JP2006510811A - 織物繊維の潤滑 - Google Patents

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Abstract

本発明は、織物繊維、好ましくは紡糸繊維を潤滑するためのエーテルカルボキシレートの使用を開示する。このエーテルカルボキシレートは一般式(I) R-(OCH2CH2)n-O-CH2COOXを有し、式中Rは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C6−C22脂肪族炭化水素鎖を表し、nは0.3から50の間の数、Xは水素、アルカリ金属、アンモニウムカチオン、アルカノールアンモニウムカチオン、又はC6−C22アルキルアンモニウムカチオンである。加えて本発明は、織物繊維を一般式(I)のエーテルカルボキシレートと接触させることからなる、織物繊維の潤滑方法を提供する。

Description

技術分野
本発明は織物繊維処理の分野に関し、特に補助用紡糸組成物又は仕上げ用組成物の使用に関し、具体的には紡糸繊維などの織物繊維を潤滑するためのエーテルカルボキシレートの使用に関する。
従来技術
織物繊維処理の分野では、取り扱い性や加工性を向上させるための組成物が使用されている。
補助用紡糸組成物又は仕上げ用組成物として知られるこうした組成物は、一方では織物繊維の製造を可能ならしめ、他方ではその後に最終織物製品を得るために使用される紡糸及び製織処理を容易ならしめる。
補助用紡糸組成物は一般に潤滑をもたらし、従って繊維間や、フィラメントと紡糸装置の案内部材との間の摩擦を低減させる。加えて、こうした補助用紡糸組成物は静電気の発生を防止し、隣接する繊維間に僅かな結束作用を与える。
付加的に、こうした組成物には、着色剤との親和性や良好な生分解性といった、他の多くの特性が望まれる。これまでに述べた要求事項に加えて、繊維の仕上げ用組成物は、熱的に安定で非腐食性でなければならず、繊維に対する適用及び除去が容易で生理学的に適合性があり、繊維に対して湿潤性をもたらし、水に可溶又は乳化可能でなければならない。
容易に看取しうるように、単一の物質がこれら多数の要求項目を満たすことは難しい。かくして現今の繊維用処理剤は一般に各種の製品の混合物からなり、それらの製品の組成によって、繊維の製造における所望の効果がもたらされる。
通常、繊維の仕上げ用組成物は、乳化剤、帯電防止剤、湿潤剤、抗酸化剤、殺生物剤、腐食防止剤、及び/又はpH調節剤などに加えて、潤滑剤を含んでいる。
補助用紡糸組成物は一般に、繊維又は糸を、少なくとも一種の潤滑剤を含有する溶液又はエマルジョンからなる繊維の仕上げ用組成物と接触させることによって適用される。こうした組成物は、繊維又は糸に対して噴霧その他により直接適用しうる。
このような補助用紡糸組成物の成分の典型例には、合成ステロール、ソルビタンエステル、シリコーン、ポリエーテル、リン酸エステル、四級化脂肪族アミン、脂肪酸アルカノールアミン、エトキシル化脂肪酸、エーテルカルボキシレートエステル、及びエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックポリマーなどがある。
先端技術文献に記載された織物繊維用潤滑剤は多種多様である。例えば米国特許A-2079108号は、長鎖脂肪酸の部分エステルと多価アルコールを基礎として、セルロースから誘導された繊維用潤滑剤を記載している。
英国特許A-1098315号は、C6−C18アルコールのエトキシル化エステルと五酸化リンを基礎とする繊維用潤滑剤を記載している。
英国特許A-1113607号は、パラフィン系鉱油と不飽和アルコールのリン酸エステルを基礎とする織物繊維用潤滑剤組成物を記載している。
米国特許A-3907689号及びA-3951825号は、エトキシル化脂肪酸型のワックスを含有しうる有機エステルの混合物を基礎とする、織物繊維処理用組成物を記載している。
米国特許A-3926816号は、a)リン酸アルキルエステルナトリウム又はカリウム、b)脂肪酸アルキルエステル、c)ポリオキソエチレン化ラウリン酸エーテル、及びd)ポリオキソエチレン化トリデシル酸エーテルからなる織物繊維用潤滑剤組成物を記載している。
