JP2007012496A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】釘のように大きな異物が刺さって電池内部に応力を加えながら短絡が起こった場合でも、電池表面温度の過度な上昇を抑制しうる、安全性の極めて高い非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】リチウム複合酸化物と結着剤と導電剤とを含む合剤層をアルミニウム集電体の表面に配置した正極を有する非水電解質二次電池であって、正極の合剤層と集電体との界面に300℃以上の耐熱性を有する耐熱性絶縁体を含む層を配置した。
【選択図】図1

Description

本発明は非水電解質二次電池に関し、より詳しくは安全性を改善する技術に関する。
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として、高電圧および高エネルギー密度を有する非水電解質二次電池の実用化が進んでいる。非水電解質二次電池は、正極活物質として一般に酸化還元電位の高い複合リチウム酸化物(例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等)が用いられ、負極活物質として一般に炭素材料が用いられ、かつ非水電解質にはリチウム塩(例えばLiClO4、LiPF6等)を有機溶媒に溶解したものが用いられている。正極と負極とを絶縁するセパレータには、ポリオレフィン系材料からなる微多孔フィルム等が用いられている。
一般的に電池の内部で比較的抵抗値が低い短絡が発生した場合、短絡点に大電流が集中して流れるため、電池の発熱が加速して過熱に至ることがある。エネルギー密度の高い非水電解質二次電池ではこのような現象を回避するために、製造上の観点のほかに、電池構成上の観点からも様々な安全対策がなされている。
一般的には、電池が内部短絡を起こしたときの発熱を活用して、約135℃で細孔が閉塞してイオン電流の遮断を行うシャットダウン機能が付与されたセパレータが用いられている。シャットダウン機能により短絡電流が流れなくなり発熱が停止というものであるが、一方で電池内部が135℃を迎える必要があるため、電池の表面温度は約120℃まで上昇することとなり、その後の過熱が懸念される。
そこでセパレータ上に、アラミド等の耐熱性樹脂からなる多孔膜を形成することが提案されている(例えば、特許文献1)。アラミド等耐熱性樹脂は相当の高温下でも溶融しないので、特許文献1の技術を用いれば、いかなる過熱環境下でも正負極間の絶縁を保つことができると考えられる。
さらには、集電体表面に高い抵抗値を有する抵抗体層(炭素粉末とポリイミド樹脂との混合物からなる)を形成することにより短絡時の電流を抑制する方法が提案されている(例えば、特許文献2)。上述したように短絡箇所の抵抗値が低い場合に過熱が加速するので、特許文献2の技術を用いれば、内部短絡が発生しても抵抗値が大きくなるため、過熱が抑制されると考えられる。
特開平09−208736号公報 特開平10−199574号公報
近年、電源である電池のみならず、電池を搭載した機器自身の安全性を高める動きが進んでいる。例えば機器の温度上昇により使用者に火傷を負わさないためのガイドラインとして、電池表面温度は80℃以下に抑制する必要がある。
しかるに特許文献1の技術では、耐熱性樹脂からなる多孔膜自身は高い耐熱性を示すものの、下地のセパレータがシャットダウンする温度まで短絡反応が継続し、この影響で短絡箇所が拡大してさらなる過熱を招くことは免れない。
特許文献2の技術は抵抗体層により内部短絡部の抵抗値が上がるために、微細な異物の混入で発生する小規模な内部短絡であれば、上述した所望条件(電池表面温度80℃以下)は達成できる。しかし釘のような径の大きな異物が外部から刺さって短絡が発生した場合、正極および負極から活物質を含む合剤層が脱落し、無垢の集電体(アルミニウム箔や銅箔)が現出する。この新たに現出した集電体の分だけ短絡箇所が広がって過熱が進むと、抵抗体層中の樹脂が溶融あるいは消失して所望の効果が発揮できなくなる。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、釘のように大きな異物が刺さって電池内部に応力を加えながら短絡が起こった場合でも、電池表面温度の過度な上昇を抑制しうる、安全性の極めて高い非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の非水電解質二次電池は、リチウム複合酸化物と結着剤と導電剤とを含む合剤層をアルミニウム集電体の表面に配置した正極を有し、合剤層と集電体との界面に300℃以上の耐熱性を有する耐熱性絶縁体を含む層を配置したことを特徴とする。
