JP2003105378A - 洗浄剤組成物およびその製造方法 - Google Patents

洗浄剤組成物およびその製造方法

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JP2003105378A
JP2003105378A JP2001299593A JP2001299593A JP2003105378A JP 2003105378 A JP2003105378 A JP 2003105378A JP 2001299593 A JP2001299593 A JP 2001299593A JP 2001299593 A JP2001299593 A JP 2001299593A JP 2003105378 A JP2003105378 A JP 2003105378A
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concentration
surfactant
nonionic surfactant
solubility
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Yumiko Nagaai
由美子 永合
Yutaka Abe
裕 安部
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体状の洗浄剤組成物の溶解性、特に低温溶
解性を向上させる。 【解決手段】 ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性
剤を含有する固体状の洗浄剤組成物において、以下の式
(1)を満足する粒状洗浄剤組成物を製造する。 σ/Pav<0.5 …式(1) 式中、Pavは、前記洗浄剤組成物の割断面を複数の微
細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性
剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標
準偏差を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はノニオン界面活性剤
とアニオン界面活性剤を含む洗浄剤組成物とその製造方
法に関し、特に洗浄剤組成物の溶解性を向上させること
ができるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、粒子状、シート状、タブレット
状、ブリケット状などの種々の固体状の洗浄剤組成物
が、衣料用として上市されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、国内で
は水を用いて洗濯することが多く、冬場は水温が例えば
5℃程度の低温になる。そのため、これら固体状の洗浄
剤組成物の融け残りが問題となっていた。
【0004】本発明は前記事情に鑑てなされたもので、
固体状の洗浄剤組成物の溶解性、特に低温溶解性を向上
させることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、用いる材
料が同じでも製造方法やロットによって洗浄剤組成物の
溶解性が異なることを発見し、これを基に鋭意検討し
た。その結果、洗浄剤組成物の割断面におけるノニオン
界面活性剤やアニオン界面活性剤などの界面活性剤の濃
度分布を一定の範囲に規定することができることを見出
した。そして、これにより洗浄剤組成物の溶解性を格段
に向上させることができることを見出し本発明を完成さ
せた。すなわち、本発明は、ノニオン界面活性剤とアニ
オン界面活性剤を含有する固体状の洗浄剤組成物におい
て、以下の式(1)を満足することを特徴とする洗浄剤
組成物である。 σ/Pav<0.5 …式(1) 式中、Pavは、前記洗浄剤組成物の割断面を複数の微
細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性
剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標
準偏差を示す。前記Pはノニオン界面活性剤の濃度また
は相対濃度であると好ましい。また、前記界面活性剤の
濃度または相対濃度は顕微FT−IRにより測定すると
好ましい。本発明の洗浄剤組成物は、前記式(1)を満
足する様に、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤
を含む材料を均一に混合することにより得ることができ
る。また、本発明の洗浄剤組成物の溶解性判定方法は、
ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含有する固
体状の洗浄剤組成物において、以下の式(1)を満足す
る場合に溶解性良好と判定するものである。 σ/Pav<0.5 …式(1) 式中、Pavは、前記洗浄剤組成物の割断面を複数に微
細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性
剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標
準偏差を示す。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。まず、前記式(1)を満足するか否かを評価する方
