JP2006528726A - ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(関連出願の相互参照)
本出願は、参照することにより本出願に組み込まれる2003年5月8日に出願された米国仮出願の出願番号第60/468,915号に対する優先権を主張する。
本発明の第二の実施態様は、とりわけ、非常に低いSITと、高い結晶性と、非常に低い量のFDAヘキサン抽出可能物とを有するフィルムまたはフィルム層の製造に特に適したC3/C2ランダムコポリマーのコポリマー組成物に関する。第一のC3/C2ランダムコポリマーは、そのプロピレン含有量が90超から約99.5重量パーセントであることを特徴とする。第一のC3/C2ランダムコポリマーはさらに、その融点が116℃超から約145℃まででありかつそのメルト・フロー・レート(MFR 230/2.16)が2g/10min超から約12g/10minまでであることを特徴とする。第一のC3/C2ランダムコポリマーはさらに、それがメタロセン触媒を用いて製造されることを特徴とする。
(I)以下の差、すなわち
(a)ブレンド比により二つのブレンド成分について個別に決定されるキシレン溶解可能物から比例計算されるキシレン溶解可能物の量と、
(b)ブレンド中の実際に測定されるキシレン溶解可能物の量と、
の差と、
(II)ブレンド比により二つのブレンド成分から比例計算されるキシレン溶解可能物の量(Ia)に対する前記差の比と、
の両方により表される、高結晶性成分により核生成される低結晶性成分の量により特徴付けられる、高結晶性成分と低結晶性成分とから成るポリプロピレン組成物に関する。
R9L1L2M1R1R2
(式I)
の化合物の使用がなされ、ここで、置換基は、以下の意味を有しており、すなわち、
M1は、元素の周期表のIVb族の金属であり、好ましくはM1は、ジルコニウムまたはハフニウムであり、より好ましくはM1はジルコニウムであり、
L1およびL2は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、置換単核または多核炭化水素ラジカルまたは、一つまたは複数の炭化水素ラジカルを含有する一つまたは複数のヘテロ原子であり、例えば、中心原子M1と共にサンドイッチ構造を形成できる置換シクロペンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニル、アズレニル、フルオレニル、アザペンタレニル、チアペンタレニル、またはオキサペンタレニルであり、
好ましくは、L1は、中心原子M1と共にサンドイッチ構造を形成できる置換シクロペンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニル、アズレニル、フルオレニル、アザペンタレニル、チアペンタレニル、またはオキサペンタレニルであり、L2は、中心原子M1と共にサンドイッチ構造を形成できる置換インデニル、テトラヒドロインデニル、アズレニル、フルオレニル、アザペンタレニル、チアペンタレニル、またはオキサペンタレニルであり、
より好ましくは、L1およびL2は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、中心原子M1と共にサンドイッチ構造を形成できる置換インデニル、アズレニル、フルオレニル、アザペンタレニル、チアペンタレニル、またはオキサペンタレニルであり、
R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、水素原子、1から約10の炭素原子のアルキル基、1から約10の炭素原子のアルコキシ基、6から約20の炭素原子のアリール基、6から約10の炭素原子のアリールオキシ(aryloxy)基、2から約10の炭素原子のアルケニル基、OH基、ハロゲン原子、または、NR2 32基であり、ここでR32は、1から約10の炭素原子のアルキル基または6から約14の炭素原子のアリール基であり、または、R1およびR2は一緒に一つまたは複数の環系を形成でき、
好ましくは、R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、1から約10の炭素原子のアルキル基、1から約10の炭素原子のアルコキシ基、6から約10の炭素原子のアリールオキシ基、またはハロゲン原子であり、または、R1およびR2は一緒に一つまたは複数の環系を形成でき、
より好ましくは、R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、メチル、塩素、またはフェノラートである。
R9は、下記の、L1とL2との間の架橋である。
M12は、ケイ素、ゲルマニウム、またはスズであり、
R9は、式IIの二つのユニットを互いに結合することもでき、
好ましくは、架橋ユニットR9は、R40R41Si=、R40R41Ge==、R40R41C==、または−−(R40R41C−−CR40R41)−−であり、ここで、R40およびR41は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、水素またはC1−C20−炭化水素基、特にC1−C10−アルキルまたはC6−C14−アリールであり、
