JP2007003483A - 検体採取容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 血液から血漿または血清を短時間で分離採取することができ、かつ赤血球内成分の血漿または血清への混入が防止された検体採取容器を提供する。
【解決手段】 両端に第1,第2の開口2a,2bを有する筒状の容器本体2と、第1,第2の開口2a,2bにそれぞれ取付けられている第1,第2の栓体3,4と、第1の開口2a側に配置されており、血液を血球と血漿または血清とに分離するための血液分離材6とを備え、容器本体2は、第2の開口2b側に配置されており、血液から分離された血漿または血清が収容される内部空間A1を有し、第1の開口2aから導入された血液が血液分離材6よりも先に接触されるように、第1の栓体3と血液分離材6との間に配置されており、かつ血液を多方向に拡散しつつ血液を血液分離材6に流入させる血液拡散材7をさらに備える、検体採取容器1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、血液から血漿または血清を分離し、該血漿または血清中の成分を検査するのに用いられる検体採取容器に関し、より詳細には、血液から血漿または血清を短時間で分離採取することができ、かつ赤血球内成分の漏洩が防がれており、赤血球内成分の血漿または血清への混入が防止されている検体採取容器に関する。
従来、血液から血球成分を除去し、臨床検査に必要な血漿または血清を得るために、遠心分離法が用いられてきた。しかし、遠心分離法では、凝固過程や分離後に上澄みの血漿または血清を移しかえる過程などの作業が煩雑であった。また、検査結果を得るまでに時間を要し、さらに大型で高価な遠心分離機が必要であった。
この問題を解決するために、遠心分離機を用いることなく、血液から血球成分を除去し、臨床検査に必要な血漿または血清を得ることを可能とする様々な器具が提案されている。
下記の特許文献1には、採取された血液から、血漿または血清を分離し、分離された血漿または血清を取出すことを可能とする血液検査用容器の一例が示されている。図8を参照して、特許文献1に示されている血液検査用容器を説明する。
図8に縦断面図で示すように、血液検査用容器101は、外管102と、筒状部材103と、栓体104とを有する気密容器であり、内部が減圧されている。外管102内に、筒状部材103が挿入されている。外管102は、有底の管状容器で構成されており、外管102は上端に開口102aを有する。
他方、筒状部材103は、上端に開口103aを有する。また、筒状部材103の下方部分には、フィルタ105が収納されている。フィルタ105は、フィルタ部材106と、フィルタ部材106の下方に配置された血球停止膜107とを有する。フィルタ部材106は、血球成分よりも血漿または血清を早く移動させるフィルタ材料により構成されている。血球停止膜107は、血球を捕捉し、分離された血漿または血清への血球の混入を防止する。
筒状部材103の下端には、下方に突出された突出部103bが形成されている。突出部103bには血漿または血清流路108が設けられている。血漿または血清流路108は、血球停止膜107の下面に対向しており、かつ突出部103b内を下方に延びるように設けられている。フィルタ部材106により分離された血漿または血清は、血漿または血清流路108から下方の血漿または血清収納部109に流下される。なお、フィルタ部材105の上方の空間は、血液収容部110を構成している。
栓体104は、把持部104aと、大径部104bと、小径部104cとを有する。大径部104bは、小径部104cよりも大きな径を有する。小径部104cが筒状部材103の開口103aに圧入されており、大径部104bが外管102の開口102aに圧入されている。
上記血液検査用容器101の使用に際しては、栓体104に採血針を刺通することにより、内外の圧力差によって血液を血液収容部110に採取する。採取された血液は、フィルタ105によって濾過される。上述したように、フィルタ部材106では、血漿または血清が血球成分よりも速やかに下方に移動する。そして、血漿または血清は、血球停止膜107を通過し、血漿または血清流路108に至る。しかる後、血漿または血清は、血漿または血清収納部109に流下される。他方、血球は血球停止膜107により捕捉される。血球により血球停止膜107が閉塞されると、濾過が停止する。
血漿または血清が分離された後には、外管102の開口102aに圧入されている栓体104を筒状部材103ごと抜去し、分離された血漿または血清を取出すことができる。
特開2004−325412号公報
特許文献1に記載の血液検査用容器101では、上述したように、栓体104に採血針を刺通することにより、内外の圧力差によって血液を血液収容部110に採取している。
しかしながら、特許文献1では、血液を流入させる際に血液検査用容器101内の減圧度が高いと、採血針の針先から血液が高速で流入することがあった。血液が高速で流入すると、フィルタ部材106に血球が高速で衝突し、血球が破壊されることがあった。血球が破壊されて赤血球内成分が漏洩すると、血漿または血清収納部209に収容されている血漿または血清に赤血球内成分が混入する。この場合、得られた血漿または血清を検査すると、混入した赤血球内成分が検査結果に大きく影響し、信頼性の高い検査結果を得ることができなかった。
