JP2007016769A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】開弁のための電磁駆動部の駆動力の低減が可能な燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】弁座14を有する弁ボディ12、16と、弁座に着座および離座する弁体30、50と、燃料を噴射する噴孔21と、弁体を磁気吸引するための駆動力を発生する電磁駆動部60、70とを備える燃料噴射弁において、一端側が、弁体の反噴孔側の反噴孔側端面部51の少なくとも一部領域53を取り囲み保持し、他端部側が、前記燃料通路に流れる燃料の油圧の影響に左右されずに、かつ前記弁体の移動に関係なく所定位置に保持さている定位置保持部64の所定の面領域Dcを取り囲み保持する保持部材63を備え、保持部材63は、反噴孔側端面部と定位置保持部の互いに対向する端面を伸縮可能に連結すると共に、一端側の一部領域と他端側の所定の面領域との間で取り囲まれる内部領域63sが、内部領域周りの燃料の油圧の影響を受けないように遮断されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料噴射弁に関し、例えば内燃機関に燃料を噴射供給する燃料噴射弁に適用して好適なものである。
燃料噴射弁としては、内燃機関へ供給する燃料の流通および遮断を正確に行なうために、弁座に着座および離座する弁部材としてのニードルを、ニードルに連結され協働する可動コアを磁気吸引することで、直接駆動する電磁駆動部としてのソレノイドを有するものが知られている(特許文献1、2等参照)。この種の燃料噴射弁はニードルを着座方向に付勢するスプリング等の弾性部材が設けられている。また、ニードルの反弁座側の端部に可動コアが設けれ、ニードルとコアからなる弁体は、反噴孔側の端部の全領域が燃料中に晒されている。具体的には例えば図9に示すように、所定圧に昇圧された燃料は、燃料噴射弁902の反噴孔側の燃料導入部948に配された燃料入口に導かれ、燃料噴射弁902の内部を通過して噴孔921に至る。このように燃料を内部通過させる燃料噴射弁902においては、ニードル902に連結され協働する可動コア950の上端部951、つまり、反噴孔側の端部の全領域951である、図中の全面951aが燃料中に晒されている。
燃料噴射弁の閉弁時には、この弾性部材の付勢力によりニードルを弁座に着座し、閉弁状態を維持するようにしている。また、閉弁状態においては、ニードルには、上記弾性部材の付勢力に加え、燃料噴射弁内に導入された燃料圧力が閉弁方向に付勢される。
特開平9−14090号公報 特開2002−310030号公報
近年、直噴エンジンは燃費、出力等の向上の観点から、量産化採用される傾向にある。しかしながら、上記特許文献1等の従来技術を適用し燃料噴射弁から燃焼室に直接燃料を噴射する場合には、筒内噴射のための燃料圧力が高いことによりニードルが閉弁方向に大きな力で付勢されることになる。また、筒内の燃焼圧力を受けるため、始動時などの低燃料圧時であっても、この燃焼圧力でニードルが開弁しないように、上記弾性部材の付勢力を増強し、ニードルを弁座側に強く付勢する必要がある。
このため、従来技術では、ソレノイドには、開弁に必要な駆動力として、燃料による付勢力と、弾性部材による付勢力に打ち勝てるような大きなエネルギが必要となるという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、開弁のための電磁駆動部の駆動力低減を図ることを目的とする。
また、別の目的は、内燃機関の筒内圧の影響を受ける場合であっても、開弁のための電磁駆動部の駆動力低減を可能とするとともに、弁部材の閉弁状態の維持が可能な燃料噴射弁を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を備える。
即ち、請求項1乃至17記載の発明では、燃料通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、弁座に着座および離座する弁体と、弁座の下流側に配置され、燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔と、弁体を磁気吸引するための駆動力を発生する電磁駆動部とを備える燃料噴射弁において、
一端側において、弁体の反噴孔側の反噴孔側端面部の少なくとも一部領域を取り囲み保持し、他端部側において、燃料通路に流れる燃料の油圧の影響に左右されずに、かつ弁体の移動に関係なく所定位置に保持さている定位置保持部の所定の面領域を取り囲み保持する保持部材を備え、
保持部材は、反噴孔側端面部と定位置保持部の互いに対向する端面を伸縮可能に連結しているとともに、一端側の一部領域と他端側の所定の面領域との間で取り囲まれる内部領域が、内部領域周りの燃料の油圧の影響を受けないように遮断されていることを特徴とする。
これにより、弁体へ閉弁方向に作用する燃料圧力の影響を緩和することができる。したがって、開弁のための電磁駆動部の駆動力低減を図れる。
また、請求項2に記載の発明では、保持部材は、弁体の弁座とは反対の端部と、この端部に対向する電磁駆動部の端部とを軸方向に伸縮可能に連結する筒状収容体であることを特徴とする。
これによると、保持部材は、弁体の弁座とは反対の端部と、この端部に対向する電磁駆動部の端部とを軸方向に伸縮可能に連結する筒状収容体で構成されている。このように構成されることにより、弁体は、その弁座とは反対の端部が、この端部に対向する電磁駆動部の端部と、内部を燃料噴射弁内を流れる燃料から隔離されている筒状収容体によって軸方向に伸縮可能に連結されている。
これにより、弁体へ閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が電磁駆動部の端部の断面積分だけ緩和される。したがって、弁体を開弁方向に駆動するためのエネルギを小さくすることができるので、電磁駆動部の駆動力を低減することができる。
また、請求項3に記載の発明では、他端部側において保持部材が取り囲む、所定の面領域における断面積は、弁体が弁座に着座するシート部の断面積以下に設定されることを特徴とする。
これにより、閉弁状態において、弁体の閉弁方向に作用する燃料圧力の影響を低減することができる。
また、請求項4に記載の発明では、弁体の弁座に着座するシート部に対して、電磁駆動部の端部の断面積が同じか小さく形成されていることを特徴とする。
これにより、閉弁状態において、弁体の閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が除去または低減される。
また、請求項5に記載の発明では、電磁駆動部は、弁体を電磁気吸引する磁極面を有する固定コアとを備え、電磁駆動部の端部は、固定コアの磁極面の内側に形成されていることを特徴とする。
これにより、固定コアの磁極面とこれに対向する弁体側の磁極面の間で作用する磁気吸引のための電磁力を損なうことなく、筒状収容体を配置することが可能である。
また、請求項6に記載の発明では、磁極面の内側には、筒状収容体を収容し、燃料流れをせきとめる収容孔が配置されていることを特徴とする。
弁体の端部と電磁駆動部の端部を、筒状収容体によって軸方向に伸縮可能に連結し、その内部を燃料噴射弁内を流れる燃料から隔離するように構成する場合には、一般に、弁体の端部は中実構造になる。この場合、燃料噴射弁内に供給される燃料の流れが、弁体と電磁駆動部との電磁力の作用する磁極面間を通過する構成が考えられる。万が一燃料中に異物が混入すると、その磁極面間に異物がかみ込むおそれがある。
