JP4106426B2 - ドア機構およびこのドア機構を用いた電気機器 - Google Patents

ドア機構およびこのドア機構を用いた電気機器 Download PDF

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Description

本発明は、ドア機構およびこのドア機構を用いた電気機器に関する。
家庭用音響機器または車載用音響機器等には、ドアをスライドおよび回動させるドア機構を備えるタイプがある。このタイプのドア機構には、使用しないときに操作部等をパネル状のドアで隠すと共に、使用するときにドアをスライドさせ、その後にドアを回動させて操作部等を露出させるものがある。かかるドア機構を具備する音響機器は、ドアで隠すことによって、CDおよびMD等の挿入口等からごみ・埃の侵入を防ぐと共に、操作部等をドアで隠すことで、美観を保つ構成となっている。図13〜図16に、ドア3をスライドさせた後に回動させるタイプの、音響機器のドア機構1の構成を示す。
図13〜図16に示すドア機構1は、筐体2、およびこの筐体2に対して連結されているドア3を有している。ドア3には、ドアホルダ4が取り付けられていて、このドアホルダ4には、後アーム5と前アーム6の各一端部5a,6aが、夫々連結されている。後アーム5には、その他端部5bにギヤ5cが設けられていて、このギヤ5cはギヤ7と噛み合っている。また、ギヤ7は、ギヤ8と噛み合っていて、このギヤ8には前アーム6の他端部6bが連結されている。
かかる構成において、ギヤ7が時計回りに回転すると、ギヤ5cが駆動されて後アーム5が反時計回りに回動する。また、ギヤ8および前アーム6も反時計回りに回転する。それによって、ドア3はドアホルダ4を介して円弧運動を開始し、図13に示すように当初筐体2に対する高さH1は、図14に示すように筐体2に対する高さH2となり、ドア3は該筐体2から離間した状態となる。
この状態から、さらにギヤ7が回転すると、ドア3が図14中左方向にスライドすると共に、該ドア3が下降する。それによって、図15に示すように、筐体2に対する高さ位置が再びH1となる。この状態から、さらにギヤ7が回転する場合、後アーム5は、不図示のロック機構によってロックされて移動しない。しかしながら、ギヤ8の反時計回りの回転によって、図16に示すように、前アーム6の他端部6bが上昇し、かかる上昇に伴なってドア3が持ち上げられる。以上のようにして、ドア3のスライド動作と、回転動作とが実現されている。
なお、上述のドア機構1と同様のドア機構を備える構成は、特許文献1に開示されている。
特開2001−60390号公報(図6〜図11参照)
上述のドア機構1は、筐体2とドア3が後アーム5および前アーム6で連結されたリンク機構となっている。このため、ドア3がスライドする場合、該ドア3は水平移動せずに、円弧状の移動(円弧運動)を行う。すなわち、図13におけるH1と、図14におけるH2との間に、一定の高低差が生じている。かかるH1とH2の高低差は、水平方向にスライドする距離が長くなればなる程大きくなる。そこで、このような円弧運動を目立たないようにしようとすると、水平方向へのスライドのストロークが大きくとれなくなる。逆に、水平方向へのスライドのストロークを大きくしようとすると、大きな円弧運動となる。
また、スライドのストロークを大きくしようとすると、後アーム5と前アーム6の一端部5a,6aと他端部5b,6bとの間の距離が長くなる。そのため、リンク機構部分が大きくなり、その設置のために大きなスペースが必要となる。
また、現状の音響機器においては、ドア3の開閉、パネル面の動作等によって、該音響機器に独特の高級感を持たせる場合がある。しかしながら、上述した円弧運動を行うドア機構1では、筐体2の上面とドア3の上面とが均一な高さに揃えられている状態からドア3が浮き上がる。そのため、ドア3が開閉動作を行うに際して、高さが揃えられた、精度の高い高級品であるイメージが崩れ、ユーザに対して動きが安っぽい印象を与える場合がある。このため、上述のドア機構1を採用する構成では、音響機器に対して高級感を備えることが難しい。
また、使用に伴なうガタつきの増大、およびギヤ5c,7,8の噛み合い位置のずれ等によって、ドア3の閉じ状態においても、筐体2からドア3が浮き上がってしまう場合がある。このような観点から、ドア3を浮き上がらせずに、該ドア3を水平方向にスライドさせ、その後にドア3を回動させるドア機構1が望まれている。
本発明は上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、ドア部材を浮き上がらせない状態で被覆部位に平行な方向に確実にスライドさせることができると共に、該スライドの後にドア部材を回動させることが可能なドア機構およびこのドア機構を用いた電気機器を提供しよう、とするものである。
上述課題を解決するために、本発明は、駆動源の駆動によりドア部材を被覆部位に対して移動させて、該被覆部位を隠見させるドア機構において、被覆部位に対して平行に設けられている第1のガイド部材と、一端側がドア部材に連結されていると共に、他端側が第1のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて被覆部位に対する高さ位置が一定の状態を維持する第1のリンク部材と、一端側には被覆部位に対して平行に設けられている平行部を有すると共に、他端側には被覆部位に向かって近接する上昇部を有する第2のガイド部材と、一端側がドア部材に連結されていると共に、他端側が第2のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上昇部を該他端側が移動するにつれて、一端側およびドア部材の被覆部位に対する高さ位置が変化する第2のリンク部材と、を具備し、第1のガイド部材および第2のガイド部材は、それぞれシャーシ部材に形成されている第1のガイド溝および第2のガイド溝であり、ドア部材には、ガイド突起が設けられていると共に、シャーシ部材には、一端側が閉塞していると共に他端側が開放し、かつ被覆部位に対して平行に設けられている案内溝が設けられていて、ガイド突起はこの案内溝の他端側から挿脱自在に設けられているものである。
