JP2006506217A - 過酸化水素製造中の有機化学物質の酸化 - Google Patents

過酸化水素製造中の有機化学物質の酸化 Download PDF

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Abstract

貴金属ナノ触媒作用によって、高い選択性を有して、かつ低い水素濃度において生成される過酸化水素(H22)を酸化剤として用い、種々の有機化学品原料から酸化された有機化学品生成物を製造するための方法。有機化学品酸化のプロセス工程は、任意選択的に過酸化水素の製造と同時にインサイチューで、あるいは2段階プロセスにおいて実施することができる。2段階プロセスにおいて、過酸化水素中間体は、第1の触媒反応工程において、適当な溶媒に加えた水素および酸素の供給物から、貴金属ナノ触媒作用によって直接的に生成される。有機化学品原料および過酸化水素中間体および溶媒の溶液を第2の触媒反応器中へ供給して、酸化された有機化学品生成物を生成する。

Description

本発明は、選択的酸化により有機化学品を製造するための方法に関し、該選択的酸化反応は担持される貴金属触媒の特殊合成されたナノメートルサイズの微結晶を含む多孔性粒子上で実施される。本発明の方法によって選択的に酸化することができる化学的基質の種類は、混合された官能基および/または硫黄もしくは窒素のようなヘテロ原子を含む化合物に加えて、アルカン類、オレフィン類、アルコール類、芳香族類、ケトン類、アルデヒド類を含む。
本願は、2000年12月8日に出願された係属中の米国特許出願第09/733,154号(特許文献1)の一部継続出願である、2001年12月11日に出願された係属中の米国特許出願第10/014,068号(特許文献2)に関連する。
選択的酸化反応は、広範な種類の重要な化学製品(エポキシド、ヒドロキシレート、アルコール類、カルボニル化合物、酸、グリコールおよびグリコールエーテル、オキシム、ラクトン、およびスルホキシド、スルホン、ナイトロン、アゾ化合物および他のN−オキシドのような酸素化された硫黄化合物および窒素化合物を含む)の製造に責任を負う重要な種類の化学変換である。通常の場合、これらの変換を効率的かつ経済的に実施するためには、充分に高い速度(活性)で反応を起こすことを可能にし、および所望される生成物の形成(選択性)を優先する触媒を使用することが必要である。しばしば、これらの触媒は、少なくとも部分的には、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、金、オスミウムなどのような貴金属成分の使用に基づく。貴金属は、所望される酸化反応に対して好都合な活性および選択性を有する傾向がある。貴金属を可溶性錯体(均一触媒)として用いてもよいが、貴金属は、しばしば、多孔性担体上に堆積される貴金属を有する不均一触媒としても用いられる。
一般的に、選択的酸化反応は、酸化剤として酸素を用いて実施される。しかしながら、精製酸素を製造することは、高価であり、大きな設備投資および運転費を必要とする。同様に、有機化学品原料と組み合わせて精製酸素を用いるプロセスは、偶発的に爆発範囲の気体組成物を実現し、それによって重大な安全上の危険を呈する恐れがある。別の場合において、選択的酸化プロセスは、酸化剤として空気を用いる。しかしながら、空気を用いるそのようなプロセスに関連する主要な経済的問題点は、付随する窒素の所望されない大量の流れを取り扱うことであり、それは加工費を増大させる。そのような酸化プロセスも、同様に爆発性気体混合物を形成する傾向がある。また、酸素または空気を用いる酸化プロセスは、有機化学品原料の過剰酸化(通常、所望されない炭素酸化物(CO、CO2)を生成する)に関連する生成物選択性の問題点を欠点として有する傾向がある。
