JP2007001019A - 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法 - Google Patents

長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007001019A
JP2007001019A JP2005180148A JP2005180148A JP2007001019A JP 2007001019 A JP2007001019 A JP 2007001019A JP 2005180148 A JP2005180148 A JP 2005180148A JP 2005180148 A JP2005180148 A JP 2005180148A JP 2007001019 A JP2007001019 A JP 2007001019A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
long fiber
thermoplastic resin
fiber reinforced
reinforced thermoplastic
molding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005180148A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4837947B2 (ja
Inventor
Masahiko Tominaga
真彦 富永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Owens Corning Manufacturing Ltd
Original Assignee
Owens Corning Manufacturing Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Owens Corning Manufacturing Ltd filed Critical Owens Corning Manufacturing Ltd
Priority to JP2005180148A priority Critical patent/JP4837947B2/ja
Publication of JP2007001019A publication Critical patent/JP2007001019A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4837947B2 publication Critical patent/JP4837947B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

【課題】 ホッパー詰まりの原因となる割れの発生が少なく、かつ、樹脂成形品の製造時のホッパー詰まりや、他のドライブレンドする副材料との分級が生じにくい、耐熱性や機械物性に優れた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法を提供する。
【解決手段】 複数本の強化繊維を並列させて含浸ダイ6で熱可塑性樹脂に含浸させる含浸工程と、こうして得られた長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを回転式の切断刃を有する切断装置10で切断するカッティング工程とからなり、熱可塑性樹脂として、芳香族ポリアミド樹脂又はポリフェニレンサルファイド樹脂を用い、含浸工程において、長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドを、平均直径(D)が、1.5〜2.0mmとなるように含浸ダイから引き抜き、カッティング工程において、回転式の切断刃の周速を100m/分以下で、長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを切断片長(L)が6〜9mmとなるように切断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主に、耐熱性、機械的強度に優れ、かつ、外観のよい成形品を得るために用いる長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法に関する。
従来より、連続強化繊維に、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂として含浸させて、これをペレットとした長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料が知られている。なかでも、マトリックス樹脂として芳香族ポリアミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂を用いた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料は、特に耐熱性に優れ、また、曲げ強度、曲げ弾性率などの機械物性に優れ、熱膨張係数が小さく、吸水性も小さいことから、エンジニアリングプラスチックとして極めて好適である。
このような長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料としては、例えば下記特許文献1に開示されているような、マトリックス樹脂として芳香族ポリアミドの主鎖が部分的に芳香族基で置換されてなる部分芳香族ポリアミド樹脂を用いた長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料などがある。
特開平4−253735号公報
芳香族ポリアミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂をマトリックス樹脂として使用した長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を用いて樹脂成形品を成形加工する際において、成形機のサイズやその処理能力などによっては、ホッパー等の該成形材料の供給スペースが狭くなることがある。そのため、比較的長いものを用いて樹脂成形品を成形加工した場合、ホッパー等に、該成形材料によるブリッジが形成されることがあり、ホッパー詰まりが生じやすい。また、樹脂成形品を得るにあたって、上記成形材料の他に、バージン熱可塑性樹脂(希釈樹脂)と、着色材と、その他機能を付与するための成形材料などの副材料と共にドライブレンドして成形加工するが、これらの副材料は、長さ2〜8mm程度の円柱状や粒状の形状であるため、その大きさ、形状の違いから成形材料との分級が生じ易く、樹脂成形品の均質性が損なわれることがあった。このようなことから、比較的短い上記成形材料が求められるケースがある。
一方で、芳香族ポリアミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂は、耐熱性や機械物性に優れ、エンジニアリングプラスチックとして極めて好適な材料であるが、ポリプロピレン樹脂等の一般的なポリオレフィン樹脂等と比較して、樹脂自体の剛性が極めて高いが、その反面脆いという性質も合わせ持っており、取り扱い性に劣る樹脂材料であった。そのため、芳香族ポリアミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂をマトリックス樹脂として用いて得られた長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを切断して、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料とする際、切断時のシェアにより該成形材料に割れが生じやすく、長さ9mm以下の長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料や長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂成形材料を得ようすると、長辺方向に割れが生じ易くなり、形状の不揃いや、割れ断面からの繊維フィラメント等の脱落による毛羽が発生し易くなり、かえって成形機のホッパー詰まりなどを引き起こし、成形品を得る上での生産性を損なってしまうという問題や、上記の毛羽によって得られる成形品の表面外観が損われたり、部分的な機械的強度が低下するといった問題を有していた。
よって発明の目的は、ホッパー詰まりの原因となる割れの発生が少なく、かつ、樹脂成形品の製造時のホッパー詰まりや、他のドライブレンドする副材料との分級が生じにくい、耐熱性や機械物性に優れた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法は、複数本の強化繊維を並列させて含浸ダイで、熱可塑性樹脂に含浸させる含浸工程と、こうして得られた長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを回転式の切断刃を有する切断装置で切断するカッティング工程とを有する長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法であって、前記熱可塑性樹脂として、芳香族ポリアミド樹脂又はポリフェニレンサルファイド樹脂を用い、前記含浸工程において、前記長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを、平均直径(D)が、1.5〜2.0mmとなるように前記含浸ダイから引き抜き、前記カッティング工程において、前記回転式の切断刃の周速を100m/分以下で、前記長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを切断片長(L)が6〜9mmとなるように切断することを特徴とする。
