JP2006510770A - 3−(n−シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含むポリマーおよびその使用 - Google Patents

3−(n−シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含むポリマーおよびその使用 Download PDF

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Abstract

発明は、3-(N-シリルアルキル)-アミノプロペン酸エステル基を有し式(I)で記載される少なくとも1種のポリマーを含む水分-硬化性一液性組成物に関する。本発明の組成物は接着剤、シーラント、コーティング、またはライニングとして有用である。前記式(I)のポリマーは、粘度が低く、水分のない環境では長い貯蔵寿命を有しており、水分と接触させると弾性を有する架橋ポリマーを形成するように硬化することを特徴とする。

Description

本発明は、特に接着剤、シーリングコンパウンド、コーティングまたはライニングとして使用される水分硬化性一液性組成物の分野に関する。この組成物は、3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む少なくとも1種のポリマーを含み、水分不存在下で長い貯蔵寿命を有し、水分との接触で硬化して弾性を有する架橋物質をもたらす。
弾性特性を有する、水分硬化性一液性組成物は知られている。それは、例えば、ジョイントのシーリングおよび部材の接着結合に使用される。二液系と比べて、一液系は、使用前の混合工程が不要であり、その結果として、第1に必要な作業が少なくて済み、第2に例えば、成分の使用量を間違えたり、混合が均一でないといった過ちの原因がないという長所がある。従来の弾性特性を有する一液性接着剤、シーリングコンパウンドおよびコーティングは通常イソシアナート基を含むポリウレタンポリマーを含んでおり、使用時に水との反応により硬化するポリオールおよびポリイソシアナートから調製される。しかし、イソシアナートは毒性を有するので、市場ではますます毒性的により安全な、イソシアナートを含まない接着剤が求められている。
シラン基を含むポリマーは前記イソシアナート含有系の代替物である。「シラン」または「シラン基」という用語は特にそして本明細書を通じて、有機アルコキシシラン化合物、すなわち少なくとも一つのアルコキシ基がケイ素原子に結合しており、通常は2個または3個のアルコキシ基がケイ素原子に結合している特定の有機ケイ素化合物という意味で理解される。これらのシランは、水分と接触して加水分解するという性質を有している。その結果、有機シラノール(1個またはそれ以上のシラノール基、すなわちSi-OH基を含む有機ケイ素化合物)が生成し、引き続く縮合反応によって、有機シロキサン(1個またはそれ以上のシロキサン基、すなわちSi-O-Si基を含む有機ケイ素化合物)が生成する。シラン基を含むポリマーによって、水分との接触によって硬化するイソシアナートを含まない一液性組成物を得ることができ、例えば、接着剤シーリングコンパウンド、コーティングまたはライニングとして使用することができる。
シラン基を含むポリマーを調製する一つの可能性は、ポリウレタンポリマーのイソシアナート基を例えば、例えば米国特許第3632557号に記載されているアミノアルキルシラン等の、イソシアナートに対して反応性を有する有機シランと反応させることを含む。しかし、そういった系にはいくつかの欠点がある。第1に、まだイソシアナートが調製工程に使用されており、工程中でイソシアナート含有ポリマーが第一に合成されるが、これは毒性的な観点から不満足である。第2に、シラン基を含み、この方法で調製されるポリマーは比較的高い粘度を有しており、そのため、その取り扱いおよび良好な応用的性質を有する組成物の調製が複雑なものになる。
シラン基を含むポリマーを調製する別の可能性が、例えば、米国特許第4345053号および米国特許第5990257号に記載されている。そこでは、活性水素原子を、例えばOH基の形態で含むポリマー、をイソシアナートアルキルシランと反応させる。このやり方で、シラン基を含み、低粘度のポリマーが得られる。しかし、必要とされるイソシアナートアルキルシランは、調製するのが困難であり、従って高価である。更にそれは毒性的に安全ではない。
イソシアナートを全く使用せずに処理するシラン基含有ポリマーの調製の別の可能性として、市場でMSポリマーとして知られており、例えば、米国特許第3971751号に記載されているシラン末端ポリエーテルの技術がある。そこでは、末端二重結合を有するポリマー、通常はアリル末端ポリオキシアルキレンポリマーを、シラン基を含むポリマーであり特に低い粘度形態のアルコキシシランとのヒドロシリル化反応に供するが、そのポリマーは同様に、水分硬化性一液性組成物に使用するのに適している。しかし、その調製の結果、MSポリマーは欠点を有している。第1に、ヒドロシリル化反応は工業的規模では特別な装置でしか実施することが出来ない。第2に、通常そこで使用される白金触媒は高価である。ヒドロシリル化反応の転化率は不完全であることが多く、すなわちアリル基の一部が反応せずポリマー中に残存し、その結果シラン基の含有率が期待するものよりかなり低くなることが多く、硬化したポリマーの性質を損なうことになる。さらに、ヒドロシリル化反応に使用するアリル末端ポリマーはヒドロシリル化触媒を妨害する可能性のある不純物を含んではならない。さらに、アリル末端ポリマーの調製に、非常に有毒なアリルクロライドが通常使用される。
従ってシラン基を含み、単純な手段でかつ毒性学的に不安全な物質を使用することなく調製することができ、水分不存在下で長い貯蔵寿命を有し、粘度が低く、水分と接触すると硬化して弾性を有する架橋ポリマーとなるようなポリマーに対するニーズが存在する。3-オキソプロパン酸エステル基を機能化ポリマーに使用することは文献に広範に記載されている。一般的に、そういった3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーはポリアミンと反応してアミノ官能性ポリマーとなる。
3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーのアミノアルキルシランとの反応は同様に知られているが、二液系としてであり、その系ではアミノアルキルシランを3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーとは別に貯蔵しておき、その系を使用する時初めて接触させる。米国特許第5242978号にはそういった二液系が記載されている。
3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーのアミノアルキルシランとの水相における反応も同様に知られている。米国特許第5246142号の記載によれば、水に分散されており、アセト酢酸エステル基を含むポリマーから調製される自己架橋ポリマーについて記載されており、そこにアミノアルキルシランが水相で部分的にあるいは完全に添加されている。アセト酢酸エステル基を含むポリマーはビニル官能性モノマーおよびビニル基とアセト酢酸エステル基を有するモノマーを両方とも含むモノマー混合物を重合して調製するのが好ましい。アミノアルキルシランを遊離のアセト酢酸エステル基を有する分散したポリマーに添加する際、特別の湿潤剤が存在するのが好ましい。しかし、そういった水分散をベースとする系は、本発明の目的で探している非水系の水分硬化性系と比較して深刻な欠点を有する。水分散系は、かなり収縮し、通常接着性能に乏しく、硬化した状態において非水性、水分硬化性の系よりも水との接触に対する感受性が高いことが知られている。