また、他の発明は、駆動源の駆動によりドア部材を被覆部位に対して移動させて、該被覆部位を隠見させるドア機構において、被覆部位に対して平行に設けられている第1のガイド部材と、一端側がドア部材に連結されていると共に、他端側が第1のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて被覆部位に対する高さ位置が一定の状態を維持する第1のリンク部材と、一端側には被覆部位に対して平行に設けられている平行部を有すると共に、他端側には被覆部位に向かって近接する上昇部を有する第2のガイド部材と、一端側がドア部材に連結されていると共に、他端側が第2のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上昇部を該他端側が移動するにつれて、一端側およびドア部材の被覆部位に対する高さ位置が変化する第2のリンク部材と、を具備し、第1のガイド部材および第2のガイド部材は、それぞれシャーシ部材に形成されている第1のガイド溝および第2のガイド溝であり、第2のリンク部材は、該第2のリンク部材を第2のガイド溝に沿って移動させる駆動アーム部材と連動していて、この駆動アーム部材は、駆動源からの駆動の伝達によって回動されるものである。
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、シャーシ部材には、駆動アーム部材が回動の一端側および他端側の少なくとも一方に到達したことを検出する回動検出手段が設けられているものである。
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、駆動アーム部材には、第2のガイド溝と交差するボス駆動溝が設けられていて、ボスは第2のガイド溝と共に該ボス駆動溝に嵌め込まれていて、駆動アーム部材が回動する場合には、ボス駆動溝の縁部がボスを押し込むことによって、第2のリンク部材を移動させ、該第2のリンク部材の移動を介してドア部材および第1のリンク部材をスライドさせるものである。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、シャーシ部材には、第1のリンク部材又は第2のリンク部材に対して接離するロックスライダがスライド自在に設けられていると共に、駆動アーム部材には、ロックスライダのスライドをガイドするためのガイドカムが設けられていて、このガイドカムに従ってロックスライダが第1のリンク部材又は第2のリンク部材の接触方向にスライドすることにより、該第1のリンク部材又は第2のリンク部材のスライドをロックするものである。
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第1のリンク部材又は第2のリンク部材と、駆動アーム部材との間には、互いに係合する係合機構部を有すると共に、この係合機構部での係合状態において駆動アーム部材がロックすることにより、第1のリンク部材又は第2のリンク部材のスライドがロックされるものである。
さらに、他の発明は、駆動源の駆動によりドア部材を被覆部位に対して移動させて、該被覆部位を隠見させるドア機構において、被覆部位に対して平行に設けられている第1のガイド部材と、一端側がドア部材に連結されていると共に、他端側が第1のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて被覆部位に対する高さ位置が一定の状態を維持する第1のリンク部材と、一端側には被覆部位に対して平行に設けられている平行部を有すると共に、他端側には被覆部位に向かって近接する上昇部を有する第2のガイド部材と、一端側がドア部材に連結されていると共に、他端側が第2のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上昇部を該他端側が移動するにつれて、一端側およびドア部材の被覆部位に対する高さ位置が変化する第2のリンク部材と、を具備し、第1のガイド部材および第2のガイド部材は、それぞれシャーシ部材に形成されている第1のガイド溝および第2のガイド溝であり、シャーシ部材には、第1のリンク部材又は第2のリンク部材が、スライドによって第1のガイド部材又は第2のガイド部材の一端側および他端側の少なくとも一方に到達したことを検出するスライド検出手段を具備するものである。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、第2のガイド溝は、一端側から他端側に向かう中途部分までが平行部であり、この中途部分から他端側に向かう部分は上昇部であると共に、該上昇部は第2のリンク部材の他端側の高さ位置を、平行部に対して上昇させるカム溝部であることとしたものである。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第1のリンク部材は、その他端側に2つのボスを有すると共に、第1のガイド溝に対してこれら2つのボスを嵌め込むことにより、該第1のリンク部材の回転を規制して、被覆部位に対する高さ位置を一定に維持していて、第2のリンク部材は、その他端側に1つのボスを有すると共に、第2のガイド溝に対して1つのボスを嵌め込んでいて、該第2のリンク部材の回転を許容しているものである。
さらに、他の発明は、上述のドア機構の各発明を、電気機器に適用したものである。
本発明によると、ドアを浮き上がらせない状態で被覆部位に平行な方向に確実にスライドさせ、スライドの後にドアを回動させることができる。
以下、本発明の一実施の形態に係るドア機構11(図4参照)について、図1から図11に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係るドア機構11を用いた、電気機器としての音響機器10を示す図であり、ドア30の閉じ状態を示す斜視図である。また、図2は、ドア30が本体後方にスライドした状態を示す音響機器10の斜視図である。また、図3は、図2の状態のドア30が上方に回動した状態を示す音響機器10の斜視図である。
図1〜図3に示すように、音響機器10は、筐体20を有している。筐体20は、その内部にディスクを再生するためのディスク再生装置(不図示)を備えている。なお、本実施の形態では、筐体20の内部には、CD/DVD等を再生するための再生装置、およびMDを再生するための再生装置の計2台の再生装置が設けられている。
図3に示すように、筐体20の上面側には、操作ボタン部22と、CD/DVD等を挿入/排出するための挿入口23と、MDを挿入するための挿入口24とを具備している。これらの操作ボタン部22、挿入口23,24は、図1に示すように、不使用状態ではドア30によって覆われている。操作ボタン部22には、図2において挿入口24が隠されているMD側の再生装置の操作ボタン22aと、ドア30の回動動作(図3参照)を開始するためのドア回動ボタン22bとを有している。なお、操作ボタン22aと、ドア回動ボタン22bとは、図2に示す配列には限られず、適宜その配列を変更可能である。
また、以下の説明では、筐体20の上面側のうち、ドア30によって覆われる部分を、被覆部位25と呼ぶ。また、筐体20の上面側のうち、被覆部位25よりも一段高く、ドア30の閉じ状態において該ドア30の上面と面一となる部分を、外装部26と呼ぶ。
