成分とする溶液を利用することを特徴とする製法で得られる膜を利用し、乾燥前にセルロース分子鎖の配向を与える延伸工程を導入して、分子鎖軸の配向制御法を利用することにより、本発明の多孔性再生セルロース膜を安定に製造できる。
本発明の第4の特徴としては、上記の本発明の特徴1、2、3を有する配向制御された膜を用い、膜の孔内に液晶または液体状態の剛直性分子を含有させることにある。多孔性再生セルロース配向膜の膜厚を一定にすることにより、剛直性分子の層としての厚みを一定にすることが可能となり、その結果、表示素子の場合のスペーサーが不要となる。
本発明の第5の特徴は、該剛直性分子の配向を、温度あるいは電圧で制御する点にある。温度を上昇させると配向の程度を下げることが可能である。この性質を利用して温度表示素子として利用される。さらに剛直分子が液晶状態をとる分子であり、この分子の利用温度が液晶転移点以上でかつ該転移点の50℃高い温度以下である温度範囲を利用することができる。この液晶状態の分子が、液晶転移点温度以上において液晶状態でなく、等方的状態であっても、膜近傍において配向吸着を示し、膜における配向制御が可能である。よって、液晶転移点温度以上においても、液晶配向膜としての利用が可能となる。
本発明で使用する多孔性再生セルロース膜は、製膜法として湿式または乾式のミクロ相分離法で作製された多孔膜を、アセトン水溶液中で、1.2〜2.5倍の延伸、好ましくは、1.3〜1.8倍延伸し、その後一定長に固定し、アセトン中に浸漬後減圧下で乾燥することにより得られる。
以下に、ミクロ相分離法の製膜法の一例を示す。
例えば、銅安法による再生セルロース多孔膜の製法としては、セルロース濃度6重量%の銅アンモニア溶液を500μmの厚さでガラス板上に流延し、これをアセトン/アンモニア/水(40/2/58、重量比)に浸漬し、凝固後の膜をアセトン中に浸漬し、乾燥することによって与えられる。
また、セルロース誘導体を用いた例としては、アセテートより再生セルロース膜とする製法がある。多孔性アセテート膜を作製し、これを0.1規定の苛性ソーダでケン化処理することによって再生セルロース多孔膜が作製できる。
アセテート多孔膜の製法としては、ミクロ相分離法により乾式法によって与えられている。この方法により空孔率40%以上の多孔性膜が得られる。凝固延伸過程で、特定割合の延伸を行うことが好ましく、延伸割合は、1.2〜2.5倍がより好ましい。このようにして得られた多孔性再生セルロース膜を用い、液晶または液晶状の剛直性分子を孔中に埋め込む。
空孔率が40%未満では、孔中での剛直性分子の含有比率が低下し、セルロースの割合が大きくなり、光学的な性質として素材の再生セルロースの性質の寄与が大きすぎる。膜厚が100μmを越えると、ミクロ相分離法の特徴である層構造の乱れが大きくまた透明度の減少が起る。
本発明の多孔性再生セルロース膜の溶媒に対する膨潤性について以下に説明する。
第一の特性として、本発明の多孔性再生セルロース膜においては、水に対する膨潤度が、膜厚み方向に150%以上であり、平面方向に120%以下であり、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚み方向で100%以下であることが必要である。こうすることで、セルロース分子鎖の延伸軸方向への配向と、分子鎖間水素結合の発達と、膜厚方向への配向とのバランスを最適化できることから、物性面より規定したものである。これらの値以外では、分子鎖間水素結合の発達が不十分であり、そのため、剛直性分子をセルロース分子鎖の有する水素結合力で制御することは困難となる。
第二の特性としては、水に対する膨潤度が膜厚み方向で120%以下であり、平面方向に100〜120%であり、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚み方向で85%以上であり、該規定は、セルロース分子鎖の延伸軸方向への配向と、分子鎖間水素結合の発達とその膜厚方向への配向とのバランスを物性面から規定したものである。これらの値以外の範囲では、水素結合を利用した剛直性分子の配向を制御することは難しい。