血球が破壊されるのを防止するためには、血液検査用容器101の減圧度を低くする必要があった。しかしながら、減圧度が低すぎると、血液の分離の途中で濾過が停止することがあり、必要量の血漿または血清が得られないことがあった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、血液から血漿または血清を短時間で分離採取することができ、かつ赤血球内成分の漏洩が防がれており、赤血球内成分の血漿または血清への混入が防止されている検体採取容器を提供することにある。
本発明は、血液から血漿または血清を分離し、該血漿または血清中の成分を検査するのに用いられる検体採取容器であって、一端側に第1の開口を有し、他端側に第2の開口を有する筒状の容器本体と、容器本体の第1の開口に取付けられている第1の栓体と、容器本体の第2の開口に取付けられている第2の栓体と、容器本体の第1の開口側に配置されており、かつ血液を血球と血漿または血清とに分離するための血液分離材とを備え、容器本体は、第2の開口側に配置されており、かつ血液から分離された血漿または血清が収容される内部空間を有し、容器本体の第1の開口から導入された血液が血液分離材よりも先に接触されるように、第1の栓体と血液分離材との間に配置されており、かつ血液を多方向に拡散しつつ血液を血液分離材に流入させる血液拡散材をさらに備えることを特徴とする。
本発明に係る検体採取容器のある特定の局面では、血液分離材と内部空間との間に配置されており、血液分離材により分離された血球の通過を防止する血球停止膜をさらに備えている。
本発明の検体採取容器の他の特定の局面では、血液分離材と内部空間との間に配置されており、血液分離材により分離された血漿または血清に接触されることにより膨潤し、流路を閉塞する流路閉塞部材をさらに備えている。
本発明の検体採取容器のさらに他の特定の局面では、流路閉塞部材は、血球停止膜と内部空間との間に配置されている。
本発明に係る検体採取容器のさらに他の特定の局面では、第2の栓体の外表面は、第2の栓体が採血針またはシリンジにより刺通されるのを防止するカバーにより覆われている。
本発明に係る検体採取容器の別の特定の局面では、筒状の容器本体の内周面に、容器本体の第1の開口側に向ってテーパーが付けられている。
本発明に係る検体採取容器のさらに別の特定の局面では、第1,第2の栓体は、容器本体の第1,第2の開口に気密的に取り付けられており、容器本体内が減圧されている。
本発明の検体採取容器は、一端側に第1の開口を有し、他端側に第2の開口を有する筒状の容器本体と、容器本体の第1の開口に取付けられている第1の栓体と、容器本体の第2の開口に取付けられている第2の栓体とを備えている。容器本体は、第2の開口側に配置されており、かつ血液から分離された血漿または血清が収容される内部空間を有している。本発明では、容器本体の第1の開口側に配置されており、かつ血液を血球と血漿または血清とに分離するための血液分離材を備えているため、血液の分離の際には、血液分離材において血球と血漿または血清との移動速度差を利用し、血液を血球と血漿または血清とに分離することができる。そして、分離された血漿または血清を内部空間に収容することができる。
本発明では、容器本体の第1の開口から導入された血液が血液分離材よりも先に接触されるように、第1の栓体と血液分離材との間に配置されており、かつ血液を多方向に拡散しつつ血液を血液分離材に流入させる血液拡散材をさらに備えているため、血液拡散材内で血液が多方向に拡散されて、血液が血液分離材に至る。すなわち、本発明の検体採取容器では、血液が採取されるときに、血球が血液分離材に直接衝突することが防がれており、かつ血液が多方向に拡散されて血液分離材に流入するため、血球が破壊され難く、赤血球内成分に汚染されていない血漿または血清を得ることができる。
血液分離材と内部空間との間に配置されており、血液分離材により分離された血球の通過を防止する血球停止膜をさらに備える場合には、血液の分離の際に、血球停止膜により血球の通過が確実に防止されて、赤血球や白血球の血漿または血清への混入をより一層確実に防止することができる。
血液分離材と内部空間との間に配置されており、血液分離材により分離された血漿または血清に接触されることにより膨潤し、流路を閉塞する流路閉塞部材をさらに備える場合には、分離された血漿または血清が内部空間に収容された後には、流路閉塞部材の血漿または血清との接触による膨潤によって流路が閉塞される。
よって、上記移動速度差により血漿または血清よりも遅れて血球が流路閉塞部材に至った際には、流路が閉塞されているため、内部空間に収容された血漿または血清への血球の混入を防止することができる。さらに、血液を分離した後に、長時間放置されて赤血球内成分が漏洩した場合でも、流路が閉塞されているため、血漿または血清への赤血球内成分の混入を防止することができる。
血液を分離した後に、内部空間に収容されている血漿または血清を取出す際には、第1の開口が下方側に、第2の開口が上方側となるように検体採取容器を配置した後に、第2の開口から第2の栓体を抜去すればよい。本発明では、流路が流路閉塞部材により閉塞されているため、内部空間に収容されている血漿または血清が、血液分離材に至ることがない。従って、血漿または血清が、血球または赤血球内成分と接触し難いので、血漿または血清の汚染を防止することができる。よって、第2の開口から、汚染されていない血漿または血清を、容易にかつ確実に取出すことができる。また、分離された血漿または血清などに接触し、検査技師などが血液中の病原体に感染することを確実に防ぐことができる。