これに対し請求項6に記載の発明では、筒状収容体を収容する収容孔の部位では、燃料噴射弁内の燃料の流れに対してこの流れをせきとめる構成とすることができる。これにより、収容孔を経由して、弁体と電磁駆動部との磁極面間を通過する燃料流れは生じない。したがって、燃料噴射弁の耐異物性の向上が図れる。
また、請求項7に記載の発明では、電磁駆動部は、弁体を着座方向に付勢する付勢部材とを備え、付勢部材と筒状収容体は、内外に二重配置されていることを特徴とする。
燃料噴射弁内に付勢部材と筒状収容体を配置する場合、付勢部材と筒状収容体を直列に配置する構成が考えられる。また、伸縮する筒状収容体は、筒状収容体を形成する材料の弾性特性に応じて伸縮する伸縮量に従って反発力が増減するおそれがある。この場合、電磁駆動部が非駆動時に弁体を閉弁方向に付勢する付勢力を調整するために、付勢部材および筒状収容体を個々に調整することは難しい。
これに対し請求項7に記載の発明では、付勢部材と筒状収容体を内外に二重配置するので、付勢部材の付勢力および筒状収容体の反発力を個々に調整することが可能である。これにより、例えば燃料噴射弁の閉弁応答性などの製品ばらつきを低減できる。
また、請求項8に記載の発明では、弁体は、電磁駆動部に発生する電磁力が作用する磁極面を有する可動コアを備え、弁体の端部は、磁極面の内側に形成されていることを特徴とする。
これにより、弁体の磁極面とこれに対向する固定コア側の磁極面の間で作用する磁気吸引のための電磁力を損なうことなく、筒状収容体を弁体に連結することが可能である。
また、請求項9に記載の発明では、筒状収容体は、弁体を着座方向に付勢する付勢力を有していることを特徴とする。
燃料噴射弁では、一般に、弁体を着座方向に付勢する部材を、付勢部材として別個に設けている。
これに対し請求項9に記載の発明では、弁体を着座方向に付勢する部材を、筒状収容体で兼用することが可能である。これにより、例えば燃料噴射弁構成の簡素化が図れる。
また、請求項10に記載の発明では、筒状収容体は、大径部と小径部を交互に有するベローズであることを特徴とする。
これによると、伸縮に従い付勢力を形成する筒状収容体としては、大径部と小径部を交互に有するベローズであることが好ましい。これにより、筒状収容体は、弁体を着座方向に付勢する圧縮ばねなどの付勢部材のように、伸縮量に応じて付勢力を発生するばね特性を備えることができる。
また、請求項11に記載の発明では、筒状収容体は、耐食性を有する材料で形成されていることを特徴とする。
これによると、筒状収容体は、例えば燃料などに対して耐硫黄性もしくは耐酸性などの耐食性を有する材料で形成されていることが好ましい。これにより、燃料噴射弁を使用する使用環境に対する信頼性向上が図れる。
また、請求項12に記載の発明では、電磁駆動部の端部は、筒状収容体の内部を弁座方向に延びている支持部材からなることを特徴とする。
これによると、例えば弁体の開弁動作時に、収縮に伴なう筒状収容体の倒れ等が生じないように、筒状収容体の収縮姿勢を支持部材によりガイドすることが可能である。
また、請求項13に記載の発明では、弁体は、支持部材を弁座側へ挿通可能な内周を有しており、内周は、弁座の内側に配置されていることを特徴とする。
これによると、例えば燃焼室内等筒内に臨む噴孔を通じて燃焼行程中などの筒内圧力等を受ける弁体の受圧面積が、弁体の弁座に着座するシート部のうち、内周の断面積を除く面積に限定される。これにより、従来技術に比べて、同一の筒内圧力を燃料噴射弁の閉弁時に受ける場合において、筒内圧力による弁体を開弁させる力を減少させることができる。したがって、電磁駆動部の駆動力の増大要因となる、弁体を閉弁方向に付勢する付勢力を増強する手法を用いる必要がない。
また、請求項14に記載の発明では、内周は、支持部材を気密に摺動可能とする内周部を有していることを特徴とする。
これによると、弁体を支持部材に沿って弁座側へ移動可能とする内周は、支持部材を気密に摺動可能とする内周部を有していることが好ましい。これにより、この内周を有する弁体は、内周部により筒状収容体内へ燃料の侵入を防止し、筒状収容体の燃料から確実に隔離することができるとともに、内周のうち内周部に限定することで内周加工の生産性の向上が図れる。
また、請求項15に記載の発明では、支持部材の先端部は、内周の弁座側の開口部から突き出るように配置されていることを特徴とする。
これによると、支持部材の先端部を、弁体に形成された弁座側の開口部から突き出るように配置する。したがって、弁体の先端部と、弁座の下流側に配置される噴孔との間に形成されるいわゆるデッドボリームを小さくすることが可能である。
また、請求項16に記載の発明では、支持部材の先端部は、弁座を形成する内周面に対向して配置され、
対向する先端部と内周面の隙間は、噴孔から噴射される燃料量以上の流量確保が可能な開口断面積を有していることを特徴とする。
これによると、支持部材の先端部は、弁座を形成する内周面に対向して配置され、これらが対向する部位での隙間により形成される流路面積は、噴孔から噴射される燃料量以上の流量確保が可能な開口断面積を有していることが好ましい。これにより、燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射特性を良好にすることができる。
また、請求項17に記載の発明では、請求項2から請求項16のいずれか一項に記載の燃料噴射弁において、
筒状収容体の両端を、弁体の端部と電磁駆動部の端部に接合固定する接合構造を有しており、筒状収容体は、伸縮する両端間の長さを調節されて接合固定されていることを特徴とする。
これによると、筒状収容体の両端を、弁体の端部と電磁駆動部の端部に接合固定する接合構造を有しており、筒状収容体は、伸縮する両端間の長さを調節されて接合固定されていることが好ましい。これにより、筒状収容体が伸縮する伸縮量に応じて反発力の増減を生じるものの場合、伸縮する筒状収容体の両端間の長さを調節しながら筒状収容体を接合固定することで、弁体を閉弁方向に付勢する付勢力の調整が可能である。
以下、本発明の燃料噴射弁を、ガソリンエンジンへ燃料を供給するものに適用して具体化した実施形態を図面に従って説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。図2は、図1中の電磁駆動部周りを示す部分断面図である。図3は、図1中の弁体および弁ボディを示す部分断面図である。なお、図1は閉弁状態を示し、電磁駆動部の非駆動状態を示している。
図1に示すように、燃料噴射弁2は、内燃機関、特にガソリンエンジンに用いられる。燃料噴射弁2は、例えば多気筒(例えば4気筒)ガソリンエンジン(以下、エンジンと呼ぶ)の吸気管または各気筒に取付けられて、気筒内の燃焼室に燃料を噴射供給する。なお、本実施形態では、燃料噴射弁2は各気筒に設けられているものとする。燃料噴射弁2には、図示しない燃料ポンプにより加圧された燃料が、燃料分配管(図示せず)を介して供給される。燃料分配管には、一般に、図示しない燃料タンク内の燃料を燃料ポンプ(図示せず)により吸い上げ吐出し、その吐出された燃料が導かれている。なお、吐出される燃料は、図示しないプレーシャレギュレータ等の調圧装置によって所定の圧力に調圧されて、燃料分配管へ送られる。なお、エンジンが直噴エンジンの場合には、内燃機関の燃焼室へ供給する燃料の圧力を約2MPa以上とするため、燃料ポンプによって燃料タンクから吸上げられた所定の低圧(例えば0.2MPa)の燃料を、図示しない高圧ポンプで加圧し、この加圧された所定の高圧の燃料(例えば、2〜13MPaの範囲の所定圧の燃料)が、燃料分配管を介して燃料噴射弁2に供給されている。燃料ポンプから吐出される燃料、高圧ポンプから燃料分配管へ供給された燃料は、図示しないプレーシャレギュレータ等の調圧装置によって所定の圧力に調圧されている。なお、以下、本実施例で説明するエンジンは、ガソリン直噴エンジンとする。
