JP2006525998A - キナーゼ阻害剤としてのアザインドール化合物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、キナーゼ阻害剤である新規アザインドール化合物、それらの製造方法、中間体及びそれらを含む医薬組成物に関する。
【化1】
【化1】
Description
本発明は、JAK3キナーゼ阻害剤である新規アザインドール化合物、それらの製造方法、中間体及びそれらを含む医薬組成物に関する。
Janusキナーゼ3(JAK3)は、タンパク質キナーゼであるJanusファミリーの一員である。このファミリーの他のメンバーは本質的に全ての組織で発現されるが、JAK3の発現は造血細胞に限定される。これは、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9、IL-13及びIL-15の受容体を介する、JAK3とこれらの多連鎖受容体に共通するγ鎖との非共有結合によるシグナリングにおけるその本質的役割と一致する。これらのサイトカインは全て、リンパ球の分化及び増殖に関与するという点で共通の機能を有する。XSCID患者群はJAK3タンパク質レベルの著しい低下、又は共通のγ鎖の遺伝的欠陥により同定されており、このことは、免疫抑制がJAK3経路を介するシグナリングの遮断に起因するであろうことを示唆している。動物での研究によって、JAK3はB-及びT-リンパ球の成熟において重要な役割を果たすだけでなく、T-細胞の機能を維持するために構成的に必要とされることが示唆されている。この新規機構による免疫活性の調節は、移植の拒絶反応及び自己免疫疾患のようなT-細胞増殖性障害の治療に有用であることが分かった。
肥満細胞におけるJAK3の作用は、ノックアウトマウスにおいて説明されている。即ち、IgE/抗原により引き起こされる脱顆粒及びメディエイター放出は、JAK3欠損マウスから生成された肥満細胞において実質的に減少する。JAK3の欠損はインビトロの肥満細胞増殖には影響を与えず、IgE受容体レベル及びメディエイター含量がJAK3-/-及びJAK3+/+肥満細胞において等しいことも示されている。従って、JAK3は、IgEに障害のある肥満細胞の完全消失のために必須であると考えられる。肥満細胞の活性化におけるJAK3の作用はマウス系において十分に解明されているが、しかしながら、AR-SCID患者の肥満細胞機能についての公のデータは存在しない。JAK3を標的にすることは、肥満細胞介在性アレルギー反応の新規な、そして効果的な治療の基礎を提供する。
これまで多くのJAK3阻害剤が開示されており、特にキナゾリン類 (Sudbeck, E. A.ら, Clinical Cancer Res. 5(1999)1569-82, WO 00/0202)及びピロロ[2,3-d]ピリミジン類(Blumenkopf, T. A.ら, WO 99/65909)が挙げられる。
本出願において、4-アニリノキノリン-3-カルボキサミド類の化合物がJAK3阻害剤として特許請求される。構造的に関係がある化合物はキナーゼ阻害剤として既に記載されており、例えばWO 00/18761及びWO 98/43960は、置換キノリン-3-カルボニトリル誘導体を開示している。最近の出版物(Boschelli, D.H. ら J. Med. Chem. 44(2001)822-33)において、本発明の化合物の1つは、タンパク質チロシンキナーゼSrcの活性に対していかなる阻害能も有しないことが示されている。JAK3は、上記文献例のいずれにおいても言及されていない。
WO 02/092571は、JAK3が介在する疾患の治療に使用される一連のキノリン誘導体を開示している。
この活性を有する更なる化合物が求められており、従って、本発明は式(I):
[式中:
R1は水素であるか、又は場合によりハロゲン、C1-C8アルコキシ、C1-C8チオアルキル若しくはC1-C8アルキルで置換されるフェニルであり;
Arはフェニルであって、これは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C8アルキル(それ自体が、場合により1又はそれ以上のヒドロキシ若しくはシアノ基又はフッ素原子で置換される)、CH2-R2;CH2O(CH2)nOC1-6アルキル、C1-C8アルキル-NR3-R4から選択される1又はそれ以上の基で置換されてよく;
R2は窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環、アリール基、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基であり、これらはそれぞれ、場合によりヒドロキシル又はヒドロキシメチルから選択される1又はそれ以上の置換基で置換されてよく;
R3は水素又はC1-6アルキルであり、そしてR4は場合によりヒドロキシル又はフェニルから選択される1又はそれ以上の基で置換されるC1-6アルキルであり、
nは1〜4である]
の化合物、及び医薬として許容し得るその塩を提供する。
R1は水素であるか、又は場合によりハロゲン、C1-C8アルコキシ、C1-C8チオアルキル若しくはC1-C8アルキルで置換されるフェニルであり;
Arはフェニルであって、これは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C8アルキル(それ自体が、場合により1又はそれ以上のヒドロキシ若しくはシアノ基又はフッ素原子で置換される)、CH2-R2;CH2O(CH2)nOC1-6アルキル、C1-C8アルキル-NR3-R4から選択される1又はそれ以上の基で置換されてよく;
R2は窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環、アリール基、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基であり、これらはそれぞれ、場合によりヒドロキシル又はヒドロキシメチルから選択される1又はそれ以上の置換基で置換されてよく;
R3は水素又はC1-6アルキルであり、そしてR4は場合によりヒドロキシル又はフェニルから選択される1又はそれ以上の基で置換されるC1-6アルキルであり、
nは1〜4である]
の化合物、及び医薬として許容し得るその塩を提供する。
アルキルなる用語は、単独で使用されても、又はアルコキシのような別の基の一部として使用されても、任意の直鎖又は分枝鎖アルキル基を意味する。アリールなる用語は、フェニル及びナフチル基を包含する。本発明の化合物は、全ての立体異性体、純粋なラセミ化合物及び混合ラセミ化合物、並びにこれらの混合物を包含する。式(I)の化合物の互変体はまた、本発明の一態様を形成する。
好ましくは、R1は水素であるか、又は場合によりハロゲン、特にフルオロ若しくはブロモで置換されるフェニルである。
R2が窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環である場合、適当な例としてはモルホリン、チオモルホリン、アゼチジン、イミダゾリジン、ピロリジン、ピペリジン及びピペラジンが挙げられる。
R2が窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基である場合、例えばチエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル及びテトラゾリルが挙げられる。
R2が窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基である場合、例えばチエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジル、ピリダジニル、トリアジニル、オキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、イミダゾリル及びテトラゾリルが挙げられる。
好ましくはArは基CH2R2であって、ここでR2はピロリジン、モルホリン又はイミダゾールであり、これらはそれぞれ場合によりヒドロキシル又はヒドロキシメチルで置換されるか、又はArは基CH2NR3-R4であって、ここでR3は水素又はメチルであり、そしてR4はCH2CH2OH、CH2(CH3)CH2OH、CH2(フェニル)CH2OH、CH2CH2(OH)フェニル、CH2CH2(OH)CH2OH又はCH2OCH2CH2OCH2OHである。
又は、Arは場合により1又はそれ以上のエチル又はヒドロキシメチル基で置換されるフェニルである。
置換基は、Ar基の任意の適当な位置に存在することができる。1より多くの置換基が存在してよく、これらは同じであっても異なっていてもよい。1個又は2個の置換基が好ましい。
置換基は、Ar基の任意の適当な位置に存在することができる。1より多くの置換基が存在してよく、これらは同じであっても異なっていてもよい。1個又は2個の置換基が好ましい。
特に好ましい本発明の化合物としては、本明細書において例示される化合物が挙げられ、これらは遊離塩基形態及び医薬として許容し得る塩の両方を包含する。
従って、本発明は次のものから選択される式(I)の化合物、及びその医薬として許容し得る塩を提供する:
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(S)-(2-ヒドロキシ-1-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[2-エチル-3-(3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[2-エチル-3-((R)-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{3-[(2,3-ジヒドロキシ-プロピルアミノ)-メチル]-2-エチル-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[3-(2-エトキシ-エトキシメチル)-2-エチル-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-ブロモ-フェニル)-4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド。
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(S)-(2-ヒドロキシ-1-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[2-エチル-3-(3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[2-エチル-3-((R)-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{3-[(2,3-ジヒドロキシ-プロピルアミノ)-メチル]-2-エチル-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[3-(2-エトキシ-エトキシメチル)-2-エチル-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-ブロモ-フェニル)-4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド。
本発明の化合物は、医薬として許容し得る溶媒和物及び塩を形成することができる。式(I)の化合物は、慣用の医薬として許容し得る酸、例えばマレイン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、フマル酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、マンデル酸、酒石酸、トリフ
ルオロ酢酸及びメタンスルホン酸のような酸と、酸付加塩を形成することができる。
ルオロ酢酸及びメタンスルホン酸のような酸と、酸付加塩を形成することができる。
本発明はまた、哺乳動物に上述の式(I)の化合物を投与することを含む、JAK3が介在する疾患の治療方法又は予防方法を提供する。
更なる態様において、本発明は式(I)の化合物の製造方法を提供し、該方法は:
式(II):
[式中、R1は式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体であり、そしてLは脱離基である]の化合物を、式(III):
Ar-NH2 (III)
[式中、Arは式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程;
を含み、そして場合により次の工程を含む:
・任意の保護基を除去する工程
・式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する工程
・医薬として許容し得る塩を形成する工程。
式(II):
Ar-NH2 (III)
[式中、Arは式(I)で定義したとおりであるか又は保護されたその誘導体である]の化合物と反応させる工程;
を含み、そして場合により次の工程を含む:
・任意の保護基を除去する工程
