JP2006519313A - 海水装置に使用する2相ステンレス鋼 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ステンレス鋼に関し、さらに具体的には良好な組織安定性と熱間加工性とが組み合わされたフェライト−オーステナイト母層と高耐食性を有する2相ステンレス鋼に関する。特に、2相ステンレス鋼は、容積で40〜65%のフェライト相と良くバランスした化学組成とを有し、このことが、以前可能であることが分かっていることよりもさらに、塩化物含有環境の用途に適切な材料耐食性を与える。本発明にしたがう材料は、それらの高合金含有量を考慮すると、特別に良好な加工性特に熱間加工性を有し、それによって棒、溶接管及び非溶接管のようなパイプ、溶接材、例えばフランジ及び継手のような構造部品の製造に用いるために非常に適切である。これらの目的は、本発明にしたがう2相ステンレス鋼に適合し、この2相ステンレス鋼は、Cを0以上最大0.03、Siを最大0.5、Mnを0〜3.0、Crを24.0〜30.0、Niを4.9〜10.0、Moを3.0〜5.0、窒素を0.28〜0.5、Bを0〜0.0030、Sを最大0.010まで、Coを0〜3.5、Wを0〜3.0%、Cuを0〜2.0、Ruを0〜0.3、Alを0〜0.03、Caを0〜0.010%、不可避的汚染物と残部Feを含有する。

Description

発明の技術分野
本発明はステンレス鋼に関し、さらに具体的にはフェライト−オーステナイト母相と高耐食性とを有し、良好な組織安定性と熱間加工性とが組み合わされた2相ステンレス鋼に関し、特に2相ステンレス鋼は、40〜65vol%のフェライト含有量と、以前から可能であることが分かっていたよりもさらに塩化物含有環境の用途にさらに適切な材料耐食性を与える良くバランスした化学組成と、を有する。
発明の背景
海での油生産においては、穴が海底から油層まで掘り下げられる。原油の流れの制御のため、さらにこの原油を使用可能な製品または半製品に処理して精製する装置への輸送のため、海底に装置が配備される。海底のこの装置には、その他のものの中で採掘、圧力及び流速などを制御する弁、及び化学物質を油田に注入可能にするパイプ継手がある。さらに、原油が凝固して製造パイプの中で望ましくない停止を避ける目的で、注入のためにメタノールが使用される。
海底での装置の弁及び継手は、水上または陸上のプラットホーム、製造船及び他の装置から流体制御及び電気制御される。供給コードパイプいわゆる供給パイプラインが、海底の装置で案内される装置に連結される。例えば種々の採掘位置の二つの冠水装置の間の、海底にある供給パイプラインの一部は、海の動きで比較的わずかな同じ程度の影響を受けるので、静止供給パイプラインと呼ばれる。海底と水上との間に配置される供給パイプラインの一部は、動的供給パイプラインと呼ばれ、水中及び陸上の動きによって大きく範囲まで影響される。このような動きの例は、水中の流れ、プラットホーム及び製造船の動きと同じの波の動きである。
供給パイプラインのパイプに科せられる要求は、腐食性質と機械的性質に最も関連する。このパイプ材料は、パイプの外側面を取り囲む海水に耐食性である必要がある。海水がステンレス鋼に非常に腐食影響を及ぼすので、この性質が最も重要ことであるとみなされる。さらにその上に、この材料は、油田に注入される可能性のある腐食溶液に対して高耐食性を有する必要がある。この材料は液体を汚染することなく圧力液体と共存できる。起こりうる汚染は、非常に悪い海底で制御装置のサービス機能に影響するだろう。
使用されるパイプ材料の機械的性質は、油田内に注入を意図する腐食溶液に対して高耐食性を有することが必要である。油製造の状況から考慮すると、深さは供給パイプラインの動的部分が一般的に長くなりそれによって重くなる。この重量はプラットホームまたは浮遊する製造船によって支えられる。実際に、所定形態を備える供給パイプラインの重量を減少させるために二つの方法がある。それは、より軽い材料を選択するか、または同一密度であるが高い引張強度減と極限引張強度を有する材料を選択することである。高い強度を有する材料を選択することによって、薄い壁を有するパイプを使用することができ、それによって供給パイプラインの全質量が減少される。より深い採掘現場での海では、供給パイプラインの装置長さ当たりの全重量が最も重要となる。
最近の数年間、耐食金属材料を使用される環境が激しい責務となる場合、その材料の耐食性質ならびにそれらの機械的性質についての要求が増加している。このような用途に以前から使用された例えばフェライト鋼のようなこれまで用いられてきた鋼の代わりとして確立された2相合金のような、ニッケル其合金、またはその他の高合金鋼はこの開発からは除かれる。
さらにその上、供給パイプラインのパイプ市場における最近の開発は、材料の性能についての要求がさらに増加している。強度及び耐食性に関してこれまでなされてきた要求は、合金を存在させることにより満足させることが可能であった。供給パイプラインとってこの構成材料でなされる新しい要求は、しかしながら耐食性についてかなり厳しい要求を意味し、温水器の水で予想されるプラントのためならびに供給パイプラインのプロセス溶液のために高温度となる。達成される新しい要求は、70〜80℃の海水中で隙間腐食に対する耐性を備える必要があることを含む。今日の構成材料は、腐食に対して十分な信頼性を備えるこれらの要求を満たさない。それは解決されなければ成らない課題である。しかしながら、これまでに評価されてきたすべての実行可能な合金は弱点を備えていた。強度の増加と良好な組織安定性のような別の要求も満足する塩化物誘起腐食に大きな耐性を有する合金は、一方で、供給パイプラインのパイプになされる新しい要求を備えることに大きな可能性を意味する。
塩化物含有環境における耐食性について認められている測定は、いわゆる孔食評価法(省略してPRE)であり、次のように定義される。
PRE=%Cr+3.3%Mo+16%N
各元素のパーセント数字はwt%を示す。
より大きな数値は、特に局部腐食に対して優れた耐食性を示す。この特性に影響する主要合金元素は、上式にしたがい、Cr、Mo及びNである。このような等級の鋼の例は、EP0220141号に示され、これはこの参照によってこの記載に含まれる。この鋼等級は、SAF2507(UNS S32750)の商標登録を含み、実質的に高含有量のCr、Mo及びNで合金化される。すなわち、塩化物環境において上述するすべての良好な耐食性を備えるこの特性について開発される。最近、元素Cu及びWについても塩化物環境中の鋼の耐食性の追加の最適化のための効果的な合金化添加物になることが分かった。この場合、元素WはMo部分の代替物として使用され、例えば、それぞれ2.0%及び0.7%のWを含有する市販合金DP3W(UNS S39274)またはZeron100のようにする。後者は、0.7%のCuも含有し、酸性の環境における合金耐食性を増加させる目的を備える。
