JP2007016669A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダとピストンの摺動部の金属接触を抑制し、信頼性が高く、高効率な圧縮機を提供する。
【解決手段】偏芯軸部124と主軸部125を有するクランクシャフト116と、シリンダ117および主軸受118を有したシリンダブロック119と、シリンダ117に連通する消音空間144を形成した吸入マフラ140を備え、クランクシャフト116は偏芯軸部124から密閉容器101内にオイル102を飛散させるオイルポンプ126を備え、飛散したオイル102が直接降りかかる天面にオイル吸い込み穴143を穿設したもので、偏芯軸部124から飛散したオイル102は、吸入マフラ140に降りかかりオイル吸い込み穴143から吸い込まれ、シリンダ117内に給油されるので、摺動部の金属接触を抑制してシリンダ117とピストン120の摩耗を抑えることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫等の冷凍サイクルに用いられる圧縮機に関するものである。
従来、この種の圧縮機としては、シリンダ内へオイルを供給する給油機構を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
以下、図面を参照しながら上記従来技術の圧縮機について説明する。
図9は、特許文献1に記載された従来の圧縮機の縦断面図である。図10は特許文献1に記載された従来の圧縮機の平面断面図である。図11は特許文献1に記載された従来の圧縮機の正面断面図である。図12は特許文献1に記載された従来の圧縮機の吸入マフラの要部断面図である。
図9、図10、図11および図12において、密閉容器1内の底部にはオイル2を貯留するとともに、空間内に冷媒ガス3を充填している。
電動要素4は固定子5および回転子6から構成される。圧縮要素7は偏芯軸部8と主軸部9を有するクランクシャフト10と、シリンダ11および主軸受12を有したシリンダブロック13、ピストン14、コンロッド15から構成される。クランクシャフト10は回転子6が嵌装されるとともに、少なくとも下端がオイル2に浸漬し、偏芯軸部8から密閉容器1内にオイル2を飛散させるオイルポンプ16を備え、主軸受12内で回転する。ピストン14は、略円筒形のシリンダ11に往復摺動自在に挿入され、偏芯軸部8との間をコンロッド15によって連結されている。シリンダ11の開口端面を封止するバルブプレート17は、吸入バルブ(図示せず)の開閉によりシリンダ11と連通する吸い込みポート18を備えている。
連通流路19を形成するシリンダヘッド20は、バルブプレート17を介してシリンダ11の反対側に固定されている。
吸入マフラ25は密閉容器1内に開口された冷媒ガス3の吸入通路である尾管26と、消音空間27とから構成され、連通流路19の一端と結合されている。
オイル溜め28は尾管26の密閉容器1内開口部に凹設されている。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素4によってクランクシャフト10の回転がコンロッド15に伝わりピストン14が往復運動することで外部冷却回路(図示せず)から流れてきた冷媒ガス3は、一旦密閉容器1内に開放されてから尾管26を介して吸入マフラ25内の消音空間27に開放された後、連通流路19、バルブプレート17の吸い込みポート18を介してシリンダ11内に間欠的に吸入される。シリンダ11内に吸入された冷媒ガス3は、ピストン14で圧縮され、再び外部冷却回路(図示せず)へと吐出される。
電動要素4によってクランクシャフト10が回転すると、密閉容器1内底部に貯留するオイル2は、オイルポンプ16によりクランクシャフト10内を押し上げられ、主軸部9、偏芯軸部8の摺動部を潤滑した後、一部のオイル2は偏芯軸部8から密閉容器1内に飛散し、さらに、その一部がオイル溜め28に溜まる。
また、偏芯軸部8の回転により、コンロッド15を介してピストン14がシリンダ11内を往復運動し、吸込、圧縮、吐出行程を順次繰り返す。ピストン14の吸込行程では、密閉容器1内の空間内に充填する冷媒ガス3が尾管26の先端から吸い込まれる。