米国特許A-4615816号は、織物繊維用潤滑剤として、ポリアルキレンエーテルポリカーボネートを記載している。
米国特許A-4624793号は、エトキシル化された直鎖第二アルコールとエトキシル化された直鎖又は分岐鎖アルコールのリン酸エステルを基礎とする、ポリプロピレン繊維用の潤滑組成物を記載している。
国際特許出願WO A-9414756号は、脂肪酸をトリエタノールアミン又はトリエタノールアミンエトキシレートでエステル化し、その後長鎖リン酸エステルの存在下にエチレンオキシドで四級化することによって得られる、四級化した脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩を記載しており、これは繊維間の摩擦と静電気の発生の両者を低減させるために使用される。
さらに、織物繊維用潤滑剤としてエーテルカルボン酸アルキルエステルを使用することが、少なくとも米国特許A-5654038号、A-5576470号、A-5314718号、A-5263308号、及びA-5240743号に記載されている。
加えて、織物繊維の処理用にエーテルカルボキシレートを使用することが、当業者に公知である。例えばスイス特許A-324665は、セルロース繊維の精錬プロセスを記載しており、これはセルロース繊維を75から140℃の間の温度で水で、0.5から10°Be(ボーメ)の間でアルカリ水溶液で洗浄することからなり、基本的な成分として式
R-(OC2H4)n-O-CH2COOM
の化合物を含んでいる。式中、RはC8−C20の飽和又は不飽和脂肪族ラジカル、C8−C25アルキルフェニル又は水素化アルキルフェニルを表し、nは2から20の数であり、Mは水素、アルカリ金属、又はアンモニウムから選択されたカチオンを表す。
米国特許A-3043648号は、繊維の急速染色方法を記載しており、これは繊維を水溶液中で染色することからなるが、この水溶液は成分として特に、式
R3-O(C2H4O)x-CH2COOH
のポリグリコールエーテルカルボン酸を含有している。式中、R3はC18H35、C8−C12アルキルフェニル、及びC8−C12ジアルキルフェニルから選択された群を表し、xは19より大きな数である。
さらに、国際特許出願WO A-9851852号は、織物用の糸を前処理するための湿潤剤を記載しており、これは次のものを含有する。
i)次の一般式のエーテルカルボキシレート
R-O-(CnH2nO)x-CH2COOM (I)
式中、Rは炭素原子数8から22の直鎖アルキル基を表し、Mは水素又はカチオン、nは2又は3であり、xは4から18の間の数である。
ii)次の一般式のアルコキシル化脂肪族アルコール
R-O-(CnH2nO)x-H
式中、R、n及びxは上記と同じ意味を有する。
しかしながら従来技術は、エーテルカルボキシレートを織物繊維の潤滑に使用することを記載又は示唆していない。
本文書の著者らは、エーテルカルボキシレートが驚くべきことに、従来一般に使用されてきた潤滑剤によって示されるのと同等又はそれ以上の潤滑性能を織物繊維に対して示すことを見出した。加えて、こうしたエーテルカルボキシレートは、技術の現状において知られている織物繊維用潤滑剤の幾つかよりも、環境にやさしい。
本発明の課題は、織物繊維、好ましくは紡糸繊維を潤滑するために、エーテルカルボキシレートを使用することである。
本発明の付加的な課題は、織物繊維を潤滑するための方法にある。
本発明は、織物繊維を潤滑するためにエーテルカルボキシレートを使用することを開示する。
本発明の特定の実施形態において、こうしたエーテルカルボキシレートは一般式(I):
R-(OCH2CH2)n-O-CH2COOX (I)
によって定義され、式中
− Rは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C6−C22脂肪族炭化水素鎖を表し、
− nは0.3から50の間の数、
− Xは水素、アルカリ金属、アンモニウムカチオン、アルカノールアンモニウムカチオン、又はC6−C22アルキルアンモニウムカチオンである。
好ましくは一般式(I)のエーテルカルボキシレートにおいて、Rは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C12−C18脂肪族炭化水素鎖を表す。