特許文献2の場合、炭素粉末などのフィラーを高耐熱性樹脂によって集電体に保持させていたが、釘刺しによる合剤層の脱落に対する耐性を付与する効果がない上に、いかに耐熱性が高いとはいえ樹脂であるがゆえに、短絡部周辺が250℃を超えるような高熱領域に入った場合、樹脂が溶融あるいは消失することになる。しかるに本発明の場合、耐熱性絶縁体は300℃以上の耐熱性を有する上に、合剤と絡まる構造がとれるので密着性が向上し、上述した懸念が払拭できる。
本発明によれば、同時に多数の短絡点が生じる過酷な状況においても、効果的に短絡点を絶縁化し内部短絡によるジュール発熱の発生を抑制し、電池表面の最高到達温度を80℃以下に抑制することが可能となる。よって、非水電解質二次電池の高エネルギー密度という特質を維持しながら、従来よりも安全性を高めた非水電解質二次電池を提供することが可能となる。
本発明を実施するための最良の形態について、以下に詳述する。
請求項1に記載の発明は、リチウム複合酸化物と結着剤と導電剤とを含む合剤層をアルミニウム箔集電体の表面に配置した正極を有した非水電解質二次電池であって、合剤層と集電体との界面に300℃以上の耐熱性を有する耐熱性絶縁体を含む層を配置したことを特徴とする。合剤層と集電体との界面に、短絡時に溶融あるいは消失する恐れのない耐熱性絶縁体を配置し、これを合剤と絡めることにより、いかなる短絡環境下でも電池表面の最高到達温度を80℃以下に制御することが可能となる。なお「300℃以上の耐熱性を有する」とは、1〜10℃/分という昇温条件で熱重量−示差熱分析(TG−DTA)を行ったときに300℃以下の領域で試料の重量変化が5%以内ということを表す。なお耐熱性絶縁体を含む層の厚みは特に限定されないものの、短絡抑制機能を十分に確保しつつ設計容量を維持する観点から、1μm以上、望ましくは2〜10μmとするのがよい。1μm未満では本発明の効果が十分に発揮できず、10μmを超える場合はアルミニウム集電体を介した正極の電子伝導性が低下する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の内容に基づき、耐熱性絶縁体が炭化アルミニウム化合物であることを特徴とする。Al43などの炭化アルミニウム化合物は700℃以上の耐熱性を有する絶縁性のセラミックであり、釘刺しのような同時に多数の短絡点
が生じる過酷な状況においても十分な機械的強度及び耐熱性を保持することができる。またこの化合物は単に耐熱性が高いだけではなく、作製が容易(正極を炭化水素雰囲気中で焼成することにより形成可能)であるので、量産性が高いという観点からも好ましい。
図1は本発明の非水電解質二次電池の正極の要部模式断面図である。アルミニウム集電体2の表面に合剤粒子4がコーティングされた正極を、500℃近傍に加熱して一旦真空とした後に炭化水素ガスを導入した炉内に入れると、アルミニウム集電体2と合剤粒子4との接触界面6以外の部位でアルミニウムと炭化水素ガスとの反応が起こり、炭化アルミニウム化合物の母相3が生成する。母相3は反応が進むにつれて樹枝状体1に成長し、合剤粒子4を包み込む形状をなすことにより、本発明の耐熱性絶縁体を含む層5が形成される。樹脂状体1はアルミニウム集電体2と化学的に結合されているため、耐熱性絶縁体を含む層5の効果として合剤粒子4の脱落は強力に抑制される。また炭化アルミニウム化合物は絶縁体であるが、合剤粒子4はアルミニウム集電体2との接触界面6で電気的接続が取れているので、特許文献2とは異なり電池の内部抵抗を増加することはない。
引続き、本発明の主たる構成要素について詳述する。
正極には、合剤として従来用いられているリチウム複合酸化物、結着剤および導電剤を、特に限定なく用いることができる。例えば活物質であるリチウム複合酸化物としてはLiCoO2およびその置換物、LiNiO2およびその置換物などを用いることができる。また結着剤には、ポリテトラフルオロエチレン(以下PTFEと略記)、変性アクリロニトリルゴム粒子、ポリフッ化ビニリデン(以下PVDFと略記)等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。PTFEや変性アクリロニトリルゴム粒子は、正極合剤を含むペーストの増粘剤となるカルボキシメチルセルロース(以下CMCと略記)、ポリエチレンオキシド、変性アクリロニトリルゴム等と組み合わせて用いることが好ましい。さらに導電剤としては、アセチレンブラック(以下ABと略記)、ケッチェンブラック、各種黒鉛等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
