JP2007015426A - 車輌の軸梁脱着装置。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】台車1と、台車上で前後方向にスライド自在なテーブル3と、テーブルの前部にあって軸梁の背面下部に係止されるストッパ9と、テーブル上方をテーブル前方に向けて延び、軸梁の背面上部に係止されるクランプアーム7と、テーブルの前後方向に進退動自在な押圧部材10とを備える。押圧部材が前進して軸梁の取付けられた車軸の軸端を押圧したときに、反作用力によってテーブルとこれに固定されたストッパとクランプアームとが後退することにより、軸梁を抜き取る。
【選択図】図1
Description
関連技術として、特許文献1には、車軸端に取り付けられた軸箱内に装着されているコロ軸受けを軸箱内から抜き取るための装置が開示されている。
また、錆付きが極端な場合には、こうした手法では車軸軸端から抜き取れないことがあるばかりでなく、ややもすると工具によって軸梁を傷つけたりする。
更には、脱着作業の際、重量のある軸梁(例えば、70kg程度)をクレーンで吊って移動することから、誤って落下した場合には危険である。
すなわち、本発明に係る装置は、台車と、台車上に載置され、前後方向にスライド自在なテーブルと、テーブルの前部に設けられ、軸梁の背面下部に係止されるストッパと、テーブルの起立するフレームの上部からテーブル上方をテーブル前方に向けて延び、軸梁の背面上部に係止されるクランプアームと、テーブル表面に固定され、テーブルの前後方向に進退動自在な押圧部材とを備える。そして、押圧部材が前進して軸梁の取付けられた車軸の軸端を押圧したときに、反作用力によってテーブルとこれに固定されたストッパとクランプアームとが後退する、点に特徴がある。
テーブルは、軸箱を支持するに十分な面積を有し、台車上に前後方向にスライド自在に載置されている。テーブルは、鉄道車両の車輪の多様な径に対応可能なように、上下方向への昇降機構を併せもつものが望ましい。
台車に載置されたテーブルの前部に設けたストッパとテーブル上方に設けたクランプアームとによって軸梁背面の上下部を係止し、押圧部材が車軸端を押圧したときの反作用力によってテーブルとストッパとクランプアームとを後退させるようにしたので、軸梁をクランプアームとストッパとによって車軸端から無理なく抜き取ることができ、しかも抜き取られた軸梁をそのままテーブル上に載置させることができる。また、台車は移動自在であることから、軸梁を所望の位置まで安全に運搬できる。
この結果、本装置によれば、単独の作業員によって肉体的な負担もたいしてかけることなく、軸梁の脱着作業を簡単かつ短時間で安全に行うことができ、錆付きのひどい固渋品であっても時間をかけることなくまた傷つけることなく車軸端から抜き取ることができる。
請求項2記載の発明によれば、テーブルが昇降するので、車輪の径に影響を受けることなく軸梁をクランプアームとストッパとによって確実に保持できる。
請求項3記載の発明によれば、左右のストッパ片を移動させることにより、軸梁の背面下部にストッパを確実に係止させることができる。
請求項5記載の発明によれば、クランプアームに十分な強度を持たせることができる。
請求項6記載の発明によれば、クランプアームがプレート材によって形成されているにも拘らず軸梁上面の突起に邪魔されることなく、クランプアームを軸梁背面上部にしっかりと係止させることができる。
図1は、本発明に係る脱着装置の側面図、図2はその平面図、図3はその背面図である。
図中符合1は、台車で、本体部の四隅に張出し部1aが突出形成され(図2参照)、この張出し部1aの底面に自在キャスタ2が固定されている。
また、テーブル3の側面には、テーブル3の前後方向に引き出し及び後退可能な細長い受け片5が設けられている(図2参照)。この受け片5は、引き出されたときに軸梁Aのアーム部aを支持する。
