JP3572101B2 - 長繊維強化熱可塑性樹脂構造体およびその製造方法 - Google Patents

長繊維強化熱可塑性樹脂構造体およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、射出成形などの成形法により成形品を得る上で有用な繊維強化熱可塑性樹脂構造体、特に、長繊維で強化された熱可塑性樹脂構造体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
補強用繊維と熱可塑性樹脂とを含むペレット状構造体のうち、繊維を高濃度で含み、かつ射出成形時の分散性が良好な構造体は、成形品を得る上で有用である。このような構造体は、通常、連続した強化用繊維束を引取りながら、クロスヘッドにおいて熱可塑性樹脂の溶融物を含浸させ、賦形ダイにより賦形する引抜き成形法(プルトルージョン法)により製造されている。
【0003】
しかし、補強用繊維の濃度が大きくなるにつれて、樹脂の含浸性および繊維の分散性が低下すると共に、繊維の毛羽立ちや折損が生じる。従って、構造体の内部において繊維同士が集合し易く、射出成形において、補強用繊維を所定の繊維長に維持できず、成形品の補強性を高めるのが困難である。また、毛羽立ったペレット状構造体は、外観及び商品価値を損うだけでなく、ホッパ内でブリッジング現象が生じ易く、成形機へ円滑に供給できなくなる。さらに、折損した繊維が賦形ダイを閉塞し、構造体を連続的に得ることが困難となる場合がある。
【0004】
特開平3−7307号公報には、熱可塑性樹脂30〜80重量%と、該熱可塑性樹脂中に均一に分散し、繊維長3〜20mmの補強用繊維70〜20重量とを含むペレット構造体が開示されている。しかし、この構造体は、不織布と同様の製造法又は抄紙法により、熱可塑性樹脂と補強用繊維とを含むシートを作製し、ホットプレスした後、ペレット化するため、生産性を高めるには限界がある。
【0005】
特開平3−188131号公報には、ペレットの長さ方向に延びたフィラメントを30重量%以上含み、かつフィラメントの少なくとも50重量%が長さ2mm以上である繊維強化成形品が開示されている。
【0006】
しかし、前記フィラメントを濡らすためには、熱可塑性樹脂の溶融粘度を30Ns/m以下、好ましくは1〜10Ns/mとする必要がある。そのため、溶融粘度の高い熱可塑性樹脂を用いる場合には、高温で熱可塑性樹脂を溶融して溶融粘度を下げる必要があるだけでなく、熱可塑性樹脂が分解して劣化する。
【0007】
また、特開平1−214408号公報には、軸方向に略平行に連続した繊維補強材を50〜90重量%含み、単繊維の90%以上の表面が熱可塑性樹脂により被覆されている成形用材料が開示されている。
【0008】
前記成形用材料は、溶融樹脂を塗布した下ベルトと上ベルトとの間で繊維シートを挾み、ローラ間を通過させてシート状複合体とし、この複合体を切断することにより得られる。しかし、前記繊維シートとして、多数の短繊維からなる多数のロービングを一方向に整列させたシートを一対のベルト間に通して溶融樹脂を含浸するため、溶融樹脂の含浸効率がさほど高くない。
【0009】
さらに、連続した強化用繊維を引取りながら、クロスヘッドダイにおいて熱可塑性樹脂の溶融物を含浸させる方法を改善するため、本出願人は、特開平3−272830号公報において、強化用繊維束に第1の熱可塑性樹脂の溶融物を含浸させ、次いで第2の熱可塑性樹脂の溶融物で被覆する引抜き成形法を提案した。また、本出願人は、特願平3−230128号において、補強用繊維のロービングに溶融した樹脂を含浸させ、ノズルで過剰量の樹脂を絞る工程、この工程で得られたストランドをリボン状に押圧する工程、および押圧されたストランドを賦形ノズルに通して形状を整える工程を含む製造方法について提案した。
【0010】
本発明は、これらの方法をさらに改善し、優れた特性を有する複合体を得るものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、本発明の目的は、補強用繊維の含有量が多くても、繊維の毛羽立ちがなく、長繊維とマトリックスとの密着性の高い均質な長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、溶融粘度の高い熱可塑性樹脂であっても、溶融樹脂の含浸効率を高め、前記の如き優れた特性を有する長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を効率よく製造できる方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討の結果、繊維束を特定の開繊度に開繊し、溶融樹脂を含浸させると、補強用繊維の含有量が40重量%以上であっても、フィラメントを損傷することなく溶融樹脂の含浸効率を高めることができ、毛羽立ちがなく、繊維とマトリックスとの密着性の高い均質な構造体が得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0014】
