JP2006516278A - 腸内細菌叢の組成の改善のためのスフィンゴ脂質 - Google Patents

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Abstract

本発明は、腸内細菌叢の組成を改善するための方法、そのような方法において使用するためのスフィンゴ脂質を含む食品、そのような食品の調製のための方法、及び腸内細菌叢の組成を改善するための医薬品の調製のためにスフィンゴ脂質を使用する方法に関する。より詳細には、本発明は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択されるスフィンゴ脂質が使用される方法及び食品に関する。

Description

本発明は、腸内細菌叢の組成を改善するための方法、腸内細菌叢の組成を改善するためにスフィンゴ脂質を使用する方法、腸内細菌叢の組成を改善するためのスフィンゴ脂質を含む医薬調製物及び食品、並びにそれらの調製のための方法に関する。
ヒト及び動物は、微生物感染により又は通常外来の微生物によるそれらの腸内細菌叢の乱れにより、いつも病気になる。そのような感染の治療では、通常、望ましくない病原体を除去するために抗生物質が使用される。
抗生物質の使用の欠点は、病原微生物だけでなく腸内細菌叢における有益な且つ必須の微生物も、抗生物質によって殺されるということである。患者は、これによって、なかんずく下痢の発生によって深刻に悩まされ、そして腸の乱れからの回復の期間が必要である。抗生物質を使用する場合、それらが腸の乱れの発生を防止しうるような、望ましくない微生物に対する選択的な活性を有する抗生物質はほんの少ししかない。
抗生物質の使用の他の欠点は、或る個体が、ある抗生物質、例えばペニシリンにアレルギー反応を示すことである。この結果は、それらの人々が好ましくはそのような抗生物質で治療されず、そして彼らは、そのような抗生物質との接触をできるだけ避けるべきであることである。
現在、抗生物質が、腸内細菌叢の代謝を減少するために及び宿主について栄養物の摂取を改善するために、動物飼料においてしばしば使用される。このようにして、肉収量が増加されうる。さらに、抗生物質は、感染を制御するために使用される。しかしながら、抗生物質で治療された牛からの肉は、様々な理由のために、ヒトの消費に適していると考えられない。また、抗生物質で治療された乳牛の乳は、ヒトの消費に適さない。従って、牛飼料における抗生物質の使用は論争下にあり、そして代替案もまだほとんどない。
スフィンゴ脂質の多くのタイプが、腸内の或る望まれていない細菌を選択的に殺すことができ、一方他の細菌は事実上妨害されないままであることが驚くべきことにいま見つけられた。例えば、クロストリジウム・ディフィシレ(Clostridium difficile)(下痢を引き起こし且つ抗生物質によって制御することが困難であるところの一般的な病原微生物)は、或るスフィンゴ脂質によって非常に効果的に殺され、一方、腸内細菌叢における他の重要な且つ有益な細菌は妨害されないままである。
それ故に、或る、望まれていない細菌がある方法によって絶滅されることができ、一方腸内細菌叢の機能(functioning)のために重要である他の細菌種が、該方法によって、それらの成長において事実上妨害されないままであることができ又はずっとより少なく阻害されるという点で、この活性を有するスフィンゴ脂質は、腸内細菌叢の組成を改善するための該方法において非常に適切に使用されうる。
それ故に、第1の観点において、本発明は、鳥又はヒトを含む哺乳動物の腸内細菌叢の組成を改善するための方法であって、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択される1以上のスフィンゴ脂質が過剰である食品を、この鳥又は哺乳動物に投与することを含む方法に関する。
第2の観点において、本発明は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択される1以上のスフィンゴ脂質が過剰である食品に関する。
そのような食品は、非常に適切に動物飼料でありえて、従って例えば繁殖牛の成長を改善するための抗生物質についての重要な代替物を形成する。それ故に、本発明に基づいて、スフィンゴ脂質は、牛飼料中の抗生物質の使用についての代替物を形成する。好ましい実施態様では、そのような食品は、スフィンゴ脂質 フィトスフィンゴシンを含む。
本発明の他の観点は、下記の記述において明らかになるだろう。
図1は、実施例1において記載されたように、胆汁を用いた(A)及び胆汁を用いない(B)Lactobacillus acidophilusに対する並びに胆汁を用いた(C)及び胆汁を用いない(D)Clostridium difficileに対する、スフィンガニン及びフィトスフィンゴシンの濃度及び時間対抗菌活性を示す。
図2は、実施例4において記載されたように、フィトスフィンゴシンの1重量%を含んだブタ基本飼料をブタに給餌した後、時間の関数として小腸の末端で集められたろう管のあるブタ(fistulated pig)の腸内容物におけるスフィンゴ脂質濃度を示す。
図3は、実施例5において記載されたように、50μg/mlのフィトスフィンゴシンの存在下で、TIM−2大腸モデルにおける細菌混合物のインキュベーション後の種々の嫌気性細菌の細菌数を示す。
スフィンゴ脂質は食品において低濃度で生じる小さい脂質であり、そしてそれらは、植物、動物及びヒトの細胞の小さいが重要な成分を形成する。スフィンゴ脂質はヒト及び動物において自然に生じるので、ヒトにおけるスフィンゴ脂質の使用の有利点は、抗生物質的アレルギー又は「化学物質恐怖症(chemophobia)」を有する個体が、既存の(化学的)抗生物質についての重要な代替物を与えられるということである。
スフィンゴ脂質は一般に、分子の中央基または「バックボーン」として長いスフィンゴイド・ベース(スフィンゴシン、スフィンガニン、4-ヒドロキシスフィンガニン又は関連する化合物)から構築され(なかんずく、Karlsson、1970年、Chem. Phys. Lipids、第5巻:第6〜43頁)、それは通常、アミド結合された長鎖脂肪酸及び頭部基で修飾される。種々の頭部基(コリンフォスフェート、グルコース、ガラクトース、多糖)を有する及び種々の脂肪酸及びスフィンゴイド・ベースを有するスフィンゴ脂質のおよそ300クラスが知られている(なかんずく、Merrill & Sweeley、1996年、New Comprehensive Biochemistry:Biochemistry of Lipids, Lipoproteins, and Membranes, (Vance, D. E.& Vance, J. E. 編集)、第309〜338頁、Elsevier Science、アムステルダムを参照)。
最も単純なスフィンゴ脂質、例えばスフィンゴシン及びスフィンガニンは、非常に低い濃度でのみ、食品中に通常見つけられる。最も豊富なスフィンゴ脂質供給源は、酪農製品、卵及び大豆である。我々の食品において最も重要なスフィンゴ脂質は、スフィンゴミエリン(乳及び卵)並びにセラミド(肉)である。脂肪乳は、スフィンゴミエリンを主に含むが、またグルコシルセラミド及びラクトシルセラミドを含む。じゃがいも、りんご、トマト、ほうれん草、パプリカ及び米は、低濃度でセレブロシドを主に含む。