より好ましくは、R9は、R40R41Si==、R40R41C==、または−−(R40R41C−−CR40R41)−−であり、ここで、R40およびR41は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、フェニルまたはメチルである。
より好ましくは、本発明の組成物の重合のために使用される触媒システムのメタロセン化合物(A)は、少なくとも一つの、以下の式IIの化合物の使用がなされる。
M1は、元素の周期表のIVb族の金属であり、好ましくはM1は、ジルコニウムまたはハフニウムであり、より好ましくはM1はジルコニウムであり、
R1、R2、および架橋ユニットR9は、式Iに関して上述した意味を有しており、
R4、R5、R6、R7、R8、およびさらに、R4’、R5’、R6’、R7’、およびR8’は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、水素原子、直鎖、環状、または分枝炭化水素基、例えば、1から約10の炭素原子のアルキル基、2から約10の炭素原子のアルケニル基、6から約20の炭素原子のアリール基、7から約40の炭素原子のアリールアルキル基、7から約40の炭素原子のアルキルアリール基、または8から約40の炭素原子のアリールアルケニル基、置換または非置換アルキルシリルまたはアリールシリル基である。炭化水素基は、Si、B、Al、O、S、N、またはPのような一つまたは複数のヘテロ原子を含有することができかつ/またはF、Cl、またはBrのようなハロゲン原子を含有することができかつ/またはそれぞれの場合、二つの隣接ラジカルR5、R6またはR5’、R6’、またはR6、R7またはR6’、R7’、またはR7、R8またはR7’、R8’は、炭化水素環系を形成することができ、またはR5およびR5’は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、6から約40の炭素原子の置換または非置換アリール基である。
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(パラ−tert−ブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−(パラ−tert−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−エチル−4−(4’tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−(4’−tert−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4‘tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−フェニル)−1−インデニル)(2−イソプロピル−4−(4’−tert−ブチル−フェニル)−1−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−エチル−4−(4‘tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−フェニル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−イソプロピル−4−(4‘tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−メチル−4,5−ベンゾ−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4‘tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−イソプロピル−4−(4‘tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−メチル4−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
がある。
M2X1X2X3 (III)
の化合物があり、ここで、
M2は、周期表の第三主族元素であり、特にB、Al、またはGaであり、好ましくはBであり、
X1、X2、およびX3は、水素、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリール、アルキルラジカルには1から10の炭素原子およびアリールラジカルには6から20の炭素原子をそれぞれの場合に有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキル、またはハロアリール、またはフッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、特に、ハロアリールであり、好ましくはペンタフルオロフェニルである。
ルイス酸カチオンを有する適切なイオン性化合物は、一般式(IV)、すなわち、
