JP2007004569A - 位置制御装置及び消音システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 最大移動範囲の規定のための構造を強固にする必要がないとともに、接触音が多発するのを抑制することができる位置制御装置を提供する。
【解決手段】 制御対象としての調整部材を動作させるためにモータにより正逆両方向に回転制御される回転軸13を設け、その回転軸13の最大回転範囲R1を規定するための移動部材18及びストッパ19を備える。ストッパ19に対する移動部材18の接触により回転軸13が位置規定されたときの位置を検出し、その検出位置を回転軸13の機械的原点位置P1とする。この場合、機械的原点位置P1が回転軸13の回転制御範囲R2の外側に位置する。
【選択図】 図7

Description

この発明は、例えば消音装置において周波数特性を調整するための調整部材の位置を制御するようにした位置制御装置及びエンジンの吸気系における吸気音等を低減するための消音システムに関するものである。
従来、この種の位置制御装置としては、例えば特許文献1に開示される構成のものが提案されている。この従来構成においては、移動部材としてのギヤに設けられた突起と、ベースプレートに設けられたストッパとの接触係合により、ギヤの最大回転範囲が規定されるようになっている。そして、ギヤが、制御手段の制御により、突起とストッパとの接触係合にて規定される最大回転範囲の一端側の位置を制御原点位置として、最大回転範囲内の所定位置に回転配置されるようになっている。
特開平8−189803号公報
前述のように、この従来の位置制御装置においては、移動部材としてのギヤの回転制御範囲が、突起とストッパとの接触係合によって規定されるギヤの最大回転範囲と同一になって、その回転制御範囲の一端側の位置が移動部材の機械的原点位置及び制御原点位置となっている。このため、ギヤの回転制御にともない突起とストッパとが頻繁に接触係合して衝突することになって、不快な接触音が多発するばかりでなく、その衝突接触によって関連機構部分にストレスが作用し、早期故障の原因となったりする。よって、この突起とストッパとの衝突接触によるストレス対策のため、最大移動範囲を規定する規定構造としてのストッパ等の構造を強固に構成する必要があり、大型化やコスト高を招くことになる。また、接触音の低下やストレスの減少のために、移動部材の動作速度を遅くすることも考えられるが、このようにすれば、当然応答速度等が低下し、製品としての機能が低下する。しかも、前記制御原点位置を検出するために、電気的接点を有するスイッチが必要となり、部品点数が増えて構造が複雑となるものであった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、接触音が多発するのを避けることができるとともに、構造を必要以上に強固にしたり、構成を複雑にしたりする必要がなく、しかも、応答速度を高めることができる位置制御装置及び消音システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために、位置制御装置に係る請求項1に記載の発明においては、制御対象を正逆両方向に動作させるための駆動手段と、前記制御対象に連結され、その制御対象と一体的に移動する移動部材と、その移動部材を機械的に受け止めて、移動部材の機械的原点位置を規定する規定手段と、外部要因に従って前記制御対象が所要の調整位置に移動されるように、前記駆動手段の駆動を制御するための制御手段とよりなる位置制御装置において、前記制御対象が調整のために移動される際、前記移動部材の移動範囲が前記機械的原点位置から離間したところとなるように、前記制御手段の制御が実行されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の発明において、前記規定手段は、移動部材の移動範囲の両外側に位置し、前記制御手段は、前記制御対象の制御開始時に、移動部材を一方の規定手段に当接させて機械的原点位置を認識することを特徴とする。
請求項3に記載の発明においては、請求項1または2に記載の発明において、前記制御手段は、機械的原点位置の認識後に、前記移動部材を機械的原点位置以外の所定の位置で待機させることを特徴とする。
請求項4に記載の発明においては、請求項3に記載の発明において、前記待機位置は、制御対象の制御動作開始に適した位置に対応する位置であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明においては、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の発明において、制御手段は、移動部材が規定手段に当接されるときには、前記駆動手段を制御動作時よりも低速で駆動させることを特徴とする。