知られている限り、スフィンゴ脂質は、我々の食品の非必須の成分を形成する;ヒト及び動物の身体は、スフィンゴ脂質を合成することができる。食品とともに胃腸管内に到着するスフィンゴ脂質は、腸内細菌叢それ自身によって部分的に、及び胃腸管に存在する加水分解酵素(例えば、アルカリ性及び中性スフィンゴミエリナーゼ及びセラミダーゼ)によって部分的に、なかんずくスフィンゴシン及びセラミドへと加水分解される。加水分解生成物 セラミド及びスフィンゴシンは、細胞成長、細胞分化、アポトーシス及び他の重要な生理学プロセスにおいて重要な役割を果たすという指摘がある。これら加水分解のシステムの存在にもかかわらず、ネズミにおいて、それでも給餌されたスフィンゴミエリンのおよそ25%が糞便中に見出される(なかんずくNilsson、1968年、Biochim. Biophys. Acta.、第164巻:第575〜584頁、及びNilsson、1969年、Biochim. Biophys. Acta.、第187巻:第113〜121頁を参照)。
スフィンゴシン及びスフィンゴシン類似物は、ヒト及び動物の腫瘍細胞の成長及び転移を阻害しうることが知られている(例えば、欧州公開特許公報EP 0 381 514号を参照)。ネズミの飼料へのスフィンゴミエリンの添加は、悪性の、化学的に誘導された腸癌の機会をかなり減少しうることがまた知られている。
スフィンゴ脂質はまた、大気汚染の有害な影響に対して皮膚及び/又は髪の保護のための医薬組成物において使用される(例えば、米国特許明細書US 5,869,034号を参照)。
例えばStaphylococcus aureus、Candida albicans及びPropionibacterium acnesのような細菌に対する皮膚の表皮の成分としてのスフィンゴシンの抗菌活性が、なかんずく皮膚科から知られている(Bibel等、1992年、J. Invest. Dermatol、第98(3)巻:第269〜73頁;Bibel等、1995年、Clin Exp Dermatol、第20(5)巻:第395〜400頁)。皮膚感染を制御するための局所軟膏の使用が、それらに記載されている。
しかしながら、或るスフィンゴ脂質が微生物に対して選択的致死活性を有すること及びこの選択的致死活性がまた大腸において観察されることがいま驚くことに見出され、従って腸内細菌叢の組成が変更され且つ改善されうる方法が提供される。
本発明では、鳥又は哺乳動物の腸内細菌叢の組成とは、この鳥の又はこの哺乳動物の胃腸管内に存在する微生物のコミュニティーのグループ構造であって、微生物の種々のグループを特徴的に含むグループ構造を意味すると理解され、そして該グループ構造は、実質的に安定な環境条件において実質的に安定な状態にあり且つ或る鳥又は或る哺乳動物を特徴付ける。
ここで、微生物のグループとは、1以上の特定の遺伝子型又は表現型特徴に基づき他のグループから区別されうる微生物のグループを意味すると理解される。そのようなグループは、分類学的グループ、例えば門、科、属、種又は株だけでなく、方法論的に分類されるグループ、例えば系統発生的クラスタ、リボタイプ、単離物、血清型、又は形態型をまた含んでよい。
微生物集団の組成の決定では、種々のグループが集団で見つけられる割合が決定されうるだけでなく、集団におけるグループの比率(proportion)もまた決定されてよい。割合又は比率は例えば、細胞数だけでなく、細胞若しくは細胞成分の重量(例えば、核酸の重量)又は蛍光強度で表現されうる。当業者は、微生物集団の組成が表される様式が、この組成が決定される方法に依存することを理解するだろう。
ここで、腸内細菌叢の改善は、鳥又は哺乳動物の腸内細菌叢の組成の変化(それによって有害な細菌の集団における比率が低減される)として、又はそれがバランス状態にある状態における腸内細菌叢の安定として定義される。どの細菌が、腸内細菌叢(例えば、Lactobacillus及びBifidobacterium spp.)に対して健全的であるとして一般に識別されるか、及びどの細菌が腸内細菌叢(例えば、Clostridium difficile)に対して有害であるとして一般に識別されるかは当業者に知られている。例えば、有害な細菌が、下痢の進展、胃腸管の感染、肝臓障害及び/又は腸癌に関連付けられている一方、健全な又は有益な細菌が、有害な細菌の成長を阻止すること、免疫学的機能を刺激すること、ガスによる膨張に起因する問題を低減すること、栄養素の消化及び吸収を改善すること及びビタミンを合成することに関連付けられる。
本発明は、鳥又は哺乳動物の腸内細菌叢の組成を改善するための方法を提供する。この方法は、スフィンゴ脂質又はそれらの前駆体、誘導体若しくはその適切な塩を含む医薬品又は食品を、この鳥に又はヒトを含むこの哺乳動物に投与することを含み、該スフィンゴ脂質は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンからなる群から選択され、そして該食品において、このスフィンゴ脂質が過剰である。
語「過剰な」又は「過剰」は、自然に若しくは普通に又はヒトの介在無しにある組成物において存在する又はその中で見つけられるだろうよりもより高い、そのような組成物における成分の含量に関する。成分の過剰は、この成分を通常含まない組成物への成分の特別の添加(すなわち、この成分によるこの組成物の強化によって)の結果でありうる。成分の過剰はまた、この成分を普通に既に含む組成物への成分の特別の添加の結果であってよいが、その濃度又は含量がそのような組成物に普通に存在しない値までへの添加によって増加される;これはまた、該成分を用いた該組成物の強化を含む。
スフィンゴ脂質、例えばフィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン又はスフィンガニンの含量が、種々の食品で非常に異なるために、或るスフィンゴ脂質の過剰又は強化に関係するだろう含量について1つの一般的な値はない。例えば、非常に多くのスフィンゴミエリンを普通に含む乳では、過剰が、例えばセレブロシドが主として存在するジャガイモ中よりもより高い含量で生じるだろう。
ここで、「医薬調製物」は、医薬的に活性な成分及び賦形剤を含む組成物として定義され、該組成物は、鳥又は哺乳動物の体への投与に適するようにされており、そして該組成物は特定の治療の使用のために投与される。
本発明に従う医薬調製物は、医薬的に活性な成分として、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンから成る群から選択されるスフィンゴ脂質、並びに賦形剤を含む組成物であり、該組成物は、鳥又は哺乳動物の腸内細菌叢の組成の改善のために好ましくは経口で投与されてよい。
ここで、「食品」は、独立に又は通常の食品に加えて摂取されてよく、そして後者の形式においてまた栄養サプリメントと称されてよいところの経口的に摂取されるべき栄養成分として定義される。しかしながら、食品の組成は、栄養サプリメントと基本的に異ならない。
