JP2007009140A - 感光性共重合物、その組成物、硬化物、製造法、基材、物品及び用途。 - Google Patents

感光性共重合物、その組成物、硬化物、製造法、基材、物品及び用途。 Download PDF

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Ryutaro Tanaka
竜太朗 田中
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光代 西頭
Takao Koyanagi
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Abstract

【課題】高耐熱で優れた感度、現像性等の感光特性を保持しつつ、基板のフレキシビリティ等の点で充分満足させる性能を有した感光性樹脂組成物を開発すること。
【解決手段】多塩基酸無水物(a)、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)及び任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)の反応物である感光性基を有する重合物と、ポリアミド化合物(d)である感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる共重合物(A)。

Description

本発明は、耐熱性に優れ、感度、現像性等の感光特性を保持しつつ、フレキシビリティーに富む新規な感光性共重合物、その組成物、硬化物、製造法、基材、物品、及び用途に関するものである。
近年、プリント配線板は携帯機器の小型軽量化や通信速度の向上をめざし、高精度、高密度化が求められており、それに伴いソルダーマスクへの要求も益々高度となり、従来の要求よりも、よりフレキシブル性を保ちながらハンダ耐熱性、無電解金メッキ耐性、基板密着性、耐薬品性等に優れる性能を併せ持つことが要求されている。その要求に対応するため、ポリイミド樹脂を主体とした感光性樹脂組成物について、多くの提案がなされている。
例えば、特許文献1や特許文献2には、感光性を有するポリイミド前駆体を主成分とする樹脂組成物が、又特許文献3には、感光性を有する可溶性ポリイミド樹脂を主成分とした樹脂組成物が提案されている。
特開平5−5995号公報 特開平5−19475号公報 特開平11−52572号公報
しかしながら、基本的にポリイミド樹脂を主体とした感光性組成物の場合、工程中に高温下でイミド化を行う必要があり、工業的に不利な要素を有している。そのため、特許文献1、特許文献2に記載の樹脂組成物は、イミド化の際に形成すべきパターンに熱変形が生じて、綿密なパターン形成を難しくするという問題点が生じた。
又特許文献3に記載の樹脂組成物は、高温でのイミド化工程の煩雑さに加え、感度がよくなることと現像性がよくなることとが両立しないという問題点を残していた。
このように、ポリイミド樹脂を主要成分とする樹脂組成物からなるソルダーマスク組成物においては、近年改善要求の強い感度や現像性に関して不十分であったり、フレキシビリティ等を兼ね備えるという面において、充分満足させる製品を生み出すまでには至らず、実用化されていないのが現状である。
本発明は、かかる問題を解決せしめ、感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる共重合物を必須成分とすることにより、優れた感度、現像性等の感光特性を保持しつつ、基板のフレキシビリティ等の点で充分満足させる性能を有した感光性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意検討の結果、感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる共重合物が、これまでの感光性樹脂の問題点を克服できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる共重合物(A)、
(2)感光性基を有する重合物が、多塩基酸無水物(a)、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)及び任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)の反応物である、前項(1)に記載の共重合物(A)、
(3)感光性基を有しない重合物が、ポリアミド化合物(d)である、前項(1)又は(2)に記載の共重合物(A)、
(4)多塩基酸無水物(a)が四塩基酸二無水物であり、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)が分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(e)と(メタ)アクリル酸または桂皮酸との反応物である前項(2)又は(3)に記載の共重合物(A)、
(5)分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(e)のエポキシ当量が100〜3000eq/gである前項(4)に記載の共重合物(A)、
(6)共重合物(A)を得る反応において、ポリアミド化合物(d)が末端にアミノ基を有する化合物であって、多塩基酸無水物(a)、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)及び任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)の反応物に対する、ポリアミド化合物(d)の当量比が、0.5〜2.0である前項(3)〜(5)のいずれか一項に記載の共重合物(A)、
(7)共重合物(A)の酸価が15〜600mgKOH/gである前項(1)〜(6)のいずれか一項に記載の共重合物(A)、
(8)前項(1)〜(7)のいずれか一項に記載の共重合物(A)に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物、
(9)前項(1)〜(7)のいずれか一項に記載の共重合物(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、
(10)更に光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする前項(9)に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、
(11)(1)前項(1)〜(7)のいずれか一項に記載の共重合物(A)、
(2)任意成分として光重合開始剤(B)、
(3)反応性架橋剤(C)、
(4)任意成分として硬化成分(D)、
(5)任意成分として揮発性溶剤(E)、
を含有することを特徴とする前項(9)に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、
(12)前項(9)〜(11)のいずれか一項に記載の組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物、
(13)前項(8)又は(12)に記載の硬化物の層を有する基材、
(14)前項(13)に記載の基材を有する物品、
に関する。
本発明により、耐熱性に優れ、感度、現像性等の感光特性を保持しつつ、フレキシビリティーに富む新規な感光性共重合物、その組成物、硬化物、製造法、基材、物品、及び用途が得られた。
本発明における感光性基を有する重合物とは、分子中にエチレン性不飽和基を有している重合物を表す。
また、本発明における感光性基を有しない重合物とは、分子中にエチレン性不飽和基を有していない重合物をあらわす。
ここで、エチレン性不飽和基とは、2価の炭化水素基すなわちCH=CH−や、CH=C(CH)−等のことである。
本発明の感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる共重合物とは、感光性基を有する重合物の一部と感光性基を有しない重合物の一部が、直接または結合基を介して結合し、実質的に共重合体を形成した化合物を表す。