タングステンの追加は、耐食性についての更なる改良目安と、それによる合金の耐食性に及ぼすMo及びWの影響力の関係を明確にするPRE式によりPREW式とが、導かれる。すなわち、
PREW=%Cr+3.3(%Mo+0.5%W)+16%N
これは、EP0545753に記載するように、例えば、一般的に改良された腐食特性を有する2相ステンレス鋼に関する。
上記の鋼等級はPRE数を有し、計算方法に関りなく、それは40以上であるが、PRE数は約43に制限されるには、高い値は合金が劣った組織安定性を備えるためである。高い程度の合金化は、金属間化合物相に析出の危険を増加させ、そのために、2相鋼の合金化レベルは、計算方法に関りなく、最大約43付近のPRE値を達成するために制限するものと見なされる。
塩化物環境において良好な耐食性を有する合金SAF2906は、EP0708845に示される組成を示すものである。例えば、この合金は、SAF2507と比較すると高含有量のCr及びNによって特徴付けされ、粒間腐食及びカルバミン酸アンモニウム中の腐食に対する耐性が特に重要である環境においての使用に対して特に適切であることが判明したが、しかしこの合金は塩化物含有環境においても高い耐食性をも有する。
この合金は塩化物環境において合金UNS S32750に相当する耐食性を有し、しかし同時に引っ張りのRp0.2においてさらに高い降伏点を有する。このことは、低重量の供給パイプラインを得ることができるので、この合金は、供給パイプレイン材料であるUNS S32750と比較すると利点を有する。しかしながら、耐食性は、UNS S32750と比較すると改良されないが、このことは、将来のプラントにおいてさらに高温にさらされる供給パイプラインのパイプおいてはかなりの制限がされることを意味する。
合金19D(UNS S32001)は、19.5〜21.5%のCrと、0.05〜0.17%のNと、最大0.6%のMoとの化学組成によって特徴付けられた2相合金である。この合金は約22のPRE数を有するので、供給パイプラインのような海水適用においては不適切である。したがって、この合金においては充分な耐食性を達成するために、陰極性保護膜を供給パイプラインのパイプの外側表面に亜鉛層の形で添付する必要がある。この亜鉛層が消耗し或いは大きく表面が損傷したときは、腐食保護膜が損傷し最初の腐食進行が発生し、これは高価な修繕及び終結することを意味する。
上述した合金が抱える課題は、すべてが高いPRE数を有し、この鋼に硬くて脆い金属間化合物の析出物の出現であり、特に熱処理後例えば後加工工程の際の溶接時のシグマ相のようなものである。これは加工性の悪い材料となり、最終的に悪い耐食性となる。
良好な耐食性を有する他の群の合金はオーステナイト鋼であり、高Ni含有量と組み合わせ高含有量のCr、Mo及びNの添加によって可能となった55以下のPREを有する。この合金は供給パイプラインの新しい厳しい腐食条件に非常に良好に作用する。同種の合金の欠点は、2相合金よりかなり低い降伏点を有し、さらにその上に、高価な合金化元素である高いパーセンテージのNiが理由で製造するためにはかなり高価となることである。塩化物環境で良好な耐性を有するオーステナイトの例は、約55のPRE数を有するUNS S32654と、約45のPRE数を有するUNS S3465とである。しかしながら、これらはあまりにも低い強度を有し、且つ供給パイプラインのパイプの実際の代替品とするためには価格が高い。
さらに、その他のもの中で2相ステンレス鋼の局部耐食性を改良するために、材料の組織安定性と加工性を損なうことなく、PRE値の増加が、フェライト相及びオーステナイト相の双方において必要である。この2相の化学組成が活性合金化成分に関して等価で無いならば、これらの相の1相が、孔食及び隙間腐食に対してさらに影響されやすくなる。すなわち、さらに影響されやすい相がこの合金の耐性を制御し、一方組織安定性は高い合金化層によって制御される。
供給パイプラインの将来のパイプに対する必要条件を満たす必要のある合金を製造するための要求を、この状況を含んで市場に存在する種々の最良の代替合金とともに、表1に要約する。存在するすべての合金は、少なくとも1点で供給パイプラインのパイプに備わる新しい厄介な要求に適合しない。
表1
性質 要求 UNS S32750 UNS S32906 UNS S32654 UNS S32001
本発明の合金
PRE 最小46 42.5 42 55 22
引張Rp0.2の 720 550 650 430 450
降伏点(N/mm2)
孔食CPT:℃ >90℃ 50 50 >95 <20
隙間腐食 60℃ 35 35 60 <20
CCT:℃
組織安定性 最大0.5% 良 良 良 良
のσ相
製造 従来技術で 良 良 良 良
溶接可
発明の要約
したがって、本発明の目的は、改良された機械的性質と組み合わせされた高い耐食性を有するとともに、一般的な腐食及び例えば塩化物含有環境のような局部腐食に対して要求される高い耐性が要求される環境での使用が最も適していて、良好な機械的性質を有する2相ステンレス合金を提供することである。
さらに、本発明の目的は、90℃好ましくは95℃以上の臨界孔食温度(以後CPTと省略する)と、6%FeCl3の中で少なくとも60℃の臨界隙間腐食温度(以後CCTと省略する)と、を有する2相ステンレス鋼を提供する。
さらに、本発明の目的は、室温で少なくとも100ジュールの耐衝撃性と、少なくとも720N/mm2のRp0.2引張りにおける降伏点と、室温で少なくとも24%の引張試験の伸びを有する合金を提供する。
本発明にしたがう材料は、それらの高合金成分を考慮して、特別に良好な加工性特に熱間加工性を有し、それによって、例えば、棒、溶接及び継ぎ目なしのようなパイプ、溶接材料、例えばフランジ及び継手のような構造部品の製造に使用するのに非常に適している。
これらの目的は、本発明にしたう2相ステンレス鋼によって満足され、それらは重量%で、
C:0を越え最大0.03%
Si:最大0.5%
Mn:0〜3.0%
Cr:24.0〜30.0%
Ni:4.9〜10.0%
Mo:3.0〜5.0%
N:0.28〜0.5%
B:0〜0.0030%
S:最大0.010%
Co:0〜3.5%
W:0〜3.0%
Cu:0〜2.0%
Ru:0〜0.3%
Al:0〜0.03%
Ca:0〜0.010%
且つ不可避的不純物とFeからなる残部を有する。
本発明の詳細
