JP4891576B2 - 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 - Google Patents

長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法及び製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂含浸性が高く、毛羽の発生量の少ない長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法、及びその製造装置に関する。
従来より、連続強化繊維束に、熱可塑性樹脂をマトリックス樹脂として含浸させて、これをペレットとした長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料が知られている。長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法としては、マトリックス樹脂原料を押出機にて可塑化し溶融させ、溶融した樹脂を含浸ダイに充填させるとともに、回巻体等から引き出された強化繊維束を含浸ダイ中に通過させることにより、強化繊維束すなわち強化単繊維(モノフィラメント)の集合体である繊維束(ストランド)の中に樹脂が含浸した状態となり、これをノズル等の含浸槽出口孔により賦形された連続強化物(長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド)をペレタイザーなどによって切断することにより得られる。
そして、強化繊維束が溶融した熱可塑性樹脂と接触した際、熱可塑性樹脂の粘度上昇や固化が発生して強化繊維束中に樹脂が均一に行き渡りにくくなるという、いわゆる樹脂の含浸性不良を防止するため、例えば、下記特許文献1〜3に開示されているように、強化繊維束を含浸ダイに導入する前に、強化繊維束を赤外線加熱、電気加熱などで予熱処理するといったことがなされている。
一方、下記特許文献4では、低張力でかつ毛羽の発生が極めて少ない状態で強化繊維束を薄く均一に開繊するにあたり、連続的に供給される強化繊維束の走行方向に対して交差する方向に層流の気体を強化繊維束にあて、該強化繊維束を幅方向に開繊することが開示されている。そして、開繊前の前処理として、強化繊維束を予熱処理などの前処理をすることが有効であると記載されている。
特許2829323号明細書 特開平3−230943号公報 特開2005−028712号公報 特開平11−200136号公報
しかしながら、上記特許文献1〜4に開示されているような、赤外線加熱、電気加熱などによる予熱処理では、強化繊維束の予熱効率が不十分であり、予熱処理に時間を要したり、強化繊維束の内部まで十分予熱されないことがあった。
例えば、上記特許文献4のように、開繊させる為の前処理として予熱処理する場合であれば、強化繊維束の中心部まで十分予熱されていなくとも、特に問題が生じることはないが、上記特許文献1〜3のように、樹脂含浸工程の前処理として予熱処理する場合においては、予熱が不充分であると、強化繊維束の中心部にまで樹脂が十分含浸しないことがあり、品質の安定化が図れないことがあったり、また、樹脂の含浸性不良が生じることもあった。
そこで、強化繊維束の予熱効率を向上させるため、上記特許文献1では、予熱処理を行う前に、テンションロールで強化繊維束を開繊させる処理を行っているが、強化繊維束の撚り具合によっては、開繊が不充分となりがちであった。また、テンションロールで強化繊維束を開繊する際、張力がかかるので、毛羽立ちが生じやすく、含浸ダイで糸切れしたりすることがあり生産性が悪いという欠点を有していた。
また、上記特許文献1〜4には、毛羽の発生を抑制しつつ予熱処理を行うということについては、何ら開示されていない。
したがって、本発明の目的は、樹脂含浸性が高く生産性に優れた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法及びそれに用いる製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するにあたって、本発明の長繊維強化樹脂成形材料の製造方法は、連続した強化繊維束を含浸ダイに導入し、溶融した熱可塑性樹脂中に浸漬させて、ノズルから引き抜く繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法であって、温度が(熱可塑性樹脂の溶融温度−100)〜(熱可塑性樹脂の溶融温度+10)℃、風速が10〜120m/min、風量が1〜8m /minである熱風が、強化繊維束の引き抜き方向と順方向に流れている、内部空間の全長が500〜5000mmで、高さが50〜300mmの予熱室に、強化繊維束を繊維束状態のまま通過させて0.5〜10秒予熱処理したのち、含浸ダイに導入して該強化繊維束を開繊しながら前記熱可塑性樹脂を含浸させることを特徴とする。