本発明において用いられる感光性基を有する重合物について説明する。本発明で用いられる感光性基を有する重合物としては分子中にエチレン性不飽和基を有する重合物であれば使用することが出来るが、好ましくは、多塩基酸無水物(a)、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)及び任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)の反応物である。
ここで多塩基酸無水物(a)としては一般に用いられているものであればいずれも使用可能であり、具体的にはピロメリット酸無水物、エチレングリコール−ビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセリン−ビス(アンヒドロトリメリテート)モノアセテート、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等のナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物等のビフェニルテトラカルボン酸二無水物;3,3',4,4'−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,4−アンヒドロジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチルシクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3a,4,5,9b−テトラヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン2,3,4,5−チオフェンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルフォン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、オキシジフタル酸二無水物等が挙げられるが、四塩基酸二無水物(テトラカルボン酸二無水物)が好ましい。これら多塩基酸無水物(a)は単独で、もしくは2種以上を併用することができる。
次に、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)としては、分子中に不飽和基を有するジオール化合物であればいずれも使用可能であり、制限なく使用できるが、特に組成物として用いた際、耐熱性を上げるために、分子中に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(e)と分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(f)を反応させて得られる化合物であることが好ましい。
本発明で用いうる分子中に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ化合物(e)は、例えばポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂等が挙げられるが、ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂、各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂が好ましい。これらは通常フェノール性水酸基を2個以上有する化合物をグリシジル化して得ることができるが、これらに限定されるものではなく、分子中に少なくとも2個のグリシジル基を有する化合物であれば制限なく用いることができる。ここで、多官能エポキシ樹脂とはグリシジル基を2個以上有するエポキシ樹脂のことである。
ポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールC型エポキシ樹脂、ビスフェノールK型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールAP型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジメチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジメチルビスフェノールS型エポキシ樹脂、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ樹脂等のビスフェノール型ジエポキシ化合物;水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールS型エポキシ樹脂、水素化2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ樹脂等の水素化ビスフェノール型ジエポキシ化合物、;4,4'−ビフェニルフェノール、テトラメチル−4,4'−ビフェノール、ジメチル−4,4'−ビフェニルフェノール又はビフェノール若しくはテトラメチルビフェノール等のビフェノール類、1−(4−ヒドロキシフェニル)−2−[4−(1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エチル)フェニル]プロパン、2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、ビキシレノール、4,4'−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、トリスヒドロキシフェニルメタン、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロガロール、ジイソプロピリデン骨格を有するフェノール類、1,1−ジ−4−ヒドロキシフェニルフルオレン等のフルオレン骨格を有するフェノール類、フェノール化ポリブタジエン等のポリフェノール化合物のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂が挙げられる。
各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物である多官能エポキシ樹脂としては、例えばフェノール、クレゾール類、エチルフェノール類、ブチルフェノール類、オクチルフェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフトール類等の各種フェノールを原料とするノボラック樹脂、キシリレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノールノボラック樹脂、ビフェニル骨格含有フェノールノボラック樹脂、フルオレン骨格含有フェノールノボラック樹脂、フラン骨格含有フェノールノボラック樹脂等の各種ノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物が挙げられる。
脂環式エポキシ樹脂としては、例えばシクロヘキサン等の脂肪族骨格を有する脂環式エポキシ樹脂が挙げられ、脂肪族系エポキシ樹脂としては、例えば1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ペンタエリスリトール等の多価アルコールのグリシジルエーテル化物が挙げられる。
複素環式エポキシ樹脂としては、例えばイソシアヌル環、ヒダントイン環等の複素環を有する複素環式エポキシ樹脂が挙げられ、グリシジルエステル系エポキシ樹脂としては、例えばヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等のカルボン酸類からなるエポキシ樹脂が挙げられ、グリシジルアミン系エポキシ樹脂としては、例えばアニリン、トルイジン等のアミン類をグリシジル化したエポキシ樹脂が挙げられる。