燃料噴射弁2は、図1に示すように、略円筒形状であり、一端から燃料を受け、内部の燃料通路を経由して他端から燃料を噴射する。燃料噴射弁2は、燃料の噴射を遮断および許容する弁部Bと、弁部Bを駆動する電磁駆動部Sと、筒状収容体63とを備えており、一端から燃料通路内に流入した燃料を弁部からエンジンの気筒に噴射供給する。
弁部Bは、図1および図3に示すように、弁ボディとしてのノズルボディ12と、弁部材としてのニードル30とを含んで構成されている。ノズルボディ12の内周には、上記内部燃料通路内を流れる燃料が導かれている。ノズルボディ12は燃料流れ方向の噴孔21側に向けて縮径する内周面としての円錐面13を有している。円錐面13には、ニードル30が離座および着座可能である。なお、ここで、円錐面13は、ニードル30が離座および着座可能な弁座14を構成する。具体的には、弁座14には、ニードル30のシート部としての当接部31が離座および着座する。なお、ここで、弁座14と当接部31は、弁部が燃料の噴射を停止するための油密機能の働きをするシート部を構成している。
弁座14の中央側には、弁座14の燃料流れの下流側に向かって、内部燃料通路と連通可能な噴孔21が配置されている。この噴孔21は、要求される燃料の噴霧の形状、方向、数などに応じて、その大きさ、噴孔軸線の方向、噴孔配列等が決定される。また、噴孔の開口面積は、開弁時の流量を規定する。したがって、燃料噴射弁2の燃料噴射量は、噴孔21の開口面積、ニードル30のリフト量HD1と、開弁期間とによって調量されている。ニードル30が弁座14に着座すると噴孔21からの燃料噴射が停止され、ニードル30が弁座14から離座すると噴孔21から燃料が噴射される。
なお、ノズルボディ12は、弁ハウジング16の燃料噴射側端部の内壁に溶接等により固定されている。ノズルボディ12は段付きの略有底円筒状に形成され、弁ハウジング16の下端部の内周側に挿入されている。ノズルボディ12の外周は、段付きを境に下方に向かって縮径している。そして段付きが、弁ハウジング16の内周側に形成された段差と当接することにより、燃圧でノズルボディ12が弁ハウジング16から脱落するのを防止している。
また、ノズルボディ12と弁ハウジング16は、弁座14を有し、ニードル30が離座および着座する弁ボディを構成している。ノズルボディ12と弁ハウジング16は、別部材を溶接等により固定し、一体的に形成されるものに限らず、一体形成されているものであってもよい。なお、一般に、弁ボディの弁座14には、燃料噴射毎に繰り返しニードル30が着座および離座する等のため、比較的強い耐摩耗性が要求される。これに対し本実施形態では、弁ボディのうち、弁座14を有する部分つまりノズルボディ12を耐摩耗性の比較的強い特定の材料で、電磁駆動部(詳しくは筒部材40)Sに接続する側の弁ハウジング16を、その特定材料以外の、例えば安価な材料を用いることができる。
ニードル30は略軸状に形成され、弁ボディ12内を軸方向に往復移動可能である。ニードル30の先端部は、図1および図3に示すように、略円錐面状に形成されており、その略円錐状の頂部が微小容積の燃料溜り室(以下、サック部と呼ぶ)18に臨むように配置されている。なお、サック部18は、ノズルボディ12の先端側に袋状に小空間の容積をもって形成されるサックホールである。本実施例では、このサック部18には、図3に示すように、噴孔21が弁ボディ12の内外を貫通するように形成されている。
また、上記当接部31は、略円錐状の上底側の円状の稜線部に形成され、弁座14とシート径Dsの円上に線シールされている。
なお、ニードル30の先端部は、略円錐形状に限らず、略円錐台形状、あるいは略半球状など、線シールが可能な形状であればいずれの形状であってもよい。また、当接部31と弁座14のシール方法としては、線シールするものに限らず、当接部31と弁座14を円錐面で互いに面シールするものであってもよい。
また、ニードル30の反弁座14側の端部32は、可動コア50が固定されており、ニードル30と可動コア50は協働して軸方向に往復移動する。
なお、ここで、ニードル30と可動コア50は、請求範囲に記載の弁体を構成する。なお、弁体は、ニードル30と可動コア50を溶接等により固定し、一体的に形成されるに限らず、ニードル30と可動コア50が一体形成されるものであってもよい。
電磁駆動部Sは、図1および図2に示すように、筒部材40、可動コア50、固定コア60、およびコイル70とを有する。
筒部材40は、弁ボディ(詳しくは弁ハウジング16)の反噴孔側の内周壁に挿入され、溶接等により弁ボディに固定されている。筒部材40は、噴孔21側から第1磁性筒部42、非磁性筒部44、および第2磁性筒部46により構成されている。非磁性筒部44は第1磁性筒部42と第2磁性筒部46との磁気的短絡を防止する。この磁気的短絡防止により、コイル60の通電により発生する電磁力による磁束を、可動コア50、および固定コア60に効率的に流れるようにしている。
可動コア50は磁性材料で形成されており、ニードル30の反弁座14側の端部32と溶接等により固定されている。可動コア50はニードル30とともに往復移動する。可動コア50は、ニードル30の端部に固定される保持部52と、本体部(以下、円筒状部)51と、筒状収容体63の端部63aに固定される端部(以下、支持端部と呼ぶ)53とを含んで構成されている。保持部52は、円筒状部51の噴孔側の下端部に形成され、支持端部53は、円筒状部51の反噴孔側の上端部に形成されている。支持端部53は、円筒状部51の上端面55、56より固定コア60側に突出している。上端面55、56のうち、磁極面55は、固定コア60側の磁極面65に所定の軸方向隙間(以下、エアギャップ)G1を設けて対向配置されている。このエアギャップG1は、ニードル30の弁座14から離間可能な距離つまりリフト量HD1を示している。
磁極面55の内側には、支持端部53が配置されている。この場合、磁極面55は、図3に示すように、磁極面55の内側に配置される座面56に対して所定の空間段差が設けられるように構成されていることが好ましい。これにより、上端面55、56において、磁極面55に所定の空間段差分の仕上げ加工を行なえるので、エアギャップG1を、固定コア60側の磁極面65と、これに対向する磁極面55との全周にわたってリフト量HD1に管理することが可能である。
可動コア50(詳しくは、円筒状部51)の外周には、燃料通路としての複数(本実施例では、例えば2個)の燃料溝57が設けられている。
固定コア60は磁性材料で略円筒状に形成されている。固定コア60は筒部材40内に挿入されており、筒部材40と溶接等により固定されている。固定コア60は可動コア50に対し反噴孔側に設置され、可動コア50に向きあっている。
固定コア60の磁極面65側の内側には、有底の収容孔62が形成されている。固定コア60の外周には、燃料通路としての複数(本実施例では、例えば2個)の燃料溝67が設けられている。この場合、固定コア60の燃料溝67と、可動コア50の燃料溝57とを軸方向に対向するように配置することが好ましい。これにより、燃料噴射弁2内に供給された燃料が燃料溝57、67を通過するとき、磁極面55、65間を磁極面55、56の略周方向に沿って流れ込む燃料流れを抑止することができる。