[(Ya+)Q1Q2…Qz]d+ (IV)
の化合物であり、ここで、
Yは、周期表の第一から第六主族元素または第一から第八副族元素であり、Q1からQzは、C1−C28−アルキル、C6−C15−アリール、アリールラジカルには6から20の炭素原子およびアルキルラジカルには1から28の炭素原子をそれぞれの場合に有するアルキルアリール、アリールアルキル、ハロアルキル、ハロアリール、非置換またはC1−C10−アルキル基で置換できるC3−C10−シクロアルキルなどの、単一の負電荷を有するラジカルであり、または、ハロゲン、C1−C28−アルコキシ、C6−C15−アリールオキシ、シリル、またはメルカプチルであり、aは、1から6の整数であり、zは、0から5の整数であり、dは、差a−zであり、1より大きいかまたは1に等しい。
M3(R22)r(R23)s(R24)t (VII)
の金属化合物を含むことができ、ここで、
M3は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、または周期表の第三主族金属すなわちホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、またはタリウムである。
R22は、水素、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリール、アルキルラジカルには1から10の炭素原子およびアリールラジカルには6から20の炭素原子をそれぞれの場合に有するアルキルアリールまたはアリールアルキルであり、
R23およびR24は、水素、ハロゲン、C1−C10−アルキル、C6−C15−アリール、アルキルラジカルには1から10の炭素原子およびアリールラジカルには6から20の炭素原子をそれぞれの場合に有するアルキルアリール、アリールアルキル、またはアルコキシであり、rは、1から3の整数であり、sおよびtは、0から2の整数であり、合計r+s+tは、M3の原子価に相当する。
一般式(VII)の金属化合物の中で、好ましいのは、M3が、リチウム、マグネシウム、またはアルミニウムでありかつR23およびR24がC1−C10−アルキルである金属化合物である。
[実施例]
1.重合:
82000g/hの最大流量で液体プロピレンを満たすためのマイクロモーション(Micromotion)MM−010質量流量計と、20sL/minの最大流量でエチレンを満たすためのブルックス(Brooks)5850−S流量計と、3000g/hの最大流量で1−ブテンを満たすためのブルックス・クワンタム(Brooks Quantum)質量流量計と、0.365g/hの最大流量で水素を満たすためのブルックス(Brooks)5850−S流量計と、ダイナマグ(Dynamag)MM−D60 PPI磁気駆動装置に結合されたブレード攪拌装置とを備えた、5リットルのステンレス鋼オートクレーブを重合のために用いた。質量流量計および流量計の誤差範囲は、±0.5%である。
実施例7〜15および比較例30および31の全てのブレンドは、700gの高融解オートクレーブ成分と、300gの低融解オートクレーブ成分と、0.5gの一次酸化防止剤イルガノックス(Irganox)1010(登録商標)と、1gの二次酸化防止剤イルガフォス(Irgafos)168(登録商標)と、0.3gのDHT 4A、酸スカベンジング安定剤とを乾燥混合して調製した。230℃融解温度において単一スクリュー押出し機を用いて、それぞれの混合物のストランドを押出し、ペレットを作成した。
全てのフィルムは、150mmのフラットダイおよび0.5mmのダイ間隙を有する単一スクリュー押出し機を用いて、230℃の融解温度を使用して製造した。全てのフィルムは、2ミルの目標厚みを有した。ライン速度は、3.25m/minに設定した。
a)試料のC2およびC4含有量は、13C−NMR分光法により実施された較正に基づいてIR分光法により決定した。報告された値は、重量%である。
b)試料の融点および結晶の度合いは、DSC測定から決定した。試料の典型的な質量は、約4mgであった。試料は、室温から220℃まで20℃/minの加熱速度で加熱し、220℃において5分間アニールした。次いで試料は、−50℃まで20℃/minの冷却速度で冷却し、−50℃において5分間アニールした。次いで試料は、220℃まで20℃/minの加熱速度で加熱した。全てのデータは、この第二回目の加熱の実行から評価した。
c)試料のメルト・フロー・レート(MFR)は、ASTM D1238に従って、230℃の温度および2.16kgの荷重で決定した。