負極についても、合剤として従来用いられている活物質および結着剤を、特に限定なく用いることができる。例えば活物質には黒鉛などの炭素材料もしくはSiやSnなどを含む合金材料を単独および複合化して用いることができる。また結着剤には、上述した正極の結着剤以外にスチレン−ブタジエン共重合体(以下SBRと略記)を用いることができる。
セパレータには、ポリオレフィン樹脂の単層または多層からなる従来のセパレータを特に限定なく用いることができる。セパレータの厚みは、特に限定されないが、15〜25μm程度であることが望ましい。
非水電解質には、リチウム塩を溶質として溶解した非水溶媒が好ましく用いられる。リチウム塩および非水溶媒ともに特に限定されないが、リチウム塩としては、例えばLiPF6、LiBF4等が好ましく、非水溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等を用いることが好ましい。非水溶媒は、1種を単独で用いるよりも、2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。また、非水電解質には、添加剤として、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン等を添加することが望ましい。
以下、本発明を実験および実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(i)正極の作製
コバルト酸リチウム3kgと、結着剤として呉羽化学(株)製のPVDF#1320(PVDFを12重量%含むN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMP)溶液)1kgと、AB90gと、適量のN−メチルピロリドン(以下NMPと略記)とを双腕式練合機にて攪拌し、正極合剤ペーストを調製した。このペーストを15μm厚のアルミニウム集電体に塗布乾燥して、正極合剤層を形成した。その後、アルミニウム集電体と合剤層との総厚みが160μmになるよう圧延し、直径18mm、高さ65mmの円筒形の電池ケースに挿入可能な幅と長さに裁断した。これを500℃に加熱して一旦真空とした後に炭化水素ガスを導入した炉内に30分入れることにより、合剤層とアルミニウム集電体との界面に炭化アルミニウムを含む層を有する正極を作製した。ここで炭化アルミニウムを含む層の厚みは、以下の要領で測定した。すなわち極板の空隙にエポキシ樹脂を充填し、硬化させた。その後、極板平面に対し垂直に切断し、切断面を平滑に研磨して電子顕微鏡にて観察した。その結果、炭化アルミニウムを含む層の厚みは2μmであった。
(ii)負極の作製
人造黒鉛3kgと、結着剤として日本ゼオン(株)製のBM−400B(SBRの変性体を40重量%含む水性分散液)75gと、増粘剤としてCMC30gと、適量の水とを双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤ペーストを調製した。このペーストを10μm厚の銅集電体に塗布乾燥して、負極合剤層を形成した。その後、銅集電体と合剤層との総厚みが180μmになるよう圧延し、直径18mm、高さ65mmの円筒形の電池ケースに挿入可能な幅と長さに裁断し、負極を得た。
(iii)電解液の調製
エチレンカーボネートと、メチルエチルカーボネートとを、体積比1:3で含む混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1mol/Lの濃度で溶解し、非水電解質を調製した。
(iv)電池の組立
上述した正負極を、厚み20μmのポリエチレン樹脂の単層からなるセパレータを介して捲回し、極板群を構成した。この極板群を直径18mm、高さ65mmの円筒形の電池ケース内に挿入し、上述した電解液を5.5g秤量して電池ケース内に注液し、ケースの開口部を封口し、公称容量が2000mAhの円筒形非水電解質二次電池を作製した。これを実施例1の電池とする。
(実施例2〜6)
実施例1の電池に対して、正極の500℃加熱時間を10分、15分、60分、120分、150分とすることにより炭化アルミニウムを含む層の厚みを0.5、1、5、10、12μmとしたこと以外は、実施例1と同様に円筒形非水電解質二次電池を作製した。これを実施例2〜6の電池とする。
(比較例1)
実施例1の電池に対し、炭化アルミニウムを含む層を形成させなかったこと以外は、実施例1と同様に円筒形非水電解質二次電池を作製した。これを比較例1の電池とする。
(比較例2)
実施例1の電池に対し、炭化アルミニウムを含む層に代えて特許文献2の抵抗体層(炭素粉末とポリイミド樹脂との混合物からなる)を2μmの厚みで形成したこと以外は、実施例1と同様に円筒形非水電解質二次電池を作製した。これを比較例2の電池とする。