米国特許第6121404号にはβジケト官能性有機シランおよび有機シロキサンの調製が記載されている。この目的のために、ヒドロキシアルキルまたはアミノアルキル基を含むシランまたはポリシロキサンを、例えばジケテンなどの適当なアセトアセチル化試薬と反応させている。得られた生成物は硬化可能な組成物の基材として使用することもできるし、他のポリマーに対する添加剤として使用することもできる。硬化生成物を得るためにβ-ジケトアルキル官能性ポリシロキサンをアミノアルキル官能性ポリシロキサンと反応させる方法も述べられている。シラン基を含み、かつ水分硬化性組成物に使用するのに適しているであろうポリマーはこの特許には記載されていない。
シラン基を含み、かつ長い貯蔵寿命を有しかつ、その中でシラン基がポリマー鎖に3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基の形態で結合しているようなポリマーを含む水分硬化性一液性組成物は今まで記載されていなかった。
米国特許第3632557号 米国特許第4345053号 米国特許第5990257号 米国特許第3971751号 米国特許第5242978号 米国特許第5426142号 米国特許第6121404号 米国特許第3666726号 米国特許第3666726号、G.GroglerおよびG.Oertel "Acetic Acid and its Derivatives"、V.H. Agreda、J.R.Zoeller(Eds.)、Marcel Dekker Inc.,New York 1993,Chapter 11 "Organikum"、20th Edition、1996、303 米国特許第3632557号 ヨーロッパ特許第0403921号 米国特許第3971751号 米国特許第6207766号 米国特許第4345053号 米国特許第5990257号
本発明の目的は、シラン基を含むポリマーをベースとし、単純な方法でかつ毒性学的に不安全な物質を使用することなく調製することができ、水分不存在下で長い貯蔵寿命を有し、低粘度で、水分と接触して硬化して弾性を有する良好な架橋物質をもたらし、かつ水ベースでない、水分硬化性一液性組成物を提供することである。
驚くべきことに、今やこの目的は、3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を有する少なくとも1種類のポリマーを含む請求項1に記載の組成物によって達成することができることが見出された。この記載するポリマーは、低粘度で、水分不存在下で長い貯蔵寿命を有し、水分と接触すると硬化して弾性を有する架橋ポリマーをもたらす。
ここに記載するポリマーを調製するには様々な可能性がある。経済的な原料を用い、費用のかかる合成ステップなしで3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含むポリマーを入手可能な好ましい調製方法は、3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーから出発し、これをアミノアルキルシランと反応させる。当業者にとって明白でないことは、シラン基を含み、この方法で調製されたポリマーは低粘度であり、水分不存在下で長い貯蔵寿命を有するという事実である。3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーをアミノアルキルシランと反応させる時、実際、反応した3-オキソプロパン酸エステル基1モル当たり1モルの水が生成し、そのことは存在するシラン基がそれによって不本意ながら加水分解する可能性があり、不可避的にポリマーの未熟な架橋、従って有意な粘度上昇および上述の二次的な反応(縮合)による貯蔵安定性の喪失をもたらすという点で問題である。しかし本発明においては、驚くべきことにこの反応は未熟な加水分解およびシラン基の縮合を引き起こすことなく実施することが可能であることが分かった。これは反応で形成された水を反応混合物から適当な方法で除去することによって可能となる。結果として、シラン基を含み、水分不存在下で長い貯蔵寿命を有するポリマーが得られる。
従って記載されたポリマーは、イソシアナートを使用せずに、あまり有毒でない経済的な原料から調製することができる。これは長い貯蔵寿命、良好な応用的性質、速硬化性および硬化状態における弾性を有する水分硬化性一液性組成物のベースとして適当である。
本発明は、式(I)で表される3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を有する少なくとも1種のポリマーを含む水分硬化性一液性組成物に関する。
Figure 2006510770
式中A1は、形式的には場合によっては鎖伸張していてもよいポリマー状アルコールからf個のOH基を除去した後の基であり、
fは3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基に基づく平均の官能性であり、fは1〜3の範囲にあり、好ましくは1.2〜2.5の範囲であり、
R1は1〜20個の炭素原子を有し、場合によっては芳香族部分を有し、場合によっては1個またはそれ以上のヘテロ原子、特に窒素原子を有する、直鎖状または分岐した、場合によっては環式の、アルキレン基であり、
R2は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、好ましくはメチル基またはエチル基またはイソプロピル基であり、特にメチル基またはエチル基であり、
R3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、好ましくはメチル基またはエチル基、特にメチル基であり、
aは0、1または2であり、
R4は水素原子または場合によっては置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基であり、
R5およびR6は、互いに独立に、水素原子、または場合によっては置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基であり、あるいはR5およびR6は一緒になって場合によっては置換されていてもよいアルキレン基でありそうして環式化合物を形成している。
R1はメチレン、プロピレン、メチルプロピレン、ブチレンまたはジメチルブチレン基、特にプロピレン基が好ましい。
さらに、R4は水素原子が好ましい。
さらに、R5は水素原子が、R6はメチル基が好ましい。
本明細書においてはすべて、「ポリマー」という用語は第1に化学的に均一であるが、重合度、分子あたりの質量および鎖の長さという点で異なり、ポリ反応(重合、重付加、重縮合)によって調製される高分子の群を表す。第2に、本明細書において「ポリマー」という用語はまたポリ反応によって得られる高分子の群の誘導体、すなわち例えば、特定の高分子の官能基の付加または置換などの反応によって得られ、化学的に均一でも化学的に不均一でもよい化合物を含む。
「ポリマー状アルコール」は、一分子当たり1個またはそれ以上のヒドロキシル基を有する、上に説明したポリマーを意味すると解される。
