JP2662853B2 - 長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造法及び製造装置 - Google Patents

長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造法及び製造装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続した無機繊維束を
強化材とした長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料(L−F
RTP)の製造法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱可塑性樹脂の剛性、耐熱性
等を改良するための手段として、ガラス繊維等の無機繊
維を補強材として配合することが行われている。
【0003】通常、このような補強材としては、樹脂の
含浸性の点から、チョップドストランドが多く用いられ
ている。このような、チョップドストランドを補強材と
する繊維強化熱可塑性樹脂成形材料は、長さ3〜6mm程
度のチョップドストランドと熱可塑性樹脂とを押出スク
リューで加熱混練して押出すことによりペレット化し、
このペレットを配合して樹脂の成形を行う方法により製
造されている。
【0004】しかしながら、チョップドストランドを補
強材とする場合、次のような問題点があった。すなわ
ち、押出成形機でチョップドストランドと熱可塑性樹脂
とを加熱混練するときに、押出スクリューとチョップド
ストランドとの摩擦等により、チョップドストランドの
切断が起こる。また、繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の
成形の際にも、射出成形機のスクリューとの摩擦によっ
て切断が起こるため、ガラス繊維が更に短く切断され、
当初3〜6mmであった繊維長が、最終的には0.05〜0.8
mm程度になってしまう。このため、成形品の機械的物
性、特に耐衝撃性を充分に向上させることができなかっ
た。
【0005】上記問題点を解決するために、近年、例え
ば、特公昭52-10140号、特開昭63-264326 号、USP4,
439,387 号等に開示されているように、連続した無機繊
維に、溶融した熱可塑性樹脂を電線被覆法により含浸さ
せる方法が行われるようになっている。この方法の場
合、溶融樹脂が繊維束の内部にまで含浸しにくいという
問題があるので、上記公報においては、含浸のさせ方が
いろいろ研究されているが、その製造工程は一般的に、
含浸ダイにおいて、連続した繊維束に、溶融樹脂を含浸
させた後、含浸ダイの先端に設けられた所定の孔径をも
つノズル、スリット又はダイスを通すか、あるいは賦形
ダイを通して、余分な樹脂を取り除いて所定の繊維含有
率にするとともに所定形状にして、長繊維強化熱可塑性
樹脂成形材料としている。
【0006】図5には、従来の長繊維強化熱可塑性樹脂
成形材料の製造工程の一例が示され、図6には、従来の
製造工程に用いられるチョークバーを用いた引き抜き成
形用ダイの一例が示されている。図5、図6を併せて説
明すると、引き抜き成形用のダイ61に、図示しないロ
ービング、ケーキ等の回巻体から引き出されたガラス長
繊維の繊維束12を連続して供給するとともに、押出機
63から、溶融した熱可塑性樹脂14をダイ61に供給
し、ダイ61の内部で、チョークバー65により繊維束
12に張力を与え、繊維束12を解繊させた状態で熱可
塑性樹脂14を含浸させて、ノズル66から引き抜い
て、長繊維強化熱可塑性樹脂15とした後、冷却槽16
で冷却して熱可塑性樹脂14を硬化させ、次いで、引取
り機17により引取られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法ではいずれも、高速で引き抜き成形を行うと、繊維
束にかなり大きな応力がかかるため、ダイ内において繊
維束中のモノフィラメントが切断され、いわゆる単糸切
れを起こしやすい。このため、切れたフィラメントがダ
イ内に蓄積して毛羽となり、この毛羽がダイの吐出口に
移動してノズル、スリット又はダイスを塞ぎ、繊維束の
引張抵抗が増してその破断を誘発しやすいという問題が