すなわち、本発明は、構造体の長手方向に実質的に平行に、かつ前記構造体と実質的に同じ長さで配列した補強用繊維を10〜80重量%含む、長さ3〜100mmの繊維強化構造体であって、充填率10容量%の割合で構造体を含む容器を、60回/分の速度で500回交互に180°回転させる振盪試験において、前記構造体から解離する繊維が1000ppm以下の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を提供する。
【0015】
また、本発明の方法では、1000m当りの重量が50〜4400g、すなわち50〜4400TEXの繊維束を引抜きながら溶融樹脂と接触させて複合化する方法であって、幅/厚さの割合を35〜100に開繊させた繊維束に溶融樹脂を接触させ、長繊維強化熱可塑性樹脂構造体を製造する。
【0016】
なお、本明細書において、構造体の「長手方向」とは繊維束の引取り方向を意味する。また、「含浸」とは繊維束内に樹脂を含浸させる場合に限らず、繊維の表面を被覆する場合も含む意味に用いる。
【0017】
以下に、必要に応じて添付図面を参照しつつ、本発明をより詳細に説明する。なお、添付図面は、本発明の方法の一例を示すものであり、添付図面の方法により本発明が限定されるものではない。
【0018】
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体などのオレフィン系ポリマー;ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン612などのポリアミド;熱可塑性ポリウレタン;ポリフェニレンオキサイド、変性ポリフェニレンオキサイドなどのポリエーテル樹脂、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミドなどの耐熱性樹脂などが例示される。これらの熱可塑性樹脂は一種又は二種以上使用することができる。
【0019】
これらの熱可塑性樹脂のなかで、オレフィン系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイドなどを使用する場合が多い。
【0020】
補強用繊維としては、前記熱可塑性樹脂よりも高い弾性率を有する繊維が使用される。このような繊維としては、熱可塑性樹脂の種類に応じて、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、鉱物繊維などの無機繊維;ステンレスなどの金属繊維;超高分子量ポリエチレン、ポリビニルアルコール、芳香族ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアクリロニトリルなどの高分子繊維から適当に選択できる。補強用繊維も、一種又は二種以上組合せて使用できる。
【0021】
これらの補強繊維のうち、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維などの無機繊維、金属繊維、芳香族ポリエステルや芳香族ポリアミド繊維などの高融点又は高軟化点の繊維を使用する場合が多い。
【0022】
補強用繊維の繊維径は、適当に選択でき、例えば、5〜30μm程度である。補強用繊維の形態は特に制限されず、短繊維(ステープル)、長繊維(フィラメント)、ロービング、ヤーンであってもよい。補強用繊維は、通常、ロービングやヤーンなどの繊維束として使用する場合が多い。ロービングにおけるフィラメント数は、例えば、1000〜50000本、好ましくは2000〜30000本程度である。
【0023】
なお、前記繊維は、例えば、シランカップリング剤、アルキルチタネートなどの慣用の表面処理剤により表面処理されていてもよい。
【0024】
本発明の構造体の長さは、通常、3〜100mm、好ましくは5〜50mm程度であり、構造体の長手方向に実質的に平行に、かつ前記構造体と実質的に同じ長さで補強用繊維が配列している。なお、構造体において繊維の配列は略平行であればよく、繊維は部分的に湾曲していてもよく絡み合っていてもよい。また、構造体の長さは、5〜30mm程度である場合が多い。
【0025】