分子中の官能性の基の数は、本明細書中において「官能性」と称する。
本明細書において、「平均官能性」はポリマー中における算術平均(数平均)の官能性、すなわちポリマー中に存在する個々の高分子のそれぞれの官能性とそのモル分率の積の和を表す。
本明細書を通して「水分硬化性組成物」は非水性混合物、すなわち水を含まないか最大でも痕跡量の水しか含まない混合物を意味するものと解釈される。従って、これは水性の系、例えば、水性分散剤などとは基本的に異なる。応用に際して、水分硬化性組成物またはポリマーは水分と接触するようになり、その上で水との化学反応によって硬化が起こる。硬化反応に必要な水は、空気(大気中の湿度)、または水を含む添加成分に由来する。
本発明による組成物の成分である3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を有する式(I)のポリマーは、水分不存在下で長い貯蔵寿命を有し、粘度が低く、水分との接触により硬化して弾性を有する架橋ポリマーを与えるという事実により区別される。本明細書を通して、「長い貯蔵寿命を有する」はポリマーを水分不存在下で適当な包装で貯蔵すれば、そのパフォーマンス特性においてもその硬化後の性質においても、数ヶ月から一年あるいはそれ以上の期間にわたって実質的に変化しないことを表す。従ってそういったポリマーは貯蔵に際して、例えば、粘度においても、または反応性においても、硬化した状態における機械的挙動においても使用にさし支えるような変化は起こさない。
3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む式(I)のポリマーの調製には様々な方法が考えられる。経済的な原料により、高価な合成ステップを伴わないで式(I)のポリマーが得られる好ましい調製方法は、3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーから出発し、次式で示すようにこれを適当な条件で式(III)のアミノアルキルシランと反応させる。
Figure 2006510770
3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーとジアミンとの反応は、例えば、G.GroglerおよびG.Oertelによる米国特許第3666726号に記載されている。しかし、もしジアミンの替わりに式(III)のアミノアルキルシランのようなシラン基を含むアミンをこの反応に使用するとこの反応の間に形成される水が(加水分解性の)シラン基と反応する可能性があるという問題が出てくる。しかし、シランの加水分解および下記(本出願、並びに本発明によるポリマーの硬化の説明において)の二次的な反応が起これば、式(I)のポリマーの未熟な架橋が起こり、有意な粘度増加および貯蔵安定性の喪失に至るので、これを避けるのが必須である。従って、調製の間に形成された水を適当な方法で除去しなければ、式(I)のポリマーを一液性組成物のバインダーとして使用することはもはや不可能であろう。
次の方法が3-オキソプロパン酸エステル基を含む化合物のアミノアルキルシランとの反応に適当であることが証明された。式(II)のポリマーを式(III)のアミノアルキルシランと化学量論比またはアミノアルキルシランの化学量論的過剰量で20℃〜150℃の温度で、好ましくは溶媒を使用せずに、生成水を反応の全継続期間中、反応混合物から真空で直接除去しながら反応させる。場合によっては例えば、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酸性リン酸エステル、鉱酸、三フッ化ホウ素錯体または塩化アルミニウム錯体などの酸などの触媒を付随して使用して行う。このやり方で、3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む式(I)のポリマーが得られ、そのポリマーは水分不存在下で長い貯蔵寿命を有しており、粘度は式(II)のポリマーの粘度に比べて無視できるほどしか高くない。
式(III)の適当なアミノアルキルシランの例として以下のものを挙げることができる。3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルジエトキシメチルシラン、3-アミノ-2-メチルプロピルトリエトキシシラン、4-アミノブチルトリエトキシシラン、4-アミノブチルジエトキシメチルシラン、4-アミノ-3-メチルブチルトリエトキシシラン、4-アミノ-3、3-ジメチルブチルトリエトキシシラン、4-アミノ-3,3-ジメチルブチルジエトキシメチルシラン、2-アミノエチルトリエトキシシラン、2-アミノエチルジエトキシメチルシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、アミノメチルジエトキシメチルシラン、アミノメチルメトキシジメチルシラン、アミノメチルエトキシジメチルシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルジエトキシメチルシラン、7-アミノ-4-オキサヘプチルジエトキシメチルシラン、N-メチル-3-アミノ-プロピルトリエトキシシラン、N-(n-ブチル)-3-アミノプロピル-トリエトキシシラン、N-(n-ブチル)アミノメチルトリエトキシシランおよびそれらのエトキシ基をメトキシ基またはイソプロポキシ基に変えた類縁体、およびさらにアミノアルキルシランおよびそういったアミノアルキルシランの任意の所望の混合物。
3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーはポリマー状アルコールから出発して調製することができる。ヒドロキシル基を3-オキソプロパン酸エステル基に変換するには様々な可能性がある。そのうちのいくつかは「Acetic Acid and its Derivatives(酢酸およびその誘導体)」、V.H.Agreda、J.R.Zoeller(Eds.),Marcel Dekker Inc.,New York 1993,Chapter 11に記載されている。例えば、ジケテン(IV)または、例えばジケテン-アセトン付加物(V)(=2,6,6-トリメチル-4H-l,3-ジオキシン-4-オン)などのジオキシノンをヒドロキシル基のアセト酢酸エステル基への官能基化のための反応剤として使用することができる。アセト酢酸エステルから出発するエステル交換(トランスアセトアセチルセチル化)も可能であり、アセト酢酸tert-ブチル(VI)などの、立体障害エステルの方が反応速度がかなり早いので、例えば、アセト酢酸メチルまたはアセト酢酸エチルなどの他のエステルよりも好ましい。
Figure 2006510770
3-オキソプロピオン酸エステル基を含む式(II)のポリマーを調製するには、R5およびR6が上述の意味を有し、R7が1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐したアルキル基、好ましくはtert-ブチル基である式(VII)の化合物が特に適当である。
Figure 2006510770
そういったエステル交換は化学量論比で20℃〜150℃の温度で、好ましくは溶媒を使用せずに実施することができる。例えば上述の酸などの触媒を一緒に使用するのが好ましい。エステル交換時には、アルコールR7-OHを、場合によっては減圧の蒸留によって連続的に除去する。転化率、すなわちエステル交換反応がどれぐらい完結したかは、反応条件および使用する出発物質にもよるが100%未満となるかも知れない。特に、非常に分子量の大きいポリマー状アルコールの反応においては、転化率は低いかも知れない。
