JP2007016889A - コントロールケーブル用アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】コントロールケーブルの2つ以上の動作を1つの電動モータを用いて電気的に行なうアクチュエータを提供することである。
【解決手段】1つの電動モータによって発生した回転トルクが減速装置を介して伝達される第1歯車、該第1歯車と噛み合う第2歯車、当該第2歯車に設けられた第1クランク手段、該第1クランク手段を介して第1動作のための第1動作用コントロールケーブルと、
前記第2歯車と噛み合う第3歯車、当該第3歯車の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段を介して前記第3歯車と同軸上かつ回転自在に設けられ、該前記第3歯車と一体的に第1の回転方向のみに回転する回転子、該回転子の回転運動を往復運動に変換する手段を介して該回転子に固定された第2動作のための第2動作用コントロールケーブルと、前記第1および第2動作用コントロールケーブルの往復運動を規制するための往復運動規制手段とを備えてなることを特徴としている。
【選択図】図1
【解決手段】1つの電動モータによって発生した回転トルクが減速装置を介して伝達される第1歯車、該第1歯車と噛み合う第2歯車、当該第2歯車に設けられた第1クランク手段、該第1クランク手段を介して第1動作のための第1動作用コントロールケーブルと、
前記第2歯車と噛み合う第3歯車、当該第3歯車の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段を介して前記第3歯車と同軸上かつ回転自在に設けられ、該前記第3歯車と一体的に第1の回転方向のみに回転する回転子、該回転子の回転運動を往復運動に変換する手段を介して該回転子に固定された第2動作のための第2動作用コントロールケーブルと、前記第1および第2動作用コントロールケーブルの往復運動を規制するための往復運動規制手段とを備えてなることを特徴としている。
【選択図】図1
Description
本発明はコントロールケーブル用アクチュエータに関する。さらに詳しくは、コントロールケーブルの2つ以上の動作を1つの電動モータを用いて電気的に行なうアクチュエータに関するものである。
特許文献1記載の発明は、シートの前後位置、その前後位置におけるそれぞれの上下位置、およびシートのシートバックの角度調整の合計8ウェイの調整を単一の正逆転モータで実現し得るパワーシート調整装置を提供することと、モータ動力伝達機構の構造が簡潔なパワーシート調整装置を提供することを目的としている。
そして、特許文献1記載には、かかる目的を達成するものとして、シートの前後位置を調整するスライド機構と、シートの前方側上下位置を調整する前方側上下機構と、シートの後方側上下位置を調整する後方側上下機構と、シートのシートバック角度位置を調整するリクライニング機構と、正逆両方向に回転可能な単一のモータと、このモータの回転を受けて回転する原動側回転体と、この原動側回転体に連結され、この原動側回転体とともに回転する入力側クラッチ部材、およびこの入力側クラッチ部材に対して断続可能に配設された出力側クラッチ部材を有し、この両クラッチ部材の間を断続させることにより前記原動側回転体からの回転を断続するクラッチ機構と、このクラッチ機構の両クラッチ部材間の断続および前記モータの作動を外部より操作する操作機構とを有し、前記クラッチ機構および前記操作機構は、前記スライド機構、前記前方側上下機構、前記後方側上下機構および前記リクライニング機構に対応してそれぞれ設けられており、前記スライド機構、前記前方側上下機構、前記後方側上下機構および前記リクライニング機構は、それぞれ独立に、前記クラッチ機構の出力側クラッチ部材に連結され、この出力側クラッチ部材を経由して受ける動力により作動可能に構成されているパワーシート調整装置が記載されている。
つぎに、特許文献2記載の発明は、ウォークイン機構の作動すなわちシートバックの傾倒およびシートクッションの前方へのスライドを運転席から行なえ、かつ該シートバックとシートクッションの所定位置への復帰操作を容易にし、しかも運転者近傍に設置した1つの操作スイッチによってその時のシートの状態に対応した適確な自動操作を行なうウォークイン機構付シートを提供することを目的としている。
