JP2006514064A - ポルフィリン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、一重項状態の酸素ラジカルを再生することにより、抗癌剤又は光力学的診断薬として有用である新規のフォトピリン(photopyrin)化合物及びその医薬的に受容可能な塩に関する。本発明による化合物は、従来の光感受性物質よりも優れた利点、例えば一重項酸素を生成する優れた光子収量、良好な物理的安定性並びに強い細胞毒性を有する。また本発明は、式(I)〜(VII)の新規のフォトピリン化合物又はその医薬的に受容可能な塩を有効成分として含有し、それと一緒に医薬的に受容可能な担体を含有する医薬組成物であって、ヒト又は哺乳動物における種々の癌、例えば胃癌、肝臓癌、肺癌、子宮頸癌及び乳癌を予防又は治療するための医薬組成物を提供する。

Description

本発明は、ポルフィリン誘導体又はその医薬的に受容可能な塩、及びこれを含有し光力学的療法に有効な医薬組成物に関する。
光力学的療法(PDT)は、癌細胞又は種々の腫瘍に対して選択性及び光増感活性を有する光感受性薬剤を用いることによって外科手術によらず、かつ化学療法において生ずる合併症も伴わずに難病を治療する療法技術の1つである。
光感受性薬剤の作用機構は、例えばその薬剤を患者に静脈内で投与し、そして患者に最適な光量を照射して、光感受性物質を励起状態にすることである。該薬剤は、酸素分子を活性化して、励起状態の一重項酸素状態、すなわち新たなラジカル又は化学種に転移させ、その結果、癌細胞又は種々の腫瘍細胞が選択的に攻撃され、かつ破壊される。
代表的な光感受性物質はポルフィリン化合物であり、これらの化合物は、蚕の排泄物又は桑葉及び緑藻類から抽出され、光感受性物質として使用するのに適した分光光度特性を有する。それらの最も重要な特性は、波長700〜900nmの赤外光により電子遷移を生じ、比較的高い細胞浸透活性とそれにより励起状態の三重項酸素の生成が可能になることである。
光感受性物質としてのポルフィリン誘導体は、選択的に浸透できるか又は腫瘍部位に蓄積されうるだけでなく、蛍光又は燐光を発し、従って初期段階の診断手段として有用なことがある。
従来技術において幾つかのポルフィリン誘導体について多くの報告が存在する。例えば、特許文献1〜6は幾つかのフォトフリンII化合物を開示している。これらの1つは市販されており、これらの幾つかは現在臨床試験中であるが、これらのポルフィリンIIはヘマトポルフィリン(HpD)とエーテル結合された幾つかのオリゴマーからなる混合物であると報告されている。
特許文献7は、BPDMA(ベルテポルフィン)といった、皮膚癌、乾癬及びAMDに特異的な効果を示すと知られるベンゾポルフィリン誘導体を開示している。特許文献8に開示され気管癌及び肺癌の治療に有用であると知られるMTHPC又は特許文献9及び特許文献10に開示されクロリン誘導体の1つとして光力学的療法に有用であると知られるモノアスパルチルクロリン(Monoaspitylchlorine)は幾つかの関連特許、すなわち特許文献11〜16と一緒に報告されている。尚、前記文献の全ては参照をもって本明細書に編入する。
しかしながら、これらのポルフィリン群化合物の殆どは、メソ−テトラフェニルポルフィリン誘導体、クロリン群、クロロフィル群、プルプリン群、ネルジン(nerdine)、ディールスアルダー(Diels-Elder)反応付加物など、そして非ポルフィリン群化合物として5−アミノレブリン酸(aminolevulanic acid)、フタロシアニン等である。
一重項酸素分子の生成効率は細胞毒活性と直接相関しているため、その効率は細胞毒活性と比例していて、その活性は光力学的療法において人体での滞留時間と共に最も決定的な要因であり、そして今日まで改良され続けている。しかしながら、光感受性薬剤としてポルフィリン化合物を前記のように臨床的に使用することは、人体において滞留時間が長すぎるため好ましくない光毒性を与えるなど、今まで改良され続けているものの幾つかの欠点を有すると報告されている。
従って本発明者らは鋭意努力し、従来の光感受性薬剤の欠点を改善した新規に改変された塩素基、すなわち物理的安定性を有し、従来のポルフィリン誘導体よりも一重項状態酸素ラジカルの再生効率が優れ及び細胞毒活性が優れる新規のポルフィリン誘導体又はその医薬的に受容可能な塩を見出し、最終的に本発明を完成した。
米国特許第5,633,275号 米国特許第5,654,423号 米国特許第5,675,001号 米国特許第5,703,230号 米国特許第5,705,622号 米国特許第4,882,234号 PCT/WO97/29915号(A) PCT/WO97/48393号 CA登録番号2121716号 日本国特許登録番号09071531号 PCT/WO97/19081号 PCT/WO97/32885号 EP569113号 米国特許第5,587,394号 米国特許第5,648,485号 米国特許第5,693,632号
本発明は、光力学的療法において光感受性物質として有用な新規のポルフィリン化合物及びその医薬的に受容可能な塩を提供する。
また本発明は、前記のポルフィリン化合物を有効成分として癌疾病の治療又は予防に有効な量で、医薬的に受容可能な担体と一緒に含有する医薬組成物を提供する。
また本発明は、ヒト又は哺乳動物における種々の癌の治療又は予防のために使用される医薬品の製造のための、前記のポルフィリン化合物の使用を提供する。
また本発明は、哺乳動物における癌の治療又は予防の方法であって、治療学的に有効量の前記の化合物又はその医薬的に受容可能な塩を投与することを含む方法を提供する。
従って、本発明の目的は、以下の式(I)によって示される新規化合物及びその医薬的に受容可能な塩の提供である:
(I)
式中、
R1、R2は独立に、直鎖状又は分枝鎖状の1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基又はアルコキシ基、ポリエチレングリコール基又はスルホニル基であり、
R3は水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基又はポリエチレングリコール基であり、
R4は水素原子、ヒドロキシル基又は1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、
Aは直接的に結合又は酸素原子と架橋しており、
Ni金属イオンを含む遷移金属イオンとキレートを形成していてもよい。