・式(I)の化合物を式(I)の別の化合物に変換する工程
・医薬として許容し得る塩を形成する工程。
上記工程において、基Lはハロゲンのような脱離基であり、特にクロロである。反応は、NMPのような不活性溶剤中で、昇温下、例えば約160℃で、好ましくは密閉容器中で行うことができる。
式(I)の化合物は、標準的化学反応を用いて式(I)の別の化合物に変換することができる。例えば、Arがメチル基で置換されたフェニルである式(I)の化合物を、塩化チオニルのような試薬を用いて塩素化し、得られた化合物を適当なアミンで処理して、下式のような式(I)の別の化合物を得ることができる。
式(II)の化合物は、式(VI):
[式中、R1は式(II)で定義したとおりである]の化合物を、POCl3のような塩素化試薬と密閉容器中で加熱しながら反応させ、得られたジクロロ化合物をアンモニア水と反応させることによって製造できる。
式(VI)の化合物は、式(V):
[式中、R1は式(II)で定義したとおりであり、R基はC1-6アルキル、好ましくはメチルである]の化合物を、密閉容器中、昇温下で臭化水素酸水溶液で処理することによって製造できる。
式(V)の化合物は、式(VI):
[式中、R1及びRは上述のとおりである]の化合物を、乾燥NMPのような適当な溶剤中、周囲温度又は昇温下で、KH又はKOButのような強塩基で処理することによって製造できる。
式(VI)の化合物は標準的化学反応を用いて製造できる。
式(VI)の化合物は標準的化学反応を用いて製造できる。
特定の官能基は、標準的保護基を用いて保護する必要があり得ることは理解されよう。官能基の保護及び脱保護は、例えばJ. W. F. McOmie編「Protective Groups in Organic Chemistry」、Plenum Press(1973)、及び「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、T. W. Greene & P. G. M. Wuts、Wiley-Interscience(1999)に記載されている。
JAK3が介在する疾患としては、炎症性障害、免疫障害及び気管支肺障害が挙げられる。
本発明はまた、(a)臓器移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、乾癬、I型糖尿病及び糖尿病由来の合併症、癌、喘息、鼻炎、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病、及びその他の自己免疫性疾患から選択される障害又は症状の治療又は予防のための、又は(b)ヒトを含む哺乳動物におけるタンパク質チロシンキナーゼ又はJanusキナーゼ3(JAK3)の阻害のための医薬組成物であって、このような障害又は症状に有効な量の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩と、医薬として許容し得る担体とを含む前記組成物に関する。
好ましくは、本発明の化合物は喘息、リウマチ様関節炎、及び宿主対移植片拒絶反応/移植(host versus graft rejection/transplantation)の治療に使用される。
本発明はまた、(a)臓器移植拒絶反応、狼瘡、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、乾癬、I型糖尿病及び糖尿病由来の合併症、癌、喘息、鼻炎、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、白血病、及びその他の自己免疫性疾患から選択される障害又は症状の治療又は予防のための、又は(b)ヒトを含む哺乳動物におけるタンパク質チロシンキナーゼ又はJanusキナーゼ3(JAK3)の阻害のための医薬組成物であって、このような障害又は症状に有効な量の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩を単独で、又はT-細胞免疫抑制剤若しくは抗炎症剤と組合せて、医薬として許容し得る担体と共に含む前記組成物に関する。
本発明はまた、ヒトを含む哺乳動物におけるタンパク質チロシンキナーゼ又はJanusキナーゼ3(JAK3)の阻害方法であって、有効量の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩を前記哺乳動物に投与することを含む、前記方法に関する。
本発明はまた、ヒトを含む哺乳動物におけるタンパク質チロシンキナーゼ又はJanusキナーゼ3(JAK3)の阻害方法であって、有効量の式Iの化合物又はその医薬として許容し得る塩を前記哺乳動物に投与することを含む、前記方法に関する。
更なる態様において、本発明は、治療剤としての式(IA)の化合物の使用を提供する。
本化合物の投与されるべき用量は、関連する適応症、患者の年齢、体重及び性別に依存し、医師により決定されてよい。用量は、好ましくは0.1mg/kg〜100mg/kgの範囲である。
本化合物は、局所的に、例えば肺及び/又は気道に、液剤、懸濁剤、HFAエアロゾル剤又はドライパウダー製剤、例えばTurbuhaler(R)として知られる吸入器具中製剤の形態で投与するか、又は全身的に、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、シロップ剤、粉剤若しくは顆粒剤の形態で経口的に、又は例えば滅菌非経口液剤若しくは懸濁剤の形態で非経口的に、又は例えば坐剤の形態で直腸内に投与することができる。
本発明の化合物は、単独で、又は本発明の化合物を医薬として許容し得る希釈剤、助剤若しくは担体と組合せて含む医薬組成物として投与することができる。特に好ましくは、副作用、例えばアレルギー反応を引き起こし得る物質を含まない組成物である。
本発明の化合物のドライパウダー製剤及び加圧HFAエアロゾル剤は、経口又は鼻内吸入により投与できる。吸入のためには、本化合物を望ましくは微細分割する。微細分割された化合物は、好ましくは10μm未満の質量中央径を有し、また分散剤、例えばC8-C20脂肪酸(例えばオレイン酸)若しくはその塩、胆汁酸塩、リン脂質、アルキルサッカリド、過フッ素化若しくはポリエトキシル化界面活性剤、又はその他の医薬として許容し得る分散剤を用いて、噴射剤混合物中に懸濁することができる。
本発明の化合物はまた、ドライパウダー用吸入器によって投与することもできる。吸入器は単回投与用又は複数回投与用吸入器であってよく、呼吸作動性ドライパウダー用吸入器であってもよい。
一例として、微細分割した化合物を、担体物質、例えば単糖、二糖若しくは多糖、糖アルコール又はその他のポリオールと混合することができる。適当な担体は、糖、例えば乳糖、グルコース、ラフィノース、メレチトース、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、スクロース、マンニトール;及びデンプンである。別法として、微細分割した化合物を別の物質でコーティングしてよい。粉末混合物はまた、ハードゼラチンカプセル中に分配することもでき、各カプセルは所望用量の活性化合物を含有する。
もう一つの例として、微細分割された粉末を、吸入操作中に壊れる球に処理することもできる。この球形化された粉末は、複数回投与用吸入器、例えばTurbuhaler(R)として知られるものの薬剤リザーバ中に充填することができ、該吸入器において投与単位が所望用量を計測し、患者に吸入される。この系によって、活性化合物は、担体物質と共に又はこれを用いずに、患者に送達される。
経口投与のためには、活性化合物を、助剤又は担体、例えば乳糖、サッカロース、ソルビトール、マンニトール;デンプン、例えばジャガイモデンプン、トウモロコシデンプン又はアミロペクチン;セルロース誘導体;バインダー、例えばゼラチン又はポリビニルピロリドン、及び/又は滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、ワックス、パラフィン等と混合し、次いで錠剤に圧縮することができる。コーティング錠剤が必要な場合は、上述のようにして製造したコアを、例えばアラビアガム、ゼラチン、滑石、二酸化チタン等を含み得る濃縮糖溶液でコーティングすることができる。別法として、錠剤を簡単に揮発する有機溶剤中に溶解した好適なポリマーでコーティングすることができる。
ソフトゼラチンカプセルの製造のためには、化合物を、例えば植物油又はポリエチレングリコールと混合することができる。ハードゼラチンカプセルは、上述の錠剤用添加剤のいずれかを使用して、化合物の顆粒を含むことができる。薬剤の液状又は半固形製剤は、ハードゼラチンカプセル中に充填することができる。
経口用途の液状製剤は、シロップ剤又は懸濁剤、例えば化合物を含む溶液の形態であってよく、残りは糖及びエタノール、水、グリセリン及びプロピレングリコールの混合物である。場合により、このような液状製剤は、着色剤、矯味矯臭剤、濃厚化剤としてのサッカリン及び/又はカルボキシメチルセルロース、又は当業者に既知のその他の添加剤を含み得る。
本発明の化合物はまた、上記症状の治療に使用される他の化合物と共に投与することもできる。
本明細書において使用される「薬物療法」なる用語は、ヒト又はその他の哺乳動物において、生体内又は生体外で実施される予防的、診断的及び治療的投薬計画を包含することが意図される。
本明細書において使用される「薬物療法」なる用語は、ヒト又はその他の哺乳動物において、生体内又は生体外で実施される予防的、診断的及び治療的投薬計画を包含することが意図される。
医薬組成物は、液剤、懸濁剤、ヘプタフルオロアルカンエアロゾル剤及びドライパウダー製剤の形態で局所的に(例えば肺及び/又は気道に、又は皮膚に)投与するか、又は全身的に、例えば錠剤、カプセル剤、シロップ剤、粉剤若しくは顆粒剤の形態で経口投与により、又は液剤若しくは懸濁剤の形態で非経口投与により、又は皮下投与により、又は坐剤の形態で直腸内投与により、又は経皮的に投与することができる。好ましくは、本発明の化合物は経口的に投与される。
本発明は更に、本発明の化合物又はその医薬として許容し得る塩若しくは溶媒和物、又は式(I)の化合物を含む医薬組成物若しくは製剤を、喘息、アレルギー性鼻炎、癌、COPD、リウマチ様関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、変形性関節症又は骨粗鬆症のいずれか1つの治療のための療法及び/又は薬剤と共に、同時に又は逐次的に投与する併用療法に関する。
特に、炎症性疾患、リウマチ様関節炎、乾癬、炎症性腸疾患、COPD、喘息及びアレルギー性鼻炎の治療のためには、本発明の化合物を、TNF-(阻害剤、例えば抗TNFモノクローナル抗体(例えばRemicade、CDP-870及びD2E7及びTNF受容体イムノグロブリン分子(例えばEnbrel(R))、非選択的COX-1/COX-2阻害剤(例えばピロキシカム、ジクロフェナク、ナプロキセンのようなプロピオン酸、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェン、メフェナム酸のようなフェナメート、インドメタシン、スリンダク、アパゾン、フェニルブタゾンのようなピラゾロン、アスピリンのようなサリチレート)、COX-2阻害剤(例えばメロキシカム、セレコキシブ、ロフェコキシブ、バルデコキシブ及びエトリコキシブ)、低用量メトトレキセート、レフノミド、シクレソニド、ヒドロキシクロロキン、d-ペニシラミン、オーラノフィン又は非経口用若しくは経口用金のような薬剤と組合せて投与することができる。
