JP2006509855A - 乾式中和法ii - Google Patents

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Abstract

本発明は、固体中和剤でもって酸形態の陰イオン界面活性剤(場合によっては付加的な酸性成分)を中和することによって、界面活性剤粒状物を製造するための方法に関する。かかる方法では、フリーフォールミキサーにおいて、酸形態の陰イオン界面活性剤および中和剤が凝集することになっており、それらを後処理することができるようになっている。中和剤は、少なくとも部分的に反応することによって炭酸水素ナトリウムを生じる炭酸ナトリウムを含んで成っており、本発明の方法で得られる最終生成物中の炭酸水素ナトリウムに対する炭酸ナトリウムの比が、5:1またはそれ以上となっている。エネルギー消費が少ない点および反応生成物の容量の点で、本発明の方法で得られる界面活性剤粒状物は特に経済的である。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、界面活性剤粒状物(または洗剤粒状物)を製造する方法に関する。より詳細には、本発明は、容易に溶解する界面活性剤粒状物、又は、洗濯およびクリーニング用の組成物をコスト的に最適化された状態で製造することができる方法に関する。
現在、陰イオン界面活性剤の工業的な合成に関してはよく知られているものの、そのような界面活性剤を製造および処理する点では技術的な適用の点で問題がある。製造プロセスでは、陰イオン界面活性剤が酸形態で存在しており、かかる陰イオン界面活性剤を適当な中和剤でもってアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩に変える必要がある。
そのような中和工程は、水酸化アルカリ液または固体アルカリ物質(特に炭酸ナトリウム)を用いて実施することができる。水性アルカリを用いた中和では、水性に調製された形態の界面活性剤塩(その含水率は約10〜80重量%、特に約35〜60重量%の範囲になるように調整することができる)が生じることになる。このような種類の生成物は、室温において一定にカット(または切断)できる粘度を有している。活性物質(もしくは反応性物質)が約50重量%含まれる場合では、かかるペーストの流動性およびポンプ移送性は減じられることになり、場合によってはそのような流動性およびポンプ移送性を全く有していない。その結果、かかるペーストを更に処理するに際して、特にそれらを混合して固体混合物(洗濯およびクリーニング用の固体生成物)を得るに際して大きな問題が生じ得る。結果的には、乾燥形態で、特に易流動性形態で陰イオン界面活性剤を得る必要性がある。実際には、例えば噴霧塔を用いた常套的な乾燥技術によって、特に高級アルコール硫酸エステル塩(FAS)から、易流動性陰イオン界面活性剤の粉末または粒状物を製造することができる。しかしながら、得られる調製物がしばしば吸湿性であるために、重大な制約を伴ってしまう。つまり、調製物は、貯留の間で大気から水分を吸収すると、凝集したり(または固まったり)、または、最終的な洗浄で凝集する傾向を伴ったりしてしまう。噴霧塔で処理されるペーストに必要とされる水分が多いために、このような噴霧処理に対するエネルギーは多くなってしまう。
噴霧乾燥を用いずに、界面活性剤ペーストを粒状化する技術が存在する。特許公報には、洗濯およびクリーニング用の生成物を塔を用いずに製造する一般的な従来技術が記載されている。これらのプロセスの多くは、酸形態の陰イオン界面活性剤から出発している。なぜなら、この種の界面活性剤というものは定量的に洗浄作用物質の大部分を占めているものであり、製造プロセス(または生成プロセス)の間では遊離酸の形態で陰イオン界面活性剤が存在しているので、それを対応する塩に中和しなければならないからである。
欧州特許出願(EP−A)第0678573号(プロクター・アンド・ギャンブル(Proctor & Gamble))には、600g/lのかさ密度を有する易流動性界面活性剤粒状物を製造する方法が記載されている。その製造法では、酸形態の陰イオン界面活性剤を過剰な中和剤と反応させてトータルとして界面活性剤が少なくとも40重量%含まれるペーストを形成し、その後、当該ペーストを1種類以上の粉末と混合させている。なお、当該粉末の少なくとも1種類は、噴霧乾燥させなければならず、陰イオンポリマーおよび陽イオン界面活性剤を含んで成っている。また、生じる粒状生成物も必要に応じて乾燥させている。本欧州特許出願第0678573号の発明では、完全ではないものの噴霧乾燥を回避しつつ、洗濯およびクリーニング用の生成物中に含まれる乾燥された粒状物の割合を減じている。
欧州特許出願第(EP−A)0438320号には、650g/lよりも多いかさ密度を有する界面活性剤粒状物を製造するためのバッチプロセスが記載されている。そのプロセスでは、高速混合機/造粒機にて、水中のアルカリ無機材料の溶液を酸形態の陰イオン界面活性剤で処理しており(他の固体を加える場合もある)、液体バインダーで粒状化している。中和と粒状化とは同じ装置で行っているものの、中和と粒状化とは別個のプロセスで行っており、そのようなプロセスのバッチ・モードでの運転が可能となっている。
欧州特許(EP−A)第0402112号(プロクター・アンド・ギャンブル)よって、酸からFASおよび/またはABS粒状物を製造するための連続的な中和/粒状化プロセスが既知となっている。その連続的な中和/粒状化プロセスでは、少なくとも62%のNaOH溶液でABS酸を中和した後、助剤(例えば、48.9℃よりも高い融点および4000〜50000の分子量を有するエトキシ化アルコール、アルキルフェノールまたはポリエチレングリコール)を加えて粒状化させている。
欧州特許(EP−A)第0508543号(プロクター・アンド・ギャンブル)では、少なくとも40重量%の界面活性剤ペーストが得られるように過剰なアルカリで界面活性剤を中和させた後、調整を施して粒状化するプロセスが引用されている。かかるプロセスでは、ドライアイスまたは液体窒素を用いて直接的な冷却を行っている。
欧州特許第555622号(プロクター・アンド・ギャンブル)には、スルホン酸を中和して粒状化する乾式中和プロセスが開示されている。それによると、高速混合機において、平均粒径が5μmよりも小さく微粉化された中和剤を過剰に用いることによって酸形態の陰イオン界面活性剤を中和している。
高速混合機で行われる上述と同様のプロセスが国際特許公開第98/20104号(プロクター・アンド・ギャンブル)に記載されている。そのプロセスでは、中和剤として2〜20μmの粉状の炭酸ナトリウムを用いている。
また、欧州特許第265203号(ユニリーバ(Unilever))では、固体吸収剤上に噴霧される界面活性剤混合物であって、洗浄組成物またはそのための成分をもたらす界面活性剤混合物が記載されている。この特許公報に記載されている液体界面活性剤混合物には、80重量%までの量のアルキルベンゼンスルホン酸またはアルキルスルホン酸のナトリウム塩およびカリウム塩、80重量%までの量のエトキシ化された非イオン界面活性剤、および、最大10重量%の水が含まれている。
同様の界面活性剤混合物が、より先願の欧州特許(EP)第2114993号(ユニリーバ)に開示されている。そこには、界面活性剤混合物を40〜92重量%、水分を8重量%〜最大60重量%含んだ噴霧可能な界面活性剤混合物が教示されている。界面活性剤混合物自体は、少なくとも50%のポリアルコキシ化非イオン界面活性剤およびイオン界面活性剤から成っている。
欧州特許第507402号(ユニリーバ)には、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤および水という3種類の成分に基づいて液体界面活性剤混合物を製造する方法が記載されている。欧州特許第507402号では、開示の界面活性剤混合物(ほとんど水を含んでいない)が、非イオン界面活性剤の存在下で等モル量の中和剤と酸形態の陰イオン界面活性剤とを組み合わせることによって製造されている。
ドイツ国公報(DE−A)第4232874号(ヘンケル社(Henkel KgaA))には、酸形態の陰イオン界面活性剤を中和して、洗濯およびクリーニング作用を有した陰イオン界面活性剤粒状物を製造するプロセスが開示されている。ドイツ国公報第4232874号では、中和剤が粉末形態の固体材料(特に炭酸ナトリウム)として開示されている。かかる中和剤は酸形態の陰イオン界面活性剤と反応し、陰イオン界面活性剤、二酸化炭素および水を生じることになる。得られる粒状物には界面活性剤が約30重量%含まれており、その粒状物のかさ密度は550g/lである。
欧州特許出願第642576号(ヘンケル社)には、2つのインラインミキサー/造粒機を用いた2工程の造粒化が記載されている。欧州特許出願第642576号によると、第1低速造粒機で固体成分および液体成分の40〜100重量%(成分全部の量に基づく)を造粒化した後、その予め造粒化されたものを第2高速造粒機で混合して粒状物を得ている(必要に応じて残留成分を混ぜている)。
欧州特許第772674号(ヘンケル社)には、噴霧乾燥によって界面活性剤粒状物を製造するプロセスが記載されている。そのプロセスでは、陰イオン界面活性剤と高度に濃縮されたアルカリ溶液とをガス媒体で別々に処理しており、多成分ノズルでもって混合して中和している。そして、得られたものを高温ガスストリーム中に噴霧することによって噴霧乾燥させている。引き続いて、得られた微粒子状の界面活性剤を混合機で凝集させて、400g/lよりも大きいかさ密度を有する粒状物を得ている。
ドイツ国公報(DE−A)第4314885号(シュド−ケミ(Sued−Chemie))には、酸形態の陰イオン界面活性剤と活性のある塩基化合物とを中和させることによって、洗濯およびクリーニング作用を有した陰イオン界面活性剤粒状物を製造するプロセスが開示されている。そこでは、中和剤を用いることによって、加水分解性の酸形態物を加水分解性陰イオン界面活性剤に変えている(好ましくは水を生じることがない状態で変えている)。かかるプロセスでは、好ましくは、中和剤として炭酸ナトリウムが加えられるが、その中和剤が反応することによって炭酸水素ナトリウムが形成されることになる。
本発明では、噴霧乾燥工程を用いることなく又は噴霧乾燥工程の実施を減じた状態で洗濯およびクリーニング用の生成物を製造することができる連続プロセスを提供することを目的としている。なお、従来技術として開示されたプロセスよりもコスト的な点で最適化を図る必要があるので、本発明のプロセスは、エネルギーを大量に消費する水分蒸発またはエネルギーを大量に消費する高速混合機もしくは高剪断力混合機という不利益な要素をできるだけ伴うことなく、酸形態の洗剤原材料を直接的かつ経済的に製造することができる。
また、製造された粒状物のかさ密度は、広い範囲で変化させる必要があるので、本発明では、塔を用いないプロセスでもって、噴霧乾燥させた常套的な製品のかさ密度よりも低くすることを特に目的としている。特に、従来技術のプロセスで製造された製品よりも最終製品が上質となるように、特定のプロセス制御を行う必要がある。また、特に、プロセス制御によって最終製品のかさ密度を調整できる必要がある。更に、本発明のプロセスの最終製品が高い溶解性を有している必要がある。
回転リアクターを用いた2工程プロセスにおいて酸形態の陰イオン界面活性剤と中和剤の炭酸ナトリウムとの反応が起こる場合であれば、かさ密度の低く優れた溶解度特性を有する可溶性界面活性剤を製造できる。従って、回転リアクターを使用することによって、反応生成物のかさ密度を制御することができるだけでなく、加えられた炭酸ナトリウムが少なくとも一部反応して炭酸水素ナトリウムが形成されるように反応を制御することが可能となる。得られる反応生成物は、特定の炭酸塩/炭酸水素塩の比によって特徴付けられることになる。
本発明は、
350〜700g/lのかさ密度を有する洗浄剤粒状物を製造する方法であって、
i)予備混合機(または予め混合を行う混合機)において、固体キャリヤ材料を液体結合剤の第1部分と混合する工程、
ii)得られる部分的に粒状にされた混合物を流動床リアクターに送り、かかる混合物を流動化させて流動床を形成させる工程、および
iii)スプレー・デバイスによって、流動床リアクター内に形成された流動床に対して液体結合剤の第2部分を噴霧し、更に粒状化させる工程
を含んで成り、
該予備混合機が回転リアクターである、方法に関している。
本発明の第1工程において固体のキャリヤ材料と液体結合剤の第1部分とを混合させる回転リアクターを用いていることが本発明の特徴である。本発明の説明に際して、「回転リアクター」とは、移動する若しくは回転するリアクター本体、または移動する混合機本体によって特徴付けられる混合機である。そのようなリアクターは、静的なパーツであって、および/または、移動に起因した混合および/またはカッティング作用(もしくは切断作用)を有するパーツを有するものであってよい。しかしながら、壁において摩擦がもたらされ、次いで、自重に起因して混合機内の空間を自由落下することによって混合が促進されるような回転リアクターが好ましい。好ましい「回転リアクター」は、重力式混合機である。かかる重力式混合機に適当なベッセルは、シンプルな幾何学的形状(特に、円筒形状、円錐形状、ダブルコーン形状または立方体形状)を有したベッセルである。好ましい混合ベッセルは、混合物が自由に動き易くなり、また、プロセスの最終段階にてベッセルを空にする又は洗浄することが容易となるように、内側コーナーが鈍角を成していることが好ましい。好ましくは、ベッセルの動きによって、その中の反応混合物が不規則に分散され、また通気されることが好ましい。更に、本発明の好ましい連続法では、ある方向に移動が生じるので、材料を連続的に移送することが可能となる。重力式混合機にとって適当な運動(または動き)は、特に、ベッセル軸回りの回転(ドラムミキサーまたは回転ミキサーの場合に該当する)、または、ベッセルの幾何学的な軸とは一致していない軸回りの回転である。また、重力式混合機の運動としては、対称面に対して垂直方向の運動(タンブルミキサーの場合に該当する)、または振動(好ましくは振幅が大きく、振動数がより小さい振動)も適当であり、更に、揺らす作用又はひっくり返す作用をもたらす運動が生じるように振幅の方向が変化する重力式混合機の運動もまた適当である。
本発明の方法の特に好ましい態様では、回転リアクター内の固体の移送用キャリヤ材料によって、降下するパウダー・カーテン(powder curtain)が形成されることになり、それに対して、第1工程にて液体結合剤の第1部分が噴霧される。
本発明で説明される回転リアクターは、重力式混合機であることが好ましく、特に、ドラムミキサー(drum mixer)、タンブルミキサー(tumble mixer)、コーンミキサー(cone mixer)、ダブルコーンミキサー(double cone mixer)またはVブレンダー(V−blneder)であることが好ましい。
本発明で用いられる重力式混合機では、回転方向の運動やひっくり返す運動が生じる。従って、重力式混合機の中の材料は持ち上げられた後に落とされることなり、それゆえ、方向が変えられることになり、または、空間が増加したり減少したりするので、材料流れが変化し、分離作用がもたらされることになる。このような種類の混合機に対しては、混合物の通気を向上させる挿入物(insert)を取り付けてもよい(例えばリフトパーツ)。しかしながら、常套的な従来の高速ミキサーおよび低速ミキサーの場合と同様に、混合作用または切断作用を有するパーツを備えていない混合機が好ましい。
