JP2003220894A - 蓋の動作制御方法 - Google Patents

蓋の動作制御方法

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JP2003220894A
JP2003220894A JP2002018005A JP2002018005A JP2003220894A JP 2003220894 A JP2003220894 A JP 2003220894A JP 2002018005 A JP2002018005 A JP 2002018005A JP 2002018005 A JP2002018005 A JP 2002018005A JP 2003220894 A JP2003220894 A JP 2003220894A
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lid
actuator
opening
cover
control
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JP2002018005A
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Yoshitaka Uchida
義隆 内田
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Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋の動作時の蓋と開口部やその周辺部材との
衝突による打音を抑制する蓋の動作制御方法を提供す
る。 【解決手段】 蓋の予定閉位置pより所定距離手前(制
御時間t1)で、当該蓋の移動位置を検出し、当該検出
位置からモータの通電を所定時間(制御時間t2)抑制
し、開位置から移動してきた蓋の有する慣性力による勢
いを減少させ、その後、再度モータの通電を開始する。
この時、モータの通電制御は漸増制御で行い、移動完了
位置q(前記制御時間t2の後制御時間t3)まで、前記
蓋を微力移動させ、ケース本体の開口部に押圧する。こ
のように一度蓋の慣性力による勢いを減少させることに
より打音を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓋の動作制御方
法、特に収納スペースの開口部に対し蓋を開閉動作させ
る時の制御方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から特定の収納スペース、例えば、
電子機器を取り付け収納する機器収納スペースや任意の
物体を出し入れ自在に収納する収納スペース等には、表
面における意匠性を向上させたり、目的以外の異物の侵
入を防止する等の目的で、収納スペースの開口部を蓋
(カバー)により覆うことが一般によく行われる。な
お、以下の記載において、収納スペースとは、隔壁によ
り外界と仕切られた、少なくとも一面に開口部を有する
箱型ケースが実際に存在するものや化粧板等に開口部の
みが形成されるが、開口部を介した中の空間が隔壁等に
より仕切られていない開放型のものを含むものとする。
【0003】収納スペースに対して蓋を使用する例とし
ては、例えば、自動車の運転席のように限られた空間に
複数の表示装置や操作パネル等が配置されるような場合
がある。例えば、複数の機器の配置により発生する煩雑
性が表面(例えば、コンソールパネル)の意匠性を低下
させたり、操作性や視認性の低下を招いてしまう場合が
ある。このような電子機器等は必ずしも常時使用するも
のではなく、非使用時にはその機器を蓋等で覆ってしま
っても使用上問題はなく、むしろ、表面(視認領域)の
シンプル化を図ったり、誤操作防止を行うことが可能に
なる。同様に、小物入れ等に関しても、非出し入れ時に
は蓋で覆うことにより煩雑に収納された収納物による見
栄えの低下や収納物の紛失等を防止することができる。
【0004】図4(a)〜(c)には、一例として、自
動車に搭載されるディスプレー装置(例えばナビゲーシ
ョン、TV、各種設定用等)を収納する収納スペースに
取り付けられた開閉自在な蓋の構造が示されている。図
4(a)は、蓋10が閉動作をした状態を示している。
また、図4(b)は、蓋10が開動作を行い、ディスプ
レー装置12の表示面12aが露出した状態を示してい
る。そして、図4(c)には、蓋10の開閉機構の概略
構成が示されている。この構成によれば、ディスプレー
装置12は、収納スペース14を形成しているケース本