本発明は更に、本発明の化合物と、ロイコトリエン生合成阻害剤、5-リポキシゲナーゼ(5-LO)阻害剤又は5-リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、例えばジレウトン、ABT-761、フェンレウトン、テポキサリン、Abbott-79175、Abbott-85761、N-(5-置換)-チオフェン-2-アルキルスルホンアミド、2,6-ジ-tert-ブチルフェノールヒドラゾン、メトキシテトラヒドロピラン、例えばZeneca ZD-2138、化合物SB-210661、ピリジニル-置換 2-シアノナフタレン化合物、例えばL-739,010、2-シアノキノリン化合物、例えばL-746,530、インドール及びキノリン化合物、例えばMK-591、MK-886、及びBAYx1005との組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、フェノチアジン-3-オン、例えばL-651,392、アミジノ化合物、例えばCGS-25019c、ベンゾオキサルアミン、例えばオンタゾラスト、ベンゼンカルボキシミドアミド、例えばBIIL 284/260、並びに例えばザフィルカスト、アブルカスト、モンテルカスト、プランルカスト、ベルカスト(verlukast)(MK-679)、RG-12525、Ro-245913、イラルカスト(CGP 45715A)及びBAYx7195のような化合物から成る群より選択されるロイコトリエンLTB4、LTC4、LTD4及びLTE4の受容体アンタゴニストとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、PDE4Dアイソフォームの阻害剤を含めたPDE4阻害剤との組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、セチリジン、ロラタジン、デスロラタジン、フェキソフェナジン、アステミゾール、アゼラスチン及びクロルフェニルアミンのような抗ヒスタミン性H2受容体アンタゴニストとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、胃を保護するH2受容体アンタゴニストとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、α1-及びα2-アドレナリン受容体アゴニストである血管収縮性交感神経様作用薬、例えばプロピルヘキセドリン、フェニルエフリン、フェニルプロパノールアミン、プソイドエフェドリン、ナファゾリンヒドロクロリド、オキシメタゾリンヒドロクロリド、テトラヒドロゾリンヒドロクロリド、キシロメタゾリンヒドロクロリド及びエチルノルエピネフリンヒドロクロリドとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、抗コリン剤、例えばイプラトロピウムブロミド、チオトロピウムブロミド、オキシトロピウムブロミド、ピレンゼピン及びテレンゼピンとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、β1-〜β4-アドレナリン受容体アゴニスト、例えばメタプロテレノール、イソプロテレノール、イソプレナリン、アルブテロール、サルブタモール、フォルモテロール、サルメテロール、テルブタリン、オルシプレナリン、ビトルテロールメシレート及びピルブテロール、又はテオフィリン及びアミノフィリンを含むメチルキサンタニン(methylxanthanine)、クロモグリケートナトリウム、又はムスカリン性受容体(M1、M2及びM3)アンタゴニストとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、インスリン様成長因子I型(IGF-1)様作用薬との組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、全身性副作用が低下した吸入用糖質コルチコイド、例えばプレドニソン、プレドニソロン、フルニソリド、トリアムシノロンアセトニド、ベクロメタゾンジプロピオネート、ブデソニド、フルチカソン(fluticason)プロピオネート及びモメタソン(mometasone)フロエートとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の阻害剤、即ちストロメライシン、コラゲナーゼ及びゼラチナーゼ、並びにアグレカナーゼ、特にコラゲナーゼ-1(MMP-1)、コラゲナーゼ-2(MMP-8)、コラゲナーゼ-3(MMP-13)、ストロメライシン-1(MMP-3)、ストロメライシン-2(MMP-10)、及びストロメライシン-3(MMP-11)及びMMP-12の阻害剤との組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、ケモカイン受容体機能の他のモジュレーター、例えばCCR1、CCR2、CCR2A、CCR2B、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10及びCCR11(C-Cファミリーに対して)、CXCR1、CXCR3、CXCR4及びCXCR5(C-X-Cファミリーに対して)及びC-X3-Cファミリーに対してCX3CR1との組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、抗ウイルス剤、例えばViracept、AZT、アシクロビル及びファムシクロビル、並びにValantのような殺菌性化合物との組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、心血管作用薬、例えばカルシウムチャネル遮断薬、脂質低下剤、例えばスタチン、フィブレート、ベータ遮断薬、Ace阻害剤、アンギオテンシン-2受容体アンタゴニスト及び血小板凝集阻害剤との組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、CNS薬、例えば抗鬱薬(例えばセルトラリン)、抗パーキンソン薬(例えばデプレニル、L-ドーパ、Requip、Mirapex、MAOB阻害剤、例えばセレギン及びラサギリン、comP阻害剤、例えばTasmar、A-2阻害剤、ドーパミン再摂取阻害剤、NMDAアンタゴニスト、ニコチンアゴニスト、ドーパミンアゴニスト及びニューロン性一酸化窒素シンターゼの阻害剤)、及び抗アルツハイマー薬、例えばドネペジル、タクリン、COX-2阻害剤、プロペントフィリン又はメトリフォネートとの組合せに関する。
本発明は更に、本発明の化合物と、(i)トリプターゼ阻害剤、(ii)血小板活性化因子(PAF)アンタゴニスト、(iii)インターロイキン変換酵素(ICE)阻害剤、(iv)IMPDH阻害剤、(v)VLA-4アンタゴニストを含む接着分子阻害剤、(vi)カテプシン、(vii)MAPキナーゼ阻害剤、(viii)グルコース-6ホスフェートデヒドロゲナーゼ阻害剤、(ix)キニン-B1-及びB2-受容体アンタゴニスト、(x)抗痛風剤、例えばコルヒチン、(xi)キサンチンオキシダーゼ阻害剤、例えばアロプリノール、(xii)尿酸排出促進薬、例えばプロベネシド、スルフィンピラゾン及びベンズブロマロン、(xiii)成長ホルモン分泌促進薬、(xiv)形質転換成長因子(TGFβ)、(xv)血小板由来成長因子(PDGF)、(xvi)線維芽細胞成長因子、例えば塩基性の線維芽細胞成長因子(bFGF)、(xvii)顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、(xviii)カプサイシンクリーム、(xix)NKP-608C、SB-233412(タルネタント)及びD-4418から成る群より選択されるタヒキニンNK1及びNK3受容体アンタゴニスト、(xx)UT-77及びZD-0892から成る群より選択されるエラスターゼ阻害剤、(xxi)TNFα変換酵素阻害剤(TACE)、(xxii)誘導性一酸化窒素シンターゼ(iNOS)阻害剤、又は(xxiii)TH2細胞で発現する化学誘引物質受容体-相同分子(CRTH2アンタゴニスト)との組合せに関する。
本発明の化合物はまた、骨粗鬆症薬、例えばロロキシフェン、ドロロキシフェン、ラソフォキシフェン又はフォソマックス(fosomax)、及び免疫抑制剤、例えばFK-506、ラパマイシン、シクロスポリン、アザチオプリン及びメトトレキセートと組合せて使用してもよい。
本発明の化合物はまた、変形性関節症の治療のための既存の治療剤と組合せて使用してもよい。組合せに使用される好適な薬剤としては、標準的非ステロイド系抗炎症剤(以下NSAIDと称する)、例えばピロキシカム、ジクロフェナク、プロピオン酸、例えばナプロキセン、フルビプロフェン、フェノプロフェン、ケトプロフェン及びイブプロフェン、フェナメート、例えばメフェナム酸、インドメタシン、スリンダク、アパゾン、ピラゾロン、例えばフェニルブタゾン、サリチレート、例えばアスピリン、COX-2阻害剤、例えばセレコキシブ、バルデコキシブ、ロフェコキシブ及びエトリコキシブ、鎮痛剤及び関節内治療剤、例えばコルチコステロイド、及びヒアルロン酸、例えばヒアルガン、及びシンビスク、及びP2X7受容体アンタゴニストが挙げられる。
本発明の化合物はまた、癌の治療のための既存の治療剤と組合せて使用してもよい。組合せに使用される好適な薬剤としては:
(i) 臨床腫瘍学において使用されるような、抗増殖性/抗腫瘍性薬剤及びこれらの組合わせ、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン及びニトロソウレア)、代謝拮抗物質(例えば抗葉酸剤、例えば5-フルオロウラシル及びテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、ゲムシタビン及びパクリタキセル(Taxol(R))、抗癌性抗生物質(例えばアドリアマイシンのようなアントラサイクリン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン及びミトラマイシン)、細胞分裂抑制剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビンオレルビン(vinorelbine)のようなビンカアルカロイド、並びにタキソール及びタキソテールのようなタキソイド)、並びにトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン及びカンプトテシン)、
(i) 臨床腫瘍学において使用されるような、抗増殖性/抗腫瘍性薬剤及びこれらの組合わせ、例えばアルキル化剤(例えばシスプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン及びニトロソウレア)、代謝拮抗物質(例えば抗葉酸剤、例えば5-フルオロウラシル及びテガフールのようなフルオロピリミジン、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、ヒドロキシウレア、ゲムシタビン及びパクリタキセル(Taxol(R))、抗癌性抗生物質(例えばアドリアマイシンのようなアントラサイクリン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ダクチノマイシン及びミトラマイシン)、細胞分裂抑制剤(例えばビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン及びビンオレルビン(vinorelbine)のようなビンカアルカロイド、並びにタキソール及びタキソテールのようなタキソイド)、並びにトポイソメラーゼ阻害剤(例えばエトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン、アムサクリン、トポテカン及びカンプトテシン)、
(ii) 細胞成長抑止剤、例えば抗エストロゲン(例えばタモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン及びヨードキシフェン)、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(例えばフルベストラント)、抗アンドロゲン(例えばビカルタミド、フルタミド、ニルタミド及びシプロテロンアセテート)、LHRHアンタゴニスト又はLHRHアゴニスト(例えばゴセレリン、ロイプロレリン及びブセレリン)、プロゲストゲン(例えばメゲストロールアセテート)、アロマターゼ阻害剤(例えばアナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール及びエクセメスタン)及び5α-レダクターゼ阻害剤、例えばフィナステリド、
(iii) 癌細胞の侵襲を阻害する薬剤(例えばマリマスタットのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、及びウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベータ受容体機能阻害剤)、
(iv) 成長因子機能阻害剤、例えば成長因子抗体、成長因子受容体抗体(例えば抗erbb2抗体トラスツズマブ[HerceptinTM]及び抗erbb1抗体セツキシマブ[C225])を含むこのような阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤及びセリン/トレオニンキナーゼ阻害剤、例えば上皮成長因子ファミリー阻害剤(例えばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害剤、例えばN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ、AZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ、OSI-774)及び6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(CI 1033))、例えば血小板由来成長因子ファミリー阻害剤、及び例えば肝細胞成長因子ファミリー阻害剤、
(v) 抗血管形成剤、例えば血管内皮成長因子の作用を阻害するもの(例えば抗血管内皮細胞成長因子抗体ベバシズマブ[AvastinTM]、国際特許出願WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856及びWO98/13354において開示されたもののような化合物)、及びその他の機構により作用する化合物(例えばリノミド(linomide)、インテグリンαvβ3機能阻害剤及びアンギオスタチン)、
(vi) 血管傷害物質(vascular damaging agent)、例えばCombretastatin A4、及び国際特許出願WO99/02166、WO00/40529、WO00/41669、WO01/92224、WO02/04434及びWO02/08213において開示された化合物、