やはり好ましいのは、nが0.3から20の間の数、より好ましくは0.5から15の間である、一般式(I)のエーテルカルボキシレートである。
またやはり好ましいのは、Xが水素又はアルカリ金属である、一般式(I)のエーテルカルボキシレートである。
6から22個の炭素原子、好ましくは12から18個の炭素原子を含む脂肪族炭化水素鎖は、好ましくは天然物由来の油脂から、並びに合成トリグリセリドから誘導される。好ましい油脂には、パーム油、ココナッツ油、ヒマワリ油、菜種油、ひまし油、オリーブ油、大豆油、及び牛脂、骨油、魚油などの動物油、それらの硬化油及び半硬化油、並びにそれらの混合物が含まれる。特に好ましいのはココナッツ油、パーム油及びオリーブ油から誘導されたアシル基である。
一般式(I)のエーテルカルボキシレートは例えば、ドイツ特許出願DE-A-4224362号又はヨーロッパ特許出願EP-A-0580263号に記載されたようにして得ることができる。その製造プロセスは二段階からなり、その最初の段階は、所望の長さの炭化水素鎖を有するアルコールとエチレンオキシドとの、当業者に公知の通常の反応条件下での反応である。更に、前もってエトキシル化されたアルコールを出発試薬として用いることができる。次いでこのエトキシル化されたアルコールは強塩基、例えば水酸化ナトリウム又はカリウムと、ホウ素化水素ナトリウムのような還元剤の存在下で反応され、対応するナトリウム又はカリウムアルコキシレートが形成される。この生成物はモノクロロ酢酸ナトリウムと反応されて、対応するエーテルカルボキシレートが塩の形で生成される。この塩は硫酸又は塩酸で洗浄することにより、対応する酸へと変換される。
本発明によれば、エーテルカルボキシレートは水溶液の形で、織物繊維用潤滑剤として使用される。織物繊維を潤滑するのに使用されるこのエーテルカルボキシレート水溶液はまた、添加剤として特に、帯電防止剤、湿潤剤、凝集剤、柔軟剤、及び乳化剤などの添加剤を含有することができる。
これらの添加剤は、Revitextil S.L.によって発行された「仕上げ技術への貢献」(ISBN: 84-605-6437-1)に記載されている。
エーテルカルボキシレートをベースとする水性潤滑剤組成物のpHは、好ましくは6.0から8.5の間であり、より好ましくは6.5から8.0の間にある。
本発明の別の実施形態では、織物繊維をエーテルカルボキシレートと接触させることからなる、織物繊維の潤滑のための方法が提供される。好ましい実施形態では、こうしたエーテルカルボキシレートは一般式(I):
R-(OCH2CH2)n-O-CH2COOX (I)
を有し、式中
− Rは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C6−C22脂肪族炭化水素鎖を表し、
− nは0.3から50の間の数、好ましくは0.3から20の間、より好ましくは0.5から15の間の数であり、
− Xは水素、アルカリ金属、アンモニウムカチオン、アルカノールアンモニウムカチオン、又はC6−C22アルキルアンモニウムカチオンである。
繊維産業において従来から行われているように、紡糸繊維に対しては水性潤滑剤組成物は、紡糸ノズルから出た直後に織物繊維に適用される。温度が15から90℃の間にある場合、潤滑剤組成物は例えば、適当な適用手段を備えたシリンダや投与ポンプによって適用される。
水性潤滑剤組成物は一般に、非常に希釈された形で適用され、適用される水性潤滑剤組成物の量は、織物繊維100gに対して水性潤滑剤組成物の作用物質が100%で0.05gから5gの間となるようにされる。
このような水性潤滑剤組成物の非常に希釈された形態は直接に、或いは濃縮された水性潤滑剤組成物を希釈することによって得ることができるが、希釈は硬水、半硬水、又は軟水で行うことができる。
本発明の織物繊維潤滑方法においては、織物繊維は、エーテルカルボキシレートを水で2から10000倍、好ましくは10から2000倍に希釈することによって生成される水性潤滑剤組成物の十分な量と接触状態に置かれる。