流路閉塞部材が血球停止膜と内部空間との間に配置されている場合には、血球停止膜と内部空間との間の流路が閉塞されるため、内部空間に収容されている血漿または血清を取出す際に、第1の開口が下方側に、第2の開口が上方側となるように検体採取容器を配置しても血球停止膜に血漿または血清が至ることがない。よって、血球停止膜に捕捉されている赤血球や白血球の血漿または血清への混入をより一層確実に防ぐことができる。
第2の栓体の外表面が、第2の栓体が採血針またはシリンジにより刺通されるのを防止するカバーにより覆われている場合には、誤って第2の栓体に採血針またはシリンジが刺通され、内部空間に血液が採取されるのを防止することができる。
筒状の容器本体の内周面に、容器本体の第1の開口側に向ってテーパーが付けられている場合には、内部空間に収容されている血漿または血清の量が少ない場合であっても液面が高くなり、液面が第2の開口に近くなるため、血漿または血清をより一層容易に取出すことが可能となる。
第1,第2の栓体が、容器本体の第1,第2の開口に気密的に取り付けられており、容器本体内が減圧されている場合には、血液が検体採取容器内に真空吸引されて血液の濾過が速やかに進行するため、血液を血球と血漿または血清とにより一層短時間で分離することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態を説明することにより本発明を明らかにする。
図1(a),(b)に、本発明の第1の実施形態に係る検体採取容器を、正面図および正面断面図で示す。
図1(a),(b)に示すように、検体採取容器1は、一端側に第1の開口2aを有し、他端側に第2の開口2bを有する円筒状の容器本体2を有する。容器本体2の他端側は逆円錐台形状に先細りした形状を有し、第1の開口2aの開口径が第2の開口2bの開口径よりも小さくされている。容器本体2の中央の内周面には、環状突部2cが設けられている。この環状突部2cにより、該環状突部2cに囲まれた開口部2dが形成されており、中空流路を構成している。容器本体2の内周面の環状突部2cには、第1の開口2c側に向ってテーパー2eが付けられている。
なお、図1(a),(b)では、第1の開口2aが下方側、第2の開口2bが上方側となるように検体採取容器1が図示されている。
容器本体は、円筒状の形状に限られず、例えば角筒状などの形状を有していてもよい。容器本体の材質としては、空気非透過性を有するものであれば特に限定されない。容器本体の材質としては、例えばアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン、またはアクリル等からなる樹脂が挙げられる。容器本体が合成樹脂からなる場合には、表面に金属や珪素などが蒸着されて、空気非透過性能が向上されていてもよい。
容器本体2の第1の開口2aには、内部を気密封止するように第1の栓体3が取付けられている。第1の栓体3は、大径部3aと、小径部3bとを有する。大径部3aは、小径部3bよりも大きな径を有する。後述する採血針またはシリンジの先端部分と嵌合するように、かつ採血針またはシリンジによる刺通を容易とするために、第1の栓体の外側表面の中央には、円形状の凹部3cが設けられている。小径部3bが第1の開口2aに圧入されており、第1の栓体3により第1の開口2aが気密封止されている。
第1の栓体は、空気非透過性を有し、かつ採血針またはシリンジにより刺通され得る材料により構成されていることが好ましい。第1の栓体を構成する材料としては、例えば天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、または熱可塑性エラストマー等の弾性体が挙げられる。
他方、容器本体2の第2の開口2bには、着脱自在に第2の栓体4が取付けられている。第2の栓体4は、大径部4aと、小径部4bとを有する。大径部4aは、小径部4bよりも大きな径を有する。大径部4aは、容器本体2の外径よりも大きな径を有する。小径部4bが第2の開口2bに圧入されており、第2の栓体4により第2の開口2bが気密封止されている。
第2の栓体は、空気非透過性を有する素材により構成されていることが好ましい。第2の栓体を構成する素材としては、例えば天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、または熱可塑性エラストマー等の弾性体が挙げられる。
第2の栓体4が採血針またはシリンジにより刺通されるのを防止するために、第2の栓体4の外表面はカバー5により覆われている。本実施形態では、大径部4aの外表面全体がカバー5により覆われている。カバー5は大径部4aの外周側面からさらに下方に延ばされており、カバー5の下端5aは第2の開口2bの外周側面に至っている。カバー5の内周側面には、環状突部5bが形成されている。カバー5の内径は大径部4aの外径と等しいか若しくはわずかに小さくされているが、環状突部5b部分における内径は、小径部4bの外径と等しいか若しくはわずかに小さくされている。すなわち、環状突部5bの先端面5cが小径部4bの外周側面と当接されており、環状突部5bの側面5dが、大径部4aと小径部4bとの段差部分4cに当接されている。また、容易に把持し得るように、さらに第2の栓体4ごとカバー5を容易に抜去し得るように、カバー5の外周側面には複数の段差5eが形成されている。