式(II)のポリマーのR5が水素原子であれば、上述の本「Acetic Acid and its Derivatives(酢酸およびその誘導体)」の193/194ページに記載されているように、3-オキソプロパン酸エステル基の2-位(すなわちメチレン基の位置)がわずかにアルキル化される可能性がある。この方法で、R5の基を場合によっては置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基の形態で導入することができる。同様に、R5=Hの式(VII)の化合物を、エステル交換を実施する前に2-位でアルキル化を実施してもよい。
ポリマー状アルコールとして例えば、以下のポリオールまたはその任意の混合物を3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーを調製するのに使用することができる。
ポリオキシアルキレンポリオールは、ポリエーテルポリオールとも称するが、エチレンオキシド、1,2-プロピレンオキシド、1,2-または2,3-ブチレンオキシド、テトラヒドロフランまたはそれらの混合物の重合生成物であり、2つ以上の活性水素原子を有する化合物、例えば、水、アンモニアあるいは、例えば、1,2-エタンジオール、1,2-および1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール異性体およびトリプロピレングリコール類、ブタンジオール異性体、ペンタンジオール類、ヘキサンジオール類、ヘプタンジオール類、オクタンジオール類、ノナンジオール類、デカンジオール類、ウンデカンジオール類、1,3-および1,4-シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素化したビスフェノールA、1,1,1-トリメチロールエタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、グリセリン、アニリンおよび上述の化合物の混合物などの複数のOHまたはNH基を有する化合物などの開始剤分子の助けによって重合することができる。例えば、いわゆるダブル金属シアナイド錯体触媒(DMC触媒)の助けによって調製される不飽和度の低い(ASTM D-2849-69に従って測定され、ポリオール1g当たりの不飽和のミリ当量(meq/g)で表される)ポリオキシアルキレンポリオールでも、例えば、NaOH、KOHまたはアルカリ金属アルコーラートなどのアニオン触媒の助けによって調製される不飽和度の高いポリオキシアルキレンポリオールでも使用することができる。
特に適当なのはポリオキシアルキレンジオール類またはポリオキシアルキレントリオール類、特にポリオキシプロピレンジオール類またはポリオキシプロピレントリオール類である。
殊に適当なのは不飽和度が0.02meq/g未満で分子量が1000〜30000g/molの範囲のポリオキシアルキレンジオール類またはポリオキシアルキレントリオール類である。
いわゆる「EO末端封止した」(エチレンオキシドで末端封止した)ポリオキシプロピレンジオール類またはトリオール類もまた特に適当である。後者は特に、例えば、純粋なポリオキシプロピレンポリオールをポリプロポキシル化が完結した後、エチレンオキシドでアルコキシル化することによって得られ、従って第1級ヒドロキシル基を有するポリオキシプロピレンポリオキシエチレンポリオールである。ここおよび以下で、「分子量」はすべて重量平均分子量Mnの意味で理解される。
ヒドロキシ官能性ポリブタジエン
例えば、1,2-エタンジオール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、1,1,1-トリメチロールプロパンおよび上述のアルコールの混合物などの2価または3価アルコールと、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸およびヘキサヒドロフタル酸または上述の酸の混合物などの有機のジカルボン酸またはその酸無水物またはエステルとから調製されるポリエステルポリオール、並びに、例えば、ε-カプロラクトンなどのラクトンから得られるポリエステルポリオール
例えば、ポリエステルポリオールの合成に使用した上述のアルコールをジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネートまたはホスゲンと反応させることによって得ることのできるポリカーボネートポリオール
ポリアクリル酸エステルポリオールおよびポリメタクリル酸エステルポリオール。
さらに、前記ポリマー状アルコールまたはポリオールは鎖伸張したものであってもよい。鎖伸張は様々な方法で行うことができる。例えば、ポリマー状アルコールを化学量論量未満のジイソシアナートと反応させてヒドロキシ官能基のついたポリウレタンとすることができる。しかし、イソシアナート含有化合物を使用する必要があるので本発明においては、この方法は好ましくない。
さらに好ましい方法においては、A1の鎖伸張はまず上述のポリマー状アルコールで構成される群からジオールを誘導して3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーとし、次いでこれを追加のステップで化学量論量未満のジアミンと反応することにより達成される。この方法の結果として、再度3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーを入手し、そのポリマーを式(III)のアミノアルキルシランと反応せしめて3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む式(I)のポリマーとする。この場合、式(I)のA1で形式的に表される基は、ポリマージオールから両方のOH基を除去した基で、そのジオールは鎖中に3-アミノプロペン酸エステル基を含む。この鎖伸張の方法においては、ジアミンのアミノ基を上述の方法で知られている式(II)のポリマーの3-オキソプロパン酸エステル基と反応せしめる。これによって、以下の第1級ジアミンの例の構造概念図で示す構造が得られる。
Figure 2006510770
この構造概念図において、A2はポリマー状ジオールから両方のOH基を除いた基、Qはジアミンから両方のアミノ基を除いた基であり、
mは0より大きい整数であり、
A1、R5およびR6は上述の意味を有する。
ここに記載した式(I)のポリマーの調製方法はただ一つの可能性にすぎない。3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーと式(III)のアミノアルキルシランとの反応に加えて、他の可能性も考えられる。
例えば、式(III)のアミノアルキルシランをまず、例えばアセト酢酸tert-ブチルと反応せしめて、[3-(N-シリルアルキル)アミノ]プロペン酸tert-ブチルを含むアルキルシランとすることができる。その際、式(II)のポリマーと式(III)のアミノアルキルシランとの上記の反応と同様の手順を採用することが可能である。このようにして得られ、[3-(N-シリルアルキル)アミノ]プロペン酸tert-ブチルを含むアルキルシランを次いでポリマー状アルコールとエステル交換して式(I)のポリマーとすることができる。