酸化剤として酸素または空気を用いることに対する魅力的な別法は、酸化的変換に必要とされる反応性酸素を提供する過酸化物性の化合物の使用である。1つの一般的バージョンは、酸化剤として有機ヒドロペルオキシド類の使用である。典型的には適当な中間体の空気酸化またはO2酸化により生成されるこれらのヒドロペルオキシド化合物は、化学品原料と反応して、酸素化生成物および有機副生成物を形成する。しかしながら、これらの有機副生成物はこの種類の方法における重大な欠点の典型である。なぜなら、再循環または二次製品としての販売のいずれかのために、大量の有機材料を回収しなければならないからである。いくつかの場合においては、この二次製品の量は、主たる酸素化生成物の量よりも多く、かつ典型的にはそれほど所望される生成物ではない。たとえば、プロピレンオキシドの慣用の製造も、大量のスチレンまたはtert-ブチルアルコール副生成物の生成をもたらし、それらは典型的には経済的な予測のできない市場において販売しなければならない。さらに、有機ヒドロペルオキシド中間体を伴うプロセスは、重大な安全上の危険を呈する。ヒドロペルオキシドを発生させることは、有機化学品と空気の反応を必要とし、それは爆発性混合物を形成する恐れがある。さらに、有機ペルオキシドは、特に偶発的にそれらがある臨界濃度レベル以上に濃縮される場合に、それら自身で爆発性である恐れがある。
有機ペルオキシドに代って、過酸化水素は既知の望ましい酸化剤である。過酸化水素を用いる酸化反応の副生成物は、典型的には水であり、それは容易に回収および再使用できるか、あるいは廃棄できる安全な化合物である。重量基準における水の量は、有機ヒドロペルオキシドを用いる場合の有機副生成物の量よりも遥かに少なく、したがって、それによって加工費における著しい節約を表す。しかしながら、過酸化水素に基づく選択的化学品酸化方法を開発する過去の試みは、重大な困難に遭遇してきた。慣用の過酸化水素の製造はアントラキノン法を用い、ここでは、最初にアントラキノンが水素化されてヒドロアントラキノンとなり、次に自動酸化されて過酸化水素および再循環のためのアントラキノンが放出される。過酸化水素は水溶液中で低い濃度で発生し、および、所望される過酸化水素生成物を製造するために、アントラキノンおよびアントラヒドロキノンの非常に大量の流れを取り扱わなければならない。したがって、そのように慣用的に製造される過酸化水素は、一般的には、選択的化学品酸化プロセスのための酸化剤としての商業的使用のためには、あまりに高価である。
有機化合物の酸化のための有機ペルオキシドの使用の重要な別法は、水素および酸素の貴金属触媒反応による直接的な過酸化水素の発生である。このアプローチは、付随する使用液の大量の流れの困難性を回避することができ、および過酸化水素の費用を低下させることができる。先行技術は、水素および酸素を過酸化水素へ直接的に転化する多数の触媒的技術を含む。しかしながら、一般的に水素濃度が約10モル%より多い水素/酸素供給物を用いる。これらの水素濃度は、該混合物の引火限界(約5モル%)よりも充分に高く、そして重大なプロセスの危険を生じさせ、爆発の危険を軽減するために追加の加工費および資本設備費用を必要とする。5モル%未満の水素供給濃度においては、先行技術の触媒は、合理的速度で過酸化水素生成物を発生させるのに充分には活性および選択的ではない。
最近では、本出願人らの特許文献3に、活性な担持され相制御された貴金属触媒を用いる過酸化水素の直接的な触媒的製造のための改良された方法が開示された。特許文献3に教示される触媒および方法を用いて、過酸化水素の製造における前述の問題点および制限が克服された。有利なことには、特許文献3の触媒は活性が高く、かつ水素および酸素から先行技術の方法よりも優れた選択性で過酸化水素を生成する。特に重要なことは、特許文献3の方法が、その方法の水素濃度がその引火限界よりも充分に低い状態で、水素および酸素を高い選択性で過酸化水素へと転化することである。