本発明では、「栄養サプリメント」は、通常の食品に補充的に消費されてよく、かつ通常の食品に含まれていない、又は小さな程度に含まれている若しくは不十分な程度に含まれている成分を含み、そしてその十分な又は増加された消費が望まれるところの組成物として定義される。好ましくは、栄養サプリメントは、増加された濃度で又は過剰でスフィンゴ脂質を含むヒトの消費に適した組成物である。本発明に従う栄養サプリメントは、ヒトの消費に適した他の特性、例えばテクスチャ、味及びにおい、並びに例えばまた栄養価をさらに有してよい。栄養サプリメントはまた、動物消費に適していてよい。
本発明の実施態様に従うスフィンゴ脂質の使用に関して、スフィンゴ脂質の適切な塩の使用が好ましい。なぜならば、塩形態は、溶解性、及びそれ故に化合物の迅速な摂取に強く影響を及ぼすからである。
本明細書において、「適切な塩」は、スフィンゴ脂質の望ましい生物学的活性が維持され且つ最小の望ましくない毒物学的効果を有するところの塩として定義される。そのような塩の制限されない例は、(a)無機酸(例えば、塩酸、臭化水素、硫酸、リン酸、硝酸など)を用いて形成された酸添加塩、及び有機酸、例えば酢酸、シュウ酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、安息香酸、タンニン酸、パルミチン酸、ポリグルタミン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸及びポリガラクツロン酸を用いて形成された塩;(b)金属陽イオン、例えば亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウム、ナトリウム、カリウムなどを用いて、又はアンモニアから形成された陽イオン、N,N-ジベンジルエチレンジアミン、D-グルコサミン、テトラエチルアンモニウム又はエチレンジアミンを用いて形成された塩基添加塩;又は(c) (a)及び(b)の組み合わせ、例えば亜鉛タンネートなどである。
本明細書において、「誘導体」又は「類似物」は、化学変性に付されたスフィンゴ脂質として定義される。誘導体化は、スフィンゴ脂質への或る化学基の置換を含んでよい。そのような誘導体化は、従来技術で知られている。誘導体及び類似物は、天然のスフィンゴ脂質の生物学的活性を維持し、かつ同様の様式で機能するが、該分子に有利点、例えば、より長い寿命、分解に対する耐性又は増加された活性を与えうる。
本明細書において、「前駆体」は、特に例えば消化管又は体の他の分解システムによる分解に対する耐性が、例えば分子の化学的修飾の結果として増加された誘導体として定義される。そのような前駆体は、腸内で選択的な抗菌活性を示し従って腸内細菌叢の組成を改善できるところの、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの誘導体からなる群から選択されるスフィンゴ脂質に、身体によって若しくは体内で例えば、酵素学的分解によって転化されうる。
スフィンゴ脂質の投与に関連する既知の問題は、それらが治療的に活性でありうる位置にそれらが到着する前に、それらは本明細書で上記されたように代謝されうるということである。これは、消化管におけるスフィンゴ脂質の使用にとって特に問題である。
この化合物が代謝されることができない又はより少ない程度に代謝されることができるように、スフィンゴ脂質又はそれらの類似体若しくは生理学的誘導体を単独で若しくは組み合わせで、或る置換基を含む所謂前駆体化合物として投与することによって、この問題は解決されうる。前駆体は、消化管の上部での加水分解に耐性であることが好ましく、そして例えば、該活性な化合物が主に盲腸及び結腸において治療的に活性である場合、盲腸及び結腸において比較的容易に切り離される。これは、活性な化合物が治療的に活性である位置に到着する化合物の含量を増加させる。例えば、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンから成る群から選択される活性なスフィンゴ脂質が遊離されるように、適切な酵素によってインビボ(in vivo)で切り離されうる前駆体が使用されてよい。そのような方法は、なかんずく国際公開公報WO 99/41266号で知られている。適切な前駆体は、例えばスフィンゴミエリナーゼによってスフィンゴシンに転換されうる、例えばスフィンゴミエリン又はその誘導体若しくは適切な塩である。
スフィンゴ脂質の出所は、本発明のためのそれらの有用性に影響を及ぼさない。例えば、フィトスフィンゴシンは、Pichia ciferiiから得られてよい(例えば、米国特許明細書US 6 204 006号を参照)。さらに、リソスフィンゴミエリンは例えば、卵からスフィンゴミエリンのN-アシル化合物の化学的又は酵素的加水分解後に得られてよい。原則として、どんな出所も適切であり、そしてスフィンゴ脂質はまた、例えば、食品、栄養サプリメント、医薬調製物における又は本発明に従う方法での使用のために、乳、血液、肉、脳又大豆から単離されてよい。
また、合成的に(化学的に)調製されるスフィンゴ脂質及びスフィンゴ脂質誘導体、又はそれの前駆体若しくは適切な塩が、本発明において使用されてよい。
スフィンゴ脂質及びスフィンゴ脂質誘導体を調製するための方法は、なかんずく欧州公開特許公報EP 0 940 409、国際公開公報WO 98/03529号及び国際公開公報WO 99/50433号で知られており、そして当業者は、本発明において使用されてよいスフィンゴ脂質誘導体を得るために、既知の様式で誘導体を製造することができ、及び増加された抗菌活性について、より選択的な活性について、又は減少された副作用について、これらを試験することができるだろう。
或るスフィンゴ脂質、例えばスフィンゴシン、スフィンガニン及び特にスフィンゴミエリンは、多くの哺乳動物によって食べられる食糧に既に自然に存在する。例えば、牛乳は、100〜200 nmol/ml、すなわち、およそ0.01重量%のスフィンゴミエリンを含む(Zeisel等、1986年、J. Nutr.、第116巻:第50〜58頁)。スフィンゴミエリンは乳において最も一般的な複合体スフィンゴ脂質であり、一方、スフィンゴシンは最も一般的な遊離のスフィンゴイド・ベースを形成する。乳中のスフィンゴミエリン及びスフィンゴシンの総量は、およそ等しい。「脱脂乾燥乳」は、およそ0.004重量%のスフィンゴシンを含む。
大豆では、対照的に、遊離のスフィンゴシン画分が、およそ0.2%の量(乾燥重量1g当りおよそ500 nmolであり、すなわち0.03〜0.04重量%)だけのスフィンゴミエリンである(Ahn及びSchroeder、2002年、J Food Sci.、第67巻:第522〜524頁)。従って、すべての食品が、等しい量のスフィンゴ脂質を含んでいるとは限らず、及びすべてのスフィンゴ脂質が種々の食品中に等しい量で存在するとは限らない。大豆ミール中に自然に存在するスフィンゴシンの量(乾燥重量1g当り1.3 nmol、すなわち、およそ0.00004重量%;Ahn及びSchroeder、2002年、J.Food Sci.、第67巻:第522〜524頁)は、本発明に従う方法において使用するためには、あまりにも低い。