式(I)のポリマーを調製する更なる可能性は、まず1,2-位において二重に不飽和なカルボン酸エステルをポリマー状アルコールとエステル交換して式(VIII)のポリマーとし、ついで式(III)のアミノアルキルシランを三重結合における付加反応(マイケル付加)に供することにある。そういった付加は例えば、「Organikum」、20th Edition、1996、の303ページに述べられている。
Figure 2006510770
式(VIII)におけるA1,R6およびfは既に記載した意味を有する。
シラン基の貯蔵寿命に逆効果を与えてはならないが、少なくとも1種の3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を有する式(I)のポリマーを含む記載された組成物に更なる成分を加えることができる。このことは本質的に、そういった添加物は水を含まないか、せいぜい痕跡しか含んではならないということを意味する。とりわけ、以下のよく知られている助剤および添加剤が追加の成分として存在してもよい。
可塑剤、例えば有機カルボン酸エステルまたはその酸無水物、例えばフタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソデシルなどのフタル酸エステル類、例えばアジピン酸ジオクチルなどのアジピン酸エステル類、セバシン酸エステル、例えば、ポリオキシアルキレンポリオールまたはポリエステルポリオールなどのポリオール類、有機リン酸エステルおよび有機スルホン酸エステルまたはポリブテン。溶媒。例えば、すりつぶしたまたは沈殿した場合によってはステアリン酸塩で被覆した炭酸カルシウム、特に微粉砕し被覆した炭酸カルシウム、カーボンブラック、カオリン、アルミナ、シリカ、PVC粉末または中空球などの無機および有機のフィラー。例えばポリエチレンを含む繊維類。顔料類。例えば、ジブチル錫ジラウリン酸塩、ジブチル錫ジアセチルアセトナートなどの有機錫化合物、有機ビスマス化合物またはビスマス錯体類、あるいは例えば、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,2'-ジモルホリノジエチルエーテルまたはアミノアルキルシラン類などのアミノ基を含む化合物などの触媒類。例えば、シックナー、例えば尿素化合物、ポリアミドワックス類、ベントナイトおよび焼成シリカなどのレオロジー改善剤。例えば、メルカプトアルキルシラン類、メタクリロイロキシアルキルシラン、イソシアナートアルキルシラン類、ビニルシラン類、エポキシアルキルシラン類またはアミノアルキルシラン類、特に3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシランまたはビス(3-(トリメトキシシリル)プロピル)アミン、これらシラン類のオリゴマー形態などの接着促進剤。例えば、シラン官能基を持ったオリゴマーおよびポリマー、および例えば以下に記載するように調製した3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む低分子量化合物などの架橋剤。例えば、ビニルトリメトキシシランまたはオルトギ酸エステル、酸化カルシウムまたはモレキュラーシーブなどの乾燥剤。熱安定剤、光安定剤およびUV安定剤。火炎抑制剤物質。例えば、湿潤剤、レベリング剤、脱気剤または消泡剤などの表面活性物質。殺菌剤または菌の成長を阻止する物質。および通常使用されるさらに別の物質。
言及した3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む低分子量化合物は、例えば、低分子量の、例えば一つ、二つまたはそれ以上のヒドロキシル基を有する非ポリマー性のアルコールをまず反応させて3-オキソプロパン酸エステル基を含む化合物とし、次いで3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む低分子量化合物として調製することができる。この反応はポリマー状アルコールについて上で記載したのと同様の方法で行うことができる。所望ならば、そういった低分子量アルコールを前記ポリマー状アルコールとの混合物として反応させることもできる。
適当な低分子量アルコールは、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール異性体、ブタノール類、ペンタノール、ヘキサノール類、より高級な脂肪アルコール類およびワックスアルコール類、ベンジルアルコール、ヒドロキシメチルシクロヘキサン、2-シクロヘキシルエタノール、例えば、オレイルアルコール、(+/-)β-シトロネロール、桂皮アルコール、プロパルギルアルコール、アリルアルコール、3-メチル-3-ブテン-l-オール、クロチルアルコール類などの不飽和アルコール類、例えば、3-メトキシ-3-メチル-l-ブタノール、3-ヒドロキシプロピオニトリル、2-(2-ヒドロキシエチル)ピリジン、1-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリドン、2-ヒドロキシエチルメチルスルフィド、2-ヒドロキシエチルメチルスルホン、2,2,2-トリフルオロエタノール、2-メトキシエタノール、2-イソプロポキシエタノール、2-フルフリルオキシエタノールまたは2-フェノキシエタノールなどの追加の官能基を有するアルコール類、例えばシクロヘキサノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコールなどの脂環式アルコール類、アルコールとエチレンオキシドまたは1,2-プロピレンオキシドとの低分子量反応生成物、例えば、ジエチレングリコールモノステアリルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのいわゆるアルコール開始のエトキシレート類およびプロポキシレート類、例えば、1,2-エタンジオール、1,2-および1,3-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール異性体類およびトリプロピレングリコール類、ブタンジオール異性体類、ペンタンジオール類、ヘキサンジオール類、ヘプタンジオール類、オクタンジオール類、ノナンジオール類、デカンジオール類、ウンデカンジオール類、1,3-シクロヘキサンジメタノール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールA、1,1,1-トリメチロールエタン、1,1,1-トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、二量化脂肪アルコール類、グリセリン、糖アルコール類などの二価アルコールまたはポリマー状アルコール、上述の二価アルコール類およびポリマー状アルコール類の低分子量アルコキシル化生成物、上述の低分子量アルコール類の混合物である。