これによれば、切断時に長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドに加わるシェアを低減できるので、剛性に優れるが、脆さを併せ持っている芳香族ポリアミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂をマトリックス樹脂として使用した際であっても、割れが生じにくく、極めて割れの発生量の少ない、切断片長(L)が6〜9mmの長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を製造することができる。
また本発明においては、前記長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドの直径(D)と、切断片長(L)との比率(L/D)が3.5〜5.0となるように切断することが好ましい。
本発明によれば、樹脂成形品の製造時において、ホッパー詰まりや他のドライブレンドする副材料との分級が生じにくい割れの少ない切断片長(L)6〜9mmの長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料や長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂成形材料を製造することができ、樹脂成形品の生産効率を低下させることなく、外観がよく、かつ、機械強度に優れた樹脂成形品を得ることが出来る。
本発明における強化繊維の種類としては、特に限定はなく、例えばガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊維等いずれも使用できる。これらの強化繊維の中では、得られる長繊維強化樹脂構造物の強度やコストパフォーマンスなどを考慮すると、ガラス繊維であることが好ましい。また、強化繊維の繊維径は、6〜30μmのものが好ましく、より好ましくは9〜23μmであり、最も好ましくは13〜20μmである。繊維径が30μmを超えると、機械的強度が劣りがちであり、6μm未満であると、樹脂の含浸性が劣りがちであるので好ましくない。
そして、これらの強化繊維は、通常公知の集束剤で1000〜8000本、好ましくは2000〜5000本集束させて、繊維束として用いる。
本発明におけるマトリックス樹脂としては芳香族ポリアミド樹脂又はポリフェニレンサルファイド樹脂を用いる。
芳香族ポリアミド樹脂しては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、メタキシレンジアミン等の芳香族ジアミンなどの芳香族基を、脂肪族主鎖中に少なくとも1つ以上有するポリアミド樹脂であって、融点は200〜350℃のものが好ましく、より好ましくは240〜320℃である。このような芳香族ポリアミド樹脂としては、例えば、6Tナイロン、6Iナイロン、9Tナイロン、9Iナイロン、MXD6ナイロン等が挙げられる。
また、ポリフェニレンサルファイド樹脂としては、ベンゼンと硫黄から成る構造の樹脂であって、融点220〜290℃の物が好ましい。また、ポリマーの種類としては、架橋型、リニア(直鎖)型、半架橋型が挙げられる。
次に本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法について説明する。図1は本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造工程を示す概略図である。
まず、図示しない回巻体から引き出した連続した強化繊維1を含浸ダイ5に導入し押出機3から供給された溶融マトリックス樹脂(芳香族ポリアミド樹脂またはポリフェニレサルファイド樹脂)中に強化繊維1を含浸させる。ここで、押出機3は、ホッパー4から一定量のマトリックス樹脂が供給されており、供給されたマトリックス樹脂はここで溶融混練され、溶融樹脂供給経路2から含浸ダイ5にマトリックス樹脂を充填供給している。
次いで、マトリックス樹脂(芳香族ポリアミド樹脂またはポリフェニレサルファイド樹脂)中に含浸した強化繊維1を、ノズル6を通して、含浸ダイ5から引き出す。
本発明では、長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7の平均直径(D)が、1.5〜2.0mmとなるように含浸ダイ5から引き出すことが重要であり、好ましくは1.6〜1.9mmとなるように引き出す。これによって、強化繊維1に付着した余分なマトリックス樹脂を除去して、所定の繊維含有率で、所定の形状に賦形された所望の長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7が得られる。
含浸ダイ5から引き出した長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7の平均直径(D)が1.5mm未満であると、生産性に劣り、また、得られる成形材料の嵩密度が小さくなり、輸送供給性が劣り好ましくない。一方、平均径が2.0mmを超えると、後の工程で長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を9mm以下に切断した際、シェアがかかりやすく、マトリックス樹脂が芳香族ポリアミド樹脂またはポリフェニレサルファイド樹脂であることから割れが生じやすくなってしまい、その結果、樹脂成形品の製造時において、毛羽によるホッパー不良が生じたり、他の材料とブレンドして成形する際、射出成形機のホッパーで他の材料との分級が生じやすくなり、原料の分散性が悪く、成形品の外観や強度が劣ってしまう。
そして、この長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を、冷却槽8で冷却し、引き取り機9で引き取る。引き取られた長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7は、回転式切断刃の付いた切断装置10で、所定の切断片長(L)となるように切断することで、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料11が得られる。
本発明では、マトリックス樹脂として芳香族ポリアミド樹脂またはポリフェニレサルファイド樹脂を使用した長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を、切断片長(L)が6〜9mmとなるように切断することが重要であり、好ましくは7.0〜8.5mmとなるように切断する。切断片長(L)が6mm未満の場合は、切断時に割れが生じやすく、一方、切断片長(L)が9mmを超えると、小型成形品の製造時において、成形時のホッパー詰まりが生じ易く、また、他の材料とブレンドして成形する際、射出成形機のホッパーで他の材料との分級が生じやすくなってしまい、原料の分散性が悪く、成形品の外観が劣ったり、成形品での部分的な強度低下等により、強度や品質にばらつきが生じてしまう。
また、本発明において、上記回転式切断刃の周速は100m/分以下とすることが重要であり、好ましくは30〜90m/分である。回転式切断刃の周速を100m/分よりも高速で、マトリックス樹脂として芳香族ポリアミド樹脂またはポリフェニレサルファイド樹脂を使用した長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を切断すると、上記サイズの長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料とした際、割れが生じやすい。また、回転式切断刃での切断力を維持するため、前記回転式切断刃の周速は20m/分以上とすることが好ましい。なお、本発明において、上記回転式の切断刃を有する切断装置10としては特に限定はなく、公知のペレタイザーが用いられる。そして、このペレタイザーとしては、例えば、図2に示されるような回転式の回転刃14と、回転刃14の外周と接するように配置された固定刃13、及び、長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を挟み込んで送り込むための送り込みロール12を備えた方式のものなどが挙げられる。
上記の例では、連続した強化繊維1にマトリックス樹脂を塗布または含浸する方法として、強化繊維1に溶融したマトリックス樹脂を含浸させる溶融含浸法を採用したが、その他の方法を採用することもできる。例えば、マトリックス樹脂粉末を液体中に分散させた懸濁液、あるいはマトリックス樹脂を溶媒に溶解させた樹脂溶液などを、強化繊維1に塗布または含浸させた後、分散媒または溶媒を除去させる方法を採用することもできる。
また、上記塗布または含浸させる方法としても、含浸ダイを用いる方法以外に、ロールコーターやカーテンコーターなどの方法を採用することもできる。さらに、マトリックス樹脂粉末を繊維束に付着させた後、必要に応じて加熱溶融し、次いで冷却する方法を採用することもできる。ただし、乾燥や脱溶媒の工程が不要なことやコスト面から、溶融含浸法を採用することが好ましい。