(vii) アンチセンス療法、例えば上述の標的に向けられたもの、例えばISIS 2503、抗rasアンチセンス、
(viii) 遺伝子療法アプローチ、例えば異常p53又は異常BRCA1若しくはBRCA2のような異常遺伝子を置換するアプローチ、GDEPT(酵素関連遺伝子プロドラッグ療法)アプローチ、例えばシトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ又は細菌性ニトロレダクターゼ酵素を使用するもの、及び多剤耐性遺伝子療法のような、化学療法又は放射線療法に対する患者の耐性を高めるアプローチ、及び
(ix) 免疫療法アプローチ、例えば患者の腫瘍細胞の免疫原性を高める生体外及び生体内アプローチ、例えばインターロイキン2、インターロイキン4又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインによるトランスフェクション、T-細胞アネルギーを低下させるアプローチ、サイトカインをトランスフェクトした樹状細胞のようなトランスフェクト免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインをトランスフェクトした腫瘍細胞系統を使用するアプローチ、及び抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチ、
が挙げられる。
が挙げられる。
以下の実施例は本発明を説明する。
一般的方法
特に明記しない限り、全ての反応は乾燥したガラス容器中で、アルゴン雰囲気下、室温で行った。全ての溶剤及び試薬は標準的とされるものを使用した。分取シリカゲルクロマトグラフィーには、Merckシリカゲル60(0.040〜0.063mm)を使用した。分取HPLCには、Kromasil KR-100-5-C18カラム(250x20mm、Akzo Nobel)及びアセトニトリル/水の混合物(流速10ml/分)を使用した。反応は、Kromasil C-18カラム(150x4.6mm)及び水中5〜100%アセトニトリル(0.1% トリフルオロ酢酸を含む)のグラジエント(流速1ml/分)を使用し、分析HPLCにより254nmでモニターした。溶剤は、最高温度40℃で、ロータリーエバポレーターを使用して減圧下で蒸発させた。生成物は、40℃で、減圧下で乾燥した。
特に明記しない限り、全ての反応は乾燥したガラス容器中で、アルゴン雰囲気下、室温で行った。全ての溶剤及び試薬は標準的とされるものを使用した。分取シリカゲルクロマトグラフィーには、Merckシリカゲル60(0.040〜0.063mm)を使用した。分取HPLCには、Kromasil KR-100-5-C18カラム(250x20mm、Akzo Nobel)及びアセトニトリル/水の混合物(流速10ml/分)を使用した。反応は、Kromasil C-18カラム(150x4.6mm)及び水中5〜100%アセトニトリル(0.1% トリフルオロ酢酸を含む)のグラジエント(流速1ml/分)を使用し、分析HPLCにより254nmでモニターした。溶剤は、最高温度40℃で、ロータリーエバポレーターを使用して減圧下で蒸発させた。生成物は、40℃で、減圧下で乾燥した。
1H-NMRスペクトルは、Varian Inova-400又はUnity-500+機器で記録した。溶剤の中心ピークはクロロホルム-d(δH 7.27ppm)、ジメチルスルホキシド-d6(δH 2.50ppm)又はメタノール-d4(δH 3.35ppm)であり、これらを内部基準として使用した。APCI電離箱を備えたHewlett Packard 1100 LC-MSシステムにより、低分解能質量スペクトルを得た。
分取シリカゲルクロマトグラフィーには、Merckシリカゲル60(0.040〜0.063mm)を使用した。分取HPLCには、Kromasil KR-100-5-C18カラム(250x20mm、Akzo Nobel)及びアセトニトリル/水の混合物(流速10ml/分)を使用した。反応は、Kromasil C-18カラム(150x4.6mm)及び水中5〜100%アセトニトリル(0.1% トリフルオロ酢酸を含む)のグラジエント(流速1ml/分)を使用し、分析HPLCにより254nmでモニターした。溶剤は、最高温度40℃で、ロータリーエバポレーターを使用して減圧下で蒸発させた。生成物は、40℃で、減圧下で乾燥した。
実施例1
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
a) 6-アミノ-5-ヨード-4-メトキシ-ニコチン酸メチルエステル
250ml丸底フラスコ中で、メタノール165ml中に6-アミノ-4-メトキシニコチン酸メチルエステル(1.5g、8.28mmol、文献の手順に従って製造した)を溶解した。この撹拌溶液に、ヨウ素(6.3g、24.8mmol)及びトリフルオロ酢酸銀(4.91g、22.3mmol)を加えた。混合物を暗所で、室温で48時間撹拌し、出発物質のほぼ完全な変換を観察した。メタノールを添加することによって混合物を2倍容量に希釈し、次いでCelite(R)を通して濾過し、フィルター・ケーキをメタノールで洗浄した。全ての濾液を合一し、真空濃縮し、暗赤-褐色残留物を得た。この残留物をCH2Cl2(300ml)中に取り上げ、チオ硫酸ナトリウム水溶液(水中10%)で洗浄し、有機相を脱色した。その後、有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。最後に、有機溶剤を真空除去した。シリカ上で精製し(ヘプタン:EtOAc 3:1〜2:1)、副題化合物1.5g(59%)を得た。
1H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ8.33(s, 1H), 6.89(bs, 2H), 3.76(s, 3H), 3.75(s, 3H)
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
250ml丸底フラスコ中で、メタノール165ml中に6-アミノ-4-メトキシニコチン酸メチルエステル(1.5g、8.28mmol、文献の手順に従って製造した)を溶解した。この撹拌溶液に、ヨウ素(6.3g、24.8mmol)及びトリフルオロ酢酸銀(4.91g、22.3mmol)を加えた。混合物を暗所で、室温で48時間撹拌し、出発物質のほぼ完全な変換を観察した。メタノールを添加することによって混合物を2倍容量に希釈し、次いでCelite(R)を通して濾過し、フィルター・ケーキをメタノールで洗浄した。全ての濾液を合一し、真空濃縮し、暗赤-褐色残留物を得た。この残留物をCH2Cl2(300ml)中に取り上げ、チオ硫酸ナトリウム水溶液(水中10%)で洗浄し、有機相を脱色した。その後、有機相をブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥した。最後に、有機溶剤を真空除去した。シリカ上で精製し(ヘプタン:EtOAc 3:1〜2:1)、副題化合物1.5g(59%)を得た。
1H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ8.33(s, 1H), 6.89(bs, 2H), 3.76(s, 3H), 3.75(s, 3H)
b) 6-アミノ-5-(4-フルオロ-フェニルエチニル)-4-メトキシ-ニコチン酸メチルエステル
250ml丸底フラスコ中で、aで得られた化合物(1.9g, 6.16mmol)をTHF(14ml)及びトリエチルアミン(85ml)中に溶解した。窒素流を溶液中に5分間バブリングすることによって、溶液を脱ガスした。この溶液に、Pd(PPh3)2Cl2(0.14g, 0.2mmol)、CuI(0.05g, 0.26mmol)及び4-エチニル-フルオロベンゼン(0.85g, 7.07mmol)を連続して加えた。フラスコを密閉し、撹拌しながら30分間60℃で加熱した。LC-MSで分析したところ、80%の変換を示した。追加量の4-エチニル-フルオロベンゼン(0.05g, 0.4mmol)及びPd(PPh3)2Cl2(0.02g, 0.03mmol)を加え、反応混合物を更に30分間撹拌し、完全な変換を観察した。混合物を冷まし、次いで真空濃縮し、粗生成物を得た。この物質をシリカ上で精製し(ヘプタン:EtOAc 2:1)、黄色味がかった固体として副題化合物1.7g(92%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ8.37(s, 1H), 7.72(dd, 2H, J 8.96 Hz), 7.27(t, 2H, J 8.96 Hz), 7.13(bs, 2H), 3.97(s, 3H), 3.75(s, 3H)
250ml丸底フラスコ中で、aで得られた化合物(1.9g, 6.16mmol)をTHF(14ml)及びトリエチルアミン(85ml)中に溶解した。窒素流を溶液中に5分間バブリングすることによって、溶液を脱ガスした。この溶液に、Pd(PPh3)2Cl2(0.14g, 0.2mmol)、CuI(0.05g, 0.26mmol)及び4-エチニル-フルオロベンゼン(0.85g, 7.07mmol)を連続して加えた。フラスコを密閉し、撹拌しながら30分間60℃で加熱した。LC-MSで分析したところ、80%の変換を示した。追加量の4-エチニル-フルオロベンゼン(0.05g, 0.4mmol)及びPd(PPh3)2Cl2(0.02g, 0.03mmol)を加え、反応混合物を更に30分間撹拌し、完全な変換を観察した。混合物を冷まし、次いで真空濃縮し、粗生成物を得た。この物質をシリカ上で精製し(ヘプタン:EtOAc 2:1)、黄色味がかった固体として副題化合物1.7g(92%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ8.37(s, 1H), 7.72(dd, 2H, J 8.96 Hz), 7.27(t, 2H, J 8.96 Hz), 7.13(bs, 2H), 3.97(s, 3H), 3.75(s, 3H)
c) 2-(4-フルオロ-フェニル)-4-メトキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸メチルエステル
25ml丸底フラスコ中で、bで得られた化合物(0.46g, 1.53mmol)をNMP(15ml, モレキュラー・シーブ上で乾燥した)中に溶解した。撹拌溶液にKOBut(0.56g, 4.68mmol)を加え、フラスコを密閉し、撹拌しながら4時間加熱し(40℃)、その後TLC(DCM:MeOH 99:1、シリカ・プレート上)に付した。反応の完了を観察し、反応混合物を冷まし、次いでEtOAc(100ml)と0.5M塩酸水溶液(100ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更にEtOAc(50ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(5x40ml)及びブライン(20ml)で洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥した。濾過し、次いで蒸発させて固体を得た。この固体にエーテル(50ml)を加え、不均質混合物を10分間撹拌し、固体生成物を次いで濾過により単離し、僅かに黄色味がかった固体0.39g(86%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.49(s, 1H), 8.47(s, 1H), 8.02(dd, 2H J 8.90 Hz), 7.40(d, 1H, J 2.04 Hz), 7.30(t, 2H, J 8.90 Hz), 4.34(s, 3H), 3.80(s, 3H)
25ml丸底フラスコ中で、bで得られた化合物(0.46g, 1.53mmol)をNMP(15ml, モレキュラー・シーブ上で乾燥した)中に溶解した。撹拌溶液にKOBut(0.56g, 4.68mmol)を加え、フラスコを密閉し、撹拌しながら4時間加熱し(40℃)、その後TLC(DCM:MeOH 99:1、シリカ・プレート上)に付した。反応の完了を観察し、反応混合物を冷まし、次いでEtOAc(100ml)と0.5M塩酸水溶液(100ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更にEtOAc(50ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(5x40ml)及びブライン(20ml)で洗浄し、次いでNa2SO4上で乾燥した。濾過し、次いで蒸発させて固体を得た。この固体にエーテル(50ml)を加え、不均質混合物を10分間撹拌し、固体生成物を次いで濾過により単離し、僅かに黄色味がかった固体0.39g(86%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.49(s, 1H), 8.47(s, 1H), 8.02(dd, 2H J 8.90 Hz), 7.40(d, 1H, J 2.04 Hz), 7.30(t, 2H, J 8.90 Hz), 4.34(s, 3H), 3.80(s, 3H)