上述した電池の評価に先立ち、比較例1の電池を用いて、釘刺し短絡時の短絡箇所近傍の状況把握を行った。
まず比較例1の電池10セルに対し、以下の充電を行った。
定電流充電:1400mA(終止電圧4.25V)
定電圧充電:4.25V(終止電流100mA)
この充電後の電池を分解し、電解液が含浸された状態の極板群を取り出してその最外周に熱電対を取り付け、室温環境下で、熱電対の近傍に直径2.7mmの鉄製丸釘を5mm/秒の速度で深さ2mmに達するように刺し、釘刺し後0.5秒後の温度を測定した。
その結果、10セルの平均温度は286℃、最高で295℃となった。すなわち短絡箇所近傍では300℃近くまで昇温するので、釘刺しなどの異常時を想定した耐熱温度は300℃以上とする必要がある。
引き続き、各電池に対して以下の評価を行った。結果を(表1)に示す。
(釘刺し試験)
各例につき1セルずつを選び出し、電池を分解せずに電池ケース側面に熱電対を取り付けたことと、釘を電池に貫通させたこと以外は上述した短絡点近傍の状況把握に沿って試験を行った。電池側面の最高到達温度を(表1)に記す。
(放電特性)
各例につき1セルずつを選び出し、以下の条件で充放電を行った。
定電流充電:1400mA(終止電圧4.20V)
定電圧充電:4.20V(終止電流100mA)
定電流放電:4000mA(終止電圧300V)
定電流充電:1400mA(終止電圧4.20V)
定電圧充電:4.20V(終止電流100mA)
定電流放電:400mA(終止電圧300V)
4000mA放電容量を400mA放電容量で除した値を百分率にして(表1)に記す。
Figure 2007012496
正極に炭化アルミニウムを含む層を形成させなかった比較例1は、短絡箇所が拡大することによる過熱の影響を受けて、電池側面の最高到達温度が安全基準である80℃を大幅に上回った。一方炭化アルミニウムを含む層に代えて特許文献2の抵抗体層を設けた比較例2もまた、比較例1ほどではないものの最高到達温度が80℃を上回った。この電池を分解したところ、釘刺し箇所近傍の正極合剤が脱落していることがわかった。このことから、釘刺しにより正極から合剤層が脱落して無垢のアルミニウム集電体が現出し、この短絡箇所が早々に300℃近傍になった時点で抵抗体層中の樹脂が溶融あるいは消失し、所望の効果が発揮できなくなったことが考えられる。
一方、本発明の実施例1〜6の場合、電池側面の最高到達温度を80℃以下に抑制することができた。ここで実施例1の電池を分解したところ、炭化アルミニウムが樹枝状に成長していることと、釘刺し箇所近傍でも正極合剤は脱落していないことがわかった。このことから、炭化アルミニウムを含む層において樹枝状の炭化アルミニウムが合剤を包み込むことにより合剤の脱落が抑制され、その結果として短絡箇所が釘の面積程度に抑制されて過熱が進みにくくなったと考えられる。また仮に短絡箇所の一部が徐々に昇温して300℃近傍に達しても、炭化アルミニウム自身の耐熱性が極めて高いために消失することがなく、耐熱効果を持続できたことも奏効したと考えられる。
ただし炭化アルミニウムを含む層が1μm未満である実施例2は、本発明の効果がやや薄れる結果となった。さらに炭化アルミニウムを含む層が10μmを超える実施例6は、放電特性がやや低下する結果となった。これは絶縁体である炭化アルミニウムが抵抗となって正極の電子伝導性がやや低下した影響であると考えられる。したがって炭化アルミニウムなどの耐熱性絶縁体を含む層の厚みは1〜10μmの範囲であるのが好ましい。
なお本実施例では、一例として円筒型電池の場合を示したが、本発明の電池の形状はこれに限定されるものではない。
本発明によれば高いエネルギー密度を有するだけでなく優れた安全性をも有する非水電解質二次電池が提供できるため、携帯電子機器等の小型電源だけでなく、EVなどの大型
電源へも展開できる技術として有用である。
本発明の非水電解質二次電池の正極の要部模式断面図
符号の説明
1 樹枝状体
2 アルミニウム集電体
3 母相
4 合剤粒子
5 耐熱性絶縁層
6 接触界面


Claims (2)

  1. 合剤としてリチウム複合酸化物と結着剤と導電剤とを含む合剤層を、アルミニウムを主体とする集電体の表面に配置した正極を有する非水電解質二次電池であって、
    前記合剤層と前記集電体との界面に、300℃以上の耐熱性を有する耐熱性絶縁体を含む層を配置したことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記耐熱性絶縁体は炭化アルミニウム化合物であることを特徴とする、請求項1記載の非水電解質二次電池。
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