ハロゲン化フェノール類をグリシジル化したエポキシ樹脂としては、例えば臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のハロゲノ化ビスフェノール型ジエポキシ化合物;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンのエポキシ樹脂等のビスフェノール型ジエポキシ化合物;ブロム化ビスフェノールA、ブロム化ビスフェノールF、ブロム化ビスフェノールS、ブロム化フェノールノボラック、ブロム化クレゾールノボラック、クロル化ビスフェノールS、クロル化ビスフェノールA等のハロゲン化フェノール類をグリ
シジル化したエポキシ樹脂が挙げられる。
その他、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン若しくはジ−ter.ブチルハイドロキノン等のハイドロキノン類、又はレゾルシノール若しくはメチルレゾルシノール等のレゾルシノール類、又はカテコール若しくはメチルカテコール等のカテコール類、又はジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシメチルナフタレン若しくはジヒドロキシジメチルナフタレン等のジヒドロキシナフタレン類のグリシジル化物やフェノール類若しくはナフトール類とアルデヒド類との縮合物、又はフェノール類若しくはナフトール類とキシリレングリコールとの縮合物、又はフェノール類とイソプロペニルアセトフェノンとの縮合物、又はフェノール類とジシクロペンタジエンとの反応物、又はビスメトキシメチルビフェニルとナフトール類若しくはフェノール類との縮合物のグリシジル化物、ポリサルファイドジグリシジルエーテル等のポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物等が挙げられる。これらは、市販若しくは公知の方法により得ることができ、またこれらのものに制限されない。
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(e)の市販品としては、例えばエピコート828、エピコート1001、エピコート1002、エピコート1003、エピコート1004(いずれもジャパンエポキシレジン製)、エポミックR−140、エポミックR−301、エポミックR−302、エポミックR−304(いずれも三井化学製)、DER−331、DER−332、DER−324(いずれもダウ・ケミカル社製)、エピクロン840、エピクロン850(いずれも大日本インキ製)、UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、YD−8125(東都化成社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;UVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−2001、YDF−2004、YDF−8170(いずれも東都化成社製)、エピクロン830、エピクロン835(いずれも大日本インキ製)等のビスフェノールF型エポキシ樹脂;HBPA−DGE(丸善石油化学製)、リカレジンHBE−100(新日本理化製)等の水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂;DER−513、DER−514、DER−542(いずれもダウ・ケミカル社製)等の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂;セロキサイド2021(ダイセル製)、リカレジンDME−100(新日本理化製)、EX−216(ナガセ化成製)等の脂環式ジエポキシ化合物;ED−503(旭電化製)、リカレジンW−100(新日本理化製)、EX−212、EX−214、EX−850(いずれもナガセ化成製)等の脂肪族ジグリシジルエーテル化合物;FLEP−50、FLEP−60(いずれも東レチオコール製)等のポリサルファイド型ジグリシジルエーテル化合物;YX4000(ジャパンエポキシレジン製)等のビキシレノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(e)は、エポキシ当量が100〜3000eq/gであるものが好ましい。
エポキシ当量が100未満の場合は、用いて作った共重合物(A)の分子量が小さすぎて成膜が困難となる可能性あり、また一方、3000を超えると、得られる共重合物(A)の分子あたりの感光性基の濃度が少なくなるため、感光性が不十分となる可能性がある。
また、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(f)としては、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸であれば、制限無く用いることができるが、組成物としたときの感光性を高めるため、(メタ)アクリル酸又は桂皮酸が特に好ましい。
化合物(b)を得るための、化合物(e)と化合物(f)との反応は、無溶剤又は有機溶媒中で、或いは後述する架橋剤(B)等の単独又は混合有機溶媒中で反応させることにより得ることができる。
ここで用いることができる有機溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類;γ−ブチロラクトン等の環状エステル類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
この反応における原料の仕込み割合としては、分子中にエチレン性不飽和基を有するモノカルボン酸化合物(f)を、分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物(e)1当量に対し80〜120当量%であることが好ましい。この範囲を逸脱した場合、反応中にゲル化を引き起こす恐れや、最終的に得られる本発明の目的物である感光性基を含有する重合物と感光性基を含有しない重合物とを反応させて得られる共重合物(A)の熱安定性が低くなる恐れがある。
化合物(e)と化合物(f)との反応時には、熱重合反応を抑えるため熱重合禁止剤を加えることが好ましく、熱重合禁止剤の使用量は、反応生成物に対して0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。使用しうる熱重合禁止剤としては、ハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール等が挙げられる。
また、化合物(e)と化合物(f)との反応時には反応を促進させるために触媒を使用することが好ましく、該触媒の使用量は、反応生成物に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量%である。その際の反応温度は60〜150℃、好ましくは80〜130℃であり、また反応時間は、3〜60時間、好ましくは5〜40時間である。この反応で使用しうる触媒としては、例えばジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、トリフェニルホスフィン、トリフェニルスチビン、メチルトリフェニルスチビン、2−エチルへキサン酸クロム、オクタン酸クロム、2−エチルへキサン酸亜鉛、オクタン酸亜鉛、オクタン酸ジルコニウム、ジメチルスルフィド、ジフェニルスルフィド等が挙げられるが、これらのものに制限されない。
分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)は市販品を用いることもでき、具体的には、KAYARAD R−9451、KAYARAD R−114、KAYARAD R−115(いずれも日本化薬製)などが挙げられる。