有利な実施態様は、式(I)で示され、式中、R1、R2はエチル基、プロピル基、エチレングリコール基、ジエチレングリコール基、トリエチレングリコール基、テトラエチレングリコール基、ヘキサエチレングリコール基、ヘプタエチレングリコール基又はメトキシエチレングリコール基からなる群から選択され、R3は水素原子、エチル基、プロピル基、メトキシ、エトキシ基、エチレングリコール基、トリエチレングリコール基、ヘキサエチレン基からなる群から選択され、R4は水素原子、ヒドロキシル基又はメトキシ基であり、かつAは直接的に結合されているが、但し、R1及びR2は同一の基であり、かつR2はR1又はR3とは異なる化合物を含む。
本発明の有利な化合物の例は、一般式(II)〜(VII)によって示される以下の化合物を含む。
従って、別の目的は、以下の式(II)によって示される新規化合物及びその医薬的に受容可能な塩の提供である:
(II)
式中、
R1、R2は独立に、直鎖状又は分枝鎖状の1〜6個の炭素原子を有する低級のアルキル基又はアルコキシ基、ポリエチレングリコール基又はスルホニル基であり、
Ni金属イオンを含む遷移金属イオンとキレートを形成していてもよい。
従って、更に別の目的は、以下の一般式(III)によって示される新規の化合物及びその医薬的に受容可能な塩の提供である:
(III)
式中、
R1はポリエチレングリコール基であり、
R4は水素原子又はヒドロキシル基である。
従って、更に別の目的は、以下の一般式(IV)によって示される新規の化合物及びその医薬的に受容可能な塩の提供である:
(IV)
式中、
R2はブロモプロピル基又はポリエチレングリコール基であり、
R4は水素原子又はヒドロキシル基である。
更に別の目的は、以下の一般式(V)によって示される新規の化合物及びその医薬的に受容可能な塩の提供である:
(V)
式中、R1はメチル、エチル基又はエチレングリコール基である。
以下の一般式(VI)によって示される新規の化合物及びその医薬的に受容可能な塩の提供である:
(VI)
式中、R1、R2は独立に、ポリエチレングリコール基である。
更に別の目的は、以下の一般式(VII)によって示される新規の化合物及びその医薬的に受容可能な塩の提供である:
(VII)
式中、R1はポリエチレングリコール基である。
一般式(I)〜(VII)によって示される本発明化合物は、当分野でよく知られた周知の方法によってその医薬的に受容可能な塩に変換できる。例えば、医薬的に受容可能な遊離酸によって形成される酸付加塩が有用であり、そして慣用の方法によって製造でき、例えば該化合物を過剰量の酸溶液中に溶解させた後に、その塩は水混和性の有機溶剤、例えばメタノール、エタノール、アセトン又はアセトニトリルによって沈殿させて、酸付加塩を製造し、更に当量の化合物及び希酸と水又はグリコールモノメチルエーテルなどのアルコールとの混合物を加熱し、引き続き蒸発によって乾燥させるか又は減圧下に濾過して、乾燥された塩を得ることができる。
前記の方法の遊離酸としては、有機酸又は無機酸を使用できる。例えば本発明では、有機酸、例えばメタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、マレイン酸、コハク酸、シュウ酸、安息香酸、乳酸、グリコール酸、グルコン酸、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、グルクロン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カルボニル酸、バニリン酸、ヨウ化水素酸など、及び無機酸、例えば塩化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸、酒石酸などを使用できる。
更に、本発明による化合物の医薬的に受容可能な金属塩は塩基を用いることによっても製造できる。そのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩は、慣用の方法によって製造でき、例えば該化合物を過剰量のアルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物の溶液中に溶解させた後に、その不溶性塩を濾過し、そして残りの濾液を蒸発及び乾燥させて、得られる。本発明の金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩又はカルシウム塩が製剤学的に好適であり、相応の銀塩はアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩と好適な銀塩、例えば硝酸銀とを反応させることによって製造できる。
一般式(I)〜(VII)によって示される化合物の医薬的に受容可能な塩は、本発明では特に記載がない限り、各化合物に存在しうる全ての酸性塩又は塩基性塩を含む。例えば、本発明の医薬的に受容可能な塩は、ヒドロキシル基の塩、例えばそのナトリウム塩、カルシウム塩及びカリウム塩、アミノ基の塩、例えば臭化水素塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、リン酸水素塩、ジヒドロリン酸塩、酢酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)及びp-トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩)などを含み、これらは当分野で周知の慣用の方法によって製造できる。
一般式(I)〜(VII)によって示される化合物は不斉中心を有するので光学的に異なるジアステレオマーの形で存在することができ、従って、本発明の化合物は全ての光学活性異性体、R立体異性体又はS立体異性体及びその混合物を含む。また本発明は、ラセミ混合物、1種以上の光学活性異性体、又はその混合物の全ての使用並びにその分野で周知のジアステレオマーの全ての製造方法又は単離方法も含む。
本発明の化合物は、下記の反応式での方法によって化学的に合成できるが、これらは単に例示しただけで本発明を制限するものではない。これらの反応式は、本発明の代表的な化合物の製造のための工程を示し、そしてまた他の化合物は前記工程に従って、試薬及び出発材料を適切に変更することによって製造でき、これらの変更は当業者によって予想できるものである。
一般的な合成方法
例えば一般式(I)によって示されるポルフィリン化合物、その医薬的に受容可能な塩は以下の工程によって製造できる:フェオフィチンa又は10-ヒドロキシフェオフィチンaは乾燥された蚕の排泄物又は緑藻類を水又は有機溶剤、例えばアルコール、アセトン又はクロロホルムなどで抽出して、ポルフィリン含有抽出物を得て、そして該抽出物を繰り返しカラムクロマトグラフィー及び薄層クロマトグラフィーにかけ、フェオフィチンa(1)又は10−ヒドロキシフェオフィチンaを得て、次いで単離された化合物とアルコール(R1OH)とを酸又は塩基の存在下に室温又は還流条件で反応させて、フェオフォルビドaアルキルエステル(2)又は10−ヒドロキシフェオフォルビドaメチルエステルを得て、これを式(II)〜(VII)によって示される化合物の製造のための出発材料として使用する。