図1〜図3に示すように、被覆部位25のうち、外装部26よりのコーナ部分(図1〜図3においては、右側のコーナ部分)には、ドア30の水平移動を開始させるための水平操作ボタン27が設けられている。この水平操作ボタン27は、図1に示すドア30の閉じ状態においても、後述する切欠部33の存在によって覆われず、外部に露出する。このため、ユーザは、ドア30の開閉状態に係らず、水平操作ボタン27を押してドア30のスライドのみを行わせることができる。また、外装部26には、連続操作ボタン28が設けられている。連続操作ボタン28は、ドア30の閉じ状態(開き状態)から水平移動および回動動作(回動動作および水平移動)の、一連の動作を連続的に行わせるためのボタンである。
続いて、ドア機構11の構成について説明する。ドア機構11は、筐体20の内部に設けられるものである。また、図4〜図6に示すように、ドア機構11は、シャーシ部材としての一対のサブシャーシ40を具備している。サブシャーシ40は、薄板状の部材に、適宜後述する溝および孔部を形成した部材である。これらサブシャーシ40は、筐体20の内部のうち、向かい合う外壁の夫々に取り付けられている。
図7〜図10に示すように、サブシャーシ40の上方には、案内溝41が形成されている。この案内溝41は、筐体20を水平面に設置した場合に、その長手が該水平面に対して略水平を為す状態に設けられている。また、案内溝41は、図7〜図10において左側の他端部が開放していると共に、右側の一端部は閉塞されている。この案内溝41には、次に述べるドアホルダ31に存在するガイド突起32が嵌まり込む。このため、ドア30およびドアホルダ31が図7〜図10の左側にスライドすると、該スライドに伴なってガイド突起32は案内溝41を摺動すると共に、ガイド突起32は、案内溝41から外れる。
ドアホルダ31は、図6に示すように、ドア30の下面側に取り付けられている。ドアホルダ31は、その外観が太めの略L字状を為す板状部材であり、また該L字状のドアホルダ31のうち上端側にドア30が取り付けられている。ドアホルダ31のうち、水平方向における他端側(左端側)の部位は、ドア30の他端側の部位と略同程度の位置に設けられている(図7〜図10参照)。また、ドアホルダ31のうち、略L字状の下方側の辺における一端側(右端側)の部位には、ガイド突起32が設けられている。ガイド突起32は、上述の案内溝41に嵌まり込む部分である。
なお、本実施の形態では、ドアホルダ31は、一対のサブシャーシ40が対向する対向面側ではなく、その対向面の裏側(非対向面側)に取り付けられている。また、ドアホルダ31は、1つのサブシャーシ40に対して、1対設けられていて、該一対のドアホルダ31の間で、後述するボス51,61を支持する構成となっている。しかしながら、ドアホルダ31は、夫々のサブシャーシ40に対して、1つずつ設けられる構成としても良い。
また、ドアホルダ31に取り付けられているドア30は、図1〜図6に示すように、板状部材から構成されている。ドア30のうち、図1〜図3において手前側の右端部には、矩形状に切り取られた切欠部33が設けられている。この切欠部33には、水平操作ボタン27が設けられている。なお、本実施の形態では、ドア30とドアホルダ31とによって、ドア部材が構成されている。
図7〜図10に示すように、ドアホルダ31には、2つの挿通孔34a,34bが形成されていて、夫々の挿通孔34a,34bには、ボス51,61が嵌め込まれている。これらのボス51,61のうち、他端側の挿通孔34aに嵌め込まれているボス51は、第1のリンク部材としての後アーム50の上方側かつ他端側に設けられている。後アーム50は、本実施の形態では、角度のなだらかな略W字を為すように、3回折れ曲がる形状に形成されている。
また、後アーム50のうち、下方側の下端片52には、2つのボス53,54が設けられている。2つのボス53,54は、水平溝42に嵌め込まれる部分である。また、2つのボス53,54は互いに所定の間隔だけ、離間している。このように、2つのボス53,54が水平溝42に嵌め込まれることで、後アーム50の水平面に対する設置角度が維持され、該後アーム50が姿勢変化しないように設けられている。
さらに、図7〜図10に示すように、後アーム50の下端片52には、その下底部から上方に向かって係止凹部55が設けられている。係止凹部55は、後述する係止凸部84が嵌め込まれる部分である。この係止凹部55に係止凸部84が嵌め込まれると、後アーム50の他端側から一端側に向かう移動が規制される。また、後アーム50の下端片52の下底部のうち、他端側の部位には、下方に向かって突起部56が設けられている。突起部56は、後述するスライド検出スイッチ110を押し込む部分である。
なお、水平溝42は、第1のガイド部材および第1のガイド溝として機能する。また、水平溝42は、サブシャーシ40のうち略中央部分に設けられている。また、水平溝42は、その両端が閉塞していると共に、ドア30のスライドに対応した長さを有している。さらに、水平溝42は、上述の案内溝41と同様に、水平面に対して略水平を為す状態に設けられている。
また、一端側の挿通孔34bに嵌め込まれているボス61は、第2のリンク部材としての前アーム60に設けられている。前アーム60は、図7〜図10に示すように、角度のなだらかな略V字を為すように、1回折れ曲がる形状(図7〜図10において、前アームの上方側に存在する小さい折れ曲がりを除く。)に形成されている。この前アーム60のうち、上方側の他端部には、上述のボス61が設けられている。
また、前アーム60の下方側の端部にも、ボス62が設けられている。ボス62は、カム溝43に嵌め込まれている。カム溝43は、図7〜図10に示すように、平行部43aと、カム溝部43bとを有している。このカム溝43のうち、一端側から他端側に向かう所定位置までは、水平状に形成されている平行部43aであり、該平行部43aの終点位置から他端側に向かっては、上方に向かって湾曲する上昇部としてのカム溝部43bである。
なお、カム溝部43bの湾曲形状は、図7〜図10においては、変極点(図示省略)付近の傾きが最大となる形状となっている。また、この変極点を基準として、一端側および他端側に向かうにしたがって、その傾斜角度が小さくなる。そして、変極点から離間する所定位置においては、平行部43aに対して略水平を為すように設けられている。
また、カム溝43のうち平行部43aと、水平溝42と、後アーム50と、前アーム60とによって、平行移動ガイド機構が構成される。また、カム溝43のうちカム溝部43bと、水平溝42と、後アーム50と、前アーム60とによって、回動移動ガイド機構が構成される。さらに、カム溝43は、第2のガイド部材および第2のガイド溝として機能する。