従って、本発明に従う方法において食品として大豆ミールを使用するために、この大豆ミールのうち、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンから成る群から選択される1以上のスフィンゴ脂質の含量が、鳥又はヒトを含む哺乳動物によるこの大豆ミールの消費後に、腸内細菌叢がこのスフィンゴ脂質の活性によって改善され、又はこの腸内細菌叢における特定の細菌がこれによって死滅され若しくはこれによってそれらの成長において少なくとも強く阻害されるところの濃度に増加される必要がある。この目的のために、これらスフィンゴ脂質の1以上がこの大豆ミール中に過剰に備えられるべきである。この目的のために、大豆ミールに、このスフィンゴ脂質の或る量が添加されてよく、又は例えば大豆植物の遺伝子的に変性された変異体が育種されてよく、その豆は、このスフィンゴ脂質の増加された含量を生産し、その後、これらの豆から、このスフィンゴ脂質の増加された含量又は過剰を有する大豆ミールが得られうる。多くの方法が、原則として、食品中のスフィンゴ脂質過剰を作り、又はそれを過剰に備えることに適している。
寒天平板上で、試験された細菌の成長が、20 ppmのスフィンゴ脂質含量の濃度で既に阻害されたことが見つけられた。飼料中のにフィトスフィンゴシンの1重量%(およそ、10000 ppm)で給餌されたブタの腸内容物は、小腸の末端で乾燥重量1g当りおよそ77 ppmのフィトスフィンゴシンの量を含むことができたことがさらに見つけられた。胃腸管内でのフィトスフィンゴシンの分解にもかかわらず、充分なフィトスフィンゴシンが、抗菌活性のために、そしてそれ故に腸内細菌層の組成の改善のために維持されていることが見つけられる。
本発明は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択される1以上のスフィンゴ脂質が過剰である食品に関する。好ましい実施態様では、そのような食品は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択されるスフィンゴ脂質の0.05〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%を含む。
本発明に従う食品では、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンの群から選択される1以上のスフィンゴ脂質は、どんな場合でも、腸内の望まれる微生物に対して、成長を阻害する又は殺す活性を有するために有効な量において使用される。
好ましい実施態様では、本発明に従う食品は、スフィンゴ脂質 フィトスフィンゴシンを含む。
本発明に従う食品が動物飼料として使用される場合、該飼料は、例えば、粉末、顆粒、ウェハース、マッシュ(mash)、塊り(lump)、パルプ(pulp)、ペースト、フレーク、ケーキ、(少量)ブロック、懸濁物又はシロップの形態で調製されてよい。
ヒトへの投与のために、スフィンゴ脂質は、栄養サプリメントの形態で非常に適切に調製されうる。
スフィンゴ脂質を含む食品及び栄養サプリメントに、例えばテクスチャ、味又はにおいを改善するための成分が添加されてよい。例えば、本発明に従う食品はまた、該食品が栄養成分を有する栄養サプリメントの形態で使用されてもよいように、タンパク質、炭水化物及び脂肪、並びにビタミン、ミネラル、電解質、微量元素、及び他の適切な添加物の起源を含んでよい。
タンパク質の起源として、原則として、食品配合及びそれらの混合物における使用のために適切な任意のタンパク質が、本発明に従う栄養サプリメントにおいて使用されてよい。そのようなタンパク質は、例えば、動物性タンパク質(例えば、乳漿タンパク質、乳漿タンパク質濃縮物、乳漿パウダー、卵タンパク質、卵アルブミン、カゼイン又は乳アルブミン)及び植物性タンパク質(例えば、大豆タンパク質、大豆ミール又は豆乳からのタンパク質)を含む。タンパク質起源の選択について、タンパク質の生物学的価が重要な基準であることができ、例えばカゼイン酸カルシウムを含むカゼイネートだけでなく、乳漿、乳アルブミン、卵アルブミン及び全卵タンパク質が、タンパク質の間で最高の生物学的価を有する。なぜならば、それらは、必須アミノ酸の高含量を含むからである。
本発明に従う栄養サプリメントにおいて使用するための適切な炭水化物は、例えば、単純な短鎖炭水化物、例えば単糖類及び二糖類だけでなく多糖類又はそれらの組み合わせを含む。糖が、望ましい官能特性のために選択されてよい。複雑な多糖は、例えば、食物繊維として適切に使用されてよい。ある実施態様では、本発明に従う食品サプリメントはまた、複雑な及び単純な炭水化物の組み合わせを含んでよい。
(追加的な)脂肪として、原則として、消費のために適切な全てのありうる脂肪及び油が使用されてよい。
ビタミン及びミネラルは例えば、保険機関の適用可能な規則に従い栄養サプリメントに添加されてよく、そしてこれら機関によって推奨される全てのビタミン及びミネラル、例えばビタミンA、B1、B2、B12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、C、D、E及びKを含んでよい。ミネラルとして、例えば鉄、亜鉛、ヨウ素、カルシウム、マグネシウム、クロム及びセレンが、添加されてよい。
電解質、例えば、ナトリウム、カリウム及びクロライド、及び微量元素、並びに他の添加物がまた、本発明に従う栄養アプリメント中に含まれてよく、そしてもしそれらに存在すれば、好ましくはこれら物質について推奨される量において使用される。本発明に従う栄養サプリメントは、成分、例えばテクスチャ改善成分、色素、芳香物質、香料、香辛料、増量剤、乳化剤、安定化剤、保存剤、酸化防止剤、食物繊維、及び他の栄養サプリメント、例えばアミノ酸、コリン、レシチン、脂肪酸などをさらに含んでよい。そのような成分の選択は、配合、設計及び嗜好の問題である。添加されうるそのような成分の含量は当業者に知られており、一方該選択は例えば、子供及び大人のために推奨された毎日の量(RDA(recommended daily amounts)量)によって案内されてよい。
乳化剤は、最終生成物の安定性のために添加されてよい。適切な乳化剤の例は、例えば、レシチン(例えば、卵又は大豆から)及び/又はモノ及びジグリセリドを含む。安定剤として、例えば、カロブガム、グアーガム及びカラギーンガムが使用されてよい。
保存剤がまた、製品の保存期限を延長するために添加されてよい。好ましくは、保存剤、例えばソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトルウム又はEDTAカルシウム二ナトリウムが使用される。
上記の炭水化物に加えて、栄養サプリメントは、天然の又は合成の甘味料、例えば糖類、シクラメート、アスパルタミン、アスパルテーム、アセスルファムK及び/又はソルビトールを含んでよい。
栄養サプリメントの摂取のための用量はサイズにおいて色々であってよく、推奨された量に対応する値に制限されない。本明細書において、語「栄養サプリメント」は、栄養サプリメントの特定の重量又は特定の用量に制限されるように意図されない。
本発明に従う栄養サプリメントの組成物は、基本的に、ヒト又は動物によって消費するために適した任意の形態を有してよい。適切な実施態様は、水性液、例えば水、コーヒー、茶、ブイヨン(broth)又は果汁中に懸濁され、分散され又は乳濁されてよい乾燥粉末の形態における組成物である。この目的のために、そのような粉末は、単位用量包装で提供されてよい。