補強用繊維と熱可塑性樹脂との割合は、例えば、補強用繊維/熱可塑性樹脂=10〜80/90〜20(重量%)、好ましくは20〜70/80〜30(重量%)、さらに好ましくは30〜70/70〜30(重量%)程度である。補強用繊維の割合が10重量%未満では、高い補強性を付与できない場合があり、80重量%を越えると、繊維の分散性が低下し、繊維同士が集合し易くなるとともに、成形加工上不都合が生じる場合がある。なお、本発明の構造体は、構造体全体に対する補強用繊維の含有量が40重量%以上であっても、均質であるという特色がある。補強用繊維の含有量は、構造体全体に対して40〜80重量%、好ましくは50〜80重量%程度である場合が多い。
【0026】
構造体は、成形加工性、機械的特性などを損わない範囲であれば、必要に応じて種々の添加剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤、充填剤、帯電防止剤、潤滑剤、湿潤剤、可塑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、結晶化促進剤、染料や顔料などの着色剤などを含んでいてもよい。
【0027】
本発明の構造体は、長繊維を多量に含んでいても、補強用繊維が高度に分散され、表面平滑性が高く毛羽立ち、および繊維の折損が顕著に抑制されているという特色がある。そのため、構造体は高い機械的特性、衝撃強度を有している。このような構造体の特性は、強度振盪試験において評価できる。なお、従来、構造体の特性を、圧潰強度、滑り性などで評価することが行なわれているが、本発明の構造体は、欠陥部があったとしても微視的であるため、上記のような評価方法では、ばらつきが大きい。
【0028】
前記振盪試験は、充填率10容量%の割合で構造体を容器内に収容し、容器の長手方向の中点を中心として、60回/分の速度で500回交互に180°回転させることにより行なうことができる。この試験において、容器としては、内径50mmφ、長さ350mmの容器が使用される。
【0029】
このような振盪試験において、構造体から解離する繊維の割合は、1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは300ppm以下、特に100ppm以下である。また、補強用繊維含有量40重量%のペレット状構造体を振盪試験に供したとき、構造体から解離する繊維は500ppm以下、好ましくは300ppm以下である場合が多い。
【0030】
本発明の構造体の形状は、繊維が一方向に配列可能である限り特に制限されず、例えば、リボン状、テープ状、シート状などの面状、ストランド状、角柱状、円柱状などの棒状であってもよく、通常、角柱状や円柱状ペレットである場合が多い。
【0031】
本発明の構造体は、種々の方法、例えば、連続した補強用繊維束を引取りながら、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させる引抜き成形法により製造できる。
【0032】
前記補強用繊維束としては、ブッシングからの多数の単繊維を処理剤、例えばサイジング剤、水性エマルジョンなどで処理した後、集束した繊維束が使用できる。このような繊維束としては、集束して円筒状に巻き取って乾燥させた繊維束の捲体(ダイレクトロービングのパッケージ)、実質的に端面のない形状に巻き取って乾燥した繊維束の捲体(ケーキ巻き捲体)などが挙げられる。なお、繊維束の本数は特に制限されないが、通常、複数の繊維束を用いる場合が多い。
【0033】
好ましい方法には、1000m当りの重量が50〜4400g(50〜4400TEX)、好ましくは100〜4000TEX、さらに好ましくは150〜3500TEX程度の繊維束を引抜きながら溶融樹脂と接触させて複合化する本発明の方法が含まれる。この方法において、幅/厚さの割合(W/T=開繊度)を35〜750、好ましくは40〜500、さらに好ましくは50〜300程度に開繊した繊維束を溶融樹脂と接触させると、フィラメントを損傷することなく溶融樹脂の含浸効率を向上させることができ、毛羽立ちのない均質な構造体が得られる。前記繊維束の開繊度が、35〜250(例えば、35〜100程度や40〜75程度)であっても、通常、溶融樹脂を十分に含浸できる場合が多い。前記繊維束において、溶融樹脂の含浸効率は、溶融樹脂の溶融粘度、繊維との親和性などにより変動するが、繊維束の厚みを、例えば、0.2mm以下、好ましくは0.15mm以下とすることにより、樹脂の含浸効率を顕著に改善できる。
【0034】
なお、開繊ローラなどを用いて溶融樹脂を含浸させる方法において、繊維束の開繊度を大きくする方が溶融樹脂の含浸効率を高める上で有用であると思われる。しかし、開繊度を余りに大きくすると、フィラメントや繊維束が損傷し、均質性が低下するためか、構造体から解離又は脱落する繊維量が多くなる。
【0035】