また、下方側の端部に位置するボス62は、カム溝43と共に駆動アーム70のボス駆動溝71に嵌め込まれる。ボス駆動溝71は、駆動アーム70を貫通するように設けられている。ここで、駆動アーム70は、図7〜図10に示すように、支点72を中心として回動する部材であり、この駆動アーム70に存在するボス駆動溝71は、かかる支点72に向かう配置に設けられている。そのため、ボス駆動溝71は、カム溝43に対して、所定角度傾斜する配置となっていて、かつ側方から見た場合に交差する状態で形成されている。
図7〜図10に示すように、駆動アーム部材としての駆動アーム70は、上述のボス駆動溝71が設けられているアーム部70aと、このアーム部70aの下方に位置すると共に支点72が設けられているスイッチ起動部70bとから構成されている。このうち、アーム部70aには、ボス駆動溝71よりも支点72側の部位に、ガイドカム73が設けられている。ガイドカム73は、駆動アーム70の回動に伴なって、ロックスライダ80をスライドさせるための部分である。そのため、ガイドカム73は、その入り口側が支点か72からの距離が短く、支点72寄りに位置していると共に、内部を奥側に向けて移動するにつれて、支点72からの距離が長く、支点72から離間する形状に形成されている。
また、ガイドカム73には、ボス81が嵌め込まれる。ボス81は、ロックスライダ80の突出部80bに設けられている部分である。なお、ロックスライダ80は、スライド部80aと、このスライド部80aから図7〜図10において右側に向かって突出している突出部80bとを有している。また、ロックスライダ80のうち、サブシャーシ40側の背面には、一対のボス82,83が設けられている。これらボス82,83は、サブシャーシ40の鉛直溝44に差し込まれる。それにより、鉛直溝44の両端部にボス82,83が当接しない範囲において、ロックスライダ80は、図7〜図10において上下方向にスライド可能となっている。
また、スライド部80aの上端部分には、後アーム50の係止凹部55に差し込まれる係止凸部84が設けられている。係止凸部84のうち、図7中左側に位置する垂直辺84aは、略鉛直を為すように切り立った状態に設けられていると共に、図7中右側に位置する傾斜辺84bは、略台形の側辺を為すように寝かされた状態に設けられている。また、係止凹部55も、かかる垂直辺84aおよび傾斜辺84bの当接に夫々対応した、垂直壁55aおよび傾斜壁55bを有している。
それにより、ロックスライダ80が、上方に向かってスライドして、係止凸部84が係止凹部55に嵌まり込むと、垂直辺84aが垂直壁55aに当接する。この状態で、後アーム50が一端側に向かってスライドしようとしても、垂直壁55aが垂直辺84aに対して略鉛直を為す状態で当接しているので、該後アーム50の一端側に向かう移動が規制される。
図7〜図10に示すように、駆動アーム70のスイッチ起動部70bは、その外観が略円盤状を為していると共に、該円盤状のうち、所定の角度範囲に亘って、外周部から所定深さだけ切り取られた円弧凹部74を有している。なお、本実施の形態では、円弧凹部74は、スイッチ起動部70bの他の部分の半径の約半分程度の深さだけ切り取られた状態に設けられている。また、円弧凹部74は、本実施の形態においては、略72度弱の角度範囲に亘って設けられている。また、円盤状を為すスイッチ起動部70bの外周部分には、駆動伝達ギヤ75が形成されている。駆動伝達ギヤ75は、ギヤ輪列90(図4〜図6参照)を介して、駆動源としてのモータ91(図11参照)からの駆動力が伝達される部分である。
円弧凹部74には、検出スイッチ100のスイッチレバー101が差し込まれる。検出スイッチ100は、回動検出手段として機能するスイッチであり、駆動アーム70が一端側および他端側に位置していることを検出するためのスイッチである。ここで、駆動アーム70の一端側とは、図7に示すように、前アーム60のボス62が、カム溝43の一端部分に位置している、回動前の状態を指す。また、駆動アーム70の他端側とは、図10に示すように、前アーム60のボス62が、カム溝43のカム溝部43bの他端部分に位置している、回動後の状態を指す。なお、駆動アーム70が一端側に位置する状態においては、ドア30は閉じ状態となっている一方、駆動アーム70が他端側に位置する状態においては、ドア30は開いた状態となっている。
また、図7に示すように、駆動アーム70が一端側に位置する状態においては、円弧凹部74の下端部がスイッチレバー101を上方に持ち上げる状態となっている。それにより、検出スイッチ100は、駆動アーム70が一端側に位置していることを検出する。また、図10に示すように、駆動アーム70が他端側に位置する状態においては、円弧凹部74の上端部がスイッチレバー101を下方に押し下げる状態となっている。それにより、検出スイッチ100は、駆動アーム70が他端側に位置していることを検出する。
この検出スイッチ100は、図11に示す制御部92に接続されている。制御部92は、かかる検出スイッチ100での検出に応じて、モータ91の駆動を停止させ、それによってこのモータ91から駆動力が伝達される駆動アーム70の回動を停止させる。
また、水平溝42の他端部分に近接する部位であって、さらに図7〜図10中左側の部位には、スライド検出手段としてのスライド検出スイッチ110が設けられている。スライド検出スイッチ110は、後アーム50のボス54が、水平溝42の最も他端側に位置した状態を検出するためのスイッチである。このような検出を可能とするために、水平溝42の他端側にボス54が位置すると、後アーム50の突起部55は、スライド検出スイッチ110を押し込む。かかる押し込みによって、制御部92に接続されているスライド検出スイッチ110は、押し込まれたことを検出する信号を、該制御部92に対して送信する。
以上のような構成を有するドア機構11、およびこのドア機構11を用いる音響機器10の作用(動作)について、以下に説明する。
図7(図4)に示すように、被覆部位25がドア30で覆われている閉じ状態となっている場合、駆動アーム70は一端側に位置している。このとき、ボス62はカム溝43の一端側に位置していると共に、ボス駆動溝71の上端側にも位置している。また、ガイド突起32およびボス53も、夫々案内溝41および水平溝42の一端側に位置している。この状態において、ユーザが、水平操作ボタン27または連続操作ボタン28を押すと、その押し込みが制御部92によって検出され、該制御部92はモータ91を駆動させる。かかるモータ91の駆動により、駆動アーム70は図7において反時計回りに回動させられる。