(反応式1)
上記の反応式1に示されるように、フェオフィチンa(1)と慣用のアルコール(R1OH)、例えば3−ブロモ−1−プロパノール又はPEG、例えばエチレングリコール、トリエチレングリコールとを、酸、好ましくは硫酸の存在下に窒素ガス雰囲気で溶剤、例えばトルエン、オキサジン、ジクロロメタン中で1時間〜3日、好ましくは24時間にわたり反応させ、好適な洗浄溶液で洗浄し、次いで残りの溶剤を真空中で蒸発器によって除去して、最終生成物としてフェオフォルビドaエステル(2)を得て、これを更に当分野で周知のカラムクロマトグラフィー又はTLCで精製及び単離する。
反応式1に記載される詳細な方法を本明細書の実施例1〜3で説明する。
(反応式2)
上記の反応式2に示されるように、メチルフェオフォルビドaメチルエステル(3)とアルコール(R2OH)、例えば3−ブロモ−1−プロパノール又はPEG、例えばエチレングリコール、トリエチレングリコールとを、酸、好ましくは硫酸又は塩基、好ましくはピリジンの存在下に窒素ガス雰囲気で不活性溶剤、例えばトルエン、オキサジン、ジクロロメタン中で1時間〜3日、好ましくは24時間にわたり反応させ、好適な洗浄溶液で洗浄し、次いで残りの溶剤を真空中で蒸発器によって除去して、最終生成物(4)のフェオフォルビドaメチルエステルを得て、これを更に当分野で周知のカラムクロマトグラフィー又はTLCで精製及び単離する。
反応式2に記載される詳細な方法を本明細書の実施例4〜5で説明する。
(反応式3)
上記の反応式3に示されるように、メチルフェオフォルビドaメチルエステル(5)とオキサジンとを、塩基、好ましくはピリジンの存在下に窒素ガス雰囲気で不活性溶剤、例えばトルエン、オキサジン、ジクロロメタン中で1時間〜3日、好ましくは24時間にわたり反応させ、好適な洗浄溶液、例えば硫酸アンモニウムで洗浄し、次いで残りの溶剤を真空中で蒸発器によって除去して、最終生成物(6)のオキサジン型のフェオフォルビドaメチルエステルを得て、これを更に精製し、そして当分野で周知のカラムクロマトグラフィー又はTLCで精製及び単離する。
反応式3に記載される詳細な方法を本明細書の実施例6で説明する。
(反応式4)
上記の反応式4に示されるように、メチルフェオフォルビドaメチルエステル(7)とトリエチレングリコールを、酸、好ましくは硫酸の存在下に窒素ガス雰囲気で不活性溶剤、例えばトルエン、オキサジン、ジクロロメタン中で1時間〜3日、好ましくは24時間にわたり反応させ、好適な洗浄溶液、例えば重炭酸ナトリウムで洗浄し、次いで残りの溶剤を真空中で蒸発器によって除去して、最終生成物(8)のオフェオフォルビドaメチルエステルを得て、これを更に当分野で周知のカラムクロマトグラフィー又はTLCで精製及び単離する。
反応式4に記載される詳細な方法を本明細書の実施例7及び8で説明する。
(反応式5)
上記の反応式5に示されるように、フェオフィチンa(9)と慣用のアルコール(R1OH)、例えば3−ブロモ−1−プロパノール又はPEG、例えばエチレングリコール、トリエチレングリコールとを、酸、好ましくは硫酸の存在下に窒素ガス雰囲気で溶剤、例えばトルエン、オキサジン、ジクロロメタン中で1時間〜3日、好ましくは24時間にわたり反応させ、好適な洗浄溶液で洗浄し、次いで残りの溶剤を真空中で蒸発器によって除去する。該化合物を更に、酸化剤、例えばKMnO4、NaIO4により、塩基性条件の存在下に窒素ガス雰囲気でプロトン性溶剤、例えば水中で酸化させて、最終生成物(10)としてフェオフォルビドaアルコールを得て、これを更に当分野でよく知られたカラムクロマトグラフィー又はTLCで精製及び単離する。
反応式5に記載される詳細な方法を本明細書の実施例9で説明する。
また本発明は、有効成分として、式(I)〜(VII)の化合物又はその医薬的に受容可能な塩を含有する、ヒト又は哺乳動物における種々の癌、例えば胃癌、肝臓癌、肺癌、子宮頸癌及び乳癌の予防又は治療のための医薬組成物を提供する。
本発明による式(I)〜(VII)の化合物は、医薬的に受容可能な担体、助剤又は希釈剤を含有する医薬組成物として提供できる。例えば本発明の化合物は、油、プロピレングリコール又は注射液の製造に通常使用される他の溶剤中に溶解させることができる。好適な担体の例は、例えば生理学的食塩水、ポリエチレングリコール、エタノール、植物油、ミリスチン酸イソプロピルなどであるが、これらに制限されるものではない。局所投与のために、本発明の化合物を軟膏剤及びクリーム剤の形に調合してもよい。
本発明の化合物は、強い抗癌活性を有し、従って本発明の医薬組成物を使用して、一重項状態酸素ラジカルを再生させて、優れた細胞毒活性で種々の癌を治療又は予防することができる。
また本発明は、光力学的療法における光感受性物質としての、式(I)〜(VII)の化合物からなる群から選択される化合物又はその医薬的に受容可能な塩の使用を提供する。
本発明のもう一つの態様によれば、またヒト又は哺乳動物における種々の癌、例えば胃癌、肝臓癌、肺癌、子宮頸癌及び乳癌を治療又は予防するために使用される医薬品の製造のための、化合物(I)〜(VII)の使用も提供される。
本発明のもう一つの態様によれば、またヒト又は哺乳動物における種々の癌、例えば胃癌、肝臓癌、肺癌、子宮頸癌及び乳癌の治療又は予防方法であって、治療学的に有効量の式(I)〜(VII)の化合物又はその医薬的に受容可能な塩を投与することを含む方法も提供される。
これ以降、以下の調合法及び賦形剤は単に例示に過ぎず、本発明を制限するものではない。
医薬品剤形での本発明の化合物はその医薬的に受容可能な塩の形で使用でき、そしてこれらは単独で又は好適な組合せで、並びに他の製剤学的に有効な化合物と組み合わせて使用することもできる。
本発明の化合物は、それを水性溶剤、例えば通常の食塩水、5%のデキストロース又は非水性溶剤、例えば植物油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸のエステル又はプロピレングリコール中に溶解、懸濁又は乳化させることによって注射液用の調剤に調合できる。配合物には、慣用の添加剤、例えば可溶化剤、等張化剤、懸濁剤、乳化剤、安定剤及び保存剤が含まれていてよい。