本発明の方法では、重力式混合機として、回転可能なベッセルまたは混合パーツを備えたダブルコーンミキサーが特に好ましい。その場合、ダブルコーンミキサーは、混合領域と後混合領域(post−mixing zone)とに分けられており、偏向羽根(deflection flight)を備えている。なお、かかる偏向羽根は、端部プレートに取り付けられており、混合領域全体を通るように延在し、場合によっては後混合領域にまで達するように延在している。本発明で用いられるダブルコーンミキサーでは、混合領域長さと後混合領域長さとの比が少なくとも1:1となる場合が特に好ましい。
偏向羽根の幅は50〜150mmであってよく、好ましくは75〜130mmである。偏向羽根の上方エッジは、混合機の内壁に対して距離を空けて設けられているが、その距離は、回転可能なベッセルの最も狭いポイントにおけるドラム直径の最大10%に相当しており、好ましくは最大5%であり、より好ましくは2.5%未満に相当している。後混合領域では、混合機の内壁までの距離は、混合領域の場合よりも常に大きくすることができるものであるが、あくまでも、通常は100〜300mmとなっている。
連続的に操作するために、重力式混合機は、その水平方向の軸の回りを回転し、好ましくは傾きの程度が少ない傾斜軸の回りを回転するものが特に好ましい。回転軸が傾いている場合では、材料は自重に起因して混合されることになり、混合機から連続的に混合物が排出される方向に移送させることが可能となる。なお、そのような移送は、回転軸を傾けて設けると共に陰イオン界面活性剤と固体の中和剤とを連続的に供給することによっても行うことができるものである。生成物の性質、特に、反応生成物のかさ密度および溶解度を調整するために、回転ベッセルの回転軸の傾斜角が、特定の回転速度と好ましい相関関係を有している場合が有利となることが判った。従って、かかる本発明の方法では、重力式混合機の回転可能なベッセルが、0°〜20°の傾斜角α、好ましくは0°〜15°の傾斜角α、より好ましくは1°〜15°の傾斜角αを有している場合であって、それ共に、重力式混合機の回転可能なベッセルの運動が、ギアによって、1分間に20〜70回転するように、好ましくは1分間に30〜60回転するように調整されている場合が特に好ましい。
本発明の方法の好ましい態様では、回転可能なベッセル内の反応混合物の滞留時間が、好ましくは20分未満となっており、より好ましくは1〜600秒であり、更に好ましくは1〜300秒であり、特に1〜120秒となっていることが好ましい。
回転リアクター内での固体材料の速度は、好ましくは0.2〜20m/sの範囲となっており、より好ましくは0.4〜15m/sであり、更に好ましくは0.8〜m/sであり、特に1.5〜3m/sとなっていることが好ましい。
本発明の方法では、反応混合物が、後混合領域の通過後に流動床に移送されることになる。かかる移送は、例えば移動デバイスを用いて行うことができる。かかる移送供給スクリューが後混合領域内に至る場合(なお、移送デバイスと排出ユニットとの間を直接的に接続することも可能である)、後混合領域の第2半分にスクリューが最大限に突き出ていることが好ましく、それゆえ、偏向羽根が含まれた後混合領域の他の部分に対してはスクリューが突出していないことが好ましい。
流動床は、機械的かつ気体圧的(空気圧的)に流動させることができる。しかしながら、本発明の方法では、工程(ii)における流動床が気体圧式流動床(pneumatic fluidized bed)であることが好ましい。
好ましい気体圧式流動床装置では、攪拌されるべき混合物に空気を吹き込むことによって、混合物成分を運動させている。流動床は、連続的に又は不連続に作動させる。床面に設けられた穴を介して空気が吹き込まれることが好ましい。気体圧流動床に導入される部分的に粒状の混合物のかさ密度は、好ましくは300〜700g/lであり、より好ましくは350〜650g/lであり、特に400〜600g/lであることが好ましい。好ましくは、穴が設けられた床面を介して導入される空気は、少なくとも流動化させる作用を有した速度で導入される。流動床は、出発固体床から形成されるものであり、液体と同様の連続的な性質を有した粒子の自由運動に起因して形成されるものである。
好ましくは、混合物は非凝集性を有している。本発明の方法では、混合物の細かさにもよるが、流動化速度の2〜6倍の激しい混合を仮定すると、導入ガス速度は、流動化速度の少なくとも2倍、好ましくは少なくとも4倍、より好ましくは少なくとも6倍、特に少なくとも8倍となっていることが好ましい。エルグンの式(Ergun equation)を用いると、かさ重量Fと圧力F(表面積Aに流動層での圧力降下Δが乗じられたもの)との間の力の釣り合いから流動化速度Wを計算することができる。それゆえ以下のようになる:
式1
Figure 2006509855
式中、
εL :流動化前の層の空隙率
v :空気の動粘度
:層中の粒子のソーター直径d32
:固体の密度
:空気の密度
好ましい流動床ミキサーでは、床が分けられており、周期的に多少激しく通気できるセクションが設けられている。この場合、流動化した生成物の面積がより大きくなる領域では攪拌が変化することになる。更に好ましくは、本発明の方法では、通気に用いられる空気の温度の調整が可能である。この場合、通気に用いられる空気の温度は、外界温度とは異なっていることが好ましく、それゆえ、周囲の空気の温度よりも低く又は高くなっていることが特に好ましく、および/または、流動床の種々の領域において、導入される空気の温度が種々に異なるように選択されることが特に好ましい。また、特に好ましくは、本発明の方法では、
−流動床の初期の段階では外界温度以下の温度の空気を加え、プロセスが進行するにつれて、導入される空気の温度を外界温度よりも高い温度にする;
−流動床の初期の段階では外界温度以上の温度の空気を加え、プロセスが進行するにつれて、導入される空気の温度を外界温度よりも低い温度に下げる;
−流動床の初期の段階では外界温度と同じ温度の空気を加え、プロセスが進行するにつれて、導入される空気の温度を外界温度よりも低い温度または高い温度にする。
本発明の方法の好ましい態様として、低温で加えられる空気の温度は、15℃未満であり、好ましくは13℃未満であり、更に好ましくは10℃未満である。本発明の方法の別の好ましい態様として、高温で加えられる空気の温度は、28℃よりも高く、好ましくは35℃よりも高く、更に好ましくは40℃よりも高く、特に50℃よりも高いことが好ましい。
本発明の方法の工程iii)では、噴霧デバイスによって、液体結合剤の第2部分が流動床リアクターに形成された流動床に噴霧される。本発明の好ましい態様において、工程iii)の流動化床は、2〜100cmの深さを有しており、好ましくは4〜80cmの深さ、より好ましくは4〜80cmの深さ、更に好ましくは8〜60cmの深さ、特に10〜40cmの深さを有していることが好ましい。
単一の材料に対しては高圧スプレーノズルを用いることによって噴霧を行うことができ、2種類または3種類の材料に対しては2成分スプレーノズルまたは3成分スプレーノズルを用いることによって噴霧を行うことができる。単一材料用スプレーノズルを用いて噴霧する場合は、高い材料圧力(5〜15MPa)が必要とされる。それに対して、2成分スプレーノズルでは、圧縮空気(0.15〜0.3MPa)を用いて噴霧が実施される。潜在的に生じ得る閉塞の観点から、2成分スプレーを用いて噴霧を行うことがより好ましいものの、圧縮空気がより多く消費されるためにコストがかかってしまう。3成分スプレーノズルは、最近開発されたものであるが、噴霧化のための圧縮空気流れに加えて、付加的に空気が供給されるシステムを備えている。3成分スプレーノズルでは、閉塞が防止されており、また、ノズルでの液滴の形成が防止されている。本発明の方法で使用される2成分スプレーノズルは、2〜6mmの液体供給オリフィス、好ましくは3〜5mmの液体供給オリフィスを有していることが特に好ましい。工程iii)で用いられる好ましい流動床のベース・プレートからスプレー・デバイスまでの距離は、少なくとも30cmとなっており、好ましくは少なくとも60cmであり、より好ましくは少なくとも80cmであり、特に少なくとも100cmとなっていることが好ましい。
本発明の方法の別の特に好ましい態様では、流動床の表面の上方にスプレー・デバイスのスプレー・ヘッドが配置されている。本発明の方法では、工程iii)におけるスプレー・デバイスと流動床の表面との間の距離は、少なくとも10cmであり、好ましくは少なくとも30cmであり、特に少なくとも50cmとなっていることが好ましい。本発明の方法の特に好ましい態様では、スプレー・デバイスと流動床の表面との間の距離は、15〜140cmであり、好ましくは20〜130cmであり、より好ましくは30〜120cmであり、特に40〜110cmとなっていることが好ましい。スプレー・デバイスと流動床の表面との間の距離は、本発明の方法で製造された粒状物の溶解度又はかさ密度等の生成物の性質に対して有利な効果を与えることを見出した。
噴霧された結合剤の液滴径は、好ましくは1〜100μmであり、より好ましくは2〜80μmであり、更に好ましくは4〜70μmであり、特に8〜60μmである。噴霧される結合剤の温度は、好ましくは20〜70℃であり、より好ましくは25〜60℃であり、更に好ましくは30〜55℃であり、特に40〜50℃であることが好ましい。
本発明の方法の工程iii)で噴霧された結合剤に関する流動床表面積負荷(流動床の表面積[m]に対して噴霧される液体結合剤の供給量[kg/s])は、0.0001〜2.0kg/(ms)であり、好ましくは0.001〜2.0kg/(ms)であり、更に好ましくは0.002〜2.0kg/(ms)であり、特に0.004〜2.0kg/(ms)であることが好ましい。本発明の別の好ましい態様では、工程iii)で噴霧された結合剤に関する流動床体積負荷((流動床の体積[m]に対して噴霧される液体結合剤の供給量[kg/s]))は、0.0001〜6.0kg/msである。
上述したように、本発明の方法で用いられる液体結合剤は、2つに分けられることによって、固体のキャリヤ材料に対して供給される。従って、本発明の方法では、工程i)で用いられる液体結合剤の第1部分は、用いられる全ての液体結合剤の55〜90重量%、好ましくは65〜90重量%、より好ましくは76〜90重量%、特に80〜90重量%となっていることが好ましい。加えられる結合剤がこのように好ましく分けられることによって、最適な溶解度および300〜700g/lという小さいかさ密度によって特徴付けられた生成物を得ることができる。
本発明の方法の好ましい特徴は、気体圧式流動化床から排出される粒状混合物のかさ密度が300〜700g/lとなっており、好ましくは400〜700g/lであり、特に500〜650g/lとなっている点である。
本発明の乾式中和方法では、液体結合剤と固体キャリヤ材料とが反応することになる。液体結合剤としては、酸形態の界面活性剤が適当である。本発明の方法の好ましい態様では、液体結合剤として酸形態の陰イオン界面活性剤が用いられる。特に、カルボン酸、および、硫酸とスルホン酸との半エステルから成る群から選択され、好ましくは脂肪酸、脂肪アルキル硫酸、およびアルキルアリールスルホン酸から成る群から選択され、より好ましくは、C8−16−アルキルベンゼンスルホン酸、特にC9―13−アルキルベンゼンスルホン酸から成る群から選択された1種類以上の物質に基づいた酸形態の陰イオン界面活性剤が液体結合剤として用いられる。それらについて以下にて説明する。
上述した化合物には、より長い鎖状の炭化水素基が含まれており、適当な表面活性がもたらされている。即ち、上述した化合物には、アルキル基またはアルキニル基に少なくもと6つの炭素が含まれている。通常、陰イオン界面活性剤の炭素鎖分布として炭素原子数は、6〜40個となっており、好ましくは8〜30個であり、特に12〜22個となっていることが好ましい。
カルボン酸は、洗濯およびクリーニング用の生成物においてアルカリ金属塩の形態で使用されることが見出されているが、その大部分は、加水分解によって天然の脂肪および油から工業的に得ることができるものである。今日、前世紀にて既に用いられていたアルカリ鹸化法でアルカリ塩(石鹸)を得るに際して、工業的には、水のみを用いて脂肪を開裂させてグリセリンと遊離脂肪酸とを得ている。例えば、工業的にはオートクレーブを用いた開裂または連続的な高圧開裂が行われている。本発明では、酸形態の陰イオン界面活性剤として適当なカルボン酸は、例えば、ヘキサン酸(カプロン酸)、ヘプタン酸(エナント酸)、オクタン酸(カプリル酸)、ノナン酸(ペラルゴン酸)、デカン酸(カプリン酸)、およびウンデカン酸等である。本発明では、好ましい適当な脂肪酸は、ドデカン酸(ラウリン酸)、テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ヘキサデカン酸(パルミチン酸)、オクタデカン酸(ステアリン酸)、エイコサン酸(アラキン酸)、ドコサン酸(ベヘン酸)、テトラコサン酸(リグノセリン酸)、ヘキサコサン酸(セロチン酸)、およびトリアコンタン酸(メリシン酸)、ならびに、9c−ヘキサデセン酸(パルミトオレイン酸)、6c−オクタデセン酸(ペトロセリン酸)、6t−オクタデセン酸(ペトロセリジン酸)、9c−オクタデセン酸(オレイン酸)、9t−オクタデセン酸(エラジン酸)、9c,12c−オクタデカジエン酸(リノール酸)、9t,12t−オクタデカジエン酸(リノエライジン酸)および9c,12c,15c−オクタデカトリエン酸(リノレン酸)等のなどの不飽和系である。コスト的な理由から、純粋なものを用いなくても、脂肪の開裂で得られるような個々の酸の工業的な混合物を用いた方が好ましい。かかる混合物は、例えば、カカオ脂の脂肪酸(約6重量%のC8、約6重量%のC10、約48重量%のC12、約18重量%のC14、約10重量%のC16、約2重量%のC18、約8重量%のC18’、約1重量%のC18’’)、パームナッツ油の脂肪酸(約4重量%のC8、5重量%のC10、約50重量%のC12、約15重量%のC14、約7重量%のC16、約2重量%のC18、約15重量%のC18’、約1重量%のC18’’)、獣脂の脂肪酸(約2重量%のC14、約28重量%のC16、約2重量%のC17、約63重量%のC18、約1重量%のC18’)、獣脂の硬化脂肪酸(約2重量%C14、約28重量%のC16、約2重量%のC17、約63重量%のC18、約1重量%のC18’)、工業的なオレイン酸(約1重量%のC12、約2重量%のC14、約45重量%のC16、約2重量%のC17、47重量%のC18、約1重量%のC18’)、ならびに、大豆油の脂肪酸(約2重量%のC14、約15重量%のC16,約5重量%のC18、約25重量%のC18’、約45重量%のC18’’、約7重量%のC18’’’)である。
長いアルコール鎖を有する硫酸半エステルは、酸形態の陰イオン界面活性剤であり、本発明にとって適当である。アルカリ金属塩、特にナトリウム塩、高級アルコール硫酸エステル塩は、脂肪族アルコールから工業的に得られるものであり、硫酸、クロロスルホン酸、アミドスルホン酸または三酸化硫黄と反応することによって、対応するアルキル硫酸が生じて中和されることになる。従って、脂肪族アルコールは、脂肪酸メチルエステルの高圧水素化によって、対応する脂肪酸または脂肪酸混合物から得ることができる。脂肪アルキル硫酸を製造する量的に最も重要な工業プロセスは、特別なカスケード、流下薄膜またはマルチチューブ・リアクターでのSO/空気混合物を用いたアルコールのスルホン化である。
本発明の方法で用いることができる酸形態の陰イオン界面活性剤の更なる種類は、アルキルエーテル硫酸、及びその塩のアルキルエーテル硫酸塩である。それらは、アルキル硫酸塩と比べて、水への溶解度はより大きいが、硬水に対しての感度(Ca塩の溶解度)はより低くなっている。アルキルエーテル硫酸は、アルキル硫酸のように、脂肪族アルコールから合成されるものであり、エチレンオキシドと反応して、対応する脂肪族アルコールエトキシラートを生じる。エチレンオキシドの代わりに、プロピレンオキシドを用いることができる。なお、スルホン化リアクターでガス状三酸化硫黄を用いたスルホン化を短時間で行うことによって、対応するアルキルエーテル酸が98%以上の収率で得ることができる。