また、収容孔62は、固定コア60を軸方向に貫通していないため、燃料噴射弁2内に供給された燃料が固定コア60を通過するとき、その燃料流れに対して、収容孔62の部位ではその流れをせきとめる。これにより、収容孔62を経由して、磁極面55、65間を磁極面55、56の略径方向に沿って流れ込む燃料流れが生じることはない。
また、収容孔62内には、筒状収容体63が収容されている。収容孔62の底部には、支持部材64が設けられており、筒状収容体63の端部63bが支持部材64に固定されている。開口端63bを固定する支持部材64の径Dcは、所定断面積を有している。
支持部材63は略棒状に形成されており、筒状収容体63の内部を弁座14方向に延びている。これにより、ニードル30が開弁動作時において、ニードル30のリフトに従って軸方向に端部63a、63b間が短くなるとき、収縮に伴なう筒状収容体63の倒れ等が生じないように、筒状収容体63の収縮姿勢を支持部材64によりガイドすることが可能である。
また、収容孔62の内周62a、62bは、段付き内周に形成されており、内周62aが内周62bより大きく形成されている。付勢部材としてのスプリング68が内周62bに配置され、可動コア50(詳しくは座面56)と固定コア60(詳しくは座面62c)の間に挟み込まれている。スプリング68は、可動コア50を弁座14に向けて付勢する。なお、スプリング68は、筒状収容体63の外側に配置されている。
なお、ここで、固定コア60と支持部材64は、請求範囲に記載の固定コアを構成している。固定コア60と支持部材64は、別部材を溶接等により一体的に成形されるものに限らず、一体成形されているものであってもよい。なお、本実施例では、支持部材64と収容孔62の底部を溶接部J3で接合固定されている。
筒状収容体63は、図1および図2に示すように、開口する両端63a、63bを備え、両端63a、63bが軸方向に伸縮可能な収容体である。筒状収容体63は、内部を気密に保持可能であって、開口端63a、63bは、弁体の端部(詳しくは、可動コア50の支持端部53)と、電磁駆動部の端部(詳しくは、固定コア60の支持部材64)とを連結されている。このような構成を有する筒状収容体63の材料は、ゴム材料や樹脂材料等の非金属材料、金属材料のいずれであってもよい。
上記の収縮可能な筒状収容体63は、伸縮に従って弾性力を有するものであっても、ほとんど弾性力なく、可撓性を有するものであってもよい。弾性力を有するものの場合には、ばね特性を有する金属材料であることが好ましい。これにより、筒状収容体63は、伸縮量に応じて反発力つまり可動コア50を弁座14に向けて付勢する付勢力を形成することができる。
なお、以下本実施形態で説明する筒状収容体63は、大径部と小径部を交互に有するベローズとする。
筒状収容体63は、図3に示すように、両端63a、63b間に挟まれている中間部(以下、収縮部と呼ぶ)63cが、大径部63c1と小径部63c2とを交互に有する断面凹凸形状の筒体部である。これにより、筒状収容体63は、大径部63c1と小径部63c2を交互に有するので、弁体を着座方向に付勢する圧縮ばねなどの付勢部材68のように、伸縮量に応じて付勢力を発生するばね特性を備えることができる。
両端63a、63bは、可動コア50の支持部53と、固定コア60の支持部材64とに溶接等により接合固定されている。これらを接合固定する方法としては、溶接に限らず、接着剤等による接着によるものであってもよい。なお、この筒状収容体63を両端63a、63bに気密に接合する際には、その筒状収容体63の内圧は、大気圧下で密封組付けされていることが好ましい。なお、このとき、筒状収容体63の内部に密封される空気は乾燥空気であることが更に好ましい。これにより、水分が筒状収容体63の密封内部に混入するのを防止できる。それ故に、燃料噴射弁2の温度上昇により内部の内圧が蒸気圧上昇するのを防止することができる。また、水混入による錆発生を防止することができる。
なお、以下の本実施形態では、両端63a、63bの接合構造としては、溶接による接合構造とする。開口端63aと支持部53との接合部J1、開口端63bと支持部材64との接合部J2は、レーザ等による全周溶接であることが好ましい。このような接合構造にすることで気密に接合固定できるので、筒状収容体63内と、可動コア50(詳しくは支持部53)および固定コア60(詳しくは支持部材64)とに区画される空間63sを、気密に形成できる。
なお、本実施形態では、筒状収容体63は、伸縮する両端63a、63b間の軸方向の長さを調整され、上記接合部J1、J2で接合固定されていることが好ましい。これにより、両端63a、63b間の長さを調節しながら筒状収容体63を接合固定することで、弁体を閉弁方向に付勢する付勢力の調整が可能である。なお、スプリング68および筒状収容体63の付勢力により弁体30、50が弁座14に向けて付勢されている。
さらになお、本実施形態では、筒状収容体63は、耐食性を有する材料で形成されていることが好ましい。本実施例では、ベローズ63を、例えばステンレス製の金属材料で形成している。燃料の燃料性状等によって、硫黄成分や酸性の影響を筒状収容体に及ぼすおそれがある。これに対し本実施例では、硫黄成分や酸性に対して耐食性を有するステンレス材料で形成されているので、筒状収容体63つまり燃料噴射弁2の信頼性向上が図れる。
コイル70はスプール72等に巻回されている。ターミナル75はコネクタ74等にインサート成形されており、コイル70と電気的に接続している。コイル70に通電すると、可動コア50と固定コア60との間に磁気吸引力が働き、圧縮スプリング68および筒状収容体63の付勢力に抗して可動コア50は固定コア60側に吸引される。
フィルタ80は、図1に示すように、燃料導入部48内に設けられており、固定コア60の燃料上流側に配置されている。燃料噴射弁2内に供給される燃料中に含まれる磁性材料などの異物が除去されるようになっている。燃料噴射弁2内に供給される燃料は、燃料導入部48内のフィルタ80、筒部材40内の燃料通路、固定コア60外周側の燃料通路(詳しくは、燃料溝67)、可動コア50外周側の燃料通路(詳しくは、燃料溝57)、弁ハウジング16の内周壁とニードル30の外周壁との間を順次通過する。さらに燃料は、ノズルボディ12の内周面13とニードル30の外周壁との間に形成される燃料通路に導かれて噴孔21へ向かうように構成されている。
図1および図3に示すように、弁体30、50のうち、弁体30、50の反弁座14側の端部(詳しくは、支持部53)は、これに対応する電磁駆動部の端部(詳しくは、固定コア60の支持部材64)と筒状収容体63によって軸方向に伸縮可能に連結されている。さらに、支持部53と支持部材64間の内部空間63sが、筒状収容体63によって燃料噴射弁2内を流れる燃料から隔離されている。これにより、弁体30、50へ閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が、電磁駆動部の端部の断面積分すなわち支持部材64の所定断面積分だけ緩和される。したがって、弁体30、50を開弁方向に駆動するためのエネルギを小さくすることができるので、電磁駆動部の駆動力を低減することができる。
なお、ここで、筒状収容体63は、特許請求範囲に記載の保持部材に対応する。ニードル30と可動コア50は、特許請求範囲に記載の弁体に対応する。また、可動コウ50の円筒状部51は特許請求範囲に記載の弁体の反噴孔側の反噴孔側端面部に対応し、また支持端部53は特許請求範囲に記載の反噴孔側端面部の一部領域に対応する。