本発明による化合物の所望の用量は被験体の容態及び体重、重度、剤形、投与経路及び投与期間に依存して変動し、そして当業者によって選択できる。しかしながら、所望の効果を得るために、一般に0.0001〜100 mg/kg、好ましくは0.001〜100 mg/kg(体重)/日の範囲の量で本発明による化合物を投与することが推奨される。その用量は、一日あたり一回で又は数回に分けて投与してよい。組成物に関しては、該化合物は組成物の全質量に対して0.0001〜10 質量%、好ましくは0.0001〜1 質量%で存在することが望ましい。
本発明の医薬組成物を被験動物、例えば哺乳動物(ラット、マウス、家畜又はヒト)に種々の経路を介して投与してよい。全ての投与方式が考慮され、例えば経口で、直腸内で又は静脈内、筋内、皮下、髄腔内、硬膜外又は脳室内の注入によって投与してよい。
本発明の組成物、使用及び製造において、本発明の主旨又は範囲から逸脱することなく様々に改変及び変更できることは当業者に明らかである。
本発明を以下の実施例によってより特定して説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例にいかようにも制限されないものと理解されるべきである。
本発明を以下の実施例によってより具体的に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例には決して制限されないものと理解されるべきである。
実施例1:(13−ジエチレングリコール−オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(2)の製造
フェオフィチンa(60 mg)をジクロロメタン(3 ml)中に溶かした溶液を50 mlのフラスコ中に注ぎ、撹拌しながらジエチレングリコール(20 ml)で処理した。そこに1 mlの硫酸を添加し、3時間撹拌し、次いでそこに重炭酸ナトリウム水溶液を添加した。該溶液をクロロホルムで抽出し、そして回収されたクロロホルム層を有機溶剤の除去によって濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、39 mgの(13-ジエチレングリコール-オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(2)を単離した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.51 (s, 1H, メソ-H), 9.37 (s, 1H,メソ-H),8.56(s,1H,メソ-H),7.99 (dd, 1H, J=6.2,11.6Hz, CH2=CH),6.29(d,1H,J=17.8Hz,CH2=CH), 6.28 (s.1H, CH), 6.18 (d, 1H, J=11.6HzCH2=CH),4.48-4.41(m,1H,CH),4.24-4.22 (m. 1H. CH), 4.19-4.04 (m,2H, OCH2), 3.87(s,3H,OCH3),3.71-3.66(m,2H, CH2), 3.68 (s, 3H, CH3),3.64-3.42 (m,6H, CH2OCH2CH2),3.40(s,3H, CH3),3.22(s,3H, CH3),2.68-2.15 (m, 4H, CH2CH2),1.82(d,3H,J=7.3Hz,CH3),1.69 (t, 3H, J=7.6Hz, CH3), 0.56(br.S.,1H, N-H),-1.61 (br.s.,1H,N-H)。
実施例2:(13−メトキシトリエチレングリコール−オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(3)の製造
29mgの(13−メトキシトリエチレングリコール−オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(3)を前記の実施例1に記載されるのと同じ方法であるが、但し、フェオフィチン(60mg)及びメトキシトリエチレングリコール(30ml)を使用して製造した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.45 (s, 1H, メソ-H), 9.30 (s, 1H,メソ-H),8.55(s,1H,メソ-H),7.93 (dd, 1H, J=6.2,11.5Hz, CH2=CH),6.26(s.1H,CH),6.25 (d, 1H, J=17.8Hz CH=CH2),6.14 (d, 1H, J= 11.3HzCH=CH2),4.49-4.44(m,1H,CH), 4.22-4.20 (m.1H. CH), 4.15-4.02 (m,2H, OCH2),3.88 (s,3H,OCH3),3.67(s,3H, CH3),3.60(q, 2H, CH3-CH2),3.51-3.45(m,8H,CH2OCH2CH2OCH2),3.41-3.37(m,2H,CH2),3.38(s,3H, CH3),3.25 (s, 3H, OCH3),3.16(s,3H,CH3),2.65-2.18(m,4H, CH2CH2),1.82(d,3H,J=7.2Hz, CH3),1.68-1.64(m,, 3H, CH3), 0.51 (br.s.,1H,N-H), -1.61 (br.s.,1H,N-H)。
実施例3:13−ヒドロキシ(13−メトキシトリエチレングリコール−オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(4)の製造
22 mgの13−ヒドロキシ(13−メトキシトリエチレングリコール−オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(4)を前記の実施例1に記載されるのと同じ方法であるが、但し、10−ヒドロキシフェオフィチンa(60 mg)及びメトキシトリエチレングリコール(20 ml)を使用して製造した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.62 (s, 1 H, メソ-H), 9.49 (s,1H,メソ-H),8.65(s,1H, メソ-H),8.03 (dd, 1H,J=6.3,11.4Hz, CH2=CH),6.31(d,1H,J=17.8Hz,CH=CH2),6.20(d, 1H, J=11.6Hz, CH=CH2),5.78(s,1H,OH), 4.52-4.47 (m, 1H,CH),4.30-4.14 (m, 3H, CH及びOCH2), 3.74(s,3H,OCH3),3.74-3.70(m, 2H,CH2),3.63- 3.57 (m, 8H, CH2OCH2CH2OCH2),3.60(s,3H,CH3),3.47-3.46(m,2H, CH2), 3.43 (s, 3H, CH3),3.29(s,3H, CH3),3.27(s, 3H, OCH3),3.02-2.95,2.64-2.57及び2.35-2.21(m,4H, CH2CH2),1.71(t,3H, J=7.5Hz, CH3),1.60(d,3H, J=7.1Hz, CH3),0.30 (br. s., 1H,N-H), -1.83 (br.s.,1H, N-H)。