代替の好ましい実施態様では、該組成物は、乾燥粉末の形態で打錠される。この目的のために、本発明に従う栄養サプリメントのための組成物は、増量剤(例えば、微結晶性セルロース(MCC)及びマンニトール)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC))、及び潤滑剤(例えば、ステアリン酸)、又は他の賦形剤を非常に適切に備えられてよい。
本発明に従う栄養サプリメントの組成物はまた、固形成分が水性液中に懸濁され、分散され又は乳化されているところの液状調製物で提供されてよい。そのような組成物は、他の食品中に直接的に混合されてよく又は例えば、押し出され、そして顆粒又は他の形態に処理されてよい。
代替の実施態様では、栄養サプリメントが、固形食品、例えばバー(bar)、クッキー又はロール(roll)の形態で設計されてよい。
本発明に従う方法において使用されうる医薬調製物又は栄養サプリメントでは、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンの群から選択される1以上のスフィンゴ脂質が、望まれる微生物に対して致死活性を有するために且つ腸内細菌叢の組成を改善するための医薬的に有効な量において使用されうる。
医薬において医薬的に有効な量は、例えば腸における活性なフィトスフィンゴシンの10〜50 ppmの有効な濃度を与えるその医薬における量である。
医薬において、又は食品若しくは栄養サプリメントにおいて、腸に達しうるスフィンゴ脂質の活性な形態の有効量が増加されるように、スフィンゴ脂質が前駆体として非常に適切に使用されうる。
本発明に従う方法において使用されうる医薬調製物は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンから成る群から選択されるスフィンゴ脂質の0.01〜99.9重量%を非常に適切に含んでよい。好ましくは、医薬組成物は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは(医薬的に)適切な塩の群から選択される1以上のスフィンゴ脂質の0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜1重量%、並びに1以上の賦形剤を含む。
好ましくは、本発明に従う医薬組成物は、経口投与のために意図される又は向けられている。経口投与のための組成物は、不活性希釈剤又は可食担体を通常含むだろう。該組成物は、例えばゼラチンカプセル内に包装されてよく、又は錠剤の形態に打錠されてよい。経口の治療的投与のために、活性な化合物が、賦形剤とともに投与されてよく、且つ例えばタブレット、トローチ剤(pastilles)又はカプセルの形態で使用されてよい。医薬的に適切な結合剤及び/又はアジュバントはまた、該組成物の成分として添加されてよい。
タブレット、ピル、トローチ剤(pastilles)、カプセルなどは、下記の成分のいずれか又は類似の化合物を含んでよい:増量剤、例えば微結晶性セルロース(MCC)又はマンニトール;結合剤、例えばヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、トラガントゴム又はゼラチン;賦形剤、例えばデンプン又はラクトース;崩壊剤、例えばアルギナート又はとうもろこしデンプン;滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウ;甘味料、例えばスクロースすなわち蔗糖;又は香料、例えばペパーミント又はサリチル酸メチル。カプセルの形態での投薬形態が使用される場合、それは、上記の成分に加えて、液性担体、例えば油を含んでよい。さらに、投薬形態が、例えば砂糖、シェラック又は他の剤からの被覆層を用いて、設計されてよい。医薬組成物の成分は、それらがスフィンゴ脂質の望ましい活性を減少しないように好ましくは選択される。
経口医薬について、1以上のスフィンゴ脂質、又はそれらの誘導体若しくは(医薬的に)適切な塩がまた、例えば、エリキシル剤、懸濁物、シロップ、ウェハース又はチューインガムの形態で投与されてよい。
第3の観点において、本発明は、腸内細菌叢の組成の改善のための医薬の調製のために、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンからなる群から選択されるスフィンゴ脂質を使用する方法に関する。
本発明のこの観点は、腸内における本発明に従うスフィンゴ脂質の殺菌的活性の選択的特徴にその基礎を有する。或るタイプの微生物の選択的致死は、本発明のこの観点に従い使用されるスフィンゴ脂質を、腸内細菌叢を改善するために極めて適するようにする。
本発明では、腸内細菌叢を改善することは、腸内細菌叢の適切な機能に有益である、望ましい及び必須である微生物は影響されず、そしてこれら微生物の致死の故に、腸内細菌叢の(種)組成は、望ましい方向に変更されるように、腸の健康に有害である又は望ましくない又は必須でない腸における微生物の選択的致死又は阻害を意味すると理解される。本発明において、スフィンゴ脂質の殺菌的活性に加えて、また、スフィンゴ脂質の静菌活性が提供される。
従って、本発明に従うスフィンゴ脂質を使用することによって、C. difficileの存在が制御され、一方腸において有益な有機体として一般に認められるLactobacillus種の存在は、影響されない。
さらに、例えば腸内細菌叢における或るグラム陽性細菌種の存在は、本発明に従う医薬組成物又は食品若しくは栄養サプリメントの使用によって減少されうる。これは、抗生物質を用いる必要なしに、或る動物の成長の促進を可能にする。
第4の観点では、本発明は、本発明に従う食品又は栄養サプリメントを調製するための方法であって、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体若しくは誘導体からなる群から選択されるスフィンゴ脂質を食品又は栄養サプリメント内に入れることを含む方法に関する。
本発明に従う食品を調製するための方法では、食品が、最初に別途に調製されることができ、次に本発明に従う食品を得るためにスフィンゴ脂質と組み合わせられることができて、このスフィンゴ脂質が、該食品内に取り込まれる。該食品は既知の様式、例えば混合、油で揚げる、たっぷりの油で揚げる、煮る、蒸気処理、焙焼又はゆでることで別途に前もって調製され、そして必要であれば、本発明に従う食品を得るためにスフィンゴ脂質とそれらを組み合わせる前に、冷却されうる。他の使用可能な実施態様によると、食品の調製中に、スフィンゴ脂質が成分としてその内に取り込まれる。
通常の食品、例えば乳又は大豆ミールに、スフィンゴ脂質がまた、本発明に従う食品を得るために添加されてよい。この目的のために、スフィンゴ脂質が、例えばそのような食品から精製され、そしてこれら精製されたスフィンゴ脂質調製物が、本発明に従う食品を調製するために使用されてよい。
形質転換作物又は遺伝子的に変性された有機体がまた、本発明に従う実施態様において使用される又はそれらから精製されるべきスフィンゴ脂質のための供給源として役に立つ或る食用作物又は食品において、自然の含量のスフィンゴ脂質を増加するために非常に適切に使用されうる。