d) 2-(4-フルオロ-フェニル)-4-ヒドロキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸
圧力安全ガラス容器中に、cで得られた化合物(0.91g, 3.03mmol)及び臭化水素酸水溶液(10ml,水中48%)、及び磁気撹拌機を加えた。容器を密閉し、混合物を撹拌しながら4時間加熱した(120℃)。LC-MSにより出発物質の完全な変換を確認し、混合物を冷ました。水を加えて、混合物を2倍に希釈した。不溶性生成物を濾過により単離し、固体をフィルター上で水洗し、次いで風乾し、白色粉末として副題化合物0.74g(90%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.57(s, 1H), 8.38(s, 1H), 7.90(dd, 2H J 8.77 Hz), 7.31(t, 2H J 8.80 Hz), 7.06(d, 1H J 2.18 Hz)
圧力安全ガラス容器中に、cで得られた化合物(0.91g, 3.03mmol)及び臭化水素酸水溶液(10ml,水中48%)、及び磁気撹拌機を加えた。容器を密閉し、混合物を撹拌しながら4時間加熱した(120℃)。LC-MSにより出発物質の完全な変換を確認し、混合物を冷ました。水を加えて、混合物を2倍に希釈した。不溶性生成物を濾過により単離し、固体をフィルター上で水洗し、次いで風乾し、白色粉末として副題化合物0.74g(90%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.57(s, 1H), 8.38(s, 1H), 7.90(dd, 2H J 8.77 Hz), 7.31(t, 2H J 8.80 Hz), 7.06(d, 1H J 2.18 Hz)
e) 4-クロロ-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
圧力安全ガラス容器中に、dで得られた化合物(0.74g, 2.72mmol)及びPOCl3及び磁気撹拌機を入れた。容器を密閉し、撹拌しながら2時間加熱した(100℃)。蒸発させ、次いでメタノールでクエンチした溶液から1滴をとって、LC-MSで反応をモニターした。生成物を解析したところ、メチルエステルであった。完全な変換を観察し、揮発成分を真空除去し、黄色固体を得た。固体を乾燥1,4-ジオキサン(10ml)中に溶解し、撹拌溶液を氷浴上で冷却した。アンモニア(32%水溶液, 2ml)を加え、すぐに発熱反応が起きた。得られた混合物を5分間撹拌し、生成物が沈殿した。粗製混合物を蒸発乾固させて、固体を得た。固体に水(10ml)を加え、混合物を10分間撹拌した。不溶性生成物を濾過により単離し、フィルター上で水洗し、最後に風乾し、オフホワイト色固体として副題化合物0.67g(85%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.64(s, 1H), 8.29(s, 1H), 8.07(dd, 2H J 8.80 Hz), 7.92(bs, 1H), 7.63(bs, 1H), 7.35(t, 2H J 8.86 Hz), 7.06(d, 1H J 2.11 Hz)
圧力安全ガラス容器中に、dで得られた化合物(0.74g, 2.72mmol)及びPOCl3及び磁気撹拌機を入れた。容器を密閉し、撹拌しながら2時間加熱した(100℃)。蒸発させ、次いでメタノールでクエンチした溶液から1滴をとって、LC-MSで反応をモニターした。生成物を解析したところ、メチルエステルであった。完全な変換を観察し、揮発成分を真空除去し、黄色固体を得た。固体を乾燥1,4-ジオキサン(10ml)中に溶解し、撹拌溶液を氷浴上で冷却した。アンモニア(32%水溶液, 2ml)を加え、すぐに発熱反応が起きた。得られた混合物を5分間撹拌し、生成物が沈殿した。粗製混合物を蒸発乾固させて、固体を得た。固体に水(10ml)を加え、混合物を10分間撹拌した。不溶性生成物を濾過により単離し、フィルター上で水洗し、最後に風乾し、オフホワイト色固体として副題化合物0.67g(85%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.64(s, 1H), 8.29(s, 1H), 8.07(dd, 2H J 8.80 Hz), 7.92(bs, 1H), 7.63(bs, 1H), 7.35(t, 2H J 8.86 Hz), 7.06(d, 1H J 2.11 Hz)
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
マイクロウェーブ試料容器に、eで得られた化合物(0.05g, 0.173mmol)、2-エチルアニリン(0.10g, 0.83mmol)及びNMP(2ml)及び磁気撹拌機を加えた。容器を密閉し、マイクロウェーブ反応器中で加熱した(170℃, 40分)。得られた混合物を分析したところ、化合物eの完全な変換が示された。溶液を水及び1,4-ジオキサンで希釈し、次いで分取HPLCで精製した。純粋な画分の凍結乾燥により、表題化合物のトリフルオロ酢酸塩0.03gを得た。EtOAc及びアルカリ水溶液間に抽出し、表題化合物の中性形態を得た。白色固体0.025g(39%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.05(s, 1H), 11.09(s, 1H), 8.55(s, 1H), 8.05(bs, 1H), 7.49(dd, 2H J 8.44 Hz), 7.38(d, 1H J 7.33 Hz), 7.33-7.17(m, 6H), 5.39(d, 1H J 2.00 Hz), 2.61(q, 2H J 7.41 Hz), 1.13(t, 3H J 7.50 Hz)
マイクロウェーブ試料容器に、eで得られた化合物(0.05g, 0.173mmol)、2-エチルアニリン(0.10g, 0.83mmol)及びNMP(2ml)及び磁気撹拌機を加えた。容器を密閉し、マイクロウェーブ反応器中で加熱した(170℃, 40分)。得られた混合物を分析したところ、化合物eの完全な変換が示された。溶液を水及び1,4-ジオキサンで希釈し、次いで分取HPLCで精製した。純粋な画分の凍結乾燥により、表題化合物のトリフルオロ酢酸塩0.03gを得た。EtOAc及びアルカリ水溶液間に抽出し、表題化合物の中性形態を得た。白色固体0.025g(39%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.05(s, 1H), 11.09(s, 1H), 8.55(s, 1H), 8.05(bs, 1H), 7.49(dd, 2H J 8.44 Hz), 7.38(d, 1H J 7.33 Hz), 7.33-7.17(m, 6H), 5.39(d, 1H J 2.00 Hz), 2.61(q, 2H J 7.41 Hz), 1.13(t, 3H J 7.50 Hz)
実施例2
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
マイクロウェーブ反応容器中に、実施例1eで得られた化合物(0.10g, 0.348mmol)及び(3-アミノ-2-エチル-フェニル)-メタノール(0.104g, 0.692mmol)を加えた。この固体の混合物に、エトキシエタノール(2ml)及びピリジンヒドロクロリド(0.04g, 0.346mmol)を加えた。塩素を含む出発物質のほぼ完全な変換が観察されたときに、容器を密閉し、マイクロウェーブ反応器中で加熱した(170℃, 45分)。揮発性溶剤を真空除去し、残留物を1,4-ジオキサン(2.5ml)及び水(1.5ml)及びTFA 5滴の混合物中に溶解した。混合物を分取HPLCで精製し、純粋な画分の凍結乾燥後に白色固体0.04g(22%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.03(s, 1H), 11.14(s, 1H), 8.53(s, 1H), 8.03(bs, 1H), 7.49(dd, 2H J 8.97 Hz), 7.36(d, 1H J 7.43 Hz), 7.30(bs, 1H), 7.24-7.16(m, 3H), 7.09(d, 1H J 7.69 Hz), 5.45(d, 1H J 2.05 Hz), 5.20(t, 1H J 5.32 Hz), 4.61(d, 2H J 4.94 Hz), 2.66(q, 2H J 7.82 Hz), 1.07(t, 3H J 7.66 Hz)
APCI-MS m/z 405.3 [MH+]
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.03(s, 1H), 11.14(s, 1H), 8.53(s, 1H), 8.03(bs, 1H), 7.49(dd, 2H J 8.97 Hz), 7.36(d, 1H J 7.43 Hz), 7.30(bs, 1H), 7.24-7.16(m, 3H), 7.09(d, 1H J 7.69 Hz), 5.45(d, 1H J 2.05 Hz), 5.20(t, 1H J 5.32 Hz), 4.61(d, 2H J 4.94 Hz), 2.66(q, 2H J 7.82 Hz), 1.07(t, 3H J 7.66 Hz)
APCI-MS m/z 405.3 [MH+]
実施例3
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
10ml丸底フラスコ中で、CH2Cl2(5ml, モレキュラ−・シーブ上で乾燥した)中に実施例2で得られた化合物(0.01g, 19.3μmol)を溶解した。この溶液に、SOCl2(0.03g, 0.25mmol)及び磁気撹拌機を加えた。フラスコを密閉し、室温中で1時間撹拌し、LC-MSは塩化ベンジルへの完全な変換を示した。揮発性物質を真空除去し、残留物をNMP(1.5ml)中に溶解し、マイクロウェーブ反応容器中に移した。この溶液に2-アミノエタノール(0.03, 0.5mmol)及び磁気撹拌機を加え、混合物をマイクロウェーブ反応器中で加熱した(90℃, 15分)。得られた混合物についてのLC-MSを行い、所望の生成物への完全な変換を確認した。混合物を水で2倍容量に希釈し、TFAで酸性化し、次いで分取HPLCで精製した。純粋な画分の凍結乾燥により、表題化合物0.01g(92%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.03(s, 1H), 11.14(s, 1H), 8.54(s, 1H), 8.03(bs, 1H), 7.49(dd, 2H J 8.83 Hz), 7.34(d, 1H J 7.68 Hz), 7.30(bs, 1H), 7.23-7.16(m, 3H), 7.09(d, 1H J 7.68 Hz), 5.39(d, 1H J 1.51 Hz), 4.52(t, 1H J 5.47 Hz), 3.80(s, 2H), 3.49(q, 2H J 5.53 Hz), 2.72(q, 2H J 7.62 Hz), 2.65(t, 2H J 5.75 Hz), 1.09(t, 3H J 7.65 Hz)
APCI-MS m/z 448.3 [MH+]
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.03(s, 1H), 11.14(s, 1H), 8.54(s, 1H), 8.03(bs, 1H), 7.49(dd, 2H J 8.83 Hz), 7.34(d, 1H J 7.68 Hz), 7.30(bs, 1H), 7.23-7.16(m, 3H), 7.09(d, 1H J 7.68 Hz), 5.39(d, 1H J 1.51 Hz), 4.52(t, 1H J 5.47 Hz), 3.80(s, 2H), 3.49(q, 2H J 5.53 Hz), 2.72(q, 2H J 7.62 Hz), 2.65(t, 2H J 5.75 Hz), 1.09(t, 3H J 7.65 Hz)
APCI-MS m/z 448.3 [MH+]
実施例4
4-(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.005g(75%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 462.3 [MH+]。
4-(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 462.3 [MH+]。
実施例5
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.004g(60%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 462.3 [MH+]。
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 462.3 [MH+]。
実施例6