消音システムに係る請求項6に記載の発明においては、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の位置制御装置と、エア通路の一部に接続された消音室の周波数特性を調整するために動作される調整部材を備えた消音装置と、よりなる消音システムであって、前記調整部材が前記制御対象を構成するように、その調整部材に前記駆動手段を連結したことを特徴とする。
請求項7に記載の発明においては、請求項6に記載の発明において、前記消音室を構成するハウジングに回転軸を支持するとともに、その回転軸に前記調整部材を支持し、同回転軸に前記移動部材を設けるとともに、ハウジングに前記規定手段を設けたことを特徴とする。
請求項8に記載の発明においては、請求項6または7に記載の発明において、前記消音室をエンジンとエアクリーナとの間の吸気ダクトに接続したことを特徴とする。
請求項9に記載の発明においては、請求項8に記載の発明において、前記制御手段は、エンジン停止時に、移動部材を規定手段から離間した位置で停止させることを特徴とする。
(作用)
この発明においては、移動部材の移動開始時に、規定手段により移動部材の最大移動範囲が規定されて、その位置規定されたときの位置が移動部材の機械的原点位置として設定される。その後、制御手段により制御対象及び移動部材の移動制御が行われる。この場合、機械的原点位置が移動部材の回転制御範囲の外に設定されているため、移動部材と規定手段とが接触することはない。よって、規定手段の構造を強固に構成する必要がなく、しかも、接触音が多発するのを抑制することができる。また、制御対象及び移動部材の制御原点位置を制御手段により設定できるため、制御原点位置を設定するための電気的接点を有するスイッチが不要になり、部品点数を減らして構造を簡単にすることができる。さらには、制御対象の制御動作時において移動部材と規定手段との接触をなくすことができるため、移動部材の移動速度、つまり制御対象の移動速度を速めて、応答性に優れた高速制御が可能になる。
前記規定手段を、制御手段の制御にともなう移動部材の移動範囲の両外側に設ければ、機械的原点位置の反対側において、移動部材のオーバーランを許容するエリアを確保でき、機械的原点の反対側においても、移動部材と規定手段との接触を回避できる。
機械的原点位置の規定後に、前記移動部材を所定の待機位置に移動させるように制御すれば、制御対象をその制御動作の高頻度位置に待機させることが可能となり、迅速な制御動作が可能になる。
移動部材が規定手段に当接されるときに、制御動作時よりも前記駆動手段を低速で駆動させれば、移動部材が規定手段に当接したときの衝撃を緩和できる。
そして、以上のように構成した位置制御装置を消音システムに搭載すれば、その消音システムにおいて、前述したいずれかの作用を得ることができる。
さらに、このような消音システムをエンジンとエアクリーナとの間の吸気ダクトに接続すれば、エンジンの稼働にともなう不快な周波数成分を低減することができる。
エンジン停止時に、移動部材を前記規定手段から離間した位置で停止させるようにすれば、移動部材が他の構成部品に拘束されることがないフリーな状態になる。このため、駆動手段と回転軸との間の動力伝達系に弾性カップリングが用いられている場合、その弾性カップリングも外力が作用しないフリーな状態になり、弾性カップリングの寿命を延ばすことができる。
以上のように、この発明によれば、位置制御装置あるいは消音システムにおいて、構造を強固に構成したり、構成を複雑にしたりする必要がなく、接触音が多発するのを抑制することができ、しかも応答性を高めることができる。
以下に、この発明を具体化した位置制御装置及び消音システムの一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図3,図5及び図6に示すように、消音装置10の消音ハウジング11は、内部の消音室11aが所定の容積を有するようにほぼ四角箱型状に形成され、その上部には、エアクリーナ31とエンジン32との間のエンジン用吸気ダクト12の一部に連結するための連通管11bが突設されている。消音ハウジング11の両側壁間には回転軸13が架設状態で回転可能に支持され、その長さ方向の中間部には制御対象としての調整部材14が固定されている。この調整部材14は、消音室11aの開口部において消音室11aと連通管11bとの間に位置し、回転軸13の回転にともない、前記開口部の断面積、消音室11aの実質共鳴容積を変更するように変位される。そして、この調整部材14の変位によって消音室11aの周波数特性が調整され、この調整により、吸気ダクト12内のうなり音等の特定周波数成分の音が干渉または減衰により低減されて、不快成分が除去され、静かで、かつエンジン回転数に従うリニアな音が生成される。
図1,図2及び図6に示すように、前記ハウジング11の一側のモータケース11c内には正逆回転可能な駆動手段としての駆動用モータ15が装着されている。この駆動用モータ15と、回転軸13との間には減速歯車機構20が介在され、この減速歯車機構20の最終歯車20aが回転軸13の一端に固定されている。すなわち、図4の簡略図に示すように、駆動用モータ15の出力軸にはウォーム20bが固定され、そのウォーム20bがウォームホイール20cに噛合している。そして、ウォームホイール20cは前記最終歯車20aに噛合する伝達歯車20dに弾性カップリング20eを介して連結されている。このため、この駆動用モータ15にて減速歯車機構20を介して回転軸13が正方向及び逆方向に減速回転されて、調整部材14が位置調節され、消音室11aの周波数特性が調整される。