また、本発明では、アルカンスルホン酸およびオレフィンスルホン酸が適当な陰イオン界面活性剤となる。アルカンスルホン酸は、末端スルホン酸基(第1アルカンスルホン酸)または炭素鎖に沿った末端スルホン酸基(第2アルカンスルホン酸)を含んでいるものであってよく、第2アルカンスルホン酸のみが商業的に重要である。そのようなアルカンスルホン酸は、鎖状炭化水素のスルホ塩素化またはスルホ酸化によって製造されるものである。リード(Reed)のスルホ塩素化に対しては、UV照射の下で三酸化硫黄および塩素を用いることによってn−パラフィンを対応するスルホクロライドに転換しており、それによって、アルカリを用いた加水分解でアルカンスルホン酸塩が直接的にもたらされることになり、また、水を用いた加水分解でアルカンスルホン酸がもたらされることになる。ラジカル反応の副生成物として、ジスルホクロライドまたはポリスルホクロライドならびに塩素化した炭化水素がスルホ塩素化の結果生じるので、反応は30%の転換率で通常行われた後に終了することになる。
アルカンスルホン酸の別の製造法としてはスルホ酸化が挙げられる。スルホ酸化では、UV照射の下、n−パラフィンが三酸化硫黄および酸素と反応することになる。このようなラジカル反応によって、一連のアルキルスルホニル基が生じることになり、更に酸素と反応することによって、アルキルペルスルホニル基が生じることになる。未反応パラフィンとの反応によって、アルキル基およびアルキルペルスルホン酸が生じ、それらがアルキルペルオキシスルホニル基および水酸基に分解される。そして、アルキルペルオキシスルホニル基および水酸基が未反応パラフィンと反応することによって、アルキルスルホン酸および水が生じることになる。水は、アルキルペルスルホン酸および三酸化硫黄と反応することによって硫酸を生じる。アルキルスルホン酸および硫酸という最終生成物の収率をできるだけ高く維持するために、または、副反応を抑えるために、このような反応が1%までの転換率で運転した後で終了することが通常である。
オレフィンスルホン酸塩は、α−オレフィンと三酸化硫黄との反応によって工業的に製造することができる。オレフィンスルホン酸塩は、環化によりいわゆるスルトン(またはサルトン)を成す両性イオンを形成する。適当な条件(アルカリ性または酸加水分解の条件)下では、そのようなスルトンは反応して、酸形態の陰イオン界面活性剤として用いることができるヒドロキシアルカンスルホン酸またはアルケンスルホン酸を形成することになる。
1930年代以降知られているが、強力な陰イオン界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸塩が知られている。その当時、アルキルベンゼンは、コガシン分(Kogasin fraction)をモノクロロ化した後にフリーデル−クラフツ・アルキル化することによって製造されていたが、油剤でスルホン化され、水酸化ナトリウムで中和されていた。50年代初頭のアルキルベンゼンスルホン酸塩の製造では、プロピレンが枝分かれしたα−ドデセンへと四量体化され、三塩化アルミニウムまたはフッ化水素を用いてフリーデル−クラフツ反応で生成物がテトラプロピルベンゼンに転換される。そして、テトラプロピルベンゼンがスルホン化されて中和されることになる。テトラプロピルベンゼンスルホン酸(TPS)の製造がこのように経済的に可能になったので、その種類の界面活性剤が開発されることになり、洗濯およびクリーニング用の生成物の主要な界面活性剤として石鹸に取って代わることになった。
TPSは、不十分な生分解性を有するために、より好ましい生態学的挙動を示す新規なアルキルベンゼンスルホン酸塩を合成する必要があった。その点を鑑みて、線状アルキルベンゼンスルホン酸塩(ABSと略される)が用いられることになった。なお、かかる線状アルキルベンゼンスルホン酸塩は、今日製造されているほぼ唯一のアルキルベンゼンスルホン酸塩である。
線状アルキルベンゼンスルホン酸塩は、直鎖オレフィンから得られるアルキルベンゼンから製造される。そのため、モレキュラーシーブを用いることによって、工業用の石油留分をn−パラフィンへと分離した後、n−オレフィンへと脱水素化させており、それによって結果的にα−オレフィンおよびi−オレフィンを得ている。得られるオレフィンは、酸触媒およびベンゼンの存在下でアルキルベンゼンへと変換される。この際、得られる線状アルキルベンゼンの異性体分布は、フリーデル−クラフツ触媒の選択によって影響を受ける。三塩化アルミニウムを用いることによって、3−,4−,5−および他の異性体を含んだ混合物中の2−フェニル異性体の含量が約30重量%となる。これに対して、触媒としてフッ化水素を用いた場合、2−フェニル異性体の含量が約20重量%にまで下がることになる。最終的に、線状アルキルベンゼンの現在の工業的なスルホン化は、油剤、硫酸またはガス状三酸化硫黄を伴うものであるが、なかでもガス状三酸化硫黄が最も重要である。特別な薄膜装置またはマルチチューブ・リアクターをスルホン化に対して用いると、97%の純粋なアルキルベンゼンスルホン酸生成物(ABSS)を得ることができ、それを本発明の陰イオン界面活性剤として用いることができる。
中和剤を選択することによって、最も変化に富んだ塩、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩をABSSから得ることができる。経済的な理由から、特にアルカリ金属塩を製造および使用することが好ましく、ABSSのナトリウム塩を製造および使用することがより好ましい。ABSSのナトリウム塩は、以下の一般式(化1)で示すことができる:
Figure 2006509855
式中、xおよびyの合計は通常5〜13である。
本発明の方法では、C8−16−アルキルベンゼンスルホン酸、好ましくはC9−13−アルキルベンゼンスルホン酸が好ましい。本発明では、(アルキルベンゼン基準で)テトラリン含量が5重量%よりも少ないアルキルベンゼンに由来したC8−16−アルキルベンゼンスルホン酸、好ましくはC9−13−アルキルベンゼンスルホン酸を使用することが更に好ましい。更に、アルキルベンゼンがHF−プロセスによって製造され、(アルキルスルホン酸基準で)2−フェニル異性体含量が22重量%より少ないC8−16−アルキルベンゼンスルホン酸、好ましくはC9−13−アルキルベンゼンスルホン酸等のアルキルベンゼンスルホン酸を使用することが好ましい。
本発明の方法では、上述の陰イオン界面活性剤は、各々の酸形態で用いてもよく、または、相互に混ぜた混合状態で用いてもよい。しかしながら、固体中和剤に加えられる間で酸形態の陰イオン界面活性剤と混合される洗濯およびクリーニング用の生成物の酸成分の量が(酸形態の陰イオン界面活性剤を含む混合物基準で)0.1〜40重量%、好ましくは1〜15重量%、特に2〜10重量%であることが好ましく、そのようにすることが可能である。
本発明の液体結合剤としては、「酸形態の界面活性剤」に他に、上述した脂肪酸、ホスホン酸、ポリマー酸、または部分的に中和されたポリマー酸、並びに、「ビルダー酸」および「複合ビルダー酸(complex builder acid)」等の単体又はそれらの混合物が適当である。発泡前に陰イオン界面活性剤に加えることができる洗剤成分としては、特に酸性洗剤成分、例えば、ホスホン酸があり、そのホスホン酸は、中和された形態(ホスホン酸塩)でスケール防止剤として多くの洗剤中に存在しているものが適当である。本発明では、例えばポリアクリル酸等の(部分的に中和された)ポリマー酸を用いてもよい。しかしながら、酸安定化成分を、酸形態の陰イオン界面活性剤と混合させてもよい。そのような酸安定化成分としては、例えば、高価な付加的な工程で加えることを必要とする、いわゆる微量成分(蛍光増白剤、染料など)が適当である。なお、個々のケースで酸安定度を調べる必要がある。
好ましくは、(酸形態の陰イオン界面活性剤を含んだ混合物基準で)0.1〜40重量%、好ましくは1〜15重量%および特に2〜10重量%の量の非イオン界面活性剤が、酸形態の陰イオン界面活性剤と混合される。これにより、酸形態の陰イオン界面活性剤フォームの物理的性質が向上することになり、また、界面活性剤粒状物または洗剤に対して非イオン界面活性剤を取り込む必要性が除かれることになる。非イオン界面活性剤の種々の代表例については以下で説明する又は示す。
固体キャリヤ材料または複数の固体から成る混合物に対して陰イオン界面活性剤単体または複数の酸形態の陰イオン界面活性剤(場合によっては付加的な酸または酸安定化成分を含んだ混合物)が加えられる際、加えられた混合物の温度をできるだけ低くすることが必要とされる。本発明の方法では、重力式混合機に供給される液体結合剤の温度が、20〜70℃となっており、好ましくは25〜60℃、より好ましくは30〜55℃、特に40〜50℃であることが好ましい。
これらの温度条件に関しては、酸形態の陰イオン界面活性剤と炭酸ナトリウムとの所定の比となるように好ましく変更すると、本発明の方法では、得られる生成物に含まれる炭酸水素ナトリウムの含量を制御することが可能となる。オプションとして付加的な酸成分を含む酸形態の陰イオン界面活性剤は、「液体の酸成分」として規定される。
本発明の方法を実施するに際して、酸形態の陰イオン界面活性剤と炭酸ナトリウムとの間の好ましい反応は、以下の式2に示す反応が相当に抑制されており、その代わりとして、以下の式3の反応が起こるように制御されている。
式2
Figure 2006509855
式3
Figure 2006509855
このため、生成物中に未反応炭酸ナトリウムが存在する一方、反応によって付加的な炭酸水素ナトリウムが形成されるように、炭酸ナトリウムが過剰に加えられることになる。本発明では、組成物(水和の際に考えられる含水量を無視した組成物を基準としている)に含まれる炭酸ナトリウムの量と、組成物(水和の際に考えられる含水量を無視した組成物を基準としている)に含まれる炭酸水素ナトリウムの量との比は、5:1以上となる必要がある。つまり、本発明では、得られる生成物には、1gのNaHCOに対してNaCOが少なくとも5g含まれていることになる。
本発明の好ましい態様では、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムとの重量比は狭い範囲に制限されており、本発明の方法の最終生成物中に含まれる炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの重量比は、50:1〜2:1となっており、好ましくは40:1〜2.1:1、より好ましくは35:1〜2.2:1、特に30:1〜2.25:1が好ましい。
本発明の好ましい組成物に含まれる炭酸水素ナトリウム量は、加えられる炭酸ナトリウムおよび酸形態の陰イオン界面活性剤の量に応じて変化し得る。本発明の好ましい方法では、得られる最終生成物中に含まれる炭酸水素ナトリウムの量は、その最終生成物の総重量を基準として、0.01〜20重量%となっており、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%、特に1〜10重量%となっていることが好ましい。
本発明の方法で製造される組成物中には、種々の量の中和された酸形態の陰イオン界面活性剤(「陰イオン界面活性剤」と略される)が含まれ得る。本明細書では、従来技術として既知のあらゆる酸を酸形態の陰イオン界面活性剤として用いることができる。そのような酸については上述で詳細に説明している。本発明の好ましい方法は、得られる最終生成物中に中和された酸形態の陰イオン界面活性剤の量が、最大50重量%含まれており、好ましくは8〜42重量%、より好ましくは10〜35重量%、特に15〜25重量%含まれていることを特徴とする。
本発明で製造された組成物は、個々の成分含量および他のプロセス・パラメーターに応じて変化する種々のかさ密度を有し得る。本発明の方法では、得られる最終生成物のかさ密度は、300〜800g/lとなっており、好ましくは330〜650g/l、より好ましくは350〜550g/l、特に400〜500g/lとなっている。
本発明の方法で得られる生成物は、平均粒子サイズd50が5000μm未満、好ましくは20〜3000μm、より好ましくは40〜2000μm、特に50〜1600μmとなった粒子径分布を付加的に有している。
本発明の方法で得られる最終生成物は、水分が少ないものが好ましく、120℃での乾燥に起因した減量分から決定される含水量が、流動床を出た後に得られる最終生成物の総量を基準として、15重量%未満となっており、好ましくは10重量%未満、より好ましくは5重量%未満、特に2.5重量%未満となっていることが好ましい。
120℃での乾燥に起因した減量分から決定される最終生成物の含水量は、15重量%未満であり、好ましくは10重量%未満であり、より好ましくは5重量%未満、特に2.5重量%未満となっている。一般的に、水分が少ないプロセス条件は、炭酸水素ナトリウムを得るための所望の反応が確実となるために好ましい。それゆえ、原材料を加える際にできるだけ乾燥しておく必要があり、または、乾燥した若しくは水分の少ない原材料を加える必要がある。本発明では、本発明の方法を技術的に適切に制御すること(陰イオン界面活性剤の攪拌および炭酸ナトリウムへの添加)が可能であるならば、できるだけ濃度の高い酸形態の陰イオン界面活性剤が選択される。
温度をできる限り低く維持すると、炭酸水素ナトリウムの生成が促進され、二酸化炭素および水の生成が回避され得る。このことは、例えば、冷却することによって、適当にプロセス制御することによって、又は、反応原系の量の調整することによって達成することができる。本明細書では、本発明を実施する間の温度が100℃未満に維持され、好ましくは80℃未満に維持され、より好ましくは60℃未満に維持され、特に50℃未満に維持されることが好ましい。
本発明の方法は、液体結合剤と固体キャリヤ材料との反応または液体結合剤と固体キャリヤ材料とから成る混合物の粒状化に基づいている。好ましくは、酸形態の陰イオン界面活性剤および炭酸ナトリウムだけを相互に反応させる。しかしながら、反応混合物は、反応に加えることが可能な材料を付加的に含んでいるものであってもよく、または、反応に加えることが可能な材料を含まないものであってもよい。反応性に富む材料または不活性材料を、反応前に炭酸ナトリウムまたは酸形態の陰イオン界面活性剤に加えてもよい。また、別法にて、そのような反応原系が、反応性に富む材料または不活性材料を予め含んでいるものであってもよい。
本発明では、付加的な成分と炭酸ナトリウムとを混合することが好ましく、更に、そのような付加的な成分を固体キャリヤ材料と混合することが好ましい。そのような混合物によって固体床が形成され、その固体床上に対して、酸形態の陰イオン界面活性剤(必要に応じて付加的な物質が混ぜられた酸形態の陰イオン界面活性剤)が加えられることになる。このような方法で、付加的な中和剤(固体の中和剤が好ましい)は、例えば、炭酸ナトリウム中に混合させることができる。トータルの水のバランス(即ち、得られる最終生成物の含水量)が上述した範囲を超えないのであれば、同様に、中和剤の水溶液も炭酸ナトリウムに加えることができる。それゆえ、含水率の低い原材料または無水原材料を加えることが好ましい。本発明の方法では、固体キャリヤ材料は、水酸化ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、水酸化カリウムおよび/または炭酸カリウムから成る群から選択される1種類以上の材料を更に含んでいる。