一方、本発明の長繊維強化樹脂成形材料の製造装置は、強化繊維束が通過する入口孔と、該入口孔と略水平方向の出口孔と、熱風発生機と連結した熱風導入口と、熱風を排出するための熱風排出口とを有し、前記熱風導入口が前記入口孔側に配置され、かつ、前記熱風排出口が前記出口孔側に配置され、前記入口孔から導入された前記強化繊維束を、繊維束状態のまま前記出口孔から送出させる予熱室を有する予熱槽と、この予熱室の出口孔から引き出した強化繊維束を、溶融した熱可塑性樹脂に含浸させるための含浸ダイとを備え、前記予熱室は、内部空間の全長が500〜5000mmで、高さが50〜300mmであって、前記熱風導入口から、温度が(熱可塑性樹脂の溶融温度−100)〜(熱可塑性樹脂の溶融温度+10)℃、風速が10〜120m/min、風量が1〜8m /minである熱風が導入され、前記含浸ダイは、内部に導入された強化繊維束を開繊させて、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させる含浸機構を備えることを特徴とする。
本発明の長繊維強化樹脂成形材料の製造方法によれば、強化繊維束の引き抜き方向と順方向に熱風を吹き付けることで、比較的短時間で、強化繊維束の内部まで予熱することができ、予熱処理に要する時間を短時間にできる。また、強化繊維束の内部までしっかりと予熱されていることから、後の含浸ダイにおける熱可塑性樹脂の含浸工程において、含浸性不良が生じにくく、安定した品質の長繊維強化樹脂成形材料を提供することができる。さらには、この予熱処理工程において強化繊維束に付着した毛羽も除去でき、また、新たに毛羽を生じさせることもないので、含浸ダイにおけるノズル詰まりが生じにくくなり、断線などによる生産性低下を引き起こしにくく、生産性に優れている。
また、本発明の長繊維強化樹脂成形材料の製造装置によれば、強化繊維束の入口孔から出口孔に向けて熱風が流通できるように構成されているので、予熱処理の際において、強化繊維束が予熱室の内壁に擦れたり、また、強化繊維束同士など擦れあったりしにくいので、新たな毛羽の発生を抑制しながら、強化繊維束を予熱処理することができ、また、強化繊維束の予熱処理に要する時間を短縮できる。そして、強化繊維束の内部までしっかりと予熱することができるので、安定した品質の長繊維強化樹脂成形材料を生産性よく提供することができる。
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法において用いることのできる強化繊維束としては、強化単繊維を、通常公知の集束剤で100〜20,000本集束させた繊維束が好ましく、400〜12,000本集束させた繊維束がより好ましい。強化単繊維の種類としては、特に限定はなく、例えばガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、芳香族ポリアミド繊維等の高融点繊維等がいずれも使用でき、なかでも、得られる長繊維強化樹脂構造物の強度や価格などを考慮すると、ガラス繊維が好ましい。また、強化単繊維の繊維径としては、4〜30μmが好ましく、7〜25μmがより好ましい。
また、マトリックス樹脂として用いる熱可塑性樹脂としては、結晶性および非晶性の両者を含み、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612等のポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、アクリロニトリル・スチレン樹脂等のその他の熱可塑性樹脂およびこれらの組み合わせが使用できる。
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造装置は、例えば、図1に示される装置によって基本的に構成される。
図1において、図示しない回巻体から引き出された強化繊維束1が、予熱槽2に導入されて予熱処理が行われ、予熱槽2の前方に設けた含浸ダイ5へと導入するようになっている。
この予熱槽2は、例えば、図2〜4に示すような構成をなしている。ここで、図2は予熱槽2の平面図であり、図3は図2のA‐A線に沿った断面図であり、図4は図2のB‐B線に沿った断面図である。
この予熱槽2は、予熱室18と、熱風発生機11とで主に構成されている。
予熱室18は、強化繊維束1が通過する入口孔16と、該入口孔16と略水平方向に出口孔17が設けられており、また、入口孔16側には、ダクト14を介して熱風発生機11と連結した熱風導入口12が設けられており、出口孔17側には、熱風を排出するための熱風排出口13が設けられている。すなわち、強化繊維束1の引き抜き方向と順方向に熱風が流れているようになっている。
熱風発生機11としては、特に限定は無く、市販の電熱線加熱式ブロアーなどが挙げられる。
なお、本発明において、予熱室18内の熱風を熱風排出口13から外部へと排出するような構成にしてもよいが、作業環境や運転コストなどの観点から、図4に示すように、熱風排出口13を、排気ダクト15を介して熱風発生機11に連結させ、予熱室18の内部の熱風を循環利用できるような構成とすることが好ましい。