第2の栓体の外表面は、例えば金属、合成樹脂等からなるカバーにより覆われていることが好ましい。採血針またはシリンジにより刺通されないカバーが設けられている場合には、誤って第2の栓体に採血針またはシリンジが刺通され、第2の内部空間に血液が採取されるのを防止することができる。カバーを構成する材料としては、特に限定されないが、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等が挙げられる。
血液の濾過はシリンジ内部と検体採取容器の内部空間との圧力差により行われるので、濾過に際しては、内部空間が大気圧の場合は、シリンジのピストンを押圧する事でシリンジ内部の圧力を大気圧以上とすればよい。この場合は濾過が終了するまでピストンを押圧
し続ける必要がある。
使用前は、第1,第2の開口2a,2bに第1,第2の栓体3,4が気密的に取付けられて、検体採取容器1内が減圧されていることが好ましい。検体採取容器1内が減圧されていると、後述するように、血液を真空吸引しつつ効率的に濾過することができる。
検体採取容器内の減圧度は、特に限定されないが、2〜90kPaの範囲が好ましく、20〜60kPaの範囲がより好ましい。減圧度が低すぎると、血液が効率的に分離しないことがあり、減圧度が高すぎると、赤血球に圧力が加わり溶血を引き起こすおそれがある。
図1(b)に示すように、容器本体2は、第2の開口2b側に血液から分離された血漿または血清が収容される内部空間A1を有している。内部空間A1は、環状突部2cよりも第2の開口2b側に位置している。
検体採取容器1は、第1の開口2a側に血液を血球と血漿または血清とに分離するための血液分離材6を備えている。血液分離材6は、血球よりも血漿または血清を速く移動させる性質を有する。血液分離材としては、例えば、極細繊維の集積体、連続した気泡を有する発泡体または焼結体、中空糸膜、多孔質膜、多孔性粒子、複数溝および/または孔を有するフィルムなどがあげられるが、実質的に血液を血球と血漿または血清に分離できるものであれば、上記の例示に限定されるものではではない。また、血球成分をフィルタの内部で捕捉することで分離しても良いし、血球成分と血漿または血清成分の移動速度差によって分離してもよい。
血液分離材を構成する材料としては、特に限定されず、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ウレタン、アクリル、レーヨン、ガラス等が挙げられる。
血液分離材は、血液中の成分を吸着する性質を有していてもよい。この場合には、血液分離材に表面処理が施されていてもよい。表面処理剤としては、特に限定されないが、ポリエーテル系、シリコン系等の潤滑剤、ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドン等の親水性高分子類、さらには天然の親水性高分子類、高分子界面活性剤等が挙げられる。また、血液分離材の表面は、酸化剤による化学処理、プラズマ処理などにより親水化処理が施されていてもよい。
また血液分離材は非対称フィルタと対称フィルタに分けることができる。非対称フィルタとはここでは血液の流入側から流出側にかけて孔径が小さくなるような構造を有するフィルタを総称する。それ以外の血液分離材を対称フィルタと総称する。
これらの血液分離材のうち対称フィルタとしては、平均孔径は1μm以上、10μm以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは2μm以上、8μm以下の範囲である。平均孔径が1μmより小さいと赤血球が溶血することがあり、10μmより大きくなると血球と血漿もしくは血清との分離が著しく悪くなってしまうからである。
また、血液分離材のうち非対称フィルタとしては平均孔径が0.01μm以上、10μm以下の範囲であることが好ましい。さらに好ましくは0.1μm以上、6μm以下である。平均孔径が0.01μmより小さいと血球成分が目詰まりを起こし分離できなくなる、または溶血することがあり、平均孔径が10μmより大きくなると血球と血漿もしくは血清との分離が著しく悪くなってしまうからである。
血液分離材が極細繊維の集積体からなる場合には平均繊維径が0.5〜3.0μmの範囲にある繊維体が集積されて形成されていることが好ましい。平均繊維径が0.5μmより小さいと、血液を分離する際に溶血を起こし易くなる。平均繊維径が3.0μmより大きいと、血球と血漿または血清とを分離するために、血液分離材を高密度に形成する必要があり、また使用する繊維の量も多くなりコストが高くなる。血液の分離効果をより一層高めるためには、平均繊維径は、0.5〜2.5μmの範囲にあることがより好ましい。
