JP2007021591A - 研削砥石のドレッシング方法およびそれを用いた弾性体ローラの研削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 弾性体ローラであるゴムローラの外周面を円筒研削機でクラウン形状などに研削仕上げする場合において従来問題となっていた、スクラッチの発生や、当り面の変化による表面の不均一などを解決し、ローラ形状によらず研削時間が短くて生産性が高く、かつ均一な平滑表面を形成できる弾性体ローラの円筒研削方法を提供する。
【解決手段】 逆クラウン形状の研削砥石1のドレッシング方法において、研削砥石に対して総型に形成した弾性体からなるドレッシング冶具3を研削砥石に対して対向配置してドレス冶具5と研削砥石間に遊離砥粒6を供給してドレッシング冶具と該研削砥石を回転させることにより研削砥石表面をドレッシングすることを特徴とする。また、そのドレッシングした研削砥石を用いてプランジカット方式円筒研削方法で弾性体ローラの外周面をクラウン形状に研削する。
【選択図】図1
【解決手段】 逆クラウン形状の研削砥石1のドレッシング方法において、研削砥石に対して総型に形成した弾性体からなるドレッシング冶具3を研削砥石に対して対向配置してドレス冶具5と研削砥石間に遊離砥粒6を供給してドレッシング冶具と該研削砥石を回転させることにより研削砥石表面をドレッシングすることを特徴とする。また、そのドレッシングした研削砥石を用いてプランジカット方式円筒研削方法で弾性体ローラの外周面をクラウン形状に研削する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子写真や電子写真製版システム等に使用される弾性体ローラの製造方法に関する。さらに詳しくは、複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリンターなどの電子写真や電子写真製版システム等に使用される、ゴムローラのゴム外周面を研削仕上げする研削方法に関しさらに逆クラウン形状の研削砥石のドレス方法に関するものである。
従来、複写機、レーザビームプリンター、LEDプリンターなどの電子写真装置や電子写真製版システムの装置内では、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ等の用途に、それぞれその用途に適する形態の弾性体ローラが使用されている。これら電子写真装置内で利用される弾性体ローラ101は、図4に示すように、弾性体ローラ本体102と、その中心に芯金103とを持ち、円筒形状ローラ本体部の筒孔を貫通した芯金の一部103a、103bが両端に突出した形態とされている。
弾性体ローラは、感光体、転写ベルトなどの像担持体、転写材(紙)などに対して弾性体ローラ本体102の表面を密着させるために、両端に突出した芯金部に所定の圧力をかけ圧接されて回転する。また、像担持体、転写材に対して安定した接触状態を確保するために、弾性体ローラは、ゴム、エラストマー等の材料を用いてソリッドあるいは発泡体に形成した低硬度な弾性体で構成されている。
このような弾性体ローラは、両端に突出した芯金部に所定の圧力をかけて芯金が撓むことにより像担持体などとの圧接部の面積が弾性体ローラの中央部が小さく両端部が大きくなるために弾性体ローラ本体102の外径形状を中央部の外径が両端部の外径より大きいクラウン形状にすることが多くなっている。
そして特に感光体などに接触させてバイアスをかけて用いる帯電ローラの場合にはクラウン形状に形成した弾性体ローラ本体102の外周表面の粗さが大きいまたは表面に不均一な粗さ、うねりがあると残トナー、紙粉等などがローラの表面全体もしくは部分的に付着し易くなり、長期使用に伴い導電性の低下による画像不良(例えば感光体に対する均一帯電性の低下)を発生させることがある。あるいはバイアスをかけて転写材(紙)への帯電と転写材を搬送するソリッドの転写ローラでも同様に長期使用に伴いローラの表面全体もしくは部分的な汚れにより搬送力の低下、搬送力のばらつきあるいは導電性の低下になどによる画像不良を発生させることがある。
そのため導電性弾性体ローラはクラウン形状に形成して均一な接触状態を確保しさらに長期使用に伴い表面性の変化を防止するために外周表面の粗さを均一で小さくすることが必要とされている。
そしてこれらの均一な表面性を要求される弾性体ローラを作製する方法としては押出し機、熱プレスなどにより未加硫ゴムを芯金の周囲に円筒状に一体成形、加硫するかまたは押出し機で未加硫ゴムを円筒形状に成形後加硫してその後に加硫ゴム円筒体に芯金を圧入して弾性体ローラの仕上げ前である加硫したローラを製造し、次いで研削砥石を用いた円筒研削機で仕上げ前ローラの外径を研削する方法が知られている。 さらに、研削した弾性体ローラの外周面上に薄膜の導電性の塗料を塗工することによってローラ抵抗を調節して用いる二層構成の帯電ローラもあり、研削した弾性体ローラの外周面の平滑性が求められている。