任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)としては、2個の水酸基が2個の相違なる炭素原子に結合している脂肪族あるいは脂環式化合物で、あれば全て用いることができ、具体的には、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ヒドロベンゾイン、ベンズピナコール、シクロペンタン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,2−ジメタノール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、末端に水酸基を有するブタジエン−アクリロニトリル共重合体、末端に水酸基を有するスピログリコール、末端に水酸基を有するジオキサングリコール、末端に水酸基を有するトリシクロデカン−ジメタノール、末端に水酸基を有しポリスチレンを側鎖に持つマクロモノマー、末端に水酸基を有しポリスチレン−アクリロニトリル共重合体を側鎖に持つマクロモノマー等のジオール化合物もしくは、これらのジオール化合物とエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のオキサイド類との反応物が挙げられるが、これらのものに制限されない。
このようにして得られた分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)、化合物(b)以外のジオール成分(c)と多塩基酸無水物(a)との反応物は例えば、次のような方法で得ることが出来る。
分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)、化合物(b)以外のジオール成分(c)と多塩基酸無水物(a)との量比は、多塩基酸無水物(a)のモル量を1としたとき、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)と化合物(b)以外のジオール成分(c)との和が0.5以上2以下である。
反応溶媒は用いても用いなくてもよく、必要に応じて用いる場合、用いることが出来る溶媒は、原料および生成物が溶解すれば特に限定されないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、エチルメチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のエステル類;γ−ブチロラクトン等の環状エステル類;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
溶媒を用いるときの、原料の粘度については、原料および生成物が析出しない、または生成物を含む反応液の粘度が攪拌不能になる程度の高粘度にならない範囲であれば、特に限定されないが、好ましくは10〜90%、より好ましくは20〜70%である。
反応時間は、1時間から48時間であり、好ましくは2時間から12時間である。
反応温度は、原料および生成物が分解もしくは変性せず、必要に応じて用いている溶媒が沸騰ないし分解しない温度であれば特に制限はないが、20℃から150℃、好ましくは50℃から110℃である。
次に、本発明において用いられる感光性基を有しない重合物について説明する。
本発明に用いられる感光性基を有しない重合物としては、感光性基を有しない重合物であれば使用出来るが、好ましくは、耐熱性、柔軟性に富む化合物であることが好ましい。たとえば、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド前駆体および/またはポリイミド、ポリベンズオキサゾールなどの化合物があげられるが、ポリアミドが好適である。ここで用いうるポリアミドとしては特に限定されないが、耐熱性の観点から芳香族ポリアミドが好ましい。
上記芳香族ポリアミドは、芳香族若しくは脂環式ジカルボン酸又はその塩類と芳香族若しくは脂環式ジアミンとを用いて、芳香族骨格が入るように重縮合することにより得られることができる。このとき用いうる芳香族若しくは脂環式ジカルボン酸又はその塩類としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸又はそれらの塩類などがあげられ、好ましくは、イソフタル酸、テレフタル酸又はそれらの塩類である。これら芳香族若しくは脂環式ジカルボン酸又はその塩類は単独で、もしくは2種以上を併用することができる。
一方、芳香族若しくは脂環式ジアミンとしては、具体的には、4,4'−ジアミノジフェニルプロパン、3,4'−ジアミノジフェニルプロパン等のジアミノジフェニルプロパン類;4,4'−[1,3−フェニレンビス(1−メチリデン)]ビスアニリン、4,4'−[1,4−フェニレンビス(1−メチリデン)]ビスアニリン、p−フェニレンジアミン等のビスアニリン類;m−フェニレンジアミン、クロル−p−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン類;4,4'−オキシジアニリン、2,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル等のジアミノジフェニルエーテル類、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、α,ω−ビス(3−アミノフェノキシ)アルカン類;4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,4'−ジアミノジフェニルメタン、2,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−メチルアニリン)等のジアミノジフェニルメタン類;4,4'−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4'−ジアミノジフェニルスルフィド等のジアミノジフェニルスルフィド類;4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4'−ジアミノジフェニルスルフォン等のジアミノジフェニルスルフォン類;1,5−ジアミノナフタレン;等のジアミノナフタレン類;3,3'−ジメチルベンジジン、3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン、3,3'−ジクロロベンジジン、2,2'−ジクロロベンジジン、3,3',5,5'−テトラクロロベンジジン等のベンジジン類;2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、3,5−ジアミノ安息香酸、3,5−ビス(4−アミノフェノキシ)安息香酸等の芳香族ジアミン、イソホロンジアミン等が挙げられ、好ましくは、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、2,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジアミノジフェニルエーテル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)からなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の芳香族ジアミン等が挙げられる。これら芳香族または脂環式ジアミンは単独で、もしくは2種以上を併用することができる。
上記の芳香族若しくは脂環式ジカルボン酸又はその塩類と芳香族若しくは脂環式ジアミンとを反応させることにより、末端にアミノ基を有するポリアミド化合物(d)を合成することができる。
芳香族若しくは脂環式ジカルボン酸又はその塩類と芳香族若しくは脂環式ジアミンを反応させて、末端にアミノ基を有するポリアミド化合物(d)を得る方法としては、公知の方法を用いることができる。たとえば、触媒下にて、無溶媒で混合し、加熱溶融ののち、高真空下で重合する方法、触媒下でトルエンやキシレンとN−メチル−2−ピロリドンなどの極性溶媒との還流脱水による方法、ジカルボン酸のハロゲン化物をジアミンと反応させる方法、ジカルボン酸を酸ハロゲン化物に変換し、ジアミンと反応させる方法、ジカルボン酸をジシクロヘキシルカルボジイミド等で活性エステル化し、ジアミンと反応させる方法などが挙げられる。