その際にオイル溜め28内のオイル2が冷媒ガス3とともに吸い込まれ、吸入マフラ25、連通流路19、バルブプレート17の吸い込みポート18を介してシリンダ11内に給油され、ピストン14とシリンダ11の摺動部を潤滑する。
特開平6−294380号公報
しかしながら上記従来の構成は、オイル溜め28内にオイル2がないと、オイル2が尾管26からシリンダ11内に給油されない。例えば、圧縮機の起動時に、偏芯軸部8から密閉容器1内に飛散したオイル2がオイル溜め28内に溜まるまでの間は、オイル2がシリンダ11内に給油されず、シリンダ11とピストン14の摺動部が金属接触を起こし摩耗が発生する可能性があった。
一方、オイル溜め28内にオイル2が多量に入り込んだ時は、オイル2が尾管26からシリンダ11内に多量に給油され、ピストン14はオイル2を多量に含んだ冷媒ガス3を圧縮する。このため、オイル圧縮となりピストン14にかかる負荷が大きくなるため、圧縮機の入力が高くなるという課題を有していた。
本発明は、信頼性が高く、効率の高い圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機は偏芯軸部と主軸部を有するクランクシャフトと、シリンダおよび主軸受を有したシリンダブロックと、シリンダ内で往復運動するピストンと、シリンダに連通する消音空間を形成した吸入マフラと、クランクシャフトは偏芯軸部から密閉容器内にオイルを飛散させるオイルポンプを備え、吸入マフラは飛散したオイルが直接降りかかる天面にオイル吸い込み穴を備えたもので、クランクシャフトの回転によりオイルポンプで押し上げられ、圧縮機の起動直後に偏芯軸部から飛散したオイルを、オイル吸い込み穴から吸入マフラ内に吸い込むことでシリンダ内へ給油されるので、シリンダとピストンの摺動部に油膜が形成され、摺動部の金属接触を抑制し、摺動部の摩耗や圧縮機の入力が高くなることを防ぐ。
本発明の圧縮機は摺動部の金属接触を抑制し、摺動部の摩耗や圧縮機の入力が高くなることを防ぐことができるので信頼性が高く、効率の高い圧縮機を提供できるという効果が得られる。
本発明の請求項1に記載の発明は、密閉容器内にオイルを貯溜するとともに冷媒ガスを圧縮する圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏芯軸部と主軸部を有するクランクシャフトと、シリンダおよび主軸受を有したシリンダブロックと、前記シリンダ内で往復運動するピストンと、前記シリンダに連通する消音空間を形成した吸入マフラを備え、前記クランクシャフトは前記偏芯軸部から前記密閉容器内に前記オイルを飛散させるオイルポンプを備え、前記吸入マフラの飛散した前記オイルが直接降りかかる天面にオイル吸い込み穴を穿設したもので、前記クランクシャフトの回転により前記オイルポンプで押し上げられ、前記偏芯軸部から飛散したオイルは、前記吸入マフラに降りかかり、前記オイル吸い込み穴から前記吸入マフラ内に吸い込まれ、前記シリンダ内に給油されるので、前記クランクシャフトの略回転直後から、前記オイルが前記吸入マフラに降りかかり、前記吸い込み穴から前記吸入マフラ内に吸い込まれるので、起動直後から前記シリンダ内に給油でき、前記シリンダと前記ピストンの摺動部に油膜が形成され、摺動部の金属接触を抑制し、摺動部の摩耗や圧縮機の入力が高くなることを防ぐことができるので信頼性が高く、効率の高い圧縮機を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明の吸入マフラの天面を曲率0以上の凸形状としたもので、前記吸入マフラの前記天面に飛着したオイルは、前記天面が曲率0以上の凸形状であるために前記天面に溜まることなく、前記天面に表面張力で薄く広がり、オイル吸い込み穴の径に応じた一定量の前記オイルが前記オイル吸い込み穴から吸い込まれるので、前記オイルが前記シリンダ内に多量に入ることを抑制し、ピストンが前記オイルを多量に含んだ冷媒ガスを圧縮するのを防止する。