容器本体内に設置されたときの血液分離材の平均密度は、0.1〜0.5g/cm3の範囲であることが好ましい。平均密度が0.1g/cm3より低い場合には、血液の分離が効果的に行えないことがあり、得られる血漿若しくは血清の量が少なくなることがある。平均密度が、0.5g/cm3より高い場合には、赤血球への負荷が大きくなり、溶血を起こし易くなる。血液をより一層効率的に分離するためには、平均密度は0.15〜0.40g/cm3の範囲にあることが好ましい。
なお血液分離材として前記対称フィルタ、非対称フィルタを組み合わせて使用することも可能である。
血液分離材は、血液中の成分を吸着する性質を有していてもよい。この場合には、血液中の成分の吸着を抑制または制御するために血液分離材に表面処理が施されていてもよい。表面処理剤としては、特に限定されないが、ポリエーテル系、シリコーン系等の潤滑剤、ポリビニルアルコールまたはポリビニルピロリドン等の親水性高分子類、さらには天然の親水性高分子類、高分子界面活性剤等が挙げられる。また、血液分離材の表面は、酸化剤による化学処理、プラズマ処理などにより親水化処理がされていてもよい。また逆に、疎水シリコーン、フッ素系表面処理剤により撥水処理がされていても良い。
本発明では、検体採取容器1は、血液を多方向に拡散しつつ血液を血液分離材6に流入させる血液拡散材7を備えている。血液拡散材7は、第1の開口2aから導入された血液が血液分離材6よりも先に接触されるように、第1の栓体3と血液分離材6との間に配置されている。血液拡散材7は、血液分離材6と当接するように配置されている。
血液拡散材を構成する材料としては、特に限定されず、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ウレタン、アクリル、レーヨン、ガラス等が挙げられる。
血液拡散材は、血液を多方向に拡散するために複数の孔を有することが好ましい。血液拡散材の孔径は、15〜2000μmの範囲が好ましく、20〜1000μmの範囲がより好ましい。孔径が15〜2000μmの範囲であると、血液拡散材6内で血液が多方向により一層効果的に拡散する。
複数の孔により形成される血液拡散材の空隙率は、50〜97%の範囲が好ましく、60〜95%の範囲がより好ましい。空隙率が50〜97%の範囲であると、血液拡散材6内で血液が多方向により一層効果的に拡散する。
検体採取容器1は、血液分離材6により分離された血漿または血清に接触されることにより膨潤する樹脂からなる円板状の流路閉塞部材8を備えている。流路閉塞部材8は、血液分離材6と内部空間A1との間に配置されている。流路閉塞部材8は、環状突部2cに接するように配置されている。
初期状態、すなわち膨潤前には血漿または血清が流れる流路を確保するように、流路閉塞部材8の中央に孔8aが形成されている。孔8aは開口部2dに連ねられている。なお、流路閉塞部材8は、後述する血球停止膜と血液分離材6との間に配置されてもよい。
流路閉塞部材を構成する材料としては、例えば、分子骨格に親水性の官能基を有し、自重に対し同量以上の水を吸収できる性質を有する樹脂が挙げられる。流路閉塞部材を構成する材料の具体例としては、ポリアクリル酸アルカリ金属塩系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリアクリルアミド系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリN−ビニルアセトアミド系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、シリコン系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリビニルエーテル系樹脂およびその共重合体およびそれら架橋体、ポリアルキレンオキサイド系樹脂またはその共重合体およびそれらの架橋体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンまたはその共重合体およびそれらの架橋体等が挙げられる。
流路閉塞部材としては、粉末状、粒状としたものを用いてもよく、フィルムやシート状に成形したものを用いてもよく、ペースト状、スラリー状または溶液等にして添加し乾燥させるなどしてもよい。
流路閉塞部材は、血漿または血清に接触されることでそれ自身が膨潤し、流路を閉塞させる。そのため、流路閉塞部材の必要量は、閉塞させる流路体積、流路閉塞部材の膨潤率及び膨潤速度によって異なる。よって、閉塞させる流路体積、流路閉塞部材の膨潤率及び膨潤速度から、流路閉塞部材の最適な量が計算される。
閉塞させる流路体積は、血液中の水分が吸収されかつ検体の回収量が低下しない範囲で設定される。流路体積が大きくなると、閉塞させるための流路閉塞部材の量も多くなるため、検体の回収量が低下するおそれがある。
従って、閉塞させる流路体積は、0.005〜1.0cm3の範囲にあることが好ましい。また、流路閉塞部材の体積は閉塞させる流路体積に対し、5〜95%の範囲にあることが好ましい。流路閉塞部材の体積が閉塞させる流路体積に対し5%より小さいと、流路を閉塞するまでの時間が長くなるため、溶血により赤血球から漏洩してきた成分が、分離した血漿または血清に混入するおそれがある。流路閉塞部材の体積が閉塞させる流路体積に対し95%より大きいと、血漿または血清がすべて回収される前に流路が閉塞されてしまうことがあり、血漿または血清の回収効率が低下するおそれがある。