また、固定コア61内に固定されている支持部材64は、特許請求範囲に記載の所定位置に保持されている定位置保持部に対応する。また、径Dcで代表される断面は特許請求範囲に記載の所定の面領域に対応し、内部空間63sは特許請求範囲に記載の内部領域に対応する。また、特許請求範囲に記載の内部領域周りとは、筒状収容体63により取り囲まれない図中の領域62sを示す。この領域62sにおける燃料圧力は、燃料噴射弁2に供給される燃料圧力に略相当する。
上述の構成を有する燃料噴射弁2の作動について以下説明する。車両のエンジンキーをIG位置にして、図示しないイグニッションスイッチがオン(ON)等することで、燃料ポンプが駆動され、燃料タンク内の燃料が燃料ポンプにより吸い上げられる。吸い上げられた燃料は、プレッシャレギュレータにより調圧され、所定の低圧燃料が高圧ポンプへ供給される。高圧ポンプによって低圧燃料は加圧され、加圧された燃料が燃料分配管へ供給される。燃料分配管へ供給された燃料は、プレッシャレギュレータにより所定の燃料に調圧されて、燃料分配管内の各分配口から燃料噴射弁2へ供給される。
燃料噴射弁2の燃料噴射時には、燃料噴射弁2のコイル70に電流が供給され、ニードル30が弁座14から離座しリフトを開始すると、ニードル30は開弁され噴孔21より燃料の噴射を開始する。燃料は、噴孔21から噴射され噴霧化されてエンジンの燃焼室等へ供給される。一方、燃料噴射停止時には、コイル70への電流供給が停止され、スプリング68および筒状収容体63の付勢力によりニードル30のリフトが減少する。そして、ニードル30が弁座14に着座すると、噴射が終了する。コイル70への通電期間を調節することにより、燃料噴射弁2から噴射される燃料(燃料噴霧)の噴射期間つまり燃料噴射量が調節される。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)弁体30、50のうち、弁体30、50の反弁座14側の端部(詳しくは、支持部53)は、これに対応する電磁駆動部の端部(詳しくは、固定コア60の支持部材64)と筒状収容体63によって軸方向に伸縮可能に連結されている。さらに、支持部53と支持部材64間の内部空間63sが、筒状収容体63によって燃料噴射弁2内を流れる燃料から隔離されている。これにより、弁体30、50へ閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が、電磁駆動部の端部の断面積分すなわち支持部材64の所定断面積分だけ緩和される。したがって、弁体30、50を開弁方向に駆動するためのエネルギを小さくすることができるので、電磁駆動部の駆動力を低減することができる。
(2)特に、上記支持部材64の所定断面積が、弁体30、50の弁座14に着座するシート径Dsの断面積に等しくなるように構成されていることが好ましい。支持部材64の所定断面積に対応する部位が径Dcである場合には、その径Dcとシート径Dsが等しくなるようにする。
これにより、弁体30、50の閉弁状態において、弁体30、50の閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が除去される。したがって、燃料噴射弁2内へ供給される燃料の大きさに係わらず、電磁駆動部の駆動力低減が図れる。例えば電磁駆動部の駆動力低減を図るとともに、燃料の高圧化対応が可能である。
(3)筒状収容体63に連結する電磁駆動部の端部(詳しくは、支持部材64)は、固定コア60の磁極面65の内側に形成されるように構成されている。これにより、固定コア60の磁極面65とこれに対向する弁体30、50側の磁極面55の間で作用する磁気吸引のための電磁力を損なうことなく、筒状収容体63を配置することが可能である。
(4)なお、本実施形態では、上記磁極面65の内側には、筒状収容体63を収容し、燃料流れをせきとめる収容孔62が配置されている。
一般に、弁体の端部と電磁駆動部の端部を、筒状収容体63によって軸方向に伸縮可能に連結し、その内部を燃料噴射弁2内を流れる燃料から隔離するようにに構成する場合には、弁体の端部は中実構造になる。この場合では、燃料噴射弁2内に供給される燃料の流れが、弁体と電磁駆動部との電磁力の作用する磁極面間を通過する構成が考えられる。万が一燃料中に異物が混入すると、その磁極面間に異物がかみ込むおそれがある。
これに対し本実施形態では、固定コア60のうち、収容孔62の部位(詳しくは収容孔62の底部)では、燃料噴射弁2内の燃料の流れに対してこの流れをせきとめる構成とすることができる。これにより、収容孔62を経由して、弁体30、50(詳しくは可動コア50)と電磁駆動部(詳しくは固定コア60)との磁極面55、65間を通過する燃料流れは生じない。したがって、燃料噴射弁2の耐異物性の向上が図れる。
(5)さらになお、本実施形態では、弁体30、50を閉弁方向に付勢するスプリング68と、筒状部材63は、内外に二重配置されている。
一般に、燃料噴射弁2内にスプリング68と筒状収容体63を配置する場合、スプリング68と筒状収容体63を直列に配置する構成が考えられる。また、伸縮する筒状収容体63は、筒状収容体63を形成する材料の弾性特性に応じて伸縮する伸縮量に従って反発力が増減するおそれがある。このような場合、電磁駆動部の非駆動時における弁体30、50を閉弁方向に付勢する付勢力を調整するために、付勢部材および筒状収容体を個々に調整することは難しい。
これに対し本実施形態では、スプリング68と筒状収容体63を内外に二重配置するので、スプリング68の付勢力および筒状収容体63の反発力を個々に調整することが可能である。これにより、例えば燃料噴射弁2の閉弁応答性などの製品ばらつきを低減できる。
(6)また、本実施形態では、筒状収容体63に連結する弁体30、50の端部(詳しくは、支持部53)は、可動コア50の磁極面55の内側に形成されるように構成されている。これにより、弁体30、50の磁極面55とこれに対向する固定コア60側の磁極面65の間で作用する磁気吸引のための電磁力を損なうことなく、筒状収容体63を弁体30、50に連結することが可能である。
(7)なお、筒状収容体63は、弁体30、50を着座方向に付勢する付勢力を有していることが好ましい。
燃料噴射弁2では、一般に、弁体を着座方向に付勢する部材を、スプリング等の付勢部材として別個に設けている。これに対し本実施形態では、弁体30、50を着座方向に付勢する部材を、筒状収容体63で兼用することが可能である。
(8)さらになお、上記筒状収容体63は、大径部63c1と小径部63c2とを交互に有する収縮部63cを備えているベローズで構成されていることが好ましい。これにより、筒状収容体63は、弁体30、50を閉弁方向に付勢する圧縮ばねなどスプリング68等の付勢部材のように、伸縮量に応じて付勢力を発生するばね特性を備えることができる。
(9)さらになお、本実施形態では、筒状収容体63は、耐食性を有する材料で形成されていることが好ましい。本実施例では、筒状収容体63を、例えばステンレス製のベローズで形成している。燃料の燃料性状等によって、硫黄成分や酸性の影響を筒状収容体に及ぼすおそれがある。これに対し本実施例では、硫黄成分や酸性に対して耐食性を有するステンレス材料で形成されているので、筒状収容体63つまり燃料噴射弁2の信頼性向上が図れる。
(10)また、本実施形態では、上記筒状収容体63に連結する電磁駆動部の端部を、筒状収容体63の内部を弁座14方向に延びている支持部材64で構成している。これにより、ニードル30が開弁動作時において、ニードル30のリフトに従って軸方向に端部63a、63b間が短くなるとき、収縮に伴なう筒状収容体63の倒れ等が生じないように、筒状収容体63の収縮姿勢を支持部材64によりガイドすることができる。