法について、説明する。なお、本発明において、固体状
の洗浄剤組成物とは、洗浄剤組成物を分割(切断)し、
その割断面について含有成分の濃度分布を測定できるも
のであれば特に限定することはない。例えば、粒子状、
シート状、タブレット状、ブリケット状などの種々の形
態のものや、洗濯1回分使用量の粒子状の洗浄剤組成物
を、さらに水溶性シートや水溶性フィルムなどに包み込
んだもの(ワンパック洗剤)などを例示することができ
る。また、これらの製造過程で得られるドウ状などの、
粒子状、シート状などに成形する前の塊なども、その割
断面について濃度分布の分析が可能であるため、本発明
における固体状の洗浄剤組成物に含まれるものとする。
【0007】まず最初に、固体状の洗浄剤組成物を分割
し、その割断面を露出させる。分割する方法としては、
ミクロトームでの割断、カッターやナイフでの切削など
があげられる。分割位置は特に限定しないが、例えば粒
子状の場合は、測定範囲および微細エリアの数を確保す
る関係で、中心付近が好ましい。そして、この割断面の
一部を測定範囲とし、これを複数の一定サイズの微細エ
リアに分割し、これらの微細エリア毎に、界面活性剤の
合計の濃度または相対濃度(ノニオン界面活性剤とアニ
オン界面活性剤の合計)、または、ノニオン界面活性剤
の濃度または相対濃度、あるいはアニオン界面活性剤の
濃度または相対濃度のいずれかを求める。
【0008】微細エリアのサイズは5×5μm〜100
×100μm、好ましくは5×5μm〜25×25μm
の範囲とされる。通常測定上の便宜から、微細エリア
の形状は四角形とされる。この範囲よりも小さいと測定
が困難となり、この範囲よりも大きいと、濃度分布が粗
すぎて、正確な溶解性の評価を行うことができない。な
お、測定範囲中の微細エリアの数は50以上、好ましく
は100以上、実質的には50000以下とされる。5
0未満では測定点が少なすぎて正確な評価を行うことが
できないおそれがある。洗浄剤組成物の形態にもよる
が、例えば平均粒径100〜500μm程度の粒子状の
場合は100〜500程度の微細エリアの数となり、測
定範囲は50×50μm〜500×500μm程度とな
る。また、組成物全体の均一性を評価するためには、ひ
とつの製品において、複数の洗剤粒子の割断面をとり、
各々について、前記測定を行うことが好ましい。その数
としては粒子5〜30個、好ましくは10〜20個の測
定を行うことが望ましい。個数が少なすぎると正確な評
価が行なえないおそれがある。個数が多すぎる場合に
は、結果に大きな影響はないが、時間がかかり非効率的
である。粒子の形態をとらない組成物の評価を行う場合
には、その一部を取り出したときにも、粒子の場合と比
較して全体の均一性が高いため、測定点は少なくて良い
と考えられる。従って、測定点として3〜20ヶ所、好
ましくは5〜10ヶ所の測定を行うことが望ましい。な
お、界面活性剤の混合均一性を評価するにあたっては、
製造工程途中の捏和物、ペレット、破砕された粒子の状
態から、割断面をとり、評価を行うこともできる。
【0009】この微細エリア毎の界面活性剤の合計の濃
度または相対濃度、ノニオン界面活性剤の濃度または相
対濃度、あるいはアニオン界面活性剤の濃度または相対
濃度の値がPである。そして、微細エリア毎に求めた複
数のPを用いて、これらの平均値Pavとこれらの値の
標準偏差σを算出する。そして、σ/Pavの値が0.
5未満、さらに好ましくは0.4未満であれば、本発明
の構成を満足しているということになる。0.5をこえ
ると溶解性の向上効果を得ることができない。なお、σ
/Pavの値は小さければ小さい程好ましいため、本発
明において、下限値は特に限定する意義はないが、実質
上は0.05以上である。
【0010】なお、前記式(1)を満足することによる
溶解性向上の理由は定かではないが、例えば以下の様に
推測される。すなわち、σ/Pavの値が小さい程、各
微細エリアにおけるPのばらつきが小さくなる。よっ
て、Pを求めるために選択した界面活性剤全部、あるい
はノニオン界面活性剤またはアニオン界面活性剤が、均
一に分布していることになる。一方、ノニオン界面活性
剤は、水に接触したときにゲル化して凝集し、塊を形成
し、溶解しにくくなる場合がある。したがって、ノニオ
ン界面活性剤が固体状の洗浄剤組成物中にアニオン界面
活性剤や他の材料とともに均一に分布していることによ
り、このゲル化による溶解性の低下を抑制できるものと
推測できる。また、アニオン界面活性剤は、結晶化する
と溶解しにくくなる傾向がある。したがって、アニオン
界面活性剤が固体状の洗浄剤組成物中にノニオン界面活
性剤や他の材料とともに均一に分布していることによ
り、この結晶化による溶解性低下を抑制できるものと推
測できる。また、これらノニオン界面活性剤、あるいは
アニオン界面活性剤は、他の界面活性剤と混合すること
により、ノニオン界面活性剤のゲル化やアニオン界面活
性剤の結晶化による凝集、溶解性低下が抑制できる。し
たがって、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の
合計の濃度または相対濃度、あるいはノニオン界面活性
剤とアニオン界面活性剤の濃度または相対濃度が一定
で、すなわち両者が充分に混合されている場合には溶解
性低下が抑制できるものと推測できる。
【0011】ここで、一般に、ノニオン界面活性剤とア
ニオン界面活性剤を含む固体状の洗浄剤組成物は、ノニ
オン界面活性剤、アニオン界面活性剤、および他の材料
を混合し、固体状に成形したものである。したがって、
割断面において、界面活性剤の全部、あるいはノニオン
界面活性剤とアニオン界面活性剤の一方が均一に分布し
ているということは、充分に混合された均一な材料によ
って、洗浄剤組成物が形成されていることを示すものと
推測される。
【0012】なお、洗浄剤組成物中の配合量が小さいも
の程、濃度のばらつきが大きいため、P(評価の基準)
として適している。すなわち、割断面において、配合量
が小さく、濃度のばらつきが生じやすい成分が均一に分
布していれば、必然的に他の成分も均一に分布している
ことになる。よって、界面活性剤全部と、ノニオン界面
活性剤とアニオン界面活性剤のうち、好ましくは濃度の
小さい方の濃度分布を求めて評価すれば、ノニオン界面
活性剤とアニオン界面活性剤の分布の均一性の両方を評
価したことになり、洗浄剤組成物の溶解性の良否を判断
することができる。
【0013】あるいは、ノニオン界面活性剤とアニオン
界面活性剤の相対濃度が一定である、 すなわち両者が
充分に混合されている場合には溶解性低下が抑制できる
ものと推測できることから、これらの相対濃度をもって
溶解性の良否の判断を行うこともできる。相対濃度と
は、洗浄剤組成物の他の特定成分に対する相対濃度を測
定する界面活性剤全部、またはノニオン界面活性剤ある
いはアニオン界面活性剤の比率であり、この比率には、
濃度に対応する数量や官能基の存在比を用いることがで
きる。この、官能基の存在比の具体例として、顕微FT
−IRを用いた場合、アニオン界面活性剤のSO3基の
伸縮振動(νSO3)の吸収ピーク面積に対するノニオン
界面活性剤のエーテル結合(C−O−C)の伸縮振動
(νC-O-C)の吸収ピーク面積の比が挙げられる。ある
いは、これらの吸収ピーク高さの比をもって、その相対
濃度と考えることができる。
【0014】なお、本発明の洗浄剤組成物において、ア
ニオン界面活性剤/ノニオン界面活性剤の質量比率は1
/2〜20/1、好ましくは1/2〜10/1、さらに
好ましくは、1/1〜10/1、さらに好ましくは2/
1〜6/1とされる。この範囲外では低温溶解性が悪く
なったり、製造に問題を生じるおそれがあるからであ
る。
【0015】具体的には、洗浄剤組成物の割断面の一部
を測定範囲とし、これをサイズ一定の微細エリアに分割
し、ひとつの微細エリアについて顕微FT−IRにて分
析すると、図1に示した様に波長と吸光度の関係のグラ
フ(赤外スペクトル)が得られる。このグラフにおいて
は、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤などの有
機化合物に対応した複数の吸光度のピークが生じてい
る。ここで、ピークAはアニオン界面活性剤のスルホン
酸基由来のピークである。ピークBはノニオン界面活性
剤のエーテル結合由来のピークである。ピークの高さが
大きい程濃度が高く、小さい程濃度が小さいことを示
す。
【0016】そこで、ピークAの高さに対するピークB
の高さの比を求めると、スルホン酸基を有するアニオン
界面活性剤の濃度を基準にしたノニオン界面活性剤の相
対的な濃度を求めることができる。この値がこの例にお
けるPである。そして、この操作を微細エリア毎に行
い、各微細エリアについて得られたPを用いてPav、
σの値を算出し、前記式(1)に代入して評価する。こ
の様にアニオン界面活性剤のうちの一部の成分(C)の
濃度を基準にしてノニオン界面活性剤のうちの一部また
は全部(D)の相対的な濃度を測定する場合、この測定
に用いるアニオン界面活性剤(C)/ノニオン界面活性
剤(D)の質量比率は1/2〜10/1、さらに好まし
くは1/1〜10/1とされる。
【0017】図2には、この様にして測定した結果の一
例が示されている。横軸は、ピークAの高さに対するピ
ークBの高さの比である。縦軸は、複数の微細エリア全
体の存在比率を1としたとき、Pの値毎に各微細エリア
の存在の比率を示したものである。グラフEにおいて
は、Pが0.2付近の微細エリアが多く、ノニオン界面
活性剤の濃度のばらつきが小さいことがわかる。一方、
グラフFにおいては、値がばらついており、ノニオン界
面活性剤の濃度のばらつきが大きいことがわかる。な
お、グラフEの洗浄剤組成物のσ/Pavは0.15で
あり、グラフFのσ/Pavは0.55である。
【0018】上記式(1)を満足する洗浄剤組成物は、
例えば以下の様な方法により、材料をできるだけ均一に
混合することにより、得ることができる。すなわち、一
般に洗浄剤組成物(製品)は、例えばアニオン界面活性
剤、ノニオン界面活性剤、他の材料を捏和・押出法、撹
拌造粒法、転動造粒法、などに用いる製造装置に投入
し、圧縮成形して固形物とし、必要に応じて破砕などの
処理を行って得ることができる。
【0019】本発明においては、例えば前記装置投入前
に、アニオン界面活性剤の一部または全部とノニオン界
面活性剤の一部または全部とを予め混合(予備混合)す
ると好ましい。予備混合において、アニオン界面活性剤
は水分濃度20〜30質量%程度の水性スラリーを用
い、これにノニオン界面活性剤を添加し、好ましくは6
0〜70℃の温度に加熱し、充分に混合後、薄膜式乾燥
機などで水分5〜17質量%に減圧濃縮する。そして、
これを前記装置に他の材料とともに投入し、常法にした
がって圧縮成形を行う。この様にノニオン界面活性剤と
アニオン界面活性剤の一部または全部を予備混合してお
くことにより、混合した後の材料の均一性が格段に向上
すると推測される。
【0020】また、捏和・押出法、撹拌造粒法、転動造
粒法、などに用いる装置によって所定の形状の洗浄剤組
成物を得た後、さらにこれを再び前記装置に投入し、成
形する操作を繰り返すことにより、材料の均一性を向上
させることもできる。また、圧縮成形の温度条件や、用
いる装置を変更することによっても、材料をより均一に
混合することができる。これらの条件は洗浄剤組成物の
組成などに大きく影響されるため、特に限定するもので
はないが、例えば捏和・押出法において、捏和を行う際
の温度を従来よりも5℃程度高く、好ましくは60〜7
0℃の温度条件で行ったり、ニーダーなどの捏和を行う
装置において、滞留時間を長くしたり、羽根の形状(パ
ドルパターン)をより混合度の高いパターンとする方法
などを例示することができる。
【0021】本発明の洗浄剤組成物には、ノニオン界面
活性剤、アニオン界面活性剤に加えて公知の洗剤成分を
配合することができる。以下、ノニオン界面活性剤の
例、アニオン界面活性剤の例と併せて例示する。なお、
これらの洗剤成分は材料を固体状に成形する際に配合す
ることもできるし、成形後に粉体混合、噴霧などの方法
によって配合することもできる。 (1)界面活性剤 界面活性剤としては、以下の様に、ノニオン界面活性
剤、アニオン界面活性剤の他、両性界面活性剤などが挙
げられる。 (a)ノニオン界面活性剤 好ましいノニオン界面活性剤としては、例えば以下のも
のを挙げることができる。 (i)炭素数6〜22、好ましくは8〜18の脂肪族ア
ルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキシドを平均3
〜30モル、好ましくは5〜20モル付加したポリオキ
シアルキレンアルキル(またはアルケニル)エーテル。
この中でも、ポリオキシエチレンアルキル(またはアル
ケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンアルキル(またはアルゲニル)エーテルが好適で
ある。ここで使用される脂肪族アルコールとしては、第
1級アルコールや、第2級アルコールが使用される。ま
た、そのアルキル基は、分岐鎖を有していてもよい。好
ましい脂肪族アルコールとしては、第1級アルコールが
使用される。 (ii)ポリオキシエチルアルキル(またはアルケニル)
フェニルエーテル。 (iii)長鎖脂肪酸アルキルエステルのエステル結合間
にアルキレンオキシドが付加した、例えば以下の式で示
される脂肪酸アルキルエステルアルコキシレート。
【0022】R1CO(OA)nOR2 (R1COは、炭素数6〜22、好ましくは8〜18の
脂肪酸残基を表わす。OAは、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシドなどの炭素数2〜4、好ましくは2〜3
のアルキレンオキシドの付加単位を表わす。nは、アル
キレンオキシドの平均付加モル数を示し、一般に3〜3
0、好ましくは5〜20の数である。R2は、炭素数1
〜3の置換基を有してもよい低級アルキル基を表す。) (iv)ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。 (v)ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル。 (vi)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル。 (vii)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油。 (viii)グリセリン脂肪酸エステル。 上記のノニオン界面活性剤の中でも、融点が40℃以下
でHLBが9〜16のポリオキシエチレンアルキル(ま
たはアルケニル)エーテル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンアルキル(またはアルケニル)エーテ
ル、脂肪酸メチルエステルにエチレンオキシドが付加し
た脂肪酸メチルエステルエトキシレート、脂肪酸メチル
エステルにエチレンオキシドとプロピレンオキシドが付
加した脂肪酸メチルエステルエトキシプロポキシレート
などが特に好適に用いられる。また、これらのノニオン
界面活性剤は混合物として使用してもよい。
【0023】(b)アニオン界面活性剤 好ましいアニオン界面活性剤としては、例えば、炭素数
8〜16のアルキル基を有する直鎖または分岐鎖のアル
キルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜20のアルキ
ル硫酸(AS)塩またはアルケニル硫酸塩、炭素数10
〜20のα−オレフィンスルホン酸(AOS)塩、炭素
数10〜20のアルカンスルホン酸塩、炭素数10〜2
0の直鎖または分岐鎖のアルキル基若しくはアルケニル
基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドまたはエチ
レンオキサイド/プロピレンオキサイド=0.1/9.
9〜9.9/0.1の比で付加したアルキルエーテル硫
酸(AES)塩、またはアルケニルエーテル硫酸塩、炭
素数10〜20の直鎖または分岐鎖のアルキル基若しく
はアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレン
オキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイ
ドまたはエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=
0.1/9.9〜9.9/0.1の比で付加したアルキ
ルエーテルカルボン酸塩またはアルケニルエーテルカル
ボン酸塩、炭素数10〜20のアルキルグリセリルエー
テルスルホン酸のようなアルキル多価アルコールエーテ
ル硫酸塩、炭素数10〜20の高級脂肪酸塩、炭素数8
〜20の飽和は不飽和α−スルホ脂肪酸(α−SF)塩
またはそのメチル、エチル若しくはプロピルエステルな
どのアニオン界面活性剤、若しくはそれらの混合物を使
用することができる。特に好ましいアニオン界面活性剤
としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
(LAS)のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまた
はカリウム塩など)や、AOS、α−SF、AESのア
ルカリ金属塩(例えば、ナトリウムまたはカリウム塩な
ど)、高級脂肪酸のアルカリ金属塩(例えば、ナトリウ
ムまたはカリウム塩など)などを挙げることができる。
【0024】(c)両性界面活性剤 好ましい両性界面活性剤としては、例えば、イミダゾリ
ン系や、アミドベタイン系などの両性界面活性剤を挙げ
ることができる。特に好ましい両性界面活性剤として
は、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N
−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインや、ラウ
リン酸アミドプロピルベタインなどが挙げられる。
【0025】(2)洗剤ビルダー 洗剤ビルダーとしては、通常洗剤に使用されるアルカリ
ビルダーやキレートビルダーが好ましく使用される。 (a)アルカリビルダーとしては、炭酸ナトリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸ナトリウムカリウムなどのアルカリ金属炭酸塩や、
ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、層状ケイ酸ナトリ
ウムなどのアルカリ金属ケイ酸塩などが挙げられる。 (b)キレートビルダーとしては、アルミノ珪酸塩、ト
リポリリン酸塩、ピロリン酸塩、クエン酸塩、コハク酸
塩、ポリアクリル酸塩、アクリル酸−マレイン酸共重合
体、イミノカルボン酸/塩、EDTAなどが挙げられ
る。洗剤ビルダーは、洗浄剤組成物中に、通常10〜9
0質量%、好ましくは、20〜80質量%、特に好まし
くは、30〜70質量%配合される。
【0026】(3)吸油性担体 吸油性担体は、主にノニオン界面活性剤などの液体成分
を吸収、担持させるために用いられる。好ましい吸油性
担体としては、例えば珪酸塩化合物として、無定形含水
非晶質珪酸、球状多孔質合水非晶質珪酸、無定形無水非
晶質珪酸、花弁状含水非晶質珪酸カルシウム、針状含水
非晶質珪酸カルシウム、非晶質アルミノ珪酸塩、珪酸マ
グネシウムなどが挙げられる。また、炭酸塩化合物とし
て、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、超微粒子スピ
ネルなどが挙げられる。吸油性担体は、洗浄剤組成物中
に0.1〜25質量%、好ましくは、0.5〜20質量
%、さらに好ましくは1〜15質量%配合される。
【0027】(4)粘土鉱物 粘土鉱物としては、特に、スメクタイト群に属し、その
結晶構造がジオクタヘドラル型3層構造またはトリオク
タヘドラル型3層構造をとるものが好ましい。また、吸
油量が80ml/100g未満、好ましくは30〜70
ml/100gであり、嵩密度が0.1g/ml以上、
好ましくは0.2〜1.5g/mlであると望ましい。
具体例には、例えば、ジオクタヘドラル型3層構造をと
る粘土鉱物として、モンモリロナイト、ノントロナイ
ト、バイデライト、パイロフィライトなどが挙げられ
る。また、トリオクタヘドラル型3層構造をとる粘土鉱
物として、サポナイト、ヘクトライト、スチーブンサイ
ト、タルクなどが挙げられる。粘土鉱物は、洗浄剤組成
物中に通常0.1〜30質量%、好ましくは0.5〜2
0質量%、さらに好ましくは1〜10質量%配合され
る。
【0028】(5)蛍光剤 蛍光剤としては、ビス(トリアゾニルアミノ)スチルベ
ンジスルホン酸誘導体、ビス(スルホスチリル)ビフェ
ニル塩〔チノパールCBS〕などを挙げることができ
る。 (6)酵素 酵素としては、リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、
アミラーゼなどを挙げることができる。 (7)漂白剤 漂白剤としては、過炭酸塩、過硼酸塩などを挙げること
ができる。 (8)帯電防止剤 帯電防止剤としては、ジアルキル型4級アンモニウム塩
などのカチオン界面活性剤などを挙げることができる。 (9)表面改質剤 表面改質剤としては、微粉炭酸カルシウム、微粉ゼオラ
イト、ポリエチレングリコールなどを挙げることができ
る。 (10)再汚染防止剤 再汚染防止剤としては、カルボキシメチルセルロースな
どのセルロース誘導体などを挙げることができる。 (11)増量剤 増量剤としては、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、塩酸
ナトリウムなどを挙げることができる。 (12)還元剤 還元剤としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムな
どを挙げることができる。 (13)各種香料類 (14)各種色素類 (15)各種柔軟性付与剤 なお、酵素、漂白剤および柔軟性付与剤は、通常、粒子
形態として使用される。
【0029】また、前記式(1)を用いて洗浄剤組成物
の溶解性を判定することができる。すなわち、ノニオン
界面活性剤とアニオン界面活性剤を含有する固体状の洗
浄剤組成物において、前記式(1)を満足する場合に溶
解性良好と判定するものである。これにより、実際の溶
解性の実験以外の溶解性、特に低温溶解性の評価方法を
提供することができる。
【0030】この様に本発明においては、ノニオン界面
活性剤とアニオン界面活性剤を含有する固体状の洗浄剤
組成物およびその製造方法において、前記式(1)を満
足することにより、洗浄剤組成物の溶解性、特に低温溶
解性を著しく向上させることができる。また、ノニオン
界面活性剤とアニオン界面活性剤を含む洗浄剤組成物に
おいては、ノニオン界面活性剤の含有量の方が少ない場
合が多いため、通常は前記Pがノニオン界面活性剤の濃
度であると、濃度のばらつきを正確に把握することがで
き、好ましい。また、前記濃度Pは、顕微FT−IRに
より測定すると、微細エリア毎の測定が容易となり、好
ましい。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例を示して詳しく説明す
る。まず、実施例で用いた評価法は以下の通りである。
なお、洗剤組成の各成分の配合量は、酵素を除き、純分
の質量%で表示した。酵素については、酵素造粒物の質
量%で表示した。 <界面活性剤の均一混合性の評価>粒子状の洗浄剤組成
物を分割、あるいは製造工程中の捏和物を割断し、その
割断面を顕微鏡用のスライドガラスにエポキシ系接着剤
を用いて貼りつけて測定用試料とした。そして、Perkin
Elmer社AutoIMAGE FT-IRマイクロスコープ(顕微FT−
IR)を用いて、試料切片表面(割断面)のアルコール
エトキシレート(ノニオン界面活性剤)の濃度分布の測
定を行った。測定は20μm×20μmの微細エリアに
分割し、約300μm×300μmの測定範囲について
スキャンを30回繰り返し、積算した結果を1300〜
1000cm-1の波長範囲の赤外スペクトルとした。微
細エリアの数は300とした。得られた赤外スペクトル
の、スルホン酸基由来の1200cm-1付近のピークA
の高さに対するノニオン界面活性剤のエーテル結合に由
来する1120cm-1付近のピークBの高さの比をPと
した。これを各微細エリア毎にもとめ、Pavとσの値
を算出し、σ/Pavを求めた。
【0032】<低温溶解性の評価方法>綿肌シャツ7
枚、ポリエステルシャツ2枚、アクリルシャツ2枚を折
り畳んで重ね合わせ、これを5℃の水道水30Lを張っ
た2槽式洗濯機に静かに浮かべた。そして、このシャツ
の上に試料の粒子状の洗浄剤組成物40gを静かにのせ
て、2分間静置した後、弱水流で5分間攪拌した。つい
で、排水を行った後、布を軽くしぼって、布上と洗濯機
中に溶け残った洗浄剤組成物を拾い出した。溶け残った
洗浄剤組成物の量を以下の基準に従って目視で5点法で
評価した。
【0033】評価基準 1点:洗剤粒子の溶け残りが殆ど見あらたない。 2点:洗剤粒子の溶け残りが僅かに(1〜3mm程度の
粒子が2〜3粒)見受けられる。 3点:洗剤粒子の溶け残りが5粒程度(1〜5mm程度
の粒子)見受けられる。 4点:洗剤粒子の溶け残りが10粒程度(1〜5mm程
度の粒子)見受けられる。 5点:洗剤粒子の溶け残りが10粒以上(5mm以上の
粒子を含む)見受けられる。
【0034】(実施例1〜3、比較例1〜2)以下の表
1に示した洗浄剤組成からノニオン界面活性剤、ゼオラ
イトの一部、炭酸ナトリウム、酵素、香料、を除いた各
成分を用いて固形分濃度58質量%の洗剤スラリーを調
製し、さらにこれを水道水にて適当な粘度になる様に調
整した。このスラリーの固形分濃度は55質量%であっ
た。得られたスラリーを、向流式噴霧乾燥塔を用い、熱
風温度280℃で水分7質量%となるように乾燥して噴
霧乾燥品を得た。
【0035】ついで、この乾燥品、残りのノニオン界面
活性剤および水を、表1に示した温度に保持された連続
ニーダーに導入し、表1に示した滞留時間を経た捏和物
を得た。ついで、このニーダーの排出口に設置した多孔
板を用いて、この捏和物を5mmφ×10mmの円筒状
ペレットとした。このペレットをスピードミルに導入
し、破砕するとともに、この破砕された粒子に5質量%
のゼオライトを混合した。さらに、酵素、香料を添加し
て、以下の表1に示した組成を有し、嵩密度0.8g/
mLの洗浄剤組成物を得た(実施例3、比較例1、
2)。
【0036】また、実施例1、2においては、より均一
に混練するために、ペレットをスピードミルにて破砕し
て得られた粒子を、再び連続ニーダに導入して、捏和、
ペレット化、および破砕からなる成形操作を繰り返して
粒子状の洗浄剤組成物を得た。なお、表1において、実
施例3においてはこの成形操作を1回のみ行ったので、
ニーダ通過回数の項目に1回、実施例1においては3回
行ったので3回、実施例2においては2回行ったので2
回と記載した。
【0037】(実施例4)以下の表1に示した洗浄剤組
成から、α-スルホ脂肪酸メチルエステル、ノニオン界
面活性剤の一部(表1に示した全量に対して50質量
%)、ゼオライトの一部、炭酸ナトリウム、酵素、香料
を除いた各成分を用いて固形分濃度60質量%の洗剤ス
ラリーを調製し、さらにこれを水道水にて適当な粘度に
調整した。得られたスラリーの固形分濃度は54質量%
であった。このスラリーを、向流式噴霧乾燥塔を用い、
熱風温度280℃で水分5質量%となるように乾燥して
噴霧乾燥品を得た。
【0038】一方、原料の脂肪酸エステルをスルホン化
し、中和して得られたα-スルホ脂肪酸メチルエステル
ナトリウムの水性スラリー(水分濃度25質量%)に、
ノニオン界面活性剤の一部(表1に示した全量に対して
50質量%)を添加し、水分を11質量%になるまで薄
膜式乾燥機で減圧濃縮して、α-スルホ脂肪酸メチルエ
ステルナトリウムとノニオン界面活性剤の混合濃縮物を
得た。上述の乾燥品と、この濃縮物、残りのノニオン界
面活性剤および水を、表1に示した温度に保持された連
続ニーダに導入し、表1に示した滞留時間を経た捏和物
を得た。この捏和物は、ニーダの排出口に設置した多孔
板を用い、5mmφ×10mmの円筒状ペレットとし
た。ついで、このペレットをスピードミルに導入し、破
砕するとともに、この破砕された粒子に3質量%のゼオ
ライトを混合し、さらにこれに酵素、香料を添加して、
以下の表1に示した組成を有し、かつ嵩密度0.8g/
mLの洗浄剤組成物を得た。
【0039】実施例1、2および比較例1、2について
は、捏和物を割断し5ヶ所について、また実施例3、4
については、最終的に得られた洗浄剤組成物の粒子を1
0個とり、これを割断し、それぞれについて顕微FT−
IR測定を行い、全体の測定値からσ/Pavを求め
た。各々について最終洗浄剤組成物の低温溶解性を評価
し、全体の結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】なお、表1中の組成の単位は質量%であ
る。また、表1に示した材料の詳細は以下の通りであ
る。 LAS−K:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼン
スルホン酸カリウム(ライオン(株)製ライポンLH−
200(LAS−H純分96%)をスラリー調整時に4
8%水酸化カリウム水溶液で中和する) LAS−Na:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(ライオン(株)製ライポンL
H−200(LAS−H純分96%)をスラリー調整時
に48%水酸化ナトリウム水溶液で中和する) AOS−K:炭素数14〜18のアルキル基をもつα−
オレフィンスルホン酸カリウム(ライオン(株)製 純
分70%の水性スラリー) α−SF−Na:炭素数14、16のアルキル基(質量
比C14/C16=2/8)をもつα−スルホ脂肪酸メ
チルエステルのナトリウム塩、純分65%、固形分73
%、α―スルホ脂肪酸ジナトリウム塩3%、メチルサル
フェート3%、硫酸ナトリウム2%、メタノール2%、
ライオン(株)製 AS−Na:炭素数10〜18のアルキル基を持つアル
キル硫酸ナトリウム塩(三洋化成工業(株)製 サンデッ
トLNM) 石鹸:炭素数12〜18のアルキル基をもつ脂肪酸ナト
リウム(ライオン(株)製、C12:0.9%、C1
8:80.2%、不飽和脂肪酸 80.2%、分子量2
89、純分67〜68%、タイター47.0℃ ) ノニオンA: C13・EO12:ダイアドール13(三菱化学)の酸
化エチレン12モル付加体(ライオン(株)製) ノニオンB: C13・EO25:ダイアドール13(三菱化学)の酸
化エチレン25モル付加体(ライオン(株)製) ノニオンC: C13・EO15:ダイアドール13(三菱化学)の酸
化エチレン15モル付加体(ライオン(株)製)
【0042】炭酸ナトリウム:重質炭酸ナトリウム、旭
硝子(株)製、ソーダ灰 炭酸カリウム:旭硝子(株)製、炭酸カリウム(粉末) 亜硫酸ナトリウム:神州化学(株)製、無水亜硫酸ナト
リウム 珪酸ナトリウム:JIS1号珪酸ナトリウム(大阪珪酸
曹達(株)製、珪酸ナトリウム) 塩化ナトリウム:千葉塩業(株)製、並塩 ゼオライト:A型ゼオライト (水澤化学(株)製 シ
ルトンB) MA/AA:アクリル酸/マレイン酸共重合体のナトリ
ウム塩、商品名ソカランCP7(BASF) 蛍光増白剤A:チノパールCBS−X(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ) 蛍光増白剤B:チノパールAMS−GX(チバ・スペシ
ャルティ・ケミカルズ) 酵素:蛋白分解酵素、ノボザイム社製カンナーゼ24T
K 香料:特願2000−346626[表11]〜[表1
8]に示す香料組成物A 色素A:群青(大日精化工業社製、Ultramari
ne Blue)
【0043】表1から明らかな様に、σ/Pavが0.
5未満の場合には低温溶解性が良好であった。一方この
条件を満たさない比較例においては低温溶解性が著しく
低下した。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ノニオン
界面活性剤とアニオン界面活性剤を含有する固体状の洗
浄剤組成物およびその製造方法において、前記式(1)
を満足することにより、洗浄剤組成物の溶解性、特に低
温溶解性を著しく向上させることができる。また、ノニ
オン界面活性剤とアニオン界面活性剤を含む洗浄剤組成
物においては、ノニオン界面活性剤の含有量の方が少な
い場合が多いため、前記Pがノニオン界面活性剤の濃度
または相対濃度であると、濃度のばらつきを正確に把握
することができ、好ましい。また、前記濃度は、顕微F
T−IRにより測定すると、微細エリア毎の測定が容易
となり、好ましい。また、前記式(1)を用いて洗浄剤
組成物の溶解性を判定することができる。これにより、
実際の溶解性の実験以外の溶解性、特に低温溶解性の評
価方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 顕微FT−IRにて得られるチャートの一例
を示した図である。
【図2】 顕微FT−IRを用いて測定した値を基に微
細エリアのσ/Pavを求め、これをプロットしたグラ
フである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H003 AB03 AB15 AB19 AB21 AB27 AB44 AC08 BA01 BA10 BA17 BA18 BA19 DA01 EA12 EA16 EA19 EA28 EB22 EB32 EC02 ED02 FA12 FA26 FA32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性
    剤を含有する固体状の洗浄剤組成物において、以下の式
    (1)を満足することを特徴とする洗浄剤組成物。 σ/Pav<0.5 …式(1) 式中、Pavは、前記洗浄剤組成物の割断面を複数の微
    細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性
    剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標
    準偏差を示す。
  2. 【請求項2】 前記Pがノニオン界面活性剤の濃度また
    は相対濃度であることを特徴とする請求項1に記載の洗
    浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記界面活性剤の濃度または相対濃度を
    顕微FT−IRにより測定することを特徴とする請求項
    1または2に記載の洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性
    剤を含む材料を混合して洗浄剤組成物を製造するにおい
    て、 前記式(1)を満足する様に、前記材料を均一に混合す
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載
    の洗浄剤組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性
    剤を含有する固体状の洗浄剤組成物において、以下の式
    (1)を満足する場合に溶解性良好と判定することを特
    徴とする洗浄剤組成物の溶解性判定方法。 σ/Pav<0.5 …式(1) 式中、Pavは、前記洗浄剤組成物の割断面を複数の微
    細エリアに分割したときの、該微細エリア毎の界面活性
    剤の濃度または相対濃度Pの平均値を示し、σはPの標
    準偏差を示す。
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