更なる固体キャリヤ材料の添加に代えて又はそれに加えて、反応に用いないキャリヤ材料を炭酸ナトリウムに加えてもよい。そのようなキャリヤ材料は、加えられた酸に対して適切な安定性を有している必要があり、それによって、生成物の局所的な分解、望ましくない脱色または他の問題が回避されることになる。本発明の方法では、ケイ酸塩、ケイ酸アルミニウム、硫酸塩、クエン酸塩および/またはリン酸塩から成る群から選択される付加的な固体材料を含んで成ることが好ましい。硫酸ナトリウム(ある国において今日の洗剤に依然45重量%以下の量で含まれている)が、固体中和剤と混合されることが特に好ましい。このような好ましい固体キャリヤ材料については、以下で更に説明を行っており、好ましい固体キャリヤ材料の態様について説明している。
本発明の方法の工程iii)において、流動化中および/または流動化後に、更なる材料を反応混合物に加えてもよい。本発明では、分配剤または表面調整剤を加えることが好ましい。
細かく分散されたものとして既知のあらゆるものを分配剤または表面調整剤として加えることができる。本明細書では、ゼオライトA、ゼオライトXおよび/またはゼオライトP等の非晶アルミノケイ酸塩および/または結晶性アルミノケイ酸塩、種々のシリカ、ステアリン酸カルシウム、炭酸塩、ならびに、例えば非晶ケイ酸塩および炭酸塩から得られる細かく分散した化合物が好ましい。
本発明の方法では、気体圧式流動床から排出された粒状混合物が後処理に付されることが好ましい。
本発明の方法の工程i)および/またはiii)で加えられる液体結合剤には、上述した好ましく加えられる陰イオン界面活性剤以外の成分が更に含まれていてもよい。このような好ましい付加的な結合剤としては、水性ポリマー溶液または分散物、ならびに水ガラスの水溶液等が挙げられる。好ましい水性ポリマー溶液は、アクリル酸のホモポリマーもしくはコポリマーの特定の水溶液または分散物であり、特に、ポリアクリレート、および/または、アクリル酸とメタクリル酸とのコポリマー、および/または、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマーの特定の水溶液または分散物である。好ましく加えられるポリアクリレートについては、コポリマーのポリカルボキシレートと同様に、以下でより詳細に説明している。
本発明の方法で製造される界面活性剤粒状物は、例えば、付加的な凝集、押出しまたは圧縮することによって、(特に固体状の)洗濯およびクリーニング用の生成物を製造するのに特に適当なものである。典型的な洗濯およびクリーニング用の生成物は、上述した酸形態の陰イオン界面活性剤等の成分の他に、ビルダー(または助剤)、共ビルダー(または共助剤)、漂白剤、漂白活性剤、染料、香料、蛍光増白剤、酵素およびソイルリリースポリマー(soil−release polymer)等から成る群から特に選択される更なる成分を含んでいてもよい。完全を期すために、これらの成分について以下で説明する。
カルシウムおよびマグネシウムを結合させるために、ビルダーが主に洗濯およびクリーニング用の生成物に加えられる。本発明では、典型的なビルダー、低分子量ポリカルボン酸およびその塩、カルボン酸、リン酸塩、ケイ酸ナトリウム、ならびにケイ酸カリウムの量は、特に、本発明の最終生成物から成る全組成物を基準として、22.5〜45重量%、好ましくは25〜40重量%、特に27.5〜35重量%であることが好ましい。洗剤およびクリーニング剤としては、クエン酸三ナトリウム、および/または、トリポリリン酸五ナトリウム、および、アルカリ二ケイ酸エステルの類のケイ酸塩ビルダーが好ましい。一般的に、アルカリ金属塩の中では、カリウム塩およびナトリウム塩が、水に対して溶解度がより高いために好ましい。好ましい水溶性ビルダーは、例えば、クエン酸三カリウム、炭酸カリウム、および、炭酸水ガラス(potash water glass)である。
洗濯およびクリーニング用の生成物は、ビルダーとしてリン酸塩を含んでいてよく、好ましくはアルカリ金属リン酸塩、特に、トリリン酸五ナトリウム、またはトリリン酸五カリウム(トリポリリン酸五ナトリウムもしくはトリポリリン酸五カリウム)を含んでいてよい。
アルカリ金属リン酸塩は、リン酸のアルカリ金属塩(より詳細にはナトリウム塩およびカリウム塩)に対する総称であり、例えば、メタリン酸(HPO)n、オルトリン酸(HPO)およびそれらの代わりになるような分子量のより多いものが挙げられる。リン酸塩は幾つかの利点を伴う。例えば、リン酸塩は、アルカリとして機能し、石灰沈殿を防止し、また、クリーニング効果に寄与するものである。
洗濯およびクリーニング用の生成物は、特に好ましい水軟化剤として、凝縮(または濃縮)させたリン酸塩を含んで成っていてもよい。そのようなリン酸塩は、凝縮によって、製造法に起因して溶成リン肥または焼成リン肥として知られるリン酸塩であって、オルトリン酸(亜リン酸)の酸性塩に由来しているリン酸塩のグループを形成する。凝縮したリン酸塩については、メタリン酸塩(M’(PO)とポリリン酸塩(M’n+23n+1またはM’3n+1)とに分類することができる。
「メタリン酸塩」という用語は、M[P3n](M:1価の金属)の組成を有する凝縮したリン酸に対する一般的名称であるものの、現在では、そのような用語は、環式のシクロ(ポリ)リン酸塩アニオンの塩に対して制限的に用いられている。
n=3,4,5、6等に対して、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−メタリン酸塩というように用いられる。イソポリアニオンの体系的な命名法に従うと、例えばn=3を有するアニオンは、シクロトリリン酸塩である。
メタリン酸塩は、NaHPOを620℃よりも高い温度に加熱し、マドレル塩の中間物(Maddrell’s salt)の形成を経てグラハム塩(誤ってヘキサメタリン酸ナトリウムとして呼ばれている)の不純物として得られる。そのような塩およびクリール塩は、線状ポリリン酸塩であり、現在ではメタリン酸塩として見なされていないものの、本発明では、水軟化剤として有利に加えることができる。
結晶性の水不溶性マドレル塩(NaPO(X>1000)は、NaHPOから200〜300℃の温度で得ることができるものであるが、その結晶性の不水溶性マドレル塩は、約600℃にて環式メタリン酸塩[Na(PO](620℃で溶融する)へと転化されることになる。反応条件に依存するが、急冷されたガラス状の溶融物が水不溶性グラハム塩(NaPO40−50となるか、または、カルゴン(Calgon)として知られる(NaPO15−20の組成を有するガラス状の凝縮したリン酸塩となる。誤解を招く恐れのあるヘキサメタリン酸塩という用語は、上述の双方の生成物に対して依然用いられている。いわゆるクロール塩(NaPO(n>>5000)は、マンドレルが500℃において短い時間において残存する場合では、そのマンドレル塩の600℃での溶融によって得られるものである。クロール塩によって、高分子の水不溶性ファイバーが形成されることになる。
上述した凝縮されたリン酸塩の中でも、ブーデンハイム社(company Budenheim)から市販されている「ヘキサメタリン酸塩」ブーディト(Budit(登録商標))H6およびH8は、特に好ましい水軟化剤であることを見出した。
適当なケイ酸塩ビルダーは、一般式NaMSi2x+1・HO(M:ナトリウムまたは水素、x:1.9〜4までの数字(好ましくは2,3または4)、y:0〜20までの数字)に相当する結晶性の層状ケイ酸ナトリウムである。かかる一般式で表される好ましい結晶性の層状ケイ酸塩としては、Mがナトリウムであり、xが2または3の値であることが好ましい。β−二ケイ酸エステルおよびδ−二ケイ酸エステルNaSi・yHOが好ましい。
他の有用なビルダーは、NaO:SiOが1:2〜1:3.3、好ましくは1:2〜1:2.8、より好ましくは1:2〜1:2.6となった非晶ケイ酸ナトリウムであって、溶解が遅く、複数の洗濯サイクル特性を呈する非晶ケイ酸ナトリウムである。常套の非晶ケイ酸ナトリウムと比較して遅く溶解する性質は、例えば、表面処理、コンパウディング、圧縮/締め固め、または、過乾燥等の種々の方法でもって得ることができる。本発明では、「非晶」という用語は、「X線結晶解析に起因して非結晶」であることを理解されよう。つまり、ケイ酸塩では、X線結晶回折実験では結晶性物質に典型的な鋭いX線回折がもたらされることはない。しかしながら、ケイ酸塩では、回折角度がある程度幅を有した散乱X線照射ではせいぜい1つ以上の最大値が生じることになる。しかしながら、ケイ酸塩粒子に対して、電子回折実験で不明瞭な又は鋭い回折最大値がもたらされる場合では、特に好ましいビルダー特性が得られる。このことは、生成物が、10〜数百nmサイズ(せいぜい50nmまでであり、特に20nmまでであることが好ましい)の微少結晶領域を有していると解される。このようなX線非晶ケイ酸塩では、常套的な水ガラスと比べて溶解が遅い。圧縮/緻密化された非晶ケイ酸塩、コンパウンドされた非晶ケイ酸塩、および過乾燥されたX線非晶ケイ酸塩が特に好ましい。
結合水ならびにゼオライトAおよび/またはPAを含んだ適当な微細な結晶性合成ゼオライトが好ましい。特に好ましいゼオライトPは、クロスフィールド(Crosfied)の商品であるゼオライトMAP(登録商標)である。しかしながら、ゼオライトX、ならびにゼオライトA、Xおよび/またはゼオライトPの混合物もまた好ましい。例えば、ゼオライトXとゼオライトAとから成る共結晶(ゼオライトXが約80重量%)が市販されており、本発明で用いるのに好ましい。ちなみに、かかる共結晶は、コンデア・オーガスタ・エス・ピーエー(Condea Augusta S.p.A.)からベゴボンド・エー・エックス(VEGOBOND AX(登録商標))として市販されており、nNaO・(1−n)KO・Al(2−2.5)SiO・(3.5−5.5)HOという式で表される。適当ゼオライトは、10μ未満の平均粒子径サイズ(コールターカウンター法によって測定される体積分布)を有しており、結合水を好ましくは18〜22重量%、より好ましくは20〜22重量%有している。
ビルダーと同様に、洗濯およびクリーニング用の生成物の更に好ましい成分は、特に
酸性化剤、キレート錯体形成剤、または、沈殿防止ポリマーである。
好ましい酸性化剤は、他の成分と適合性を有することを条件として、無機酸または有機酸である。消費者保護の観点および安全なハンドリングの観点から、固体のモノ−,オリゴ−,およびポリ−カルボン酸を特に用いることができる。そして、そのようなカルボン酸から、クエン酸、酒石酸、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸およびシュウ酸、ポリアクリル酸を得ることが好ましい。これらの酸の無水物もまた酸性化剤として用いることができ、特に、無水マレイン酸および無水コハク酸が市販されている。アミノスルホン酸等の有機スルホン酸も同様に用いることができる。市販されており、本発明の酸性化剤として同様に好ましく用いることができる製品は、コハク酸(最大31重量%)とグルタル酸(最大50重量%)とアジピン酸(最大33重量%)とから成る混合物のあるソカラン(R)DCS(BASFの商標)である。
更に可能性のある成分は、キレート錯体形成剤である。キレート錯体形成剤は、金属イオンと共に環状化合物を成しており、単一のリガンド(または配位子)が、中心原子に設けられた1つよりも多くの配位サイトを占めている(即ち二座配位している)ような物質である。この場合、イオンを介した錯体形成に起因して線状化合物が通常閉じることになるので、環状構造がもたらされる。結合されたリガンドの数は、中心イオンの配位数に依存する。
本発明に通常好ましく用いられるキレート錯体形成剤は、例えば、ポリオキシカルボン酸、ポリアミン、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)およびニトリロ三酢酸である。また、本発明では、主鎖自体に官能基を有する又は側鎖に官能基を有するポリマーであって、リガンドとして作用することで、適当な金属原子と通常反応してキレート錯体を生じるポリマーを用いることができる。得られる金属錯体のポリマーが結合したリガンドは、たった1つの巨大分子に由来し得るものでよく、または、種々のポリマー鎖に属するものであってもよい。従って、錯体形成ポリマーが供給結合を介して架橋されていない場合では、材料が架橋されることになる。
通常の錯体形成ポリマーの錯体形成基(リガンド)は、イミノ二酢酸、ヒドロキシキノリン、チオ尿素、グアニジン、ジチオカルバミン酸、ヒドロキサム酸、アミドキシム、アミノリン酸、(環状)ポリアミノ、メルカプト、1,3−ジカルボニル基、クラウンエーテル基であって、それらの幾つかは、種々の金属のイオンに対して特定の活性を有している。多くの錯体形成ポリマーの基礎ポリマーは、商業的に重要なものであるが、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピリジンおよびポリエチレンイミン等が挙げられる。また、セルロース、でんぷんまたはキチン等の天然のポリマーも錯体形成ポリマーである。更に、それらに対しては、ポリマーと同様の改良をすることによって、リガンド機能を備えてもよい。
本発明では、以下に示す群から選択される1種類以上のキレート錯体形成剤を含んで成る洗濯およびクリーニング用の生成物が特に好ましい:
i)カルボキシル基とオプションとしての水酸基との合計が少なくとも5となっているポリカルボン酸、
ii)窒素を含んだモノカルボン酸またはポリカルボン酸、
iii)ジェミナルジホスホン酸
iv)アミノホスホン酸、
v)ホスホノポリカルボン酸、
vi)シクロデキストリン
それらの量は、食器洗い用生成物(または食器洗い用洗剤)の重量を基準にした場合、0.1重量%よりも多い量となっており、好ましく0.5重量%よりも多い量、より好ましくは1重量%よりも多い量、特に2.5重量%よりも多い量となっている。
本発明の方法に対しては、従来技術の全ての錯化剤を用いることができる。そのような錯化剤は、種々の化学基に属するものであってよい。好ましくは、次の物質が個別に用いられたり、またはそれらが相互に混ぜられた混合物が用いられたりする。
a)カルボキシル基とオプションとしての水酸基との合計が少なくとも5となっているポリカルボン酸(グルコン酸)、
b)窒素を含んだモノカルボン酸またはポリカルボン酸(エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸−3−プロピオン酸、イソセリン二酢酸、N,N−ジ(β−ヒドロキシエチル)グリシン、N−(1,2−ジカルボキシ−2−ヒドロキシエチル)エチル、N−(1,2−ジカルボキシ−2−ヒドロキシエチル)アスパラギン酸またはニトリロ三酢酸(NTA)、
c)1−ヒドロキシエタン1,1−ジホスホン酸(HEDP)等のジェミナル・ジホスホン酸、その高級同族体(炭素原子を8つまで有する)およびそれらの誘導体(水酸基またはアミノ基を含んでいる)、ならびに、1−アミノエタン−1,1−ジホスホン酸、その高級同族体(炭素原子を8つまで有する)およびそれらの誘導体(水酸基またはアミノ基を含んでいる)
d)エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンスルホン酸)またはニトリロトリ(メチレンホスホン酸)
e)2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸等のホスホノポリカルボン酸
f)シクロデキストリン