あった。したがって、高速成形時には、ダイを時々分解
して、ダイ内に蓄積した毛羽を除去する必要があり、高
速かつスムーズな連続生産を行うことは事実上困難であ
った。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、無機長繊維を補強材とする機械的強度
の高い繊維強化熱可塑性樹脂材料を、高速で安定して製
造するための製造法及び製造装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意研究した結果、連続した無機繊維の
繊維束に、溶融樹脂を含浸させた後、スクイズバーによ
り余分な樹脂を絞り取り、繊維束の走行方向に対して、
それぞれ反対側から接するように配置された少なくとも
一対のローラからなる賦形装置により賦形することによ
り、単糸切れを起こしにくくし、高速で安定して製造す
ることができることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
【0010】上記目的を達成するため、本発明による長
繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造法は、連続した無
機繊維の繊維束に、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させた
後、賦形する長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造法
において、前記繊維束に前記熱可塑性樹脂を含浸させる
工程と、前記溶融した熱可塑性樹脂の樹脂面より上方に
あって、前記繊維束の走行方向に対して交差するように
配設された少なくとも1本の棒からなるスクイズバーに
より余分な樹脂を絞り取る工程と、前記繊維束の走行方
向に対して、それぞれ反対側から接するように配置され
た少なくとも一対のローラからなる賦形装置により賦形
する工程とを含むことを特徴とする。
【0011】また、本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成
形材料の製造装置は、連続した無機繊維の繊維束に、溶
融した熱可塑性樹脂を含浸させた後、賦形して長繊維強
化熱可塑性樹脂成形材料を製造する装置において、前記
熱可塑性樹脂が流入する樹脂流入口と、前記熱可塑性樹
脂が貯留される含浸槽と、前記繊維束を導入して前記含
浸槽に導く導入口と、前記含浸槽から前記繊維束を取り
出す導出口と、この導出口において前記繊維束の走行方
向に対して交差するように配設された少なくとも1本の
棒からなるスクイズバーとを有する塗布装置と、前記ス
クイズバーを経て前記塗布装置から取り出される前記繊
維束の走行方向に対して、それぞれ反対側から接するよ
うに配置された少なくとも一対のローラからなる賦形装
置とを備えていることを特徴とする。
【0012】以下、本発明について好ましい態様を挙げ
て詳細に説明する。
【0013】本発明に使用する熱可塑性樹脂としては、
特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ナイロン、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ポリス
チレン、AS(アクリルニトリルスチレン樹脂)、AB
S(アクリルニトリルブタジエンスチレン樹脂)、PE
I(ポリエーテルイミド)、PEEK(ポリエーテルエ
ーテルケトン)等が好ましく用いられる。本発明では、
上記のような樹脂を単独で用いてもよく、2種以上混合
して用いてもよい。また、熱可塑性樹脂には、用途や成
形条件に応じて、着色剤、改良剤、無機繊維以外の充填
材等、公知の添加剤を適宜含有させることができ、これ
らは常法に従い混練使用される。
【0014】本発明において、連続した無機繊維の繊維
束としては、ケーキ、ロービング等の回捲体から引き出
されたガラス繊維、カーボン繊維等が好ましく使用され
る。これらのうち、Eガラス、Sガラス等の市販のガラ
ス繊維を用いると、コスト的にも有利であり、より好ま
しい。繊維束の集束本数は、取り扱い性や、溶融樹脂が
含浸される際の開繊性等を考慮して、100 〜4000本程度