このようにして得られた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料11は、切断片長(L)が6〜9mmであり、マトリックス樹脂中に強化繊維1が実質的に同一長さでかつ同一方向に並行配列して含有している。そして長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の形状としては、線材状又はペレット状が好ましい。ここで、繊維が実質的に同一長さでかつ同一方向に並行配列して含有されているとは、繊維の大部分が同一方向に並列してほぼ平行に配列されているが、一部の繊維は部分的に湾曲していたり、お互いに絡み合っていたりしてもよい状態を意味する。
また、本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の繊維含有率としては、特に限定しないが、本発明の効果を顕著に出すには、20〜60質量%であることが好ましく、より好ましくは40〜55質量%である。繊維含有率が20質量%未満の場合には、繊維による補強効果が得られにくく、また、60質量%を超えるとマトリックス樹脂との含浸性が劣るので好ましくない。
そして、本発明の製造方法で得られた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の切断片長(L)と、平均直径(D)との比率(以下、L/Dと記す。)は3.5〜5.0であることが好ましく、より好ましくは4.0〜4.5である。L/Dが上記範囲内であれば、切断片長(L)が6〜9mmとなるように長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を切断した際、割れが少なく、成形時におけるホッパー詰まりが生じにくく、他の材料との分級が生じにくい上記長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得ることができる。
なお、本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料とブレンドする希釈樹脂、あるいは、その他副材料の大きさ(径又は長さ)は、成形材料にできるだけ近い径及び長さのものを選択することが、分級の発生を抑制できることから好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
芳香族ポリアミド樹脂(PA6T樹脂ペレット、融点305℃)をマトリックス樹脂として使用し、含浸ダイ中へ溶融供給し、平均径16μmのガラス繊維(旭ファイバーグラス製)3600本を集束させ、前記含浸ダイ中で開繊させながらガラス繊維束に前記芳香族ポリアミド樹脂を含浸させ、得られた長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドを、平均直径(D)が1.80mmとなるように含浸ダイから引き抜いた。そして、この長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドを、回転式切断刃の周速を85m/分で切断し、切断長(L)8.0mm、L/Dが4.44、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[実施例2]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドの平均直径(D)が1.95mmとなるように、含浸ダイのノズル径を調整し、ガラス繊維の集束本数を4200本として含浸ダイから引き抜いた以外は実施例1と同様にして、切断長(L)8.0mm、L/Dが4.10、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[実施例3]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドを、回転式切断刃の周速を98m/分で切断した以外は実施例1と同様にして、切断長(L)8.0mm、L/Dが4.44、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[実施例4]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドの平均直径(D)が1.65mmとなるように、含浸ダイのノズル径を調整し、ガラス繊維の集束本数を3000本として含浸ダイから引き抜いた以外は実施例1と同様にして、切断長(L)8.5mm、L/Dが5.15、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[実施例5]
ポリフェニレンサルファイド樹脂(リニア型樹脂粉末、融点280℃)をマトリクス樹脂として使用し、長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂ロッドの平均直径(D)が1.70mmとなるように、含浸ダイのノズル径を調整し、ガラス繊維の集束本数を3600本として含浸ダイから引き抜いた。そして、この長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂ロッドを、回転式切断刃の周速を62m/分で切断し、切断長(L)8.0mm、L/Dが4.71、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂成形材料)を得た。
[比較例1]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドの平均直径(D)が1.28mmとなるように、含浸ダイのノズル径を調製し、ガラス繊維の集束本数を1800本として含浸ダイから引き抜いた以外は実施例1と同様にして、切断長(L)8.0mm、L/Dが6.25、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[比較例2]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドの平均直径(D)が2.44mmとなるように、含浸ダイのノズル径を調製し、ガラス繊維の集束本数を6600本として含浸ダイから引き抜いた以外は実施例1と同様にして、切断長(L)8.0mm、L/Dが3.28、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[比較例3]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドを、回転式切断刃の周速を118m/分で切断した以外は実施例1と同様にして、切断長(L)8.0mm、L/Dが4.44、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[比較例4]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドを、回転式切断刃の周速を90m/分で切断した以外は実施例1と同様にして、切断長(L)5.0mm、L/Dが2.78、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[比較例5]
長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂ロッドを、回転式切断刃の周速を85m/分で切断した以外は実施例1と同様にして、切断長(L)12.0mm、L/Dが6.67、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料)を得た。
[比較例6]
長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂ロッドの平均直径が2.30mmとなるように、含浸ダイのノズル径を調整し、ガラス繊維の集束本数を6600本として含浸ダイから引抜いた以外は実施例5と同様にして、切断長(L)8.0mm、L/Dが3.48、ガラス含有率50質量%となるペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂樹脂成形材料)を得た。
<長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の評価>
[割れ性評価]
実施例1〜5、比較例1〜6の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料から、それぞれ任意に10g採取し、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料が繊維に沿って長手方向に割れ、反対側が見通せる状態となっているものの質量比を求め、下記範囲にてレベル分けをし、その割合が30質量%を超える場合は××、15〜30質量%の場合は×、5〜15質量%の場合は○、5質量%未満は◎とした。
[ホッパー流動性評価]
開口部20mm×30mmのダンパー付き小型角簡易ホッパーに、実施例1〜5、比較例1〜6の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料をそれぞれ4kg投入し、ダンパーを開いてから長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料が全て排出するまでの時間(秒)を測定し、排出時間、及び詰まりによる停止状況により、下記範囲にてレベル分けをし、ホッパー詰まりによる排出停止が生じた場合は××、ホッパー詰まりはないが排出時間が100秒以上の場合は×、ホッパー詰まりがなく排出時間が80〜100秒の場合は○、ホッパー詰まりがなく排出時間が80秒未満の場合は◎とした。
実施例1〜5及び比較例1〜6の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料について上記評価を行い、結果を表1にまとめて記す。