さらに、少なくとも1種の3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を有する式(I)のポリマーを含む記載された組成物は加水分解性シラン基を有する他のポリマーも含んでもよい。以下にシラン基を含むそういったポリマーを例を挙げて述べる。イソシアナート基を含むポリウレタンポリマーと、例えば、例えば米国特許第3632557号に記載されているアミノアルキルシラン化合物、メルカプトアルキルシラン化合物などのイソシアナートに対して反応性の有機シランとの反応生成物;特にイソシアナート基を含むポリウレタンポリマーと、例えばヨーロッパ特許第0403921号に記載された、アミノアルキルシラン化合物とマレイン酸ジエステルまたはフマル酸ジエステルとのマイケル付加物との反応生成物など;末端二重結合を有するポリマー、特にアリル末端ポリオキシアルキレンポリマー化合物と、例えば米国特許第3971751号および米国特許第6207766号に記載されたアルコキシシラン化合物とのヒドロシリル化反応生成物;例えば、米国特許第4345053号および米国特許第5990257号に記載されたヒドロキシルまたはメルカプト基の形態で活性水素原子を含むポリマーとイソシアナートアルキルシラン化合物との反応生成物。
少なくとも1種の式(I)のポリマーを含む記載された組成物は水分不存在下で貯蔵される。それは長い貯蔵寿命を有している。すなわち水分不存在下で、例えば、ドラム、バッグまたはカートリッジなどの適当な包装または配置において、その使用に適した硬化の後に数カ月から1年にわたってその性能特性または性質が変化することなく貯蔵することができる。
少なくとも1種の式(I)のポリマーを含む記載された組成物の使用に当たっては、少なくとも1種の任意の固体または物品の表面を、少なくとも一部分、この組成物と接触させる。接着剤コンパウンド、シーリングコンパウンド、コーティングまたはライニングの形態で均一に接触させるのが好ましい。次に接触すべき固体または物品を、接触させる前に、例えば研磨、サンドブラスト、ブラッシング、あるいは清浄化剤、溶媒、接着促進剤、接着促進剤溶液またはプライマーによる処理などの物理的および/または化学的前処理に供するか、あるいは接着継ぎ手(adhesive-bonded joint)またはシーラーの使用に供することが必要となる場合も多いにあり得る。
少なくとも1種の式(I)のポリマーを含む記載された組成物を、少なくとも1種の固体または物品に適用する際は、式(I)のポリマーは水分と接触することになる。シラン基は水分と接触すると加水分解する性質を有している。そのため、有機シラノール化合物(Si-OH基などの1種またはそれ以上のシラノール基を含む有機ケイ素化合物)が形成され、引き続く縮合反応によって、有機シロキサン(1つまたはそれ以上のシロキサン基、Si-O-Si基を含む有機ケイ素化合物)が形成され、その結果、組成物は最終的に硬化して弾力のある物質となる。反応に必要な水は空気(大気湿度)に由来してもよいし、例えば、例えば平準化手段や噴霧によって広げたり、例えば、例えば、スタティックミキサーを用いて混ぜ込んだ水を含むペーストの形態で、水を含む成分を、使用時に組成物に加えて、組成物を水を含む成分と接触させてもよい。
式(I)のポリマーを含む記載した組成物は、硬化した状態において、弾性および高い耐加水分解安定性を共に有している。3-アミノプロペン酸エステル基は潜在的に加水分解し易いのでこれは当業者にとっては驚くべきことである。弾性的性質は変えることができるし、従って、アルコール化合物、3-オキソプロパン酸エステル基を導入する試薬およびアミノアルキルシラン化合物などの使用する出発物質によって、また既に述べたような何らかの追加の成分によって個々の応用のニーズに適合させる。
式(I)のポリマーは、例えば、接着剤、シーリングコンパウンド、コーティング用の弾力のある一液性バインダーとして、または様々な固体および物品のライニング用として、特に接着剤およびシーリングコンパウンド用のバインダーとして適している。イソシアナートを含まない生成物を必要とする用途には特に適している。
使用する出発物質
Acclaim(登録商標)ポリオール12200(Bayer):平均分子量が約12000g/mol、OH価が10.8mgKOH/g、不飽和度が約0.005meq/gの、理論上のOH官能性が2の直鎖状ポリプロピレンオキシドポリオール。
Acclaim(登録商標)ポリオール4200N(Bayer):平均分子量が約4000g/mol、OH価が28.1mgKOH/g、不飽和度が約0.007meq/gの理論的OH官能性が2の直鎖状ポリプロピレンオキシドポリオール。
1,5-ジアミノ-2-メチルペンタン(MPMD;DuPont):MPMD含有率≧98.5%;アミン含有率=17.11mmolNH2/g。
3-アミノプロピルトリエトキシシラン(Dynasylan(登録商標)AMEO;Degussa)。
3-アミノプロピルジメトキシメチルシラン(Silquest(登録商標)Y-11159シラン;Crompton)。
ジブチル錫ジアセチルアセトナート(Metatin(登録商標)K740;Rohm and Haas)。
Tinuvin(登録商標)292(Ciba)。
試験方法の説明
粘度は20℃でHaake社のコーンプレート粘度計(PK100/VT-500)で測定した。
被膜の形成時間(タックフリー時間)は室温の組成物を3mmの厚さの層で厚紙に塗って23℃、相対湿度50%にして、組成物が、LDPEピペットを用いて表面に軽く接触したとき、もはやポリマー残留物がピペットに残らなくなるまでの時間を測定して決定した。
引っ張り強度、破断伸度および0〜25%延伸時の弾性係数はDIN EN 53504(引っ張り速度:200mm/min)に準拠して測定した。
3-オキソプロパン酸エステル基を含むポリマーの調製
(実施例1)
451.30gのポリオールAcclaim(登録商標)12200、13.70gのアセト酢酸tert-ブチルおよび0.083gのメタンスルホン酸の混合物を窒素雰囲気において激しく攪拌しながら120℃まで加熱し、その温度で3時間保持した。その後、形成されたtert-ブタノールおよび未反応のtert-ブチルアセトアセテートを1時間にわたって15mbar、120℃で留去した。ポリオールの転化率は94%であった(HPLC分析により分析)。
(実施例2)
451.30gのポリオールAcclaim(登録商標)12200と13.70gのアセト酢酸tert-ブチルの混合物を激しく攪拌しながら160℃まで加熱し、その温度に3時間保持し、ガラス管を用いて減圧(約300mbar)で反応混合物中に直接窒素を通過させた。この方法で、生成したtertブタノールおよび未反応のアセト酢酸tert-ブチルを反応混合物から除去した。ポリオールの転化率は65%であった(HPLC分析により分析)。
(実施例3)
500.00gのポリオールAcclaim(登録商標)12200、30.27gのペンタエリスリトール、30.39gのアセト酢酸tert-ブチルおよび0.083gのメタンスルホン酸の混合物を窒素雰囲気において激しく攪拌しながら120℃まで加熱し、その温度に3時間保持した。その後、生成したtert-ブタノールおよび未反応のtert-ブチルアセトアセテートを15mbar、120℃において1時間かけて留去した。
(実施例4)
(追加の鎖伸張)
500.00gのポリオールAcclaim(登録商標)4200、39.60gのアセト酢酸tert-ブチルおよび0.083gのメタンスルホン酸の混合物を窒素雰囲気において激しく攪拌しながら120℃まで加熱し、その温度に3時間保持し、次いで生成したtert-ブタノールおよび未反応のアセト酢酸tert-ブチルを15mbar、120℃で1時間かけて留去した。その混合物を大気圧で80℃まで冷却し、10.90gの1,5-ジアミノ-2-メチルペンタンを攪拌しながら素早く加えた。その混合物を80℃に30分間保持し、次いで反応中に生成した水を80℃、15mbarにおいて45分かけて留去した。