系統的な改良作業が驚くべきことを示した。すなわち、良好に釣り合わされた元素Cr、Mo、Ni、N、Mn及びCoによって、フェライト及びオーステナイト中に最適に分布した元素を得ることができ、材料中に無視しうる程度のシグマ相のみを有する優れた耐食性材料を可能にする。またこの材料は、溶接無しのパイプ対して押し出し加工が可能である良好な加工性が得られる。良好な組織安定性とともに高耐食性との組み合わせを得るために、この材料においては非常に狭い組み合わせが必要である。したがって、本発明の合金は、重量%で次の組成を有する。
C:0を越え最大0.03%
Si:最大0.5%
Mn:0〜3.0%
Cr:24.0〜30.0%
Ni:4.9〜10.0%
Mo:3.0〜5.0%
N:0.28〜0.5%
B:0〜0.0030%
S:最大0.010%
Co:0〜3.5%
W:0〜3.0%
Cu:0〜2.0%
Ru:0〜0.3%
Al:0〜0.03%
Ca:0〜0.010%
且つ通常の不純物と添加物とFeとからなる残部を有し、フェライト含有量が40〜65Vol%である。
合金化元素の影響を次に記載する。
炭素(C)はフェライト及びオーステナイトの双方において溶解度が制限される。この制限された溶解度は、クロム炭化物の析出の危険を意味し、したがって、この含有量は0.03wt%を越えるべきでなく、好ましくは0.02wt%を越えるべきでない。
ケイ素(Si)は、鋼の製造において脱酸材として用いられ、製造及び溶接の際に流動性を増加させる。しかしながらあまり高いSi含有量は、好ましくない金属間化合物相の析出をもたらし、そのために、この含有量は、最大0.5wt%好ましくは最大0.3wt%に制限すべきである。
マンガン(Mn)は、材料中のN溶解度を増加させるために添加される。しかしながら、Mnだけが、課題となっているこのタイプの合金中のN溶解度について制限された影響力を有する。代わりに、この溶解度に大きな影響力を有する他の元素がある。さらにその上に、高含有量の硫黄と組み合わされたMnは、孔食の初期スポットとして作用する硫化マンガンの形成をもたらすであろう。したがって、Mn含有量は、0〜3.0wt%好ましくは0.5〜1.2wt%に制限する必要がある。
クロム(Cr)は、主な腐食形式についての耐性を改良するために非常に効果的な元素である。さらにその上に、高クロム含有量は、非常に良好なN溶解度をこの材料に与えることが判明した。すなわち、耐食性を改良するために可能な限り多いCr含有量を維持することが望ましい。非常に好ましい耐食性の値については、クロム含有量を少なくとも24.0wt%好ましくは27.0〜29.0wt%にする必要がある。しかしながら、高Cr含有量は、金属間化合物の析出する危険を増加させ、そのためにクロム含有量は最大30.0wt%までに制限しなければならない。
ニッケル(Ni)は、オーステナイト安定化元素として使用され、望ましいフェライト含有量を達成するために、適切な含有量で添加される。フェライトが40〜65vol%の間にあるオーステナイト相とフェライト相との望ましい関係を達成するために、4.9〜10.0wt%のニッケル添加が必要であり、好ましくは4.9〜9.0wt%特に6.0〜9.0wt%である。
モリブデン(Mo)は、塩化物環境において並びに好ましくは還元性の酸中での耐食性を改良する効果的な元素である。含有量の多いCrと組み合わせたあまりにも高含有量のMoは、金属間化合物の析出の危険が増加することを意味する。本発明にしたがうMo含有量は、3.0〜5.0wt%好ましくは3.6〜4.9wt%具体的には4.4〜4.9wt%の間にすべきである。
窒素(N)は、材料の耐食性、組織安定性、並びに強度を増加させる非常に効果的な元素である。さらにその上に、高含有量のNは、溶接後のオーステナイトの再形成を促進し、これが溶接接合部に良好な性質を与える。Nで良好な効果を得るために、少なくとも0.28wt%のNを添加する必要がある。高N含有量では、特にクロム含有量が同じくい高い場合には、窒化クロム析出の危険が増加する。さらにその上に、高N含有量は、ポロシティー(気孔)の危険が、限度を越えているチャージ中のNの溶解度によって増加することを意味する。そのため、Nの含有量は、最大0.5wt%までに制限し、好ましくは添加されるNの重量で0.35〜0.45にする。
あまり多いクロムならびに窒素の含有量は、CrNの析出を生じるが、特に加熱処理例えば溶接時に材料の性質を劣化させるので、この析出は避けるべきである。
ボロン(B)は、材料の熱間加工性を増加させるために添加する。あまり多いボロン含有量では、溶接成及び耐食性が低下するであろう。したがって、ボロン含有量は0より多くて0.0030wt%以下とする必要がある。
硫黄(S)は、容易に溶融する硫化物を形成することによって、耐食性をマイナスする。さらにその上に、熱間加工性を低下させるので、硫黄含有量は最大0.010wt%に制限する。
コバルト(Co)は、主として組織安定性並びに耐食性を改良するために添加される。Coはオーステナイト安定化元素である。効果を持たすために、少なくとも0.5wt%好ましくは少なくとも1.0wt%を添加すべきである。コバルトは比較的高価な元素であるので、したがってコバルト添加は最大3.5wt%に制限する。
タングステン(W)は、孔食及び隙間腐食について耐性を増加する。しかし、多く含まれるCr及びMoの含有量と組み合わせたタングステンのあまり多い添加は、金属間化合物の析出物の危険を増加することを意味する。本発明にしたがうタングステンの含有量は、0〜3.0wt%好ましくは0〜1.8wt%にする必要がある。
(Cu)は、硫酸のような酸性環境において耐食性を改良するために添加される。また銅は組織安定性に影響する。しかしながら、高含有量のCuは固溶体への溶解が過剰になることを意味する。このために、Cuの含有量は、最大2.0wt%好ましくは0.1〜1.5wt%に制限する。
ルテニウム(RU)は、耐食性を増加させるために添加される。ルテニウムは非常に高価な元素であるので、含有量は最大0.3wt%好ましくは0より多くて1.5wt%以下に制限する。
アルミニウム(Al)並びにカルシウム(Ca)は、鋼製造中に脱酸剤として利用される。Al含有量は、窒化物形成を制限するために最大0.03wt%に制限する必要がある。Caは熱間延性に好ましい効果を有するが、しかしながらCa含有量は、望ましくないスラグ量を回避するために0.010wt%に制限する必要がある。
フェライトの含有量は、良好な機械的性質と耐食性と良好な溶接性とを得るために重要である。腐食性及び溶接性の見地から、良好な性質を得るために40〜65%のフェライト含有量を有することが望ましい。フェライトの高含有量はさらに、低温度衝撃耐性並びに水素環境リスクに対する耐性が低下する。したがって、このフェライト含有量は、40〜65vol%好ましくは42〜60vol%具体的には45〜55vol%である。