本特許出願では、ポリカルボン酸a)は、(分子中に存在するカルボキシル基および水酸基の数が少なくとも5つである)モノカルボン酸を含んだカルボン酸を意味するものと理解されよう。錯化剤は、窒素を含んだポリカルボン酸の群から選択される物質、特にEDTAが好ましい。そのような錯化剤は、本発明に必要とされる処理溶液のアルカリ性のpH値では、少なくとも部分的にアニオン形態を有している。塩を用いる場合では、アルカリ金属、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩、特にナトリウム塩が好ましい。
本発明で得られる生成物には、沈殿防止ポリマーが同様に存在していてもよい。このような物質は、化学的に異なる構造を有するものであってよく、例えば、1000〜20000ダルトンのモル質量を有する低分子量ポリアクリレートに由来しており、好ましくは15000ダルトン未満のモル質量を有するポリマーである。
沈殿防止ポリマーは、共助剤特性を有するものであってよい。組成物中に用いられ得る有機床助剤は、本発明の方法の最終生成物を含んで成るが、特に、ポリカルボキシレート/ポリカルボン酸、高分子ポリカルボキシレート、アスパラギン酸、ポリアセタール、デキストリン、更なる有機共助剤(以下参照)およびホスホン酸塩である。これら物質について以下で説明する。
用いることが可能な有機ビルダー物質は、例えば、ナトリウム塩の形態で使用できるポリカルボン酸である。ポリカルボン酸という用語は、1つよりも多い酸を有するカルボン酸を意味している。そのようなカルボン酸の例としては、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、糖酸、アミノカルボン酸、ニトリロ三酢酸(NTA)、およびそれらの混合物が挙げられる(但し、それらの使用が生態学的な理由からの制限がないことを条件とする)。好ましい塩は、クエン酸、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、酒石酸、糖酸およびそれらの混合物等のポリカルボン酸の塩である。
また、酸自体を用いてもよい。そのビルダー作用に加えて、酸は、酸性化成分の作用を典型的に有しているので、洗濯またはクリーニング用の生成物のpHをより低く、より穏やかなものにするように作用する。これに関しては、クエン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、グルコン酸およびそれらの混合物が特に挙げられる。
また、ビルダーまたは沈殿防止剤としては、高分子ポリカルボキシレートが適当であり、例えば、500〜70000g/モルの相対分子量を有するポリアクリル酸のアルカリ金属塩またはポリメタクリル酸のアルカリ金属塩が挙げられる。
本明細書では、高分子カルボキシレートに対する分子量は、個々の酸形態において、UV検出器を用いたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いることによって基本的に測定される重量平均分子量Mwである。なお、測定は、外側のポリアクリル酸を基準にして行われたものの、調べられているポリマーと構造的に似ていることに起因して、現実的な分子量が得られることになる。これらの数値は、ポリスチレンスルホン酸を基準として用いることによって得られた分子量数値とは相当に異なっている。つまり、ポリスチレン酸を基準に測定された分子量は、本明細書で示されている分子量よりも相当に大きくなっている。
適当なポリマーは、特に、好ましくは2000〜20000g/モルの分子量を有するポリアクリレートである。それらの優れた溶解性がもたらされるように、2000〜10000g/モルの分子量、好ましくは2000〜20000g/モルの分子量を有する短鎖ポリアクリレートが好ましい。
また、共重合ポリカルボキシレートも好ましく、特に、アクリル酸とメタクリル酸との共重合ポリカルボキシレート、アクリル酸とマレイン酸との共重合ポリカルブキシレート、または、メタクリル酸とマレイン酸との共重合ポリカルボキシレートが好ましい。50〜90重量%のアクリル酸と50〜10重量%のマレイン酸を含む共重合体が特に適当な共重合体であることを見出した。遊離酸を基準とした相対分子量は、2000〜70000g/モル、好ましくは20000〜50000g/モル、より好ましくは30000〜40000g/モルである。
高分子(共重合)ポリカルボキシレートは、粉末状態または水溶液状態で用いることができる。洗剤またはクリーニング剤の高分子(共重合)ポリカルボキシレート含量は、好ましくは0.5〜20重量%、より好ましくは3〜10重量%である。
2つよりも多い異なるモノマー単位を有する生分解性ポリマーが特に好ましい。例えば、モノマーとしてアクリル酸の塩、マレイン酸の塩、ビニルアルコールもしくはビニルアルコール誘導体を含んだ生分解性ポリマー、または、モノマーとしてアクリル酸の塩、2−アルキルアリルスルホン酸の塩もしくは糖誘導体を含んだ生分解性ポリマーが好ましい。更に好ましい共重合体は、好ましくは、モノマーとしてアクロレインおよびアクリル酸/アクリル酸塩を含んだもの、又は、モノマーとしてアクロレインおよび酢酸ビニルを含んだものである。
更に好ましいビルダー物質は、高分子アミノジカルボン酸、その塩、または、その前駆体物質である。特に、漂白安定効果および共助剤特性を有するポリアスパラギン酸、その塩、または、その前駆体が特に好ましい。
更に適当なビルダー物質は、5〜7つの炭素原子および少なくとも3つの水酸基を有するポリアセタールであり、ジアルデヒドとポリオールカルボン酸とを反応することによって得ることができる。好ましいポリアセタールは、グリオキサール、テレフタルアルデヒドおよびそれらの混合物などのジアルデヒドと、グルコン酸および/またはグルコヘプトン酸等のポリオールカルボン酸との反応によって得られるものである。
更に適当な有機ビルダー物質は、デキストリンであり、例えば、炭水化物(または糖質)のオリゴマーまたはポリマーであり、でんぶんの部分的な加水分解によって得ることができる。そのような加水分解は、常套的な方法、例えば、酸触媒法または酵素触媒法によって実施することができる。好ましくは、加水分解生成物は、400〜500000g/モルの範囲の平均分子量を有している。0.5〜40の範囲のデキストロース当量(DE)を有する多糖類、特に2〜30の範囲のデキストロース当量を有する多糖類が好ましい。なお、DEは、100のDEを有するデキストロースと比べた減少効果に関する共通の尺度である。3〜20のDEを有するマルトデキストリン、20〜37のDEを有する乾燥したグルコース・シロップを用いることができる。また、2000〜30000g/モルの範囲の比較的高い分子量を有するいわゆる黄色デキストリンおよび白色デキストリンも用いることができる。
かかるデキストリンの酸化された誘導体は、酸化剤との反応生成物であって、多糖類環の少なくとも1つのアルコール基を酸化させてカルボキシル酸基を生じることができるものである。多糖類環のCを酸化した生成物が特に有利となり得る。
オキシジコハク酸塩、および、ジコハク酸塩の他の誘導体、好ましくはエチレンジアミンジコハク酸が、更に好ましい共助剤である。本明細書では、好ましくは、エチレンジアミンN,N‘−ジコハク酸塩(EDDS)が、そのナトリウム塩またはマグネシウム塩の形態で使用される。これに関して、グリセロールジコハク酸塩およびグリセロールトリコハク酸塩が好ましい。ゼオライト含有組成物および/またはケイ酸塩含有組成物中に用いられるのに適当な量は、3〜15重量%である。
用いることが可能な更なる有機共助剤は、例えば、ラクトン形態で存在し得るアセチル化ヒドロキシカルボン酸またはその塩であって、少なくとも4つの炭素原子、少なくとも1つの水酸基および多くとも2つの酸基が含まれている。
共助剤性質を有する更なる物質は、ホスホン酸塩である。ホスホン酸塩は、特に、ヒドロキシアルカンホスホン酸塩およびアミノアルカンスルホン酸塩である。ヒドロキシアルカンスルホン酸塩の中でも、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸塩(HEDP)が共助剤として特に重要である。ナトリウム塩として、中和反応をもたらすジナトリウム塩およびアルカリ反応(pH9)をもたらす四ナトリウム塩を用いることが好ましい。適当なアミノアルカンホスホン酸塩は、好ましくはエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸塩(EDTMP)、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸塩(DTPMP)、およびその高級同族体である。そのようなアミノアルカンホスホン酸塩は、中和反応で得られるナトリウム塩の形態で用いられることが好ましく、例えば、EDTMPのヘキサナトリウム塩として用いたり、または、DTPMPのヘプタナトリウム塩およびオクタナトリウム塩として用いたりすることが好ましい。ホスホン酸から選択されるビルダーとして、HEDPを用いることが好ましい。更に、アミノアルカンホスホン酸塩は、際立った重金属結合性を有している。従って、洗剤が漂白剤を含んで成る場合は特に、アミノアルカンスルホン酸塩(特にDTPMPまたはアミノアルカンスルホン酸塩同士の混合物)を用いる場合が好ましくなり得る。
上述した物質の他に、本発明の生成物は、常套の洗浄成分を更に含んでいるものであってもよい。特に、漂白剤、漂白活性剤、酵素、染料および香料が含まれていてもよい。そのような物質ついて以下で説明する。
漂白剤として作用し、また、水中のHを遊離させるように作用する化合物の中でも、過ホウ酸ナトリウム四水和物および過ホウ酸ナトリウム一水和物が特に重要である。用いられ得る更なる漂白剤の例としては、過炭酸ナトリウム、ペルオキシピロリン酸塩、クエン酸過水和物、および、H供給過酸塩または過酸、例えば、ペルベンゾアート、ペルオキシフタル酸塩、ジペルアゼライン酸、フタロイミノ過酸またはジペルドデカンジオン酸が挙げられる。本発明の洗濯およびクリーニング用の生成物は、有機系漂白剤から選択される漂白剤を含んで成ることが好ましい。典型的な有機漂白剤は、例えば、ジベンゾイルペルオキシド等のジアシルペルオキシドである。更に典型的な有機系漂白剤は、過酸、特に、アルキルペルオキシ酸およびアリールペルオキシ酸である。好ましい代表例は、(a)ペルオキシ安息香酸、およびその環置換誘導体(例えば、アルキルペルオキシ安息香酸、ペルオキシ−α−ナフトエ酸およびモノペルフタル酸マグネシウム塩)であるものの、(b)脂肪族酸、または置換脂肪族ペルオキシ酸(例えば、ペルオキシラウリン酸、ペルオキシステアリン酸、ε−フタルイミドペルオキシカプロン酸[フタルイミドペルオキシヘキサン酸(PAP)]、o−カルボキシベンズアミドペルオキシカプロン酸、N−ノネニルアミドペルアジピン酸、およびN−ノネニルアミドペルコハク酸塩、ならびに(c)脂肪族酸、およびアラリファティックペルオキシカルボン酸(例えば、1,12−ジペルオキシカルボン酸、ジペルオキシフタル酸、2−デシルジペルオキシブタン−1,4−ジオン酸、N,N−テレフタロイル−ジ(6−アミノペルカプロン酸))も用いることができる。
食器洗い機に対して使用される本発明の洗剤に用いられ得る漂白剤は、塩素または臭素を遊離させる物質として用いることができる。塩素または臭素を遊離させるのに適当な材料は、例えば、複素環式のN−ブロマミドおよびN−クロラミドであり、例えば、トリクロロイソシアヌル酸、トリブロモイソシアヌル酸、ジブロモイソシアヌル酸、および/または、ジクロロイソシアヌル酸(DICA)および/またはその塩(例えばカリウムおよびナトリウム等のカチオンを含んだ塩)である。ヒダントイン化合物、例えば、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントインも同様に適当である。
漂白活性剤は、漂白剤の作用を助力する。既知の漂白活性剤は、1つ以上のN−アシル基またはO−アシル基を含んだ化合物、例えば、無水物、エステル、イミド、アシル化イミダゾール、およびアシル化オキシムである。例えば、テトラアセチルエチレンジアミン(TEAD)、テトラアセチルメチレンジアミン(TAMD)およびテトラアセチルヘキシレンジアミン(TAHD)のみならず、ペンタアセチルグルコース(PAG)、1,5−ジアセチル−2,2−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)およびイサト無水物(ISA)が挙げられる。
用いることが可能な漂白活性剤は、過剰な加水分解条件下において、1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の炭素原子を有する脂肪族ペルオキシカルボン酸を生じるような化合物、場合によっては置換過安息香酸が生じるような化合物である。1〜10個の炭素原子、特に2〜4個の炭素を有するO−アシルおよび/またはN−アシルおよび/またはオプションとしての置換ベンゾイル基を有する物質が好ましい。ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、アシル化トリアジン誘導体、特に1,5−ジアセチル−2,4−ジオキソヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン(DADHT)、アシル化グリコールウリル、特にテトラアセチルグリコールウリル(TAGU)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシニミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホン酸塩、特にn−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(n−NOBS)またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(イソ−NOBS)、カルボン酸無水物、特に、無水フタル酸、アシル化多価アルコール、特にトリアセチン、エチレングリコールジアセテート、2,5−ジアセトキシ−2,5−ジヒドロフラン、n−メチルモルフォリニウムアセトニトリルメチル硫酸塩(MMA)、エノールエステル、アセチル化ソルビトール、アセチル化マンニトールまたはそれらの混合物(SORMAN)、アシル化糖誘導体、特にペンタアセチルグルコース(PAG)、ペンタアセチルフルクトース、テトラアセチルキシロース、オクタアセチルラクトース、アセチル化(場合によってはN−アルキル化)グルカミンおよびグルコノラクトン、ならびに/または、N−アシル化ラクタム、例えばN−ベンゾイルカプロラクタムが好ましい。親水性置換アシルアセタールおよびアシルラクタムも同様に好ましく用いることができる。また、常套の漂白活性剤を組み合わせたものも使用することができる。
常套の漂白活性剤に加えて又は常套の漂白活性剤に代えて、いわゆる漂白触媒を本発明の洗剤に組み込んでもよい。そのような物質は、漂白を促進させる作用を有する遷移金属塩または遷移金属錯体、例えば、Mn−,Fe−,Co−,Ru−もしくはMo−サレン錯体またはカルボニル錯体である。また、N含有三脚配位子を有するMn−,Fe−,Co−,Ru−,Mo−,Ti−,V−およびCu−錯体、ならびに、Co−,Fe−,Cu−およびRu−アミン錯体も漂白触媒として用いることができる。
ポリアシル化アルキレンジアミン、特にテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、N−アシルイミド、特にN−ノナノイルスクシニミド(NOSI)、アシル化フェノールスルホン酸塩、特にn−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(n−NOBS)またはイソノナノイルオキシベンゼンスルホン酸塩(イソ−NOBS)、および、n−メチルモルフォリニウムアセトニトリルメチル硫酸塩(MMA)から成る群から選択される漂白活性剤を用いることが好ましい。そのような漂白活性剤は、洗剤全体を基準にして、10重量%までの量、好ましくは0.1〜8重量%の量、より好ましくは2〜8重量%の量、ならびに、特に2〜6重量%の量含まれることが好ましい。