検体採取容器1は、血液分離材6により分離された血球の通過を防止する多数の孔9aが形成された円板状の血球停止膜9を備えている。血球停止膜9は、血液分離材6と流路閉塞部材8との間に配置されている。血球停止膜9は、血液分離材6と当接されており、かつ流路閉塞部材8と一定間隔を隔てられている。
血球停止膜は、血球は通過しないが、血漿または血清は通過し得るように多数の孔が形成された膜からなる。もっとも血球停止膜は膜以外のフィルタ部材であってもよい。
血球停止膜は赤血球の通過を防止できる性質を有していればよく、その材質は特に限定されない。このような性質を有する材質としては、例えば、ポリビニリデンジフルオライド、ポリテトラフルオロエチレン、酢酸セルロース、ニトロセルロース、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ガラスファイバー、ボロシリケート、塩化ビニルまたは銀等を挙げることができる。
血球停止膜が多孔質物質を用いて構成されている場合には、血漿または血清の通過が可能である。血球停止膜を構成する多孔質物質としては、赤血球の通過を防止できる範囲の孔径を有するものであれば、特に限定されるものではない。赤血球の通過を防止するためには、孔径は1μm以下であることが好ましい。孔径が小さいと、血液中のタンパク成分などにより目詰まりを起こす可能性があるため、孔径は0.01μm以上であることが好ましい。赤血球の通過をより効果的に防止するためには、孔径は0.05μm以上、1μm以下の範囲にあることがより好ましい。
濾過の流速を高めるために、血球停止膜の表面は親水処理されていてもよい。親水処理の方法としては、プラズマ処理、親水性高分子によるコーティング等が挙げられるが、これらの方法に限定されず、他の方法を用いてもよい。
図2〜図5を用いて、上述した本実施形態に係る検体採取容器1の使用方法を以下説明する。図2〜図5には、血液を血球と血漿または血清とに分離し、さらに分離された血漿または血清を取出すまでの過程が段階的に示されている。
図2に、血液が採取されたシリンジを検体採取容器1内に刺通する前の状態、図3に、血液が採取されたシリンジから検体採取容器1内に血液を流入させている途中段階の状態をそれぞれ正面断面図で示す。図4に、分離された血漿または血清が内部空間に収容された後の状態、図5に、検体採取容器1から分離された血漿または血清を取出すときの状態をそれぞれ正面断面図で示す。図2〜4には、検体採取容器1が図1に示す状態と上下が逆にされた状態で示されている。
図2に示すように、血液を分離する際には、第1の開口2aが上方側、第2の開口2bが下方側となるように検体採取容器1を配置する。
先ず、例えばシリンジ11に血液を採取する。シリンジ11の中空針12の針先12a側には、上述した第1の栓体3の凹部3cと気密的に嵌合し得るハブ13が設けられている。ハブ13により、中空針12の第1の栓体3への挿入距離が規制されている。すなわち、シリンジ11は、第1の栓体3に挿入されたときに、針先12aが血液分離材6に至らないように、かつ針先12aが血液拡散材7内まで挿入され得るように構成されている。
次に、図3に示すように、ハブ13を凹部3cに嵌合させつつ、中空針12を第1の栓体3に刺通させ、針先12aを血液拡散材7内に至らせる。しかる後、血液拡散材7内に血液が流入される。第1の開口2aから流入された血液は、血液分離材6よりも先に血液拡散材7に接触される。
本実施形態では、検体採取容器1内が減圧されているため、検体採取容器1内とシリンジ11内との圧力差によって、検体採取容器1内に血液が速やかに真空吸引される。すなわち、シリンジ11のピストンが血液の流入に伴い移動し、シリンジ11内の大気圧が維持されて、検体採取容器1内の減圧度に従って速やかに血液が検体採取容器1内に流入する。
図3に示すように、血液は血液拡散材7内に流入されることが好ましい。血液が血液拡散材7内に直接流入されると、血液の流入時に血球が血液拡散材7に高速で衝突し、血球が破壊されることを防止できる。血液拡散材7内に流入された血液は、血液拡散材7内で多方向に拡散する。よって、血液拡散材7内で多方向に拡散した血液は、血液分離材6の第1の開口2a側の表面6a全体に流入される。
なお、血液の採取に際しては、ホルダーを用いて真空採血を行ってもよいし、一旦採血針に血液を採取した後に採血針を第1の栓体3に刺入してもよい。血液を採取した後には、シリンジ11は第1の栓体3に刺入されたままでもよいし、第1の栓体3から抜去されてもよい。
血液分離材6に至った血液は、血液分離材6内を通過する。血液分離材6では、血液が通過する際に、血球よりも血漿または血清が早く移動する。本実施形態では、血液が血液分離材6の第1の開口2a側の表面6a全体に流入されるため、血液の分離効率が高められている。
相対的に速く移動した血漿または血清は、血球停止膜9に先に達し、血球停止膜9の孔9aを通過する。そして、血漿または血清は、流路閉塞部材8の孔8aを通過し、容器本体2の開口部2dの中空流路から流下して内部空間A1に収容される。
血漿または血清よりも低速で移動した血球は、血球停止膜9に達しても、血球停止膜9を通過しない。従って、内部空間A1に収容された血漿または血清に血球は混入しない。