駆動アーム70が反時計回りに回動させられると、ボス駆動溝71の縁部がボス62を他端側に向けて押す。それにより、図8に示すように前アーム60が他端側に向かって移動し、該前アーム60の移動に伴なってドアホルダ31を介してドア30も移動する。この場合、ドア30は、閉じ状態から開く状態となる。さらに、駆動アーム70が回動させられると、ボス62も他端側に向かってさらに移動し(図5および図8参照)、該移動によって突起部56がスライド検出スイッチ110を押し込む。それにより、制御部92は、ドア30がスライドの終点に至ったことを検出する(図9参照)。
なお、ユーザが水平操作ボタン27を押した場合には、制御部92がかかる押し込みに対応して、スライドの終点位置において、モータ91の駆動を停止させる。そして、以後は駆動アーム70が回動せず、動作停止の状態となる。また、この動作停止の状態において、ユーザが回動操作ボタン22bを押した場合、またはユーザが最初に連続操作ボタン28を押した場合には、引き続いて、モータ91は上述のドア30をスライドさせる場合と同様の方向に回転駆動する。それによって、駆動アーム70は、図8においてさらに反時計回りに回動する。
ここで、ボス54は水平溝42の他端側の壁面に当接しているため、後アーム50のスライドは規制された状態となっている。また、ボス54の他端側の壁面への当接状態においては、図9に示すように、ガイド突起32は、案内溝41から外れた状態となっていて、ドア30の回動を許す状態となっている。この図9に示す状態において、駆動アーム70が反時計回りに回動すると、ボス駆動溝71の縁部がさらにボス62を押し込む。ボス62がさらに押し込まれると、ボス62はカム溝43の平行部43aからカム溝部43bの内部を、他端側に向かって移動する。それにより、前アーム60もさらに移動する。なお、この場合、ボス62は、ボス駆動溝71の上端側に向かってさらに移動する。
ここで、ドア30は、前アーム60の移動に伴ない、上方に向かって持ち上げられる。この詳細について述べると、後アーム50のボス51は、移動しないので、ドアホルダ31の回動の支点となる。かかる支点を中心として、ドアホルダ31(ドア30)は反時計回りに回動させられる。ここで、後アーム50のボス51と前アーム60のボス61との間の距離を半径とする円弧と、前アーム60のボス61とボス62との間の距離を半径とする円弧との交点に、ボス61が位置している。
そのため、ボス62がカム溝部43bの内部を他端側に向かって移動すると、該カム溝部43bの内部におけるボス62の移動に伴なって、ボス62が他端側に近接すると共にボス62の高さ位置が上昇する。それによって、ドアホルダ31(ドア30)は、ボス62の移動に伴なって徐々に持ち上がり、最終的には、ボス62がカム溝部43bの他端部に到達する図6および図10に示す状態となる。なお、この図6および図10に示す状態においては、ドア30は最大限まで回動させられた状態となっている。また、駆動アーム70の回動に伴なって、ボス62はボス駆動溝71の上端部分に到達する。
なお、ドア30が回動して開いている状態から閉じる場合には、ユーザは連続操作ボタン28または回動操作ボタン22bを押す。それによって、図10に示す状態となっている駆動アーム70は時計回りの回動を開始し、上述した動作と逆の動作を行う。また、ドア30の回動が終了した状態においてユーザが水平操作ボタン27を押した場合、またはユーザが最初に連続操作ボタン28を押した場合には、引き続いて、モータ91が上述のドア30を開放させる場合と逆の閉じ方向に回転駆動する。それによって、図8に示す状態となっている駆動アーム70は、時計回りに回動され、ドア30が徐々に閉じてゆき、最終的には図4および図7に示す状態となる。
このような構成のドア機構11、およびこのドア機構11を用いた音響機器10によれば、後アーム50、前アーム60、水平溝42およびカム溝43の存在により、ドア30を被覆部位25に対して、平行に移動させることができる。すなわち、ドア30が閉じている状態から開く最初の動作段階では、ドア30を被覆部位25に対して平行に移動させることができる。
それにより、従来のように、ドア30が開く際に、該ドア30が円弧状に移動するのを防ぐことができ、ドア30のスライドに際して高低差が生じるのを防ぐことができる。このため、従来のように、円弧運動を目立たなくした場合に生じる、スライドのストロークが小さくなるといった不具合、およびスライドのストロークを大きくしようとした場合に生じる、大きな円弧運動となるといった不具合が生じるのを防ぐことができる。
また、従来のように、ドア30が円弧状に移動しないので、スライドのストロークを大きくする場合に生じる、後アーム50および前アーム60の寸法を大きくとる必要がなくなる。そのため、かかる後アーム50および前アーム60といった、リンク機構部分が大きくなるのを防ぐことができ、その設置のためのスペースを低減させることができる。
さらに、ドア30が閉じている状態から開く場合には、ドア30は筐体20の外装部26(上面)に対し、高さが揃えられた状態を維持しながらスライドする。このため、ドア30が開閉動作を行うに際して、精度の高い高級品であるイメージを、ユーザに対して与えることができる。それにより、例えば音響機器10にドア機構11を適用すると、当該音響機器10に高級感を備えさせることができる。
また、ドア30は、高さ位置が変化しない状態でスライドするので、ドア機構11の使用に伴ない、ガタつきが増大したり、ギヤの噛み合い位置のずれ等が生じても、ドア30が筐体20から浮き上がってしまうのを防ぐことができる。
さらに、後アーム50、前アーム60、水平溝42およびカム溝43の存在により、ドア30は、平行移動が終了した後に、回動移動させることができる。それにより、被覆部位25のうち、CDの挿入口23等が露出し、かつMDの挿入口24等が露出していない状態から、該挿入口24等が露出するように、ドア30を確実に動作させることができる。
また、後アーム50および前アーム60は、水平溝42およびカム溝43の平行部43aに沿ってスライドする。このため、ドア43を被覆部位25に対して平行にスライドさせることができる。また、カム溝43には、その中途部分から他端側に向かう部位がカム溝部43bとなっている。このため、カム溝部43bをボス62が移動することで、ドア30の回動を実現することができる。
さらに、後アーム50に設けられているボス53,54が、水平溝42に嵌め込まれているので、後アーム50が回転するのを規制することができる。それによって、後アーム50はスライドするのみで回動することがない。また、ボス53,54と共に、ボス62が平行部43aをスライドすることにより、ドア30の平行移動を実現できる。また、ボス62がカム溝部43bを摺動する場合には、かかる摺動に伴なって、前アーム60が後アーム50に対して高い位置に存在する状態となる。このため、ボス62の摺動に伴なって、ボス51を支点として、ドア30を回動させることができる。