実施例4:[13−(3−ブロモ−1−プロピルオキシカルボニル)]フェオフォルビドaメチルエステル(5)の製造
メチルフェオフォルビドaメチルエステル(4)(20 mg)をピリジン(4 ml)及びトルエン(8 ml)に溶かした溶液を50 mlのフラスコ中に注ぎ、そして撹拌しながら3−ブロモ−1−プロパノール(0.003 ml)で処理し、そして5時間加熱した。そして次いで該溶液を塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、そして塩化メチレンで抽出した。回収された塩化メチレン層を有機溶剤の除去によって濃縮し、そして残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、11 mgの[13−(3−ブロモ−1−プロピルオキシカルボニル)]フェオフォルビドaメチルエステル(5)を単離した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.52 (s, 1 H, メソ-H), 9.38 (s,1H,メソ-H),8.56(s,1H, メソ-H),7.99 (dd, 1H, J=6.2,11.7Hz, CH2=CH),6.28(d,1H,J=19.3Hz,CH=CH2), 6.26 (d,1H, CH), J=11.6Hz, CH=CH2),6.18(d,1H,J=11.6Hz, CH=CH2),4.52-4.45(m, 3H, CH及びOCH2),4.24-4.22(m,1H,CH),3.68 (s, 3H, CH3),3.67 (m, 2H, CH2), 3.56(s,3H,OCH3),3.47-3.34(m,2H, CH2),3.40 (s, 3H, CH3),3.23(s, 3H, CH3),2.68-2.17(m, 6H,CH2CH2及びCH2),1.83(d,3H, J=7.3Hz, CH3),1.69(t,3H, J=7.6Hz, CH2-CH3),0.54(br.s.,1H, N-H), -1.62 (br.s.,1H, N-H)。
実施例5:(13−トリエチレングリコール−オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(6)の製造
実施例4と同様の方法で、メチルフェオフォルビドaメチルエステル(4)(100 mg)をピリジン(16 ml)及びトルエン(15 ml)中に溶かした溶液を50 mlのフラスコ中に注ぎ、そして窒素ガス雰囲気にてトリエチレングリコール(0.033 ml)で処理し、そして16時間加熱した。そして次いで該溶液を塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、そして塩化メチレンで抽出した。回収された塩化メチレン層を有機溶剤の除去によって濃縮し、そして残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、73 mgの(13−トリエチレングリコール−オキシカルボニル)フェオフォルビドaメチルエステル(6)を単離した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.53 (s, 1H, メソ-H), 9.40 (s, 1H,メソ-H),8.57(s,1H,メソ-H),8.00 (dd, 1H, J=6.3,11.5Hz, CH2=CH),6.30(d,1H,J=18.1Hz,CH=CH2), 6.27 (s,1H, CH), 6.19 (d, 1H, J=6.3,12.8Hz,CH=CH2),4.49-4.45(m,3H, CH及びOCH2),4.26-4.24(m,1H, CH),3.72-3.66 (m, 4H, CH2及びOCH2),3.69(s,3H, CH3),3.55(s,3H,OCH3),3.49-3.39 (m, 4H, CH2OCH2),3.41(s,3H,CH3),3.31 (t, 2H, J= 4.6Hz, CH2),3.26-3.23(m,5H, CH2及びCH3),2.66-2.21(m,5H,CH2CH2及びOH),1.82(d,3H, J=7.3Hz, CH3),1.70(t,3H, J= 7.6Hz, CH3), 0.54(br.s., 1H,N-H),-1.62 (br.s.,1H,N-H)。
実施例6:[13−ヒドロキシ(13−トリエチレングリコール−オキシカルボニル)]フェオフォルビドaメチルエステル(7)の製造
メチルフェオフォルビドaメチルエステル(4)(50 mg)をピリジン(8 ml)及びオキサジン(23 ml)中に溶かした溶液を10 mlのトルエン中に溶解させ、そして5時間加熱した。そして次いで該溶液を塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、そして塩化メチレンで抽出した。回収された塩化メチレン層を有機溶剤の除去によって濃縮し、そして残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、21 mgの[13−ヒドロキシ(13−トリエチレングリコール−オキシカルボニル)]フェオフォルビドaメチルエステル(7)を単離した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.76 (s, 1H, メソ-H), 9.54 (s, 1H,メソ-H), 8.71 (s, 1H, メソ-H),8.01(dd,1H,J=6.2,11.6Hz, CH2=CH), 6.34(d,1H,J=17.9Hz, CH=CH2), 6.18 (d, 1H,J=11.6Hz,CH=CH2),6.09(s, 1H, OH), 4.47-4.42(m, 1H,CH), 4.07-4.05 (m, 1H, CH),3.90 (s,3H, OCH3),3.77(s, 3H, CH3), 3.74(q,2H, CH3-CH2), 3.54(s,3H,OCH3),3.44 (s,3H, CH3),3.26(s, 3H, CH3),2.61-1.78(m,4H, CH2CH2),1.71 (t, 3H,J=7.6Hz,CH2-CH3),1.60 (d,3H, J=7.1Hz, CH3),-1.09 (br.s.,1H, N-H), -1.41(br.s.,1H,N-H)。
実施例7:フェオフォルビドaトリエチレングリコールメチルエステル(8)の製造