体14aの中に配置されたアクチュエータ16(例え
ば、ギアとモータにより構成)が図中矢印A方向に移動
自在なリンク18を動作させることによって、軸12b
を中心に矢印B方向に回動し角度が変化する。図4
(c)は、リンク18が図中左方向に移動し、ディスプ
レー装置12がほぼ起立し使用可能状態になっている場
合を示している。この時、蓋10は、ケース本体14a
内のベース20上を図中右方向に移動するアクチュエー
タ22(例えば、ギアとモータにより構成される。な
お、図4(c)の場合、ベース20上をアクチュエータ
22が自走する)によりケース本体14a内に引き込ま
れ、開動作位置へと移動する。
【0005】また、リンク18が図中右方向に移動し、
ディスプレー装置12が軸12bを中心に回動し倒れる
場合、アクチュエータ22が図中左方向に移動し、蓋1
0を図4(a)の位置に移動させる。従って、ディスプ
レー装置12の非使用時には、当該ディスプレー装置1
2は蓋10により隠され、当該ディスプレー装置12が
組み付けられたコンソールパネルは、シンプルな意匠を
構成することが可能となる。
【0006】上述のような蓋10の開閉を行う場合、通
常、移動する蓋10の開位置への到達及び閉位置への到
達はリミットスイッチ等の検出手段により検出され、そ
の検出結果に基づきアクチュエータ22の制御を行うこ
とによって行っている。図5(a)は、蓋10の開閉状
態と、その状態を検出する検出スイッチの出力状態を示
している。すなわち、蓋10が完全に「開」の時に検出
スイッチ開が「オン」する。同様に、蓋10が完全に
「閉」の時に検出スイッチ閉が「オン」する。また、図
5(b)は、蓋10が閉動作を行う場合の、検出スイッ
チの出力状態と、その時に蓋10を駆動するモータ、す
なわちアクチュエータ22を駆動するモータの駆動力の
変化を示している。図5(a),(b)に示すように、
駆動源であるモータは、検出スイッチの出力により動作
する。すなわち、検出スイッチの出力のみによって、蓋
10の開閉状態の判断を行い、蓋10の開閉制御を行っ
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、検出スイッチ
の出力信号に対し、アクチュエータ22の反応は一般的
に遅れを有しているため、アクチュエータ22を直ちに
停止させることは大変困難である。また、アクチュエー
タ22により駆動される蓋10及び関連する移動部材に
も慣性力が働くため、蓋10を検出スイッチの制御によ
り直ちに止めることは大変困難であり、蓋10がケース
本体14aやその周辺に存在する部材に衝突し打音を発
生してしまうという問題がある。さらに、この打音発生
現象が繰り返し発生すると、蓋10やケース本体14a
やその他関連部材の摩耗や破損を招いてしまうという問
題がある。この問題は、蓋10が閉位置に移動する場合
及び開位置に移動する場合の両方で発生する。
【0008】また、蓋10は、ケース本体14aの開口
部、または開口部が形成されたパネルに対して移動自在
に組み付けられるため、所定のあそびが必要になり、そ
の時の組み付け精度はあまり高くすることができない。
そのため、定常位置(閉動作位置及び、開動作位置)に
おいて、開口部と蓋10との間で隙間が生じ易いという
問題がある。この隙間は、意匠上好ましくない。同様
に、検出スイッチの取り付け精度によっても、実際は蓋
が閉まりきっていない、または開ききっていないにも関
わらず、設計上の動作完了位置まで移動したと誤認識し
て隙間が生じた状態で動作を終了してしまう場合があ
る。
【0009】さらに、一般に蓋10やケース本体14a
は比較的剛性の低い、弾性のある樹脂材料で形成される
ので、上述のように組み付け精度が低く、蓋10が慣性
力等が原因で任意にオーバーランしてしまう場合には、
蓋10が検出スイッチの閉位置または開位置に到達する
ことにより、蓋が停止した後押し戻され、動作完了位置
未到達状態になり、モータの再駆動が発生し、再度、蓋
10のオーバーランが行われ、また停止後押し戻され
る。つまり、この動作が繰り返され開閉動作が終了しな
いチャタリング状態になってしまうという問題もある。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、蓋の開閉動作時に
打音の発生や隙間の発生を防止することのできる蓋の動
作制御方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明は、収納スペースの開口部に対して開閉自
在に設けた蓋をアクチュエータにより閉動作し開口部を