これにより、オイル圧縮による前記ピストンにかかる負荷の増加を防ぎ、圧縮機の入力が高くなるのを防止できるので、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、効率の高い圧縮機を提供することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1の発明の吸入マフラの天面をクランクシャフトの方向に傾斜した斜面にて形成したもので、前記天面に飛着したオイルは斜面を流れることで溜まることなく、天蓋242表面を流れながらオイル吸い込み穴の径に応じた一定量の前記オイルが前記オイル吸い込み穴から前記吸入マフラ内に吸い込まれるので、前記オイルがシリンダ内に多量に入ることを抑制し、ピストンが前記オイルを多量に含んだ冷媒ガスを圧縮するのを防止する。これにより、オイル圧縮による前記ピストンにかかる負荷の増加を防ぎ、圧縮機の入力が高くなるのを防止し、かつ、前記天面の斜面を前記オイルが流れることで、常に前記オイルが前記オイル吸い込み穴の周りに安定して供給でき、常に前記シリンダ内に安定して継続供給できるので、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、安定した効率を実現できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1、請求項2または請求項3の発明の吸入マフラをシリンダブロック上面に一体に凹設した吸入マフラ本体と、前記吸入マフラ本体の上部開口を封止することで天面を形成する天蓋としたもので、前記吸入マフラ本体を前記シリンダブロックと一体成形することで部品点数を削減できコスト低減できるので、請求項1、請求項2または請求項3に記載の発明の効果に加えてさらに、生産性の高い圧縮機を提供することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4の発明の天蓋を鉄板としたもので、前記天蓋をシリンダブロックに一体成形された吸入マフラ本体に圧入により固定でき、前記天蓋を前記吸入マフラ本体に固定する部品を削減でき、コスト低減できるので、請求項4に記載の発明の効果に加えてさらに、生産性の高い圧縮機を提供することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1の発明のオイル吸い込み穴を吸入マフラの音響特性上の節に開口したもので、冷媒ガスの脈動音として発生する前記吸入マフラの消音空間が持つ特定共鳴周波数の騒音が前記オイル吸い込み穴から密閉容器内に漏れるのを防止できるので、請求項1に記載の発明の効果に加えてさらに、騒音の低い圧縮機を提供することができる。
以下、本発明による圧縮機の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図、図2は同実施の形態の形態による圧縮機の平面断面図、図3は同実施の形態の形態による吸入マフラの要部断面図、図4は図2のA−A線上における吸入マフラの縦断面図である。
図1、図2、図3および図4において、密閉容器101内にはオイル102を貯溜するとともに、冷媒ガス103を充填している。
電動要素110は固定子111および回転子112から構成される。
圧縮要素113は電動要素110で駆動されるクランクシャフト116と、シリンダ117および主軸受118を有したシリンダブロック119、ピストン120、コンロッド121から構成され、レシプロ式の圧縮機構を形成している。
偏芯軸部124と主軸部125を有するクランクシャフト116は回転子112が嵌装されるとともに、少なくとも下端がオイル102に浸漬し、偏芯軸部124から密閉容器101内にオイル102を飛散させるオイルポンプ126を備え、主軸受118内で回転する。
ピストン120は、シリンダ117に往復摺動自在に挿入され、クランクシャフト116との間をコンロッド121によって連結されている。
シリンダ117の開口端面を封止するバルブプレート127は吸入バルブ(図示せず)の開閉によりシリンダ117と連通する吸い込みポート128を備えている。
連通流路129を形成するシリンダヘッド130は、バルブプレート127を介してシリンダ117の反対側に固定されている。