(11)さらにまた、本実施形態では、筒状収容体63は、伸縮する両端63a、63b間の軸方向の長さを調整され、溶接等する接合部J1、J2で接合固定されていることが好ましい。これにより、両端63a、63b間の長さを調節しながら筒状収容体63を接合固定することで、弁体30、50を閉弁方向に付勢する付勢力を調整することが可能である。なお、本実施例では、スプリング68および筒状収容体63の付勢力が、弁体30、50を閉弁方向に付勢している。
(12)上記付勢力調整において、筒状収容体63の付勢力調整ができるので、電磁駆動部の非駆動時における弁体30、50を閉弁方向に付勢する付勢力を調整するために、スプリング68および筒状収容体63を個々に調整することが容易となる。
(第2の実施形態)
以下、本発明を適用した他の実施形態を説明する。なお、以下の実施形態においては、第1の実施形態と同じもしくは均等の構成には同一の符号を付し、説明を繰返さない。
第1の実施形態では、弁体30、50を閉弁方向に付勢している付勢力を、スプリング68および筒状収容体63の荷重により得るように構成していた。これに対し第2の実施形態では、図4に示すように、上記付勢力を、筒状収容体63の荷重によって得るようにする。図4は、本実施形態に係わる電磁駆動部周りを示す部分断面図である。
図4に示すように、固定コア60の磁極面65の内側には、収容孔162が配置されている。収容孔162は、筒状収容体63を収容する内周162bが形成されている。
このような構成により、筒状収容体63の外側には、スプリング68が二重配置されていない。さらに、可動コア50の座面56にスプリング68を配置する必要がない。
これにより、収容孔162の開口部を小さく形成でき、磁極面65、55の拡大が図れるので、電磁駆動部のコイル70に発生する電磁力を、磁極面65、55間に有効に作用させることが可能である。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)筒状収容体63は、ベローズ等の上記付勢力を有する筒体で構成されるので、弁体30、50を着座方向に付勢する部材を、筒状収容体63で兼用することができる。これにより、燃料噴射弁2を構成する構成部材の低減ができ、燃料噴射弁2の簡素化が図れる。
(2)なお、コイル70に発生する電磁力に対して、上記磁極面積55、56が、燃料噴射弁2の搭載上の制約等により限られた外形寸法内で最大の吸引力を発生させるために必要な磁束の流れる磁路面積を確保することが難しい場合がある。
これに対し本実施形態では、筒状収容体63の外側に、スプリング68を二重配置しないため、収容孔162の開口部の大きさを小さくすることができる。これにより、磁極面65、55を拡大することができるので、コイル70に発生する電磁力を、磁極面65、55間に有効に作用させることができる。
(3)さらになお、本実施形態では、上記付勢力調整を、筒状収容体63の付勢力調整をするだけで行なえる。したがって、電磁駆動部の非駆動時における弁体30、50を閉弁方向に付勢する付勢力を調整する調整作業が容易となる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、第1の実施形態で説明した弁体を、図5に示すように、支持部材164を弁座14側へ挿通可能とする内周134、154を有する弁体とし、その弁座14側の内周134の開口部が弁座14の内側に配置されている。図5は、本実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。図6は、図5中の電磁駆動部周りを示す部分断面図である。図7は、図5中の弁体および弁ボディを示す部分断面図である。
図5に示すように、弁体は、可動コア150とニードル130とから構成されている。可動コア150は、円筒状部151と、保持部152と、支持部153と、可動コア150の内部を軸108方向に貫通する内周154を有する。ニードル130は、支持部材164を弁座14側へ挿通可能な内周134を有している。
このように構成することで、例えば燃焼室内等筒内に臨む噴孔21を通じて燃焼行程中などの筒内圧力等を受ける弁体(詳しくはニードル130)の受圧面積が、ニードル130の弁座14に着座するシート部131(詳しくはシート径Dsの断面積)のうち、内周134の断面積を除く面積に限定される。これにより、従来技術に比べて、同一の筒内圧力を燃料噴射弁2の閉弁時に受ける場合において、筒内圧力によるニードル130を開弁させる力を減少させることができる。したがって、電磁駆動部の駆動力の増大要因となる、ニードル130を閉弁方向に付勢する付勢力を増強する手法を用いる必要がない。
上記内周134、154は、支持部材164を気密に摺動可能とする内周部を有する。本実施形態では、ニードル130の内周に、上記内周部が形成されている。なお、上記内周部は、ニードル130側の内周134に限らず、可動コア側の内周154に形成するものであってもよい。
なお、図7に示すように、上記内周部をニードル130の内周134に形成することが好ましい。これにより、サック部18内の燃料に連通する、支持部材164の外周と弁体130、150の内周に形成される隙間空間の容積量を小さくすることができる。したがって、閉弁時におけるサック部18周りの燃料無駄容積を低減できる。
また、上記内周部は、図5および図7に示すように、ニードル130および可動コア150の内周134、154の一部に形成されている。これにより、弁体130、150は、内周部により筒状収容体63内へ燃料の侵入を防止し、筒状収容体63の燃料から確実に隔離することができるとともに、内周134、154のうち内周部に限定することで内周加工の生産性の向上が図れる。
支持部材164は、図5に示すように、軸108方向に弁座14側に延びており、その先端部165は、弁座14側の内周134の開口部から突き出るように配置されていることが好ましい。このように構成することで、支持部材164の先端部165が、ニードル130に形成された弁座14側の開口部から突き出るように配置される。したがって、ニードル130の先端部165と、弁座14の下流側に配置される噴孔21との間に形成されるいわゆるサック部18周りの無駄容積(デッドボリーム)を小さくすることが可能である。
また、上記支持部材164の先端部165は、ノズルボディ12の内周面13に対向して配置されており、対向する先端部165と内周面13との隙間で形成される開口面積は、噴孔21から噴射される燃料量以上の流量確保が可能な流路断面積を有していることが好ましい。これにより、燃料噴射弁2から噴射される燃料の噴射特性を良好にすることができる。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)弁体130、150は、支持部材164を弁座14側へ挿通可能とする内周134、154を有しており、その弁座14側の内周134の開口部が弁座14の内側に配置されるように構成されている。
このように構成することで、例えば燃焼室内等筒内に臨む噴孔21を通じて燃焼行程中などの筒内圧力等を受ける弁体(詳しくはニードル130)の受圧面積が、ニードル130の弁座14に着座するシート部31(詳しくはシート径Dsの断面積)のうち、内周134の断面積を除く面積に限定される。これにより、従来技術に比べて、同一の筒内圧力を燃料噴射弁2の閉弁時に受ける場合において、筒内圧力によるニードル130を開弁させる力を減少させることができる。