図1及び図3に示すように、前記ハウジング11の他側には、回転軸13の回転角度位置を検出するための回転位置センサ16が装着されている。
図6及び図7に示すように、前記ハウジング11の側壁には、回転軸13の最大回転範囲を規定するための規定手段としての規定構造17が設けられている。すなわち、回転軸13の一端部側において、歯車20aには移動部材18が固定され、その移動部材18の外周の一部には係合部18aが折り曲げ形成されている。移動部材18の係合部18aと接触係合可能に対応するように、ハウジング11の外側面には前記規定構造17を構成する円弧状のストッパ19が固定配置され、そのストッパ19の両端にはストップ面19a,19bが形成されている。そして、回転軸13の回転に伴って移動部材18が一体的に回転し、その移動部材18の係合部18aがストッパ19のストップ面19a,19bに当接により接触係合されて機械的に受け止められることにより、両ストップ面19a,19b間の角度を回転軸13の最大移動範囲とした最大回転範囲R1が規定されるようになっている。
次に、前記のような構成の消音装置の電気的構成を図8に基づいて説明する。
制御装置21は制御手段を構成し、消音システム全体の動作を制御する。メモリ22の領域22aには図11のフローチャートに示すプログラムが格納されるとともに、他の領域22bには外部要因に基づいて前記調整部材14の位置を設定するためのマップが格納されている。制御装置21には、前記外部要因として、イグニションスイッチ23からのオンオフ信号、前記回転位置センサ16からの検出信号、エンジン回転数センサ24及びスロットルセンサ(アクセル踏込量センサ)25からの検出信号が入力される。そして、この外部要因に基づいて、制御装置21からは、前記駆動用モータ15に対して駆動制御信号が出力される。
すなわち、前記制御装置21は、イグニションスイッチ23からオン信号を入力したとき、駆動用モータ15を駆動させて回転軸13を図7の時計方向に低速で回転させる。これにより、移動部材18の係合部18aをストッパ19の一端側のストップ面19aに接触係合させ、回転軸13の最大回転範囲R1の一端側の位置を機械的に規定する。このとき、制御装置21は、モータ15に流れる電流値から移動部材18の停止を認識し、その際における回転位置センサ16からの回転軸13の回転角度位置の検出信号に基づいて、その検出された回転角度位置を回転軸13、すなわち調整部材14及び移動部材18の機械的原点位置P1としてメモリ22に記憶設定させる。そして、その後、制御装置21は、駆動用モータ15を高速で逆転させて、移動部材18を回転制御範囲R2の一端部位置P4に移動させる。この状態で、制御装置21は、外部要因としてのエンジン回転数センサ24及びスロットルセンサ25からの検出信号に基づいて、駆動用モータ15を高速で回転駆動して前記調整部材14の位置を調整のために変位させる。
すなわち、図7に示すように、制御装置21によって回転制御される回転軸13の回転制御範囲としての回転制御範囲R2は、前記規定構造17によって規定される回転軸13の最大回転範囲R1よりも狭い範囲で、最大回転範囲R1の内側において前記機械的原点位置P1から離間するように設定されている。言い換えれば、移動部材18の係合部18aとストッパ19の一端側のストップ面19aとの接触係合により規定される回転軸13の機械的原点位置P1が、回転軸13の回転制御範囲R2の一端部位置P4から所定角度R3だけ外側に隔てて位置するように設定されている。また、移動部材18の係合部18aとストッパ19の他端側のストップ面19bとの接触係合により規定される回転軸13の最大回転端側の位置P2が、回転軸13の回転制御範囲R2の他端部から所定角度R3だけ外側に隔てて位置するように設定されている。この実施形態では、前記両所定角度R3が10度程度となるように設定されている。
そして、移動部材18が機械的原点位置P1から回転制御範囲R2の一端部位置P4へ回転して、回転軸13を介して回転位置センサ16が同方向へ回転されることにより、回転位置センサ16のオフセット量がキャンセルされる。また、回転軸13が機械的原点位置P1と回転制御範囲R2の一端部位置P4との間を回転する角度R3の範囲においては、前記調整部材14による周波数特性の調整量が変動しないように、調整部材14の形状が設定されている。
なお、回転制御範囲R2の他端部とストップ面19bとの間の所定角度R3は、駆動用モータ15が万一オーバーランしたとき、それを許容するために確保されている。
また、前記制御装置21は、前記エンジン32の稼働制御を行う機能を有しており、メモリ22はその制御のためのプログラムをも格納している。