吸入マフラ140はシリンダブロック119上面に一体に凹設した吸入マフラ本体141と、吸入マフラ本体141の上部開口を封止する、吸入マフラ140の外側に向かって曲率0以上で凸形状に湾曲する天蓋142から形成される。
オイル102の吸入経路は、天蓋142に穿設されたオイル吸い込み穴143と、吸入マフラ本体141と天蓋142で形成される消音空間144と、消音空間144とシリンダ117とを連通する連通流路129および吸い込みポート128によって構成されている。尾管145は一端が密閉容器101内に開口され、他端が消音空間144に開口しており、冷媒ガス103の吸入通路を構成する。
オイル吸い込み穴143は天蓋142の略頂上に穿設され、密閉容器101内空間と吸入マフラ140内の消音空間144を連通する貫通穴からなり、ドリル加工等で形成可能な径と長さ(例えば、穴径0.5mm、流路長さ1mm)で形成されている。
天蓋142は吸入マフラ本体141に圧入可能な鉄系の板材からできている。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素110によってクランクシャフト116の回転がコンロッド121に伝わりピストン120が往復運動することで、外部冷却回路(図示せず)から流れてきた冷媒ガス103は一旦密閉容器101内に開放されてから尾管145を介して吸入マフラ140内の消音空間144に開放された後、連通流路129、バルブプレート127の吸い込みポート128を介してシリンダ117内に間欠的に吸入される。シリンダ117内に吸入された冷媒ガス103は、ピストン120で圧縮され、再び外部冷却回路(図示せず)へと吐出される。
また、電動要素110によってクランクシャフト116が回転されると、密閉容器101内底部に貯留するオイル102はオイルポンプ126によりクランクシャフト116内を押し上げられ、偏芯軸部124から密閉容器101内に飛散する。そのオイル102の一部は吸入マフラ140の天蓋142に継続的に降りかかり、天蓋142表面に油膜を形成する。
この油膜のオイル吸い込み穴143の近傍のオイル102をオイル吸い込み穴143から吸入マフラ140内に吸い込むことにより、吸入マフラ本体141、連通流路129、バルブプレート127の吸い込みポート128を介してシリンダ117内へ給油される。
ここでクランクシャフト116が回転し始めた直後からオイル102は偏芯軸部124から吸入マフラ140の天蓋142に継続的に降りかかるので、天蓋142の表面には直ちに付着したオイル102の油膜が形成される。
オイル吸い込み穴143からは起動直後からこの油膜からのオイル102を吸い込みシリンダ117内に給油されるので、シリンダ117とピストン120の摺動部には起動直後から油膜が形成され、摺動部の金属接触を抑制することでシリンダ117とピストン120の摩耗を抑えることができる。
ここで仮にオイル吸い込み穴143が常にオイル102で満たされていたとすると、オイル吸い込み穴143の流路抵抗を利用してシリンダ117への給油量を約0.5cc/min程度に調整しようとすれば、例えば穴径を0.6mm、流路長さを160mm程度にする必要があり、キャピラリーチューブ等の専用部品を用いることとなるのでコストが上がり、また生産性も極めて悪くなる。
しかしながら本実施の形態においては、吸入マフラ140の天蓋142を曲率0以上の凸形状とすることで、天蓋142表面に飛着したオイル102は天蓋142表面に溜まることなく、天蓋142に表面張力で薄く広がり、油膜を形成することができる。
オイル吸い込み穴143は、この略一定の厚さに薄く広がった油膜から、穴の内周長に応じた一定量のオイル102を吸入マフラ140内の負圧によって吸い込むことができる。
また、天蓋142表面に飛着するオイル102量は、オイルポンプ126により押し上げられ偏芯軸部124から密閉容器101内全周に飛散したオイル102のうち、天蓋142に降りかかった分だけである。天蓋142には断続的に偏芯軸部124からオイル102が供給されるため、表面には安定的にほぼ一定の厚さの油膜が形成される。その結果、オイル吸い込み穴143を例えば穴径0.5mm、流路長さ1mmといった大きさにすることで、約0.5cc/minの給油量を安定的に得ることができた。