4-{2-エチル-3-[(S)-(2-ヒドロキシ-1-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.004g(65%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 524.3 [MH+]。
4-{2-エチル-3-[(S)-(2-ヒドロキシ-1-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 524.3 [MH+]。
実施例7
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.005g(67%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 524.3 [MH+]。
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 524.3 [MH+]。
実施例8
4-(2-エチル-3-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.003g(53%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 474.2 [MH+]。
4-(2-エチル-3-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 474.2 [MH+]。
実施例9
4-[2-エチル-3-(3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.004g(71%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 474.2 [MH+]。
4-[2-エチル-3-(3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 474.2 [MH+]。
実施例10
4-[2-エチル-3-((R)-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.003g(52%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 488.4 [MH+]。
4-[2-エチル-3-((R)-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 488.4 [MH+]。
実施例11
4-{3-[(2,3-ジヒドロキシ-プロピルアミノ)-メチル]-2-エチル-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、表題化合物0.005g(87%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 478.3 [MH+]。
4-{3-[(2,3-ジヒドロキシ-プロピルアミノ)-メチル]-2-エチル-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 478.3 [MH+]。
実施例12
4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例3の手順に従って製造し、ただし温度は110℃で、反応時間は30分で行った。合成により表題化合物0.004g(73%)を得た。
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 455.3 [MH+]。
4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
遊離アミンについて、APCI-MS m/z 455.3 [MH+]。
実施例13
4-[3-(2-エトキシ-エトキシメチル)-2-エチル-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
実施例2に記載した反応の副生成物として物質を得た。この生成物を分取HPLCにより単離した。純粋な画分を凍結乾燥し、TFA塩を黄色味がかった固体として得た。EtOAc及び1M NaOH間で抽出することにより遊離アミンを得た。有機相を乾燥し、蒸発させ、黄色固体0.035g(21%)を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.05(s, 1H), 11.17(s, 1H), 8.55(s, 1H), 8.05(bs, 1H), 7.50(dd, 2H J 8.62 Hz), 7.33(d, 1H J 7.58 Hz), 7.32(bs, 1H), 7.26-7.14(m, 4H), 5.42(d, 1H J 2.10 Hz), 4.60(s, 2H), 3.63-3.59(m, 2H), 3.55-3.51(m, 2H), 3.42(q, 2H J 6.82 Hz), 2.74-2.64(m, 2H), 1.13-1.06(m, 6H)
4-[3-(2-エトキシ-エトキシメチル)-2-エチル-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.05(s, 1H), 11.17(s, 1H), 8.55(s, 1H), 8.05(bs, 1H), 7.50(dd, 2H J 8.62 Hz), 7.33(d, 1H J 7.58 Hz), 7.32(bs, 1H), 7.26-7.14(m, 4H), 5.42(d, 1H J 2.10 Hz), 4.60(s, 2H), 3.63-3.59(m, 2H), 3.55-3.51(m, 2H), 3.42(q, 2H J 6.82 Hz), 2.74-2.64(m, 2H), 1.13-1.06(m, 6H)
実施例14
2-(4-ブロモ-フェニル)-4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
化合物を実施例1に記載した手順に従って製造し、この生成物をシリカ上で精製した(CH2Cl2:MeOH 99:1〜98:2〜97:3)。0.04gを製造した。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.10(s, 1H), 11.13(s, 1H), 8.56(s, 1H), 8.05(bs, 1H), 7.55(d, 2H J 8.88 Hz), 7.43-7.37(m, 3H), 7.33-7.23(m, 2H), 7.30(bs, 1H), 7.21(d, 1H J 7.54 Hz), 5.46(d, 1H J 2.0 Hz), 2.61(q, 2H J 7.46 Hz), 1.13(t, 3H J 7.45 Hz)
2-(4-ブロモ-フェニル)-4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.10(s, 1H), 11.13(s, 1H), 8.56(s, 1H), 8.05(bs, 1H), 7.55(d, 2H J 8.88 Hz), 7.43-7.37(m, 3H), 7.33-7.23(m, 2H), 7.30(bs, 1H), 7.21(d, 1H J 7.54 Hz), 5.46(d, 1H J 2.0 Hz), 2.61(q, 2H J 7.46 Hz), 1.13(t, 3H J 7.45 Hz)
実施例15
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
化合物を実施例1に記載した手順に従って製造し、これを実施例14の手順に従って精製し、白色固体として表題化合物0.007gを得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.04(s, 1H), 11.09(s, 1H), 8.55(s, 1H), 8.03(bs, 1H), 7.47(d, 2H J 8.19 Hz), 7.41-7.20(m, 8H), 5.44(d, 1H J 2.10 Hz), 2.61(q, 2H J 7.62 Hz), 1.14(t, 3H J 7.70)
APCI-MS m/z 357.3 [MH+]
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.04(s, 1H), 11.09(s, 1H), 8.55(s, 1H), 8.03(bs, 1H), 7.47(d, 2H J 8.19 Hz), 7.41-7.20(m, 8H), 5.44(d, 1H J 2.10 Hz), 2.61(q, 2H J 7.62 Hz), 1.14(t, 3H J 7.70)
APCI-MS m/z 357.3 [MH+]
実施例16
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
化合物を実施例2に記載した手順に従って製造した。
APCI-MS m/z 387.2 [MH+]
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
APCI-MS m/z 387.2 [MH+]
実施例17
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
表題化合物を実施例2に記載した手順に従って製造した。TFA塩についてNMRを行い、これは酸性プロトンについての他のシフトを示した。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.40(bs, 1H), 11.44(bs, 1H), 8.57(s, 1H), 8.19(bs, 1H), 7.57-7.40(m, 7H), 7.27(t, 1H J 7.68 Hz), 7.15(d, 1H J 7.70 Hz), 5.46(d, 1H J 1.90 Hz), 4.63(s, 2H), 2.71-2.60(m, 2H), 1.07(t, 3H J 7.63 Hz)
APCI-MS m/z 421.2 [MH+]
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ12.40(bs, 1H), 11.44(bs, 1H), 8.57(s, 1H), 8.19(bs, 1H), 7.57-7.40(m, 7H), 7.27(t, 1H J 7.68 Hz), 7.15(d, 1H J 7.70 Hz), 5.46(d, 1H J 1.90 Hz), 4.63(s, 2H), 2.71-2.60(m, 2H), 1.07(t, 3H J 7.63 Hz)
APCI-MS m/z 421.2 [MH+]
実施例18
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
表題化合物を実施例12の手順に従って製造した。
APCI-MS m/z 471.0 [MH+]
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミドトリフルオロ酢酸塩
APCI-MS m/z 471.0 [MH+]
実施例19
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
a) 1-ベンジル-5-ニトロ-1H-ピロール-2-カルボン酸ベンジルエステル
フラスコ中で、5-ニトロ-1H-ピロール-2-カルボン酸(0.86g, 5.51mmol)をNMP(5ml)中に溶解した。この溶液に、Cs2CO3(3.76g, 11.5mmol)及び臭化ベンジル(1.88g, 11.02mmol)及び磁気撹拌機を加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌し、TLCでモニターし、これによって出発物質の完全な変換を確認した。混合物をEtOAc(25ml)と水(25ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更にEtOAc(20ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(2x20ml)、ブライン(20ml)で洗浄した。次いで有機相を真空濃縮し、粗生成物を得、これをシリカ上で精製し、油状物として副題化合物0.52g(28%)を得、これを静置して結晶化させて白色固体を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ8.50(d, 1H J 2.0 Hz), 7.44(d, 1H J 2.0 Hz), 7.39-7.27(m, 8H), 7.19-7.14(m, 2H), 5.62(s, 2H), 5.25(s, 2H)
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