漂白を促進させる作用を有する遷移金属錯体であって、特にMn,Fe,Co,Cu,Mo,V,Tiおよび/またはRuの中心原子を有する遷移金属錯体は、マンガン塩および/またはコバルト塩の錯体、特に好ましくはコバルト(アミン)錯体、コバルト(アセタト)錯体、コバルト(カルボニル)錯体、コバルトもしくはマンガンの塩化物、または、硫酸マンガンから成る群から選択されることが好ましい。そのような遷移金属錯体は、洗剤全体の量を基準にして、5重量%までの量、好ましくは0.0025〜1重量%の量、より好ましくは0.01〜0.25重量%の量含まれることが好ましい。なお、特別な場合では、より多くの量の漂白活性剤を用いてもよい。
洗浄力またはクリーニング力を向上させるために、洗剤またはクリーニング剤には酵素が含まれていてもよい。その場合、原則、そのような目的のために従来技術で用いられていた酵素が有用となる。その中でも、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、ヘミセルラーゼ、セルラーゼ、または、オキシドリダクターゼおよびそれらの混合物が好ましい。原則、それらの酵素というものは、天然のものであるものの、天然の分子に基づいて好ましく変えられた酵素もまた、洗剤またはクリーニング剤に用いることができ、好ましいものである。本発明の洗剤は、活性タンパク質に基づいて、総量が1×10−6〜5重量%の酵素を含んで成ることが好ましい。タンパク質濃度は、例えばBCA法(ビシンコニン酸;2,2’−ビキノリル−4,4−ジカルボン酸)またはビューレット法等の既知の方法を用いて測定することができる。
好ましいプロテアーゼは、サブチリシン型のプロテアーゼである。その例としては、サブチリシンBPN’、カールスバーグ、プロテアーゼPB92、サブチリシン147および309、バチルス・レンツス(Bacillus lentus)、サブチリシンDYに由来するアルカリ性プロテアーゼ、および、厳密な点でサブチリシン・テルミターゼ、プロティナーゼKおよびプロテアーゼTW3およびプロテアーゼTW7として分類されないようなサブチリシンの酵素が挙げられる。サブチリシン・カールスバーグは、更に改良された形態で利用することができ、アルカラーゼ(Alcalase(登録商標))の商標名でデンマークのバクスバードのノボザイムズ社(Novozymes A/S)から市販されている。サブチリシン147および309は、エスペラーゼ(Esperase(登録商標))およびサビナーゼ(Savinase(登録商標))の商標名でノボザイムズ社から市販されている。バチルス・レンツスDSM5483のプロテアーゼに由来するものとして、特にBLAP(登録商標)が市販されている。
更に有用なプロテアーゼは、例えば、ノボザイムズ社から市販されているデュラザイム(Durazym(登録商標))、リラーゼ(Relase(登録商標))、エバラーゼ(Everlase(登録商標))、ナフィザイム(Nafizym)、ナタラーゼ(Natalase(登録商標))、カンナーゼ(Kannase(登録商標))、オボザイムズ(Ovozymes(登録商標))であり、その他、ジェネンカー(Genencor)から市販されているプラフェクト(Purafect(登録商標))、プラフェクトOxPおよびプロペラーゼ(Properase(登録商標))、インドのセイン(Thane)のアドバンスド・バイオケミカルズ社(Advanced Biochemicals Ltd.)から市販されているプロトゾル(Protosol(登録商標))、中国のウーシー・シンダー・バイオプロダクツ社(Wuxi Snder Bioproducts Ltd.)から市販されているウーシー(Wuxi(登録商標))、日本(名古屋)の天野製薬社から市販されているプロレザー(Proleather(登録商標))およびプロテアーゼP(Protease P(登録商標))、日本(東京)の花王株式会社のプロテインアーゼK−16(Proteinase K−16)等が挙げられる。
本発明において更に有用なアミラーゼの例は、バチルス・リキニホルムス(Bacillus Licheniformis)、バチルス・アミロリクエファシエン(B.amyloliquefacin)、バチルス・ステアロサーモフィラス(B.stearothermophilus)に由来するα−アミラーゼであり、また、それらを洗剤に用いるために更に改良したものである。バチルス・リキニホルムスに由来する酵素としては、ノボザイムズ社から市販されているターマミル(Termamyl(登録商標))およびジェネンカー社から市販されているプラスター(Purastar(登録商標))STがある。そのようなα−アミラーゼを更に改良したものとしては、ノボザイムズ社から市販されているデュラミル(Duramyl(登録商標))およびターマミル(登録商標)ウルトラ、ジェンカー社から市販されているプラスター(登録商標)OxAm、日本(東京)のダイワ精工株式会社から市販されているケイスターゼ(Keistase(登録商標))である。バチルス・アミロリクエファシエンのα−アミラーゼは、ノボザイムズ社から市販されているBAN(登録商標)があり、同じくノボザイムズ社から市販されているBSG(登録商標)およびノバミル(Novamyl(登録商標))という商品名で市販されているバチルス・アミロリクエファシエンに由来するα−アミラーゼの誘導体がある。
更に、バチルス・スピーシーズA7−7(Bacillus sp.A7−7)(DSM12368)に由来するα−アミラーゼ、および、バチルス・アガラドヘレンズ(B.agaradherens)に由来するシクロデキストリン−グルカノトランスフェラーゼ(CTPアーゼ)も注目すべきものである。なお、上記分子の融合産物も同様に適当である。
更に、ファンガミル(Fungamyl(登録商標))という商品名でノボザイムズ社から市販されているアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)およびアスペルギルス・オリザエ(Aspergillus oryzae)に由来するα−アミラーゼを更に改良したものも適当である。更に適当な商品は、例えば、アミラーゼ−LT(Amylase−LT(登録商標))である。
洗剤またはクリーニング剤は、それらのトリグリセリド開裂作用に特に起因して、リパーゼまたはクチナーゼを含んでいるものであってもよい。その場合、適当な予備工程によって過酸がインシチュ(in situ)でもたらされることになる。洗剤またはクリーニング剤は、例えば、市販のリパーゼ、または、フミコーラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa)(サーモミセス・ラヌギノスス(Thermomyces lanuginosus))に由来する更に改良されたリパーゼ(特にアミノ酸置換D96Lを有しているもの)を含んでいるものでもよい。その例としては、例えば、ノボザイムズ社から市販されている、リポラーゼ(Lipolase(登録商標))、リポラーゼ(登録商標)ウルトラ、リポプリメ(LipoPrime(登録商標))、リポザイム(Lipozyme(登録商標))およびリペックス(Lipex(登録商標))等の商品がある。更に、適当なクチナーゼは、例えば、フサリウム・ソラニ・ピシ(Fusarium solani pisi)およびフミコーラ・イソレンス(Humicola insolens)から単離されたクチナーゼである。同様に、使用可能なリパーゼとして、天野株式会社から市販されているリパーゼCE(Lipase CE(登録商標))、リパーゼP(Lipase P(登録商標))、リパーゼB(Lipase B(登録商標))、リパーゼCES(Lipase CES(登録商標))、リパーゼAKG(Lipase AKG(登録商標))、バチルス・スピーシーズ・リパーゼ(Bacillis sp.Lipase(登録商標))、リパーゼAP(Lipase AP(登録商標))、リパーゼM−AP(Lipase M−AP(登録商標))およびリパーゼAML(Lipase AML(登録商標))がある。リパーゼまたはクチナーゼの出発酵素がプセウドモナス・メンドシナ(Pseudomonas mendocina)およびフサリウム・ソラニから単離された適当なリパーゼまたはクチナーゼが、例えば、ジェネンカー社から市販されている。更に重要な商品は、ギストブロカデス社(GistBrocades Company)から市販されているM1リパーゼ(M1 Lipase(登録商標))およびリポマックス(Lipomax(登録商標))という商業用製剤、名糖産業株式会社(日本)から市販されているリパーゼMY−30(Lipase MY−30(登録商標))、リパーゼOF(Lipase OF(登録商標))およびリパーゼPL(Lipase PL(登録商標))という商業用酵素、ならびに、ジェネンカー社から市販されているルマファスト(Lumafast(登録商標))という製品である。
繊維製品(または布地)を処理すること目的にする場合は特に、洗剤またはクリーニング剤には、純粋な酵素として、酵素製剤として、または、混合物として、セルラーゼが含まれていてもよい。その場合は、個々の成分が、その種々の性能を引き立てるように有利に機能することになる。特に、主となる洗浄能力、2次的な洗浄能力(再付着防止活性またはグレーイング(または灰色化)効果)、(繊維製品に対する)軟化効果または光沢効果もしくは増白効果、およびストーンウォッシュ効果(または軽石でこすって擦り切れた感じを出す効果)に対して寄与することになる。
使用可能な菌類のエンドルグルカナーゼ(EG)リッチのセルラーゼ製剤またはそれを更に改良したものは、ノボザイムズ社からセルザイム(Celluzyme(登録商標))として市販されている。フミコーラ・イソレンスDSM1800にそれぞれ由来する50kD−EGおよび43kD−EGに基づいたエンドラーゼ(Endolase(登録商標))およびケアザイム(Carezyme(登録商標))という製品も、ノボザイムズ社から市販されている。更に、このノボザイムズ社からは、セルソフト(Cellusoft(登録商標))およびレノザイム(Renozyme(登録商標))という商品も市販されている。メラノカーカープス(Melanocarpus)に由来する20kD−EGセルラーゼは、フィンランドのABエンザイム社(AB Enzymes Company)からエコストーン(Ecostone(登録商標))およびバイオタッチという商品名で市販されているが、それも用いることもできる。更に、エコナーゼ(Econase(登録商標))およびエコプルプ(Ecopulp(登録商標))という商品もABエンザイム社から市販されている。バチルス・スピーシーズCBS670.93に由来する更に適当なセルラーゼは、ピュラダックス(Puradax(登録商標))という商品名でジェネンカー社から市販されている。ジェンカー社から市販されている更なる商品は、「ジェネンカー・ディタージェント・セルラーゼL(Genencor detergent cellulase L)」およびインディアゲ(Indiage(登録商標))ニュートラである。
洗剤またはクリーニング剤には、特別問題のある汚れを特に除去するために付加的な酵素(つまり、ヘミセルラーゼ)が含まれてもよい。そのような酵素としては、例えば、マンナナーゼ(mannanase)、キサンタンリアーゼ(xanthanlyase)、ペクチンリアーゼ(=ペクチナーゼ)、ペクチンエステラーゼ(pectinesterase)、ペクテートリアーゼ(pectatlyase)、キシログルカナーゼ(=キシラナーゼ)、プルラナーゼ(pullulanase)およびβ−グルカナーゼ等が挙げられる。適当なマンナナーゼは、例えば、ノボザイムズ社から市販されているガマナーゼ(Gamanase(登録商標))およびペクチネックスAR(Pektinex AR(登録商標))、ABエンザイム社から市販されているロハペック(Rohapec(登録商標))B1L、ならびに、米国カリフォルニア州(サンディエゴ)のディバーサ社から市販されているピロラーゼ(Pyrolase(登録商標))である。枯草菌から抽出されるβ−グルカナーゼは、ノボザイムズ社からセレフロ(Cereflo(登録商標))として市販されている。
漂白作用を増加させるために、洗剤およびクリーニング剤は、オキシドレダクターゼ(または酸化還元酵素)を含んで成るものであってよく、例えば、オキシターゼ(または酸化酵素)、オキシゲナーゼ(または酸素添加酵素)、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ(ハロペルオキシダーゼ、クロロペルオキシダーゼ、ブロモペルオキシダーゼ、リグニンペルオキシダーゼ、グルコースペルオキシダーゼ、マンガンペルオキシダーゼ等)を含んで成るものであってよい。適当な製品は、ノボザイムズ社から市販されているデニライト(Denilite(登録商標))1および2である。有利には、相対的なオキシドレダクターゼの活性が高められるように(即ち、促進剤となるように)、または、かなり異なる酸化還元電位に対して酸化酵素と汚れとの間の電子流れが容易となるように(即ち、媒体物となるように)、酵素と相互作用する付加的に好ましい有機化合物(特に芳香族化合物)が加えられることになる。
洗剤およびクリーニング剤に使用される酵素は、バチルス属、ストレプトミセス(Streptomyces)属、フミコーラ属またはプセウドモナス属等の微生物に元々由来するものである。あるいは、適当な微生物(バチルス属またはフィラメンタリー・フンギ(filamentary fungi)属のトランスジェニック発現宿主等)を用いた既知の生物工学的プロセスに従って製造した酵素を洗剤およびクリーニング剤に用いてもよい。
沈殿、沈降、濃縮、液体相の濾過、精密濾過、限外濾過、化学薬品との混合、臭気除去、または、そのような操作を適当な組合せた操作等の従来の手法を用いることによって、関連した酵素の精製が通常行われることになる。
従来技術として既に確立されている形態でもって、酵素が洗剤およびクリーニング剤に加えられる。例えば、特に、液体の薬剤またはゲル形態の薬剤に対して、そして、有利に高度に濃縮され、水分が少ない酵素溶液および/または安定剤と混合された酵素溶液に対しては、造粒、射出(または押出し成形)または凍結乾燥を用いることによって固形製剤にすることができる。
別法にて、固体形態または液体形態に調製された全ての酵素は、例えば、好ましくは天然高分子と共に、酵素溶液を噴霧乾燥または射出することによって、カプセル化することもできる。カプセル化された形態では、例えば、固形化したゲル内に酵素が組み込まれている。円錐状の殻を有したような形態では、酵素を含んだ円錐部が、水の浸透、空気の浸透および/または化学品の浸透を防止する保護層でもって被覆されている。更に、付加的な層には、有効成分、例えば、安定化剤、乳化剤、顔料、漂白剤または着色料が加えられてもよい。既知の手法(例えば振動造粒、ロール圧縮または流動床プロセス)を用いることによって、カプセル化を行ってもよい。有利には、例えば、高分子フィルムが適用された粒状物は、ほこりが含まれておらず、コーティングされているので、保存する観点で安定性がある。
更に、1つの粒状物が複数の酵素活性を呈するように、2種類以上の酵素を一体的に調製してもよい。
例えば、物理的な影響、酸化またはタンパク質分解をもたらす切断に起因した不活性化、変性または分解等の劣化に対して、洗剤またはクリーニング剤のタンパク質および/または酵素を保護することができ、特に保存に際して保護されることになる。タンパク質分解を防止することは、タンパク質および/または酵素を微生物調製する際に好ましく、特に組成物にプロテアーゼが含まれる場合に好ましい。そのため、本発明では、安定化剤を加えてもよい。