用いられる有機溶媒は、得られるポリアミド化合物(d)の良溶媒であれば特に制限はないが、次に感光性基を含有する重合物と反応させることを考慮して選択することが望ましい。使用できる有機溶媒としては、具体的にはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、フェノール、クレゾール、キシレノール、クロロフェノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グライム、ジグライム、トリグライムなどが挙げられるが、これらのものに制限されない。これらの溶媒は単独あるいは二種以上混合して用いることができる。溶媒の使用量は、反応が進行する程度であれば特に制限はないが、固形分濃度が通常5〜50重量%となる量を使用するのが好ましい。5重量%未満であると、反応性やその後感光性基を含有する重合物と反応させた際の成膜性が乏しくなる。50重量%を超過すると、生成したポリアミド化合物の一部が析出したり、粘度が高くなりすぎたりして取り扱うのが難しくなる。
本発明の共重合物(A)において、好ましい態様としては、感光性基を有する重合物として、四塩基酸二無水物(多塩基酸無水物(a))と、分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(e)と(メタ)アクリル酸または桂皮酸との反応物(分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b))との反応物を、また感光性基を有しない重合物として、ポリアミド化合物(d)を用いるのが好ましく、本発明の共重合物(A)としては、これら重合物を反応させて得られる共重合物であることが好ましい。
共重合物(A)を得る方法としては、上記によって得られた感光性基を有する重合物の一部と、同じく上記によって得られた感光性基を有しない重合物の一部とを、直接結合または結合基を介して結合させることにより得ることができる。直接結合させる方法としては、例えば一方に一部に酸無水物構造、酸ハロゲン物構造、活性エステル構造、イソシアネート構造を有する重合物を、他方に一部に水酸基、アミノ基等の官能基を有する重合物を用い、これらを無溶媒または、これらが可溶な溶媒中にて反応させて得ることができる。それらの反応には、結合に関与する官能基に適した公知の反応条件が適用できる。また、結合基を介して結合させる方法としては、例えばそれぞれの重合物に水酸基、アミノ基、カルボキシル基等の容易に修飾が可能な官能基を付与し、これらの官能基と反応しうる官能基を2つ以上分子内に有する化合物を用いて、共重合物(A)を得ることができる。
共重合物(A)を得るより好適な具体的な方法としては、例えば、感光性基を有する重合物として多塩基酸無水物(a)、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)、任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)との反応物に対して、感光性基を有しない重合物として末端にアミノ基を有するポリアミド化合物(d)を、これらの当量比が0.5〜2.0となるような条件の下、可溶な溶媒中にて反応させることにより共重合物(A)を得ることができる。
例えば、酸無水物構造を含む重合物とアミノ基を有する重合物とを結合させる場合、必要に応じて、溶媒及び/又は触媒を加えて、結合させることができる。
このとき用いることができる溶媒は、それぞれの重合物ならびに生成物を溶解できれば特に限定されないが、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどがあげられる。
反応液の固形分濃度は、10〜60%、好ましくは20〜40%である。
反応の温度は、10〜150℃、好ましくは20〜90℃である。
反応時間は、1〜24時間、好ましくは2〜12時間である。
本発明の共重合物(A)の酸価は、現像性の観点から、15〜600mgKOH/gであることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は活性エネルギー線によって容易に硬化し、硬化に際しては、各種活性エネルギー線を、その目的に応じて使い分けて照射することができる。これら活性エネルギー線は、1種類でも良いし、同時にまたは段階的に2種類以上を照射することもできる。
活性エネルギー線の具体例としては、紫外線、可視光線、赤外線、X線、ガンマー線、レーザー光線等の電磁波、アルファー線、ベータ線、電子線等の粒子線等が挙げられる。本発明の好適な用途を考慮すれば、これらのうち、紫外線、レーザー光線、可視光線、または電子線が好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化に際しては、活性エネルギー線の種類に応じて、必要な場合は光重合開始剤(B)を使用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に用いうる光重合開始剤(B)としては一般に用いられているものであればいずれも使用可能であり、具体的には、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノープロパン−1−オン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類、ベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン類、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキシド類、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミルなどのアミン類、ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、ポリアリールスルホニウム塩、メタロセン化合物ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−ノニルフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ジエトキシフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等のポリアリールヨードニウム塩等が挙げられ、好ましくはアセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ベンゾフェノン類、アシルホスフィンオキシド類、アミン類、があげられるが、これらのものに制限されない。これら光重合開始剤(B)の使用は任意で、使用する場合は単独で、もしくは2種以上を組合せて用いることができる。
さらに、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に用いうる光重合開始剤(B)には、例えばN,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類、トリ−n−ブチルホスフィン等のリン化合物、ヘキサクロロエタン等の塩素化合物などのような光重合促進剤を単独あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