その結果、オイル102がシリンダ117内に多量に入ることが無く、ピストン120がオイル102を多量に含んだ冷媒ガス103を圧縮することが無く、ピストン120にかかる不要な負荷の増加を防ぎ、圧縮機の入力が高くなるのを防止できる。
また、上記したオイル吸い込み穴143の寸法であれば最も一般的なドリル加工等で容易に加工できるので、極めて生産性に優れている。
さらに吸入マフラ本体141をシリンダブロック119と一体成形することで部品点数を削減できるので、コストを低減できる。
また、天蓋142はシリンダブロック119に一体成形された吸入マフラ本体141に圧入により固定でき、天蓋142を吸入マフラ本体141に固定する部品を削減できるので、コストを低減でき、また生産性を高めることができる。
よって、信頼性の高く、高効率で、生産性の高い圧縮機を提供できる。
なお、本実施の形態においては、吸入マフラ140をシリンダブロック119と一体に成形したものを例示したが、プラスチック等で別体に形成しても、本実施の形態同様の、信頼性の向上や高効率化の効果を得ることができる。
また、本実施の形態においては、天蓋142の材料を鉄板としたが、吸入マフラ140に圧入により固定できる材料であれば同様の生産性を得ることができる。
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2による圧縮機の縦断面図、図6は本発明の実施の形態2による圧縮機の平面断面図、図7は同実施の形態の形態による吸入マフラの要部断面図、図8は図6のB−B線上における吸入マフラの縦断面図である。
図5、図6、図7および図8において、密閉容器201内にはオイル202を貯溜するとともに、冷媒ガス203を充填している。
電動要素210は固定子211および回転子212から構成される。
圧縮要素213は電動要素210で駆動されるクランクシャフト216と、シリンダ217および主軸受218を有したシリンダブロック219、ピストン220、コンロッド221から構成され、レシプロ式の圧縮機構を形成している。
偏芯軸部224と主軸部225を有するクランクシャフト216は回転子212が嵌装されるとともに、少なくとも下端がオイル202に浸漬し、偏芯軸部124から密閉容器101内にオイル102を飛散させるオイルポンプ226を備え、主軸受218内で回転する。
ピストン220は、シリンダ217に往復摺動自在に挿入され、クランクシャフト216との間をコンロッド221によって連結されている。
シリンダ217の開口端面を封止するバルブプレート227は吸入バルブ(図示せず)の開閉によりシリンダ217と連通する吸い込みポート228を備えている。
連通流路229を形成するシリンダヘッド230は、バルブプレート227を介してシリンダ217の反対側に固定されている。
吸入マフラ240はシリンダブロック219上面に一体に凹設した吸入マフラ本体241と、吸入マフラ本体241の上部開口を封止する、クランクシャフト216の方向に傾斜した斜面を有する天蓋242から形成される。
オイル202の吸入経路は、天蓋242に穿設されたオイル吸い込み穴243と、吸入マフラ本体241と天蓋242で形成される消音空間244と、消音空間244とシリンダ217とを連通する連通流路229および吸い込みポート228によって構成されている。尾管245は一端が密閉容器201内に開口され、他端が消音空間244に開口しており、冷媒ガス203の吸入通路を構成する。
オイル吸い込み穴243は天蓋242で、吸入マフラ240形状の縦横高さなどの壁間距離によって決まる特定の共鳴周波数(例えば、R134aで壁間距離約3cmのとき約5000Hz)の音響特性上の節に穿設され、密閉容器201内空間と吸入マフラ240内の消音空間244を連通する貫通穴からなり、ドリル加工等で形成可能な径と長さ(例えば、穴径0.5mm、流路長さ1mm)で形成されている。
天蓋242は吸入マフラ本体241に圧入可能な鉄系の板材からできている。