図中符合13は、油圧シリンダ10に作動油を供給する油圧ポンプで図示しない操作ハンドルによって駆動される。また、14は台車1の手押し用ハンドルである。
先ず、本装置を、抜き取る軸梁Aが取付けられている車輪Cの位置まで移動する。
このとき、本装置は、図1に見られるように、テーブル3が昇降レベルでは下降位置にあり、前後方向では退避位置にあってロック手段により固定されている。また、クランプアーム7は直立してテーブル上方が開放されており、ストッパ9は左右のストッパ片9aが離間した状態(図5参照)にある。
足踏みレバー4を操作して昇降機構によりテーブル3を上昇させ、テーブル上面と軸梁底面とを密着させる。
モータ8を駆動させてクランプアーム7を倒伏方向に回動させ、開口7bに軸梁上面の突起部A1を通過させた後、クランプアーム7を所定の位置で停止させる(図4参照)。必要に応じて前記調整ネジを回転させて係止爪7aの高さ位置を調整する。
ロッド11の前進に伴い、反作用力を受けてテーブル3が後退し、クランプアーム7の係止爪7aとストッパ片9aとが軸梁Aの背面上部と下部に係止され、徐々に軸梁Aを車軸端Bから抜き始める。軸梁Aのアーム部aが受け片5によって支持される一方、軸梁本体の底面がテーブル3に支持されているため、クレーンで吊った状態で行うのとは異なり、抜く動作は安定した状態で行われる。操作ハンドルの操作は、軸梁Aの抜け状態を確認しつつゆっくりと行う。
車軸端Bとテーブル上の軸梁Aの位置を適正位置に調整したら、油圧ポンプ13の操作ハンドルを上下してロッドを再度前進させる。このとき、ロッド先端の押圧プレート12は、軸梁正面を押さえるに必要な表面積を持つ大きなものに交換されている(図8と9参照)。また、ストッパ9は、離間された位置に戻されている。
したがって、ロッド11に押された軸梁Aは、そのまま車軸端Bに嵌り込む(図9)。後は、本装置を軸梁Aから遠ざけた後、所定の締結部材によって軸梁Aを車軸端Bに固定すれば良い。
2 自在キャスタ
3 テーブル
4 スライド機構
6 フレーム体
7 クランプアーム
8 モータ
9 ストッパ
10 油圧シリンダ
11 ロッド
12 押圧プレート
13 油圧ポンプ
A 軸梁
a アーム部
B 車軸端
C 車輪
Claims (7)
- 台車と、
台車上に載置され、前後方向にスライド自在なテーブルと、
テーブルの前部に設けられ、軸梁の背面下部に係止されるストッパと、
テーブルの起立するフレームの上部からテーブル上方をテーブル前方に向けて延び、軸梁の背面上部に係止されるクランプアームと、
テーブル表面に固定され、テーブルの前後方向に進退動自在な押圧部材とを備え、
押圧部材が前進して軸梁の取付けられた車軸の軸端を押圧したときに、前進位置にあったテーブルとテーブルに固定されたストッパとクランプアームとが反作用力によって後退する、
ことを特徴とする車輌の軸梁脱着装置。 - 前記テーブルは、上下方向に昇降自在である、
請求項1記載の車輌の軸梁脱着装置。 - 前記ストッパは、互いに離間及び接近する方向にスライド自在な左右のストッパ片から成る、
請求項1記載の車輌の軸梁脱着装置。 - 前記クランプアームは、後端を前記フレームに枢支され、起立する位置から前方に倒れこむ位置へと回動自在である、
請求項1記載の車輌の軸梁脱着装置。 - 前記クランプアームは、両側前端に軸梁の背面上部に係止される左右の係止爪を備えたプレート材から成る、
請求項1記載の車輌の軸梁脱着装置。 - 前記クランプアームは、プレート材の板面に、軸梁上面の突起部が入り込み可能な孔部を有する、
請求項5記載の車輌の軸梁脱着装置。 - 前記押圧部材は、前記フレームの中間部に固定された油圧シリンダから成り、
シリンダ内に嵌挿された進退動自在なロッドの先端が前記車軸の軸端を押圧する、
請求項1記載の車輌の軸梁脱着装置。
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