メチルフェオフォルビドaメチルエステル(30 mg)の溶液を20 mlのトリエチレングリコール中に溶解させ、そして1 mlの硫酸をそこに添加しながら撹拌した。そして次いで該溶液を重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、そして酢酸エチルで抽出した。回収された酢酸エチル層を有機溶剤の除去によって濃縮し、そして残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、32 mgのフェオフォルビドaトリエチレングリコールメチルエステル(8)を単離した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.53 (s, 1H, メソ-H), 9.40 (s, 1H,メソ-H),8.57(s,1H,メソ-H),8.00 (dd, 1H, J=6.4,11.5Hz, CH2=CH),6.30(d,1H,J=17.9Hz,CH=CH2), 6.29 (d,1H, CH), 6.19 (d, 1H,J=12.5Hz, CH=CH2),4.49-4.44(m,3H,CH及びOCH2),4.26-4.24(m, 1H, CH),4.15-4.07 (m, 2H, OCH2),3.74-3.65(m,4H, CH2及びOCH2),3.69(s,3H, OCH3),3.58-3.43(m,14H,OCH2), 3.41 (s, 3H,CH3),3.35 (t, 2H, J=4.5Hz,CH2),3.30-3.28(m,2H, CH2),3.24(s,3H, CH3),2.66-2.02(m, 6H, CH2CH2及びOH),1.82(d,3H,J=7.3Hz,CH3),1.70 (t, 3H, J=7.6Hz, CH3), 0.55 (br.s., 1H, N-H), -1.62 (br.s.,1H,N-H)。
実施例8:メチルフェオフォルビドaジエチレングリコールエステル(9)の製造
フェオフィチンa(60 mg)の溶液を少量のジクロロメタン中に溶解させた。そこに20 mlのジエチレングリコール及び1 mlの硫酸を添加し、そして23時間撹拌した。そして次いで該溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、そしてクロロホルムで抽出した。回収されたクロロホルム層を有機溶剤の除去によって濃縮し、そして残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、2 mgのメチルフェオフォルビドaジエチレングリコールエステル(9)を単離した:
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.26 (s, 1 H, メソ-H), 8.34 (s,1H,メソ-H),7.92(dd,1H,J=6.0, 11.8Hz, CH2=CH), 6.33 (s, 1H, OH),6.25(d,1H,J=17.8Hz, CH=CH2),6.17 (d,1H, J=11.6Hz, CH=CH2),4.88(br. s,2H. OH), 4.76-4.60(m, 4H, CH2CH2),4.41-4.33(m,3H,CH及びCH2),4.27-4.23(m,2H, CH及びOCH2),3.96-3.94 (m,2H, CH2),3.88-3.80(m, 6H,CH2),3.75(s,3H, OCH3),3.75-3.69(m, 2H,CH2),3.58 (s, 3H, CH3),3.31(s, 3H, CH3),3.18(s, 3H, CH3),2.75-2.00(m, 4H, CH2CH2),2.03(d,3H,J=7.0Hz,CH3),1.64(t, 3H, J=7.3Hz, CH3),0.87 (br.s.,1H,N-H), -1.85 (br.s.,1H, N-H)。
実施例9:メチルフェオフォルビドaトリエチレングリコールエステル(10)の製造
16 mlのピリジン中に溶解されたメチルフェオフォルビドaメチルエステル(100 mg)の溶液を15 mlのトルエンに添加した。そこに0.033 mlのトリエチレングリコールを添加し、そして窒素ガス雰囲気にて16時間加熱した。そして次いで該溶液を塩化メチレンで抽出した。回収された塩化メチレン層を有機溶剤の除去によって濃縮し、そして残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、73 mgのメチルフェオフォルビドaトリエチレングリコールエステル(10)を単離した、これを以下DH-1-180-3と呼称する:
UVスペクトル:図1を参照
1H-NMR (500MHz, CDCl3)δ :9.53 (s, 1H, メソ-H), 9.40 (s, 1H,メソ-H),8.57(s,1H,メソ-H),8.00 (dd, 1H, J=6.3,11.5Hz, CH2=CH),6.30(d,1H,J=18.1Hz,CH=CH2), 6.27 (s,1H. CH), 6.19 (d, 1H,J=12.8Hz, CH=CH2),4.49-4.45(m,3H,CH及びOCH2),4.26-4.24(m,1H, CH), 3.72-3.66 (m, 4H,CH2及びCH2),3.69(s,3H, OCH3),3.55(s,3H, OCH3),3.49-3.39(m, 4H, CH2OCH2),3.41(s,3H,CH3), 3.31 (t,2H,, J=4.6Hz, CH2),3.26-3.23(m,5H, CH2及びCH3),2.66-2.21(m,5H,CH2CH2及びOH),1.82(d,3H, J=7.3Hz, CH3),1.70(t,3H, J=7.6Hz, CH3), 0.54 (br.s., 1H,N-H),-1.62 (br.s.,1H,N-H)。
実験例1:本発明の化合物の一重項酸素状態への転移活性の測定
標的化合物の一重項酸素状態への転移活性を以下の方法によって測定した。
方法
アッセイ試験は空気飽和状態(99.999%の超純粋気体)下にトルエン(メルク社、HPLC純度)を溶剤として使用して溶液中の酸素濃度2.1×10-3 Mにおいて21℃で実施した。
結果
508 nm(λ励起)での一重項酸素状態の測定結果では、転移された光子収量は0.60(5%)であり、これは図2に見ることができる。従って、DH-1-180-3の一重項酸素状態への転移活性は優れており、かつその物理的安定性も良好であることが認められる。
実験例2:本発明の抗癌活性の測定
標的化合物の抗癌活性を以下の試験によって測定した。
インビボアッセイ
DH-1-180-3を本発明の試験試料として、かつフォトフリン(photogem(登録商標))を対照群として試験において使用した。