そして、特許文献2には、シートクッションをアッパレールに対して所定位置にロックすると共にシートバックをシートクッションに対して所定位置にロックし、マニアル操作レバーによりシートバックのロックを解除した時該シートバックが傾倒すると同時にシートクッションのロックも解除されてシートクッションをスライドさせるウォークイン機構に加えて、シートバックのロックを電動力で解除して前記ウォークイン機構を作動させ、かつ前記シートクッションおよびシートバックを所定位置に電動力で復帰させる自動操作装置と、運転者近傍に設置された1つの操作スイッチと、前記シートバックの位置を検出する検知スイッチと、前記操作スイッチおよび前記検知スイッチと電気的に接続され、前記操作スイッチのオン時に前記検知スイッチの出力信号に基づいて前記自動操作装置に前記ウォークイン機構の自動操作または前記シートの自動復帰動作のいずれかを行なわせるべきかを判断して制御する制御装置とを備えて構成されているウォークイン機構付シートが記載されている。
特許文献2記載の発明のウォークイン機構付シートによると、運転者が運転席に設けられている操作スイッチを押すと、制御装置がシートバックの位置を検出する検知スイッチからの信号に基づいて現在のシートの状態すなわちシートが復帰位置にあるのか或いはシートバックが傾倒しシートクッションが前方へスライドしているウォークイン機構の動作状態にあるのかを判別し、シートが復帰位置にある場合にはウォークイン機構を作動させ、ウォークイン機構が動作状態にある場合にはシートの復帰を動作させるべく自動操作装置のアクチュエータを作動させる。
特許文献3記載の発明は、ウォークイン装置の誤作動を低減させることを課題(目的)としており、かかる課題を解決するために、特許文献3には、車両用シートに設置されるウォークイン機構と、このウォークイン機構の作動を制御する制御装置とを有するウォークイン装置において、前記ウォークイン機構は、シートクッションに固定される基台と、この基台に対して回転自在に枢着されて、その延端部が傾動自在なシートバックに固定される噛合部と、この噛合部に噛合することによりシートバックの傾動をロックするロック部と、このロック部による前記噛合部への噛合状態を解除する解除手段とを有し、前記制御装置は、当該制御装置を起動させ、車内壁面に設置される第1スイッチと、前記第1スイッチが通電することにより作動するモータと、このモータが作動することによって従動して回転するカムに接続され、該カムの回転により、前記解除手段を操作する可動部材とを有しており、前記第1スイッチが通電することによって前記モータが作動し、このモータの作動によってカムが回転して、カムが所定量回転することにより前記モータを作動させるよう通電する第2スイッチとを有するウォークイン装置が記載されている。
すなわち、特許文献3記載のウォークイン装置は、車両用シートに設置されてシートバックを傾動可能とする「ウォークイン機構」と、当該ウォークイン機構を制御する「制御装置」とからなるものであって、当該制御装置の可動部材にてウォークイン機構の解除手段を操作して、当該ウォークイン機構が設置された車両用シートのシートバックを傾動させるものである。
当該制御装置は、車内壁面の何れかに設置された第1スイッチを通電させることによりモータが起動し、カムを回転させることとなる。このカムが回転することによって第2スイッチが通電し、第1スイッチによる通電が有ると否とを問わず、前記モータを継続的に作動させてカムを回転させることとなる。そして、このカムが回転することにより、当該カムに接続された可動部材が、ウォークイン機構の解除手段を操作して、当該ウォークイン機構が設置された車両用シートのシートバックを傾動させるとしている。
特許文献4記載の発明は、車体後部の開口近傍でスイッチを操作すれば、倒伏したシートバックを起立させることができるシートバック引き起こし装置を提供することを課題(目的)としており、この課題を解決するために、特許文献4には、シートバックのフリーヒンジ側におけるシートクッション内に電動装置により回転可能な出力車と、該出力車にワンウェイクラッチベアリングを介して一方向にのみ回転可能な減速歯車と、該減速歯車と同軸で、この軸と一体的に回動するもうひとつの減速歯車と、この減速歯車に噛合するセクターギヤとをそれぞれ回動可能に軸支し、該セクターギヤにワイヤエンドを連結し、該ワイヤエンドの他端部をシートバックと共に回動可能なレバーに連結してなり、前記電動装置の駆動によりセクターギヤが正回転してワイヤを前記セクターギヤ側へ引き寄せシートバックを倒伏状態から起立状態になし得る一方、シートバックを手動にて押し倒すことにより前記ワイヤを前記レバー側へ引き寄せて前記セクターギヤがワンウェイクラッチベアリングにより逆回転して当初の状態に復帰できるようにしたことを構成上の特徴としている。