a)以下の標準手順を用いた。すなわち、250mgの試料を、25mlのキシレンと小さな攪拌子とを収容し、セプタムでふたをした40mlのバイアルに入れた。バイアルは、攪拌機/加熱器ブロックで、1時間、130℃に加熱した。この時間の後、全ての試料材料は溶解した。その後、溶液は空気中で60℃に冷却した。次いでそれは、20℃の水浴に1時間入れた。その後、それは、さらに二2時間、20℃で沈降させた。この手順の後、キシレン不溶物が溶液から沈殿したが、一方、キシレン溶解可能物(xylene soluble)(「XS」)は依然として上澄み液中に溶解していた。100μlの上澄み液を、ヴィスコテック(Viscotek)FIPA(フローインジェクションポリマー分析(Flow Injection Polymer Analysis))/GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー(Gel Permeation Chromatography))技術を用いて分析した。重量パーセントキシレン溶解可能物は、標準ポリスチレン溶液に対して計算した。ポリスチレン標準溶液は、10mgの既知の分子量のポリスチレンを10mlのTHFに溶解して調製した。単一点較正を用いる。重量平均分子量(Mw)および固有粘度(intrinsic viscosity)(IV)は、それぞれ光散乱および粘度検出器を用いて入手できた。以下の仕様を、装置を作動させるのに用いた。
検出器: モデル301 TDA、
溶媒: THF、
カラム: Viscogel FIPA−100H(10cm*7.8mm内径)、
温度: 50℃、
注入体積: 100μl、
流量: 1mL/min。
この手順に従って決定されるキシレン溶解可能物の量は、「XS2h」と呼ぶ。
6.5日間の長期の沈降時間後のキシレン溶解可能物の決定は、以下の手順を実施して達成した。
試料をさらなる2時間の代わりにさらに5日間沈降させたことを除いて同じ実験処方に試料をかけた。この手順に従って決定されるキシレン溶解可能物の量は、「XS5d」と呼ぶ。
結晶性に関連するプロピレンポリマーの分離は、温度上昇溶離分別(TREF)により実行した。この目的のために、各5gの組成物を、400mlの沸騰キシレン中に溶解し、溶液は次いで、10℃/hの冷却温度で室温まで直線的に冷却し、ポリマーの大部分は、結晶により沈殿した。
8.フィルム特性の決定は、シンテック(Sintech)1S試験器を用いて、1%セカントモジュラス(Secant Modulus)(ASTM E111−97)に従って実施した。
グロス20およびグロス45は、4”×4”フィルム試験片の外面に対して実施される光学試験である。試験片は、1グロス単位未満の表面反射率を有する黒面上で試験した。「グロス」という用語の後の「20」および「45」は、光源がフィルム試験片を照らす角度を指す。装置は、装置の他方の側にある光検出器に反射して戻される光量をグロス単位で表示する。我々は、45度グロスについてはガードナーグロスメーター(Gardner gloss meter)を、20度グロスを実施するためにはガードナーマイクログロス(Gardner micro−gloss)を用いた。グロスは、グロス単位で報告する。
フィルム試験片は、装置の所定のポートに対して固定して配置し、光源からの光は、フィルムの他方の側の検出器へとそれを通過した。検出器は、ヘーズパーセント値を戻す。数値が大きいほど、フィルム試料は、より曇っている。ヘーズ試料は、4”×4”の大きさであった。試料1つにつき6つの試験片を試験にかけた。
シール強度は、プロセス確認、プロセス制御、および性能において使用するための定量的測定である。試験片の数は、代表的な性能の適切な決定が可能となるように選択した。材料は、機械方向にストリップに切断し、シールは、ストリップに亘って作成し、次いで、試験器内で長いタブで引張った。この試験方法は、シールを含む材料の試験ストリップを分離するのに必要な最大の力を測定する。それはまた、試験片の破損のモードも特定する。シールされた試料は、以下の寸法に切断して試験用に調製した。試験片幅は1.00インチであった。試験片長さは3から4インチであった。シールは、10から12ipmのグリップ分離速度で試験した。各サイクルで、試験片に応力を加えて破損したときの遭遇した最大の力を報告し、また、試験片の破損モードを特定した。曲線の最初の温度点は通常、シール開始温度付近にある。ヒート・シール曲線の最後の点は、上昇した温度レベルによって、一般に融合シールと呼ばれるシールの縁部において材料の破損または引裂けが生じるときである。ドエル時間は、0.5秒間であった。最も一般的に使用したシーリング圧力は40psiであった。
12.キャストフィルムからのヘキサン抽出可能物の決定:ヘキサン抽出可能物は、2ミル厚の2gの各フィルムを50℃における2時間のオートクレーブ中での抽出手順にかけることにより、FDA 177.1520に従って決定した。抽出後、ヘキサンは、蒸発により除去し、乾燥残留物の重量を測定した。