オイル吸い込み穴243はドリル加工等で形成可能な小径で、流路長さの短い、密閉容器201内空間と吸入マフラ240内の消音空間244を連通する、貫通穴(例えば、穴径0.5mm、流路長さ1mm)のオイル吸い込み流路である。
以上のように構成された圧縮機について、以下その動作を説明する。
電動要素210によってクランクシャフト216の回転がコンロッド221に伝わりピストン220が往復運動することで、外部冷却回路(図示せず)から流れてきた冷媒ガス203は一旦密閉容器201内に開放されてから尾管245を介して吸入マフラ240内の消音空間244に開放された後、連通流路229、バルブプレート227の吸い込みポート228を介してシリンダ217内に間欠的に吸入される。シリンダ217内に吸入された冷媒ガス203は、ピストン220で圧縮され、再び外部冷却回路(図示せず)へと吐出される。
また、電動要素210によってクランクシャフト216が回転されると、密閉容器201内底部に貯留するオイル202はオイルポンプ226によりクランクシャフト216内を押し上げられ、偏芯軸部224から密閉容器201内に飛散する。そのオイル202の一部は吸入マフラ240の天蓋242表面に継続的に降りかかり、天蓋242表面に油膜を形成する。
この油膜のオイル吸い込み穴243の近傍のオイル102をオイル吸い込み穴243から吸入マフラ240内に吸い込むことにより、吸入マフラ本体241、連通流路229、バルブプレート227の吸い込みポート228を介してシリンダ217内へ給油される。
ここでクランクシャフト216が回転し始めた直後からオイル202は偏芯軸部224から吸入マフラ240の天蓋242に継続的に降りかかり、天蓋242表面を流れるので、天蓋242の表面には直ちに付着したオイル202の油膜が形成される。
オイル吸い込み穴243からは起動直後からこの油膜からのオイル202を吸い込みシリンダ217内に給油されるので、シリンダ217とピストン220の摺動部には起動直後から油膜が形成され、摺動部の金属接触を抑制することでシリンダ217とピストン220の摩耗を抑えることができる。
ここで仮にオイル吸い込み穴243が常にオイル202で満たされていたとすると、オイル吸い込み穴143の流路抵抗を利用してシリンダ217への給油量を約0.5cc/min程度に調整しようとすれば、例えば穴径を0.6mm、流路長さを160mm程度にする必要があり、キャピラリーチューブ等の専用部品を用いることとなるのでコストが上がり、また生産性も極めて悪くなる。
しかしながら本実施の形態においては、吸入マフラ140の天蓋242に斜面を設けることで、天蓋242表面に飛着したオイル202は天蓋242表面に溜まることなく流れ、天蓋242に表面張力で薄く広がり、油膜を形成することができる。
オイル吸い込み穴243は、この略一定の厚さに薄く広がった油膜から、穴の内周長に応じた一定量のオイル202を吸入マフラ240内の負圧によって吸い込むことができる。
また、天蓋242表面に飛着するオイル202量は、オイルポンプ226により押し上げられ偏芯軸部224から密閉容器201内全周に飛散したオイル202のうち、天蓋242に降りかかった分だけである。天蓋242には断続的に偏芯軸部224からオイル202が供給されるため、表面には安定的にほぼ一定の厚さの油膜が形成される。その結果、オイル吸い込み穴243を例えば穴径0.5mm、流路長さ1mmといった大きさにすることで、約0.5cc/minの給油量を安定的に得ることができた。
その結果、オイル202がシリンダ217内に多量に入ることが無く、ピストン220がオイル202を多量に含んだ冷媒ガス203を圧縮することが無く、ピストン220にかかる不要な負荷の増加を防ぎ、圧縮機の入力が高くなるのを防止できる。
また、上記したオイル吸い込み穴243の寸法であれば最も一般的なドリル加工等で容易に加工できるので、極めて生産性に優れている。
一方、吸入マフラ240は形状の縦横高さなどの長さによって決まる特定の共鳴周波数を持つ。例えば、この共鳴周波数は吸入マフラ240の横方向の壁間距離が約3cmで、冷媒ガス203がR134aの場合、約5000Hzの音となる。この音は吸入マフラ240内横方向の壁間の略中央位置に音響特性上の大きな音レベルとなる腹を持ち、略壁面位置に小さな音レベルとなる節を持つ。