円筒研削機で弾性体ローラの外周面を仕上げ研削する方法としては、一般に研削砥石または弾性体ローラを弾性体ローラのスラスト方向に移動して研削するトラバースの円筒研削方式と弾性体ローラを芯金軸の中心に回転させながら弾性体ローラ本体のスラスト方向の幅に近い幅を有する研削砥石を弾性体ローラのスラスト方向に移動させずに切り込むプランジカットの円筒研削方式が採用されている。トラバース方式による円筒研削方式においては、10〜30mm幅の研削砥石を回転させながらスラスト方向に移動して研削するため加工時間が比較的長くなる。またプランジカット方式による円筒研削方式においては、トラバース方式に比べ幅広な研削砥石を用いるため加工時間が短くすることができるが、一方幅広な研削砥石をドレシングして均一なドレシング表面にすることは研削砥石幅が大きいため難しい。そのため弾性体ローラの外周表面に研削砥石の形状が転写して弾性体ローラの表面にドレス目がでやすくなっていた。然るに、弾性体ローラの製造において生産性が高くてかつ均一な平滑表面を形成できる研削方法を得ることが望まれていた。
このような方法としてRが0.1mm以下の先端を有するダイヤモンドドレッサーを用いて研削砥石の表面を均一に研削した後に研削砥石表面の両端肩部をR0.1mm以下のダイヤモンドドレッサーでR加工した研削砥石で弾性体ローラの外周面をトラバース方式で仕上げ研削するものがある。(例えば、特許文献1参照。)。
またプランジカットの円筒研削方式で弾性体ローラのスラスト方向にオシュレーション研削処理する方法があり、弾性体ローラの仕上げ前ローラに両端に突出している芯金を固定し、仕上げ前ローラを芯金の中心軸を中心にして回転させると共に、研削砥石を縦送りせずに、高速回転させながら、仕上げ前ローラのスラスト方向に細かい往復振動させて、弾性体ローラの外周面を仕上げ研削するものがある。(例えば、特許文献2参照。)。
特開平05-237756号公報
特開2002-70840号公報
しかしながら、上記従来例(特許文献1)では特にトラバース方式で弾性体ローラをクラウン形状などに研削仕上げを行なう場合には研削砥石表面の両端肩部の磨耗が大きく当り面が変化するため長期にわたって均一な表面を維持することが難しい。また上記従来例(特許文献2)では研削砥石を弾性体ローラのラジアル方向の切り込み最終位置で停止してスラスト方向に細かい往復振動ながら研削するものであるため、クラウン形状などでは往復振動の最大振動幅位置では往復振動がなく砥石形状が転写するため研削砥石表面にドレッシングの不均一があるとスクラッチが発生する問題があった。
本発明はこのような従来の円筒研削方式が有する問題点を解決し、ローラ形状によらず研削時間が短くて生産性が高く、かつ均一な平滑表面を形成できる弾性体ローラの円筒研削方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本出願に係る発明はクラウン形状を有する弾性体ローラの外周面を研削する逆クラウン形状の研削砥石のドレッシングにおいて、該研削砥石に対して総型に形成した弾性体からなるドレッシング冶具を該研削砥石に対して対向配置して該ドレス冶具と該研削砥石間に遊離砥粒を供給して該ドレッシング冶具と該研削砥石を回転させることにより該研削砥石表面をドレッシングすることを特徴とする研削砥石のドレッシング方法であり、また前記ドレッシング方法によりドレッシングした研削砥石を用いてプランジカット方式で弾性体ローラの外周面をクラウン形状に研削することを特徴とする弾性体ローラの研削方法である。
以上説明したように、本発明によれば、弾性体からなる逆クラウン状研削砥石に対して総型のドレス冶具と遊離砥粒の組み合わせを用いて砥石の表面をドレスすることにより研削砥石の表面刃先を均一になるように構成するので、ローラ形状によらずスクラッチが発生しなくかつ均一な平滑表面を形成する弾性体ローラができる。また短時間の加工で生産性が高い弾性体ローラの円筒研削方法を提供すことができる。さらに帯電ローラの基層として用いれば汚れのない帯電ローラを提供すことができる。
次に、本発明であるドレッシング方法を用いてドレッシングした研削砥石で弾性体ローラの外周面を均一な平滑表面をもったクラウン形状にプランジカット方式で研削する実施形態を説明する。
図1は本発明である逆クラウン形状研削砥石に対して総型に形成した弾性体からなるドレッシング冶具と遊離砥粒を用いて研削砥石の表面をドレッシングする方法を説明する模式図である。図2は弾性体ローラの表面を研削するプランジカット方式の円筒研削機であり、かつ円筒研削機にダイヤモンドドレッサーを取り付けて研削砥石の表面を逆クラウン形状にツルーイングする第1のドレッシング装置であり、かつ弾性体ローラを研削するための弾性体ローラ保持部に本発明である総型に形成した弾性体からなるドレッシング冶具を取り付けてドレッシング冶具と研削砥石間に遊離砥粒を供給して各々を回転させることにより研削砥石の表面をドレッシングする第2のドレッシング装置を説明する模式図である。図3は図2の円筒研削機の心押台ユニットにダイヤモンドドレッサー取り付けて研削砥石の表面を所望のクラウン形状を有する弾性体ローラに対して総型である逆クラウン形状に形成してドレッシングする状態を示す模式図である。