また、ドアホルダ31には、ガイド突起32が設けられていて、さらにサブシャーシ40には案内溝41が設けられている。それによって、ガイド突起32が案内溝41に嵌まり込んだ状態でスライドすることで、ドア30の被覆部位25に対する平行なスライドがガイドされる。このため、例えばボス61と、ボス53,54との間に設置誤差等が生じていても、ドア30が被覆部位25(外装部26)に対して浮き上がるのを防止することができる。
さらに、前アーム60には、ボス62を介して駆動アーム70が連結されているので、モータ91が駆動されて、駆動アーム70が回動する場合、この回動に伴なって、ボス62を介して前アーム60をスライドさせることができる。そして、かかる前アーム60のスライドを介して、ドア30を確実にスライドさせることができる。
また、サブシャーシ40には、駆動アーム70が回動の一端側または他端側に到達したか否かを検出する検出スイッチ100が設けられているので、ドア30の開放動作の終点および閉塞動作の終点を検出することが可能となる。そして、検出スイッチ100から制御部92に制御信号が送信されることにより、モータ91の作動を停止させることが可能となる。それにより、駆動アーム70およびボス62等に、駆動力をかけ続けるのを防止することができ、該駆動アーム70およびボス62等が破損するのを防ぐことができる。
また、ボス62は、カム溝43以外にボス駆動溝71に嵌め込まれているので、駆動アーム70が回動して、該ボス駆動溝71の縁部がボス62を押し込むことで、前アーム60を移動させることができる。それによって、前アーム60の移動を介して、ドア30をスライドさせることができる。
さらに、ロックスライダ80がガイドカム73によってスライドし、ドア30の回動時には、係止凸部84が係止凹部55に対して嵌まり込む構成となっている。このため、ドア30が回動する際に、後アーム50が一端側に向かってスライドしようとしても、該一端側のスライドを阻止することができる。それによって、ドア30の安定的な回動を実現することが可能となる。
また、スライド検出スイッチ110が設けられているので、ドア30のスライドの終点を検出することができる。それにより、ユーザが水平操作ボタン27を押した場合には、ドア30のスライドの終点の検出に基づく検出信号を、制御部92に送信することによって、ドア30が回動する前に、モータ91の駆動を停止させることができる。このため、ドア30がスライドされただけの、半開き状態とすることも可能となる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態は、ドア部材としてドア30を用いた場合について説明したが、ドア部材はドア30には限られない。すなわち、ドア部材は、被覆部位25を覆う部材であれば、例えば蓋部材といった形態の覆い部材であっても良い。
また、上述の実施の形態では、ロックスライダ80をスライドさせて、係止凸部84が係止凹部55に嵌まり込む構成を採用している。しかしながら、例えば図12に示すように、後アーム60に、ロック用のボス120を設けると共に、このボス120に対応する円弧状の溝76を設けるようにしても良い。このような構成では、図12において駆動アーム70が、時計回りに最大限回動した状態で、溝76の端部にボス120が当接し、メカロック状態となる。それにより、ボス120が水平溝42を、一端側に向かって摺動するのを規制することができ、後アーム50のスライドを防止して、ドア30の回動を安定的に行うことが可能となる。なお、この構成では、ボス120と、溝76とによって、係合機構部が構成される。
また、上述の実施の形態では、平行移動ガイド機構として、後アーム50、前アーム60、水平溝42およびカム溝43の平行部43aを用いた場合について説明している。また、第1のガイド部材として水平溝42、および第2のガイド部材としてカム溝43を用いた場合について説明している。しかしながら、第1のガイド部材および第2のガイド部材は、水平溝42およびカム溝43といった、溝状のものには限られない。例えば、第1のガイド部材および第2のガイド部材として、レール状部材を用いても良く、かかるレール状部材を備える構成を平行移動ガイド機構としても良い。
また、上述の実施の形態では、回動移動ガイド機構として、カム溝43のうちカム溝部43bと、水平溝42と、後アーム50と、前アーム60とを用いた場合について説明している。しかしながら、上述のように、第1のガイド部材および第2のガイド部材として、レール状部材を用いたものを、回動移動ガイド機構としても良い。
さらに、上述の実施の形態では、第1のリンク部材として後アーム50を、第2のリンク部材として前アーム60を用いた構成について説明している。しかしながら、例えば、平面形状が略矩形であって、長辺が水平溝42の長手に沿う配置となるボスを有すると共に、かかる略矩形のボスによって回転を規制する後アームを、第1のリンク部材として用いても良い。また、例えばバネおよびギヤ等によってドアホルダ31の取付側が伸縮自在となることにより、ドア30を回動させることが可能な構成を備える部材を、第2のリンク部材として用いても良い。なお、かかるバネおよびギヤ等によって、ドアホルダ31の取付側が伸縮する場合には、カム溝43をサブシャーシ40に設ける必要はなく、水平溝42と同様の平行な溝を設けるように構成することができる。
さらに、上述の実施の形態では、シャーシ部材としては、サブシャーシ40を用いた場合について説明している。しかしながら、シャーシ部材は、サブシャーシ40に限られず、例えば筐体20を構成する壁面部材を、シャーシ部材として利用しても良い。
また、上述の実施の形態では、上昇部としてカム溝部43bを用いた場合について説明している。しかしながら、上昇部はカム溝部43bに限られなく、例えば第2のガイド部材としてレール状部材を用いる場合には、該レール状部材のうち、被覆部位25側に向かって上昇する部分を、上昇部とすることが可能である。
さらに、上述の実施の形態では、ガイド突起32が案内溝41に嵌め込まれる場合について説明している。しかしながら、かかるガイド突起32および案内溝41は、必ずしも設ける必要はなく、ガイド突起32および案内溝41を、省略するようにしても良い。また、ガイド突起32は、図7〜図10においては、ボス状の部材を用いているが、例えば矩形状部材等、種々の突出物を、ガイド突起32として用いることが可能である。