図1は本発明の方法を説明するための概略工程図である。この方法は、連続した複数の繊維束1を整列させながら、開繊ローラ2、バーなどの複数の開繊手段により各繊維束1を開繊する開繊工程と、溶融押出し機5などにより溶融した熱可塑性樹脂を、クロスヘッドダイ4などにより含浸させる含浸工程とを含む方法が含まれる。
【0036】
また、溶融した熱可塑性樹脂の含浸効率を高めるため、上記含浸工程に先立って、繊維束及び/又は開繊した繊維束1を、予熱部3などにより予熱する予熱工程を設けるのが好ましい。さらに、樹脂を均一に含浸させるため、上記含浸工程の後、絞り手段により過剰量の樹脂を、賦形ダイ6などにより絞りながら連続的に引取る絞り工程を採用するのが好ましい。なお、前記繊維束1は引取りベルト7により、繊維束1に張力を作用させながら引取られ、ペレタイザなどのカッティングマシン8により所定の大きさに切断している。
【0037】
前記開繊工程において、開繊手段は、繊維束を開繊する種々の手段、例えば、繊維束の進行方向に対して交差する方向に並設された複数のテンションローラ又はバーなどの開繊ローラ(又はバー)であってもよい。開繊ローラは、通常、回転が規制されているか回転不能である。そのため、複数の開繊ローラに繊維束を掛渡し、張力を作用させながら繊維束を引取ると、繊維束の進行に伴なって繊維束が順次拡がって開繊され、最終的には帯状となる。
【0038】
開繊ローラ2は断面円筒状であってもよいが、軸方向に散在して凸部が形成された開繊ローラ又はバーであるのが好ましい。図2は開繊ローラの他の例を示す概略正面図、図3は図2に示す開繊ローラによる開繊状態を示す概略側面図、図4は図2に示す開繊ローラによる開繊状態を示す概略平面図である。
【0039】
上記開繊ローラ12には、軸方向に散在して凸部13が形成されている。また、繊維束11の進行方向に対して交差する方向(例えば、直交する方向)に複数の開繊ローラ12が並設されており、隣設する開繊ローラ12の凸部13は、軸方向の位置を互いに異にしている。この例では、一方の開繊ローラ12の凸部13間に他方の開繊ローラ12の凸部13が部分的に重複する位置に形成されている。さらに、隣設する開繊ローラ12において、一方のローラ12には上部に凸部13が形成され、他方のローラ12には下部に凸部13が形成されている。
【0040】
開繊ローラ12には、連続した複数の繊維束11を整列させかつ接触させながら供給される。すなわち、繊維束11は前記複数の開繊ローラ12に上下交互に掛渡されて供給される。このような方法では、繊維束11を構成する繊維を凸部13の両側の傾斜面に沿って移動させて拡げることができる。しかも、複数の開繊ローラ12に形成された凸部13の軸方向の位置が異なるため、繊維束11を幅方向に異なる位置で順次開繊することができ、繊維の開繊効率が高い。
【0041】
なお、開繊ローラに形成された凸部の形状は、糸切れを防止できる限り、特に制限されず、例えば、頂部が鋭角な断面三角形状などであってもよいが、山型状、膨出状などのように頂部に湾曲面が形成され、繊維束の進行方向に対して、頂部から延びる両側部に傾斜面が形成されているのが好ましい。また、凸部は、繊維束との接触部位に形成されていればよく、ローラの軸方向に所定間隔毎に散在し、かつ周面に形成されていてもよい。
【0042】
凸部の軸方向の幅は、凸部の軸方向の密度、ロービングの幅などに応じて適当に選択でき、例えば、ロービングの幅の0.3〜5倍、好ましくは0.5〜2.5倍、さらに好ましくは0.7〜1.5倍程度である。また、隣設する開繊ローラにおいて、凸部の位置は軸方向に異なっているのが好ましく、前段の開繊ローラの凸部の中間部に対応する部位に、後続する開繊ローラの凸部が形成されていてもよい。凸部の頂部の高さは、複数の開繊ローラにおいて同一又は異なっていてもよく、後続する開繊ローラにおける頂部を順次高くし、開繊効率を高めてもよい。
【0043】
さらに、開繊手段は、繊維束の進行方向に対して交差する方向に配設された複数の櫛歯状部材であってもよい。この櫛歯状部材は、整列した複数の繊維束の進行方向に対して交差する方向に配設された複数の支持部材と、この支持部材に形成され、前記繊維束内に侵入又は貫通可能な複数のピンなどで形成された櫛歯とで構成することができる。その際、位置を異にする支持部材、例えば、隣接する支持部材において軸方向に位置を異にして櫛歯を形成した複数の櫛歯状部材を用いると、繊維束の進行に伴なって、繊維を効率よく開繊できる。
【0044】
複数の櫛歯状部材は、整列した複数の繊維束の面に対して進退動可能であってもよい。このような複数の櫛歯状部材を、整列した複数の繊維束の面に対して同時又は順次進退動させることにより、繊維束の移送抵抗を抑制しつつ、繊維をさらに効率よく開繊できる。
【0045】
前記開繊手段は、繊維束の進行方向に対して交差する方向に配設されていればよく、通常、繊維束の進行方向に対して直交する方向に配設する場合が多い。