上記結果より、平均直径(D)が2.0mmより大きくなるように引き抜いた比較例2及び比較例6、切断速度が100m/分以上で切断した比較例3、切断長(L)が6mmより短くなるように切断した比較例4の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料は、割れの発生量が多く、ホッパー詰まりの生じやすいものであり、樹脂成形品の成形時において生産効率が劣りやすく、また、得られる成形品は、重量、強度といった品質にばらつきが生じやすいものであった。
そして平均直径(D)を1.5mmより小さくなるようにして引き抜いた比較例1、切断長(L)が9mmより長くなるように切断した比較例5の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料は、割れの発生量は少ないものであったが、ホッパー流動性の劣るものであった。
これに対し、平均直径(D)が1.5〜2.0mmとなるように含浸ダイから長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを引き抜き、かつ、回転式切断刃の周速を100mm/分以下として、切断片長(L)が6〜9mmとなるよう切断した実施例1〜5の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料は、割れが極めて少なく、ホッパー流動性が良好であった。
割れの極めて少ない切断片長6〜9mmの長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料及び長繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂成形材料を製造することができる。
長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造工程を示す概略図である。 切断装置の一例を示す概略図である。
符号の説明
1:強化繊維
2:溶融樹脂供給経路
3:押出機
4:ホッパー
5:含浸ダイ
6:ノズル
7:長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド
8:冷却槽
9:引き出し機
10:切断装置
11:長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料
12:ロール
13:固定刃
14:回転刃