覆う蓋の動作制御方法であって、前記蓋の予定閉位置よ
り所定距離手前で移動してきた蓋を検出するステップ
と、前記蓋の検出に基づいて前記アクチュエータへの駆
動力伝達を所定時間抑制し前記蓋を予定閉位置に向かっ
て慣性移動させるステップと、前記所定時間経過後、前
記予定閉位置を所定量通過した移動完了位置まで前記蓋
を微力移動させるためにアクチュエータへの駆動力伝達
を漸増制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【0012】また、上述の目的を達成するために、本発
明は、収納スペースの開口部に対して開閉自在に設けた
蓋をアクチュエータにより開動作し開口部を露出させる
蓋の動作制御方法であって、前記蓋の予定開位置より所
定距離手前で移動してきた蓋を検出するステップと、前
記蓋の検出に基づいて前記アクチュエータへの駆動力伝
達を所定時間抑制し前記蓋を予定開位置に向かって慣性
移動させるステップと、前記所定時間経過後、前記予定
開位置を所定量通過した移動完了位置まで前記蓋を微力
移動させるためにアクチュエータへの駆動力伝達を漸増
制御するステップと、を含むことを特徴とする。
【0013】ここで、収納スペースとは、隔壁により外
界と仕切られた少なくとも一面に開口部を有する箱型の
ものや化粧板等に開口部のみが形成されるが、開口部を
介した中の空間が隔壁等により仕切られていない開放型
のスペースも含むものとする。また、蓋の予定閉位置及
び、予定開位置とは、設計上定められた閉位置及び開位
置であり、その位置より所定距離手前とは、蓋及びアク
チュエータの有する慣性力を十分に抑制することのでき
る距離であり、アクチュエータへの駆動力伝達を所定時
間抑制とは、前記慣性力を十分に抑制可能な予め定めら
れた時間である。なお、この時間は任意に変更可能とし
てもよい。これらの距離や時間は、アクチュエータの性
能や蓋の形態によって予め算出可能なものとする。ま
た、移動完了位置とは、予定閉位置または予定開位置を
所定量通過した位置であり、例えば、蓋等の組み付け誤
差や寸法誤差により生じる隙間を十分に包含できる移動
位置であり、蓋の変形及び歪みを発生させない位置であ
る。また、微力移動とは、蓋の変形及び歪みを発生させ
ないスピードの移動を意味する。
【0014】この構成によれば、蓋は、予定閉位置また
は予定閉位置の直前で駆動伝達力が抑制され、蓋やアク
チュエータの有する慣性力を主体とした移動になるの
で、その移動スピードは減速する。その結果、蓋と開口
部を含む収納スペースやその周囲の部材との衝突による
打音の発生を防止することができる。また、急激な衝突
が低減、回避できるので、各部材の摩耗や破損も防止で
きる。また、蓋等の組み付け精度や移動位置の検出に誤
差が生じ、蓋と開口部との間に隙間が生じる可能性が存
在する場合でも、蓋は、漸増制御により徐々に押圧力を
増加しながら予定閉位置または予定開位置を越え移動完
了位置まで移動するので、隙間を確実に排除すると共
に、振動等の外乱等によって蓋が移動完了位置手前で停
止してしまう等の不都合も排除することができる。
【0015】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記アクチュエータへの駆動力伝達
を所定時間抑制する場合、その駆動力伝達を完全に停止
することを特徴とする。
【0016】この構成によれば、蓋やアクチュエータの
有する慣性力の低減をより確実に行うことができる。ま
た、蓋の微力移動による打音の抑制も効果的に行うこと
ができる。
【0017】上述の目的を達成するために、本発明は、
上記構成において、前記アクチュエータの漸増制御は、
駆動出力の増加率を任意に変更可能であることを特徴と
する。
【0018】ここで、駆動出力の増加率を任意に変更す
るとは、例えば、デューティ制御におけるデューティ値
を適宜選択することにより行う。この構成によれば、蓋
の閉動作または開動作を最適な状態に容易に調整するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の蓋の動作制御方法
の好ましい実施の形態(以下実施形態という)を図面に
基づいて説明する。なお、本実施形態においては、収納
スペースに取り付けられた開閉自在な蓋の動作制御方法
の適用例として、その動作において、打音が発生し易
い、蓋の閉動作を中心に説明する。そして、図4(a)
〜(c)に示すような車両搭載用のディスプレー装置1
2を収納し、非使用時には、当該ディスプレー装置12
を内部に収納し蓋10で覆う場合を例に取り説明する。