そして、特許文献4記載の発明では、電動装置を駆動すれば出力車、減速歯車を介してセクターギヤが正回転し、ワイヤがシートクッション側へ引かれて倒伏しているシートバックが起立する。起立したシートバックを手動で倒伏させると、ワイヤがシートバック側へ引かれてセクターギヤが逆回転し、当初の状態に復帰する。
ギヤードモータが、シートスライド装置、リクライニング装置の2種類の着座姿勢制御装置の併設されたパワーシートに設けられ、シートスライド装置とリクライニング装置は、対応する駆動機構をそれぞれ有して形成され、第1、第2のジョイント軸が、トルクケーブルを介して、各装置の駆動機構にそれぞれ連結されているものも知られている(例えば、特許文献5参照)。
特許文献1〜5に開示されているように、車両用シートのリクライニングロック解除(シートバックの前倒し)をモータとコントロールケーブルを用いて電動で行なうアクチュエータはすでに知られているものの、車両用シートのシートバックのリクライニングロック解除と車両用シートの引き起こしロック解除を1つのモータを用いて電動で行なうことができるシンプルな構成のアクチュエータはない。
そこで、本発明は、コントロールケーブルの2つ以上の動作を1つの電動モータを用いて電気的に行なうアクチュエータを提供することを第1の目的とし、車両用シートのシートバックのリクライニングロック解除と車両用シートの引き起こしロック解除を1つのモータを用いて電動で行なうことができるシンプルな構成のアクチュエータを提供することを第2の目的とする。
本発明の第1の態様であるコントロールケーブル用アクチュエータは、
1つの電動モータによって発生した回転トルクが減速装置を介して伝達される第1歯車、該第1歯車と噛み合う第2歯車、当該第2歯車に設けられた第1クランク手段、該第1クランク手段を介して第1動作のための第1動作用コントロールケーブルと、
前記第2歯車と噛み合う第3歯車、当該第3歯車の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段を介して前記第3歯車と同軸上かつ回転自在に設けられ、該前記第3歯車と一体的に第1の回転方向のみに回転する回転子、該回転子の回転運動を往復運動に変換する手段を介して該回転子に固定された第2動作のための第2動作用コントロールケーブルと、
前記第1および第2動作用コントロールケーブルの往復運動を規制するための往復運動規制手段とを備えてなる
ことを特徴としている。
1つの電動モータによって発生した回転トルクが減速装置を介して伝達される第1歯車、該第1歯車と噛み合う第2歯車、当該第2歯車に設けられた第1クランク手段、該第1クランク手段を介して第1動作のための第1動作用コントロールケーブルと、
前記第2歯車と噛み合う第3歯車、当該第3歯車の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段を介して前記第3歯車と同軸上かつ回転自在に設けられ、該前記第3歯車と一体的に第1の回転方向のみに回転する回転子、該回転子の回転運動を往復運動に変換する手段を介して該回転子に固定された第2動作のための第2動作用コントロールケーブルと、
前記第1および第2動作用コントロールケーブルの往復運動を規制するための往復運動規制手段とを備えてなる
ことを特徴としている。
また、前記第3歯車の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段は、前記第3歯車に設けられた係合溝に第3歯車の第1の回転時に嵌入するレバーが前記回転子に旋回自在に設けられるようにすることができる。
また、前記第1クランク手段が前記第2歯車と同軸状に設けられたロータであってもよい。
また、前記回転子の回転運動を往復運動に変換する手段が、前記回転子に設けられた第2クランク手段であることが好ましい。
また、前記往復運動規制手段が、前記ロータの外周と摩擦係合するロータリースイッチであって、当該ロータリースイッチと摩擦係合しない切り欠きが前記ロータの一部に設けられてなることが好ましい。
また、前記往復運動規制手段が、前記ロータと当接する検知部からなるリミットスイッチであってもよい。
本発明によれば、コントロールケーブルの2つ以上の動作を1つの電動モータを用いて電気的に行なうアクチュエータを提供することがき、また車両用シートのシートバックのリクライニングロック解除と車両用シートの引き起こしロック解除を1つのモータを用いて電動で行なうことができるシンプルな構成のアクチュエータを提供することができる。
添付図面を参照しながら本発明のアクチュエータを以下に詳細に説明する。