まず工程フローを説明すると図3で示すようにプランジカット方式の円筒研削機に取り付けられた研削砥石1を回転させて次いで研削砥石1または円筒研削機に取り付けられたダイヤモンドドレッサー2のいずれかを研削砥石1の回転軸に対してスラスト方向に平行移動させながら研削砥石1の回転軸とダイヤモンドドレッサー間の相対位置を所望の位置に移動することにより研削砥石1にダイヤモンドドレッサーを切り込んで研削砥石1の表面を逆クラウン形状にするための第1のドレッシングをする。次いで前記研削砥石1の表面を図1に示すクラウン形状で総型である弾性体3とその中心に回転軸を持ち、弾性体3の筒孔を貫通した回転軸4a、4bの一部が両端に突出した形態であるドレス冶具5の中心軸を研削砥石1の回転する中心軸に対して平行で回転可能に配置する。遊離砥粒6を液体または粘性液体に分散して回転する研削砥石1と回転するドレス冶具5の間に遊離砥粒6を供給して研削砥石1の表面を第2のドレッシングする。次いでドレッシングした研削砥石1を用いて図2に示すプランジカット方式の円筒研削機として用いて未研削の弾性体ローラ101の外周面をクラウン形状に研削して仕上げる。
次に実施形態の装置構成をさらに詳細に説明する。
ダイヤモンドドレッサーを用いた第1のドレッシング装置であり、またドレッシング冶具5を用いた第2のドレッシング装置であり、さらにプランジカット方式の円筒研削機である構成を図2と図3をもって説明する。
先ず未研削の弾性体ローラ101を保持し回転駆動する構成並びに弾性体からなるドレッシング冶具5を保持し回転駆動する構成を図2で説明すると、
主軸台ユニット11は主軸受け部12とその先端に取り付けてあるコレットチャック13とプーリおよびベルト14を介して主軸受け部12の図示されてない主軸とコレットチャック13を一体で駆動回転させるワーク回転用モータ15によって構成される。心押台ユニット16は心押軸受け部17と心押軸センタ18と心押台ユニットの前後進をするためのリニアガイドからなる図示されてない芯押台スライド部と芯押台ユニットの前後進の駆動部であるシリンダ19と研削砥石の回転軸に直交する位置で芯押台スライド部に取り付けられているダイヤモンドドレッサー2から構成されている。
主軸台ユニット11は主軸受け部12とその先端に取り付けてあるコレットチャック13とプーリおよびベルト14を介して主軸受け部12の図示されてない主軸とコレットチャック13を一体で駆動回転させるワーク回転用モータ15によって構成される。心押台ユニット16は心押軸受け部17と心押軸センタ18と心押台ユニットの前後進をするためのリニアガイドからなる図示されてない芯押台スライド部と芯押台ユニットの前後進の駆動部であるシリンダ19と研削砥石の回転軸に直交する位置で芯押台スライド部に取り付けられているダイヤモンドドレッサー2から構成されている。
21はスイベルテーブルでスイベルテーブル上に主軸台を介して主軸台ユニット11、心押台を介して心押台ユニット16がそれぞれ取り付けられ、主軸台ユニット11の一部である主軸受け部12は主軸台に取り付けてあり駆動回転が可能な主軸を保持している。また主軸受け部12と対向配置し心押台ユニットの一部である心押軸受け部17は心押台に取り付けてあり従動回転が可能な図示されてない心押軸を保持している。さらに心押軸の中心軸と主軸の中心軸を合致させている。
主軸にはその先端にコレットチャック13が取り付けてあり、また心押軸にはその先端に心押軸センタ18が取り付けてあり、未研削の弾性体ローラ101の芯金端部103aはコレットチャック13により保持され、もう一方の芯金端部103bは心押軸センタ18が弾性体ローラ101側に前進することにより圧接保持される。圧接保持された未研削の弾性体ローラ101はワーク回転用モータ15が駆動するとプーリ、ベルト14および主軸受け部12を介して未研削の弾性体ローラ101を駆動回転させる構成である。
同様にドレッシング冶具5においてもコレットチャック13と心押軸センタ18により圧接保持されて駆動回転を与えることができる。また心押台ユニット16の心押軸受け部17にダイヤモンドドレッサー2が研削砥石1の研削面に対向するように取り付けてある。
次に弾性体ローラ101への研削砥石1の切込み構成およびドレッシング冶具5と研削砥石1の隙間および接触状態を調整する構成を説明すると
22は砥石台23の受け台であり、受け台22上にリニアガイドを介して砥石台23が主軸の中心線あるいは心押軸の中心線に対して直交する方向に前後進できるように配置されている。そして砥石台23は図示されてないボールネジで受け台22に連結され、ボールネジと直結の切込み用モータ24からの駆動でB方向に前後進する。さらに受け台22はスラスト移動台25上に固定され、スラスト移動台25は図示されてないベース本体上のリニアガイド26を介して砥石台23の移動方向B対して直交する方向Cに前後進できるように配置されている。そしてスラスト移動台25は図示されてないボールネジを介して直結のスラスト移動用モータ27からの駆動でC方向に前後進する。
22は砥石台23の受け台であり、受け台22上にリニアガイドを介して砥石台23が主軸の中心線あるいは心押軸の中心線に対して直交する方向に前後進できるように配置されている。そして砥石台23は図示されてないボールネジで受け台22に連結され、ボールネジと直結の切込み用モータ24からの駆動でB方向に前後進する。さらに受け台22はスラスト移動台25上に固定され、スラスト移動台25は図示されてないベース本体上のリニアガイド26を介して砥石台23の移動方向B対して直交する方向Cに前後進できるように配置されている。そしてスラスト移動台25は図示されてないボールネジを介して直結のスラスト移動用モータ27からの駆動でC方向に前後進する。