従って、本実施形態で説明する制御方法を用いる構造
と、図4(a)〜(c)に示す構造は、基本的に同様で
あり、その説明を援用する。
【0020】図1には、本実施形態の蓋の開閉動作を実
現するための構成の概略ブロック図が示されている。蓋
10の開動作、閉動作を制御する制御回路24は、利用
者が操作するカバー開閉スイッチ26(制御回路24の
制御開始のトリガースイッチ)により、当該制御回路2
4は検出スイッチ28の状態、つまり蓋10の現在の状
態が「開位置」にあるか「閉位置」にあるかの判断を行
う。なお、検出スイッチ28は、図2に示すように、ベ
ース20(図4(c)参照)上を移動するアクチュエー
タ22上に固定された揺動スイッチであり、アクチュエ
ータ22が図2中の上方向に移動し、ベース20上に配
置された開位置検出用リブ30に接触した場合に、図1
に示す検出スイッチ28の開位置接点28aが閉じ、ア
クチュエータ22が開動作のために所定位置まで移動し
たことが検出される。同様に、アクチュエータ22が図
2中の下方向に移動し、ベース20上に配置された閉位
置検出用リブ32に接触した場合に、図1に示す検出ス
イッチ28の閉位置接点28bが閉じ、アクチュエータ
22が閉動作のために所定位置まで移動したことが検出
される。なお、アクチュエータ22は、ベース20上に
蓋10の移動方向に沿って延設されたガイド34にガイ
ドされながら移動する。例えば、ガイド34がラックで
構成され、アクチュエータ22内部のモータ36により
駆動するピニオンギアとの噛合によりアクチュエータ2
2が自走駆動する。また、このアクチュエータ22は閉
位置または開位置のいずれか一方で停止するように設計
されている。
【0021】本実施形態の特徴的事項は、開位置検出用
リブ30または閉位置検出用リブ32が蓋10の設計上
の予定開位置または予定閉位置より所定距離手前で、蓋
10の開動作または閉動作のための存在の検出を行い、
アクチュエータ22、すなわちモータ36の駆動出力
(駆動力伝達)を所定時間抑制、好ましくは完全停止し
て、蓋10の慣性力による移動速度を摩擦等の抵抗によ
り減速し、更に、所定時間経過後、再度モータ36の駆
動出力を漸増制御して、蓋10を微力で押圧移動させて
完全移動位置に至らせるところである。
【0022】図3(a)には、本実施形態の蓋10と検
出スイッチ28(開位置接点28a、閉位置接点28
b)のタイミングが示されている。図3(a)から明ら
かなように、蓋10の予定閉位置pからの離脱からしば
らくして、閉位置接点28bがオフし、蓋10の予定開
位置qの所定距離手前で開位置接点28aがオンしてい
る。
【0023】図3(b)には、蓋10の開閉を起動する
ためのカバー開閉スイッチ26の信号、蓋10が開状態
から閉状態に至るまでの移動及び、閉位置接点28bの
状態、モータの駆動力の変化の推移が示されている。カ
バー開閉スイッチ26の操作により蓋10は現在の状態
から逆の状態へと移動を開始する。図3(b)の場合、
蓋10が閉動作する場合が示されている。すなわち、カ
バー開閉スイッチ26が操作されると、制御回路24は
検出スイッチ28の状態に基づき駆動回路を介しモータ
36を所定方向に回転させる。図3(b)の場合、開位
置接点28aがオンされていることに基づき、モータ3
6の閉方向回転が開始され、蓋10の閉動作が始まる。
そして、検出スイッチ28が閉位置検出用リブ32との
接触により検出信号を出力するまで、モータ36に対す
る通電が継続される。前記閉位置検出用リブ32は、蓋
10の予定閉位置pより所定距離手前に配置されてい
る。ここで、所定位置手前とは、蓋10及びアクチュエ
ータ22の有する慣性力を十分に抑制することのできる
距離である。なお、本実施形態においては、予定閉位置
pより所定距離手前を「制御時間t1」に置き換えて管
理している。
【0024】そして、蓋10の閉動作が進行し、閉位置
接点28bがオンすると、モータ36の通電が所定時間
抑制される。図3(b)の場合、所定時間完全に通電が
停止している。この所定時間を「制御時間t2」とす
る。この制御時間t2の管理は、制御回路24等で行う
が、この制御時間t2とは、例えば、蓋10及びアクチ
ュエータ22の有する慣性力を十分に抑制することので
きる時間である。そして、これらの制御時間t1,t2
は、アクチュエータ22の性能や蓋10の形態によって
適宜選択される。なお、上述の場合、制御時間t2の
間、通電を完全停止しているが、例えば、蓋10の動作
後半で、動作スピードを調整したい場合等もあるので、
蓋10の移動速度を低減させる制御であれば、電流制御