図1は本発明のアクチュエータの一例を示す上面説明図、図2および図3は図1のアクチュエータのI−I線断面説明図、図4および5は図1のアクチュエータに用いられる歯車の一例を示す説明図、図6は図1のアクチュエータに用いられる回転子を示す説明図、図7および8は図1のアクチュエータに用いられるロータリースイッチの一例を示す説明図、図9は図8のロータリースイッチの端子部を示す説明図、図10は車両用シートバックのリクライニングロック解除の動作を示す説明図、図11は車両用シートバックのリクライニングロック解除と車両用シートの引き起こしロック解除の動作を示す説明図、図12は図1のアクチュエータに用いられた第1および第2動作用コントロールケーブルの車両用シートおよびシートバックのリクライニングロック解除動作への適用例を示す説明図である。
図1〜3を参照すると、本実施の形態のアクチュエータ1は、フレームFにネジなどの固着手段により取付けられた1つの電動モータMによって発生した回転トルクが減速装置(図示されていない)を介して第1歯車2に伝達される。当該第1歯車2と噛み合う第2歯車3と、当該第2歯車3と噛み合う第3歯車5とがフレームFに設けられている。当該第2歯車3はピン4を枢支軸とし、当該第3歯車はピン6を枢支軸としている。
当該第2歯車2には第1クランク手段(3、7、8)が設けられており、当該第1クランク手段(3、7、8)を介して第1動作のための第1動作用コントロールケーブル11が固定されている。
さらに、アクチュエータ1には、第3歯車5の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段(5a、9、9a、13、14、15)が設けられている。そして、回転トルクの伝達を許す手段(5a、9、9a、13、14、15)を介して第3歯車5と同軸上かつ回転自在に設けられ、かつ第3歯車5と一体的に第1の回転方向のみに回転する円盤状の回転子9が設けられている。
さらに、アクチュエータ1には、回転子9の回転運動を往復運動に変換する手段(9、10)を介して回転子9に固定された第2動作のための第2動作用コントロールケーブル12が設けられている。
第1動作用コントロールケーブル11は、インナーケーブル11aと当該インナーケーブル11aが摺動自在に挿通するアウターケーシング11bとから構成されている。
また、第2動作用コントロールケーブル12は、インナーケーブル12aと当該インナーケーブル12aが摺動自在に挿通するアウターケーシング12bとから構成されている。
さらに、アクチュエータ1には、第1動作用コントロールケーブル11および第2動作用コントロールケーブル12の往復運動を規制するための往復運動規制手段(7、7b、16、16a、17、18、20)とが設けられている。
本実施の形態においては、第3歯車5に扇状の孔5aがピン6を挿入する孔5cを挟んで互いに対向するように穿設されている。孔5aの数は図示されているように2つに限定されることはなく、扇状の孔5aは1つでもよいし複数でもよい。また、回転子9には略L字状の孔9aがピン6を挿入する孔9cを挟んで互いに点対象の関係をもつように穿設されている。
回転子9の扇状の孔9aには、アーム13がピン14を介して回転子9に旋回自在に設けられている。図2および3に示されるように、アーム13は前記第3歯車5に穿設された扇状の孔5aに嵌合可能である嵌合部13aと、アーム13の過大な旋回を防止するために回転子9の孔9a内に突出した突起9dと当接可能な係止部13bとを備えている。そして、アーム13は、嵌合部13aがバネ15によって第3歯車5に穿設された扇状の孔5aに嵌合する方向(図2および3では時計方向)に付勢されている。
本実施の形態において、第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段(5a、9、9a、13、14、15)は、回転子9に穿設された略L字状の孔9a内にピン14の回りに旋回自在に設けられ、かつバネ15によって時計方向に付勢されたアーム13と、アーム13の嵌合部13aが嵌合する第3歯車5に穿設された扇状の孔5aから構成されている。
なお、第1の回転方向(たとえば正転方向)だけ回転トルクが伝達され、逆転方向は遊ぶ機構は、回転子9に穿設された略L字状の孔9a内にピン14の回りに旋回自在に設けられ、かつバネ15によって時計方向に付勢されたアーム13と、アーム13の嵌合部13aが嵌合する第3歯車5に穿設された扇状の孔9aから構成されるものに限られない。たとえば、つめとつめ車、ラチェットなど従来より知られた機構のみならず当業者に自明の変形、修正、変更がなされたものも本発明に含まれる。