70mg(0.091mmol)のrac−ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(パラ−tert−ブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−(パラ−tert−ブチル−フェニル)ジルコニウム二塩化物を、室温で、トルエン中のメチルアルミノキサンの4.3cm3の溶液(アルベマール社(Albemarle Corporation)、バトルルージュ、ルイジアナ州、4.75M、30wt%)中に溶解した。溶液は、3.7cm3のトルエンで希釈し、光に曝さずに25℃において1時間、攪拌した。溶液は、攪拌しながら4gのSiO2(等級MS948、W.R.グレース社(W.R.Grace)、デーヴィソン(Davison)化学部門、バルチモア、メリーランド州、細孔体積1.6ml/g、600℃でか焼)に少しずつ加えた。添加後、溶液は、さらに10分間攪拌した。溶液体積の担体材料の体積全体に対する比は、1.25であった。バッチは、40℃、10−3mbarで4時間内で乾燥した。5.5gの自由流動粉末を得た。元素分析によると、Zr含有量は、0.13wt%であり、Al含有量は、9.5wt%であった。
実施例16: 実施例7のフィルム。
実施例17: 実施例8のフィルム。
実施例18: 実施例9のフィルム。
実施例19: 実施例10のフィルム。
実施例20: 実施例11のフィルム。
実施例21: 実施例12のフィルム。
実施例22: 実施例13のフィルム。
実施例23: 実施例14のフィルム。
実施例24: 実施例15のフィルム。
実施例16から24のフィルムのセカントモジュラス、ヘキサン抽出可能物、およびシール開始温度を上述したように決定した。結果は、表5に列挙する。
342Lのエチルベンゼンと171Lのヘプタンとの混合物中の57kgのシリカゲル(グレース・デーヴィソン(Grace Davison)によるシロポル(Sylopol)(登録商標)2229)の懸濁液中に、周囲温度において、ヘプタン中のn−ブチル−n−オクチルマグネシウムの542Lの20wt%溶液を加えた。反応混合物は、95℃において30分間、攪拌し、その後、20℃に冷却し、その後、55.5kgの気体状塩化水素を導入した。120分間後、反応生成物は、連続的に攪拌しながら、54.6kgのエタノールと混合した。30分間の攪拌後、536kgの四塩化チタンと122kgのフタル酸ジブチルとを加え、100℃において60分間、攪拌した。こうして得られた固体は、濾過し、エチルベンゼンで多数回洗浄した。このようにして得られた固体生成物は、エチルベンゼン中の四塩化チタンの10%体積濃度溶液を用いて180分間125℃で抽出した。固体生成物は次いで、濾過により抽出溶媒から分離し、洗浄物が重量でわずか0.3%の四塩化チタンを含有するまで、ヘプタンで洗浄した。
比較例28、29および31の樹脂を、上述したTREFにより分析した。フラクションの割合による結果は表9に述べる。
比較例32: 比較例28の樹脂のフィルム。
比較例33: 比較例29の樹脂のフィルム。
比較例34: 比較例30の樹脂のフィルム。
比較例35: 比較例31の樹脂のフィルム。
比較例32から35のフィルムのセカントモジュラス、ヘキサン抽出可能物、およびシール開始温度を上述したように決定した。結果は、表10に列挙する。
Claims (32)
- a)プロピレンと、一つまたは複数の非プロピレンC2−C20α−オレフィンとの第一のランダムコポリマーであって、90超から約99.5重量パーセントまでのプロピレン含有量と、116℃超から約145℃の融点とを有し、組成物の約60重量パーセントから約95重量パーセントを構成する第一のランダムコポリマーと、
b)プロピレンと、一つまたは複数の非プロピレンC2−C20α−オレフィンとの第二のランダムコポリマーであって、85超から約97重量パーセントまでであるが第一のランダムコポリマーのプロピレン含有量以下のプロピレン含有量と、約70℃から116℃以下の融点とを有し、組成物の約5重量パーセントから約40重量パーセントを構成する第二のランダムコポリマーと、
のポリマーブレンドから成る組成物であって、
ポリマーブレンドは、20℃においてキシレンに溶解可能なフラクションを含むことができ、このキシレン溶解可能フラクションは、約100kg/molを超える重量平均分子量と、約1.0dl/gを超える固有粘度とを有する、
ことを特徴とする組成物。 - 前記キシレン溶解可能フラクションは、約150kg/molを超える重量平均分子量を有することを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約200kg/molを超える重量平均分子量を有することを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約300kg/molを超える重量平均分子量を有することを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約1.3dl/gを超える固有粘度を有することを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約1.6dl/gを超える固有粘度を有することを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約2.0dl/gを超える固有粘度を有することを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 前記ポリマーブレンドは、3から30重量パーセントの超低結晶性フラクションを含み、この超低結晶性フラクションは、20℃において2時間の沈降時間で決定されるキシレン溶解可能成分の量と、20℃において5日間の沈降時間で決定されるキシレン溶解可能成分の量との差として定義されることを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 2超から約15g/10minの230℃の温度および2.16kgにおけるメルト・フロー・レートを有することを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 前記ポリマーブレンドの両方のランダムコポリマーが、メタロセン触媒を用いて調製されたことを特徴とする請求項1記載の組成物。