以下の実施例には、多く実験的なチャージの組成が記載され、それらには種々の合金化元素が諸性質に及ぼす影響力を説明する。チャージ605182は比較例組成を示し、したがって本発明の範囲を含まない。その他のチャージが本発明を限定するものでないが、請求項にしたがう本発明を説明する実施例チャージを示す。
与えられたPREの数または値は、明白に定義されていなくても、PREW式にしたがい計算された値である。
実施例1
この実施例にしたがう実験室的チャージは、丸棒に熱間鍛造された170kgのインゴットである研究室的鋳物によって作られた。同じものが、棒状(丸棒ならびに平坦な棒)に熱間押し出し加工され、この試験材料は丸棒から採取された。さらに、平坦な棒は冷間圧延が行なわれる前に熱処理され、その後追加試験材料が採取された。この工程は、材料の技術的観点から、例えば、冷間加工が続けられる押出し加工法による継ぎ目なしパイプの製造のような、大規模な製造の代替と考える。表2は第1のバッチのこれらの実験室的なチャージの組成を示す。
表2
チャージ Mn Cr Ni Mo W Co V La Ti N
605193 1.03 27.90 8.80 4.00 0.01 0.02 0.04 0.01 0.01 0.36
605195 0.97 27.90 9.80 4.00 0.01 0.97 0.55 0.01 0.35 0.48
605197 1.07 28.40 8.00 4.00 1.00 1.01 0.04 0.01 0.01 0.44
605178 0.91 27.94 7.26 4.01 0.99 0.10 0.07 0.01 0.03 0.44
605183 1.02 28.71 6.49 4.03 0.01 1.00 0.04 0.01 0.04 0.28
605184 0.99 28.09 7.83 4.01 0.01 0.03 0.54 0.01 0.01 0.44
605187 2.94 27.74 4.93 3.98 0.01 0.98 0.06 0.01 0.01 0.44
605153 2.78 27.85 6.93 4.03 0.01 0.02 0.06 0.02 0.01 0.34
605182 0.17 23.48 7.88 5.75 0.01 0.05 0.04 0.01 0.10 0.26
組織安定性を試験する目的で、各チャージからの試料が、50度のステップで900〜1150℃の間で熱処理され、且つ大気及び水冷のそれぞれで急冷された。最も低温度で、金属間化合物相が形成された。金属間化合物相の量が無視され得る少ない最も低い温度は、光学顕微鏡の検査によって決定した。それぞれのチャージからの新しい試料は、先の温度で5分間焼鈍され、その後試料は、−140℃/分の冷却速度で室温まで冷却された。この材料中のシグマ相の面積割合は、その後、走査型電子顕微鏡の後方散乱電子によって記録された画像のデジタル画像処理法によって決定された。この結果を表3に示す。
Tmaxシグマは、種々のバリアントにおいて説明された全ての元素のガイド値をもとにするサーモ−Calc(鋼TCFE99のT−CバージョンNサーモダイナミックデータベース)により計算された。Tmaxシグマはシグマ相の分解温度であり、より低い組織安定性を示す高分解温度を有する。
表3
チャージ 加熱温度 シグマの品質(vol%) Tmaxσ
605193 1100℃、5分 7.5% 1016
605195 1150℃、5分 32% 1047
605197 1100℃、5分 18% 1061
605178 1100℃、5分 14% 1038
605183 1050℃、5分 0.4% 997
605184 1100℃、5分 0.4% 999
605187 1050℃、5分 0.3% 962
605153 1100℃、5分 3.5% 1032
605182 1100℃、5分 2.0% 1028
本発明の目的は、組織安定性に関する材料を位置付けすることを可能にすることであり、すなわち、それは、例えば腐食試験の前の熱処理及び急冷した試験片のシグマ相の活性な成分ではない。サーモ−Caleにより計算されたTmaxシグマは、シグマ相の測定量に直接依存せず、しかしながら最も低い計算されたTmaxシグマを有する実験室的チャージは最も少ないシグマ相を含有することが明らかであることが証拠である。
全てのチャージの孔食性質は、1%FeCl、1%CuCl、11%HSO、12%HClからなるいわゆる「Green Death」溶液においてランク付けするために試験された。試験手順は、ASTM G48Cにしたがう孔食試験相当するが、さらに活性な「Green Death」溶液において行なわれた。さらに、幾つかのチャージはASTM G48C(チャージ当たり2個の実験)にしたがう試験を行なった。また、3%NaCl(チャージ当たり6個の実験)における電気化学試験が行なわれた。全ての実験からの臨界孔食温度(CPT)の形の結果が表4に、全合金組成ならびにフェライト及びオーステナイトのPREW数(Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N)ように示される。示されるアルファはフェライトに関し、且つガンマはオーステナイトに関する。
表4
チャージ PREα PREγ PREα/PREγ PRE CPT℃ CPT℃ CPT℃
改良ASTM G48C,6% NACL(600mv)
G48C Green FeCl3 SEC
605193 51.3 49.0 0.9552 46.9 90/90 64
605195 51.5 48.9 0.9495 48.7 90/90 95
605197 53.3 53.7 1.0075 50.3 90/90 >95 >95
605178 50.7 52.5 1.0355 49.8 75/80 94
605183 48.9 48.9 1.0000 46.5 85/85 90 93
605184 48.9 51.7 1.0573 48.3 80/80 72
605187 48.0 54.4 1.1333 48.0 70/75 77
605153 49.6 51.9 1.0464 48.3 80/85 85 90
605182 54.4 46.2 0.8493 46.6 75/70 85 62
SAF2507 39.4 42.4 1.0761 41.1 70/70 80 95
SAF2906 39.6 46.4 1.1717 41.0 60/50 75 75
オーステナイトまたはフェライト中の最も低いPRE値と2相鋼のCPT値との間には直線関係があることが認められるが、表4の結果はPRE数がCPT値をただ単に説明するのではないことを示す。