そして、予熱室18の内部空間は、高さHが50〜300mmであることが好ましく、100〜200mmであることがより好ましい。高さHが50mm未満であると、予熱室18の内壁に強化繊維束1が擦れて毛羽が生じやすくなり、含浸ダイ5においてノズル詰まりなどを引き起こしやすくなり、また、300mmを超えると、結果として予熱室18の断面積が大きくなるので、予熱処理に必要な風速、風量を得るにあたり、多量の熱風が必要となるので、コストパフォーマンスに劣るので好ましくない。
また、全長Lは、500〜5000mmであることが好ましく、1000〜3000mmであることがより好ましい。全長Lが500mm未満であると、予熱室18において、強化繊維束が十分加熱されず含浸不良となることがあり、また、5000mmを超えると、結果として予熱室18が占有する場所が広くなってしまうので、生産設備の設置自由度が劣るので好ましくない
含浸ダイ5においては、予熱槽2から引き出された強化繊維束1が導入される強化繊維束導入口6aを一端に有している。また、内部には導入された強化繊維束1を開繊させて、押出機3から溶融樹脂供給経路4を介して供給された溶融熱可塑性樹脂を含浸させる含浸機構を備えている。こうして樹脂が含浸された強化繊維束1は、含浸ダイ5の他端部に設けられたノズル6bから引き出されるようになっている。なお、ノズル6bの形状は目的とする長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の繊維含有率や形状によって適宜設定できる。
含浸ダイ5前方には、ノズル6bから引き出された長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を冷却する冷却装置8が配設されており、また、この冷却装置8の更に前方には、長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を引き出すための引き取り機9が配設されている。引き取り機9は長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を一定速度で送り出せる構造をなしている。この引き取り機9の更に前方には、引き取られた長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を所定の長さに切断するペレタイザー10が配設されている。
次に、上記装置を用いた本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法について説明する。
まず、図示しない回巻体等から引き出された連続した強化繊維束1を、予熱室18の入口孔16から予熱室18に導入して、強化繊維束1を予熱処理する。
本発明において強化繊維束1の予熱処理は、強化繊維束1の引き抜き方向に沿って熱風を当て行う。
強化繊維束1に熱風を当てることで、強化繊維束1に発生した毛羽を吹き飛ばして除去することができるが、例えば、強化繊維束1の引き抜き方向に対して交差する方向や、逆方向に熱風を吹き付けて予熱処理を行った場合、強化繊維束1が予熱室18の内壁に擦れたり、また、強化繊維束同士又は強化単繊維同士などが擦れあったりしやすく、新たに毛羽を発生させがちである。そのため、強化繊維束1の引き抜き方向に対して交差する方向や逆方向に熱風を吹き付けて予熱処理を行った場合、予熱室18を通過した強化繊維束1は、破断面が多く、毛羽の発生量が多くなりがちであり、ノズル詰まりや糸切れが生じやすく、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の生産性が損なわれやすい。
一方、強化繊維束1の引き抜き方向に沿って熱風を当てて予熱処理を行った場合、強化繊維束1が予熱室18の内壁に擦れたり、また、強化繊維束同士又は強化単繊維同士などが擦れあったりしにくいので、新たな毛羽の発生を抑制しながら、強化繊維束1を予熱処理することができる。そのため、予熱室18を通過した強化繊維束1は、毛羽の量が極めて少なく、ノズル詰まりや糸切れが生じにくいものである。また、予熱効率も高いので、比較的短時間で強化繊維束の内部まで予熱処理でき、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の生産性にも優れている。
予熱処理に用いる熱風の温度は、(熱可塑性樹脂の溶融温度−100)〜(熱可塑性樹脂の溶融温度+10)℃が好ましい。熱風の温度が(熱可塑性樹脂の溶融温度−100)℃未満であると、強化繊維束1に熱可塑性樹脂を含浸させるのが難しくなり、含浸性不良が生じることがあり、また、(熱可塑性樹脂の溶融温度+10)℃を超えると、熱により強化繊維束の集束剤や含浸させる熱可塑性樹脂が劣化してしまい、繊維強化樹脂成形材料の機械強度などの物性を損なう虞れがある。