【0046】
繊維束の開繊には、少なくとも1つの開繊手段を用いればよいが、効率よく開繊するため、複数、例えば、3〜10程度の開繊手段を用いるのが好ましく、通常、3〜7程度の開繊手段を用いる場合が多い。複数の開繊手段を用いる場合、種類の異なる開繊手段、例えば、櫛歯状部材と凸部を有する開繊ロールとを組合せてもよい。
【0047】
繊維束及び/又は開繊した繊維束を予熱部3で予熱する予熱工程において、繊維の種類および熱可塑性樹脂の溶融温度などに応じて、予熱温度は適当に選択できるが、例えば、75〜350℃、好ましくは100〜300℃程度である。予熱工程においては、少なくとも開繊した繊維束を予熱するのが好ましい。なお、含浸工程への移行過程で開繊した繊維束が冷却されるのを抑制するため、例えば、前記開繊ロールとしてヒータが埋設されたロールを用いてもよい。
【0048】
含浸工程において、開繊した繊維束は、慣用の方法、例えば、クロスヘッドダイ4や含浸浴を用いる方法などにより、溶融した熱可塑性樹脂を含浸できる。好ましい方法には、作業効率の高いクロスヘッドダイ4を用いる方法が含まれる。
【0049】
開繊された繊維束は、クロスヘッドダイ4内部に導かれ、溶融押出し機5からの供給される溶融樹脂が含浸される。前記クロスヘッドダイ内において、特開平3−272830号公報に開示されているように、繊維束の引取り方向と交差する方向に交互に突出する複数の凸条障壁を設け、これらの障壁により、繊維束をダイ内で開繊して樹脂の含浸効率をさらに高めてもよい。前記凸条障壁は、繊維束との接触面が湾曲面である場合が多い。
【0050】
樹脂が含浸した繊維束は、絞り工程において、賦形ダイ6により過剰量の樹脂を絞りながら連続的に引取られ賦形される。前記絞り工程において、樹脂が含浸された繊維束は、前記帯状に開繊した繊維束の見掛け断面積よりも小さな、賦形ダイ6のノズルから引取ってもよい。このようなノズルから繊維束を引取ると、ノズルを通過する過程で繊維束及び含浸樹脂に剪断力が作用し、樹脂の含浸効率が高まる場合がある。
【0051】
前記賦形ダイ6のノズルの形状は、賦形された繊維束の形状の応じて適当に選択でき、例えば、断面円形状、断面楕円状、断面多角形状、断面異形状、スリット状などであってもよい。なお、スリット状ノズルを用いると、繊維の損傷を抑制しつつ、円滑にノズルからから繊維束を引取ることができる。絞り工程により賦形された繊維束の形状は、ストランド状、棒状、リボン状、テープ状、シート状などのいずれであってもよい。
【0052】
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体は、種々の成形品、例えば、一般雑貨、自動車、電気・電子部品のハウジングやケーシングなどの広い用途の成形品を製造する上で有用である。
【0053】
【発明の効果】
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体は、振盪試験において、解離する繊維の割合が著しく少なく、補強用繊維の含有量が多くても、繊維の毛羽立ちがなく、長繊維とマトリックスとの密着性が高く均質である。
【0054】
本発明の方法によれば、繊維束を高度に開繊して溶融した熱可塑性樹脂を含浸するので、溶融粘度の高い熱可塑性樹脂であっても、溶融樹脂の含浸効率を高め、前記の如き優れた特性を有する構造体を効率よく製造できる。
【0055】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0056】
なお、実施例および比較例における開繊度は、次のようにして測定した。すなわち、使用前の補強用繊維のロービングの幅と厚みを測定することにより、ロービングの見掛けの断面積を予め算出した。また、樹脂含浸の際に、クロスヘッドダイに入る直前のロービングの幅Wを測定するとともに、前記見掛け断面積の値から厚みTを算出し、開繊度=幅W/厚さTとして算出した。
【0057】
実施例1
図1に示す装置を用い、ガラス繊維(GF)のロービング(2200TEX)を、円柱状の開繊ローラに掛け渡して連続的に引取りながら開繊度43に開繊させ、クロスヘッドダイ内でポリプロピレン(PP)の溶融物(265℃)を含浸させた。次いで、賦形ダイを通過させてストランドとして引取ることにより、ガラス繊維含有率60重量%、長さ12mmのペレット状構造体を得た。
【0058】
比較例1
ガラスロービングを開繊ローラに掛け渡すことなく、実施例1と同様にしてペレット状構造体を得た。ロービングの開繊度は12.5であった。
【0059】
実施例2
実施例1の開繊ローラに代えて、軸方向に複数の凸部が形成された開繊ローラを用い、ガラスロービングを開繊度57に開繊させる以外、実施例1と同様にしてペレット状構造体を得た。