- 請求項1記載の組成物から製造される少なくとも一つの層を有することを特徴とするフィルム。
- 前記フィルム層のヘキサン抽出可能フラクションの量が、約3.0重量パーセント以下であることを特徴とする請求項11記載のフィルム。
- a)プロピレンとエチレンとの第一のランダムコポリマーであって、90超から約99.5重量パーセントまでのプロピレン含有量と、116℃超から約145℃の融点とを有し、組成物の約60重量パーセントから約95重量パーセントを構成する第一のランダムコポリマーと、
b)プロピレンとエチレンとの第二のランダムコポリマーであって、85超から約97重量パーセントまでであるが第一のランダムコポリマーのプロピレン含有量以下のプロピレン含有量と、約70℃から116℃以下の融点とを有し、組成物の約5重量パーセントから約40重量パーセントを構成する第二のランダムコポリマーと、
のポリマーブレンドから成る組成物であって、
ポリマーブレンドは、20℃においてキシレンに溶解可能なフラクションを含むことができ、このキシレン溶解可能フラクションは、約100kg/molを超える重量平均分子量と、約1.0dl/gを超える固有粘度とを有する、
ことを特徴とする組成物。 - 前記キシレン溶解可能フラクションは、約150kg/molを超える重量平均分子量を有することを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約200kg/molを超える重量平均分子量を有することを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約300kg/molを超える重量平均分子量を有することを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約1.3dl/gを超える固有粘度を有することを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約1.6dl/gを超える固有粘度を有することを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 前記キシレン溶解可能フラクションは、約2.0dl/gを超える固有粘度を有することを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 前記ポリマーブレンドは、3から30重量パーセントの超低結晶性フラクションを含み、この超低結晶性フラクションは、20℃において2時間の沈降時間で決定されるキシレン溶解可能成分の量と、20℃において5日間の沈降時間で決定されるキシレン溶解可能成分の量との差として定義されることを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 2と約15g/10minの間の230℃の温度および2.16kgにおけるメルト・フロー・レートを有することを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 前記ポリマーブレンドの両方のランダムコポリマーが、メタロセン触媒を用いて調製されたことを特徴とする請求項13記載の組成物。
- 請求項13記載の組成物から製造される少なくとも一つの層を有することを特徴とするフィルム。
- 前記フィルム層のヘキサン抽出可能フラクションの量が、約3.0重量パーセント以下であることを特徴とする請求項23記載のフィルム。
- a)約10重量パーセント以下の、キシレンに溶解可能なフラクションであって、
i)20℃における5日間の沈降時間でのキシレン溶解可能物の量として、または、
ii)20℃における温度上昇溶離分別により溶離される材料の量として、
決定されるキシレンに溶解可能なフラクションと、
b)10から50重量パーセントの、低結晶性材料のフラクションであって、
i)50℃までの温度上昇溶離分別により溶離される材料の量と、20℃における5日間の沈降時間でのキシレン溶解可能物との差として、または、
ii)21℃から50℃の温度における温度上昇溶離分別により溶離される材料の量として、
決定される低結晶性材料のフラクションと、
c)51℃から60℃の温度上昇溶離分別により溶離される材料の量として決定される、0から20重量パーセントの、中間結晶性材料のフラクションと、