また、図5に示されるように、第2歯車3には、ピン4を挿入するための孔3cが中央に設けられている。ピン4はロータ7をも貫通している。また、第2歯車3の偏心位置には、当該第2歯車3と、ロータ7と、第1動作用コントロールケーブル11のインナーケーブル11aの端末固定具11cとを挿通するクランクピン8が揺動自在に挿入する孔3aが穿設されている。このようにロータ7は、ピン4およびクランクピン8で第2歯車3に固定されているので、第2歯車3の回転トルクを確実にロータ7に伝達することができる。しかし、回転トルクを伝達する機構は図示されたものに限られない。たとえば、第2歯車3とロータ7とを貫いているピン4にキー(またはキー溝)を設け、第2歯車3の孔3cとロータ7にキー溝(またはキー)を設けてもよく、このほか当業者に自明の変形、修正、変更がなされたものも本発明に含まれる。
請求項1において規定された第2歯車3に設けられた第1クランク手段は、本実施の形態においては、第2歯車3と、ロータ7とを挿通しているクランクピン8である。
つぎに、図2〜3を参照すると、回転子9の回転運動を往復運動に変換する手段(9、10)は、回転子9の偏心位置に穿設された孔9b(図6参照)を挿通するクランクピン10であり、これが第2クランク手段として機能する。しかし、回転子9の回転運動を往復運動に変換するための手段は、クランク手段に限られない。カムや当業者に自明の変形、修正、変更がなされたものも本発明に含まれる。このクランクピン10によって第2動作用コントロールケーブル12のインナーケーブル12aの端末固定具12cも揺動自在に挿入されている。
本実施の形態においては、第2歯車3の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段および前記第3歯車5の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段としてワンウェイクラッチを用いているが、ワンウェイクラッチに限定されず、当業者には自明の変更、修正または変形である、一方の回転方向のみの回転トルクの伝達を許し、他方の回転方向の回転トルクの伝達を許さない手段が本発明に含まれることはいうまでもない。
また、本実施の形態において、第1動作用コントロールケーブル11および第2動作用コントロールケーブル12の往復運動を規制するための往復運動規制手段(7、7b、16、16a、17、18、20)は、ロータ7と当接するバネ状の検知部16aを備えたリミットスイッチ16から構成される。
往復運動規制手段は、かかる構成に限定されない。図7〜8に示されるように、往復運動規制手段としてロータリースイッチ19を採用することも可能である。ロータリースイッチ19は、第2歯車3と同軸状に設けられ、第2歯車3と一体的に回転するほぼ円板状のロータ7と、該ロータ7の外周と摩擦係合する突起部17aを有する電気的絶縁性の回転体17と当該電気的絶縁性の回転体17に固定された導電性材料からなる電極板18と、後述するように予め位置が固定された端子21a、21b、21cに電気的に接続された導電性を有し、かつバネのような弾性を有する材料からなる接触子T1、T2、T3とから構成されており、突起部17aがピン4(図1参照)を向くようにバネにより付勢されている。そして、円板状のロータ7には、前述の突起部17aと摩擦係合しない切り欠き7bが設けられている。
図9(a)を参照すると、前述の導電性の接触子T1、T2、T3はガルウイング(gull wing)状に折れ曲がった形状を呈している。また、接触子T1、T2、T3は絶縁性材料からなる平板状のターミナルボード(terminal board)21に設けられた端子21a、21b、21cに接続されている。ターミナルボード21は適所に固定されている。図9(b)は図9(a)のターミナルボード21を矢印Bの方向から見た図であり、図9(c)は図9(a)のターミナルボード21を矢印Bの方向から見た図であり、図9(d)は接触子T1、T2と、回転体17に設けられた電極板18との関係を示す説明図である。
往復運動規制手段は、叙上のリミットスイッチやロータリースイッチに限られない。当業者には自明の変更、修正または変形(たとえば、パルス等によるモータ回転角度制御をものや、タイマーを用いたもの)が、本発明に含まれることはいうまでもない。
つぎに、本実施の形態のアクチュエータの動作を往復運動規制手段としてロータリースイッチを用いた場合を例にとって説明する。
工程(A1)図7においてスイッチSWaを投入すると、その投入時間だけ図1のモータMが正転し、第1歯車2が矢印Vの方向(反時計方向)に回転し、第2歯車3が矢印Uの方向(時計方向)に回転する。
工程(A2)ロータ7が第2歯車2と共に矢印Uの方向に回転すると、回転体17がロータ7との摩擦摺動により矢印Uの方向とは逆向きに回転して、図7に示されるように、突起部17aが矢印W1の方向を向いて停止し、接触子T2、T3と電極板18とが接触して第1の動作回路が成立する(ロータリースイッチ19がONによりモータMが連続通電する)。