1は逆クラウンの形状の研削砥石であり、28は回転する研削砥石1を保持する砥石軸受け部であり、29はベルトであり、30はプーリ、ベルト29および砥石軸受け部28を介して研削砥石1を駆動回転させる砥石用モータであり、砥石台23上に研削砥石1、砥石軸受け部28、砥石用モータ30が取り付けられている。
コレットチャック13と心押軸センタ18により圧接保持された該弾性体ローラ101の回転中心に対して砥石台23の研削砥石1の回転中心を平行に配置して、研削砥石1の回転中心と該弾性体ローラ101の回転中心を含む面上を駆動回転する研削砥石1が該弾性体ローラ101の回転中心対して直交する方向に移動可能な構成である。
この構成により該弾性体ローラ101への研削砥石1の所望の切込みが設定でき弾性体ローラ101の外径形状、表面性を適宜決められるプランジカット方式の円筒研削機として用いることができる。
また心押台ユニット16の心押軸受け部17にダイヤモンドドレッサー2を研削砥石1の研削表面に対向するように取り付け、研削砥石1を駆動回転させながら研削砥石1の回転軸に対してスラスト方向に平行移動させながら研削砥石1に対して所望な切込みを与えて研削砥石1の研削表面をダイヤモンドドレッサー2により逆クラウン形状にツルーイングする第1のドレッシング装置として用いることができる。
また弾性体ローラ101をドレッシング冶具5に変えても同様にドレッシング冶具5と研削砥石1の間の隙間および接触状態を適宜調整することができ、ドレッシング冶具5と研削砥石1間に遊離砥粒6を供給して研削砥石1の表面をドレッシングする第2のドレッシング装置として用いることができる。
次に上述した構成において、実施形態の動作の一例を示す。
先ず研削砥石1を逆クラウン形状にするために第1段階としてダイヤモンドドレッサー2により研削砥石1の表面をツルーイングして第1のドレッシングを行なう動作を図3において説明すると、
研削砥石1を砥石軸受け部28に固定して次いで心押台ユニット16に固定砥粒の単石ダイヤモンドドレッサー2を取り付けで心押台ユニット16を固定した。次いで砥石用駆動モータ30を回転させてプーリ、ベルト29を介して研削砥石1を周速900〜2500m/minの速度で回転させる。その後切込み用モータ24とスラスト移動用モータ27を作動させることにより研削砥石1をC-1方向の送り方向に一定速度で移動させながら所望の形状にするためにダイヤモンドドレッサー2側への切込み方向にも前後移動させる。さらにC-1方向の送り方向と逆方向から同様に往復移動して順次ダイヤモンドドレッサー2側への切込み量を増やしていく。この様にダイヤモンドドレッサー2に研削砥石1の外周面を接触させ、ダイヤモンドドレッサー2により研削砥石1の外周面の切削して所望の形状になるまで第1のドレッシングを行なう。ダイヤモンドドレッサー2の切込み量はC-1方向およびC-1方向と逆方向での1パスあたり通常2〜80μmになるように設定される。また研削砥石1の送り方向の速度は20〜500mm/minになるように設定される。
研削砥石1を砥石軸受け部28に固定して次いで心押台ユニット16に固定砥粒の単石ダイヤモンドドレッサー2を取り付けで心押台ユニット16を固定した。次いで砥石用駆動モータ30を回転させてプーリ、ベルト29を介して研削砥石1を周速900〜2500m/minの速度で回転させる。その後切込み用モータ24とスラスト移動用モータ27を作動させることにより研削砥石1をC-1方向の送り方向に一定速度で移動させながら所望の形状にするためにダイヤモンドドレッサー2側への切込み方向にも前後移動させる。さらにC-1方向の送り方向と逆方向から同様に往復移動して順次ダイヤモンドドレッサー2側への切込み量を増やしていく。この様にダイヤモンドドレッサー2に研削砥石1の外周面を接触させ、ダイヤモンドドレッサー2により研削砥石1の外周面の切削して所望の形状になるまで第1のドレッシングを行なう。ダイヤモンドドレッサー2の切込み量はC-1方向およびC-1方向と逆方向での1パスあたり通常2〜80μmになるように設定される。また研削砥石1の送り方向の速度は20〜500mm/minになるように設定される。
使用される研削砥石1の粒度は特に限定されないが弾性体ローラなどのゴムローラでは60〜180メシュが好適である。研削砥石1の砥粒としてはは特に限定されないが白色アルミナ(WA)、緑色炭化珪素(GC)などから弾性体ローラの硬度、粗さ、加工時間などの目的に合わせ適宜選ばれる。また研削砥石1の形状は弾性体ローラの所望の外周面形状を形成できる総型形状であれば良い。例えば研削砥石1の中央部の外径を端部の外径より小さくした逆クラウン形状、テーパ形状などに形成され、さらに研削時の弾性体ローラ熱膨張収縮を補正した総型形状、またスパークアウト時に研削砥石1をスラスト方向に微小移動して均し研削するためのスラスト移動量を補正した総型形状などに形成される。
次に第1のドレッシングを行なった研削砥石1は第2段階としてドレッシング冶具5と遊離砥粒6を用いて研削砥石1の表面をドレッシングして第2のドレッシングを行なう。