Claims (2)

  1. 複数本の強化繊維を並列させて含浸ダイで、熱可塑性樹脂に含浸させる含浸工程と、こうして得られた長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを回転式の切断刃を有する切断装置で切断するカッティング工程とを有する長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法であって、
    前記熱可塑性樹脂として、芳香族ポリアミド樹脂又はポリフェニレンサルファイド樹脂を用い、
    前記含浸工程において、前記長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを、平均直径(D)が、1.5〜2.0mmとなるように前記含浸ダイから引き抜き、
    前記カッティング工程において、前記回転式の切断刃の周速を100m/分以下で、前記長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドを切断片長(L)が6〜9mmとなるように切断することを特徴とする長繊維強化芳香族ポリアミド樹脂成形材料の製造方法。
  2. 前記長繊維強化熱可塑性樹脂ロッドの直径(D)と、切断片長(L)との比率(L/D)が3.5〜5.0となるように切断する請求項1に記載の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法。
JP2005180148A 2005-06-21 2005-06-21 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法 Expired - Fee Related JP4837947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005180148A JP4837947B2 (ja) 2005-06-21 2005-06-21 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005180148A JP4837947B2 (ja) 2005-06-21 2005-06-21 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007001019A true JP2007001019A (ja) 2007-01-11
JP4837947B2 JP4837947B2 (ja) 2011-12-14