次に、前記のように構成された消音システムの動作を図11のフローチャートに基づいて説明する。このフローチャートは、前記制御装置21の制御のもとに、メモリ22の領域22aに格納されたプログラムが動作することにより進行する。
さて、この消音システムを搭載した車両において、イグニションスイッチ23のオフ状態では、移動部材18が図7及び図10に示すように、回転制御範囲R2の一端部位置P4に配置されている。そして、ステップS1(以下、「ステップS」を単に「S」という)においてイグニションスイッチ23がオンされると、制御装置21の制御により、S2において駆動用モータ15が駆動されて回転軸13が図7及び図10の時計方向に低速で回転される。これにより、図9に示すように、移動部材18の係合部18aがストッパ19の一端側のストップ面19aに接触係合されて、S3を経てその位置がセンサ16により検出される。このため、制御装置21は、S4において回転軸13の最大回転範囲R1の一端側の機械的原点位置P1を認識して、メモリ22に設定記憶させる。この場合、回転軸13が低速で回転されるため、移動部材18とストッパ19との接触による衝撃及び接触音は抑制される。
その後、S5において駆動用モータ15の高速駆動により、回転軸13が図9の反時計方向に高速回転され、S6を経て、S7において図10に2点鎖線で示すように、移動部材18が制御動作開始位置P3に位置したところで駆動用モータ15がいったん停止され、調整部材14及び移動部材18は待機状態になる。この制御動作開始位置P3は、機械的原点位置P1から所定角度R3を隔てた回転制御範囲R2の一端側の位置P4を経て、さらに所定の角度R4(例えば15度程度)だけ回転した位置に設定されている。この制御動作開始位置P3は、メモリ22の領域22bに格納されたマップに従い、調整部材14が、エンジンの常用域(例えば、スロットル開度が20%で、エンジン回転数が2500rpm)における余分な周波数成分を除去するために最適な位置に設定されている。つまり、この位置P3が調整部材14の制御動作開始に好適なところに対応して位置している。
従って、この状態で、車両の運転に伴って、ステップS8において回転位置センサ16、エンジン回転数センサ24及びスロットルセンサ25から外部要因としての検出信号が出力されると、それらの検出信号に基づいてS9において調整部材14の調整位置を算出するための演算が行われ、S10及びS11で駆動用モータ15が正方向または逆方向に高速で回転駆動され、調整部材14がうなり音等の余分な周波数成分を除去するための最適位置に配置される。この調整部材14の位置調整は、移動部材18が回転制御範囲R2内を回転することで行われる。このため、この調整に際しては、移動部材18とストッパ19とが接触係合することはない。
そして、ステップS12でイグニションスイッチ23がオフされると、S13で駆動用モータ15の駆動により、移動部材18が回転制御範囲R2の一端部の位置P4に移動されて、停止される。この状態で、次にイグニションスイッチ23がオンされるのに備える。
以上のように、この実施形態においては、以下に列挙する効果を発揮する。
・ メモリ22の領域22b内に格納されたマップに従い、エンジン回転数等の外部要因に応じて駆動用モータ15が駆動されて、調整部材14が調整位置に変位され、消音室11aの周波数特性が変更されて、うなり音が低減され、不快音を除去できる。
・ 移動部材18の機械的原点位置P1が移動部材18の回転制御範囲R2の外に設定されているため、調整部材14の制御に際して移動部材18とストッパ19とが接触することはない。よって、接触音が発生するのを抑制することができるばかりでなく、ストッパ19等の構造を強固に構成する必要がない。また、調整部材14、すなわち移動部材18の制御動作開始位置P3を制御装置21により設定できるため、制御動作開始位置P3を設定するための電気的接点を有するスイッチが不要になり、部品点数を減らして構造を簡単にすることができる。
・ 移動部材18とストッパ19との接触を抑制できるため、移動部材18及び調整部材14の移動速度を速めて、高速制御が可能になり、調整部材14の応答性を向上できる。
・ ストッパ19のストップ面19a,19bが移動部材18の移動範囲の両外側に設けられているため、機械的原点位置P1の反対側において、回転制御範囲R2からの移動部材18のオーバーランを許容するエリアを確保でき、機械的原点位置P1の反対側においても、移動部材18とストッパ19との接触を回避でき、騒音低減等に有効である。
・ 機械的原点位置P1の規定後に、移動部材18が回転制御範囲R2内の所定の位置P3に移動されるため、調整部材14を制御動作の高頻度位置に待機させることが可能となり、迅速な制御動作が可能になる。
・ 移動部材18がストッパ19に当接されるときに、調整部材14に対する制御動作時よりも駆動用モータ15を低速で駆動させるようにしているため、ストッパ19に対する移動部材18の接触時の衝撃を緩和できる。