乳癌細胞株(EMT6;1×106 細胞/マウス)をBALB/cマウス(1群あたり12)に移植し、そして7〜10日後に、1%ツイーン80で希釈した試験試料と注射水で希釈した対照薬剤を各マウスに用量0.4 mg/kg/マウス及び0.8 mg/kg/マウスで試験試料群において、かつ用量2 mg/kg/マウスで対照群において、それぞれ投与した。
3時間後に、これらのマウスを麻酔し、そして該マウスにハロゲンランプを用いて1.2 Jの強度で照射した。各マウスの腫瘍寸法を2又は3日の間隔で測径器を用いて測定し、腫瘍によるマウスの生存比も測定した。
インビトロアッセイ
乳ガン細胞株(EMT6;1×106細胞/マウス)を培養培地(DMEM+10% FBS+100ユニットのペニシリン+100μgのストレプトマイシン)中で培養し、0.25%のトリプシン−EDTAで処理して、細胞を回収し、そして細胞数をトリパンブルー染色試薬によって計数した。
各3 mlの細胞を35 mmの培養皿に濃度2×105 細胞/mlで添加し、そして5% CO2のインキュベーター中で、細胞が単層に整列するように24時間培養した。
DMF中に溶解された種々の濃度のDH-1-180-3を35 mmの培養皿に添加し、DMFの効果を排除するためにDMF溶剤の濃度が0.5%を超過しないように調整した。その培養皿に光感受性物質を添加し、そしてそこにハロゲンランプを用いて1.2 Jの強度で照射を行った。これらの培養皿をインキュベーターに移して培養した。
PDTによって引き起こされる細胞毒性をMTTアッセイによって分析し、そして細胞の形態を顕微鏡によって観察した。
慣用の光感受性物質、すなわちphotogem(登録商標)を比較対照群として使用し、そして幾つかの要因、例えば試験試料の濃度、光の照射強度及び試料の吸収時間などを本試験では変更した。
結果
図3はMTTアッセイによって測定されたマウスEMT6細胞株での細胞毒性の結果を示す。
図3に見られるように、光照射だけの群(光照射)、DMFだけで処理された群(DMF)、光感受性物質試料で処理したが光照射しない群(Ps(2)のみ)を含む群は細胞毒性を示さないが、光感受性物質で処理された群、特に0.2μgの本発明の光感受性物質で処理された群は顕著な細胞毒性を示し、そして試験群のLD100は、最も効果的な濃度である0.4μgの光感受性物質で処理された群で示された。
図4は細胞アポトーシスの作用機構を調査するためのアネキシンV/PI染色による染色結果を表す。
図4に見られるように、90%を超える細胞が対照群では生存するが、PDT処理群(0.2μg/時間)では50〜60%を超える細胞が死滅し、このことからEMT6細胞は細胞アポトーシスにより死滅したことが示される。
図5は細胞内のPDT吸収量を種々の濃度のPDTに基づいてFACS分析により測定した図表を示す。
図5に見られるように、細胞内でのPDT吸収量は、PDTの濃度と共に用量に依存して増大し、これは細胞毒性と深く関わっている。MFI(平均蛍光強度)の値が208.92である、すなわちDH-I-180-3の濃度が少なくとも0.4μgである場合に最も強力な細胞毒性が示されたことが認められる。
図6は細胞中のPDT蓄積率を所要時間に基づいてFACS分析により測定した図表を示す。
図6に見られるように、細胞内でのPDT蓄積率は、所要時間と共に増大し、これは細胞毒性と深く関わっている。MFI(平均蛍光強度)の値が208.92である、すなわち所要時間が少なくとも60分間である場合に最も強力な細胞毒性が示されることが認められる。
図7は光照射強度に基づいて細胞毒性の程度を測定した図表を示す。
図7に見られるように、照射光の強度が1.2 Jに達する場合に最も強力な細胞毒性が示されたが、その強度を超えるともはや効果的でないことが認められる。
図8は、EMT6細胞内でのPDT処理及びJC-1色素染色の後のFACS分析によるMMP(ミトコンドリア膜電位)を測定した図表を示す。
図8に見られるように、MMPはPDTと共に顕著に低下したことが認められ、これは蛍光顕微鏡での観察結果と一致するものである。
図9はDH-1-180-3で処理されたEMT6細胞によって引き起こされるBALB/cマウスの腫瘍の抑制を示す。
図9に見られるように、PDT処理群における腫瘍の増殖速度は、対照群及びフォトフリン(photogem(登録商標))で処理された群でのそれと比較して処理時間に伴い顕著に低下したことが認められる。
図10は図9の結果によって得られる生存曲線を示す。
図10で見られるように、PDT処理群における生存率は対照群のそれと比較して延長されたことが認められる。
上記の試験結果に基づいて、本発明のDH-1-180-3の最適処理条件は、PDTで使用される光感受性物質の濃度が0.4μg/ml、最適吸収時間が1時間、照射強度が1.2 J、かつその活性を測定する分析時間は24時間という条件である。しかしながらフォトフリン(photogem(登録商標))は濃度範囲50〜100μg/mlで24時間では効果を奏することはできず、そして同じ効果を発揮するのに必要な照射光の強度はDH-1-180-3のそれの10〜100倍を上回る。
実験例3:毒性試験
方法
ICRマウス(平均体重25±5 g)及びスプラグ−ダウリーラット(235±10 g)に対する急性毒性試験を化合物1及び10を用いて実施した。3匹のマウス又はラットからなる各群に20 mg/kg、10 mg/kg及び1 mg/kgの試験化合物を腹腔内に又は溶剤(0.2 ml、腹腔内)をそれぞれ投与し、そして24時間観察した。
結果
死亡率、臨床症候、体重変化における治療に関連した効果及び顕著な所見は如何なる群又はいずれの性別でも存在しなかった。これらの結果は、本発明で製造される化合物は有力かつ安全であることを示唆している。
以下に、調合法及び種々の賦形剤を記載するが、本発明はそれらに制限されるものではない。代表的な製造例を以下に記載する。
粉末調剤
化合物10 500 mg
コーンスターチ 100 mg
ラクトース 100 mg
タルク 10 mg
粉末調剤を、前記の成分を混合し、そして密封包装に詰めることによって製造した。
錠剤
化合物10 100 mg
コーンスターチ 100 mg
ラクトース 100 mg
ステアリン酸マグネシウム 2 mg
錠剤を、前記の成分を混合し、そして打錠することによって製造した。
カプセル調剤
化合物1 50 mg
ラクトース 50 mg
ステアリン酸マグネシウム 1 mg
錠剤を、前記の成分を混合し、そして慣用のゼラチン調製法によってゼラチンカプセルに詰めることによって製造した。
注射調剤
化合物1 100 mg
注射用蒸留水 適量
pH調整剤 適量