また、熱風の風速は、10〜120m/minが好ましい。風速が10m/min未満であると、予熱効率が悪く、また、毛羽の除去効果もほとんど得られないため、ノズル詰まりや糸切れなどの発生を抑制できず、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の生産性が劣りがちである。また、120m/minを超えると、運転コストがかかるだけで予熱効率の向上がさほど認められず、そればかりか、予熱室18の内壁に強化繊維束同士又は強化単繊維同士などが擦れあったり、強化繊維束が撚れたりしやすくなるので、毛羽が生じやすく、ノズル詰まりや糸切れなどが生じやすくなり、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の生産性が劣りがちである。
熱風の風量は、1〜8m/minが好ましい。風量が1m/min未満であると、予熱効率が悪く、また、発生した毛羽の除去効果もほとんど得られないため、ノズル詰まりや糸切れなどの発生を抑制できず、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の生産性が劣りがちである。また、8m/minを超えると、運転コストがかかるだけで予熱効率の向上がさほど認められず、そればかりか、予熱室18の内壁に強化繊維束同士又は強化単繊維同士などが擦れあったり、強化繊維束が撚れたりしやすくなり、毛羽が生じやすくなってしまう。
そして、予熱処理時間は強化繊維束の走行速度によって適宜設定することができるが、本発明の予熱処理によれば、予熱効率が良好であることから、予熱処理に要する時間を比較的短時間とすることができ、生産性の観点から0.5〜30秒が好ましく、より好ましくは1〜20秒であり、更に好ましくは10秒以下である。このように比較的短時間であっても、強化繊維束1を十分内部まで予熱することができるので、後の含浸ダイ5における熱可塑性樹脂の含浸工程において、樹脂の含浸性不良の発生を抑制することができ、安定した品質の繊維強化樹脂成形材料を生産性よく製造できる。
次に、予熱室18から引き出した強化繊維束1を強化繊維束導入口6aから含浸ダイ5に導入して、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させる。そして、ノズル6bを通して含浸ダイ5から引き出すことで、余分な熱可塑性樹脂が除去され、所定の繊維含有率で、所定の形状に賦形された所望の長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7が得られる。そして、この長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7を冷却装置8へ導入して冷却し、引き取り機9で引き取る。引き取られた長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド7は、切断刃の付いたペレタイザー10で所定の長さに切断され、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料が得られる。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。しかし、これらの実施例は本発明の実施態様を具体的に説明するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例1]
繊維径16μmのガラス単繊維を6,000本集束した強化繊維束を、強化繊維束の引き抜き方向と順方向に温度200℃の熱風が、風速60m/min、風量4m/minで流通している全長2000mmで、高さが150mmである予熱室に導入して3秒間予熱処理した。
そして、この予熱処理した強化繊維束を、溶融温度280℃のポリプロピレン樹脂(MFR:30g/10min、測定条件:230℃:21.2N)で満たされた含浸ダイ中に導入して樹脂を含浸させ、ガラス含有率60質量%となるように、含浸ダイから引き抜き、カット長10mmに切断してペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得た。
参考例1
実施例1において、熱風の温度を80℃とした以外は実施例1と同様にしてペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得た。
参考例2
実施例1において、熱風の風速を150m/minとし、風量を10m/minとした以外は実施例1と同様にしてペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得た。
参考例3
実施例1において、熱風の風速を5m/minとし、風量を0.3m/minとした以外は実施例1と同様にしてペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得た。
[比較例1]
実施例1において、熱風の風向を強化繊維束の引き抜き方向と逆方向にした以外は実施例1と同様にしてペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得た。