・ エンジン停止時に、移動部材18をストッパ19から離間した位置で停止させるようにしているため、移動部材18はフリーな状態となる。従って、エンジン停止時に駆動用モータ15と回転軸13との間の弾性カップリング20eに外力が作用しないフリーな状態にすることができる。このため、弾性カップリング20eが外力によって変形した状態に長期間維持されることを防止して、弾性カップリング20eの寿命を延ばすことができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 移動部材18のオーバーランを許容するためのストップ面19b側のエリア(角度R3の範囲)を省略すること。
・ 移動部材18の機械的原点位置P1をストッパ19のストップ面19b側に設定すること。
・ 調整部材14を調整動作させるための外部要因として、他の要因、例えばエンジンの水温計からの水温データ、あるいは排気温センサーからの排気温データ等を用いること。
・ 移動部材18が直線的に正逆両方向へ移動される構成にこの発明を具体化すること。
・ この発明を、前記実施形態の消音システムとは異なった装置における移動部材の位置制御装置に具体化すること。例えば、車両空調装置において冷風と温風とのミックス比を調整するための調整装置に具体化すること。
この発明の位置制御装置を具体化した消音装置の一実施形態を示す正面図。 図1の消音装置の右側面図。 図1の消音装置の左側面図。 動力の伝達系を示す簡略図。 図1の5−5線における拡大断面図。 図1の6−6線における部分拡大断面図。 図6の7−7線における拡大断面図。 図1の消音装置の回路構成を示すブロック図。 図7の位置制御装置の動作状態を示す断面図。 図9に続いて位置制御装置の動作状態を示す断面図。 実施形態の動作を示すフローチャート。
符号の説明
10…消音装置、11…消音ハウジング、11a…消音室、12…吸気ダクト、13…移動部材としての回転軸、14…制御対象としての調整部材、15…駆動手段としての駆動用モータ、16…回転位置センサ、17…規定手段としての規定構造、18…移動部材、19…ストッパ、21…制御手段としての制御装置、22…設定手段としてのメモリ、31…エアクリーナ、32…エンジン、P1…機械的原点位置、P2…位置、P3…制御動作開始位置、P4…一端部位置、R1…最大回転範囲、R2…回転制御範囲。

Claims (9)

  1. 制御対象を正逆両方向に動作させるための駆動手段と、
    前記制御対象に連結され、その制御対象と一体的に移動する移動部材と、
    その移動部材を機械的に受け止めて、移動部材の機械的原点位置を規定する規定手段と、
    外部要因に従って前記制御対象が所要の調整位置に移動されるように、前記駆動手段の駆動を制御するための制御手段と、
    よりなる位置制御装置において、
    前記制御対象が調整のために移動される際、前記移動部材の移動範囲が前記機械的原点位置から離間したところとなるように、前記制御手段の制御が実行されることを特徴とする位置制御装置。
  2. 前記規定手段は、移動部材の移動範囲の両外側に位置し、前記制御手段は、前記制御対象の制御開始時に、移動部材を一方の規定手段に当接させて機械的原点位置を認識することを特徴とする請求項1に記載の位置制御装置。
  3. 前記制御手段は、機械的原点位置の認識後に、前記移動部材を機械的原点位置以外の所定の位置で待機させることを特徴とする請求項1または2に記載の位置制御装置。
  4. 前記待機位置は、制御対象の制御動作開始に適した位置に対応する位置であることを特徴とする請求項3に記載の位置制御装置。
  5. 制御手段は、移動部材が規定手段に当接されるときには、前記駆動手段を制御動作時よりも低速で駆動させることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の位置制御装置。
  6. 請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の位置制御装置と、
    エア通路の一部に接続された消音室の周波数特性を調整するために動作される調整部材を備えた消音装置と、
    よりなる消音システムであって、
    前記調整部材が前記制御対象を構成するように、その調整部材に前記駆動手段を連結したことを特徴とする消音システム。
  7. 前記消音室を構成するハウジングに回転軸を支持するとともに、その回転軸に前記調整部材を支持し、同回転軸に前記移動部材を設けるとともに、ハウジングに前記規定手段を設けたことを特徴とする請求項6に記載の消音システム。
  8. 前記消音室をエンジンとエアクリーナとの間の吸気ダクトに接続したことを特徴とする請求項6または7に記載の消音システム。
  9. 前記制御手段は、エンジン停止時に、移動部材を規定手段から離間した位置で停止させることを特徴とする請求項8に記載の消音システム。
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