安定化剤の1つとして、可逆的プロテアーゼインヒビターが挙げられる。可逆的プロテアーゼインヒビターとして、ベンズアミジン塩酸塩、ホウ砂、ホウ酸、ボロン酸、または、それらの塩もしくはエステルがしばしば用いられる。その中でも特に、例えば、芳香族環を有する誘導体、例えば、オルト置換、メタ置換またはパラ置換のフェニルボロン酸が用いられる。ペプチドアルデヒド、即ち、C末端が減じられたオリゴペプチドが適当である。とりわけ、オボムコイドおよびロイペプチンは、ペプチド性可逆的プロテアーゼインヒビターに属するものである。更なるオプションとしては、プロテアーゼおよびペプチドインヒビターからの融合タンパク質の生成が挙げられる。
更なる酵素安定化剤としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、およびそれらの混合物等のアミノアルコール、例えばコハク酸等のC12までの脂肪族カルボン酸、他のジカルボン酸、またはそのような酸の塩がある。また、エンドキャップ処理された脂肪酸アミドアルコキシレートも適当な安定化剤である。
低級脂肪族アルコール、特にポリオール(例えば、グリセロール、エチレングルコール、プロピレングリコールまたはソルボトール)が、更によく用いられる酵素安定化剤である。また、ジグリセロールリン酸塩も、物理的影響に起因した変性に対して効果を有している。同様に、例えば、酢酸カルシウムまたはギ酸カルシウム等のカルシウム塩および/またはマグネシウム塩も用いられる。
ポリアミド・オリゴマーまたは高分子化合物、例えば、リグニン、水溶性ビニール共重合体、セルロースエーテル、アクリルポリマーおよび/またはポリアミドは、物理的影響またはpH変動に対して酵素調製物を安定化させる作用を有している。ポリアミン−N−オキサイドを含んだポリマーは、酵素安定化剤として機能すると共に、色移り防止剤としても機能する。他の高分子安定化剤は、線状C−C18ポリオキシアルキレンである。また、アルキルポリグリコシドも、本発明の洗剤またはクリーニング剤の酵素成分を安定化させる作用および洗剤またはクリーニング剤の酵素成分の性能を向上させる作用を有している。窒素を含んだ架橋化合物は、ソイルリリース剤と酵素安定化剤との二重の機能を有している。
還元剤および酸化防止剤、例えば、亜硫酸ナトリウムまたは還元糖は、酸化的分解に対して酵素の安定性を増加させる作用を有している。
安定化剤を組み合わせて用いることも好ましく、例えば、ポリオール、ホウ酸および/またはホウ砂との組合せ、ホウ酸もしくはホウ砂、還元糖、および、コハク酸もしくは他のジカルボン酸との組合せ、ホウ酸もしくはホウ砂とポリオールもしくはポリアミノ化合物との組合せ、または、ホウ酸もしくはホウ砂と還元塩との組合せが好ましい。ペプチド−アルデヒド安定化剤の効果は、ホウ酸および/またはホウ酸誘導体ならびにポリオールと組み合わせることによって常套的には増加することになり、また、例えばカルシウムイオン等の二価カチオンの付加的な効果によって更に増加することになる。
本発明では、酵素の液体組成物を加えることが特に好ましい。また、本発明では、洗剤の総重量を基準として、1〜5重量%の量、好ましくは1.5〜4.5重量%の量、より好ましくは2〜4重量%の量でもって、付加的な酵素および/または酵素調製物、好ましくは、プロテアーゼおよび/もしくはアミラーゼの固体調製物ならびに/またはアミラーゼを導入することが好ましい。
洗剤またはクリーニング剤には着色剤および香料を加えてもよい。着色剤および香料が加えられると、生成物の美的印象が向上し、また、消費者に対して、必要な性能がもたらされると共に、視覚的かつ感覚的に「典型かつ確実な」生成物がもたらされることになる。香油または香料としては、個々の香料化合物が挙げられ、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素のような種類の合成製品が挙げられる。エステルの香料化合物としては、例えば、ベンジルアセテート(または酢酸ベンジル)、フェノキシエチルイソブチレート、p−タート−ブチルシクロヘキシルアセテート、リナリルアセテート(または酢酸リナリル)、ジメチルベンジルカービニルアセテート、フェニルエチルアセテート(または酢酸フェニルエチル)、リナリルベンゾエート(または安息香酸リナリル)、ギ酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネートおよびベンジルサリシレートが挙げられる。エーテルの香料化合物としては、例えば、ベンジルエチルエーテルが挙げられる。アルデヒドの香料化合物としては、例えば、炭素原子を8個〜18個含んだ線状アルカナール、シトラール、シトロネラル、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラル、リリアールおよびボージュナール(bourgeonal)が挙げられる。ケトンの香料化合物としては、例えば、イオノン、α−イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンが挙げられる。アルコールの香料化合物としては、例えば、アネトール、シトロネロール、ユージノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール、およびテルピネオールが挙げられる。炭化水素の香料化合物は、例えば、特に、リモネンおよびピネン等のテルペンが挙げられる。なお、好ましくは、魅力的な香りをもたらす種々の香料の混合物が用いられる。香油は、例えば、マツ、柑橘類、ジャスミン、パチョリ、バラまたはイランイランノキのオイル等の植物源から得ることができる天然香料混合物を含んで成るものであってよい。また、マスカテルのオイル、セージのオイル、ジュニパーベリーオイル、カムミールのオイル、丁子のオイル、メリッサのオイル、ミントのオイル、桂皮油、ライム花のオイル、ジュニパーベリーオイル、ベティバート(vetivert)のオイル、オリバナムのオイル、ガルバヌムのオイル、ラブダナムのオイル、オレンジ花のオイル、橙花油、オレンジの皮のオイルおよび白檀材のオイルも適当である。
洗剤に香料を直接的に組み込むことができるものの、香料をキャリヤ(または基材もしくは担体)に適用して用いてもよい。そのようなキャリヤでは、洗浄の際に香料が繊維製品に吸着することが促進されるので、繊維製品に香料が長時間残ることになる(香料の放出が減少することに基づいている)。適当なキャリヤ材料は、例えば、シクロデキストリンであることを見出した。なお、シクロデキストリン/香料の複合体は、必要に応じて他の助剤で被覆してもよい。
美的印象を良くするために、洗剤またはクリーニング剤(もしくはそれらの一部)を適当な着色剤で着色させてもよい。当業者にとっては、適当な着色剤を選定することは特に困難ではないが、保存安定性が高く、洗剤の他の成分または光によって影響を受けない着色剤であって、ガラス、セラミックスまたはプラスティックの食器類等の基材が着色されないように、そのような基材に対して顕著な染色性を有していないような着色剤が適当である。
洗剤またはクリーニング剤には、蛍光増白剤(または光沢剤)として、ジアミノスチルベン・ジスルホン酸またはその金属塩が含まれていてもよい。適当な蛍光増白剤は、例えば、4,4’−ビス−(2−アニリノ−4−モルフォリノ−1,3,5−トリアジニル−6−アミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸、または、ジエタノールアミノ基、メチルアミノ基およびアニリノ基を含んだ同様な構造を有する化合物、または、モルフォリノ基の代わりに2−メトキシエチルアミノ基を含んだ同様な構造を有する化合物である。また、増白剤としては、置換ジフェニルスチリルのような種類を用いてもよく、例えば、4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)ジフェニル、4,4’−ビス−(4−クロロ−3−スルホスチリル)ジフェニルまたは4−(4−クロロスチリル)−4’−(2−スルホスチリル)ジフェニルのアルカリ金属塩を用いてもよい。また、そのような増白剤の混合物を用いてもよい。
本発明の方法で得られる最終生成物は、特定の洗剤またはクリーニング剤と混合してもよく、または、そのような最終生成物を洗剤タブレットまたはクリーニング剤タブレット(即ち、タブレット形態の洗剤またはクリーニング剤)として用いてもよい。驚くべきことに、かかるタブレットの溶解性は、同様の硬さを有するように等しく合成されたタブレット(本発明の方法で得られる最終生成物を含んでいないタブレット)と比べて向上することになる。従って、本発明の更なる目的は、本発明の方法で得られる最終生成物を使用して、洗剤、特に洗剤タブレットを製造することである。
本発明の方法で得られる最終生成物を加えて洗剤タブレットを製造することについては、以下で説明する。
洗剤およびクリーニング剤成形品の製造では、プレスのキャビティーに置かれた混合物が圧縮されるように圧力が加えられる。成形品の最もシンプルな製造法は、タブレット成形法と単に言われるものであり、タブレット化される混合物が、直接的に(即ち、予め造粒することなく)圧縮される製造法である。所謂、このような直接的なタブレット成形法は、更なるプロセス工程および差なる設備を必要としないため、シンプルであり、コスト的に効率がよい点で有利である。それに対して不利益な点は、直接的にタブレット化される粉末混合物が、十分な可塑成形性および良好な流動性を有するようにしなければならないことである。また、更に、直接的にタブレット化される粉末混合物が、貯留、移送またはモールド充填に際して分離する性質を有するものであってはならない。多くの物質に対して、このような条件は非常に困難であるので、特に洗剤タブレットおよびクリーニング剤タブレットの製造に対しては、直接的なタブレット成形法はあまり用いられない。それゆえ、洗剤タブレットおよびクリーニング剤タブレットの製造する通常の方法は、粉末要素(「1次粒子」)から出発し、それを適当なプロセスでもって凝集または造粒化させて、より大きい粒径の2次粒子にする方法である。その方法では、引き続いて、粒状物または種々の粒状物の混合物が個々の粉末添加剤と混合された後で、タブレット化工程へと送られることになる。このことは、本発明においては、本発明の方法で得られる最終生成物が、更なる成分(粒状形態であり得る)と予備混合されることを意味している。
粒状予備混合物を圧縮して洗剤成形品およびクリーニング剤成型品を得るに先立って、
微粉化された表面調整剤でもって、予備混合物の「ほこり除去」を行ってもよい。そのような「ほこり除去」は、予備混合物および最終的な洗剤成形品およびクリーニング成形品の稠度および物理的性質(保存性、圧縮性)にとって有利となり得る。微粉化されたダスティング材料(または「ほこり除去」作用を有する材料、dusting material)は従来技術として既知であり、普通は、ゼオライト、ケイ酸塩または他の無機塩が用いられる。しかしながら、微粉化されたゼオライト、好ましくはホージャサイト型ゼオライトを用いることによって、予備混合物の「ほこり除去」を行うことが好ましい。本発明では、「ホージャサイト型ゼオライト」という用語は、ゼオライト構造グループ4のホージャサイトのサブグループを成す3つの全てのゼオライトを特徴付けるものである(ドナルド・ダブリュ・ブレック(Donald W.Breck)、「ゼオライト・モレキュラ・シーブス(Zeolite Molecular Sieves)」、ジョン・ウィリー・アンド・ソンズ(John Wiley & Sons)、ニューヨーク、ロンドン、シドニー、トロント、1974、第92頁を参照のこと)。好ましいゼオライトXおよび純粋なゼオライトXの他に、ゼオライトY、ホージャサイト、およびそれらの混合物も加えることができる。
ホージャサイト型ゼオライトと他のゼオライトとの混合物または共結晶は、必ずしもゼオライト構造グループ4に属してなくても、ダスティング材料として用いることができる。その場合、ダスティング材料の少なくとも50重量%が、ホージャサイト型ゼオライトから成ることが有利となる。
本発明では、粒状要素(即ち、粉末状に混合された材料)を有して成る粒状予備混合物から成る洗剤成型品およびクリーニング成形品が好ましい。この場合、粉末状に混合された要素の1つは、ホージャサイト型ゼオライトであり、100μm未満の粒径、好ましくは10μm未満の粒径、より好ましくは5μm未満の粒径を有しており、また、プレスされる予備混合物に対して、少なくとも0.2重量%、好ましくは少なくとも0.5重量%、より好ましくは1重量%よりも多く含まれるホージャサイト型ゼオライトである。
本発明の方法で得られる最終生成物に加えて、プレスされる粒状予備混合物には、漂白剤、漂白活性剤、酵素、pH調整剤、香料、香料キャリヤ、蛍光剤、発泡防止剤、シリコーン・オイル、再付着防止剤、蛍光増白剤、グレーイング防止剤、色移り防止剤および腐食防止剤から成る群から選択される1種類以上の物質が含まれていてもよい。
本発明の成形品の製造に際しては、まず、全てまたはある程度が予備造粒された成分を乾燥混合した後、引き続いて、特に圧縮でもって乾燥混合物をタブレット状に造形する。なお、かかる製造法では、常套のプロセスを用いてもよい。本発明の成形品の製造に際しては、いわゆるダイを用いて2つのパンチ(punch)の間で予備混合物を押し固めることによって固体成形体が得られることになる。このような操作は、以下では略してタブレット成形(またはタブレット化)と呼ぶ。このようなタブレット成形は、計測(または計量)、圧縮(弾性変形)、可塑変形、そして、排出と4つのセクションに分けられる。
まず、ダイの中に予備混合物が導入される。なお、充填レベル、従って得られるタブレットの重量および形状は、下方パンチの位置によって、また、圧縮ツールの形状によって決められることになる。タブレットの処理量が多い場合であっても、予備混合物の体積を測定することによって、計測・計量が一定して行われることが好ましい。引き続くタブレット化工程では、上方パンチを予備混合物に接触させた後、かかる上方パンチを下方パンチの方向に向かって押し下げることが行われる。このような圧縮化工程においては、パンチの間にて、充填された際に存在する空隙体積が連続的に減少するように押圧され、予備混合物の粒子同士が相互に近づけられるように押圧されることになる。上方パンチがある距離に達すると(即ち、予備混合物に対してある圧力が作用し始める場合)、可塑変形が生じることになり、粒子がくっついてタブレットが形成される。予備混合物の物理的性質に応じて、予備混合物粒子の一部が押しつぶされることになり、また、更に高い圧力が作用する場合では、予備混合物の焼結が生じることになる。圧縮速度が速くなればなるほど(即ち、処理量が多くなればなるほど)、弾性変形の段階が短くなるので、その結果、得られるタブレットに形成される空隙をより大きくしたり、または、より小さくしたりすることができる。タブレット化の最終工程では、下方パンチによって、最終品のタブレットがダイから排出され、下流の移送手段によって移送されることになる。この時点において、規定されているものは結局のところタブレットの重量である。なぜなら、物理的プロセス(弾性緩和、結晶効果、および冷却など)に起因してタブレットの形状およびサイズが依然変化し得るからである。