腸内細菌叢の組成の改良のために使用されうる薬剤又は医薬の調製のための方法は、例えば、成分を混合すること、そして該混合物を錠剤化すること、任意的に、引き続き得られた該錠剤をコーティングすることを含む。代替の投与形態によって投与される薬剤の調製は、当業者に知られている。本明細書の記載に基づいて、当業者はまた、栄養サプリメントの調製のための方法を策定することができる。そのような方法は、例えば、成分を混合し、そして得られた組成物を配量することを含むだろう。
本発明に従う食品内に入れられるスフィンゴ脂質の量は、スフィンゴ脂質のタイプ、及び提供される使用に依存し、そして当業者は、本明細書の記載に照らしてこの量を決定しうるだろう。
本発明に従う腸内細菌叢の組成を改善するための、腸における非常に適切な濃度は、10〜50 ppmのスフィンゴ脂質の濃度である。そのような濃度を用いて、細菌の特定の種の非常に有効な且つ選択的な致死が達成されうる。本発明に従う使用は、腸内細菌叢の改善、腸の健康の促進、及び腸の感染の制御を提供する。
好ましくは、本適用の使用は、腸内細菌叢におけるバランスを維持するために又は得るために、例えば食品中の又は薬剤中の抗生物質のように、上記に定義されたスフィンゴ脂質を投与することによって細菌の集団を調節することに向けられる。
本発明は、制限すると理解されるべきない下記の実施例中に及び実施例によって以下に示されるだろう。
実施例
スフィンゴ脂質の抗菌活性
フィトスフィンゴシン、スフィンゴミエリン、スフィンガニンアセテート、スフィンゴシン、グルコシルセラミドIII及びリソスフィンゴミエリンの抗菌活性が、寒天平板上で、液体培養物中で、小腸モデルTIM-1において及び大腸モデルTIM-2において試験された(欧州公開特許公報EP 0 642 382号及び米国特許明細書第5,525,305号)。
寒天平板は、標準手順に従い、水中に乾燥物質を溶解し又は懸濁し、そして滅菌後、該寒天をペトリ皿中に注ぐことによって調製された。次の培地が使用された:ブレインハートインフュージョンブロス(BHI; Oxoid CM 225)、Clostridium difficile寒天(DFA; Oxoid CM 601 + SR96)、De Man-Rogosa-Sharpe ブロス(MRS; Oxoid CM 359), De Man-Rogosa-Sharpe寒天(MRSA; Oxoid CM 361)、Plate Count 寒天(PCA; OxoidCM 325)、Reinforced Clostridialブロス(RCB ; Oxoid CM 149)、Rogosa寒天(Oxoid CM 627)、Trypton Soy寒天(TSA; OxoidCM 131)。
Reinforced Clostridial血液寒天(RCBA)が、850mlの脱塩された水中に、52.5gのReinforced Clostridial寒天(RCA ; Oxoid CM 151)及び5gのグルコースを懸濁することによって調製された。該懸濁物は、121℃で15分間、オートクレーブされた。およそ50℃に冷却後、75 mlの量の滅菌ウマ血液(Oxoid SR 50)及び75 mlの滅菌0.4 %(w/v)のチャイナブルー溶液(China blue solution )が添加された。該寒天溶液は、標準手順に従いペトリ皿内に注がれた。
最初の予備調査では、スフィンゴ脂質が、寒天平板上でそれらの抗菌活性を決定するために使用された。この目的のために、TSA、MRSA及びRCBA寒天平板が、平板上の位置の関数としての濃度が、平板の外側で高く、平板の中央における低く変化された様式で、スフィンゴ脂質のエタノール溶液を螺旋状に与えられた。
BHI、MRS又はRCB中で成長され、既知の細胞密度(およそ、4×10コロニー形成ユニット[CFU])を有する細菌の液培養物を平板の端から適用し、そしてそれらを平板の中央に向けてストリーキングする(streaking:すじ状にひろげる)こと(自転車のスポークスのように)によって、「最小発育阻止濃度」(MIC)は、細菌成長がそれ以上生じない寒天平板上の位置及びスフィンゴ脂質の対応する濃度に基づき決定されることができた。
下記の細菌が、BHI中で成長され、そしてTSA平板上でストリーキングされた:Escherichia coli 0157:H7、Salmonella enteritidis、Listeria monocytogenes、Bacilluscereus、Streptococcus suistype 2及びPseudomonas aeruginosa。
下記の乳酸菌が、MRS中で成長され、そしてMRSA平板上でストリーキングされた:Leuconostoc carnosum、Lactobacillus sake、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus casei及びEnterococcus hirae。
下記の嫌気性細菌が、RCB中で成長され、そしてRCBA平板上でストリーキングされた:Bifidobacterium adolescentis、Bifidobacterium spp.、Fusobacterium nucleatum、Clostridium perfringens、Clostridium spp.、Clostridium difficile及びBacteroides fragilis。
スフィンゴ脂質及び細菌をロードされたPCA平板は、30℃で48時間、好気的にインキュベーションされ、そしてMRSA及びRCBA平板が、30℃で72時間、嫌気的条件下でインキュベーションされた。
表1は、好気性及び嫌気性細菌について、試験されたスフィンゴ脂質のMIC値(μg/mlで)を示す。グラム陰性細菌(E.coli0157 : H7、S. enteritidis及びP. aeruginosa)のいずれも、スフィンゴ脂質によって阻害されなかった。L. monocytogenes、B. cereus、S. suis type 2、L. carnosum、B. adolescentis及びC. difficileは、試験された細菌のいずれも阻害しないスフィンゴミエリン及びグルコシルセラミドIIIを除き、最低の濃度(0.3〜6.4μg/ml)で既に、全てのスフィンゴ脂質によって阻害された。スフィンゴ脂質の抗菌活性は、フィトスフィンゴシン>スフィンゴシン>リソスフィンゴミエリン=スフィンガニンで減少する。
Figure 2006516278
寒天平板上で、細菌は、それらが腸内に存在するよりもはるかに長くスフィンゴ脂質に暴露される故に、幾つかの抗菌性試験が、液体培地において繰り返され、そして暴露時間の関数として、生存する嫌気性細菌(Lactobacillus acidophilis 及びClostridium difficile)の数が決定された。
この目的のために、該細菌は、別途の培地において既知の細胞密度に最初に成長され、引き続き回腸培地(25 g/lのD-グルコース、1.5 g/lのペプトン(Oxoid L 41)、60 mmol/lのNaHCO3、6 g/lのNaCl、0.7 g/lのKH2PO4、0.3 g/lのNaH2PO4、0.15 g/lの卵リゾチーム(Sigma L6876)、1.25 g/lのパンクレアチン(Sigma P1500)、0.75 g/lの寒天、及び任意的にブタ胆汁抽出物(1.5 g/l;実験を参照、Sigma B9631)中で、4.7 CFU/mlに希釈された。該組成に関して、回腸(小腸の末端、大腸の直前)の内容物をまねる培養培地が、選択された。該培地は、なかんずくグルコース、ペプトン、炭酸水素ナトリウム、リン酸塩、卵リゾチーム及びパンクレアチンを含んだ。