さらに上述した構成を第2のドレッシング装置として用い第2のドレッシングを行なう動作を説明すると、図2に示すコレットチャック13と心押軸センタ18により図1に示すドレッシング冶具5の回転軸4a、4bを圧接保持することによりドレス冶具5の中心軸を研削砥石1の回転する中心軸に対して平行で回転可能になる。そしてドレッシング冶具の弾性体3の硬度はアスカーC硬度で30〜90度から適宜選ばれ、ドレッシング冶具の回転軸4a、4bに対するドレッシング冶具の弾性体3の外周面ふれ精度は0.1mm以下が望ましい。そして弾性体3の形状は第1のドレッシングで形成した研削砥石1の形状に対して略総型形状であり、ソリッド、スポンジ、2層構成などのいずれの構成でも良い。略総型形状とはドレッシング冶具の弾性体3の弾力で研削砥石1の形状に倣得る形状、ドレッシング冶具と研削砥石のいずれか一方がスラスト方向に揺動して均しドレッシングするためのスラスト移動量を補正した総型形状などの近似総型形状を示す。
またドレッシング冶具5の回転軸4a、4bについても、本発明による特段の制限は無く、金属と同等の剛性があれば本発明において使用できる。
次に切込み用モータ24とスラスト移動用モータ27を作動させることにより上述したドレッシング冶具5と研削砥石1とのスラスト方向の位置合わせおよびドレッシング冶具5と研削砥石1との隙間を設ける。
次いで研削砥石1とドレス冶具5の間に液体に分散した遊離砥粒6を供給して、次いでワーク回転用モータ15と砥石用モータ30を作動させることによりドレッシング冶具5と研削砥石1を回転駆動させて次いで切込み用モータ24を作動させることにより研削砥石1をドレッシング冶具5に切込み方向に移動して所定の接触位置まで移動して研削砥石1の表面をドレッシングする。
そしてドレッシング時の研削砥石1およびドレッシング冶具5の回転駆動の周速は50〜1000m/minの速度から適宜選ばれる。またドレッシング冶具5と研削砥石1の接触位置はドレッシング冶具5の外径、硬度、ふれ精度により適宜決められる。さらにスラスト移動用モータ27を作動させて研削砥石1が回転駆動するのに加えて0.1〜1mmの揺動幅でスラスト方向Aに揺動することにより研削砥石1のスラスト方向へ力が働き均し効果が増え均一な表面性を得ることができる。
以上のようにして第2のドレッシングを施した研削砥石1は遊離砥粒と弾性体からなるドレス冶具の組み合わせにより切れ刃が微小になりかつ刃先がそろうため、剛性の高い固定砥粒であるダイヤモンドドレッサーの第1のドレッシングで研削砥石の砥粒、結合剤が大きく破壊されてできる大きな刃先とか、部分的に脱落しきれない刃先が発生しても除去できる。遊離砥粒6を用いて連続的に砥粒が供給され砥粒の切れ味が落ちないためドレッシング効率に優れる。ドレッシング冶具5の弾性体3の形状が研削砥石1の形状に対して総型形状であるため接触面積を大きくとれまたドレッシング冶具5の弾性体3の弾力により砥石面に倣って効率的にドレスでき再現性が良い。
研削砥石の粒度、結合度、により適宜選ばれるが遊離砥粒の粒度は80〜2000メッシュが良い。また遊離砥粒の種類としてはアルミナ系砥粒として白色アルミナ(WA)、褐色アルミナ(A)などが挙げられ、さらに炭化珪素系砥粒として緑色炭化珪素(GC)、黒色アルミナ(C)などが挙げられ、さらにダイヤモンド、CBNなどが挙げられる。
次に第2のドレッシングを施した研削砥石1を用いてプランジカット方式の円筒研削機の構成で弾性体ローラ101の外周面の研削を行なう。
この実施形態のプランジカット方式の円筒研削機において、実施形態の詳細を説明すると主軸台ユニット11のコレットチャック13と心押台ユニット16の心押軸センタ18との間に未研削の弾性体ローラ101を配置して弾性体ローラ101の芯金端部103aをコレットチャック13でクランプし、次いでシリンダ19を作動させて心押軸センタ18をコレットチャック13側に前進させることにより、コレットチャック13と心押軸センタ18.とで弾性体ローラ101の芯金端部103bを芯金のスラスト方向に圧接狭持させる。次いでワーク回転用モータ15を駆動させることによりコレットチャック13が回転して、これにより弾性体ローラ101が芯金103a、103bの中心軸を中心として図示したE方向に回転する。
砥石用モータ30を駆動させて研削砥石1を図示したF方向に高速回転させ、切込み用モータ24を駆動させることによりボールネジで砥石台23を弾性体ローラ101に近づく方向に予め設定した研削速度で移動させて、高速回転する研削砥石1を回転する未研削の弾性体ローラ101の外周面に当接させる。切込み用モータ24には正確な回転数を得ることができるサーボモータが好適である。またボールネジとサーボモータが直結して砥石台23を移動させるため切込み位置を0.001mm以下に制御でき、リニアガイドのしゅう動面にはリニアローラガイドを用いることにより切込み位置の制御を高応答性にすることができるので切込み位置の制御には好適である。
所望の外径になるように設定した最終切込み位置まで砥石台23を移動する。次いでスパークアウト工程を行って弾性体ローラ101の外周面が研削仕上げされる。