工程(A3)一方、前記工程(A1)において第2歯車3が矢印Uの方向(時計方向)に回転することにより、第3歯車5が矢印Vの方向(反時計方向)に回転する。ここで図3を参照すると、第3歯車5が矢印Vの方向に回転すると、第3歯車5に穿設された扇状の孔5aの内周壁5cにアーム13が押圧されることによって、アーム13が扇状の孔5a内に嵌まり込まないようにされる。それゆえ、回転子9は回転しない。
工程(A4)したがって、ロータ7のクランクピン8に端末が固定された第1動作用コントロールケーブル11のインナーケーブル11aだけが引き操作され、回転子9のクランクピン10に端末が固定された第2動作用コントロールケーブル12のインナーケーブル12aは動作しない。
工程(A5)前記工程(A3)において、図7に示されるとおりにロータ7がさらに矢印Uの方向に回転を続けると、やがて切り欠き部7bが上部に達する。そうすると、突起部17aがピン4(図1参照)を向き、接触子T2だけが電極板18と接触して、第1の動作回路が開放され、ロータリースイッチ19がOFFになりモータMが停止する。
工程(B1)図7においてスイッチSWbを投入すると、その投入時間だけ図1のモータMが逆転し、第1歯車2が矢印Uの方向(時計方向)に回転し、第2歯車3が矢印Vの方向(反時計方向)に回転する。
工程(B2)ロータ7が第2歯車2と共に矢印Uの方向に回転すると、回転体17がロータ7との摩擦摺動により矢印Vの方向とは逆向きに回転して、図8に示されるように、突起部17aが矢印W2の方向を向いて停止し、接触子T1、T2と電極板18とが接触して第2の動作回路が成立する(ロータリースイッチ19がONによりモータMが連続通電する)。
工程(B3)一方、前記工程(B1)において第2歯車3が矢印Vの方向(反時計方向)に回転することにより、第3歯車5が矢印Uの方向(時計方向)に回転する。ここで図2を参照すると、第3歯車5が矢印Uの方向に回転すると、第3歯車5に穿設された扇状の孔5aの内周壁5bにアーム13の先端13cが押圧されることによって、アーム13が扇状の孔5a内に嵌まり込んだ状態になるので、回転子9が第3歯車5と一体的に回転する。
工程(B4)したがって、ロータ7のクランクピン8に端末が固定された第1動作用コントロールケーブル11のインナーケーブル11aと、回転子9のクランクピン10に端末が固定された第2動作用コントロールケーブル12のインナーケーブル12aとが共に引き操作される。
工程(B5)前記工程(B3)において、図8に示されるとおりにロータ7がさらに矢印Vの方向に回転を続けると、やがて切り欠き部7bが上部に達する。そうすると、突起部17aがピン4(図1参照)の方向を向き、接触子T2だけが電極板18と接触して、第2の動作回路が開放され、ロータリースイッチ19がOFFになりモータMが停止する。
往復運動規制手段としてリミットスイッチを用いた場合も基本的に叙上のA1〜A5およびB1〜B5と同じである。
つぎに、本実施の形態のアクチュエータの車両用シートのシートバックのリクライニングロック解除と車両用シートの引き起こしロック解除への適用例について説明する。
図10〜11に示されるように、シートバック22のリクライニング(図10(b)参照)のみならず、シートバック22をさらに倒してテーブル化すること(図10(c)参照)や、シートバック22を完全に倒しシート23を起立させたり(図11(b)参照)、起立させたシート23をさらに90度倒してベッドの状態にすること(図11(c)参照)という2つの動作は、本実施の形態のアクチュエータ1を適用することによって実現する。
図10の動作を図12を参照して説明すると、シートバック22のリクライニングロック解除動作に第1動作用コントロールケーブル11を採用してレバー22aにインナーケーブル11aの端末を固定し、シート22をさらに倒すためのロック解除動作に第2動作用コントロールケーブル12を採用してレバー22bにインナーケーブル12aの端末を固定すればよいのである。
1 アクチュエータ
2 第1歯車
3 第2歯車
4、6 ピン
5 第3歯車
5a、9a 孔
7 ロータ
8、10 クランクピン
9 回転子
11 第1動作用コントロールケーブル
11a、12a インナーケーブル
11b、12b アウターケーシング
12 第2動作用コントロールケーブル
13 アーム
2 第1歯車
3 第2歯車
4、6 ピン
5 第3歯車
5a、9a 孔
7 ロータ
8、10 クランクピン
9 回転子
11 第1動作用コントロールケーブル
11a、12a インナーケーブル