これらの光重合開始剤(B)および光重合促進剤の配合割合は樹脂組成物の不揮発性成分100重量部に対して、通常0.1〜20重量部程度である。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に用いられる反応性架橋剤(C)としては一般に用いられているものであればいずれも使用可能ではあるが、(メタ)アクリル酸誘導体が挙げられる。その具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、水酸基含有(メタ)アクリレートと多カルボン酸化合物の酸無水物の反応物であるハーフエステル,ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセンポリプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸ネオペングリコールのε−カプロラクトン付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製のKAYARAD HX−220、HX−620等)、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールとε−カプロラクトンの反応物のポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、モノ又はポリグリシジル化合物と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレート、ポリオール化合物と有機ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリル酸化合物の反応物であるウレタン(メタ)アクリレート(例えば、日本化薬(株)製のKAYARAD UX−2201、UX−3301等)等を挙げることができるが、これらのものに制限されない。これら反応性架橋剤(C)は単独で、もしくは2種以上を組合せて用いることができる。
反応性架橋剤(C)としての水酸基含有(メタ)アクリレートと多カルボン酸化合物の酸無水物の反応物であるハーフエステルにおける水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。多カルボン酸化合物の酸無水物としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
反応性架橋剤(C)としてのモノ又はポリグリシジル化合物と(メタ)アクリル酸の反応物であるエポキシ(メタ)アクリレートにおけるモノ又はポリグリシジル化合物としては、例えば、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、グリセリンポリグリシジルエーテル、グリセリンポリエトキシグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリエトキシポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
反応性架橋剤(C)としてのポリオール化合物と有機ポリイソシアネート化合物と水酸基含有(メタ)アクリル酸化合物の反応物であるウレタン(メタ)アクリレートにおけるポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、シクロヘキサンジメチロール、トリシクロデカンジメチロール、1,6−ヘキサンジオール、2−ブチル−2−エチル−プロパンジオール、ビスフェノールAポリ(重合度:平均値としてn=4〜15)エトキシグリコール、ビスフェノールAポリ(重合度:平均値としてn=4〜15)プロポキシグリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトンジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール等を挙げることができる。
有機ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
水酸基含有(メタ)アクリル酸化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリ(重合度:平均値としてn=2〜10)エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(重合度:平均値としてn=2〜10)プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
これらの反応性架橋剤(C)の配合割合は樹脂組成物の不揮発性成分100重量部あたりで、通常0.1〜90重量部程度である。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、耐熱性をさらにあげる目的等で、任意成分として、必要に応じてその他の硬化成分(D)を添加することができる。硬化成分(D)としては一般に用いられているものであればいずれも使用可能であり、具体的には、例えばエポキシ化合物、オキサジン化合物等が挙げられる。硬化成分(D)は、光硬化後の樹脂塗膜に残存するカルボキシル基や水酸基と加熱により反応し、さらに強固な薬品耐性を有する硬化塗膜を得ようとする場合に特に好ましく用いられる。
硬化成分(D)としてのエポキシ化合物としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−A型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノール−Aノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−770(大日本インキ化学工業(株)製)、D.E.N438(ダウ・ケミカル社製)、エピコート154(ジャパンエポキシレジン(株)製)、RE−306(日本化薬(株)製)等が挙げられる。クレゾールノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−695(大日本インキ化学工業(株)製)、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S(何れも日本化薬(株)製)、UVR−6650(ユニオンカーバイド社製)、ESCN−195(住友化学工業(株)製)等が挙げられる。
トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、例えばEPPN−503、EPPN−502H、EPPN−501H(何れも日本化薬(株)製)、TACTIX−742(ダウ・ケミカル社製)、エピコートE1032H60(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンEXA−7200(大日本インキ化学工業(株)製)、TACTIX−556(ダウ・ケミカル社製)等が挙げられる。
ビスフェノールA型エポキシ樹脂としては、例えばエピコート828、エピコート1001(何れもジャパンエポキシレジン(株)製)、UVR−6410(ユニオンカーバイド社製)、D.E.R−331(ダウ・ケミカル社製)、YD−8125(東都化成(株)製)等が挙げられる。ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、例えばUVR−6490(ユニオンカーバイド社製)、YDF−8170(東都化成(株)製)等が挙げられる。
ビフェノール型エポキシ樹脂としては例えば、NC−3000、NC−3000H(何れも日本化薬(株)製)、YL−6121(ジャパンエポキシレジン(株)製等が挙げられ、ビキシレノール型エポキシ樹脂としては例えばYX−4000(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂としては、例えばエピクロンN−880(大日本インキ化学工業(株)製)、エピコートE157S75(ジャパンエポキシレジン(株)製)等が挙げられる。
ナフタレン骨格含有エポキシ樹脂としては、例えばNC−7000、NC−7300(何れも日本化薬(株)製)、EXA−4750(大日本インキ化学工業(株)製)等が挙げられる。脂環式エポキシ樹脂としては、例えばEHPE−3150(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられる。複素環式エポキシ樹脂としては、例えばTEPIC−L,TEPIC−H、TEPIC−S(何れも日産化学工業(株)製)等が挙げられる。
硬化成分(D)としてのオキサジン化合物としては例えば、B−m型ベンゾオキサジン、P−a型ベンゾオキサジン、B−a型ベンゾオキサジン(何れも四国化成工業(株)製)が挙げられる。
これら硬化成分(D)の使用は任意で、使用する場合は単独で、もしくは2種以上を組合せて用いることができる。
これらの硬化成分(D)の配合割合は樹脂組成物の不揮発性成分100重量部あたりで、通常0〜40重量部程度である。