また、上述の実施の形態では、駆動アーム部材として、駆動アーム70を用いた場合について説明している。しかしながら、駆動アーム部材は、上述の駆動アーム70には限られない。例えば、駆動アーム部材が、ラックギヤおよびピニオンギヤを具備し、これらが噛み合った状態でモータ91の駆動伝達により、サブシャーシ40上をスライドする部材としても良い。この場合には、駆動アーム部材のスライドに伴なって、ボス62が押される構成となる。
さらに、上述の実施の形態では、回動検出手段として、検出スイッチ100を設けた場合について説明している。しかしながら、検出スイッチ100は、必ずしも設ける必要はなく、当該検出スイッチ100を省略する構成を採用しても良い。また、検出スイッチ100は、スイッチ起動部70bの回動によって、円弧凹部74の端面がスイッチレバー101を押す構成となっている。しかしながら、例えばスイッチ起動部70bの裏面と、サブシャーシ40の表面との間に接点方式のスイッチを設け、かかる接点方式のスイッチによって、駆動アーム70の回動の終点を検出するようにしても良い。
また、ボス駆動溝71は、上述した形状には限られず、ボス62を良好に押すことが可能であれば、どのような形状、配置であっても良い。例えば、ボス駆動溝は、曲線状に設けられていても良く、また、上述のボス駆動溝71と異なる傾斜角度を為すように形成されていても良い。
さらに、ボス62が、カム溝43とボス駆動溝71との両方をスライドする構成とはせずに、夫々別個独立のボスが、カム溝43およびボス駆動溝71をスライドする構成としても良い。
また、上述の実施の形態では、スライド検出手段として、スライド検出スイッチ110を設けた場合について説明している。しかしながら、スライド検出スイッチ110は、必ずしも設ける必要はなく、当該スライド検出スイッチ110を省略する構成を採用しても良い。また、スライド検出スイッチ110は、例えばアーム部70aの裏面と、サブシャーシ40の表面との間に接点方式のスイッチを設け、かかる接点方式のスイッチによって、駆動アーム70のスライドの終点を検出するようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、ドア30が被覆部位25に対して平行にスライドする場合について説明している。しかしながら、ドア30のスライドは、被覆部位25に対して平行となる場合には限られない。すなわち、ドア30が被覆部位25を隠見させる構成であれば、例えば、被覆部位25に対して、所定角度傾斜する状態で、ドア30がスライドする構成であっても良い。また、被覆部位25は、上述したような、音響機器10の上面側のみならず、例えば側面側に位置していても良い。また、被覆部位25としては、操作ボタン22等以外の、例えばディスプレイ等を隠見させる構成であっても良い。
また、上述の実施の形態では、電気機器として音響機器10にドア機構11を適用した場合について説明している。しかしながら、ドア機構11が適用される電気機器は、音響機器10には限られない。例えば、カーナビゲーション装置、ビデオデッキおよびDVDプレーヤー等のAV装置、電話装置、プリンタ装置、パーソナルコンピュータ、CDチェンジャ装置等、種々の電気機器に本発明のドア機構11を適用することが可能である。
本発明のドア機構は、音響機器の分野において利用することができる。また、本発明のドア機構は、音響機器のみならず、ドア部材の開閉を利用する種々の電気機器に利用することができる。
本発明の一実施の形態に係るドア機構を備える音響機器の構成を示す図であり、ドアの閉じ状態を示す斜視図である。 図1の音響機器において、ドアがスライドした後の状態を示す斜視図である。 図1の音響機器において、ドアが回動した後の状態を示す斜視図である。 図1の音響機器に用いられているドア機構の構成を示す図であり、ドアがスライドする前の閉じ状態を示す斜視図である。 図4のドア機構において、ドアがスライドした後の状態を示す斜視図である。 図4のドア機構において、ドアが回動した後の状態を示す斜視図である。 図4のドア機構において、ドアがスライドする前の閉じ状態を示す側面図である。 図4のドア機構において、ドアがスライドして回動し始める前の状態を示す側面図である。 図4のドア機構において、ドアが回動して回動し始めた状態を示す側面図である。 図4のドア機構において、ドアが最も回動した状態を示す側面図である。 図4のドア機構において、駆動系統および制御系統を示すブロック図である。 図4のドア機構において、後アームが一端側に戻るのを防止する構成の変形例を示す側面図である。 従来のドア機構の概略を示す図であり、ドアがスライドする前の閉じ状態を示す側面図である。 従来のドア機構の概略を示す図であり、ドアが円弧運動しながらスライドして、該円弧運動の最高高さに到達した状態を示す側面図である。 従来のドア機構の概略を示す図であり、ドアが円弧運動しながらスライドして、再びドアの高さが降下した状態を示す側面図である。 従来のドア機構の概略を示す図であり、ドアが回動した状態を示す側面図である。
符号の説明
10…音響機器
11…ドア機構
20…筐体
22…操作ボタン部
25…被覆部位
26…外装部
27…水平操作ボタン
28…連続操作ボタン
30…ドア(ドア部材)
32…ガイド突起
40…サブシャーシ(シャーシ部材)
41…案内溝
42…水平溝(第1のガイド部材、第1のガイド溝、および平行移動ガイド機構の一部、回動移動ガイド機構の一部)
43…カム溝(第2のガイド部材、第2のガイド溝、および平行移動ガイド機構の一部、回動移動ガイド機構の一部)
43a…平行部
43b…カム溝部
50…後アーム(第1のリンク部材)
51,53,54,61,62…ボス
60…前アーム(第2のリンク部材)
70…駆動アーム
71…ボス駆動溝
73…ガイドカム
80…ロックスライダ
91…モータ(駆動源)
92…制御部
100…検出スイッチ(回動検出手段)
110…スライド検出スイッチ(スライド検出手段)

Claims (10)

  1. 駆動源の駆動によりドア部材を被覆部位に対して移動させて、該被覆部位を隠見させるドア機構において、
    上記被覆部位に対して平行に設けられている第1のガイド部材と、
    一端側が上記ドア部材に連結されていると共に、他端側が上記第1のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上記被覆部位に対する高さ位置が一定の状態を維持する第1のリンク部材と、
    一端側には上記被覆部位に対して平行に設けられている平行部を有すると共に、他端側には上記被覆部位に向かって近接する上昇部を有する第2のガイド部材と、