本発明による3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含むポリマーの調製
(実施例5)
窒素雰囲気において激しく攪拌しながら80℃で、18.70gの3-アミノプロピルトリエトキシシランを446.90gの実施例1によるポリマーに添加し、次いで生成した水を80℃、15mbarで2時間かけて留去した。反応生成物の粘度は20℃で9.2Pa・sであった。
(実施例6)
窒素雰囲気において激しく攪拌しながら80℃で、14.14gの3-アミノプロピルジメトキシメチルシランを458.41gの実施例1によるポリマーに添加し、次いで生成した水を80℃、15mbarで2時間かけて留去した。反応生成物の粘度は20℃で11.6Pa・sであった。
(実施例7)
窒素雰囲気において激しく攪拌しながら80℃で、18.40gの3-アミノプロピルトリエトキシシランを440.00gの実施例2によるポリマーに添加し、生成した水を80℃、15mbarで2時間かけて留去した。反応生成物の粘度は20℃で10.9Pa・sであった。
(実施例8)
窒素雰囲気で激しく攪拌しながら80℃で42.50gの3-アミノプロピルトリエトキシシランを519.43gの実施例3によるポリマーに添加し、次いで生成した水を80℃、15mbarで2時間かけて留去した。反応生成物の粘度は20℃で11.5Pa・sであった。
(実施例9)
窒素雰囲気において激しく攪拌しながら80℃で、13.50gの3-アミノプロピルトリエトキシシランを517.50gの実施例4によるポリマーに添加し、次いで生成した水を80℃、15mbarで2時間かけて留去した。反応生成物の粘度は20℃で11.6Pa・sであった。
3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む本発明によるポリマーで構成された本発明による接着剤の調製
(実施例10)
0.1重量部のビニルトリメトキシシラン、2重量部の3-アミノプロピルトリエトキシシラン、0.2重量部のジブチル錫ジアセチルアセトナート、0.3重量部の2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールおよび0.3重量部のTinuvin(登録商標)292を100重量部の実施例5のポリマーに加え、均一に混合した。接着剤組成物をただちに空気を遮断したチューブに充填し、これを15時間、60℃で貯蔵した。その後、混合物の一部をPTFEでコーティングした金属シート(フィルム厚さ約2mm)に注ぎ、23℃、相対湿度50%(=「温度および湿度の標準条件」)で7日間硬化し、ついで完全に硬化したフィルムの機械的性質を温度および湿度の標準条件で測定した。加水分解に対する安定性をテストするために、試験試料を無機物を除去した水中に7日間貯蔵し、その試験試料を70℃、相対湿度(r.h.)100%で7日間貯蔵した後、機械的性質を追加して測定した。機械的値を測定する前に、試験試料をそれぞれ布で乾かし、温度および湿度の標準条件に2時間放置した。
残ったチューブ内容物で、60℃に7日間貯蔵する前後に粘度および皮膜形成時間を測定して貯蔵寿命を決定した。試験結果を表1に示す。
これらの結果から実施例10の接着剤組成物は非常に良好な貯蔵寿命と、短い皮膜形成時間および良好な機械的性質を有することが分かる。硬化した試験試料を水中および70℃、100%相対湿度で貯蔵した後の機械的性質から、接着剤組成物が良好な加水分解安定性を有することが分かる。
(実施例11)
実施例10に記載したのと同一の添加剤を同一の量で100重量部の実施例6のポリマーに加えた。皮膜形成時間および完全に硬化したフィルムの機械的性質を、標準の温度および湿度条件で、実施例10と同様にして測定した。その試験結果を表2に示す。
Figure 2006510770
(実施例12)
実施例10に記載したのと同一の添加剤を同一量で実施例7のポリマー100重量部に加えた。皮膜形成時間および完全に硬化したフィルムの機械的性質を標準条件の温度および湿度で実施例10と同様にして測定した。その試験結果を表2に示す。
(実施例13)
実施例10に記載したのと同一の添加剤を、ジブチル錫ジアセチルアセトナートを0.2重量部でなく0.6重量部とした以外は同一量で実施例8のポリマー100重量部に加えた。皮膜形成時間および完全に硬化したフィルムの機械的性質を標準条件の温度および湿度で実施例10と同様にして測定した。その試験結果を表2に示す。
(実施例14)
実施例10に記載したのと同一の添加剤を、ジブチル錫ジアセチルアセトナートを0.2重量部でなく1.0重量部とした以外は同一量で実施例9のポリマー100重量部に加えた。皮膜形成時間および完全に硬化したフィルムの機械的性質を標準条件の温度および湿度で実施例10と同様にして測定した。その試験結果を表2に示す。
Figure 2006510770
表2の結果から実施例11〜14の接着剤組成物はすべて短い皮膜形成時間で、硬化して弾性のある物質となり、接着剤として適切な機械的性質を有することが分かる。

Claims (28)

  1. 少なくとも1種の式(I):
    Figure 2006510770
    [式中、A1は、場合によっては鎖伸張していてもよいポリマー状アルコールからf個のOH基を除去した後の基であり、
    fは3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基に基づく平均の官能性であり、fは1〜3の範囲にあり、
    R1は1〜20個の炭素原子を有し、場合によっては芳香族部分を有し、場合によっては1個またはそれ以上のヘテロ原子、特に窒素原子を有する、直鎖状または分岐した、場合によっては環式の、アルキレン基であり、
    R2は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    R3は1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    aは0、1または2であり、
    R4は水素原子または場合によっては置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基であり、
    R5およびR6は、互いに独立に、水素原子または場合によっては置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基であるか、あるいはR5およびR6は一緒になって場合によっては置換されていてもよいアルキレン基でありそうして環式化合物を形成している]
    のポリマーを含む水分硬化性一液性組成物。
  2. fが1.2〜2.5の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の水分硬化性一液性組成物。
  3. R1がメチレン、プロピレン、メチルプロピレン、ブチレンまたはジメチルブチレン基、特にプロピレン基であることを特徴とする請求項1または2に記載の水分硬化性一液性組成物。