とするのが好ましい。なお、一般的に、ガラス繊維に
は、ハンドリングの改善、複合化の際のマトリックスと
の接着性の改善等のために、種々の表面処理が施されて
いるが、これらの種類は、使用する熱可塑性の樹脂に応
じて選択すればよい。
【0015】本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料
の製造装置は、例えば図1、図2によって示される装置
によって基本的に構成される。図1は一部断面側面図、
図2は平面図である。
【0016】図1、図2において、図示しない回巻体等
から引き出された連続した無機繊維の繊維束12を、塗
布装置11に導入して、溶融した熱可塑性樹脂14を含
浸させ、スクイズバー18により余分な樹脂14を絞り
取った後、賦形装置19により賦形する。こうして得ら
れた長繊維強化熱可塑性樹脂15は、通常の工程通り、
冷却槽16で冷却し、引取り機17で引き取って長繊維
強化熱可塑性樹脂成形材料とされる。
【0017】塗布装置11は、熱可塑性樹脂14が流入
する樹脂流入口21と、熱可塑性樹脂14が貯留される
含浸槽22と、繊維束12を導入して含浸槽22に導く
導入口23と、含浸槽22から熱可塑性樹脂14が含浸
された繊維束12を取り出す導出口24と、この導出口
24において繊維束12の走行方向に対して交差するよ
うに、好ましくは直角に配設された少なくとも1本の棒
28からなるスクイズバー18とから構成される。な
お、導入口23は、例えば3mm×12mm程度のスリット
状の孔が好ましく採用される。また、導出口24は、熱
可塑性樹脂14が含浸された繊維束12を取り出すだけ
で、余分な樹脂14を絞り取ったり、賦形したりする機
能は必要なく、したがって、従来のようなノズル、スリ
ット又はダイス状ではない。
【0018】そして、含浸槽14及びスクイズバー18
が、不活性ガス雰囲気槽20で覆われ、ガス導入口26
から不活性ガス27が導入されている。したがって、繊
維束12に熱可塑性樹脂14を含浸させる工程と、スク
イズバー18により余分な樹脂14を絞り取る工程と
は、不活性ガス27の雰囲気下に行なわれる。不活性ガ
ス雰囲気槽20は、必ず必要というものではないが、設
けておくと、溶融した熱可塑性樹脂14は酸化劣化を防
止することができるのでより好ましい。不活性ガス27
としては、窒素、アルゴン、ヘリウム等が好ましく用い
られる。
【0019】図1、図2に示される塗布装置11におい
ては、繊維束12を、熱可塑性樹脂14が貯留される含
浸槽22に浸漬することにより熱可塑性樹脂14が含浸
されるプルトルージョン法を採用したが、この方法に限
定されず、そのほか、ホットメルトロールコータ等を用
いて含浸させてもよい。また、溶融した熱可塑性樹脂1
4の粘度が高い場合には、含浸槽22内に、チョークバ
ーを設けておくとより好ましい。
【0020】スクイズバー18は、繊維束12の走行方
向に対して好ましくは直角に配設された少なくとも1本
の棒28からなり、導出口24の上部に配設される。棒
28の形状は、繊維束12との接触面が平滑な曲面を有
しているものが好ましく、例えば、その断面が円、楕
円、半円等であるものが好ましい。また、その材質、
径、本数等は特に限定されず使用する熱可塑性樹脂14
の種類、得ようとする繊維含有率等に応じて選択され
る。なお、棒28を複数本使用する場合には、繊維束1
2をその間を縫うように交互に通すと、余分な熱可塑性
樹脂14を効率的に絞り取ることができる。
【0021】本発明に用いる賦形装置19は、スクイズ
バー18を経て塗布装置11から取り出される繊維束1
2、すなわち、硬化されていない長繊維強化熱可塑性樹
脂15の走行方向に対して、それぞれ反対側から接する
ように配置された少なくとも一対のローラ25、25か
らなる。このローラ25、25の間を通過させることに
より、円形ロッド状、テープ状等、所望の形状に賦形す
ることができる。この実施例では、このローラ25、2
5は、中央部が円弧状の凹部とされ、長繊維強化熱可塑
性樹脂15を水平方向から円形ロッド状に賦形するよう
にされている。しかし、ローラ25の形状、配置位置
は、これに限定されず、例えば、図3に側面図、図4に
平面図が示されるように、円筒形状のローラ29、29