加えて、こうした水性潤滑剤組成物が適用される織物繊維は、好ましくは化学品由来又は天然物由来の紡糸繊維である。より特定的には、こうした水性潤滑剤組成物は、化学品由来の繊維に対して適用される。
本発明によれば、化学品由来の繊維は、製造手段中で物理的又は化学的プロセスを経て得られる繊維と定義され、これはWiley-Interscienceによって発行された「カークオスマー化学工業百科事典」第三版10巻(ISBN 0-471-02093-X)に記載されているように、セルロース系繊維及び合成繊維を包含する。化学品由来の繊維の例は、
− アクリル、ポリアミド、ポリエステル及びポリウレタンであり、一方合成品由来の繊維は、
− セルロース由来のアセテート及びレーヨンである。
天然物由来の繊維の例は、
− 植物由来の綿、及び
− 動物由来のキャメル、カシミア、絹及びウールである。
好ましくは、エーテルカルボキシレートを含有する潤滑剤組成物が適用される織物繊維は、合成タイプの化学品由来の繊維である。
以下の例は、当分野の当業者に対して、本発明の十分に明確で完全な説明を行うことを意図している。いかなる場合でも、これらが本発明の範囲を制限するものと考えてはならない。

例1 織物繊維の潤滑
繊維/セラミック(F/K)及び繊維/繊維(F/F)の動摩擦係数と、「スティック−スリップ」(S−S)とを、表1に記載の潤滑剤について得た。これらのパラメータの値を表2に示す。
表1は、本発明による潤滑剤(LF.1−LF.10)、及び比較例を示す。
動摩擦係数は、RothschildのF-MeterモデルR-1188を用いて測定した。印加張力は0.15Nに設定した。
繊維/セラミックの動摩擦係数の測定に用いた摩擦材料は、円形のセラミック部材であった。また接触角を180°として、50、100、及び200 mm/分の速度を用いた。
繊維/繊維(F/F)の動摩擦係数を測定する際には、速度を1 mm/分に設定し、接触角は360°とした。
低速での摩擦に特有の現象である「スティック−スリップ」(S−S)は、繊維/繊維の動摩擦係数の平均最大値と平均最小値の間の差として計算した。
表1に記載の潤滑剤は、0.5重量%の濃度(繊維重量に対する作用物質の割合)で、連続長のマルチフィラメントポリエステル繊維(150/30)に適用した。
この適用に先立ち、ポリエステル繊維は精錬され、含有の可能性のある痕跡量の不純物が除去された。
動摩擦係数の測定に先立ち、精錬されたポリエステル繊維のサンプルは、20℃で相対湿度60%において、24時間にわたり調整された。
Figure 2006510811
1 C12−C14の重量比が70:30であるラウリル型の炭化水素鎖。
2 FOSFODET(登録商標)20Mは、カリウム塩型のラウリルアルコールのリン酸エステル(モノエステルとジエステルの重量比が80:20)であり、KAO Corporation S.A.により市販されている。
3 FOSFODET(登録商標)20Dは、カリウム塩型のラウリルアルコールのリン酸エステル(モノエステルとジエステルの重量比が50:50)であり、KAO Corporation S.A.により市販されている。
4 SURFAGENE JFZ 903は、エトキシル化されたC16−C18アルコールのリン酸エステルであり(モノエステルとジエステルの重量比が80:20)、KAO Chemicals GmbHにより市販されている。
Figure 2006510811
1 50 mm/分で測定したF/Kの動摩擦係数
2 100 mm/分で測定したF/Kの動摩擦係数
3 200 mm/分で測定したF/Kの動摩擦係数
4 1 mm/分で測定したF/Kの動摩擦係数
5 1 mm/分で測定したF/Fの動摩擦係数による「スティック−スリップ」
これらの実験結果は、本発明による潤滑剤(LF.1−LF.10)の使用により、比較例によって得られるものより低い、繊維/セラミック(F/K)の動摩擦係数が得られることを示している。
かくして、本発明による潤滑剤は、比較例で用いた潤滑剤と比べて、繊維の滑りを向上させ、また繊維と機械部品との間の摩擦を低減することを可能にすると結論付けることができる。