特別の場合に、また、ブタ胆汁抽出物が添加され、しかしながら、通常は、回腸中では、胆汁は既に除去されている。フィトスフィンゴシン及びスフィンガニンの存在における実験中、インキュベーションの1、3及び6時間後に、生存する微生物の数が、培地から等しい体積の細菌サンプルを除き、そしてそれらを別途の培地に移植することによって決定された。37℃で、2又は3日後に、嫌気的に生存するコロニーの数が、スフィンゴ脂質による細菌の致死の尺度として得られた。図1は、フィトスフィンゴシン又はスフィンガニンの添加(各2.5、10 及び50μg/mlで)後の経時において、生存するコロニーの数の展開を示す。
胆汁が両方の細菌に致死的であり、そしてスフィンゴ脂質の付加的な殺菌の効果が、50μg/mlまでの濃度で測定されえないことが見出された。
回腸培地における胆汁の不存在下で、200分以内に、Lactobacillus acidophilus及びClostridium difficileが、10及び50μg/mlの濃度で、フィトスフィンゴシンによって及びスフィンガニンによって事実上、完全に死滅された。注目すべきことに、スフィンゴ脂質(対照)なしに、回腸培地において生存する細菌の数がまた、ゆっくり減少する。未知の原因により、スフィンガニンは、嫌気性液体培地中よりも寒天平板(表1を参照)上でLactobacillus acidophilusについてはるかに高いMIC値を有する。
フィトスフィンゴシン及びスフィンガニンの腸輸送
スフィンゴ脂質は、そこで活性であることができる小腸及び大腸に、食品とともに輸送されるべき必要があるために、胃及び小腸モデルTIM-1におけるフィトスフィンゴシン及びスフィンガニンの輸送が試験された。また、ろう管のあるブタ(fistulated pig)がフィトスフィンゴシン(1重量%)を含む飼料を給餌された後、該動物におけるフィトスフィンゴシンの輸送が試験された。ろう管のあるブタでは、小腸の終端で消化された飼料が集められることができるように、小腸は大腸から切り離される。
TIM-1モデル及びインビボ(in vivo)ブタモデルの両方において、スフィンゴ脂質が、大腸において抗菌活性を有することができるために十分な量で輸送された。
寒天平板上で、実施例1に記載されたように、グラム陰性細菌はスフィンゴ脂質に鈍感であるが、それらの条件では、グラム陽性細菌は、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、スフィンガニン及びリソスフィンゴミエリンによってのみ死滅される。スフィンゴ脂質及び細菌に依存し、典型的な有効用量は、0.3〜20 μg/mlの間にある。これら濃度は、現在の抗生物質に使用されるそれに匹敵する。液体培養物中で、Clostridium difficile及びLactobacillus acidophilusが、(50 ppmの濃度の)フィトスフィゴシン及びスフィンガニンによって200分以内に大部分死滅される。TIM-2大腸モデルでは、Clostridium difficileは、存在する他の好気性細菌よりも10〜100倍迅速に殺された。
ラットの飼料へのスフィンゴ脂質の添加(1重量%まで)は、血漿中の総コレステロール含量が対照群に比較して30%分だけ減少された結果を有した(Vesper等、1999年、J. Nutr.、第129巻、第1239〜1250頁)。高コレステロール含量は、アテローム性動脈硬化症についての危険因子のうちの1つであると知られている。飼料への追加のスフィンゴ脂質の添加による体重の増加は測定されえなかった。
フィトスフィンゴシンの1重量%を有する飼料を得たろう管のあるブタは健康なままであり、そして小腸の末端での腸の内容物は、大腸におけるClostridium difficileを殺すことができるのに十分なフィトスフィンゴシンを含んだことが見つけられた。
TIM-1におけるフィトスフィゴシン及びスフィンガニンの抗菌活性及び輸送
TIM-1における抗菌活性
フィトスフィゴシン及びスフィンガニンは、平板上で及び液体培養中で強い抗菌活性を有する故に、該実験は、Lactobacillus acidophilus(Rogosa寒天平板上で)及びClostridium difficile(Clostridium difficile寒天上で)の存在下で、20μg/mlのスフィンゴ脂質を使用して、小腸モデルTIM-1中で繰り返された。それぞれの寒天平板上に管腔(lumen)サンプルを播いた後、抗菌活性を示さないことが明らかになった。
恐らく管腔組成(他の脂質、タンパク質、タンパク質フラグメント及びコール酸)により、又はTIM-1システムそれ自身への吸着により(下記を参照)、スフィンゴ脂質は、抗菌的に活性であるためにはあまりに低い濃度で自由に利用可能である。しかし、スフィンゴ脂質は、十分な程度までTIM-1システム中で輸送される(以下を参照)。
輸送
食品からのスフィンゴ脂質が、吸収されることなしに又は小腸内において化学的に若しくは酵素的に変性されることなしに、小腸を通じて輸送されるかどうかを調べるために、フィトスフィンゴシン及びスフィンガニンが標準のTim-1食品中に混合され、そしてTIM-1処理に暴露された。各スフィンゴ脂質のうち、食品における100グラムの食品当たり5 mg(0.005重量%)が試験された。TIM-1胃内のTIM-1消化工程を開始した後、固定された時間で、100グラムの管腔サンプルが得られた。また、透析物サンプルが、半透過性のTIM-1膜を通じて輸送された物質から得られた。該透析物サンプルは、1428〜1122グラムの間で色々であった。表2は、それらがLC-MSによって決定された場合の種々のサンプルにおけるスフィンゴ脂質濃度を示す。サンプルの次に、分単位での暴露時間が与えられる。
使用されたTIM-1膜はスフィンゴ脂質に不浸透性であることが見出され、一方両方のスフィンゴ脂質が、システムを通じて十分に輸送された。おおまかな物質収支(体積×濃度の合計)は、使用されたフィトスフィゴシン及びスフィンガニンのおよそ20%のみがサンプル中に見つけられたことを示す。可能な説明は、スフィンゴ脂質は半透性膜のプラスチックに及びTIM-1モデルのホースに吸着するということかもしれない。これは、他の疎水性物質、例えばカロチノイドを用いたTIM-1研究において既知の現象である。
Figure 2006516278
ろう管のあるブタにおけるフィトスフィゴシンの輸送
食品からのスフィンゴ脂質が実際に大腸内に到着し且つ時期早尚に吸着されない又は代謝されないかどうかをインビボ(in vivo)システムにおいて調べるために、フィトスフィゴシン(1重量%)が添加されたブタ基礎飼料が、ろう管のあるブタに給餌された。
該飼料は、エタノール中のフィトスフィンゴシンの溶液を飼料と混合し、そしてそれを真空で乾燥することによって調製された。毎時間、小腸の末端で腸内容物(キームス(chymus))が、別々に集められ、そして凍結乾燥された。次に、乾燥した該腸内容物は、クロロホルム/メタノール(2: 1、体積/体積)で抽出された。次に、該抽出物はグラスウール上でろ過され、そして窒素フロー下で蒸発された。残留物は、LC-MSによってフィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、スフィンガニン及びスフィンゴミエリンの存在について検査された。