[比較例2]
実施例1において、温度200℃の熱風の代わりに、赤外線ヒーターを用い、200℃で3秒間予熱処理した以外は実施例1と同様にしてペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得た。
<物性評価>
(生産性)
実施例1、参考例1〜3及び比較例1〜2のペレット状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(ペレット)の製造時において、2日間連続稼動後の糸切れの発生率を評価し、引き抜いた強化繊維束の全本数に対する糸切れの発生した割合が10%以下であれば◎、10〜20%であれば○、20〜30%であれば△、30%を超える場合を×とした。
(樹脂含浸性)
実施例1、参考例1〜3及び比較例1〜2のペレットをインクに浸して、繊維が樹脂で濡れていないところに染み込ませ、ペレットの着色具合を目視で評価し、相対評価にて含浸性を評価した。ペレットの着色が少なく含浸性が良好なものから、着色が多く含浸性の悪いものの順番で、大変良好を◎、良好を○、普通を△、悪いを×、の4段階で評価した。
上記結果を表1にまとめて記す。
上記結果より、強化繊維束の引き抜き方向と順方向に熱風が流れている予熱室で、強化繊維束を予熱処理することで、樹脂含浸性の高い長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を生産性よく製造することができる。なかでも、熱風の温度を(熱可塑性樹脂の溶融温度−100)〜(熱可塑性樹脂の溶融温度+10)℃とし、熱風の風速を10〜120m/minとし、熱風の風量1〜8m/minとした実施例1は、樹脂の含浸性が極めて高く、更には、毛羽の発生量が少なく極めて生産性の優れたものであった。
本発明によれば、強化繊維束の予熱効率が高く、かつ毛羽の発生を抑制することができるので、品質の良い長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を効率的に製造することができる。
長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造装置を示す基本構成図である。 本発明の予熱槽2の平面図である。 同予熱槽2の図2におけるA−A矢印線に沿った断面図である。 同予熱槽2の図2におけるB−B矢印線に沿った断面図である。
符号の説明
1:強化繊維束
2:予熱槽
3:押出機
4:溶融樹脂供給経路
5:含浸ダイ
6a:強化繊維束導入口
6b:ノズル
7:長繊維強化熱可塑性樹脂ロッド
8:冷却装置
9:引き取り機
10:ペレタイザー
11:熱風発生機
12:熱風導入口
13:熱風排出口
14:ダクト
15:排気ダクト
16:入口孔
17:出口孔
18:予熱室

Claims (2)

  1. 連続した強化繊維束を含浸ダイに導入し、溶融した熱可塑性樹脂中に浸漬させて、ノズルから引き抜く繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法であって、
    温度が(熱可塑性樹脂の溶融温度−100)〜(熱可塑性樹脂の溶融温度+10)℃、風速が10〜120m/min、風量が1〜8m /minである熱風が、強化繊維束の引き抜き方向と順方向に流れている、内部空間の全長が500〜5000mmで、高さが50〜300mmの予熱室に、強化繊維束を繊維束状態のまま通過させて0.5〜10秒予熱処理したのち、含浸ダイに導入して該強化繊維束を開繊しながら前記熱可塑性樹脂を含浸させることを特徴とする長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造方法。
  2. 強化繊維束が通過する入口孔と、該入口孔と略水平方向の出口孔と、熱風発生機と連結した熱風導入口と、熱風を排出するための熱風排出口とを有し、前記熱風導入口が前記入口孔側に配置され、かつ、前記熱風排出口が前記出口孔側に配置され、前記入口孔から導入された前記強化繊維束を、繊維束状態のまま前記出口孔から送出させる予熱室を有する予熱槽と、
    この予熱室の出口孔から引き出した強化繊維束を、溶融した熱可塑性樹脂に含浸させるための含浸ダイとを備え
    前記予熱室は、内部空間の全長が500〜5000mmで、高さが50〜300mmであって、前記熱風導入口から、温度が(熱可塑性樹脂の溶融温度−100)〜(熱可塑性樹脂の溶融温度+10)℃、風速が10〜120m/min、風量が1〜8m /minである熱風が導入され、
    前記含浸ダイは、内部に導入された強化繊維束を開繊させて、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させる含浸機構を備えることを特徴とする長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造装置。
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