この音響特性に対して、吸入マフラ240のオイル吸い込み穴243の開口部を吸入マフラ240の壁面近くに設けることで、この特定の共鳴周波数に起因する騒音がオイル吸い込み穴243から密閉容器201内に漏れるのを防止できるので、騒音を低減することができる。
さらに吸入マフラ本体241をシリンダブロック219と一体成形することで部品点数を削減できるので、コスト低減できる。
また、天蓋242はシリンダブロック219に一体成形された吸入マフラ本体241に圧入により固定でき、天蓋242を吸入マフラ本体241に固定する部品を削減できるので、コストを低減でき、また生産性を高めることができる。
よって、信頼性の高く、高効率で、生産性の高い圧縮機を提供できる。
なお、本実施の形態においては、吸入マフラ240をシリンダブロック219と一体に成形したものを例示したが、プラスチック等で別体に形成しても、本実施の形態同様の、信頼性の向上や高効率化の効果を得ることができる。
また、本実施の形態においては、天蓋242の材料を鉄板としたが、吸入マフラ240に圧入により固定できる材料であれば同様の生産性を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる圧縮機は信頼性が高く、高効率で安価な圧縮機が可能となるため、家庭用冷蔵庫を初めとして、除湿機やショーケース、自販機等、冷凍サイクルを用いたあらゆる用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1による圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態1による圧縮機の平面断面図 本発明の実施の形態1による吸入マフラの要部断面図 図2のA−A線上における吸入マフラの縦断面図 本発明の実施の形態2による圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態2による圧縮機の平面断面図 本発明の実施の形態2による吸入マフラの要部断面図 図6のB−B線上における吸入マフラの縦断面図 従来の圧縮機の縦断面図 従来の圧縮機の平面断面図 従来の圧縮機の正面断面図 従来の圧縮機の吸入マフラの要部断面図
符号の説明
101,201 密閉容器
102,202 オイル
103,203 冷媒ガス
113,213 圧縮要素
116,216 クランクシャフト
117,217 シリンダ
118,218 主軸受
119,219 シリンダブロック
120,220 ピストン
124,224 偏芯軸部
125,225 主軸部
126,226 オイルポンプ
140,240 吸入マフラ
141,241 吸入マフラ本体
142,242 天蓋
143,243 オイル吸い込み穴
144,244 消音空間

Claims (6)

  1. 密閉容器内にオイルを貯溜するとともに冷媒ガスを圧縮する圧縮要素を収容し、前記圧縮要素は偏芯軸部と主軸部を有するクランクシャフトと、シリンダおよび主軸受を有したシリンダブロックと、前記シリンダ内で往復運動するピストンと、前記シリンダに連通する消音空間を形成した吸入マフラを備え、前記クランクシャフトは前記偏芯軸部から前記密閉容器内に前記オイルを飛散させるオイルポンプを備え、前記吸入マフラの飛散した前記オイルが直接降りかかる天面にオイル吸い込み穴を穿設した圧縮機。
  2. 吸入マフラの天面は曲率0以上の凸形状からなる請求項1に記載の圧縮機。
  3. 吸入マフラの天面はクランクシャフトの方向に傾斜した斜面にて形成した請求項1に記載の圧縮機。
  4. 吸入マフラはシリンダブロック上面に一体に凹設した吸入マフラ本体と、前記吸入マフラ本体の上部開口を封止することで天面を形成する天蓋とを備えた請求項1、請求項2または請求項3に記載の圧縮機。
  5. 天蓋は鉄板からなる請求項4に記載の圧縮機。
  6. オイル吸い込み穴は吸入マフラの音響特性上の節に開口した請求項1に記載の圧縮機。
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