試験をした材料の全ては、SAF2507及びSAF2906よりも改良したASTM G48Cにおいて優れたCPTを有することがこの結果から判明した。コバルトで合金化されたテストチャージ605183は、制御された冷却速度(−140℃/分)で良好な組織安定性を示し、クロムならびにモリブデンを多く含有するにもかかわらず、SAF2507並びにSAF2906よりも優れた効果を有する。この検査において、高PREはCPT値をただ単に説明するのでなく、しかしPREオーステナイトとPREフェライトの比率が高合金化2相鋼に対して最も重要であり、且つ各合金化元素の非常に狭くて正確な平準化がこの最適な割合を得るのに必要であり、それは0.9〜1.15好ましくは0.9〜1.05であり、同時に約46のPRE値を達成できることが判明した。実験室的チャージについての改良されたASTM G48CにおけるPREオーステナイト/PREフェライト対CPTの割合が表4で説明される。
室温(RT)、100℃及び200℃での強度、及び室温での衝撃抵抗は、全てのチャージに対して決定され、且つ3個の実験の平均値として示す。
引張り試験片(DR−5C50)は、φ20mmの押出し棒から作られ、それは表2にしたがう室温で20分間熱処理され引き続き大気または水中で冷却することが続けられた(605195、605197、605184)。この検査の結果を表5及び6に示す。引張り強度試験の検査からの結果は、クロム、窒素及びタングステンの成分がこの材料の引張り強度に強く影響することが示された。605153を除き全てのチャージが、室温(RT)における引っ張り試験の25%伸びの要求を満足する。
表5
チャージ 温度 Rp0.2 Rp0.1 Rm A5 Z
(Mpa) (Mpa) (Mpa) (%) (%)
605193 RT 652 791 916 29.7 38
100℃ 513 646 818 30.4 36
200℃ 511 583 756 29.8 36
605195 RT 671 773 910 38.0 66
100℃ 563 637 825 39.3 68
200℃ 504 563 769 38.1 64
605197 RT 701 799 939 38.4 66
100℃ 564 652 844 40.7 69
200℃ 502 577 802 35.0 65
605178 RT 712 828 925 27.0 37
100℃ 596 677 829 31.9 45
200℃ 535 608 763 27.1 36
605183 RT 677 775 882 32.4 67
100℃ 560 642 788 33.0 59
200℃ 499 578 737 29.9 52
605184 RT 702 793 915 32.5 60
100℃ 569 657 821 34.5 61
200℃ 526 581 774 31.6 56
605187 RT 679 777 893 35.7 61
100℃ 513 628 799 38.9 64
200℃ 505 558 743 35.8 58
605153 RT 715 845 917 20.7 24
100℃ 572 692 817 29.3 27
200℃ 532 611 749 23.7 31
605182 RT 627 754 903 28.4 43
100℃ 493 621 802 31.8 42
表6
チャージ 焼鈍 冷却 衝撃抵抗 焼鈍 冷却 衝撃抵抗
(℃/分) (ジュール) (℃/分) (ジュール)
605193 1100/20 大気 35 1100/20 水 35
605195 1150/20 水 223
605197 1100/20 水 254 1130/20 水 259
605178 1100/20 大気 62 1100/20 水 234
605183 1050/20 大気 79 1050/20 水 244
605184 1100/20 水 81 1100/20 水 78
605187 1050/20 大気 51 1100/20 大気 95
605153 1100/20 大気 50 1100/20 水 246
605182 1100/20 大気 22 1100/20 水 324
本発明は、自然な水冷が良好な組織と、したがって良好な衝撃抵抗値とを得るために必要であることが非常に明確に示される。この要求は室温で試験するときは100ジュールであり、これはチャージ605193、605184を除く全てのチャージで達成され、しかしながら最後に掲げるものが要求に非常に近かった。
表7は、チャージ605193、605183、605184、並びに熱影響帯域(ここからはHAZと省略する)に安定な組織を有する605253とともに、タングステン不活性ガス試験(ここからはTIGと省略する)からの結果を示す。Ti含有チャージはHAZ内にTiNを有する。
表7
チャージ 析出保護ガス、Ar(99.99%)
605193 HAZ:良
605195 HAZ:大量のTiN及びσ相
605197 HAZ:小量のδ粒中のCr2N、しかしながら多くない
605178 HAZ:δ粒中のCr2N、その他は良
605183 HAZ:良
605184 HAZ:良
605187 HAZ:溶融する粒界に相当近いCr2N、さらに遠く析出なし
605153 HAZ:良
605182 HAZ:TiN並びに装飾された粒界δ/デルタ
実施例2
以下の実施例においては、この化学組成は、最適化学組成を見つける目的で製造さられたさらに追加の実験室的チャージを示す。上記のチャージは、実施例1に示された結果から、良好な組織安定性と並びに高い耐食性を有するこれらのチャージの性質を基に改良された。表8の全てのチャージは、本発明にしたがう化学組成を含み、チャージ1〜8は統計的な実験計画に含まれ、一方チャージeからnは、本発明範囲内の追加の実験室的チャージの化学組成を示す。
多くの実験室的なチャージは、270kgの鋳物を鋳造することにより製造され、これは円形状の棒に熱間鍛造された。これらは棒に押出され、これから試験材料が採取された。その後この棒は平らな棒に冷間圧延をする前に加熱され、その後追加試験材料が採取された。表8は同一の実験室的チャージの化学組成を示す。
表8
チャージ Mn Cr Ni Mo W Co Cu Ru B N
1 605258 1.1 29.0 6.5 4.23 1.5 0.0018 0.46
2 605249 1.0 28.8 7.0 4.23 1.5 0.0026 0.38
3 605259 1.1 29.0 6.8 4.23 0.6 0.0019 0.45
4 605260 1.1 27.5 5.9 4.22 1.5 0.0020 0.44
5 605250 1.1 28.8 7.6 4.24 0.6 0.0019 0.40
6 605251 1.0 28.1 6.5 4.24 1.5 0.0021 0.38
7 605261 1.0 27.8 6.1 4.22 0.6 0.0021 0.43