11b、12b アウターケーシング
12 第2動作用コントロールケーブル
13 アーム
Claims (8)
- 1つの電動モータによって発生した回転トルクが減速装置を介して伝達される第1歯車、該第1歯車と噛み合う第2歯車、当該第2歯車に設けられた第1クランク手段、該第1クランク手段を介して第1動作のための第1動作用コントロールケーブルと、
前記第2歯車と噛み合う第3歯車、当該第3歯車の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段を介して前記第3歯車と同軸上かつ回転自在に設けられ、該前記第3歯車と一体的に第1の回転方向のみに回転する回転子、該回転子の回転運動を往復運動に変換する手段を介して該回転子に固定された第2動作のための第2動作用コントロールケーブルと、
前記第1および第2動作用コントロールケーブルの往復運動を規制するための往復運動規制手段と
を備えてなる
ことを特徴とするコントロールケーブル用アクチュエータ。 - 前記第3歯車の第1の回転方向のみの回転トルクの伝達を許す手段は、前記第3歯車に設けられた係合溝に第3歯車の第1の回転時に嵌入するレバーが前記回転子に旋回自在に設けられてなる請求項1記載のアクチュエータ。
- 前記第1クランク手段が前記第2歯車と同軸状に設けられたロータである請求項1または2記載のアクチュエータ。
- 前記回転子の回転運動を往復運動に変換する手段が、前記回転子に設けられた第2クランク手段である請求項1、2または3記載のアクチュエータ。
- 前記往復運動規制手段が、前記ロータと当接する検知部からなるリミットスイッチである請求項1、2、3または4記載のアクチュエータ。
- 前記往復運動規制手段が、前記ロータの外周と摩擦係合するロータリースイッチであって、当該ロータリースイッチと摩擦係合しない切り欠きが前記ロータの一部に設けられてなる請求項1、2、3または4記載のアクチュエータ。
- 前記第1動作が車両用シートバックのリクライニングロック解除動作であり、前記第2動作が車両用シートバックおよびシートの引き起こしロック解除動作である請求項1、2、3、4、5または6記載のアクチュエータ。
- 請求項1、2、3、4、5、6または7記載のアクチュエータを備えた車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005198681A JP2007016889A (ja) | 2005-07-07 | 2005-07-07 | コントロールケーブル用アクチュエータ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005198681A JP2007016889A (ja) | 2005-07-07 | 2005-07-07 | コントロールケーブル用アクチュエータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007016889A true JP2007016889A (ja) | 2007-01-25 |
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ID=37754223
Family Applications (1)
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JP2005198681A Pending JP2007016889A (ja) | 2005-07-07 | 2005-07-07 | コントロールケーブル用アクチュエータ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007016889A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN107148369A (zh) * | 2014-08-26 | 2017-09-08 | 布罗泽汽车部件制造科堡有限公司 | 具有彼此耦联的锁止调角器的车辆座椅骨架 |
KR20220077489A (ko) * | 2020-12-02 | 2022-06-09 | 현대트랜시스 주식회사 | 차량용 시트의 구동 메커니즘 구조 |
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2005
- 2005-07-07 JP JP2005198681A patent/JP2007016889A/ja active Pending
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