や電圧制御等による任意の手段が適用できる。
【0025】制御回路24は、制御時間t2経過後、モ
ータ36に対する駆動伝達を再開する。この時、制御回
路24は、制御時間t2の経過をトリガーとして漸増制
御を開始し、モータ36の駆動力が所定の増加率に従
い、漸増させていく。この漸増制御は、蓋10が予定閉
位置を通過して所定量移動するまで継続される。この所
定量の移動とは、例えば、従来技術で示したように蓋1
0等の組み付け誤差や寸法誤差により生じる隙間を十分
に包含できる移動量であり、生じる可能性のある隙間よ
り僅かに大きな移動量に基づいて移動完了位置が設定さ
れる。本実施形態では、漸増制御が行われる移動量の管
理は「制御時間t3」で行っている。この間、モータ3
6の駆動力は、制御時間t2による抑制制御により減速
または停止した状態から漸増しているので、蓋10はケ
ース本体14aに徐々に押圧力を増しながら移動を開始
する。つまり、蓋10は、予定閉位置を通過した時点
で、開位置からの移動による勢いを相殺された後、移動
完了位置に向かって微力押圧される。その結果、従来蓋
10の閉動作時に発生していたケース本体14aとの衝
突による打音の発生を抑制することができる。また、蓋
10と本体ケース14aとの急激な衝突が回避できるの
で、各部材の摩耗や破損を低減、回避することができ
る。また、各部材の組み立て精度が低く、通常制御で
は、閉動作時に隙間が生じてしまうような場合でも、本
実施形態においては、さらに、微力押圧により蓋10を
移動完了位置まで移動させるので、前記隙間を縮め、さ
らに排除することができる。さらに、微力押圧で蓋10
をケース本体14aに押圧するため、蓋10やケース本
体14aの極端な歪みや変形を招くことを防止すること
ができる。なお、本実施形態の場合、蓋10が移動完了
位置に到達し、アクチュエータの駆動が停止した時点
で、アクチュエータの有するブレーキ機構の働きにより
蓋10が移動完了位置にロックされる構造にすることが
好ましい。
【0026】本実施形態の場合、制御時間t1>制御時
間t2としているが、制御時間t1=制御時間t2として
もよい。ただし、制御時間t1<制御時間t2としてしま
うと、蓋10の閉動作が未完全な状態で停止してしま
い、再度僅かに移動するという現象が発生し、閉動作が
段階的になってしまう虞があり、利用者に違和感を与え
てしまう場合があるのであまり好ましくない。もちろ
ん、段階的な動作が好ましい場合もあるので、制御時間
t1と制御時間t2の関係は適宜選択することが望まし
い。また、本実施形態においては、制御時間t2<制御
時間t3に設定しており、蓋10を十分かつ過剰になら
ないようにケース本体14aに押圧することができるよ
うになっている。
【0027】モータ36の漸増制御を行う具体的な方法
としては、例えば、図3(c)に示すようなデューティ
比を用いたデューティ制御で行うことができる。すなわ
ち、モータ36の通電時間(オン時間)をデューティ比
に基づき決め、制御時間t2の経過後からデューティ制
御を開始し、制御時間t3だけ継続することにより、蓋
10の移動完了位置までの移動、つまり完全閉動作を行
うことができる。なお、デューティ比の設定、つまり駆
動力の増加率は、動作させる蓋の形状や形態等により適
宜変更可能であり、蓋の閉動作を最適な状態に容易に調
整することができる。もちろん、任意の漸増パターンに
より制御を行ってもよい。
【0028】また、モータ36の漸増制御は、電圧コン
トローラ等を用いモータ駆動回路の制御電圧を直接制御
するようにしてもよい。
【0029】なお、上述したような漸増制御は、蓋の閉
動作時(閉動作完了時)に発生し易い打音の抑制や隙間
等の発生防止に特に有効であるが、蓋の移動停止時の動
作をゆっくり行うことにより、蓋の移動をスムーズに行
うことや、動作完了時の蓋等の変形や歪みを防止するこ
とが可能になる。従って、蓋の開動作完了時の制御にも
本実施形態と同様な制御が適用可能である。また、開動
作時もその動作終了地点近傍で蓋とケース本体やその周
囲の部材との接触が存在するような構造の場合、打音の
抑制にも効果を発揮する。
【0030】なお、閉動作の場合は、特に意匠性を所定
レベル以上に確保する必要があるため、蓋とケース本体
(意匠パネル)との位置合わせが特に必要になるのに対
し、開動作はその動作に比較的ばらつきがあっても意匠
上あまり問題にならないので、コスト低減等を目的とし
て本実施形態の閉動作時の制御のみを用いる場合が多
く、意匠性の向上、機能性の向上、コスト低減等をバラ
ンスよく行うことができる。