8 605252 1.1 28.4 6.9 4.23 0.5 0.0018 0.37
e 605254 1.1 26.9 6.5 4.8 1.0 0.0021 0.38
f 605255 1.0 28.6 6.5 4.0 3.0 0.0020 0.31
g 605262 2.7 27.6 6.9 3.9 1.0 1.0 0.0019 0.36
h 605263 1.0 28.7 6.6 4.0 1.0 1.0 0.0020 0.40
i 605253 1.0 28.8 7.0 4.16 1.5 0.0019 0.37
j 605266 1.1 30.0 7.1 4.02 0.0018 0.38
k 605269 1.0 28.5 7.0 3.97 1.0 1.0 0.0020 0.45
l 605268 1.1 28.2 6.6 4.0 1.0 1.0 1.0 0.0021 0.43
m 605270 1.0 28.8 7.0 4.2 1.5 0.1 0.0021 0.41
n 605267 1.1 29.3 6.5 4.23 1.5 0.0019 0.38
フェライト相及びオーステナイト相中の合金化元素の分布は、マイクロプローブ分析法によって検査され、その結果を表9に示す。
表9
チャージ 相 Cr Mn Ni Mo W Co Cu N
605258 フェライト 29.8 1.3 4.8 5.0 1.4 0.11
オーステナイト 28.3 1.4 7.3 3.4 1.5 0.60
605249 フェライト 29.8 1.1 5.4 5.1 1.3 0.10
オーステナイト 27.3 1.2 7.9 3.3 1.6 0.53
605259 フェライト 29.7 1.3 5.3 5.3 0.5 0.10
オーステナイト 28.1 1.4 7.8 3.3 0.58 0.59
605260 フェライト 28.4 1.3 4.4 5.0 1.4 0.08
オーステナイト 26.5 1.4 6.3 3.6 1.5 0.54
605250 フェライト 30.1 1.3 5.6 5.1 0.46 0.07
オーステナイト 27.3 1.4 8.8 3.4 0.53 0.52
605251 フェライト 29.6 1.2 5.0 5.2 1.3 0.08
オーステナイト 26.9 1.3 7.6 3.5 1.5 0.53
605261 フェライト 28.0 1.2 4.5 4.9 0.45 0.07
オーステナイト 26.5 1.4 6.9 3.3 0.56 0.56
605252 フェライト 29.6 1.3 5.3 5.2 0.42 0.09
オーステナイト 27.1 1.4 8.2 3.3 0.51 0.48
605254 フェライト 28.1 1.3 4.9 5.8 0.89 0.08
オーステナイト 26.0 1.4 7.6 3.8 1.0 0.48
605255 フェライト 30.1 1.3 5.0 4.7 2.7 0.08
オーステナイト 27.0 1.3 7.7 3.0 3.3 0.45
605262 フェライト 28.8 3.0 5.3 4.8 1.4 0.9 0.08
オーステナイト 26.3 3.2 8.1 3.0 0.85 1.1 0.46
605263 フェライト 29.7 1.3 5.1 5.1 1.3 0.91 0.07
オーステナイト 27.8 1.4 7.7 3.2 0.79 1.1 0.51
605253 フェライト 30.2 1.3 5.4 5.0 1.3 0.09
オーステナイト 27.5 1.4 8.4 3.1 1.5 0.48
605266 フェライト 31.0 1.4 5.7 4.8 0.09
オーステナイト 29.0 1.5 8.4 3.1 0.52
605269 フェライト 28.7 1.3 5.2 5.1 1.4 0.9 0.11
オーステナイト 26.6 1.4 7.8 3.2 0.87 1.1 0.52
605268 フェライト 29.1 1.3 5.0 4.7 1.3 0.91 0.84 0.12
オーステナイト 26.7 1.4 7.5 3.2 0.97 1.0 1.2 0.51
605270 フェライト 30.2 1.2 5.3 5.0 1.3 0.11
オーステナイト 27.7 1.3 8.0 3.2 1.4 0.47
605267 フェライト 30.1 1.3 5.1 4.9 1.3 0.08
オーステナイト 27.8 1.4 7.6 3.1 1.8 0.46
全てのチャージの孔食性質を、「グリーンデス(green death)」溶液(1%FeCl、1%CuCl、11%HSO、1.2%HCl)により順位付けするために試験をした。この試験手順は、6%FeClのいわゆる「グリーンデス(green death)」溶液よりさらに活性溶液において試験が行われたのを除き、ATSM G48Cにしたがう点食試験方法と同じであった。また、一般的な2%HCl中の腐食試験(チャージ当たり2個の試験片)が、露点試験の前に順位付けのために行われた。すべての実験結果は、表10、図2及び図3に示す。すべての試験をしたチャージは、「グリーンデス(green death)」溶液中でSAF2507より良好に機能する。すべてのチャージは、PREオーステナイト及びPREフェライト比に関して、定義された間隔0.9〜1.15好ましくは0.9〜1.05の間隔内であり、且つ同時にオーステナイト及びフェライトの双方のPREは44を越え、最も好ましいチャージに関しては本質的に44を越える。この幾つかのチャージは、完全に限界値PRE50まで到達した。1.5wt%のコバルトで合金化されたチャージ605251が、低クロム含有量のチャージ605251を除き「グリーンデス(green death)」溶液中で0.6%コバルトで合金化されたチャージ605250とほとんど等しく機能することが興味深い。これが特に驚くべきことであり且つ興味があるのは、チャージ605251は、今日市販の超2相合金より高くてほぼ48のPRE値を有し、かつ同時に1010℃以下のTmaxシグマ値が実施例1の表2の値に基づき良好な組織安定性を示すことにある。
また、表10にPREW数(%Cr+3.3%(Mo+0.5%W)+16%N)が、マイクロプローブにより測定した相化学組成に基づく前合金化学組成及びオーステナイト並びにフェライト(丸めた)中のPREを与えられる。このフェライト成分は、1100℃で加熱処理引き続き水焼入れ後に想定された。
表10
チャージ α含有量 合計PREW PREα PREγ PREα/REγ CPT℃、グリーン
デスの温度
605258 48.2 50.3 48.1 49.1 1.021 65/70
605249 59.8 48.9 48.3 46.6 0.976 75/80
605259 49.2 50.2 48.8 48.4 0.991 75/75