逆クラウン形状の研削砥石1に対して総型の弾性体ドレス冶具と遊離砥粒の組み合わせを用いて研削砥石1の表面をドレスすることにより逆クラウン形状の研削砥石1においても表面刃先が均一になるので、第2のドレッシングを施した逆クラウン形状の研削砥石1を用いたプランジカット方式の円筒研削で研削した弾性体ローラの表面は均一な平滑面でありスクラッチの発生がない。またクラウン形状の弾性体ローラを短時間で研削でき生産性が高い。
さらに弾性体ローラ101の形状は、電子写真装置や電子写真製版システムなどの画像形成装置に用いられるローラタイプで、非直円筒状の形状に適用される。非直円筒状の形状とは弾性体ローラ本体102の中央部の外径を端部の外径より大きしたクラウン、テーパ形状になっているもの、あるいはローラ本体の中央部の外径を端部の外径より小さくした逆クラウン形状になっているものを示す。
芯金103a、103bについても、本発明による特段の制限は無く、画像形成装置に用いられるものであれば使用できる。例えばステンレス、鉄、または防錆のため表面をニッケルやニッケル・クロム鍍金等を施した鉄等の金属を芯金103a、103bとして用いることができる。弾性体に使用されるポリマー原料としてはNBR(アクリロニトリル-ブタジエンゴム)、EPDM(エチレンープロピレン-ジエン-共重合体)、ポリブタジエン、天然ゴム、ポリイソプレン、SBR(スチレンブタジエンゴム)、CR(クロロプレン)、シリコンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム等のゴムがある。またこれらゴムを混合物としても用いることができ、特に限定されるものでない。また、前記ポリマ-原料に充填剤、補強材、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、導電性物質などが必要に応じて添加される。ローラ硬度においてはアスカーC硬度で20〜80度のローラに適用されることが好適である。
[実施例1、2および比較例1、2]
次に、弾性体ローラの外周面を研削する方法として電子写真方式の複写機・プリンターなどで使用されバイアス電圧を印加して外径Φ30mmの感光体の表面を帯電させる帯電ローラを例にとって本発明の研削砥石のドレッシング方法およびそれを用いた研削方法を詳細に説明する。
次に、弾性体ローラの外周面を研削する方法として電子写真方式の複写機・プリンターなどで使用されバイアス電圧を印加して外径Φ30mmの感光体の表面を帯電させる帯電ローラを例にとって本発明の研削砥石のドレッシング方法およびそれを用いた研削方法を詳細に説明する。
未研削の弾性体ローラは以下のように調製した。
未加硫の原料組成物は、ポリマー原料としてエピクロルヒドリンゴム(EP/EO/AGE三元共重合体)100質量部、充填剤として炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)40質量部、SRFカーボン2質量部、酸化亜鉛5質量部、可塑剤10質量部、ステアリン酸1質量部、導電剤として過塩素酸4級アンモニウム塩2質量部、及び酸化防止剤1質量部をオープンロールで20分間混練して、更に加硫促進剤(DM:dibenzothiazyl disulfide)1質量部、加硫促進剤(TS:Tetramethylthiuram monosulfide)0.5質量部及び加硫剤としてイオウ1質量部を加えて、更に15分間オープンロールで混練後シーティングした。この混練りされた原料組成物を、押出し成形機により円筒状の(未加硫の)成形体とし、その後、切断機により切断して全長寸法を出した。
調製される円筒状の未加硫成形体の寸法は、平均で内径φ5.4mm、外径φ13.8mm、長さ235mmとした。この円筒状の未加硫成形体を、加硫缶で160℃、30分の条件で加硫させ、熱風炉で160℃、30分の条件で2次加硫を行い、円筒状の導電性弾性体とした。
得られた円筒状弾性体の筒孔に、その表面に導電性の接着剤を塗布した、外径がΦ6.0mmの芯金を圧入した。芯金には、ふれが0.02mm以下のものを使用した。この芯金を圧入した円筒状弾性体を、160℃、20分の加熱条件下で熱風炉を用いて加熱し、導電性接着剤による加熱接着を行った。次いで、芯金の圧入・接着を行った後、弾性体の両端部を突切りして、未研削の弾性体ローラとした。
研削砥石の表面をツルーイングする第1のドレッシングとして図3のように固定砥粒の単石ダイヤモンドドレッサーおよびWA#100の研削砥石を取り付けて、研削砥石を周速1200m/minの速度で回転させ、研削砥石の送り方向C-1の速度は200mm/minで切込み10μmの条件にしてまた逆方向での送り条件を同様にした。上記条件を用いて往復で7回繰り返してさらに仕上げに切込み0μmで研削砥石を送って逆クラウン形状の研削砥石を得た。
次に第1のドレッシングを施した研削砥石は第2段階としてドレッシング冶具と遊離砥粒を用いてさらに研削砥石の表面をドレッシングして第2のドレッシングを行なった。
ドレッシング冶具は第1のドレッシングを施した研削砥石を図2に示すプランジカット方式の円筒研削機に用いて外径Φ16mmのクラウン形状に加工しソリッド構成とした。ドレッシング冶具は金型成形を用いて加工しても良し、またトラバース方式の円筒研磨機を用いて加工しても良い。