加えて、本発明の潤滑剤によって得られた繊維/繊維(F/F)の動摩擦係数と「スティック−スリップ」(S−S)の値は、これらの潤滑剤の使用によって一般に、比較例1−3に対応する潤滑剤と比べた場合、繊維間により増大した凝集(より高いスティック−スリップ)が与えられることを示している。しかしながら他方において、スティック−スリップ値が高すぎる場合には、繊維に「堅い」感触が与えられるため、繊維の柔軟性に悪影響を及ぼし得る。従って、本発明による潤滑剤については、比較例4及び5に対応する潤滑剤よりも、良好な手触りが期待できる。

Claims (16)

  1. 織物繊維の潤滑のためのエーテルカルボシキレートの使用。
  2. 前記エーテルカルボキシレートが一般式(I)
    R-(OCH2CH2)n-O-CH2COOX (I)
    を有し、式中
    − Rは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C6−C22脂肪族炭化水素鎖を表し、
    − nは0.3から50の間の数、
    − Xは水素、アルカリ金属、アンモニウムカチオン、アルカノールアンモニウムカチオン、又はC6−C22アルキルアンモニウムカチオンであることを特徴とする、請求項1の使用。
  3. 前記一般式(I)のエーテルカルボキシレートにおいて、Rが直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C12−C18脂肪族炭化水素鎖であることを特徴とする、請求項2による使用。
  4. 前記一般式(I)のエーテルカルボキシレートにおいて、nが0.3から20の間、より好ましくは0.5から15の間の数であることを特徴とする、請求項2又は3による使用。
  5. 前記一般式(I)のエーテルカルボキシレートにおいて、Xが水素又はアルカリ金属であることを特徴とする、請求項2から4のいずれかによる使用。
  6. 前記織物繊維が紡糸繊維であることを特徴とする、従前の請求項のいずれかによる使用。
  7. 前記織物繊維が化学品由来又は天然物由来であることを特徴とする、従前の請求項のいずれかによる使用。
  8. 前記織物繊維が化学品由来、好ましくは合成品由来であることを特徴とする、従前の請求項のいずれかによる使用。
  9. 織物繊維をエーテルカルボキシレートと接触させることからなることを特徴とする、織物繊維の潤滑方法。
  10. 前記エーテルカルボキシレートが一般式(I)
    R-(OCH2CH2)n-O-CH2COOX (I)
    を有し、式中
    − Rは直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和C6−C22脂肪族炭化水素鎖を表し、
    − nは0.3から50の間の数、好ましくは0.3から20の間、より好ましくは0.5から15の間の数であり、
    − Xは水素、アルカリ金属、アンモニウムカチオン、アルカノールアンモニウムカチオン、又はC6−C22アルキルアンモニウムカチオンであることを特徴とする、請求項9による方法。
  11. 前記繊維と接触状態に置かれるエーテルカルボキシレートは、エーテルカルボシキレートを水で2から10000容量倍、好ましくは10から2000倍に希釈することによって生成される水性潤滑剤組成物の形態を有する、請求項9又は10による方法。
  12. 水性潤滑剤組成物が付加的に、特に、帯電防止剤、湿潤剤、凝集剤、柔軟剤、及び乳化剤を含有することを特徴とする、請求項9から11のいずれかによる方法。
  13. 前記織物繊維と接触状態に置かれる水性潤滑剤組成物の量が、織物繊維100gに対し作用物質100%として水性潤滑剤組成物で0.05gから5gの範囲内にあることを特徴とする、請求項9から12のいずれかによる方法。
  14. 前記織物繊維が紡糸繊維であることを特徴とする、請求項9から13のいずれかによる方法。
  15. 前記織物繊維が化学品由来又は天然物由来であることを特徴とする、請求項9から14のいずれかによる方法。
  16. 前記織物繊維が化学品由来、好ましくは合成品由来であることを特徴とする、請求項9から15のいずれかによる方法。
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