    一端側が上記ドア部材に連結されていると共に、他端側が上記第2のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上記上昇部を該他端側が移動するにつれて、一端側および上記ドア部材の上記被覆部位に対する高さ位置が変化する第2のリンク部材と、
    を具備し、
    上記第1のガイド部材および上記第2のガイド部材は、それぞれシャーシ部材に形成されている第1のガイド溝および第2のガイド溝であり、
    上記ドア部材には、ガイド突起が設けられていると共に、上記シャーシ部材には、一端側が閉塞していると共に他端側が開放し、かつ上記被覆部位に対して平行に設けられている案内溝が設けられていて、上記ガイド突起はこの案内溝の他端側から挿脱自在に設けられている、
    ことを特徴とするドア機構。
  2. 駆動源の駆動によりドア部材を被覆部位に対して移動させて、該被覆部位を隠見させるドア機構において、
    上記被覆部位に対して平行に設けられている第1のガイド部材と、
    一端側が上記ドア部材に連結されていると共に、他端側が上記第1のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上記被覆部位に対する高さ位置が一定の状態を維持する第1のリンク部材と、
    一端側には上記被覆部位に対して平行に設けられている平行部を有すると共に、他端側には上記被覆部位に向かって近接する上昇部を有する第2のガイド部材と、
    一端側が上記ドア部材に連結されていると共に、他端側が上記第2のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上記上昇部を該他端側が移動するにつれて、一端側および上記ドア部材の上記被覆部位に対する高さ位置が変化する第2のリンク部材と、
    を具備し、
    上記第1のガイド部材および上記第2のガイド部材は、それぞれシャーシ部材に形成されている第1のガイド溝および第2のガイド溝であり、
    上記第2のリンク部材は、該第2のリンク部材を上記第2のガイド溝に沿って移動させる駆動アーム部材と連動していて、
    この駆動アーム部材は、上記駆動源からの駆動の伝達によって回動される、
    ことを特徴とするドア機構。
  3. 前記シャーシ部材には、前記駆動アーム部材が回動の一端側および他端側の少なくとも一方に到達したことを検出する回動検出手段が設けられていることを特徴とする請求項記載のドア機構。
  4. 前記駆動アーム部材には、前記第2のガイド溝と交差するボス駆動溝が設けられていて、前記ボスは前記第2のガイド溝と共に該ボス駆動溝に嵌め込まれていて、
    前記駆動アーム部材が回動する場合には、上記ボス駆動溝の縁部が前記ボスを押し込むことによって、前記第2のリンク部材を移動させ、該第2のリンク部材の移動を介して前記ドア部材および前記第1のリンク部材をスライドさせる、
    ことを特徴とする請求項2又は3記載のドア機構。
  5. 前記シャーシ部材には、前記第1のリンク部材又は前記第2のリンク部材に対して接離するロックスライダがスライド自在に設けられていると共に、
    前記駆動アーム部材には、上記ロックスライダのスライドをガイドするためのガイドカムが設けられていて、
    このガイドカムに従って上記ロックスライダが前記第1のリンク部材又は前記第2のリンク部材の接触方向にスライドすることにより、該第1のリンク部材又は前記第2のリンク部材のスライドをロックする、
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のドア機構。
  6. 前記第1のリンク部材又は前記第2のリンク部材と、前記駆動アーム部材との間には、互いに係合する係合機構部を有すると共に、
    この係合機構部での係合状態において前記駆動アーム部材がロックすることにより、前記第1のリンク部材又は前記第2のリンク部材のスライドがロックされる、
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のドア機構。
  7. 駆動源の駆動によりドア部材を被覆部位に対して移動させて、該被覆部位を隠見させるドア機構において、
    上記被覆部位に対して平行に設けられている第1のガイド部材と、
    一端側が上記ドア部材に連結されていると共に、他端側が上記第1のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上記被覆部位に対する高さ位置が一定の状態を維持する第1のリンク部材と、
    一端側には上記被覆部位に対して平行に設けられている平行部を有すると共に、他端側には上記被覆部位に向かって近接する上昇部を有する第2のガイド部材と、
    一端側が上記ドア部材に連結されていると共に、他端側が上記第2のガイド部材に沿ってスライドし、このスライドにおいて上記上昇部を該他端側が移動するにつれて、一端側および上記ドア部材の上記被覆部位に対する高さ位置が変化する第2のリンク部材と、
    を具備し、
    上記第1のガイド部材および上記第2のガイド部材は、それぞれシャーシ部材に形成されている第1のガイド溝および第2のガイド溝であり、
    上記シャーシ部材には、上記第1のリンク部材又は上記第2のリンク部材が、スライドによって上記第1のガイド部材又は上記第2のガイド部材の一端側および他端側の少なくとも一方に到達したことを検出するスライド検出手段を具備する、
    ことを特徴とするドア機構。
  8. 前記第2のガイド溝は、一端側から他端側に向かう中途部分までが前記平行部であり、この中途部分から他端側に向かう部分は前記上昇部であると共に、該上昇部は前記第2のリンク部材の他端側の高さ位置を、前記平行部に対して上昇させるカム溝部であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のドア機構。
  9. 前記第1のリンク部材は、その他端側に2つのボスを有すると共に、前記第1のガイド溝に対してこれら2つのボスを嵌め込むことにより、該第1のリンク部材の回転を規制して、前記被覆部位に対する高さ位置を一定に維持していて、
    前記第2のリンク部材は、その他端側に1つのボスを有すると共に、前記第2のガイド溝に対して1つのボスを嵌め込んでいて、該第2のリンク部材の回転を許容している、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のドア機構。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載のドア機構を用いたことを特徴とする電気機器。
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