d)61℃から92℃の温度上昇溶離分別により溶離される材料の量として決定される、20から70重量パーセントの、高結晶性材料のフラクションと、
e)92℃を超える温度における温度上昇溶離分別により溶離される材料の量として決定される、約5重量パーセント以下の、非常に高い結晶性材料と、
を含むポリマーブレンド組成物であって、
温度上昇溶離分別を、溶媒としてキシレンを用いて40℃と107℃の間のステップで実行する場合、キシレン溶解可能物は、20℃において5日間の沈降時間で決定され、または、温度上昇溶離分別を、溶媒としてキシレンを用いて20℃と107℃の間のステップで実行する場合、キシレン溶解可能物は、温度上昇溶離分別の20℃のフラクションとして決定され、
51℃と60℃の間で溶離される材料の量は、組成物の全重量に基づいて少なくとも5wt%だけ、40℃と50℃の間で溶離される材料の量より少なく、かつ、少なくとも40wt%だけ、61℃と92℃の間で溶離される材料の量より少なく、
前記ブレンドは、3から30重量パーセントの超低結晶性フラクションを含有し、この超低結晶性フラクションは、20℃において2時間の沈降時間で決定されるキシレン溶解可能成分の量と、20℃において5日間の沈降時間で決定されるキシレン溶解可能成分の量との差として定義される、
ことを特徴とする組成物。 - a)プロピレンと、一つまたは複数の非プロピレンα−オレフィンとの第一のランダムコポリマーであって、90と約99.5重量パーセントの間のプロピレン含有量と、116℃と約145℃の間の融点とを有し、組成物の約60重量パーセントから約95重量パーセントを構成する第一のランダムコポリマーと、
b)プロピレンと、一つまたは複数の非プロピレンα−オレフィンとの第二のランダムコポリマーであって、85と約97重量パーセントの間のプロピレン含有量と、約70℃と116℃の間の融点とを有し、組成物の約5重量パーセントから約40重量パーセントを構成する第二のランダムコポリマーと、
のポリマーブレンドから成る組成物であって、
第一のランダムコポリマーによる核生成に寄与する第二のランダムコポリマーの結晶性が、I:IIの比に従い、
Iは、以下の(i)と(ii)の差であり、
(i)は、二つのブレンド成分の個別に決定されるキシレン溶解可能物からブレンド組成物に対して比例計算されるキシレン溶解可能物の量であり、
(ii)は、ブレンド中の実際に測定されるキシレン溶解可能物の量であり、
IIは、二つのブレンド成分の個別に決定されるキシレン溶解可能物からブレンド組成物に対して比例計算されるキシレン溶解可能物の量である、
ことを特徴とする組成物。 - ポリプロピレンコポリマー組成物を調製するためのプロセスであって、
a)以下の式、すなわち、
R9L1L2M1R1R2
(式I)
を有するメタロセン化合物を含む触媒であって、
M1は、元素の周期表のIVb族の金属であり、L1およびL2は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、中心原子M1と共にサンドイッチ構造を形成する、置換単核または多核炭化水素ラジカル、または一つまたは複数の炭化水素ラジカルを含有する一つまたは複数のヘテロ原子であり、
R1およびR2は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、水素原子、1から約10の炭素原子のアルキル基、1から約10の炭素原子のアルコキシ基、6から約20の炭素原子のアリール基、6から約10の炭素原子のアリールオキシ基、2から約10の炭素原子のアルケニル基、OH基、ハロゲン原子、または、NR2 32基であり、ここでR32は、1から約10の炭素原子のアルキル基または6から約14の炭素原子のアリール基であり、または、R1およびR2は一緒に一つまたは複数の環系を形成でき、
R9は、以下の基、すなわち、
R40、R41は、これらが同じ指数を有するときでさえ、同一とすることも、異なるものとすることもでき、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、または、C1−C20−アルキル基、C1−C10−フルオロアルキル基、C1−C10−アルコキシ基、C6−C14−アリール基、C6−C10−フルオロアリール基、C6−C10−アリールオキシ基、C2−C10−アルケニル基、C7−C40−アリールアルキル基、C7−C40−アルキルアリール基、またはC8−C40−アリールアルケニル基などのC1−C40基であり、ここで、R40およびR41は、それぞれ、それらに接続する原子と共に、一つまたは複数の環を形成することができ、zは、ゼロから18の整数であり、
M12は、ケイ素、ゲルマニウム、またはスズであり、
R9は、式IIの二つのユニットを互いに結合することもできる、
触媒を用意し、
b)プロピレンと、少なくとも一つのC2−C20非プロピレンα−オレフィンとの第一のモノマー混合物を、これらから製造されるコポリマーが、90および約99.5wt%の間のプロピレンユニットの、約0.5wt%と10wt%の間の非プロピレンα−オレフィンユニットに対する比を有するような量で、用意し、