したがって、電磁駆動部の駆動力の増大要因となる、ニードル130を閉弁方向に付勢する付勢力を増強する手法を用いる必要がない。例えば筒内圧力の影響を受ける場合であっても、開弁のための電磁駆動部の駆動力増大を図ることなく、弁体の閉弁状態を維持することが可能である。
(2)なお、上記内周134、154は、支持部材164を気密に摺動可能とする内周部を有している。本実施形態では、上記内周部は、ニードル130および可動コア150の内周134、154の一部に形成されていることが好ましい。これにより、弁体130、150は、内周部により筒状収容体63内へ燃料の侵入を防止し、筒状収容体63の燃料から確実に隔離することができるとともに、内周134、154のうち内周部に限定することで内周加工の生産性の向上が図れる。
(3)さらになお、上記内周部をニードル130の内周134に形成することが好ましい。これにより、サック部18内の燃料に連通する、支持部材164の外周と弁体130、150の内周に形成される隙間空間の容積量を小さくすることができる。したがって、閉弁時におけるサック部18周りの燃料無駄容積(デッドボリーム)を低減できる。
(4)また、支持部材164は軸108方向に弁座14側に延びており、その先端部は、弁座14側の内周134の開口部から突き出るように配置されていることが好ましい。このように構成することで、支持部材164の先端部が、ニードル130に形成された弁座14側の開口部から突き出るように配置される。したがって、ニードル130の先端部と、弁座14の下流側に配置される噴孔21との間に形成されるサック部18周りの無駄容積(デッドボリーム)を小さくすることが可能である。
(5)さらに、上記支持部材164の先端部は、ノズルボディ12の内周面13に対向して配置されており、対向する先端部と内周面13との隙間で形成される開口面積は、噴孔21から噴射される燃料量以上の流量確保が可能な流路断面積を有していることが好ましい。これにより、燃料噴射弁2から噴射される燃料の噴射特性を良好にすることができる。
(6)なお、上記内周部は支持部材164を気密に摺動可能なものとして説明した。気密に摺動可能な構造ではないので、Oリング等のシール部材を有するシール構造にする必要はない。したがって燃料噴射弁2を構成する構成部材を減らすことができ、燃料噴射弁2の簡素化が図れる。
(7)なお、閉弁時に噴孔21を通じて筒内の吸気ガスや排気ガスが流入し、上記内周部と支持部材164の隙間を経由して筒状収容体63の内部空間に侵入する場合がある。これに対して筒状収容体63は、耐食性を有する材料で形成されていることが好ましい。本実施例では、筒状収容体63を、例えばステンレス製のベローズで形成している。これにより、ガス中に含まれる硫黄成分や酸性に対して耐食性を有するステンレス材料で形成されているので、筒状収容体63つまり燃料噴射弁2の信頼性向上が図れる。
(第4の実施形態)
第3の実施形態では、弁体130、150を閉弁方向に付勢している付勢力を、スプリング68および筒状収容体63の荷重により得るように構成していた。これに対し第4の実施形態では、図8に示すように、上記付勢力を、筒状収容体63の荷重によって得るようにする。図8は、本実施形態に係わる電磁駆動部周りを示す部分断面図である。
図8に示すように、固定コア60の磁極面65の内側には、収容孔162が配置されている。収容孔162は、筒状収容体63を収容する内周162bが形成されている。
このような構成により、筒状収容体63の外側には、スプリング68が二重配置されていない。さらに、可動コア150の座面56にスプリング68を配置する必要がない。
これにより、収容孔162の開口部を小さく形成でき、磁極面65、55の拡大が図れるので、電磁駆動部のコイル70に発生する電磁力を、磁極面65、55間に有効に作用させることが可能である。
次に、本実施形態の作用効果を説明すると、(1)筒状収容体63は、ベローズ等の上記付勢力を有する筒体で構成されるので、弁体30、50を着座方向に付勢する部材を、筒状収容体63で兼用することができる。これにより、燃料噴射弁2を構成する構成部材の低減ができ、燃料噴射弁2の簡素化が図れる。
(2)なお、コイル70に発生する電磁力に対して、上記磁極面積55、56が、燃料噴射弁2の搭載上の制約等により限られた外形寸法内で最大の吸引力を発生させるために必要な磁束の流れる磁路面積を確保することが難しい場合がある。
これに対し本実施形態では、筒状収容体63の外側に、スプリング68を二重配置しないため、収容孔162の開口部の大きさを小さくすることができる。これにより、磁極面65、55を拡大することができるので、コイル70に発生する電磁力を、磁極面65、55間に有効に作用させることができる。
(3)さらになお、上記筒内圧力を受ける弁体(詳しくはニードル130)の受圧面積が、ニードル130の弁座14に着座するシート部131(詳しくはシート径Dsの断面積)のうち、内周134の断面積を除く面積に限定されているので、弁体30、50を着座方向に付勢する付勢力を小さくすることが可能である。したがって、弁体30、50を着座方向に付勢する付勢部材を兼用する筒状収容体63に必要な付勢力を低減することが可能である。例えば筒状収容体63をベローズで設計する場合において、ばね特性等の設計自由度の向上が図れる。
(その他の実施形態)
(1)以上説明した本実施形態において、直噴エンジン用の燃料噴射弁2として説明したが、直噴エンジンのように気筒内の燃焼室に燃料を直接噴射供給するものに限らず、吸気管等に噴射することで燃焼室に間接的に噴射供給するものであってもよい。噴孔に受ける筒内圧力等の外圧に対して、ニードルの閉弁状態を維持したいものに適用して好適である。
(2)また、以上説明した本実施形態において、筒状収容体63を、大径部63c1と小径部63c2を交互に有し、断面凹凸形状のベローズで説明したが、電磁駆動部の端部と弁体の端部とを伸縮可能に連結し、その内部空間を燃料噴射弁内に流れる燃料から隔離できるものであれば、断面凹凸形状の筒状体に限らず、断面形状が略テーパ状の筒状体や、略ストレート状の筒状体であってもよい。
(3)また、以上説明した本実施形態では、弁体30、50において、筒状収容体63の開口端63aに連結する端部を、可動コア50の反弁座14側の端部53として説明したが、ニードル30の反弁座14側の端部とする構成であってもよい。この場合、可動コアがニードルを挿通するようにニードルと固定するようなものであればよい。
(4)また、以上説明した本実施形態では、電磁駆動部において、筒状収容体63の開口端63bに連結する端部を、固定コア60の支持部材64として説明したが、固定コアの収容孔62の底部とする構成であってもよい。
(5)また、以上説明した本実施形態では、一端側の一部領域53と他端側の所定の面領域Dcとの間で取り囲まれる内部領域63sを有する保持部材を、筒状収容体63とする構成で説明したが、保持部材は、これに限らず、内部領域が中実構造で形成される収縮可能な略棒状体であってもよい。この場合、収縮可能な略棒状体からなる保持部材は、弁体と、固定コアとの間に挟まれて接合固定される。
(6)また、以上説明した本実施形態では、弁座14に着座する弁体30、50に、燃料圧力が閉弁方向に作用する燃料噴射弁に適用したが、このような弁体30、50へ燃料圧力が閉弁方向に作用する燃料噴射弁に限らず、弁体へ燃料圧力が開弁方向に作用する燃料噴射弁に適用してもよい。
(7)また、以上説明した本実施形態において、筒状収容体63が連結する電磁駆動部の端部(詳しくは支持部材64)の断面積分だけ、弁体へ閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が緩和すると説明した。これにより、電磁駆動部の端部の断面積が、シート径Dsの断面積より小さい場合には弁体へ閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が小さくなり、シート径Dsの断面積と等しい場合には、弁体へ閉弁方向に作用する燃料圧力の影響が除去される。