ドレッシング冶具の弾性体の硬度はアスカーC硬度で50度にした。尚アスカーC硬度はJIS K6050で規定されるスプリング式硬度計アスカーC型(高分子計器製)を用いて測定される硬度であり、荷重を1000gf(=9.81N)とし、ドレッシング冶具5の回転軸4a、4b上の弾性体3について直接測定した。またドレッシング冶具の外径およびふれを下記の条件で測定した。
ミツトヨ(株)製高精度レーザ測定機LSM-430vを用いて行い、ドレッシング冶具の外径を測定した。ドレッシング冶具の芯金中心軸と平行に基準棒を置いてドレッシング冶具をラジアル方向に回転しながら基準棒とドレッシング冶具のそれぞれ外周で形成されるギャツプを測定し最大ギャツプ値と最小ギャツプ値の差を外径ふれ精度とした。また、この測定をドレッシング冶具の中央部から100mmのところを両側2点と中央1点に対して行い、この3点の最大値をドレッシング冶具の外径およびふれ精度とした。ドレッシング冶具を測定したところ、最大ふれは0.02mmであった。遊離砥粒の粒度はGCの#400を用い分散液を水とした。研削砥石1は周速100m/minで回転させて、ドレッシング冶具5は周速400m/minで回転させた。
次に第2のドレッシングを施した研削砥石を用いて図3に示すプランジカット方式の円筒研削機の構成によって上述した未研削の弾性体ローラを研削した。研削機の条件は、以下の条件で行なった。
主軸の回転数を300rpmとし、砥石用モータを出力3.7Kwのインバータ付モータで2600rpmとした。粗研削工程としてΦ12.4mmまで研削速度5mm/minとし、仕上げ研削工程のΦ12.0mmまでの研削速度2mm/minとし、スパークアウト時間を4秒に設定した。
以下の条件で実施例1と比較例1を行なった。
実施例1として第1のドレッシングに次いで第2のドレッシングを施した研削砥石を用いてプランジカット方式の円筒研削機の構成によって未研削の弾性体ローラを研削した。これを研削砥石のロット違いでそれぞれ5回行なった。
比較例1として第1のドレッシングを施しただけの研削砥石を用いて実施例1と同様のプランジカット方式の円筒研削機によって未研削の弾性体ローラを研削した。実施例1と同様に研削砥石のロット違いでそれぞれ5回行なった。
また実施例2、比較例2として実施例1、比較例1で用いた配合から炭酸カルシウムの質量部を80に増量した配合で実施例1、比較例1と同様に調製して未研削の弾性体ローラとした。
実施例2は実施例1と同様に第1のドレッシングに次いで第2のドレッシングを施した研削砥石を用いてプランジカット方式の円筒研削機の構成によって未研削の弾性体ローラを研削した。また研削砥石のロット違いでそれぞれ5回行なった。比較例2は比較例1と同様に第1のドレッシングを施しただけの研削砥石を用いて実施例2と同様のプランジカット方式の円筒研削機によって未研削の弾性体ローラを研削した。また研削砥石のロット違いでそれぞれ5回行なった。
実施例1、比較例1で用いた配合のローラ硬度はアスカーCで69度であり、実施例2、比較例2で用いた配合のローラ硬度はアスカーCで75度であった。
実施例1、実施例2と比較例1、比較例2の表面粗さ、スクラッチの発生率を測定して表1に示す。
表面粗さの測定は、小坂研究所製:表面粗度計SE-3300Hを用い、測定条件としては、カットオフ0.8mm、測定距離8mm、送り速度0.1mm/sにて、弾性体ローラの両端部から10mm部の2点、と中央部1点でのRzを測定し、Rzの平均値を求めた。スクラッチは目視で判定した。
表面粗さは20本連続加工の平均
実施例1、実施例2の1回目〜5回目と比較例1、比較例2の1回目〜5回目は同一研削砥石
実施例1、実施例2の6回目〜10回目と比較例1、比較例2の6回目〜10回目はロット違いの同一研削砥石。
実施例1、実施例2の1回目〜5回目と比較例1、比較例2の1回目〜5回目は同一研削砥石
実施例1、実施例2の6回目〜10回目と比較例1、比較例2の6回目〜10回目はロット違いの同一研削砥石。
[実施例3、比較例3、4]
次に実施例1、2と比較例1、2で研削した弾性体ローラに下記のような塗料をもちいてディピング塗工で表層を施し2層構成の帯電ローラを調製した。
次に実施例1、2と比較例1、2で研削した弾性体ローラに下記のような塗料をもちいてディピング塗工で表層を施し2層構成の帯電ローラを調製した。
表面層用塗料の調製としてまずラクトン変性アクリルポリオール100質量部、メチルイソブチルケトン220質量部、導電性酸化錫(シランカップリング剤表面処理、粉体抵抗100Ωcm、平均粒径0.02μm)90質量部、架橋ポリメタクリル酸メチル微粒子(平均粒径5μm、SF-1 110)40質量部、変性ジメチルシリコーンオイル0.08質量部の割合で配合した混合液をビーズミルにて分散させた後、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体の1:1混合物をNCO/OH=1となるように添加し、溶解して表面層用塗料を調製した。
上記表面層用塗料を実施例1と比較例1で研削した弾性体ローラの上に、まずディピング塗布し、10分間風乾した後、上下を逆さにして、ディピング塗布し、30分風乾した後、150℃で1時間乾燥することにより、厚さ約15μmの表面層を有する帯電ローラを得た。次に実施例1と比較例1に表層を施した帯電ローラについて、表面粗さの測定を行った。