この他に活性エネルギー線に反応性を示さない樹脂類(いわゆるイナートポリマー)、たとえばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ケトンホルムアルデヒド樹脂、フェノールまたはクレゾール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン樹脂、グアナミン樹脂、天然及び合成ゴム、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、及びこれらの変性物を用いることもできる。これらは40重量%までの範囲において用いることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物には、使用目的に応じて、粘度を調整する目的等で、任意成分として揮発性溶剤(E)を添加することも出来る。揮発性溶剤(E)としては一般に用いられているものであればいずれも使用可能であり、具体的には、例えばγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−ヘプタラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン類;ジオキサン、1,2−ジメトキシメタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン等のケトン類;フェノール、クレゾール、キシレノール、クロロフェノール等のフェノール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブブチルセロソルブ等のセロソルブ類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類;トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、シクロヘキサン等の炭化水素類;トリクロロエタン、テトラクロロエタン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類等、石油エーテル、石油ナフサ等の石油系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、カプロラクタム、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホラン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グライム、ジグライム、トリグライム等が挙げられ、好ましくはシクロペンタノン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンであるが、これらのものに制限されない。これら揮発性溶剤(E)を使用する場合は単独で、もしくは2種以上を組合せて用いることができる。
これらの揮発性溶剤(E)の配合割合は樹脂組成物の不揮発性成分100重量部に対して、通常0〜10000重量部程度である。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に用いうるその他の添加剤としては、例えばメラミン等の熱硬化触媒、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、チタン酸バリウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、シリカ、タルク、カオリン、クレーや金属粉末等の無機充填材及びそれらの表面処理剤、各種樹脂ビーズ等の有機充填材及びそれらの表面処理剤、アエロジル等のチキソトロピー付与剤、シリコーン系、フッ素系等のレベリング剤や消泡剤、分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤(例えば、ヒンダードアミン等)、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤等を併用することが出来る。
また、着色材料としては例えば、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系等の有機顔料、酸化チタン、酸化クロム、カーボンブラック、ベンガラ、群青、酸化亜鉛、硫酸バリウム、タルク等の無機顔料を併用することができる。
これら添加剤、着色材料は、プラネタリー、ニーダー、ロール、ボールミル、ロールミル、サンドミル、ディゾルバー等の混合機、混練機、分散機等により、一般公知の方法で混合することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、本発明の感光性基を含有する重合物と感光性基を含有しない重合物とを反応させて得られる共重合物(A)、任意成分の光重合開始剤(B)、反応性架橋剤(C)、任意成分の硬化成分(D)、及び任意成分の揮発性溶剤(E)を混合することにより得ることが出来る。本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に含まれる(A)、(B)、(C)、及び(D)成分の量は、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の不揮発分を100重量%とした場合、(A)成分は通常10〜98重量%、好ましくは15〜90重量%、(B)成分は通常0〜30重量%、(B)成分をも必須として含む場合は1〜10重量%が好ましく、(C)成分は通常1〜60重量%、好ましくは5〜20重量%であり、(D)成分は通常0〜30重量%で、(D)成分をも必須として含む場合は5〜20重量%が好ましい。(E)成分は通常、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物中の不揮発分が通常0〜98重量%、好ましくは10〜90重量%となるような割合で混合される。
本発明の感光性樹脂組成物は、樹脂組成物が支持フィルムと保護フィルムでサンドイッチされた構造からなるドライフィルム型のソルダーマスクとしても用いることもできる。
本発明の感光性樹脂組成物(液状又はフィルム状)は、電子部品の層間の絶縁材、光部品間を接続する光導波路やプリント基板用のソルダーマスク、カバーレイ等のレジスト材料として有用であり、又、カラーフィルター、印刷インキ、封止剤、塗料、コーティング剤、接着剤等としても使用できる。
本発明の感光性樹脂組成物の硬化物とは、紫外線等のエネルギー線照射により本発明の感光性樹脂組成物を硬化させたものであり、硬化は紫外線等のエネルギー線照射による常法によって行うことができる。例えば紫外線を照射する場合、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン灯、紫外線発光レーザー(エキシマーレーザー等)等の紫外線発生装置を用いればよい。
本発明の硬化物の層を有する基材とは、感光性樹脂組成物を紫外線等のエネルギー線照射により硬化させた層状の硬化物を有する基材であり、例えばレジスト膜、ビルドアップ工法用の層間絶縁材や光導波路としてプリント基板、光電子基板や光基板のような電気・電子・光部品が挙げられる。これらの基材を有する本発明の物品としては、例えば、コンピューター、家電製品、携帯機器等が挙げられる。この硬化物層の膜厚は0.5〜160μm程度で、1〜100μm程度が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物を使用した物品、例えばプリント配線板は、例えば次のようにして得ることができる。即ち、液状の樹脂組成物を使用する場合、プリント配線用基板に、スクリーン印刷法、スプレー法、ロールコート法、静電塗装法、カーテンコート法、バーコート法等の方法により5〜160μm、好ましくは10〜100μmの膜厚で本発明の組成物を塗布し、塗膜を通常50〜110℃、好ましくは60〜100℃の温度で10〜90分、好ましくは30〜60分乾燥させることにより、塗膜が形成できる。その後、ネガフィルム等の露光パターンを形成したフォトマスクを通して塗膜に直接又は間接に紫外線等の高エネルギー線を通常10〜3000mJ/cm、好ましくは100〜1000mJ/cmの強さで照射し、未露光部分を後述する現像液を用いて、例えばスプレー、揺動浸漬、ブラッシング、スクラッビング等により現像する。その後、必要に応じてさらに紫外線を照射し、次いで必要に応じてさらに加熱処理をすることにより、フレキシブル性に優れると共に、密着性、鉛筆硬度、耐溶剤性、耐酸性、耐熱性、耐金メッキ性等の諸特性を満足する永久保護膜を有するプリント配線板が得られる。