605260 53.4 48.5 46.1 47.0 1.019 75/80
605250 53.6 49.2 48.1 46.9 0.974 95/80
605251 54.2 48.2 48.1 46.9 0.976 90/80
605261 50.8 48.6 45.2 46.3 1.024 80/70
605252 56.6 48.2 48.2 45.6 0.946 80/75
605254 53.2 48.8 48.5 46.2 0.953 90/75
605255 57.4 46.9 46.9 44.1 0.940 90/80
605262 57.2 47.9 48.3 45.0 0.931 70/85
605263 53.6 49.7 49.8 47.8 0.959 80/75
605253 52.6 48.4 48.2 45.4 0.942 85/75
605266 62.6 49.4 48.3 47.6 0.986 70/65
605269 52.8 50.5 49.6 46.9 0.945 80/90
605268 52.0 49.9 48.7 47.0 0.965 85/75
605270 50.0 49.2 48.5 45.7 0.944 80/85
605267 59.8 49.3 47.6 45.4 0.953 60/65
表11
チャージ CPT平均 CCT平均 RP0.12RT RmRT ART ZRT
605258 84 68 725 929 40 73
605249 74 78 706 922 38 74
605259 90 85 722 928 39 73
605260 93 70 709 917 40 73
605250 89 83 698 923 38 75
605251 95 65 700 909 37 74
605261 93 78 718 918 40 73
605252 87 70 704 909 38 74
605254 93 80 695 909 39 73
605255 84 65 698 896 37 74
605262 80 83 721 919 36 75
605263 83 75 731 924 37 73
605253 96 75 707 908 38 73
605266 63 78 742 916 34 71
605269 95 90 732 932 39 73
605268 75 85 708 926 38 73
605270 95 80 711 916 38 74
605267 58 73 759 943 34 71
組織安定性をさらに正確に検査するために、試料が20分間1080℃、1100℃及び1150℃で加熱され、その後それらは水焼入れされた。
金属間化合物相の量が無視し得る温度は、光学顕微鏡の検査によって決定された。1080℃での焼鈍後引き続く水焼入をしたチャージの組織比較が、望ましくないシグマ相を含む傾向があるチャージを明らかにする。その結果が表11に示される。組織制御の結果は、チャージ605249、605251、605252、605253、605254、605255、605259、605260、605266並びに605267が、望ましくないシグマ相が無かった。さらに、コバルトで1.5wt%合金化されたチャージ605249はシグマ相が無くて、一方コバルトで0.6wt%合金化されたチャージ605250はシグマ相を少し含む。双方のチャージは、ほとんど29.0wt%の高パーセンテージのクロム並びにほとんど4.25wt%のモリブデン含有量で合金化された。チャージ605249、605250、605251及び605252の化学組成をシグマ相の含有量を考慮して比較した時、この場合組織安定性を除き最適材料の化学組成範囲はかなり狭いことは明確である。さらに、チャージ605268は、多くのシグマ相を含むチャージ605263と比較して時折シグマ相のみを含むことは明らかだ。これらのチャージが二つに分けられることは、チャージ605268に対する銅の添加である。チャージ605266並びに605267において、後者のチャージは銅で合金化される。さらに、タングステンを1.0wt%添加されるチャージ605262、605263は、多量のシグマ相を含む組織を有し、一方タングステンを1.0wt%含むが605262及び605263より多量の窒素含有量のチャージ605269は、かなり少量のシグマ相を含む。すなわち、種々の合金化元素間で非常にうまく調整した釣り合いが、良好な組織安定性を得るために、例えばクロム及びモリブデンのこれらの高合金含有量において必要である。
表12は、1080℃で20分の焼鈍後引き続く水焼入をした光学顕微鏡の検査よる結果を示す。シグマ相の量は1〜5の値で示され、1はシグマ相が調査で検出されないことに相当し、一方5は非常に高パーセンテージのシグマ相が調査で検出されたことに相当する。
表12
チャージ シグマ相 Cr Mo W Co Cu N Ru
605249 1 28.8 4.23 1.5 0.38
605250 2 28.8 4.24 0.6 0.40
605251 1 28.1 4.24 1.5 0.38
605252 1 28.4 4.23 0.5 0.37
605253 1 28.8 4.16 1.5 0.37
605254 1 26.9 4.80 1.0 0.38
605255 1 28.6 4.04 3.0 0.31
605258 2 29.0 4.23 1.5 0.46
605259 1 29.0 4.23 0.6 0.45
605260 1 27.5 4.22 1.5 0.44
605261 2 27.8 4.22 0.6 0.43
605262 4 27.6 3.93 1.0 1.0 0.36
605263 5 28.7 3.96 1.0 1.0 0.40
605266 1 30.0 4.02 0.38
605267 1 29.3 4.23 1.5 0.38
605268 2 28.2 3.98 1.0 1.0 1.0 0.43
605269 3 28.5 3.97 1.0 1.0 0.45
605270 3 28.8 4.19 1.5 0.41 0.1
表13に、幾つかのチャージの衝撃抵抗試験の結果を示す。この結果は、非常に良好であり、1100℃の焼鈍と引き続く水焼き入れ後に微細な組織を示し、且つ100Jの要求が全ての試験したチャージのほとんどで満足した。
表13
チャージ 焼鈍 冷却 衝撃抵抗 衝撃抵抗 衝撃抵抗
(℃/分) (J) (J) (J)
605249 1100/20 水 >300 >300 >300
605250 1100/20 水 >300 >300 >300
605251 1100/20 水 >300 >300 >300
605252 1100/20 水 >300 >300 >300