Family

ID=37687062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005180148A Expired - Fee Related JP4837947B2 (ja) 2005-06-21 2005-06-21 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4837947B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103305002A (zh) * 2013-05-31 2013-09-18 四川华通特种工程塑料研究中心有限公司 一种造纸打浆用聚苯硫醚磨盘

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS565716A (en) * 1979-06-28 1981-01-21 Aisin Seiki Co Ltd Reinforced thermoplastic resin pellet
JPH04253735A (ja) * 1991-02-04 1992-09-09 Bridgestone Corp 長繊維補強熱可塑樹脂材料
JPH0542537A (ja) * 1991-08-08 1993-02-23 Sekisui Chem Co Ltd 繊維複合シートの製造方法
JPH0733475A (ja) * 1993-07-22 1995-02-03 Nippon Shokubai Co Ltd ガラス繊維切断装置
JP2006103162A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Asahi Fiber Glass Co Ltd 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS565716A (en) * 1979-06-28 1981-01-21 Aisin Seiki Co Ltd Reinforced thermoplastic resin pellet
JPH04253735A (ja) * 1991-02-04 1992-09-09 Bridgestone Corp 長繊維補強熱可塑樹脂材料
JPH0542537A (ja) * 1991-08-08 1993-02-23 Sekisui Chem Co Ltd 繊維複合シートの製造方法
JPH0733475A (ja) * 1993-07-22 1995-02-03 Nippon Shokubai Co Ltd ガラス繊維切断装置
JP2006103162A (ja) * 2004-10-06 2006-04-20 Asahi Fiber Glass Co Ltd 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103305002A (zh) * 2013-05-31 2013-09-18 四川华通特种工程塑料研究中心有限公司 一种造纸打浆用聚苯硫醚磨盘

Also Published As

Publication number Publication date
JP4837947B2 (ja) 2011-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7156766B2 (ja) 繊維強化成形コンパウンド並びにその形成及び使用方法
JP2006045390A (ja) 扁平ガラス繊維含有ペレット、扁平ガラス繊維含有熱可塑性樹脂成型物及びこれらの製造方法
WO2007091293A1 (ja) 扁平ガラス繊維含有ペレット、扁平ガラス繊維含有熱可塑性樹脂成型物及びこれらの製造方法
JP2009132074A (ja) 天然繊維強化熱可塑性樹脂射出成形体
JP2008246782A (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂テープ製造装置及び繊維強化熱可塑性樹脂テープの製造方法
KR20070083584A (ko) 셀룰로오즈성 스펀 섬유에 기초하는 자유 유동 펠렛, 이의제조방법, 및 이의 용도
JP2012056173A (ja) 繊維強化樹脂材の製造方法
JP4891576B2 (ja) 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法及び製造装置
JP4837947B2 (ja) 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法
CN101903146A (zh) 纤维素短纤维的压制制品及其制备和应用
JP3899263B2 (ja) ガラス長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法
JP4330258B2 (ja) 繊維強化熱可塑性樹脂ペレットおよびその製法
JP5161731B2 (ja) 脂肪族ポリエステル樹脂ペレットおよびそれらを成形してなる成形体
JPH0365311A (ja) 炭素繊維チョップ
JP4703159B2 (ja) 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法
WO2012137575A1 (ja) ペレットの製造装置及びペレットの製造方法
JP2011245756A (ja) 炭素繊維の樹脂含浸ストランドおよびペレットの製造方法
JP2007162172A (ja) 樹脂被覆補強繊維糸およびそれからなる熱可塑性樹脂成形品
CN108727689A (zh) 一种长玻纤增强聚丙烯材料的生产系统及制备方法
JP5226595B2 (ja) 脂肪族ポリエステル樹脂組成物およびそれらを成形してなる成形体
JP4667124B2 (ja) 長繊維強化ポリオレフィン樹脂成形材料の製造方法
JP7305685B2 (ja) 少なくとも1種の強化繊維を含有する焼結粉末粒子(sp)を製造する方法
JP7351614B2 (ja) 樹脂含浸金属長繊維束およびその製造方法における品質管理方法
JPH05261698A (ja) ロービングカッター
JP2000210933A (ja) 樹脂被覆繊維束及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110929

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4837947

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees