JP2004204168A - 漂白洗浄剤組成物およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を含有する漂白洗浄剤組成物であって、
前記固体洗浄剤の割断面を複数の微細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性剤の濃度または相対濃度をPとするとき、以下の式(1)を満足することを特徴とする漂白洗浄剤組成物。
σ/Pav<0.5 …式(1)
式中、Pavは、前記Pの平均値を示し、σはPの標準偏差を示す。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、漂白剤とノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含む漂白洗浄剤組成物とその製造方法に関し、特に該漂白洗浄剤組成物の固化性を向上させることができるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粒子状等の種々の固体状の洗浄剤組成物が、衣料用として上市されている。これらの洗浄剤組成物の中には、漂白剤が配合された漂白洗浄剤組成物もある(特許文献1,2,3参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平02−173199号公報
【特許文献2】
特開平04−031498号公報
【特許文献3】
特開平08−157877号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の漂白洗浄剤組成物は水分を吸収し易く、保存中に固化し易いという問題があった。
この様な現象は、漂白剤を配合していない洗浄剤組成物よりも、漂白剤を配合する洗浄剤組成物において著しく、問題となっていた。
【0005】
本発明は前記事情に鑑てなされたもので、漂白洗浄剤組成物において、固化性を向上できる技術を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、用いる材料が同じでも製造条件などによって漂白洗浄剤組成物の固化性が異なることを発見し、これを基に鋭意検討した。
その結果、漂白洗浄剤組成物において、界面活性剤が含まれている固体部分、例えば洗剤粒子中における界面活性剤の濃度分布を一定の範囲に制御することによって、該漂白洗浄剤組成物の固化性を格段に改善できることを見出して本発明を完成させた。
【0007】
すなわち本発明は、ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を含有する漂白洗浄剤組成物であって、前記固体洗浄剤の割断面を複数の微細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性剤の濃度または相対濃度をPとするとき、以下の式(1)を満足することを特徴とする漂白洗浄剤組成物である。
σ/Pav<0.5 …式(1)
式中、Pavは、前記Pの平均値を示し、σはPの標準偏差を示す。
本発明の漂白洗浄剤組成物は、固体洗浄剤を製造する際に前記式(1)を満足する様に、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含む材料を均一に混合することにより得ることができる。
また、本発明の漂白洗浄剤組成物の固化性判定方法は、ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を含有する漂白洗浄剤組成物において、以下の式(1)を満足する場合に固化性良好、すなわち固化し難いと判定するものである。
σ/Pav<0.5 …式(1)
式中、Pavは、前記固体洗浄剤の割断面を複数に微細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標準偏差を示す。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の漂白洗浄剤組成物は、ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を含有する漂白洗浄剤組成物であって、固体洗浄剤を分割(切断)し、その割断面について含有成分の濃度分布を測定できるものであれば特に限定されない。
本発明の漂白洗浄剤組成物の形態は特に限定されないが、固体洗浄剤としての洗剤粒子と、漂白剤粒子と、さらに必要に応じて漂白活性化剤粒子等の混合物からなる粒子状が好ましい。
【0009】
まず、前記式(1)を満足するか否かを評価する方法について、説明する。
最初に、漂白洗浄剤組成物を構成している固体洗浄剤を分割し、その割断面を露出させ、該割断面の一部を測定範囲とする。
分割する方法としては、ミクロトームでの割断、カッターやナイフでの切削などがあげられる。分割位置は特に限定しないが、測定範囲および微細エリアの数を確保する関係で、粒子の中心付近が好ましい。
【0010】
そして、前記測定範囲を複数の一定サイズの微細エリアに分割し、これらの微細エリア毎に、界面活性剤の濃度または相対濃度を求める。この界面活性剤の濃度または相対濃度は、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の合計の濃度または合計の相対濃度でもよく、またはノニオン界面活性剤の濃度または相対濃度でもよく、またはアニオン界面活性剤の濃度または相対濃度でもよい。
【0011】
微細エリアのサイズは5×5μm〜100×100μm、好ましくは5×5μm〜25×25μm の範囲とされる。通常、測定上の便宜から、微細エリアの形状は四角形とされる。この範囲よりも小さいと測定が困難となり、この範囲よりも大きいと、濃度分布が粗すぎて、正確な評価を行うことが難しい。
測定範囲中の微細エリアの数は50以上、好ましくは100以上、実質的には50000以下とされる。50未満では測定点が少なすぎて正確な評価を行うことができないおそれがある。
例えば固体洗浄剤が、平均粒径100〜500μm程度の粒子状である場合、微細エリアの数を100〜500程度、測定範囲を50×50μm〜500×500μm程度とすることが好ましい。
【0012】
また、固体洗浄剤における界面活性剤の濃度分布の均一性を評価するためには、ひとつの漂白洗浄剤組成物製品において、複数の固体洗浄剤の割断面をとり、各々の固体洗浄剤について、前記濃度または相対濃度の測定を行うことが好ましい。すなわち、複数個の洗剤粒子について測定を行うことが好ましく、その場合の洗剤粒子の数は5〜30個程度が好ましく、より好ましくは10〜20個程度である。個数が少なすぎると正確な評価が行なえないおそれがある。個数が多すぎる場合には、結果に大きな影響はないが、時間がかかり非効率的である。
【0013】
なお、界面活性剤の混合均一性を評価するという点では、粒子状の固体状洗剤を製造する工程途中の捏和物、ペレット、破砕された粒子の状態のものについて、割断面における界面活性剤の濃度または相対濃度を測定してもよく、これを固体洗浄剤における界面活性剤の濃度または相対濃度とみなしてもよい。
【0014】
このようにして測定した微細エリア毎の界面活性剤の合計の濃度または相対濃度、又はノニオン界面活性剤の濃度または相対濃度、又はアニオン界面活性剤の濃度または相対濃度の値をそれぞれPとする。そして、複数の微細エリアについて求めた複数のPを用いて、これらPの平均値PavとこれらPの標準偏差σを算出する。
その結果、σ/Pavの値が0.5未満であれば良好な固化性が得られ、さらに0.3以下であればさらに優れた固化性が得られる。なお、σ/Pavの値は小さければ小さい程好ましいため、本発明において、下限値は特に限定する意義はないが、実質上は0.01以上である。
【0015】
前記式(1)を満足することによる固化性向上の理由は定かではないが、例えば以下の様に推測される。
すなわち、σ/Pavの値が小さい程、各微細エリア毎のPのばらつきが小さくなる。このことは、Pを求めるために選択した界面活性剤全部、あるいはノニオン界面活性剤またはアニオン界面活性剤の、固体洗浄剤における濃度分布の均一性が高いことを意味する。
そして、ノニオン界面活性剤は、水に接触したときにゲル化して凝集し、塊を形成して固化し易い。ノニオン界面活性剤の濃度とゲル化との関係は、一定の濃度範囲でゲル化が生じやすく、それよりも低い濃度範囲と高い濃度範囲ではゲル化が生じにくい傾向がある。したがって、漂白洗浄剤組成物(固体洗浄剤)におけるノニオン界面活性剤の濃度が同じであれば、ノニオン界面活性剤の濃度分布の均一性が高いほど、漂白洗浄剤組成物が水分と接触した場合に、ノニオン界面活性剤がより低濃度の状態で水と接触することになるので、これによりノニオン界面活性剤のゲル化による固化を抑制できるものと推測できる。
【0016】
一方、アニオン界面活性剤は製造時に結晶化し易く、結晶化したアニオン界面活性剤の濃度が高い状態で水と接触すると、凝集して固化し易くなる傾向がある。したがって、漂白洗浄剤組成物(固体洗浄剤)におけるアニオン界面活性剤の濃度が同じであれば、アニオン界面活性剤の濃度分布の均一性が高いほど、漂白洗浄剤組成物が水分と接触した場合に、アニオン界面活性剤がより低濃度の状態で水と接触することになるので、これによりアニオン界面活性剤の凝集による固化を抑制できるものと推測できる。
また、これらノニオン界面活性剤、あるいはアニオン界面活性剤は、他の界面活性剤と混合することにより、ノニオン界面活性剤のゲル化やアニオン界面活性剤の結晶化による凝集、固化を抑制できる。
【0017】
ここで、一般に、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含む固体洗浄剤は、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、および他の材料を混合し、固体状に成形したものである。
したがって、固体洗浄剤の割断面において、界面活性剤の全部、あるいはノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の一方が均一に分布していれば、充分に混合がなされたと評価することができ、該固体洗浄剤を構成しているそれ以外の材料についても、濃度が均一になっていると推測される。
また、固体洗浄剤中の配合量が小さいものほど、濃度のばらつきが生じやすいので、その濃度分布の均一性が良ければ、他の材料の濃度均一性も良いと推測することができる。
したがって、界面活性剤全部と、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤のうち、好ましくは配合量が小さいもの濃度分布を求めて、これが上記(1)式を満たせば、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の両方、およびこれらの濃度の合計が(1)式を満たすとみなすことができ、これによって漂白洗浄剤組成物の固化性の良否を判定することができる。
【0018】
ここで、本発明の漂白洗浄剤組成物において、アニオン界面活性剤/ノニオン界面活性剤の質量比率は1/2〜20/1、好ましくは1/2〜10/1、さらに好ましくは、1/1〜10/1、さらに好ましくは2/1〜6/1とされる。この範囲外では低温溶解性が悪くなったり、製造に問題を生じるおそれがあるからである。
一般に、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含む漂白洗浄剤組成物においては、ノニオン界面活性剤の含有量の方が少ない場合が多いため、前記Pとしてノニオン界面活性剤の濃度又は相対濃度を好適に用いることができる。
【0019】
また、固体洗浄剤中の界面活性剤(ノニオン界面活性剤および/またはアニオン界面活性剤)と他の成分との濃度の比率、すなわち界面活性剤の相対濃度に関しては、各微小エリア毎の、該界面活性剤の相対濃度が一定に近いほど、固体洗浄剤を構成する材料が充分に混合されていることになり、固体洗浄剤における界面活性剤の濃度分布の均一性が高いことになる。したがって、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の合計の相対濃度、またはノニオン界面活性剤の相対濃度、またはアニオン界面活性剤の相対濃度を用いても、固化性の良否の判定を行うことができる。また、ノニオン界面活性剤の濃度とアニオン界面活性剤の濃度との比率で示される相対濃度も同様に用いることができる。これらの相対濃度は、濃度に対応する数量や、官能基の存在比を用いて求めることができる。
例えば、官能基の存在比の具体例として、顕微FT−IRを用いた場合、アニオン界面活性剤のSO3基の伸縮振動(νSO3)の吸収ピーク面積に対するノニオン界面活性剤のエーテル結合(C−O−C)の伸縮振動(νC-O-C)の吸収ピーク面積の比、または該吸収ピークの高さの比から、アニオン界面活性剤に対するノニオン界面活性剤の相対濃度を求めることができる。
【0020】
具体的には、固体洗浄剤の割断面の一部を測定範囲とし、これをサイズ一定の微細エリアに分割し、ひとつの微細エリアについて顕微FT−IRにて分析すると、図1に示した様に波長と吸光度の関係のグラフ(赤外スペクトル)が得られる。このグラフにおいては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤などの有機化合物に対応した複数の吸光度のピークが生じている。
ここで、ピークAはアニオン界面活性剤のスルホン酸基由来のピークである。ピークBはノニオン界面活性剤のエーテル結合由来のピークである。ピークの高さが大きい程濃度が高く、小さい程濃度が小さいことを示す。
【0021】
そこで、ピークAの高さに対するピークBの高さの比を求めると、スルホン酸基を有するアニオン界面活性剤の濃度を基準にしたノニオン界面活性剤の相対的な濃度を求めることができる。この値がこの具体例におけるPである。
そして、この操作を微細エリア毎に行い、各微細エリアについてそれぞれ得られたPを用いてPav、σの値を算出し、前記式(1)に代入して評価する。
このように、アニオン界面活性剤として含有されている複数の成分のうちの一部の成分(この例ではスルホン酸基を有する成分)(a)の濃度を基準にして、ノニオン界面活性剤として含有されている成分のうちの一部または全部(b)の相対濃度を求めることができる。この場合、基準として用いるアニオン界面活性剤の成分(a)と、これを基準として相対濃度を求めるノニオン界面活性剤の成分(b)との質量比率a/bが、1/2〜10/1、さらに好ましくは1/1〜10/1となるように、測定対象とする成分(a)および(b)、すなわち測定対象とするピークを選択することが好ましい。
【0022】
図2には、このようにして測定した結果の一例が示されている。
横軸は、ピークAの高さに対するピークBの高さの比である。
縦軸は、測定の対象とした微細エリアの数を1としたとき、Pの値毎に、そのPの値が得られた微細エリアの数の割合(存在比率)を示したものである。
グラフEにおいては、Pが0.2付近の微細エリアが極端に多く、ノニオン界面活性剤の濃度のばらつきが小さいことがわかる。一方、グラフFにおいては、値が各微量エリア毎にPの値がばらついており、ノニオン界面活性剤の濃度のばらつきが大きいことがわかる。
なお、グラフEの漂白洗浄剤組成物のσ/Pavは0.15であり、グラフFのσ/Pavは0.55である。
【0023】
本発明の漂白洗浄剤組成物は、例えば以下の様な方法により製造することができる。
例えばアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、および他の材料を捏和・押出法、撹拌造粒法、転動造粒法、などに用いる製造装置に投入し、圧縮成形して固形物とし、必要に応じて破砕などの処理を行って粒子状の固体洗浄剤を製造し、これとは別に製造した漂白剤粒子、および必要に応じて漂白活性化剤粒子等を混合することによって漂白洗浄剤組成物を製造することができる。
【0024】
そして漂白洗浄剤組成物が、上記(1)式を満たす範囲は、固体洗浄剤を構成する材料を混合する工程において、できるだけ均一に混合することによって達成することができる。
例えば粒子状の固体洗浄剤を製造する際に、前記装置投入前に、アニオン界面活性剤の一部または全部とノニオン界面活性剤の一部または全部とを予め混合(予備混合)すると好ましい。予備混合において、アニオン界面活性剤は水分濃度20〜30質量%程度の水性スラリーを用い、これにノニオン界面活性剤を添加し、好ましくは60〜70℃の温度に加熱し、充分に混合後、薄膜式乾燥機などで水分5〜17質量%に減圧濃縮する。そして、これを前記装置に他の材料とともに投入し、常法にしたがって圧縮成形して固形物とし、必要に応じて破砕などの処理を行って粒子状の固体洗浄剤を得る。
この様にノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の一部または全部を予備混合しておくことにより、混合した後の材料の均一性が格段に向上すると推測される。
【0025】
また、捏和・押出法、撹拌造粒法、転動造粒法、などに用いる装置によって所定の形状の漂白洗浄剤組成物を得た後、さらにこれを再び前記装置に投入し、成形する操作を繰り返すことにより、材料の均一性を向上させることもできる。
また、圧縮成形の温度条件や、用いる装置を変更することによっても、材料をより均一に混合することができる。これらの条件は固体洗浄剤の組成などに大きく影響されるため、特に限定するものではないが、例えば捏和・押出法において、捏和を行う際の温度を従来よりも5℃程度高く、好ましくは60〜70℃の温度条件で行ったり、ニーダーなどの捏和を行う装置において、滞留時間を長くしたり、羽根の形状(パドルパターン)をより混合度の高いパターンとする方法などを例示することができる。
【0026】
本発明の漂白洗浄剤組成物は、漂白剤粒子と、ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤を必須成分として含有し、好ましくは漂白活性化剤粒子等を含有する。以下、これらの成分について具体例を挙げて説明する。
【0027】
・漂白剤粒子
漂白剤粒子は漂白剤を含有するものであれば特にその組成は限定するものではないが、一般には、漂白剤の粒子の表面に、洗剤生地(水分)等との接触による分解を防止するためにコーティング等の処理を施したものであり、種々のものが提案されている。
漂白剤としては、通常過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムの一方あるいは両方が用いられるが、溶解性の点から過炭酸ナトリウムが好ましい。
具体的には、例えば特許第2918991号公報に記載の漂白剤粒子をあげることができる。この漂白剤粒子は、流動状態を保った過炭酸ナトリウム粒子にホウ酸水溶液とケイ酸アルカリ金属塩水溶液とを別々に噴霧して乾燥して造粒されたものである。
【0028】
漂白剤粒子の平均粒子径は、特に限定するものではないが、例えば漂白剤の安定性および使用性の点から、100〜2000μm、好ましくは200〜1500μm、特に好ましくは250〜1000μmとされる。
漂白剤粒子中の漂白剤の配合量は、安定性等の点から、50〜95質量%、好ましくは70〜90質量%とされる。
漂白洗浄剤組成物中の漂白剤粒子の配合量は、漂白効果の点から、1〜40質量%、好ましくは2〜20質量%とされる。
【0029】
・ノニオン界面活性剤
好ましいノニオン界面活性剤としては、例えば以下のものを挙げることができる。
(i)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3〜30モル、好ましくは5〜20モル付加したポリオキシアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル。この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(またはアルゲニル)エーテルが好適である。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールや、第2級アルコールが使用される。また、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。好ましい脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが使用される。
(ii)ポリオキシエチルアルキル(またはアルケニル)フェニルエーテル。
(iii)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間にアルキレンオキシドが付加した、例えば以下の式で示される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
【0030】
R1CO(OA)nOR2
(R1COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪酸残基を表わす。OAは、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどの炭素数2〜4、好ましくは2〜3のアルキレンオキシドの付加単位を表わす。nは、アルキレンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜30、好ましくは5〜20の数である。R2は、炭素数1〜3の置換基を有してもよい低級アルキル基を表す。)
(iv)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
(v)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。
(vi)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。
(vii)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。
(viii)グリセリン脂肪酸エステル。
上記のノニオン界面活性剤の中でも、融点が40℃以下でHLBが9〜16のポリオキシエチレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル(またはアルケニル)エーテル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシレート、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドとプロピレンオキシドが付加した脂肪酸メチルエステルエトキシプロポキシレートなどが特に好適に用いられる。また、これらのノニオン界面活性剤は混合物として使用してもよい。
【0031】
・アニオン界面活性剤
好ましいアニオン界面活性剤としては、例えば、炭素数8〜16のアルキル基を有する直鎖または分岐鎖のアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜20のアルキル硫酸(AS)塩またはアルケニル硫酸塩、炭素数10〜20のα−オレフィンスルホン酸(AOS)塩、炭素数10〜20のアルカンスルホン酸塩、炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドまたはエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付加したアルキルエーテル硫酸(AES)塩、またはアルケニルエーテル硫酸塩、炭素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドまたはエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付加したアルキルエーテルカルボン酸塩またはアルケニルエーテルカルボン酸塩、炭素数10〜20のアルキルグリセリルエーテルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテル硫酸塩、炭素数10〜20の高級脂肪酸塩、炭素数8〜20の飽和は不飽和α−スルホ脂肪酸(α−SF)塩またはそのメチル、エチル若しくはプロピルエステルなどのアニオン界面活性剤、若しくはそれらの混合物を使用することができる。
特に好ましいアニオン界面活性剤としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩など)や、AOS、α−SF、AESのアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩など)、高級脂肪酸のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩など)などを挙げることができる。
【0032】
固体洗浄剤中のアニオン界面活性剤の含有量は、洗浄力と、他の配合成分とのバランスから、10〜40質量%、好ましくは15〜35質量%とされる。
また、ノニオン界面活性剤は、固体洗浄剤中、洗浄力の点から、2〜20質量%、好ましくは5〜15質量%配合される。
【0033】
・漂白活性化剤粒子
本発明の漂白洗浄剤組成物には、さらに漂白活性化剤粒子を配合することにより、漂白剤粒子の漂白の効果をさらに向上させることができ、好ましい。
漂白活性化剤としては、有機過酸前駆体、金属イオン、金属錯体触媒などが知られており、いずれも漂白剤として配合される過酸化水素(過炭酸ナトリウム等)が、酸素供給源として必須である。
漂白活性化剤はアルカリ成分に対して不安定であるため、例えばポリエチレングリコール等のバインダ成分を用いて造粒された漂白活性化剤粒子の状態で配合される。
本発明における漂白活性化剤としては、下記一般式(I)または(II)で表されるものが好ましいものとして挙げられる。
【0034】
【化1】
(式中、R1 は炭素数7〜13のアルキル基またアルケニル基であり、R2 は炭素数7〜13のアルキル基またはアルケニル基、Mは塩形成カチオン又は水素である。)
【0035】
本発明で用いる漂白活性化剤は、上記一般式(I)又は(II)で表され、式中、アルキル基及びアルケニル基としては、直鎖及び分枝状のいずれもが使用できるが、直鎖状のものが好ましい。R1としては炭素数9〜13のアルキル基が好ましく、炭素数9〜11のアルキル基がさらに好ましい。R2としては炭素数7〜11のアルキル基が好ましく、炭素数7〜9のアルキル基がさらに好ましい。又、Mとしては、水素、又はナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、アンモニウム、アルカノールアミンなどのアミン類といった漂白活性化剤に水溶性を与えるものが好ましい。このうちアルカリ金属が好ましい。式中、SO3M基やCOOM基は、オルト、メタ又はパラ位をとることができるが、パラ位が好ましい。
【0036】
本発明における漂白活性化剤としては、下記式(III)または(IV)で表されるものも好ましいものとして挙げられる。
【化2】
(式中、R1はエステル基、アミド基又はエーテル基で分断されていても良い炭素数1〜6、好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜3のアルキル基であり、R6はエステル基、アミド基又はエーテル基で分断されていても良く、ヒドロキシ基で置換されていても良い炭素数1〜8、好ましくは2〜6のアルキレン基である。R2、R3、R4、R5、R7、R8はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、好ましくはメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基である。X-は陰イオンであり、好ましくはハロゲンイオン、硫酸イオン、脂肪酸イオン又は炭素数1〜3のアルキル硫酸イオンである。)
【0037】
本発明の漂白活性化剤は造粒物として配合される。造粒物中の漂白活性化剤の含有量は、好ましくは1〜95質量%、より好ましくは10〜90質量%、特に好ましくは30〜85質量%である。これらはポリエチレングリコール及び脂肪酸から選ばれるバインダー物質を用いて製剤化される。ポリエチレングリコールとしては好ましくは質量平均分子量2000〜20000、より好ましくは4000〜10000、特に好ましくは4000〜8000のものが良好である。また、脂肪酸としては好ましくは炭素数8〜20、より好ましくは10〜18、特に好ましくは12〜18であり、これらはナトリウムあるいはカリウム石鹸の状態であってもよい。このようなバインダー物質は造粒物中に0.5〜30質量%、好ましくは1〜25質量%、より好ましくは5〜20質量%使用する。
【0038】
また、該造粒物には漂白活性化剤の洗濯浴中での溶解性を改善するためにポリオキシアルキレンアルキルエーテル、オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩またはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩あるいはこれらの混合物を好ましくは0〜50質量%、より好ましくは3〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%配合することが好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、アルキル基の炭素数は10〜15が好ましく、好ましくはエチレンオキシド(以下EOと略す)及び/又はプロピレンオキシド(以下POと略す)の付加体である。平均付加モル数はEO、PO、あるいはEOとPOの混合の何れの場合も、合計で好ましくは4〜30、より好ましくは5〜15であり、EO/POのモル比は、好ましくは5/0〜1/5、より好ましくは5/0〜1/2である。
【0039】
オレフィンスルホン酸塩としてはアルキル基の炭素数が14〜18であるα−オレフィンスルホン酸のナトリウム又はカリウム塩が好ましい。
アルキルベンゼンスルホン酸塩としてはアルキル基の炭素数が10〜14である直鎖アルキルベンゼンスルホン酸のナトリウム又はカリウム塩が好ましい。
また、アルキル硫酸エステル塩としては、アルキル基の炭素数が10〜18であり、しかもナトリウム塩などのアルカリ金属塩が好ましく、特にラウリル硫酸エステルナトリウム又はミリスチル硫酸エステルナトリウムが好ましい。
また、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜18のアルキル基を有するポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好ましく、またナトリウム塩が良好である。
ここでオキシエチレン基の平均重合度(以下、平均重合度をPOEで示す)は1〜10、好ましくは1〜5が良好であり、特にポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム(POE=2〜5)、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル硫酸エステルナトリウム(POE=2〜5)が良好である。
【0040】
漂白活性化剤造粒物は上記組成物を任意の方法で混合し造粒することによって得られる。また、バインダー物質は予め融解して添加することで好ましい結果を得ることができる。バインダー物質は40〜100℃、好ましくは50〜100℃、より好ましくは50〜90℃で融解させて添加する。これらは均一になるまで攪拌混合された後、通常の造粒機により製剤化される。好ましい造粒法として押し出し造粒を挙げることができ、平均粒径が500μm〜5000μm、好ましくは500〜3000μmの造粒物にすることが好ましい。また、その他の造粒法としてはブリケット機による錠剤形状にすることも好ましい造粒法として挙げることができる。
【0041】
また、本発明では漂白活性化剤の安定性を向上させる目的で所望により造粒物中に酸性物質を配合してもよい。酸性物質としては有機カルボン酸類が好ましく、特にこはく酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、グリコール酸、p−ヒドロキシ安息香酸から選ばれる少なくとも1種が好ましい。このような酸性物質の配合量は好ましくは造粒物中0.5〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%、最も好ましくは1〜10質量%が好適である。
漂白活性化剤造粒物には、上記以外の成分として、着色剤、香料等の他の成分を添加することもできる。
漂白活性化剤の配合量は、通常、組成物全体に対して0.1〜20%、より好ましくは0.2〜10%、更に好ましくは0.5〜5%が好適である。
漂白活性化剤粒子における漂白活性化剤の配合量は安定性等の点から、50〜80質量%、好ましくは60〜75質量%とされる。
【0042】
また、本発明の漂白洗浄剤組成物には、洗剤成分として周知の成分を適宜含有させることができる。以下に例を挙げる。
・界面活性剤
上記ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤の他に両性界面活性剤などを用いることができる。
好ましい両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリン系や、アミドベタイン系などの両性界面活性剤を挙げることができる。特に好ましい両性界面活性剤としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインや、ラウリン酸アミドプロピルベタインなどが挙げられる。
【0043】
・洗剤ビルダー
洗剤ビルダーとしては、通常洗剤に使用されるアルカリビルダーやキレートビルダーが好ましく使用される。
アルカリビルダーとしては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムカリウムなどのアルカリ金属炭酸塩や、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、層状ケイ酸ナトリウムなどのアルカリ金属ケイ酸塩などが挙げられる。
キレートビルダーとしては、アルミノ珪酸塩、トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合体、イミノカルボン酸/塩、EDTAなどが挙げられる。
洗剤ビルダーは、漂白洗浄剤組成物中に、通常10〜90質量%、好ましくは、20〜80質量%、特に好ましくは、30〜70質量%配合される。
【0044】
・吸油性担体
吸油性担体は、主にノニオン界面活性剤などの液体成分を吸収、担持させるために用いられる。
好ましい吸油性担体としては、例えば珪酸塩化合物として、無定形含水非晶質珪酸、球状多孔質含水非晶質珪酸、無定形無水非晶質珪酸、花弁状含水非晶質珪酸カルシウム、針状含水非晶質珪酸カルシウム、非晶質アルミノ珪酸塩、珪酸マグネシウムなどが挙げられる。
また、炭酸塩化合物として、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、超微粒子スピネルなどが挙げられる。
吸油性担体は、漂白洗浄剤組成物中に配合する場合には、0.1〜25質量%、好ましくは、0.5〜20質量%、さらに好ましくは1〜15質量%配合される。
【0045】
・粘土鉱物
粘土鉱物としては、特に、スメクタイト群に属し、その結晶構造がジオクタヘドラル型3層構造またはトリオクタヘドラル型3層構造をとるものが好ましい。
また、吸油量が80ml/100g未満、好ましくは30〜70ml/100gであり、嵩密度が0.1g/ml以上、好ましくは0.2〜1.5g/mlであると望ましい。
具体例には、例えば、ジオクタヘドラル型3層構造をとる粘土鉱物として、モンモリロナイト、ノントロナイト、バイデライト、パイロフィライトなどが挙げられる。
また、トリオクタヘドラル型3層構造をとる粘土鉱物として、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、タルクなどが挙げられる。
粘土鉱物は、漂白洗浄剤組成物中に配合する場合には、通常0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜20質量%、さらに好ましくは1〜10質量%配合される。
【0046】
・蛍光増白剤
蛍光増白剤としては、ビス(トリアゾニルアミノ)スチルベンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビフェニル塩〔チノパールCBS−X〕などを挙げることができる。
・酵素
酵素としては、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼなどを挙げることができる。
・帯電防止剤
帯電防止剤としては、ジアルキル型4級アンモニウム塩などのカチオン界面活性剤などを挙げることができる。
・表面改質剤
表面改質剤としては、微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオライト、ポリエチレングリコールなどを挙げることができる。
・再汚染防止剤
再汚染防止剤としては、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体などを挙げることができる。
・粒子強度保持剤
粒子強度保持剤としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩酸ナトリウムなどを挙げることができる。
・還元剤
還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなどを挙げることができる。
・消泡剤
・各種香料類
・各種色素類
・各種柔軟性付与剤
【0047】
これらの洗剤成分は、固体洗浄剤、漂白剤粒子、および/または漂白活性化剤粒子に含有させて用いることもできるし、粉体混合してもよく、噴霧などの方法によって配合することもできる。なお、酵素および柔軟性付与剤は、通常、粒子形態として使用される。
また、漂白洗浄剤組成物中の界面活性剤(全界面活性剤の合計)と上記炭酸塩化合物(上記金属炭酸塩を含む)との質量比(界面活性剤/炭酸塩化合物)が、1/8〜3/1の範囲内であることが好ましく、より好ましくは1/3〜2/1、さらに好ましくは1/2〜2/1である。界面活性剤/炭酸塩化合物の値が、上記範囲より小さいと低温溶解性の点で好ましくなく、上記範囲を超えると界面活性剤が過剰となり経済上好ましくない。
【0048】
また、本発明の固化性の判定方法は、下記式(1)を用いて漂白洗浄剤組成物の固化性を判定する方法である。すなわち、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を必須成分として含有する漂白洗浄剤組成物において下記式(1)を満足する場合に固化性が良好である、すなわち保存中に固化し難いと判定することができる。
σ/Pav<0.5 …式(1)
式中、Pavは、固体洗浄剤の割断面を複数の微細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標準偏差を示す。
【0049】
【実施例】
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。
まず、実施例で用いた使用原料、評価法は以下の通りである。特に断りがない限り%は質量%である。
【0050】
<使用原料>
使用原料を以下に示す。
・LAS−K:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸カリウム(ライオン(株)製ライポンLH−200(純分96%)を48%水酸化カリウム水溶液で中和したもの)
・LAS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製ライポンLH−200(純分96%)を48%水酸化ナトリウム水溶液で中和したもの)
・AOS−K:炭素数14〜18のアルキル基をもつα−オレフィンスルホン酸カリウム(ライオン(株)製 純分70%の水性スラリー)
・α−SF−Na:炭素数12〜18のアルキル基をもつα−スルホ脂肪酸メチルエステルのナトリウム塩(ライオン(株)製、純分70%、固形分72〜73%)
・AS−Na:炭素数10〜18のアルキル基を持つアルキル硫酸ナトリウム塩(三洋化成工業(株)製 サンデットLNM)
・石鹸:炭素数12〜18のアルキル基をもつ脂肪酸ナトリウム(ライオン(株)製、C12:0.9%、C18:80.2%、不飽和脂肪酸 80.2%、分子量289、純分67〜68%、タイター47.0℃ )
・ノニオンA(C13・EO12):ダイアドール13(三菱化学)の酸化エチレン12モル付加体(ライオン化学(株)製、純分84%)
・ノニオンB(C13・EO25):ダイアドール13(三菱化学)の酸化エチレン25モル付加体(ライオン化学(株)製、純分84%)
・ノニオンC(C13・EO15):ダイアドール13(三菱化学)の酸化エチレン15モル付加体(ライオン化学(株)製、純分90%)
【0051】
・ゼオライト:A型ゼオライト (水澤化学(株)製 シルトンB)
・高分子ビルダー(MA/AA):アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリウム塩(BASF社製、ソカランCP7)
・炭酸カリウム:旭硝子(株)製、炭酸カリウム(粉末)
・珪酸ナトリウム:JIS 1号珪酸ナトリウム(大阪珪酸曹達社製)
・炭酸ナトリウム:重質炭酸ナトリウム、旭硝子(株)製、ソーダ灰
・塩化ナトリウム:千葉塩業社製、並塩
・蛍光増白剤A:チノパールCBS−X(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)
・蛍光増白剤B:チノパールAMS−GX(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)
・酵素:蛋白分解酵素、ノボザイムズ社製、エバラーゼ8T
・香料:特開2002−146399号公報[表11]〜[表18]に示す香料組成物A
・色素:群青(大日精化工業社製、Ultramarine Blue)
・PC剤:三菱ガス化学社製、SPC−D
・漂白活性化剤A:漂白活性化剤として4−ドデカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム70質量部、PEG〔ポリエチレングリコール#6000M(ライオン(株)製)〕20質量部、炭素数14のα−オレフィンスルホン酸ナトリウム粉末品(リポランPJ−400(ライオン(株)製))5質量部の割合で合計5000gになるようにホソカワミクロン社製エクストルード・オーミックスEM-6型に投入し、混練押し出しすることにより径が0.8mmφのヌードル状の押し出し品を得た。この押し出し品(60℃)を、ホソカワミクロン社製フィッツミルDKA−3型に導入し、また助剤としてA型ゼオライト粉末5質量部を同様に供給し、粉砕して平均粒径約700μmの漂白活性化剤造粒物を得た。
・漂白活性化剤B:漂白活性化剤として4−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いた他は、漂白活性化剤Aと同様にして漂白活性化剤造粒物を調製した。
・漂白活性化剤C:漂白活性化剤として4−デカノイルオキシ安息香酸を用いた他は、漂白活性化剤Aと同様にして漂白活性化剤造粒物を調製した。
【0052】
<界面活性剤の均一混合性の評価>
固体洗浄剤(下記の例では粒子状)を分割し、その割断面を顕微鏡用のスライドガラスにエポキシ系接着剤を用いて貼りつけて測定用試料とした。
そして、PerkinElmer社AutoIMAGE FT-IRマイクロスコープ(顕微FT−IR)を用いて、試料切片表面(割断面)のアルコールエトキシレート(ノニオン界面活性剤)の濃度分布の測定を行った。
測定は20μm×20μmの微細エリアに分割し、約3mm×3mmの測定範囲についてスキャンを20回繰り返し、積算した結果を1300〜1000cm−1の波長範囲の赤外スペクトルとした。
微細エリアの数は300とした。得られた赤外スペクトルの、スルホン酸基由来の1200cm-1付近のピークAと、ノニオン界面活性剤のエーテル結合に由来する1120cm-1付近のピークBとから、ピークの高さの比(吸光度の比)を求め、これを相対濃度Pとした。
ピークAに対するピークBの高さの比からノニオン界面活性剤の相対濃度を、各微細エリア毎に求めて、Pavとσの値を算出し、σ/Pavを求めた。
【0053】
<固化性の評価方法>
密閉された容器内に漂白洗浄剤組成物を入れ、これを温度35℃、相対湿度85%の条件下で40日保管した後に取り出し、温度20℃、相対湿度60%で6時間放置後に、容器中の漂白洗浄剤組成物を静かに目開き5mmの篩上に移し、篩を穏やかに左右に10回揺動した後、篩上の残分と篩の通過分の質量とを求め、下記の数式から固化率を算出した。
【0054】
【数1】
【0055】
固化率の値から、固化性を下記の4段階で評価した。
◎:0〜5%
○:5〜20%
△:20〜50%
×:50%以上
【0056】
(例1〜3および5,6)
下記表1に示した洗剤組成からノニオン界面活性剤、ゼオライトの一部、酵素、色素、香料、PC剤、漂白活性化剤粒子を除いた各成分を用いて固形分58%の洗剤スラリーを調製し、水道水にて適当な粘度に調整した。このスラリーを、向流式噴霧乾燥塔を用い、熱風温度280℃で水分7%となるように乾燥して噴霧乾燥品を得た。
ついで、この乾燥品、ノニオン界面活性剤および水を、表1に記載の所定温度に保持された連続ニーダに導入し、表1に記載の所定の滞留時間を経た捏和物を得、ニーダの排出口に設置した多孔板を用い捏和物を5mmφ×10mmの円筒状ペレットとした。このペレットをスピードミルに導入し破砕された粒子に、5質量%のゼオライトを混合し、これに酵素、色素、香料、PC剤、漂白活性化剤粒子を添加して、下記表1に示した組成を有し、平均粒径450〜550μm、嵩密度0.8g/mLの漂白洗浄剤組成物を得た(例3,5,6)。
【0057】
また、例1、2においては、より均一に混練するために、ペレットをスピードミルにて破砕して得られた粒子を、再び連続ニーダに導入して、捏和、ペレット化、および破砕からなる成形操作を繰り返して粒子状の漂白洗浄剤組成物を得た。
なお、表1において、例3においてはこの成形操作を1回のみ行ったので、ニーダ通過回数の項目に1回、例1においては3回行ったので3回、例2においては2回行ったので2回と記載した。
【0058】
(例4)
下記表に示した洗剤組成からα-スルホ脂肪酸メチルエステル、ノニオン界面活性剤、ゼオライトの一部、酵素、色素、香料、PC剤、漂白活性化剤粒子を除いた各成分を用いて固形分60%の洗剤スラリーを調製し、水道水にて適当な粘度に調整した。このスラリーを、向流式噴霧乾燥塔を用い、熱風温度280℃で水分5%となるように乾燥して噴霧乾燥品を得た。
一方、原料の脂肪酸エステルをスルホン化し、中和して得られたα-スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウムの水性スラリー(水分濃度25質量%)に、ノニオン界面活性剤の一部(α-スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウムに対して25質量%)を添加し、水分を11質量%になるまで薄膜式乾燥機で減圧濃縮して、α-スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウムとノニオン界面活性剤の混合濃縮物を得た。
上述の乾燥品と、この濃縮物、残りのノニオン界面活性剤および水を、表1に示した温度に保持された連続ニーダに導入し、表1に示した滞留時間を経た捏和物を得た。この捏和物は、ニーダの排出口に設置した多孔板を用い、5mmφ×10mmの円筒状ペレットとした。
ついで、このペレットをスピードミルに導入し、破砕するとともに、この破砕された粒子に3質量%のゼオライトを混合し、さらにこれに酵素、色素、香料、PC剤、漂白活性化剤粒子を添加して、以下の表1に示した組成を有し、かつ嵩密度0.8g/mLの漂白洗浄剤組成物を得た。
【0059】
例1〜6について、最終的に得られた粒子状の漂白洗浄剤組成物を10個採取し、これを割断し、それぞれについて顕微FT−IR測定を行い、測定値からσ/Pavを求めた。
また、各例について固化性を評価し、結果を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】
表1から明らかな様に、σ/Pavが0.5未満の場合には固化性が良好であった。一方この条件を満たさない例5,6においては固化性が著しく低下した。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を含有する漂白洗浄剤組成物およびその製造方法において、前記式(1)を満足することにより、漂白洗浄剤組成物の固化性を著しく向上させることができる。
また、前記式(1)を用いて漂白洗浄剤組成物の固化性を判定することができる。これにより、実際の固化性の実験を行わずに固化性を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】顕微FT−IRにて得られるチャートの一例を示した図である。
【図2】顕微FT−IRを用いて測定した値を基に微細エリアのσ/Pavを求め、これをプロットしたグラフの一例である。
Claims (4)
- ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を含有する漂白洗浄剤組成物であって、
前記固体洗浄剤の割断面を複数の微細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性剤の濃度または相対濃度をPとするとき、以下の式(1)を満足することを特徴とする漂白洗浄剤組成物。
σ/Pav<0.5 …式(1)
式中、Pavは、前記Pの平均値を示し、σはPの標準偏差を示す。 - さらに漂白活性化剤粒子を含有することを特徴とする請求項1記載の漂白洗浄剤組成物。
- 請求項1または2のいずれかに記載の漂白洗浄剤組成物を製造する方法であって、
ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含む材料を混合して前記固体洗浄剤を製造する際に、前記式(1)を満足する様に、前記材料を均一に混合することを特徴とする漂白洗浄剤組成物の製造方法。 - ノニオン界面活性剤およびアニオン界面活性剤を含有する固体洗浄剤と、漂白剤粒子を含有する漂白洗浄剤組成物において、以下の式(1)を満足する場合に固化性良好と判定することを特徴とする漂白洗浄剤組成物の固化性判定方法。
σ/Pav<0.5 …式(1)
式中、Pavは、前記固体洗浄剤の割断面を複数の微細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の前記界面活性剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標準偏差を示す。
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