単一のパンチまたは2つのパンチを原則備え得る常套の工業的なタブレット化プレス(tableting press)でもって、タブレット化が行われる。2つのパンチを備えたタブレット化プレスの場合では、上方パンチを用いて圧力を加えるだけでなく、圧縮操作の間において、上方パンチを下方に動かしつつ、下方パンチを上方パンチの方に動かすことによっても、圧力を加えることが可能となる。生成物の体積が小さい場合では、偏心タブレット化プレス(eccentric tableting press)を用いることが好ましい。その場合、1つまたは複数のパンチが偏心ディスクに取り付けられており、従って、1つまたは複数のパンチが、決められた回転速度を有する軸に対して取り付けられることになる。このような圧縮パンチの動作は、4サイクルエンジンの作動と似ている。1つの上方パンチと1つの下方パンチとの間で圧縮を実施することができる。複数のパンチを1つの偏心ディスクに取り付けてもよく、その場合は、それに応じてダイの孔数を増やしてもよい。偏心プレスの処理量は、モデル(または型式)によって変わるが、1時間当たりに数100〜最大3000個のタブレットを得ることができる処理量である。
より多い処理量に対しては、いわゆるダイ・テーブル上に比較的多くの数のダイが配置されているような回転式のタブレット化プレスを備えた装置を選択してもよい。モデルによるが、ダイの数は、6〜55の間で変わることになる。なお、より大きいダイというものは市販されている。ダイ・テーブル上の各々のダイは、上方パンチと下方パンチとに割り当てられている。上方パンチのみ、下方パンチのみ、または双方のパンチを用いることによって、圧縮力を積極的に加えることができる。ダイ・テーブルおよびパンチは、共通の垂直軸の回りを動くことになる。回転する間では、レール状のカムトラック(cam track)が用いられることによって、充填、圧縮、可塑変形および排出のためにパンチの位置が変えられることになる。(充填、圧縮、排出に際して)パンチを相当に下方に動かす必要がある箇所またはパンチを相当に上方に動かす必要のある箇所では、付加的な低圧セクション、低張力レールおよび排出トラックによって、カムトラックが助力されることになる。予備混合物のための貯留ベッセルと接続されたフィードシューとして知られている剛性供給手段によって、ダイへの充填は行われる。上方パンチおよび下方パンチを個々に調整することによって、圧縮経路を経由させて、予備混合物に圧縮力を加えており、取替え可能な圧力ロールに設けられたパンチ・シャフトヘッドの回転運動によって、圧力が加えることになる。
処理量を増加させるために、回転プレスに2つのフィードシューを設けてもよい。この場合、1つのタブレットを製造するために、半サイクルのみ動く必要がある。2層タブレットおよび複数層タブレットを製造するために、複数のフィリング・シューを直列に配置してよく、更なる充填が行われた後に、穏やかにプレスされた第1層が排出されることになる。適当なプロセス機構を用いることによって、タマネギの皮のような構造を有した層状タブレットおよびインレー・タブレット(inlay tablet)を製造することができる。インレー・タブレットの場合では、コア部分またはコア層の表面(上面)は、カバーされていないので、目に見える状態となっている。回転タブレット化プレスには、単一または複数のツールを設けることができ、それによって、50個の穴から成る外側サークルと35個の穴から成る内側サークルとを圧縮のために同時に用いることが可能となる。最近の回転タブレット化プレスの処理量は、1時間当たりに100万個よりも多くのタブレットを得ることが可能な処理量に達している。
回転プレスでタブレット化する場合では、タブレットの重量変動が最小限となるようにタブレット化できる点で有利であることを見出した。このようにして、タブレット硬さの変動も減じることができる。小さい重量変動は、以下の点を考慮することによって達成することができる:
−厚さ誤差の小さいプラスチック・インサートの使用
−遅い回転速度
−大きいフィードシュー
−フィードシュー羽根の回転速度とローターの回転速度との調和
−粉体レベルが一定したフィードシュー
−フィードシューと粉体供給部との分離
パンチ上のケーキを減じるために、従来技術として既知のあらゆる付着防止コーティングを利用することができる。ポリマー・コーティング、プラスチック・インサート、プラスチック・パンチの使用も特に有利となる。また、回転パンチを用いることも有利であることを見出した。なお、回転パンチを用いる場合では、できることなら、上方パンチと下方パンチとが回転できるような構成にする必要がある。また、回転パンチを用いる場合では、一般的には、パラスチック・インサートを用いなくてもよい。その場合は、パンチ表面を電解研磨しておかなければならない。
長い圧縮時間が有利となることを見出した。圧力レール(pressure rail)、複数の圧力ロールまたは遅いローター速度を用いることによって、そのような圧縮時間にすることができる。圧縮力の変動に起因してタブレット硬さの変動がもたらされるので、圧縮力を制限できるシステムを用いる必要がある。かかる場合、力を加える経路において、弾力性のあるパンチ、空気圧式補償器、または、スプリング要素を用いることができる。更に、バネ設計を有した圧力ロールを用いてもよい。
本発明において、適当なタブレット成形機は、例えば、次の会社から市販されている:Apparatebau Holzwarth GbR、Asperg、Whihelm Fette GmbH、Schwarzenbek、Holfer GmbH,Weil,Horn & Noack Pharmatechnik GmbH、Worms,IMA Verpackungssysteme GmbH、Viersen、KILIAN、Cologne、KOMAGE、Kell am See、KORSCH Pressen AG,BerlinおよびRomaco GmbH, Worms。更なる供給業者の例としては、Dr.Hebert Pete,Vienna(AU)、Mapag Maschinenbau AG、Berne(CU)、BWI Manesty、Liverpool(GB)、I.Holland Ltd.、Nottingham(GB)、Courtoy N.V.、Halle(BE/LU)およびMedicopharm、Kamnik(SI)がある。特に適当な機械は、例えば、LAEIS.Dから市販されている油圧式(または水力式)ダブル−プレッシャ・プレスHPF630である。タブレット成形ツールは、以下の会社から市販されている:Adams Tablettierwerkzeuge、Dresden、Wilhelm Fett GmbH、Schwarzenbek、Klaus Hammer、Solingen、Herber & Sohne GmbH、Hamburg、Hofer GmbH、Weil、Horn & Noack、PharmatechnikGmbH、Worms、Ritter Pharmatechnik GmbH、Hamburg、Romaco GmbH、WormsおよびNotter Werkzeugbau、Tamm。更なる供給業者としては、例えば、Senss AG、Reinach(CH)およびMedicopharm、Kamnik(SI)が挙げられる。
タブレットは、予め決められた三次元的形状およびサイズとなるように製造することができる。適当な三次元形状は、実用的に設計できるものであれば実際どのようなものであってもよく、例えば、棒状、ロッド状、インゴット形状、立方体形状、ブロック形状および平面状側面を有する対応する三次元要素、特に円形断面または楕円形断面を有する円筒形状設計が挙げられる。この最後の円筒形状設計には、タブレット形状から、高さと直径との比が1よりも大きいコンパクトな円筒形状までが含まれる。
分割された成形体は、洗剤および/またはクリーニング剤の所定量に対応して別個の個々の要素として形成してもよい。しかしながら、複数の質量ユニットが1つの成形体となるように組み合わされた成形体を設計することもできる。その場合は、容易に、より小さく分割されたユニットが所定の破損箇所に起因して分けられることになる。水平に配置された機構を有する機械(ヨーロッパでは常套的な機械)において繊維製品洗濯用の洗剤を使用するために、円筒形状またはブロック形状、好ましくは直径/高さの比が約0.5:2〜2:0.5となるように、分割された成形体をタブレット状に設計することが妥当となり得る。かかる成形体を製造するには、商業的な油圧式、偏心式または回転式のプレスが特に適当なデバイスとなる。
タブレットの別の形態において、3次元的形態のディメンジョンは、常套的に市販されている家庭用洗濯機のディスペンサー・ドローワー(dispenser drawer)に適合するようになっている。そのため、補助計量機を用いることなくタブレットが直接的に計量されてディスペンサー・ドローワーへと入れられることになる。その場合、タブレットは、最初のすすぎサイクルの間で溶解することになる。別法にて、補助計量機を用いて洗濯用洗剤タブレットを用いることは当然に容易に可能であり、本発明にとっては好ましい。
製造可能な別の好ましいタブレットは、長い厚いセグメントと短く薄いセグメントとが交互になったようなプレート状またはバッグ状構造を有したタブレットである。そのために、所定の破壊点(breaking point)において、短く薄いセグメントに代表されるような個々のセグメントを、このような「スラブ」から取り除くことができる。「スラブ状」タブレット洗浄剤のこのような原理は、他の幾何学的形状(例えば、一方のサイドにて縦方向に相互に接続された垂直な三角形)においても実現することができる。
なお、種々の成分を均質のタブレットになるように圧縮するのではなく、複数の層(即ち、少なくとも2層)を有するタブレットになるように圧縮することも可能である。この場合、3つの異なる層が、それぞれ異なる溶解速度となるように形成することも可能である。このようにすると、タブレットに有利な特性がもたらされる。例えば、相互に悪影響を及ぼす成分がタブレットに存在する場合、ある成分から成る急速に溶解する層と別の成分から成る遅く溶解する層とに分けるようにして一体化することが可能となる。この場合、第2成分が溶ける際には既に第1成分の反応は終了している。タブレットの層は積層体として形成することができる。この場合、外側の層が十分には溶解していない場合であっても、内側の層がタブレットの端面から溶解することになる。また、別法にて、内側の層が外側の層で完全に包まれているようなものでもよく、その場合は、内側層の成分が早い段階で溶解することが防止される。
本発明の更に好ましい態様において、タブレットが少なくとも3つの層(即ち2つの外側層および少なくとも1つの内側層)を成しており、内側層の少なくとも1つには過酸化水素漂白剤が含まれている。その一方、積層体の形態のタブレットでは、2つの外側層に過酸化水素漂白剤が含まれておらず、また、内側層が外側層で包まれた形態のタブレットでは、最も外側の層に過酸化水素漂白剤が含まれていない。更に、タブレット中に存在する過酸化水素漂白剤、漂白活性剤および/または酵素を空間的に分けて供することもできる。このような層を複数有するタブレットは、洗浄溶液内に入れられるものであるが、ディスペンサー・ドローワーで用いることができるだけでなく、計量デバイスで用いることもできる点で有利である。なお、この場合、漂白剤などのシミが残るという懸念なく、タブレットを繊維製品に直接的に接するようにして洗濯機に入れることが可能となる。
同様な効果は、圧縮される洗剤およびクリーニング剤の個々の成分またはタブレット全体をコーティング(または被覆)することによっても得ることができる。このため、コーティングされるタブレットを水溶液またはエマルジョンで処理することができる。また、外側層を溶融−コーティングする手法が行われる。
タブレット成形した後では、洗剤およびクリーニング剤は、高い安定性を有している。円筒形状タブレットの破壊抵抗は、径方向の破壊応力に起因して測定される。つまり、破壊抵抗は次の式から得られる:
式4
Figure 2006509855
式中、σ:径方向の破壊応力(DFS)[Pa]
P:タブレットに及ぼされる破壊をもたらす力[N]
D:タブレット直径[m]
t:タブレットの高さ

Claims (12)

  1. 350〜700g/lのかさ密度を有する洗浄剤粒状物を製造する方法であって、
    i)予備混合機において、固体キャリヤ材料を液体結合剤の第1部分と混合する工程、
    ii)得られる部分的に粒状となった混合物を流動床リアクターに送り、かかる混合物を流動化させて流動床を形成する工程、および
    iii)スプレー・デバイスによって、流動床リアクター内に形成された流動床に対して液体結合剤の第2部分を噴霧し、更に粒状化させる工程
    を含んで成り、
    該予備混合機が回転リアクターである、方法。
  2. 工程i)の回転リアクターは、重力式混合機であり、好ましくは、ドラムミキサー、タンブルミキサー、コーンミキサー、ダブルコーンミキサーまたはVブレンダーである、請求項1に記載の方法。
  3. 工程iii)で噴霧される結合剤に関する流動床表面積負荷は、0.0001〜2.0kg/(ms)、好ましくは0.001〜2.0kg/(ms)、より好ましくは0.002〜2.0kg/(ms)、および特に0.004〜2.0kg/(ms)である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程iii)の流動床は、2〜100cmの深さ、好ましくは4〜80cmの深さ、より好ましくは8〜60cmの深さ、および特に10〜40cmの深さを有している、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 工程iii)で噴霧される結合剤に関する流動床体積負荷は、0.0001〜6.0kg/(ms)である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 工程iii)でのベース・プレートからスプレー・デバイスまでの距離は、少なくとも30cmであり、好ましくは少なくとも60cmであり、より好ましくは少なくとも80cmであり、および特に少なくとも100cmである、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 工程iii)での流動床の表面からスプレー・デバイスまでの距離は、少なくとも10cmであり、好ましくは少なくとも30cmであり、および特に少なくとも50cmである、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 噴霧された液体結合剤の液滴径は、1〜100μm、好ましくは2〜80μm、より好ましくは4〜70μm、および特に8〜60μmである、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  9. 部分的に粒状となった混合物のかさ密度は、気体圧式流動床に導入される際、300〜700g/lとなっており、好ましくは350〜650g/lであり、特に400〜600g/lとなっている、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 粒状混合物のかさ密度は、気体圧式流動床から排出される際、300〜700g/lとなっており、好ましくは400〜700g/lであり、特に500〜650g/lとなっている、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 工程i)の液体結合剤の第1部分は、加えられる全ての液体結合剤の55〜90重量%である、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 粒状混合物を、気体圧式流動床から排出した後で後処理に付す、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
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