により、長繊維強化熱可塑性樹脂15を上下方向から賦
形する形状等であってもよい。この場合、長繊維強化熱
可塑性樹脂15はテープ状に賦形される。
【0022】本発明の特徴は、上記したスクイズバー1
8を配設した塗布装置11及び賦形装置19にあり、そ
のほかの冷却槽16、引取り機17等は通常のものをそ
のまま使用することができる。
【0023】
【作用】本発明によれば、連続した無機繊維の繊維束
に、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させた後、スクイズバ
ーにより余分な樹脂を絞り取り、繊維束の走行方向に対
して、それぞれ反対側から接するように配置された少な
くとも一対のローラからなる賦形装置により賦形するの
で、高速で引き取っても単糸切れを起こしにくく、した
がって、長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を、高速で安
定して製造することができる。
【0024】また、好ましい態様において、含浸槽及び
スクイズバーが、不活性ガス雰囲気下に配設されている
場合、繊維束に熱可塑性樹脂を含浸させる工程と、スク
イズバーにより余分な樹脂を絞り取る工程とが、不活性
ガス雰囲気下に行われるので、溶融した熱可塑性樹脂の
酸化劣化を防止することができ、高品質の長繊維強化熱
可塑性樹脂成形材料を製造することができる。
【0025】
【実施例】
実施例1 前記した図1、図2に示す装置を用いて、長繊維強化熱
可塑性樹脂成形材料を製造した。
【0026】連続した無機繊維の繊維束12として、繊
維径13μmのEガラス繊維を800 本集束させた繊維束13
本を引き揃えたものを用い、熱可塑性樹脂14としてポ
リプロピレン樹脂を用いた。
【0027】また、スクイズバー18としては、8mmφ
のガラス棒を15mmピッチで、繊維束12の走行方向に対
して直角に5本配列させたものを用いた。
【0028】不活性ガス雰囲気槽20は、アクリル製の
箱体とし、ガス導入口26から、1m3/minで、窒素ガス
を流入させた。
【0029】賦形装置19としては、塗布装置11から
取り出される繊維束12、すなわち、硬化されていない
長繊維強化熱可塑性樹脂15の走行方向に対して、それ
ぞれ反対側から接するように左右に配置された、中央部
が円弧状の凹部を有する一対のローラ25、25からな
るものを用いた。
【0030】冷却槽16、引取り機17は従来から用い
られている通常のものを用い、引取り速度は60m/min と
した。
【0031】上記の条件により、繊維束12を、含浸槽
22に導入し、樹脂14を含浸させ、スクイズバー18
で余分な樹脂を絞り取った後、賦形装置19で賦形し、
冷却槽16、引取り機17を通して、ガラス含有率が72
wt%で、円形ロッド状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形
材料を得た。
【0032】次いで、得られた長繊維強化熱可塑性樹脂
成形材料を6mmの長さに切断した。この切断物をマスタ
ーバッチ用のペレットとして、ポリプロピレンを所定量
添加し、射出成形機にて、ガラス含有率20wt%の試験
片を得た。
【0033】実施例2 実施例1において、賦形装置19を、図3、図4に示さ
れる、硬化されていない長繊維強化熱可塑性樹脂15の
走行方向に対して、それぞれ反対側から接するように上
下に配置された、円筒状の一対のローラ29、29から
なるものに替えて、長繊維強化熱可塑性樹脂15を幅約
6mm、厚さ約0.3 mmのテープ状に賦形し、あとは実施例
1と同様の材料、装置、条件により、ガラス含有率が73
wt%で、テープ状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料
を得た。
【0034】得られた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料
を、実施例1と同様に処理して試験片を得た。
【0035】比較例1 図5、図6に示す装置を用い、実施例1と同様の繊維束
12、熱可塑性樹脂14を用いて、長繊維強化熱可塑性
樹脂成形材料を製造した。
【0036】ダイ61に設けられたノズル66の径は2.