  4. R2がメチル基またはエチル基またはイソプロピル基、特にメチル基またはエチル基であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  5. R3がメチルまたはエチル基、特にメチル基であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  6. R4が水素原子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  7. R5が水素原子であり、R6がメチル基であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  8. ポリマー状アルコールがポリオキシアルキレンポリオール、特にポリオキシアルキレンジオールまたはポリオキシアルキレントリオール、特にポリオキシプロピレンジオールまたはポリオキシプロピレントリオールであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  9. ポリマー状アルコールが不飽和度0.02ミリ当量/g未満、分子量Mn1000〜30000g/molのポリオキシアルキレンジオールまたはポリオキシアルキレントリオールであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  10. 更に3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基を含む少なくとも1種の低分子量化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  11. 更に少なくとも1種のシラン基を含むポリマーを含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  12. 前記シラン基を含むポリマーが末端二重結合を有するポリマー、特に末端アリル基を有するポリオキシアルキレンポリマーから、アルコキシシラン化合物によるヒドロシリル化反応によって調製されることを特徴とする請求項11に記載の水分硬化性一液性組成物。
  13. 前記のシラン基を含むポリマーがイソシアナート基を含むポリウレタンポリマーとイソシアナートに対して反応性の有機シラン化合物、特にメルカプトアルキルシラン化合物またはアミノアルキルシラン化合物、好ましくはアミノアルキルシラン化合物とマレイン酸ジエステル化合物またはフマル酸ジエステル化合物とのマイケル付加物とから、あるいは活性水素原子を、例えばヒドロキシルまたはメルカプト基の形態で含むポリマーとイソシアナートアルキルシラン化合物とから調製されることを特徴とする請求項11に記載の水分硬化性一液性組成物。
  14. 調製にイソシアナート含有化合物が使用されないことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の水分硬化性一液性組成物。
  15. 式(I):
    Figure 2006510770
    [式中、A1は、場合によっては鎖伸張していてもよいポリマー状アルコールからf個のOH基を除去した後の基であり、
    fは3-(N-シリルアルキル)アミノプロペン酸エステル基に基づく平均の官能性であり、fは1〜3、特に1.2〜2.5の範囲にあり、
    R1は1〜20個の炭素原子を有し、場合によっては芳香族部分を有し、場合によっては1個またはそれ以上のヘテロ原子、特に窒素原子を有する、直鎖状または分岐した、場合によっては環式の、アルキレン基であり、
    R2は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    R31〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、
    aは0、1または2であり、
    R4は水素原子または場合によっては置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基であり、
    R5およびR6は、互いに独立に、水素原子または場合によっては置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキル基であり、あるいはR5およびR6は一緒になって場合によっては置換されていてもよいアルキレン基でありそうして環式化合物を形成している]
    のポリマー。
  16. 3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーと式(III)のアミノアルキルシランから式(I)のポリマーを調製するステップを含む請求項15に記載のポリマーまたは請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物を調製する方法。
    Figure 2006510770
  17. 3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーが式A1(OH)fのポリマー状アルコールと式(VII)の化合物から調製されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
    Figure 2006510770
    [式中、R7は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状または分岐したアルキル基、特にtert-ブチル基である。]
  18. 3-オキソプロパン酸エステル基を含む式(II)のポリマーと化学量論量未満のジアミンの反応のステップを更に含むことを特徴とする請求項16または請求項17に記載の方法。
  19. 式(I)のポリマーの調製に溶媒が使用されないことを特徴とする請求項16から18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 式(I)のポリマーを水分不存在下で追加成分と混合することを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物の調製方法。
  21. 接着剤、シーリングコンパウンド、コーティングまたはライニングとしての請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  22. 請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物を含むことを特徴とする配合。
  23. その表面の少なくとも一部が請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物と接触していることを特徴とする固体または物品。
  24. 固体または物品を、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物と接触させるステップを含むことを特徴とする接着結合の方法。
  25. 固体または物品を請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物と接触させるステップを含むことを特徴とするシーリング方法。
  26. 固体または物品を請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物と接触させるステップを含むことを特徴とするコーティング方法。
  27. 空気中で硬化させる追加のステップを含むことを特徴とする請求項24から26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 含水成分と接触させるか、それらを混合する追加のステップを含むことを特徴とする請求項24から27のいずれか一項に記載の方法。
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