605253 1100/20 水 258 267 257
605254 1100/20 水 >300 >300 >300
605255 1100/20 水 >300 >300 >300
図4は、ほとんどのチャージの熱間延性試験の結果を示す。パイプ及び棒、溶接パイプ及び継ぎ目なしパイプ、ネジ、溶接材料、例えばフランジ及び継手のような建造物のような製品形状に材料を製造可能にするために、良好な加工性が当然ながら重要である。0.38wt%付近の窒素含有量を有するチャージ605249、605250、605251、605252、605255、605266並びに605267のほとんどが、幾分優れた熱間延性値を有する。
ひずみ制御疲労性質は如何に多くか及び如何に沢山の回数についての情報を与え、ひずみ制御疲労割れが材料に生じる前に材料は延びることが出来る。供給パイプラインのパイプは互いに長い長さに溶接されるので、パイプは供給パイプラインに曲げられる前にドラムに巻き取られ、多くの作業で供給パイプラインが機能する前に塑性変形が生じることは珍しくない。確立されたひずみ制御疲労資料は、供給パイプラインにおけるひずみ制御疲労の因果関係のような破壊の危険をゼロにすることに重点が置かれる。
要約
将来の供給パイプラインのパイプに求められ且つ上記に従う最適合金により満足される要求は、孔食と隙間との十分な腐食性質を得るために、オーステナイトまたはフェライトのPREが45を越えることと組み合わせ、この合金に最小46のPREが必要であることである。すなわち、次の値を必要とする。
6%のFeClにおけるCPT:>90℃
6%のFeClにおけるCCT:≧60℃
供給パイプラインの重量を実質的に減量するために必要な強度を、次に示す。
引張Rp0.2における降伏点:最低720N/mm
供給パイプラインのパイプを製造可能にするため、及び孔食と隙間との耐食性並びに維持される機械的性質を保障するために、次のものが組織安定性に関して必要である。
合金が従来の溶接方法で溶接可能である。
組織内のシグマ相が最大で0.5%
シグマ相の最高分解温度が1010℃である。
本発明にしたがう材料は、それらの高合金化成分の観点で、並外れた良好な加工性、特に熱間加工性を有し、それによって例えば、棒、溶接パイプ及び継ぎ目なしパイプようなパイプ、溶接材料、例えばフランジ及び継手のような建造物の製品に適している。
図1は、「Green Death」溶液中の改良ASTM G48C試験における実験室的チャージ試験のCPT値を、2相鋼SAF2507及びSAF2906と比較して示す。 図2は、実験室的チャージに対する「Green Death」溶液中の改良ASTM G48C試験により得られたCPT値を、2相鋼SAF2507ならびにSAF2906と比較して示す。 図3は、75℃の2%HCl中での腐食平均値(mm/年)を示す。 図4は、ほとんどのチャージの熱間延性試験の結果を示す。

Claims (14)

  1. 重量%で、
    C:0を越え最大0.03%
    Si:最大0.5%
    Mn:0〜3.0%
    Cr:24.0〜30.0%
    Ni:4.9〜10.0%
    Mo:3.0〜5.0%
    N:0.28〜0.5%
    B:0〜0.0030%
    S:最大0.010%
    Co:0〜3.5%
    W:0〜3.0%
    Cu:0〜2.0%
    Ru:0〜0.3%
    Al:0〜0.03%
    Ca:0〜0.010%
    の化学組成を有し、通常の不純物と添加物とFeからなる残部を有し、且つ
    フェライト含有量が40〜65vol%であり、式PRE=%Cr+3.3%Mo+16%Nが前記鋼全体について46より大であり、オーステナイト相とフェライト相中のPREが45より大であり、前記鋼の引張りRp0.2での降伏点が720N/mmより大であり、且つCPT>90℃ならびにCCT≧60℃である
    フェライト・オーステナイト2相ステンレス鋼。
  2. 前記クロムの含有量が26.5〜29.0wt%であることを特徴とする請求項1に記載の鋼。
  3. 前記マンガンの含有量が0.5〜1.2wt%であることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼。
  4. 前記ニッケルの含有量が5.0〜8.0wt%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼。
  5. 前記モリブデンの含有量が3.6〜4.9wt%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鋼。
  6. 前記窒素の含有量が0.35〜0.45wt%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の鋼。
  7. 前記ルテニウムの含有量が0〜0.3wt%好ましくは0より多く0.1wt%までであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の鋼。
  8. 前記コバルトの含有量が、0.5〜3.5wt%好ましくは1.0〜3.0wt%であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の鋼。
  9. 前記銅の含有量が、0.5〜2.0wt%好ましくは1.0〜1.5wt%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の鋼。
  10. 前記フェライトの含有量が、42〜46vol%好ましくは45〜55vo%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の鋼。
  11. %がwt%であり、PRE=%Cr+3.3%Mo+16N及びPREW=%Cr+3.3(%Mo+0.5%W)+16Nにおいて、前記鋼全体のPRE値またはPREW値が46を超えることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の鋼。
  12. フェライト相及びオーステナイト相の双方の前記PRE値及び前記PREW値が、45より大きく、且つ前記鋼全体の前記PRE値及び前記PREW値が、46より大きいことを特徴とする請求項11に記載の鋼。
  13. 塩化物を含有する環境特に海水環境において、供給コードパイプとする請求項1に記載の鋼の使用。
  14. 棒、溶接管及び非溶接管のようなパイプ、溶接材、例えばフランジ及び継手のような構造部品、の製造のための請求項1〜13のいずれか1項に記載の鋼の使用。
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