注射製剤を、慣用の注射液調製法によって、有効成分を溶解させ、pHを約7.5に調節し、次いで全ての成分を2 mlのアンプル中に詰め、そして滅菌することによって製造した。
以上、本発明を説明したが、本発明は多くの点で変更してもよいことは明らかである。かかる変更は本発明の主旨及び範囲から逸脱するものと判断されるべきでなく、そして当業者にとって自明なる改良があった場合にはそれらは全て特許請求の範囲の範囲内に包含されるものと解釈される。
本発明による化合物は種々の癌疾病の予防又は治療に有用であり、そして従来の光感受性物質よりも優れた利点、例えば一重項酸素を生成する優れた量子収量、良好な物理的安定性及び強力な細胞毒性を有する。
本発明の前記の及び他の目的、特徴及び他の利点は、付属の図面とともに以下の詳細な説明からより明確に理解される。
本発明の光感受性物質(DH-1-180-3)のUVスペクトルを示す。 508 nm(λ励起)での一重項酸素状態の測定結果を示す。 MTTアッセイによって測定されたマウスEMT6細胞における細胞毒性の結果を示し、そのうち、対照群、光照射のみの群(光照射)、溶剤で処理された群(DMF)、光感受性物質試料で処理するが光を用いない群(Ps(2)のみ)及び本発明の光感受性物質で処理された群(DH-1-180-3)をそれぞれ示している。 細胞アポトーシスの機構を調査するためのアネキシンV/PI染色による染色結果を表す。 細胞内のPDT吸収量を種々の濃度のPDTに基づいてFACS分析により測定した図表を示す。 細胞中のPDT蓄積率を所要時間に基づいてFACS分析により測定した図表を示す。 光照射強度に基づいて細胞毒性の程度を測定した図表を示す。 EMT6細胞内でのPDT処理及びJC-1色素染色の後にFACS分析によりMMP(ミトコンドリア膜電位)を測定した図表を示す。 DH-1-180-3で処理されたEMT6細胞によって引き起こされるBALB/cマウスの腫瘍の抑制を示す。 図9の結果によって得られる生存曲線を示す。

Claims (13)

  1. 以下の式(I)によって示される化合物及びその医薬的に受容可能な塩:
    (I)
    式中、
    R1、R2は独立に、直鎖状又は分枝鎖状の1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基又はアルコキシ基、ポリエチレングリコール基又はスルホニル基であり、
    R3は水素原子、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基又はポリエチレングリコール基であり、
    R4は水素原子、ヒドロキシル基又は1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、
    Aは酸素原子と直接的に結合又は架橋しており、
    Ni金属イオンを含む遷移金属イオンとキレートを形成することができる。
  2. 請求項1記載の化合物であって、式中、R1、R2がエチル基、プロピル基、エチレングリコール基、ジエチレングリコール基、トリエチレングリコール基、テトラエチレングリコール基、ヘキサエチレングリコール基、ヘプタエチレングリコール基又はメトキシエチレングリコール基からなる群から選択され、R3が水素原子、エチル基、プロピル基、メトキシ、エトキシ基、エチレングリコール基、トリエチレングリコール基、ヘキサエチレン基からなる群から選択され、R4が水素原子、ヒドロキシル基又はメトキシ基であり、かつAは直接に結合しているが、但し、R1及びR2は同一の基であり、かつR2はR1又はR3とは異なる化合物。
  3. 以下の式(II)によって示される化合物及びその医薬的に受容可能な塩:
    (II)
    式中、R1、R2は独立に、直鎖状又は分枝鎖状の1〜6個の炭素原子を有する低級アルキル基又はアルコキシ基、ポリエチレングリコール基又はスルホニル基であり、
    Ni金属イオンを含む遷移金属とキレートを形成することができる。
    その際、
    Xは酸素原子であり、
    Aは-CH2-であり、R1は水素原子又はアミノエチル基であり、
    R2は水素原子又はハロゲン原子又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基である。
  4. 以下の一般式(III)によって示され化合物及びその医薬的に受容可能な塩:
    (III)
    式中、
    R1はポリエチレングリコール基であり、
    R4は水素原子又はヒドロキシル基である。
  5. 以下の一般式(IV)によって示される化合物及びその医薬的に受容可能な塩:
    (IV)
    式中、
    R2はブロモプロピル基又はポリエチレングリコール基であり、
    R4は水素原子又はヒドロキシル基である。
  6. 以下の一般式(V)によって示される化合物及びその医薬的に受容可能な塩:
    (V)
    式中、R1はメチル、エチル基又はエチレングリコール基である。
  7. 以下の一般式(VI)によって示される化合物及びその医薬的に受容可能な塩:
    (VI)
    式中、R1、R2は独立にポリエチレングリコール基である。
  8. 以下の一般式(VII)によって示される化合物及びその医薬的に受容可能な塩:
    (VII)
    式中、R1はポリエチレングリコール基である。
  9. 請求項1から8までのいずれか1項記載の式(I)〜(VII)の化合物又はその医薬的に受容可能な塩を有効成分として含有し、それと一緒に医薬的に受容可能な担体を含有する、種々の癌を一重項状態酸素ラジカルの再生及び優れた細胞毒活性によって治療又は予防するための医薬組成物。
  10. 癌がヒト又は哺乳動物における胃癌、肝臓癌、肺癌、子宮頸癌及び乳癌からなる群から選択される、請求項9記載の医薬組成物。
  11. 請求項1から8までのいずれか1項記載の式(I)〜(VII)の化合物又はその医薬的に受容可能な塩を有効成分として含有し、それと一緒に医薬的に受容可能な担体を含有する、種々の癌を一重項状態酸素ラジカルの再生及び優れた細胞毒活性によって治療又は予防するための光力学的診断剤及び治療剤。
  12. 光力学的療法における光感受性物質としての、請求項1から8までのいずれか1項記載の式(I)〜(VII)の化合物からなる群から選択される化合物又はその医薬的に受容可能な塩の使用。
  13. ヒト又は哺乳動物における胃癌、肝臓癌、肺癌、子宮頸癌及び乳癌などの種々の癌を治療又は予防するために使用される医薬品の製造のための、請求項1から8までのいずれか1項記載の化合物(I)〜(VII)の使用。
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