図2は、サンプルの乾燥重量のグラム当たりの、微生物中の腸内容物中に存在するスフィンゴ脂質の含量を示す。
スフィンゴシンは、腸内容物中に示されえなかった。フィトスフィンゴシンは、給餌後2時間から小腸を去り、9時間後に乾燥腸内容物g当り最大の76μgである。
注目すべきことに、フィトスフィンゴシンに加えて、また、少量のスフィンガニ及び大量のスフィンゴミエリンが、小腸の末端の腸内容物中に存在する。これら後者2つのスフィンゴ脂質は、食品中におそらく既に自然に存在する。
TIM-2におけるフィトスフィゴシンの抗菌活性
Clostridium difficileは、ヒト及び動物における大腸内でしばしば見つけられ、そして下痢の原因となる。標準のTIM-2食品に、下記の細菌の混合物が添加された:Bifidobacterium(細菌数(対数) 8.8)、Bacteroides(細菌数(対数) 9.7)、スルファイト低減clostridia(細菌数(対数) 6.6)、Enterococcus(細菌数(対数) 8. 7)、Lactobacillus(細菌数(対数) 8.5)及びEnterobacteriaceae (対数細菌数 6.6) (図3の開始値を参照)。
時間 t=0の時点で、Clostridium difficileが、およそ5.75対数のCFU/mlの量まで添加された。混合後、フィトスフィンゴシンは、2つの濃度(10及び50μg/ml)においてTIM-2システム内に導入された。時間 0、12及び24時間の時点でサンプルが採取され、希釈され、そして各細菌について選択的な寒天平板上で播かれた(選択的な平板について上記を参照)。各細菌株のコロニーの数が、TIM-2における細菌濃度についての尺度として得られた。フィトスフィンゴシンの10μg/mlで、C.difficile又は他の細菌の有意な致死が生じなかった。50μg/mlで、C. difficileの迅速な且つ選択的な550倍の減少が12時間内に見られうる。他の細菌の数は、はるかに少しだけ減少する。Bifidobacteriumは55倍だけ、Bacteroidesは10倍だけ、スルファイト低減Clostridiumは36倍だけ、Enterococcus は5倍だけ、Lactobacillusは24倍だけ減少し、そしてEnterobacteriaceaeは77倍だけ減少する。図3は、暴露時間の関数として、対数の細菌数を示す。3対数CFU/mlよりも低い細菌数は、実際に、事実上常に0とみなされる。なぜならば、そのような低い細菌数は、もはや適切に決定されえないからである。
実験の結論
上記された試験の結果は、寒天平板上で、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、スフィンガニン、スフィンゴシン及びリソスフィンゴミエリンがグラム陽性細菌に対して強い抗菌活性を有することを示す。フィトスフィンゴシン及びスフィンガニンはまた、液体培養において強い抗菌活性を有する。TIM-2大腸モデルでは、フィトスフィンゴシンは、下痢の原因となるClostridium difficileに対して、選択的な抗菌活性を有する。胃/小腸モデルTIM-1では、スフィンガニン及びフィトスフィンゴシンの両方が、そこで抗菌的に活性でありうるような十分な程度に、大腸に輸送される。ブタでもまた、飼料からの十分なフィトスフィンゴシンが、大腸において望ましい活性を有することができるように小腸の末端で分泌された。
胆汁を用いた(A)Lactobacillus acidophilusに対するスフィンガニン及びフィトスフィンゴシンの濃度及び時間対抗菌活性を示すグラフである。 胆汁を用いない(B)Lactobacillus acidophilusに対するスフィンガニン及びフィトスフィンゴシンの濃度及び時間対抗菌活性を示すグラフである。 胆汁を用いた(C)Clostridium difficileに対するスフィンガニン及びフィトスフィンゴシンの濃度及び時間対抗菌活性を示すグラフである。 胆汁を用いない(D)Clostridium difficileに対するスフィンガニン及びフィトスフィンゴシンの濃度及び時間対抗菌活性を示すグラフである。 フィトスフィンゴシンの1重量%を含んだブタ基本飼料をブタに給餌した後、時間の関数として小腸の末端で集められたろう管のあるブタ(fistulated pig)の腸内容物におけるスフィンゴ脂質濃度を示すグラフである。 50μg/mlのフィトスフィンゴシンの存在下で、TIM−2大腸モデルにおける細菌混合物のインキュベーション後の種々の嫌気性細菌の細菌数を示すグラフである。

Claims (12)

  1. 鳥又は哺乳動物の腸内細菌叢の組成を改善するための方法であって、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択される1以上のスフィンゴ脂質が過剰である食品を、前記鳥又は前記哺乳動物に投与することを含む方法。
  2. 前記1以上のスフィンゴ脂質が、0.05〜50重量%の量で前記食品中に存在する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記スフィンゴ脂質が、1〜10重量%の量で前記食品中に存在する、請求項1に記載の方法。
  4. 鳥又は哺乳動物の腸内細菌叢の組成を改善するための方法であって、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択されるスフィンゴ脂質、及び1以上の賦形剤を含む医薬調製物を、前記鳥又は前記哺乳動物に投与することを含む方法。
  5. 前記スフィンゴ脂質がフィトスフィンゴシンである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニン、又はそれらの前駆体、誘導体若しくは適切な塩からなる群から選択される1以上のスフィンゴ脂質が過剰である食品。
  7. 前記1以上のスフィンゴ脂質が、0.05〜50重量%の量で存在する、請求項6に記載の食品。
  8. 前記スフィンゴ脂質がフィトスフィンゴシンである、請求項6又は7に記載の食品。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の食品を含む動物飼料。
  10. 腸内細菌叢の組成の改善のための医薬品の調製のために、フィトスフィンゴシン、スフィンゴシン、リソスフィンゴミエリン及びスフィンガニンからなる群から選択されるスフィンゴ脂質を使用する方法。
  11. 前記スフィンゴ脂質がフィトスフィンゴシンである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記スフィンゴ脂質又はそれらの誘導体若しくは適切な塩を、0.05〜50重量%の量で食品中に取り込むことを含む、請求項6〜8のいずれか一項に記載の食品の調製のための方法。
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