フラスコ中で、5-ニトロ-1H-ピロール-2-カルボン酸(0.86g, 5.51mmol)をNMP(5ml)中に溶解した。この溶液に、Cs2CO3(3.76g, 11.5mmol)及び臭化ベンジル(1.88g, 11.02mmol)及び磁気撹拌機を加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌し、TLCでモニターし、これによって出発物質の完全な変換を確認した。混合物をEtOAc(25ml)と水(25ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更にEtOAc(20ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(2x20ml)、ブライン(20ml)で洗浄した。次いで有機相を真空濃縮し、粗生成物を得、これをシリカ上で精製し、油状物として副題化合物0.52g(28%)を得、これを静置して結晶化させて白色固体を得た。
H-NMR(400 MHz, DMSO-d6):δ8.50(d, 1H J 2.0 Hz), 7.44(d, 1H J 2.0 Hz), 7.39-7.27(m, 8H), 7.19-7.14(m, 2H), 5.62(s, 2H), 5.25(s, 2H)
b) 2-[(1-ベンジル-5-ベンジルオキシカルボニル-1H-ピロール-2-イルアミノ)-メチレン]-マロン酸ジエチルエステル
100ml丸底フラスコ中で、aで得られた化合物(0.50g, 1.48mmol)を氷酢酸(20ml)中に溶解した。この溶液に2-エトキシメチレンマロン酸ジエチルエステル(0.32g, 1.48mmol)及び鉄粉末(1.5g, 26.8mmol)を加えた。フラスコを密閉し、室温で一晩撹拌した。これにより白色沈殿を含む赤みがかった溶液を得た。この懸濁液をEtOAc(200ml)と水(150ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更にEtOAc(150ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(2x100ml)及びブライン(50ml)で洗浄した。有機溶液を真空濃縮し、油状物を得た。該油状物をシリカ上で精製し(ヘプタン:EtOAc 7:1〜5:1)、油状物として副題化合物0.38g(54%)を得、これを静置して結晶化させて黄色固体を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.91(d, 1H J 13.2 Hz), 8.12(d, 1H J 12.9 Hz), 7.41-7.23(m, 8H), 7.14-7.08(m, 3H), 6.02(d, 1H J 4.35 Hz), 5.65(s, 2H), 5.27(s, 2H), 4.25(q, 2H J 7.22 Hz), 4.21(q, 2H J 7.20), 1.33(t, 3H J 7.20 Hz), 1.29(t, 3H J 7.20)
100ml丸底フラスコ中で、aで得られた化合物(0.50g, 1.48mmol)を氷酢酸(20ml)中に溶解した。この溶液に2-エトキシメチレンマロン酸ジエチルエステル(0.32g, 1.48mmol)及び鉄粉末(1.5g, 26.8mmol)を加えた。フラスコを密閉し、室温で一晩撹拌した。これにより白色沈殿を含む赤みがかった溶液を得た。この懸濁液をEtOAc(200ml)と水(150ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更にEtOAc(150ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(2x100ml)及びブライン(50ml)で洗浄した。有機溶液を真空濃縮し、油状物を得た。該油状物をシリカ上で精製し(ヘプタン:EtOAc 7:1〜5:1)、油状物として副題化合物0.38g(54%)を得、これを静置して結晶化させて黄色固体を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.91(d, 1H J 13.2 Hz), 8.12(d, 1H J 12.9 Hz), 7.41-7.23(m, 8H), 7.14-7.08(m, 3H), 6.02(d, 1H J 4.35 Hz), 5.65(s, 2H), 5.27(s, 2H), 4.25(q, 2H J 7.22 Hz), 4.21(q, 2H J 7.20), 1.33(t, 3H J 7.20 Hz), 1.29(t, 3H J 7.20)
c) 2-[(1-ベンジル-5-カルボキシ-1H-ピロール-2-イルアミノ)-メチレン]-マロン酸ジエチルエステル
フラスコ中で、bで得られた化合物(0.35g, 0.74mmol)をエタノール(25ml, 99.5%)中に溶解した。この溶液にPd触媒(0.08g, チャコール上10%Pd)を加えた。物質を、標準大気圧下で室温中、1時間水素化し、LC-MSはベンジルエステルの完全な分解を示した。Celite(R)を通して濾過して触媒を除去し、濾液を蒸発させて、黄色固体として副題化合物を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.99(d, 1H J 13.2 Hz), 8.15(d, 1H J 13.2 Hz), 7.36-7.25(m, 3H), 7.20-7.14(m, 3H), 6.07(d, 1H J 4.21 Hz), 5.66(s, 2H), 4.27(q, 2H J 7.4 Hz), 4.23(q, 2H J 7.4 Hz), 1.35(t, 3H J 7.1 Hz), 1.31(t, 3H J 7.1 Hz)
フラスコ中で、bで得られた化合物(0.35g, 0.74mmol)をエタノール(25ml, 99.5%)中に溶解した。この溶液にPd触媒(0.08g, チャコール上10%Pd)を加えた。物質を、標準大気圧下で室温中、1時間水素化し、LC-MSはベンジルエステルの完全な分解を示した。Celite(R)を通して濾過して触媒を除去し、濾液を蒸発させて、黄色固体として副題化合物を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.99(d, 1H J 13.2 Hz), 8.15(d, 1H J 13.2 Hz), 7.36-7.25(m, 3H), 7.20-7.14(m, 3H), 6.07(d, 1H J 4.21 Hz), 5.66(s, 2H), 4.27(q, 2H J 7.4 Hz), 4.23(q, 2H J 7.4 Hz), 1.35(t, 3H J 7.1 Hz), 1.31(t, 3H J 7.1 Hz)
d) 1-ベンジル-4-ヒドロキシ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸エチルエステル
バイアル(10ml)中に、cで得られた化合物(0.32g, 0.83mmol)及びジフェニルメタン(3ml)及び磁気撹拌機を加えた。開放バイアルを撹拌しながら10分間、240℃に加熱し、最初の1〜2分の間にガスの発生(C02, 脱炭酸反応)が観察された。10分加熱した後、混合物を冷ました。LC-MSにより、出発物質が正確な質量を有する化合物に変換したことを確認した。粗製溶液をCHCl3(5ml)で希釈し、シリカカラム上に付し、ヘプタン:EtOAc 6:1で溶離させて、黄色味がかった固体として副題化合物0.15(64%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ11.87(s, 1H), 8.79(s, 1H), 7.35-7.25(m, 3H), 7.24-7.19(m, 2H), 7.05(d, 1H J 3.60 Hz), 6.70(d, 1H J 3.60), 5.49(s, 2H), 4.47(q, 2H J 7.12 Hz), 1.45(t, 3H J 7.12 Hz)
バイアル(10ml)中に、cで得られた化合物(0.32g, 0.83mmol)及びジフェニルメタン(3ml)及び磁気撹拌機を加えた。開放バイアルを撹拌しながら10分間、240℃に加熱し、最初の1〜2分の間にガスの発生(C02, 脱炭酸反応)が観察された。10分加熱した後、混合物を冷ました。LC-MSにより、出発物質が正確な質量を有する化合物に変換したことを確認した。粗製溶液をCHCl3(5ml)で希釈し、シリカカラム上に付し、ヘプタン:EtOAc 6:1で溶離させて、黄色味がかった固体として副題化合物0.15(64%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ11.87(s, 1H), 8.79(s, 1H), 7.35-7.25(m, 3H), 7.24-7.19(m, 2H), 7.05(d, 1H J 3.60 Hz), 6.70(d, 1H J 3.60), 5.49(s, 2H), 4.47(q, 2H J 7.12 Hz), 1.45(t, 3H J 7.12 Hz)
e) 1-ベンジル-4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
フラスコ中で、dで得られた化合物(0.42g, 1.4mmol)をTHF(7ml)中に溶解した。この溶液に2M NaOH(7ml, 14mmol)及び水(7ml)を加えた。混合物を撹拌しながら加熱し(60℃)、LC-MSによりモニターした。反応の完了を観察したときに、混合物を冷まし、THFを真空除去した。残留物の水溶液を、1M H2SO4(8ml)を添加することによって酸性化し、カルボン酸が沈殿した。物質を濾過により回収し、フィルター上で洗浄し、最後にフィルターを通して空気流により乾燥し、酸0.35g(93%)を得た。
該酸を、SOCl2(15ml)及びDMF(10滴)と共に丸底フラスコに加えた。実施例1eに記載したものと同様の方法で、フラスコを密閉し、室温で撹拌し、LC-MSでモニターした。反応の完了を観察したときに、揮発性物質を真空除去し、中間体の固体を得、これを1,4-ジオキサン(15ml, シーブ上で乾燥した)中に溶解し、アンモニア(5ml, 25%水中)を添加することによってクエンチした。混合物を室温中で5分間撹拌し、次いで揮発性物質を真空除去し、白色固体を得た。固体をガラスフィルター上で水洗し、次いで風乾し、白色固体として副題化合物0.29g(73%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ8.84(s, 1H), 7.36-7.29(m, 4H), 7.25-7.21(m, 2H), 6.68(d, 1H J 3.56 Hz), 6.53(bs, 1H), 5.95(bs, 1H), 5.53(s, 2H)
フラスコ中で、dで得られた化合物(0.42g, 1.4mmol)をTHF(7ml)中に溶解した。この溶液に2M NaOH(7ml, 14mmol)及び水(7ml)を加えた。混合物を撹拌しながら加熱し(60℃)、LC-MSによりモニターした。反応の完了を観察したときに、混合物を冷まし、THFを真空除去した。残留物の水溶液を、1M H2SO4(8ml)を添加することによって酸性化し、カルボン酸が沈殿した。物質を濾過により回収し、フィルター上で洗浄し、最後にフィルターを通して空気流により乾燥し、酸0.35g(93%)を得た。
該酸を、SOCl2(15ml)及びDMF(10滴)と共に丸底フラスコに加えた。実施例1eに記載したものと同様の方法で、フラスコを密閉し、室温で撹拌し、LC-MSでモニターした。反応の完了を観察したときに、揮発性物質を真空除去し、中間体の固体を得、これを1,4-ジオキサン(15ml, シーブ上で乾燥した)中に溶解し、アンモニア(5ml, 25%水中)を添加することによってクエンチした。混合物を室温中で5分間撹拌し、次いで揮発性物質を真空除去し、白色固体を得た。固体をガラスフィルター上で水洗し、次いで風乾し、白色固体として副題化合物0.29g(73%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ8.84(s, 1H), 7.36-7.29(m, 4H), 7.25-7.21(m, 2H), 6.68(d, 1H J 3.56 Hz), 6.53(bs, 1H), 5.95(bs, 1H), 5.53(s, 2H)
f) 1-ベンジル-4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸
アミド
バイアル中で、eで得られた化合物(0.095g, 0.33mmol)をNMP(2ml)中に溶解した。この溶液に2-エチルアニリン(0.16g, 1.3mmol)及びp-トルエンスルホン酸(1 mg)、磁気撹拌機を加えた。バイアルを密閉し、一晩撹拌しながら加熱し(160℃)、これにより、出発物質の完全な変換が得られた。次いで、混合物を冷まし、EtOAc(25ml)と水(25ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更に EtOAc(15ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(2x20ml)及びブライン(15ml)で洗浄した。有機相を真空濃縮し、残留物をシリカ(CH2Cl2:MeOH 97:3)で精製し、ほぼ白色の固体0.06g(50%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.95(s, 1H), 8.63(s, 1H), 7.36-7.16(m, 9H), 6.64(d, 1H, J 3.75 Hz), 6.04(bs, 2H), 5.45(s, 2H), 5.20(d, 1H J 3.67 Hz), 2.67(q, 2H, J 7.85 Hz), 1.19(t, 3H, J 7.85 Hz)