図4に示すように、流路閉塞部材8は、血漿または血清に接触されることにより次第に膨潤し、収容されるべき血漿または血清が通過した後に流路を閉塞する。より具体的には、血液分離材6において相対的に早く移動した血漿または血清が、流路閉塞部材8が配置されている流路部分を通過した後、流路閉塞部材8が膨潤する。すなわち、流路閉塞部材8の孔8aが塞がり、流路閉塞部材8が流路を閉塞させる。
図5に示すように、内部空間A1に収容された血漿または血清を取出す際には、第1の開口2aが下方側、第2の開口2bが上方側となるように検体採取容器1を好ましくは上下反転させる。本発明では、流路が流路閉塞部材8により閉塞されているため、検体採取容器1を上下反転させることができ、第2の内部空間A2に収容されている血漿または血清が、血液分離材6に至ることがない。すなわち、分離された血漿または血清が血球または赤血球内成分と接触し、血漿または血清が汚染されることが防がれている。
図5に示すように、分離された血漿または血清を取出す際には、第2の開口2bに圧入されている第2の栓体4を抜去する。しかる後、第2の開口2bから、スポイド等を用いて血漿または血清を別の容器に移し替えて、臨床検査に用いることができる。或いは、検査機器のノズルから、血漿または血清を直接取出すこともできる。
本発明では、容器本体2の内周面にテーパー2eが付けられており、血漿または血清の液面が第2の開口2bに近づけられているため、血漿または血清をより一層容易に取出すことが可能である。
本発明の第2の実施形態に係る検体採取容器を、図6(a)に正面図、図6(b)に正面断面図でそれぞれ示す。
図6(a),(b)に示す検体採取容器21は、第1の開口の形状、および該第1の開口に設けられた第1の栓体の形状が異なることを除いては、上述した検体採取容器1と同様に構成されている。以下の検体採取容器21の説明では、検体採取容器1と同様に構成されているところは、同一の符号を付してその説明を省略する。
検体採取容器21は、一端側に第1の開口22aを有し、他端側に第2の開口22bを有する円筒状の容器本体22を有する。本実施形態では、第1の開口22aと第2の開口22bとが同じ開口径を有する。流路閉塞部材8と第2の内部空間A2との間において、容器本体22の内周面に、環状突部22cが設けられている。この環状突部22cにより、該環状突部22cに囲まれた開口部22dが形成されており、中空流路を構成している。容器本体22の内周面の環状突部22cには、第1の開口22a側に向ってテーパー22eが付けられている。
第1の開口22aには、内部を気密封止するように第1の栓体23が取付けられている。第1の栓体23は、大径部23aと、小径部23bとを有する。大径部23aは小径部23bよりも大きな径を有する。大径部23aは容器本体の外径よりも大きな径を有する。採血針若しくはシリンジによる刺通を容易とするために、第1の栓体23の外側表面の中央には、半球状の凹部23cが設けられている。小径部23bが第1の開口22aに圧入されており、第1の栓体23により第1の開口22aが気密封止されている。
他方、カバー5により外表面が覆われている第2の栓体4を用いて、第2の開口22bが気密封止されており、検体採取容器21内は減圧されている。
第1の栓体23の外表面は、カバー24により覆われている。本実施形態では、第1の栓体23が採血針若しくはシリンジにより刺通されるように、第1の栓体23の上記凹部23c部分において、カバー24には孔24aが設けられている。
カバー24は大径部23aの外周側面からさらに上方に延ばされており、カバー24の上端24bは第1の開口22aの外周側面に至っている。カバー24の内周側面には、環状突部24cが形成されている。カバー24の内径は大径部23aの外径と等しいか若しくはわずかに小さくされているが、環状突部24c部分における内径は、小径部23bの外径と等しいか若しくはわずかに小さくされている。すなわち、環状突部24cの先端面24dが小径部23bの外周側面と当接されており、環状突部24cの側面24eが、大径部23aと小径部23bとの段差部分23cに当接されている。他方、容易に把持し得るように、さらに第1の栓体23ごとカバー24を容易に抜去し得るように、カバー24の外周側面には複数の段差24fが形成されている。
本実施形態のように、第1の開口22aが上記形状を有し、カバー24により外表面が覆われている第1の栓体23が、第1の開口22aに取付けられている場合には、容器本体22およびカバー24を手指で押さえつつ、第1の栓体23に採血針を刺入、抜去することが容易となる。また、第1の栓体23ごとカバー24を抜去することが容易である。さらに、血液を分離した後には、第1の開口22aを下方側、第2の開口22bを上方側となるように検体採取容器21を正立させることが容易である。
本発明の第3の実施形態に係る検体採取容器を、図7(a)に正面図、図7(b)に正面断面図で示す。
図7(a),(b)に示す検体採取容器31は、第2の開口に取付けられている第2の栓体の形状が異なることを除いては、上述した検体採取容器1と同様に構成されている。
第2の開口2bには、内部を気密封止するように第2の栓体32が取付けられている。第2の栓体32は、円錐台形状を有する大径部32aと、小径部32bとを有する。大径部32aは小径部32bよりも大きな径を有する。大径部32aは容器本体の外径よりも大きな径を有する。採血針若しくはシリンジによる刺通を容易とするために、第2の栓体32の外側表面の中央には凹部32cが設けられており、第2の栓体32の内側表面の中央には凹部32dが設けられている。小径部32bが第2の開口2bに圧入されており、第2の栓体32により第2の開口2bが気密封止されている。