上記、現像に使用されるアルカリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機アルカリ水溶液や、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキサイド、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液が挙げられるが、これらのものに制限されない。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。実施例において部は重量部を、%は重量%をそれぞれ意味する。
合成例1(感光性基を有しない重合物の合成例)
攪拌装置、温度計、冷却管を備えた500mL容の4つ口フラスコに、4,4'−オキシジアニリン(以下、4,4'−ODAと略す)の20.02gとジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)100gとトリエチルアミン11.11gを加え、30℃まで加温し、4,4'−ODAを溶解した。これとは別に、300mL容のビーカーにイソフタル酸クロライド10.15gとDMF70.99gを加え、室温で攪拌し、イソフタル酸クロライドを溶解した。それぞれの溶解を確認したのち、4つ口フラスコへ、イソフタル酸クロライド溶液を20分かけて滴下した。滴下完了後、60℃に加温し、6時間反応を行った。
反応終了後、系中に析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、目的の重合物を有する溶液を得た。濾別したトリエチルアミン塩酸塩の量から推定した反応率は75%、目的の重合物を含む溶液は250.48gであった。本合成例で得た化合物をP1とする。
合成例2〜5(感光性基を有しない重合物の合成例)
イソフタル酸クロライド、4,4'−ODA、トリエチルアミン、DMFの量を表1のように変化させ、種々の感光性基を有しない重合物を合成した。これらで得られた化合物をP2からP5とあらわす。他の条件は、合成例1と同一とした。
表1 合成例2から5の合成条件
Figure 2007009140
合成例6(感光性基を有する重合物の合成)
攪拌装置、温度計、冷却管を備えた500mL容の4つ口フラスコに、ビスフェノールAのエポキシアクリレート体であるKAYARAD−R9451(日本化薬(株)製)24.23g、ピロメリット酸無水物14.54g、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す)43.47gを加え、98℃に加温、10時間反応させ、感光性基を有する重合物溶液を得た。得られた化合物の酸価は、固形分酸価として、209mgKOH/gであった。この合成例6で得られた化合物をP6とする。
合成例7
合成例6と同様な反応条件で、KAYARAD−R9451 の47.62g、ピロメリット酸無水物24.92g、NMP298.87gをフラスコに投入し反応させた。得られた化合物の酸価は、固形分酸価として、183mgKOH/gであった。この合成例7で得られた化合物をP7とする。
実施例1
攪拌装置、温度計、冷却管を備えた300mL容の4つ口セパラブルフラスコに、合成例3で合成した、感光性基を有しない重合物(P3)の7.82gと合成例6で合成した感光性基を有する重合物(P6)の7.91と、NMP8.67gを加え、50℃で6時間反応させて、目的物である感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる本発明の共重合物(A)溶液24.4gを得た。
実施例2〜6
実施例1と同様な器具、反応条件を用いて、感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物の種類と量を表2のような条件で、種々の感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる本発明の共重合物(A)の合成を行った。他の条件は、実施例1と同一とした。
表2.実施例2〜6の合成条件
Figure 2007009140
本発明は、高耐熱で優れた感度、現像性等の感光特性を保持しつつ、フレキシビリティーに富む新規な感光性共重合物、その組成物、硬化物、製造法、基材、物品、及び用途に関するものである。


Claims (14)

  1. 感光性基を有する重合物と感光性基を有しない重合物とを反応させて得られる共重合物(A)。
  2. 感光性基を有する重合物が、多塩基酸無水物(a)、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)及び任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)の反応物である、請求項1に記載の共重合物(A)。
  3. 感光性基を有しない重合物が、ポリアミド化合物(d)である、請求項1又は2に記載の共重合物(A)。
  4. 多塩基酸無水物(a)が四塩基酸二無水物であり、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)が分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(e)と(メタ)アクリル酸または桂皮酸との反応物である請求項2又は3に記載の共重合物(A)。
  5. 分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物(e)のエポキシ当量が100〜3000eq/gである請求項4に記載の共重合物(A)。
  6. 共重合物(A)を得る反応において、ポリアミド化合物(d)が末端にアミノ基を有する化合物であって、多塩基酸無水物(a)、分子中にエチレン性不飽和基を有するジオール化合物(b)及び任意成分として化合物(b)以外のジオール化合物(c)の反応物に対する、ポリアミド化合物(d)の当量比が、0.5〜2.0である請求項3〜5のいずれか一項に記載の共重合物(A)。
  7. 共重合物(A)の酸価が15〜600mgKOH/gである請求項1〜6のいずれか一項に記載の共重合物(A)。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の共重合物(A)に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の共重合物(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  10. 更に光重合開始剤(B)を含有することを特徴とする請求項9に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  11. (1)請求項1〜7のいずれか一項に記載の共重合物(A)、
    (2)任意成分として光重合開始剤(B)、
    (3)反応性架橋剤(C)、
    (4)任意成分として硬化成分(D)、
    (5)任意成分として揮発性溶剤(E)、
    を含有することを特徴とする請求項9に記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  12. 請求項9〜11のいずれか一項に記載の組成物に活性エネルギー線を照射して得られる硬化物。
  13. 請求項8又は12に記載の硬化物の層を有する基材。
  14. 請求項13に記載の基材を有する物品。


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