アミド
バイアル中で、eで得られた化合物(0.095g, 0.33mmol)をNMP(2ml)中に溶解した。この溶液に2-エチルアニリン(0.16g, 1.3mmol)及びp-トルエンスルホン酸(1 mg)、磁気撹拌機を加えた。バイアルを密閉し、一晩撹拌しながら加熱し(160℃)、これにより、出発物質の完全な変換が得られた。次いで、混合物を冷まし、EtOAc(25ml)と水(25ml)との間に分配した。有機相を回収し、水相を更に EtOAc(15ml)で1回抽出した。合一した有機相を水(2x20ml)及びブライン(15ml)で洗浄した。有機相を真空濃縮し、残留物をシリカ(CH2Cl2:MeOH 97:3)で精製し、ほぼ白色の固体0.06g(50%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.95(s, 1H), 8.63(s, 1H), 7.36-7.16(m, 9H), 6.64(d, 1H, J 3.75 Hz), 6.04(bs, 2H), 5.45(s, 2H), 5.20(d, 1H J 3.67 Hz), 2.67(q, 2H, J 7.85 Hz), 1.19(t, 3H, J 7.85 Hz)
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
ドライアイス/エタノール浴中で冷却したフラスコ中で、アンモニア(気体)を液化して、容積を約15mlにした。この冷却液にナトリウム(15 mg, 0.6mmol)を加え、暗青色の液体を得た。これを不活性雰囲気下で10分間放置した。この液体に、fで得られた化合物(0.01g, 20μmol)を加え、混合物を15分間放置し、NH4Clを添加することによって、反応混合物をクエンチし、冷却浴を外し、溶液を室温で反応させた。残留物をEtOAc(20ml)及び水(15ml)の中に取り上げた。有機相を回収し、水(10ml)及びブライン(10ml)で洗浄し、次いで真空濃縮した。残留物をシリカ上で精製し(CH2Cl2:MeOH 97:3)、生成物を溶離させた。この合成の結果、黄色味がかった固体として表題化合物0.005g(89%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.80(s, 1H), 10.18(bs, 1H), 8.56(s, 1H), 7.38-7.31(m, 2H), 7.26-7.21(m, 2H), 6.73(d, 1H J 3.67 Hz), 6.24(bs, 2H), 5.18(d, 1H J 3.62 Hz), 2.64(q, 2H J 7.64 Hz), 1.17(t, 3H J 7.60 Hz)
ドライアイス/エタノール浴中で冷却したフラスコ中で、アンモニア(気体)を液化して、容積を約15mlにした。この冷却液にナトリウム(15 mg, 0.6mmol)を加え、暗青色の液体を得た。これを不活性雰囲気下で10分間放置した。この液体に、fで得られた化合物(0.01g, 20μmol)を加え、混合物を15分間放置し、NH4Clを添加することによって、反応混合物をクエンチし、冷却浴を外し、溶液を室温で反応させた。残留物をEtOAc(20ml)及び水(15ml)の中に取り上げた。有機相を回収し、水(10ml)及びブライン(10ml)で洗浄し、次いで真空濃縮した。残留物をシリカ上で精製し(CH2Cl2:MeOH 97:3)、生成物を溶離させた。この合成の結果、黄色味がかった固体として表題化合物0.005g(89%)を得た。
H-NMR(400 MHz, CDCl3):δ10.80(s, 1H), 10.18(bs, 1H), 8.56(s, 1H), 7.38-7.31(m, 2H), 7.26-7.21(m, 2H), 6.73(d, 1H J 3.67 Hz), 6.24(bs, 2H), 5.18(d, 1H J 3.62 Hz), 2.64(q, 2H J 7.64 Hz), 1.17(t, 3H J 7.60 Hz)
薬理学的データ
JAK3 HTRFアッセイ
JAK3キナーゼアッセイは、GroEL/Sを有するE.Coli中で共発現させ、グルタチオンセファロース上のアフィニティー・クロマトグラフィーによって精製した融合タンパク質(グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)に融合したJak3キナーゼドメイン)を使用した。酵素を10mM Tris-HCl、150mM NaCl、5%マンニトール、2mM 2-メルカプトエタノール及び30%グリセロール中に希釈した。キナーゼ反応の基質は、2μMで使用されるJAK3の自己リン酸化部位のビオチン化ペプチド(ビオチン-LPDKDYYVVREPG)であった。アッセイ条件は以下のとおり:JAK3、化合物及び基質を25mM Trizma塩基、5mM MgCl2、5mM MnCl2、0.05% TritonX-100及び2μM ATP中で45分間、RTでインキュベートした。反応容積は20μMであった。停止溶液を終濃度100μM EDTAで加えた。最後に0.065mg/ml PT66-K及び10.42μM SA-XL665を、50mM Hepes、0.5M KF及び0.1% BSA中に加えた。プレートを、インキュベーションの60分後にDiscovery機器中で読み取った。
実施例の化合物のIC50は25μM未満であった。
JAK3 HTRFアッセイ
JAK3キナーゼアッセイは、GroEL/Sを有するE.Coli中で共発現させ、グルタチオンセファロース上のアフィニティー・クロマトグラフィーによって精製した融合タンパク質(グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)に融合したJak3キナーゼドメイン)を使用した。酵素を10mM Tris-HCl、150mM NaCl、5%マンニトール、2mM 2-メルカプトエタノール及び30%グリセロール中に希釈した。キナーゼ反応の基質は、2μMで使用されるJAK3の自己リン酸化部位のビオチン化ペプチド(ビオチン-LPDKDYYVVREPG)であった。アッセイ条件は以下のとおり:JAK3、化合物及び基質を25mM Trizma塩基、5mM MgCl2、5mM MnCl2、0.05% TritonX-100及び2μM ATP中で45分間、RTでインキュベートした。反応容積は20μMであった。停止溶液を終濃度100μM EDTAで加えた。最後に0.065mg/ml PT66-K及び10.42μM SA-XL665を、50mM Hepes、0.5M KF及び0.1% BSA中に加えた。プレートを、インキュベーションの60分後にDiscovery機器中で読み取った。
実施例の化合物のIC50は25μM未満であった。
Claims (11)
- 式(I):
式中:
Arはフェニルであって、これは場合によりハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、C1-C8アルキル(それ自体が、場合により1又はそれ以上のヒドロキシ若しくはシアノ基又はフッ素原子で置換される)、CH2-R2;CH2O(CH2)nOC1-6アルキル、C1-C8アルキル-NR3-R4から選択される1又はそれ以上の基で置換されることができ;
R2は窒素、酸素及び硫黄から選択される1個又は2個のヘテロ原子を含む5〜7員の飽和環、アリール基、又は窒素、酸素及び硫黄から選択される1〜3個のヘテロ原子を含む5〜7員のヘテロアリール基であり、これらはそれぞれ、場合によりヒドロキシル又はヒドロキシメチルから選択される1又はそれ以上の置換基で置換されることができ;
R3は水素又はC1-6アルキルであり、そしてR4は場合によりヒドロキシル又はフェニルから選択される1又はそれ以上の基で置換されるC1-6アルキルであり、
nは1〜4であり;
R1は水素であるか、又は場合によりハロゲン、C1-C8アルコキシ、C1-C8チオアルキル若しくはC1-C8アルキルで置換されるフェニルである。 - R1が水素であるか、又は場合によりハロゲン、特にフルオロ若しくはブロモで置換されるフェニルである、請求項1に記載の化合物。
- Arがフェニル又は基CH2R2であり、ここでR2はピロリジン、モルホリン又はイミダゾールであって、これらはそれぞれ場合により請求項1において定義したように置換される、請求項1又は2に記載の化合物。
- Arが基CH2R2[ここでR2はピロリジン、モルホリン又はイミダゾールであって、これらはそれぞれ場合によりヒドロキシル又はヒドロキシメチルで置換される]、CH2NR3-R4[ここでR3は水素又はメチルであり、そしてR4はCH2CH2OH、CH2(CH3)CH2OH、CH2(フェニル)CH2OH、CH2CH2(OH)フェニル、CH2CH2(OH)CH2OH又はCH2OCH2CH2OCH2OHである]であるか、又はArが場合により1又はそれ以上のエチル又はヒドロキシメチル基で置換されるフェニルである、請求項1又は2記載の化合物。
- Ar基がC1-C8アルキル、及びヒドロキシ基で置換された、より好ましくはヒドロキシメチルで置換されたC1-C8アルキルで置換されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
- 以下の請求項1記載の化合物又は医薬として許容し得るその塩:
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロフェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-{[(2-ヒドロキシ-エチル)-メチル-アミノ]-メチル}-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(S)-(2-ヒドロキシ-1-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{2-エチル-3-[(2-ヒドロキシ-2-フェニル-エチルアミノ)-メチル]-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-モルホリン-4-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[2-エチル-3-(3-ヒドロキシ-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[2-エチル-3-((R)-2-ヒドロキシメチル-ピロリジン-1-イルメチル)-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-{3-[(2,3-ジヒドロキシ-プロピルアミノ)-メチル]-2-エチル-フェニルアミノ}-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-[3-(2-エトキシ-エトキシメチル)-2-エチル-フェニルアミノ]-2-(4-フルオロ-フェニル)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-ブロモ-フェニル)-4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-2-フェニル-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-ヒドロキシメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
2-(4-クロロ-フェニル)-4-(2-エチル-3-イミダゾール-1-イルメチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド
4-(2-エチル-フェニルアミノ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-カルボン酸アミド。 - 治療に使用される請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
- 式(I)の化合物又は医薬として許容し得るその塩を医薬として許容し得る担体と共に含む医薬組成物。
- JAK3が介在する疾患又は症状の治療が必要な患者に請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物又は医薬として許容し得るその塩を投与することを含む、JAK3が介在する疾患又は症状の治療方法。
- 疾患又は症状が喘息、宿主対移植片拒絶反応/移植又はリウマチ様関節炎である、請求項9に記載の方法。
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