c)116℃と145℃の間の融点を有する第一のランダムコポリマーを形成する重合反応条件下で、メタロセン触媒の存在下、第一のモノマー混合物を重合し、
d)プロピレンと、少なくとも一つのC2−C20非プロピレンα−オレフィンとの第二のモノマー混合物を、これらから製造されるコポリマーが、85および約97wt%の間のプロピレンユニットの、約3wt%と15wt%の間の非プロピレンα−オレフィンユニットに対する比を有するような量で、用意し、
e)70℃と116℃の間の融点を有する第二のランダムコポリマーを形成する重合反応条件下で、メタロセン触媒の存在下、第二のモノマー混合物を重合し、
f)第一のランダムコポリマーと第二のランダムコポリマーをブレンドして、組成物の全重量に基づいて、約60wt%から約95wt%の第一のランダムコポリマーと、約5wt%から約40wt%の第二のランダムコポリマーとを含むポリプロピレンコポリマー組成物を提供する、
ことを含むことを特徴とするプロセス。 - 前記触媒は、以下の式、すなわち、
M1は、ジルコニウムまたはハフニウムであり、
R1、R2、および架橋ユニットR9は、式Iに関して上述した意味を有しており、
R4、R5、R6、R7、R8、およびさらに、R4’、R5’、R6’、R7’、およびR8’は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、水素原子、ヘテロ原子を有するかまたは有しない直鎖、環状、または分枝炭化水素基であって、1から約10の炭素原子のアルキル基、2から約10の炭素原子のアルケニル基、6から約20の炭素原子のアリール基、7から約40の炭素原子のアリールアルキル基、7から約40の炭素原子のアルキルアリール基、8から約40の炭素原子のアリールアルケニル基から選択される炭化水素基、置換または非置換アルキルシリルまたはアリールシリル基であり、かつ/または、それぞれの場合、二つの隣接ラジカルR5、R6またはR5’、R6’、またはR6、R7またはR6’、R7’、またはR7、R8またはR7’、R8’は、炭化水素環系を形成することができ、またはR5およびR5’は、同一であるかまたは異なり、それぞれ、6から約40の炭素原子の置換または非置換アリール基である、
ことを特徴とする請求項27記載のプロセス。 - 重合ステップ(c)および(e)は、直列の少なくとも二つの反応器から成る反応器カスケードを用いて実施されることを特徴とする請求項27記載のプロセス。
- 前記重合は、気相で実行されることを特徴とする請求項29記載のプロセス。
- 分子量調節剤として重合ステップ(c)および/または(e)において水素を使用することを特徴とする請求項27記載のプロセス。
- 前記メタロセン化合物は、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(パラ−tert−ブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−(パラ−tert−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−エチル−4−(4’tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−(4’−tert−ブチル−フェニル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4’−tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−フェニル)−1−インデニル)(2−イソプロピル−4−(4’−tert−ブチル−フェニル)−1−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−エチル−4−(4’−tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−フェニル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−イソプロピル−4−(4’−tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−メチル−4,5−ベンゾ−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
ジメチルシランジイル(2−メチル−4−(4’−tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−イソプロピル−4−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、および、
ジメチルシランジイル(2−イソプロピル−4−(4’−tertブチル−フェニル)−インデニル)(2−メチル4−(1−ナフチル)−インデニル)ジルコニウム二塩化物、
から成る群より選択されることを特徴とする請求項27記載のプロセス。
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