【0060】
実施例3
ポリプロピレン(PP)に代えて、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いる以外、実施例1と同様にしてペレット状構造体を得た。ロービングの開繊度は41であった。
【0061】
比較例2
ポリプロピレン(PP)に代えて、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いる以外、比較例1と同様にしてペレット状構造体を得た。ロービングの開繊度は12.5であった。
【0062】
実施例4
ポリプロピレン(PP)に代えて、ポリアミド66(PA66)を用い、実施例2の開繊ローラにより開繊する以外、実施例1と同様にしてペレット状構造体を得た。ロービングの開繊度は55であった。
【0063】
比較例3
ポリプロピレン(PP)に代えて、ポリアミド66(PA66)を用いるとともに、実施例2の開繊ローラを用い、開繊度1100でロービングを開繊する以外、実施例1と同様にしてガラス繊維含有率58重量%のペレット状構造体を得た。
【0064】
そして、上記実施例および比較例で得られたペレット状構造体を充填率10容量%の割合で円筒状容器(内径50mmφ、長さ350mm)に収容し、容器の長手方向の中心部を軸として、60回/分の速度で500回交互に180°回転させて振盪した。次いで、水で洗浄しながら開離したガラス繊維とペレットとを分離し、開離したガラス繊維を乾燥して、重量を測定し、振盪試験前のペレット構造体の重量に対する開離ガラス繊維の割合を算出した。結果を表に示す。
【0065】
【表1】
Figure 0003572101
表より明らかなように、実施例で得られたペレット状構造体は、補強用繊維の含有量が多いにも拘らず、開離する補強用繊維の割合が極めて少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の方法を説明するための概略工程図である。
【図2】図2は開繊ローラの他の例を示す概略正面図である。
【図3】図3は図2に示す開繊ローラによる開繊状態を示す概略側面図である。
【図4】図4は図2に示す開繊ローラによる開繊状態を示す概略平面図である。
【符号の説明】
1,11…繊維束
2,12…開繊ローラ
3…予熱部
4…クロスヘッドダイ
5…押出し機
6…賦形ダイ
13…凸部

Claims (6)

  1. 1000m当りの重量が50〜4400gの繊維束を引取りながら溶融樹脂と接触させて複合化する方法であって、幅/厚さの割合を35〜100に開繊させた繊維束に溶融樹脂を接触させる長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
  2. 連続した複数の繊維束を整列させながら、複数の開繊手段により各繊維束を開繊し、溶融した熱可塑性樹脂を含浸させ、絞り手段により過剰量の樹脂を絞りながら繊維束を連続的に引取る請求項記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
  3. 繊維束の進行方向に対して交差する方向に並設され、かつ軸方向に位置を異にして湾曲面を有する凸部が形成された複数のローラ又はバーに、連続した複数の繊維束を整列させかつ掛渡して引取りながら開繊する請求項記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
  4. 繊維束に溶融した熱可塑性樹脂を含浸させ、補強用繊維の含有量40〜80重量%のペレット状構造体を得る請求項記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
  5. 1000m当りの重量が100〜4000gの複数の繊維束を整列させながら、複数の開繊手段により、幅/厚さの割合を35〜100に開繊させ、開繊した繊維束に溶融樹脂を含浸させ、絞り手段により過剰量の樹脂を絞りながら繊維束を連続的に引取ることにより、補強用繊維含有量40〜80重量%、長さ5〜50mmの構造体であり、かつ充填率10容量%の割合で構造体を含む容器を、60回/分の速度で500回交互に180°回転させる振盪試験において、構造体から解離する繊維が500ppm以下の繊維強化構造体を得る長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
  6. 補強用繊維含有量40重量%のペレット状構造体を振盪試験に供したとき、構造体から解離する繊維が300ppm以下である繊維強化構造体を得る請求項記載の長繊維強化熱可塑性樹脂構造体の製造方法。
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