表面粗さの測定は研削後の実施例1、2と比較例1、2と同様にRz、Smを評価した。
実施例1に表層を施した帯電ローラはRz6μm、Sm40μmでばらつきが少なく、実施例2に表層を施した帯電ローラはRz5.5μm、Sm40μmでばらつきが少なかった。比較例1に表層を施した帯電ローラはRz7.5〜8.1μm、Sm42μmでばらつきが多くまた研削面にスクラッチが発生した個所はローラ周状にへこんでいた。比較例2に表層を施した帯電ローラはRz7.0〜7.4μmでばらつきが多く、Sm41μmでまた研削面にスクラッチが発生した個所はローラ周状にへこんでいた。
上記のようにして得られた帯電ローラを用いて、以下に示すようにして画像評価を行なった。
本試験で使用した電子写真式レーザープリンターはA4縦出力用のマシンで、記録メディアの出力スピードは、94mm/secで画像解像度は600dpiである。
感光体はアルミシリンダーに膜厚18μmのOPC層をコートした反転現像方式の感光ドラムであり、最外層は変性ポリカーボネートをバインダー樹脂とする電荷輸送層である。トナーは、ワックスを中心に電荷制御剤と色素等を含有するスチレンとブチルアクリレートのランダムコポリマーを重合させ、更に表面にポリエステル薄層を重合させシリカ微粒子を外添した。このトナーのガラス転移温度は63℃、体積平均粒子径6μmの重合トナーである。
画像の評価は全て、高温高湿環境(H/H:32.5℃×80%Rh)で行い、ハーフトーン(感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像)画像を出力し、耐久前と16000枚の連続耐久を実施し、耐久前後の汚れ、汚れが発生しないかどうかを見た。
実施例1と実施例2に表層を施した実施例3の帯電ローラは、16000枚の連続耐久後も汚れがなく良好な画像を得た。比較例1と比較例2でスクラッチの発生した弾性体ローラに表層を施した比較例3の帯電ローラは、6000枚前後の連続耐久後帯電ローラの表面が部分的に汚れが目立ってきて8000枚の連続耐久後に縦スジがはいった。その他の比較例1に表層を施した比較例4の帯電ローラは、14000枚の連続耐久後に縦スジがはいった。
1 研削砥石
2 ダイヤモンドドレッサー
3 弾性体
5 ドレッシング冶具
6 遊離砥粒
11 主軸台ユニット
13 コレットチャック
16 心押台ユニット
17 心押軸受け部
18 心押軸センタ
23 砥石台
24 切込み用モータ
25 スラスト移動台
27 スラスト移動用モータ
30 砥石用モータ
101 弾性体ローラ
102 弾性体ローラ本体
103a,103b 芯金
2 ダイヤモンドドレッサー
3 弾性体
5 ドレッシング冶具
6 遊離砥粒
11 主軸台ユニット
13 コレットチャック
16 心押台ユニット
17 心押軸受け部
18 心押軸センタ
23 砥石台
24 切込み用モータ
25 スラスト移動台
27 スラスト移動用モータ
30 砥石用モータ
101 弾性体ローラ
102 弾性体ローラ本体
103a,103b 芯金
Claims (6)
- クラウン形状を有する弾性体ローラの外周面を研削する逆クラウン形状の研削砥石のドレッシング方法において、該研削砥石に対して総型に形成した弾性体からなるドレッシング冶具を該研削砥石に対して対向配置して該ドレッシング冶具と該研削砥石間に遊離砥粒を供給して該ドレッシング冶具と該研削砥石を回転させることにより該研削砥石表面をドレッシングすることを特徴とする研削砥石のドレッシング方法。
- 前記遊離砥粒を液体または粘性液体に分散して供給することを特徴とする請求項1に記載研削砥石のドレッシング方法。
- 前記遊離砥粒の粒度が80〜2000メッシュであることを特徴とする請求項1または2に記載の研削砥石のドレッシング方法。
- 前記ドレッシング冶具と前記研削砥石のいずれか一方がスラスト方向に揺動することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の研削砥石のドレッシング方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で処理された研削砥石を用いてプランジカット方式で弾性体ローラの外周面をクラウン形状に研削することを特徴とする弾性体ローラの研削方法。
- 請求項5に記載の弾性体ローラの研削方法を用いて製造したことを特徴とするクラウン形状の帯電ローラの製造方法。
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JP2005202877A JP2007021591A (ja) | 2005-07-12 | 2005-07-12 | 研削砥石のドレッシング方法およびそれを用いた弾性体ローラの研削方法 |
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KR100950380B1 (ko) * | 2003-05-23 | 2010-03-29 | 주식회사 포스코 | 롤러테이블의 롤러 소제장치 |
-
2005
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