【0031】また、本実施形態では、収納スペースにデ
ィスプレー装置12を収納固定した例を説明している
が、収納スペースに備えられた蓋を開動作または閉動作
させるものであれば、内部に収納固定するものは任意で
あり、例えば、オーディオ装置、TV、操作パネル等で
もよい。また、出し入れ自在な任意の収納物を収納する
蓋付き収納ボックス等に本実施形態と同様な制御を適用
することにより、本実施形態と同様な効果を得ることが
できる。
【0032】さらに、蓋の開閉機構は任意であり、蓋の
形状や収納する対象に応じて適宜選択することが可能で
あり、同様な効果を得ることができる。さらに、蓋の移
動位置を検出する検出手段(検出スイッチ)も任意であ
り、例えば、メカ式、光学式、磁気式等のリニアポジシ
ョンセンサ、その他任意のセンサの利用が可能であり、
同様な効果を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
蓋の動作時の打音の発生を抑制することができる。ま
た、蓋等の組み付け精度や移動位置の検出に誤差が生
じ、蓋と開口部との間に隙間が生じる可能性が存在する
場合でも、蓋は、最終的に開口部に微力で押圧されるま
で移動するので、隙間を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態の蓋の動作制御方法に
より蓋の開閉動作を実現するための概略ブロック図であ
る。
【図2】 本発明に係る実施形態の蓋の動作制御方法に
より蓋の開閉動作を実現するための蓋位置の検出スイッ
チを説明する説明図である。
【図3】 本発明に係る実施形態の蓋の動作制御方法に
基づく、蓋、検出スイッチ、モータ駆動力、モータ通電
状態を関連付けて説明する説明図である。
【図4】 ディスプレー装置を収納した収納スペースに
設けられた蓋の開閉機構を説明する説明図である。
【図5】 従来の蓋の動作制御方法に基づく、蓋、検出
スイッチ、モータ駆動力を関連付けて説明する説明図で
ある。
【符号の説明】
10 蓋、12 ディスプレー装置、14 収納スペー
ス、16,22 アクチュエータ、18 リンク、 2
0 ベース、24 制御回路、26 カバー開閉スイッ
チ、28 検出スイッチ、28a 開位置接点、28b
閉位置接点、30 開位置検出用リブ、32 閉位置
検出用リブ、34 ガイド、36 モータ、p 予定閉
位置、q 予定開位置、t1,t2,t3 制御時間。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収納スペースの開口部に対して開閉自在
    に設けた蓋をアクチュエータにより閉動作し開口部を覆
    う蓋の動作制御方法であって、 前記蓋の予定閉位置より所定距離手前で移動してきた蓋
    を検出するステップと、 前記蓋の検出に基づいて前記アクチュエータへの駆動力
    伝達を所定時間抑制し前記蓋を予定閉位置に向かって慣
    性移動させるステップと、 前記所定時間経過後、前記予定閉位置を所定量通過した
    移動完了位置まで前記蓋を微力移動させるためにアクチ
    ュエータへの駆動力伝達を漸増制御するステップと、 を含むことを特徴とする蓋の動作制御方法。
  2. 【請求項2】 収納スペースの開口部に対して開閉自在
    に設けた蓋をアクチュエータにより開動作し開口部を露
    出させる蓋の動作制御方法であって、 前記蓋の予定開位置より所定距離手前で移動してきた蓋
    を検出するステップと、 前記蓋の検出に基づいて前記アクチュエータへの駆動力
    伝達を所定時間抑制し前記蓋を予定開位置に向かって慣
    性移動させるステップと、 前記所定時間経過後、前記予定開位置を所定量通過した
    移動完了位置まで前記蓋を微力移動させるためにアクチ
    ュエータへの駆動力伝達を漸増制御するステップと、 を含むことを特徴とする蓋の動作制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の方法にお
    いて、 前記アクチュエータへの駆動力伝達を所定時間抑制する
    場合、その駆動力伝達を完全に停止することを特徴とす
    る蓋の動作制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    の方法において、 前記アクチュエータの漸増制御は、駆動出力の増加率を
    任意に変更可能であることを特徴とする蓋の動作制御方
    法。
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