一方、シート径Dsの断面積より小さい場合には、弁体へ燃料圧力が開弁方向に作用するように構成するができる。
なお、以上説明した本実施形態において、噴孔21が弁座14の下流側に噴孔21が配置され、弁ボディ(詳しくはノズルボディ12)に形成されているものとして説明したが、噴孔21がノズルボディ12に形成されるものに限らず、ノズルボディの先端に設けられる、噴孔を有する噴孔プレートを備えているものであってもよい。
本発明の第1の実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。 図1中の電磁駆動部周りを示す部分断面図である。 図1中の弁体および弁ボディを示す部分断面図である。 第2の実施形態に係わる電磁駆動部周りを示す部分断面図である。 第3の実施形態の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。 図5中の電磁駆動部周りを示す部分断面図である。 図5中の弁体および弁ボディを示す部分断面図である。 第4の実施形態に係わる電磁駆動部周りを示す部分断面図である。 従来例の燃料噴射弁の構成を示す断面図である。
符号の説明
2 燃料噴射弁
12 ノズルボディ(弁ボディの一部)
13 円錐面(内周面)
14 弁座
16 弁ハウジング(弁ボディの一部)
21 噴孔
30 ニードル(弁部材、弁体の一部)
31 当接部(シート部)
40 筒部材
50 可動コア(弁体の一部)
53 支持部
55 磁極面
60 固定コア
62 収容孔
62s 筒状収容体により取り囲まれない領域(内部領域周り)
63 筒状収容体
63a、63b 開口端
63c 収縮部(中間部)
63c1 大径部
63c2 小径部
63s 内部空間(内部領域)
64 支持部材
65 磁極面
68 スプリング(付勢部材)
70 コイル
B 弁部
S 電磁駆動部

Claims (17)

  1. 燃料通路を形成する内周面に弁座を有する弁ボディと、
    前記弁座に着座および離座する弁体と、
    前記弁座の下流側に配置され、前記燃料通路から供給される燃料を噴射する噴孔と、
    前記弁体を磁気吸引するための駆動力を発生する電磁駆動部とを備える燃料噴射弁において、
    一端側において、前記弁体の反噴孔側の反噴孔側端面部の少なくとも一部領域を取り囲み保持し、
    他端部側において、前記燃料通路に流れる燃料の油圧の影響に左右されずに、かつ前記弁体の移動に関係なく所定位置に保持さている定位置保持部の所定の面領域を取り囲み保持する保持部材を備え、
    前記保持部材は、前記反噴孔側端面部と前記定位置保持部の互いに対向する端面を伸縮可能に連結しているとともに、前記一端側の前記一部領域と前記他端側の前記所定の面領域との間で取り囲まれる内部領域が、前記内部領域周りの燃料の油圧の影響を受けないように遮断されていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記保持部材は、前記弁体の前記弁座とは反対の端部と、この端部に対向する前記電磁駆動部の端部とを軸方向に伸縮可能に連結する筒状収容体であることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記他端部側において前記保持部材が取り囲む、前記所定の面領域における断面積は、前記弁体が前記弁座に着座するシート部の断面積以下に設定されることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記弁体の前記弁座に着座するシート部に対して、前記電磁駆動部の端部の断面積が同じか小さく形成されていることを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記電磁駆動部は、前記弁体を電磁気吸引する磁極面を有する固定コアとを備え、
    前記電磁駆動部の端部は、前記固定コアの磁極面の内側に形成されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記磁極面の内側には、前記筒状収容体を収容し、燃料流れをせきとめる収容孔が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記電磁駆動部は、前記弁体を着座方向に付勢する付勢部材とを備え、
    前記付勢部材と前記筒状収容体は、内外に二重配置されていることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記弁体は、前記電磁駆動部に発生する電磁力が作用する磁極面を有する可動コアを備え、
    前記弁体の端部は、前記磁極面の内側に形成されていることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  9. 前記筒状収容体は、前記弁体を着座方向に付勢する付勢力を有していることを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  10. 前記筒状収容体は、大径部と小径部を交互に有するベローズであることを特徴とする請求項9に記載の燃料噴射弁。
  11. 前記筒状収容体は、耐食性を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項2から請求項10のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  12. 前記電磁駆動部の端部は、前記筒状収容体の内部を前記弁座方向に延びている支持部材からなることを特徴とする請求項2から請求項11のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  13. 前記弁体は、前記支持部材を前記弁座側へ挿通可能な内周を有しており、
    前記内周は、前記弁座の内側に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の燃料噴射弁。
  14. 前記内周は、前記支持部材を気密に摺動可能とする内周部を有していることを特徴とする請求項13に記載の燃料噴射弁。
  15. 前記支持部材の先端部は、前記内周の前記弁座側の開口部から突き出るように配置されていることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の燃料噴射弁。
  16. 前記支持部材の前記先端部は、前記弁座を形成する前記内周面に対向して配置され、
    対向する前記先端部と前記内周面の隙間は、前記噴孔から噴射される燃料量以上の流量確保が可能な開口断面積を有していることを特徴とする請求項13から請求項15のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
  17. 請求項2から請求項16のいずれか一項に記載の燃料噴射弁において、
    前記筒状収容体の両端を、前記弁体の端部と前記電磁駆動部の端部に接合固定する接合構造を有しており、
    前記筒状収容体は、伸縮する前記両端間の長さを調節されて接合固定されていることを特徴とする燃料噴射弁。
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