液晶表示素子における配向膜として利用する場合には、これに液晶分子を含有させることで液晶分子が配向吸着を行うことから、膜そのもので液晶分子の配向を制御することが可能である。
図1に、液晶表示素子の断面の模式図を示す。本発明のセルロース分子鎖の配向膜(図中1)の孔内部に液晶分子が埋め込まれている。一対の、セルロース分子鎖の配向膜は、分子鎖軸の配向方向が直交するように配置されている。この配置により、液晶分子が存在しない場合には等方的となる。液晶分子が埋め込まれると液晶分子が配向し、光学的異方性を示す。透明電極(図中2)により電圧を負荷すると液晶分子は膜厚方向に配向し、配向膜平面方向では等方性となる。これらの性質を利用するため、一対の偏光フィルム(図中3)を設ける。一対の偏光フィルムの偏光方向は、通常直交させるかあるいは平行方向になるように設置される。
以下に、実施例などを用いて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例などにより何等限定されるものではない。
本発明で用いる測定値の測定法を以下に示す。
(1)空孔率;見かけ密度法により、再生セルロースの密度を1.54g/mlとして、膜の密度の実測値より算出する。
(2)膨潤度;液中での膜の大きさ(縦、横、厚さ)L0を顕微鏡およびノギスを用いて測定し、乾燥時での対応する大きさL1より、L0/L1×100(%)で算出する。
(3)孔径 ;濾過速度法による平均孔径の測定値を用いた。
[実施例1]
ミクロ相分離法により、平均孔径50nm、空孔率65%、膜厚200μmのアセテート膜を作製し、これを0.1規定の苛性ソーダ水溶液に24時間浸漬して、平均孔径27nm、空孔率70%、膜厚100ミクロンの再生セルロース膜を得た。
この膜を水中にて1.5倍に延伸し、そのままガラス板上で一定長に固定乾燥し、平均孔径35nm、空孔率80%、膜厚75μmの多孔性再生セルロース膜を得た。
このようにして得られた膜をセルロースと屈折率の近いセダー油に浸漬して膜の透明度を向上させた後、偏光顕微鏡を用い、アナライザーとポラライザーを直交させたクロスニコルの状態で観察した。試料を45°の対角位に合わせて置き観察した結果、試料は明るく、セルロース分子鎖の配向が確認できた。このときの面内の複屈折率は0.01であった。また、これらの試料2枚を用い、互いに分子鎖軸の配向方向を直交させて同様に観察した結果、直交部では視野は暗く、互いの配向性が打ち消されることが分かった。
さらに、この配向膜に液晶分子の例として、N−(4−メトキシベンジリデン)−4−n−ブチルアニリン(N-(4-Methoxybenzylidene)-4-n-butylaniline ) (MBBAと略称)を含有させ、同様の観察を行った結果、セルロース分子鎖軸に沿って、MBBA液晶分子が配向することが確認できた。さらに、2枚の多孔性再生セルロース膜を直交させた場合にも、直交部は明るく、液晶分子は直交させた2つの配向膜の配向方向に依存して配向吸着しており、その中間部ではらせん状になることで45°における異方性が現れた結果といえる。
よってアセテート膜を鹸化して得られた再生セルロース膜を延伸することで、セルロース分子鎖の配向性が得られ、その膜孔内に液晶分子を含有させることで光学異方性を示し、膜によって液晶分子の配向を制御することが可能といえる。なお、多孔性再生セルロース膜の水に対する膨潤度は、膜厚方向で172%、膜面内方向での平均の膨潤度は97%で、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚方向で90%であった。
[実施例2]
セルロース濃度5wt%の銅アンモニアセルロース溶液を流延厚300μmで製膜し、15℃の水中で10分間凝固させた。該凝固膜を2%硫酸中で20分間再生させた後、充分水洗し簡易延伸機を用いて流延方向に1.3倍延伸した。そのままエタノール浴に30分浸漬後、減圧乾燥機を用いて乾燥し、多孔性再生セルロース膜を得た。得られた多孔性再生セルロース膜の空孔率は43%、膜厚は21μm、面内の複屈折率は0.008であった。また、水に対する膨潤度は、膜厚方向で180%、膜面内方向での平均膨潤度は105%であり、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚方向で84%であった。