0 mmφとした。
【0037】上記の条件により、繊維束12を、含浸槽
22に導入し、樹脂14を含浸させ、ノズル66を通し
て余分な樹脂14を絞り取るとともに、賦形し、冷却槽
16、引取り機17を通して、ガラス含有率72wt%、
円形ロッド状の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料を得
た。なお、引取り速度は20m/min とした。
【0038】得られた長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料
を、実施例1と同様に処理して試験片を得た。
【0039】比較例2 比較例1において、引取り速度を40m/min に替え、あと
は比較例1と同様にして、長繊維強化熱可塑性樹脂成形
材料を得、比較例と同様に処理して試験片を得た。
【0040】試験例 実施例1、2、及び比較例1、2で得られた試験片につ
いて、繊維の分散状態を観察した。その結果を表1に示
す。
【0041】
【表1】 表中、PPはポリプロピレンを表す。
【0042】表1の結果から、本発明の装置を用いて本
発明の製造法により製造した実施例1、2の試験片は、
繊維の分散性が良好な状態で、引取り速度60m/min で引
取っても引取り時の繊維の破断はないが、従来の装置を
用いた比較例1、2においては、いずれも繊維の分散性
は良好であるが、比較例2のように、引取り速度40m/mi
n で引取ると、引取り時に繊維の破断が生じることがわ
かる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
連続した無機繊維の繊維束に、溶融した熱可塑性樹脂を
含浸させ、スクイズバーにより余分な樹脂を絞り取った
後、繊維束の走行方向に対して、それぞれ反対側から接
するように配置された少なくとも一対のローラからなる
賦形装置により賦形することにより、無機長繊維を補強
材とする機械的強度の高い繊維強化熱可塑性樹脂材料
を、高速で安定して製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製
造装置の一実施例を示す一部断面側面図である。
【図2】同実施例を示す平面図である。
【図3】本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製
造装置に用いる賦形装置の他の実施例を示す側面図であ
る。
【図4】同実施例を示す平面図である。
【図5】従来の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造
工程の一例を示す概略図である。
【図6】従来の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造
装置に用いる含浸ダイの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 塗布装置 12 繊維束 14 熱可塑性樹脂 15 長繊維強化熱可塑性樹脂 16 冷却槽 17 引取り機 18 スクイズバー 19 賦形装置 20 不活性ガス雰囲気槽 21 樹脂流入口 22 含浸槽 23 導入口 24 導出口 25、29 ローラ 27 不活性ガス 28 棒

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続した無機繊維の繊維束に、溶融した
    熱可塑性樹脂を含浸させた後、賦形する長繊維強化熱可
    塑性樹脂成形材料の製造法において、前記繊維束に前記
    熱可塑性樹脂を含浸させる工程と、前記溶融した熱可塑
    性樹脂の樹脂面より上方にあって、前記繊維束の走行方
    向に対して交差するように配設された少なくとも1本の
    棒からなるスクイズバーにより余分な樹脂を絞り取る工
    程と、前記繊維束の走行方向に対して、それぞれ反対側
    から接するように配置された少なくとも一対のローラか
    らなる賦形装置により賦形する工程とを含むことを特徴
    とする長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造法。
  2. 【請求項2】 前記繊維束に前記熱可塑性樹脂を含浸さ
    せる工程と、前記スクイズバーにより余分な樹脂を絞り
    取る工程とを、不活性ガス雰囲気下に行う請求項1記載
    の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造法。
  3. 【請求項3】 前記無機繊維がガラス繊維である請求項
    1又は2記載の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造
    法。
  4. 【請求項4】 連続した無機繊維の繊維束に、溶融した
    熱可塑性樹脂を含浸させた後、賦形して長繊維強化熱可
    塑性樹脂成形材料を製造する装置において、前記熱可塑
    性樹脂が流入する樹脂流入口と、前記熱可塑性樹脂が貯
    留される含浸槽と、前記繊維束を導入して前記含浸槽に
    導く導入口と、前記含浸槽から前記繊維束を取り出す導
    出口と、この導出口において前記繊維束の走行方向に対
    して交差するように配設された少なくとも1本の棒から
    なるスクイズバーとを有する塗布装置と、 前記スクイズバーを経て前記塗布装置から取り出される
    前記繊維束の走行方向に対して、それぞれ反対側から接
    するように配置された少なくとも一対のローラからなる
    賦形装置とを備えていることを特徴とする長繊維強化熱
    可塑性樹脂成形材料の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記含浸槽及び前記スクイズバーが、内
    部に不活性ガスを導入される槽で覆われている請求項4
    記載の長繊維強化熱可塑性樹脂成形材料の製造装置。
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