本実施形態のように、第2の栓体32が、採血針やシリンジにより刺通されるように構成されている場合には、血液を分離した後に、内部空間A1に収容されている血漿または血清を、採血針やシリンジを用いて採取することができる。よって、血漿または血清を取出す際に、第2の栓体32を抜去しなくてもよいため、第2の開口2bから血漿または血清が溢れ出るのを防ぐことができる。
(a)及び(b)は、本発明の第1の実施形態に係る検体採取容器を示す正面図および正面断面図。 本発明の第1の実施形態に係る検体採取容器の使用方法を説明するための図であり、血液が採取されたシリンジを検体採取容器内に刺通する前の状態を示す正面断面図。 本発明の第1の実施形態に係る検体採取容器の使用方法を説明するための図であり、血液が採取されたシリンジから検体採取容器内に血液を流入させている途中段階の状態を示す正面断面図。 本発明の第1の実施形態に係る検体採取容器の使用方法を説明するための図であり、分離された血漿または血清が内部空間に収容された後の状態を示す正面断面図。 本発明の第1の実施形態に係る検体採取容器の使用方法を説明するための図であり、検体採取容器から分離された血漿または血清を取出すときの状態を示す正面断面図。 (a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係る検体採取容器を示す正面図および正面断面図。 (a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態に係る検体採取容器を示す正面図および正面断面図。 従来の検体採取容器の一例を示す正面断面図。
符号の説明
1…検体採取容器
2…容器本体
2a,2b…第1,第2の開口
2c…環状突部
2d…開口部
2e…テーパー
3…第1の栓体
3a…大径部
3b…小径部
3c…凹部
4…第2の栓体
4a…大径部
4b…小径部
4c…段差部分
5…カバー
5a…下端
5b…環状突部
5c…先端面
5d…側面
5e…段差
6…血液分離材
6a…表面
7…血液拡散材
8…流路閉塞部材
8a…孔
9…血球停止膜
9a…孔
11…シリンジ
12…中空針
12a…針先
13…ハブ
21…検体採取容器
22…容器本体
22a,22b…第1,第2の開口
22c…環状突部
22d…開口部
22e…テーパー
23…第1の栓体
23a…大径部
23b…小径部
23c…凹部
24…カバー
24a…孔
24b…上端
24c…環状突部
24d…先端面
24e…側面
24f…段差
31…検体採取容器
32…第2の栓体
32a…大径部
32b…小径部
32c,32d…凹部
A1…内部空間

Claims (7)

  1. 血液から血漿または血清を分離し、該血漿または血清中の成分を検査するのに用いられる検体採取容器であって、
    一端側に第1の開口を有し、他端側に第2の開口を有する筒状の容器本体と、
    前記容器本体の第1の開口に取付けられている第1の栓体と、前記容器本体の第2の開口に取付けられている第2の栓体と、
    前記容器本体の第1の開口側に配置されており、かつ血液を血球と血漿または血清とに分離するための血液分離材とを備え、
    前記容器本体は、前記第2の開口側に配置されており、かつ血液から分離された血漿または血清が収容される内部空間を有し、
    前記容器本体の第1の開口から導入された血液が前記血液分離材よりも先に接触されるように、前記第1の栓体と前記血液分離材との間に配置されており、かつ血液を多方向に拡散しつつ血液を前記血液分離材に流入させる血液拡散材をさらに備えることを特徴とする、検体採取容器。
  2. 前記血液分離材と前記内部空間との間に配置されており、前記血液分離材により分離された血球の通過を防止する血球停止膜をさらに備える、請求項1に記載の検体採取容器。
  3. 前記血液分離材と前記内部空間との間に配置されており、前記血液分離材により分離された血漿または血清に接触されることにより膨潤し、流路を閉塞する流路閉塞部材をさらに備える、請求項1または2に記載の検体採取容器。
  4. 前記流路閉塞部材が、前記血球停止膜と前記内部空間との間に配置されている、請求項3に記載の検体採取容器。
  5. 前記第2の栓体の外表面が、前記第2の栓体が採血針またはシリンジにより刺通されるのを防止するカバーにより覆われている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の検体採取容器。
  6. 前記筒状の容器本体の内周面に、前記容器本体の第1の開口側に向ってテーパーが付けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の検体採取容器。
  7. 前記第1,第2の栓体が、前記容器本体の第1,第2の開口に気密的に取り付けられており、前記容器本体内が減圧されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の検体採取容器。
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