実施例1と同様の方法を用いて、MBBAを含有させて液晶配向特性を調べた結果、実施例1と同様に、セルロース分子鎖の配向性、液晶分子の膜孔内での配向性、膜による液晶分子の配向制御が可能である等が確認された。
[実施例3]
セルロース濃度5.5wt%、アセトン10wt%の銅アンモニアセルロース溶液を流延厚250μmで製膜し、25℃のアセトン80wt%水溶液中で120分間凝固させた。該凝固膜を2wt%硫酸中で20分間再生させた後、充分水洗し簡易延伸機を用いて流延方向に1.3倍延伸した。そのままアセトン浴中に60分間浸漬後、減圧乾燥機を用いて乾燥し、多孔性再生セルロース膜を得た。得られた膜の空孔率は62%、膜厚は25μm、面内の複屈折率は0.005であった。また、水に対する膨潤度は、膜厚方向で117%、膜面内方向での平均膨潤度は118%でベンゼンに対する膨潤度が膜厚方向で91%であった。
実施例1と同様の方法を用いて、MBBAを含有させて液晶配向特性を調べた結果、実施例1と同様に、セルロース分子鎖の配向性、液晶分子の膜孔内での配向性、膜による液晶分子の配向制御が可能である等が確認された。
本発明の多孔性再生セルロース膜は、剛直性分子を配向させる性質を持つ膜であって、その性質が温度、力学的ひずみに対して変化しにくく、かつ経時的変化の少ない液晶配向膜を提供することができ、この配向膜を液晶表示素子に用いるのに適した孔構造を持つ膜である。
これらの膜が求められる産業として、特に液晶表示素子、光制御パネル等の分野における配向制御膜に本発明は好適に利用できる。また、膜自身に剛直性分子の配向性があって光学異方性を持ち、そこに溶媒分子が配向吸着を行うことから、溶媒分子として染料分子を用いることにより、新たな染色技術それを用いた着色異方性配向フィルムにも利用が出来る。
液晶表示素子の概略断面構成図である。
符号の説明
1. 液晶を含んだセルロース分子鎖の配向膜
2. 透明電極
3. 偏光フィルム

Claims (6)

  1. 再生セルロース膜であって、空孔率が40%以上、膜厚が100μm以下であり、面内での複屈折率が0.001〜0.05であり、かつ、下記の(1)又は(2)を満足することを特徴とする多孔性再生セルロース膜。
    (1)水に対する膨潤度が、膜厚み方向に150%以上であり、平面方向に120%以下
    であり、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚み方向で100%以下である。
    (2)水に対する膨潤度が、膜厚み方向に120%以下であり、平面方向に100〜12
    0%であり、ベンゼンに対する膨潤度が膜厚み方向で85%以上である。
  2. 請求項1に記載の多孔性再生セルロース膜の孔内に、液晶又は液体状態の剛直性分子を含有させ、温度あるいは電圧で該剛直性分子の配向を制御することを特徴とする液晶配向膜。
  3. 前記剛直性分子が液晶状態をとる分子であり、液晶転移温度(T)℃〜(T+50)℃の範囲で剛直性分子の配向を制御することを特徴とする請求項2記載の液晶配向膜。
  4. 請求項1又は2に記載の液晶配向膜を用いることを特徴とする液晶表示素子。
  5. 湿式法で製膜−凝固−乾燥する工程において、凝固液として、水酸基を有する塩基性物質の水溶液を用い、膜中に水酸基を有する炭素数3以下の物質を含有したまま乾燥することを特徴とする請求項1に記載の多孔性再生セルロース膜の製造方法。
  6. 湿式法で製膜−凝固−乾燥する工程において、製膜原液及び/又は凝固液として、アセトンを少なくとも一成分として含む水溶液を用い、アセトンを主成分とした溶液に浸漬後、乾燥することを特徴とする請求項1に記載の多孔性再生セルロース膜の製造方法。
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