過酸化水素を用いる有機化学品原料の種々の酸化プロセスが知られている。たとえば、特許文献4は、チタンシリカライト触媒を用いる芳香族化合物のヒドロキシル化およびプロピレンのようなオレフィン類のエポキシ化を開示している。同様に特許文献5〜9は、全てチタンシリカライト触媒を用いる、プロピレンを含む種々のオレフィン類のエポキシ化を開示している。Enichemに対する特許文献10は、Pd触媒を用いる過酸化水素の直接的合成に関する第1の工程と、チタンシリカライト(TS−1)触媒を用いるプロピレンオキシドを形成するためのプロピレンのエポキシ化に関する第2の工程とを含むプロピレンオキシドを作製するための方法を記載している。しかしながら、報告された最も良好な過酸化水素生成物の選択性は、転化された水素の量を基準として86%にすぎない。そのプロセスの第2の工程においても、プロピレンオキシド形成の最も良好な選択性は、過酸化水素の転化を基準として97%である。したがって、達成することができるプロピレンオキシドの最も良好な全収率は、水素供給物を基準として83%である。しかしながら、特に過酸化水素の直接的な触媒的合成に必要とされる水素原料の比較的高い費用を考慮する際に、酸化された有機生成物のより高い収率が高度に求められている。
多くの場合に貴金属は選択的酸化反応の好ましい触媒であるが、それらの使用はいくつかの要因によって妨害される。たとえば、貴金属は極度に活性な酸化触媒であるので、それらはしばしば基質を過剰酸化して、許容できないほど高いレベルの副生成物(炭素酸化物(COおよびCO2)のようなもの)を形成する可能性がある。特定の貴金属の活性部位または結晶面のみが、所望される生成物に対する許容可能な貴金属の選択性を与える。しかしながら、貴金属触媒を製造する慣用の方法は、多くの場合、かなりの割合の他の所望されない活性部位を露出させる。
たとえば、多くの酸化反応は、酸化可能な有機分子構造すなわち基質の端部、すなわちしばしば記載されるように基質のα炭素における酸素の挿入を伴う。貴金属触媒の所望される酸化活性部位は、110面にあるその結晶面上に露出されるそれら金属原子である。面110の最上部の層は、直線状に配置される貴金属原子を有し、それによって吸着された酸化可能基質がそれぞれの端部からのみ酸化されることを可能にする。しかしながら、結晶面100および111においては、金属原子は、きちんと直線状位置において露出されてはおらず、中央活性部位の全ての側に隣接して多くの金属原子が存在する。100結晶面および111結晶面は、吸着される酸化可能な基質が、α炭素方向のみではなく、全ての方向から酸化剤(酸素のようなもの)と接触することを可能にする。これは、炭素酸化物に至る基質の酸化的開裂をもたらす。それゆえ、高度に選択的な触媒は、望ましい110面を主として露出させるべきであり、それによって有機基質の過剰酸化を回避することができる。
特許文献3は、溶液中で貴金属と分散性の有機金属錯体を形成することができる可溶性ポリマーを用いて、ナノメートルサイズの触媒基材に貴金属を含浸させるることによって、貴金属結晶面の露出を成功裏に制御することができることを教示する。ナノメートルサイズの粒子を製造するために、吸収される金属の粒度を、金属−有機錯体を形成するのに用いられるポリマー分子量によって制御する。粒度はそれに包含される金属原子の数によって決定されるので、ポリマーの種類および分子量を変化させることによってそれぞれの粒子中の金属原子の数が制御され、そのようにして、ヒドロペルオキシドを生成するための水素および酸素の触媒反応のために制御された露出を有するナノメートル範囲の金属粒度がもたらされる。
貴金属触媒に関連する別の問題点は、貴金属の非常に高い価格である。一般的に、貴金属を節約して使用することを試みるが、その場合においてさえ、貴金属それ自身の価格は、酸化プロセスの経済性の重要な要因となり得る。貴金属の活性を最大限にするためには、ごく小さい金属微結晶が好ましい。しかしながら、ごく小さい微結晶を製造することは困難であり、およびそのような微結晶が凝集してより大きな粒子を形成することを防止するのも同様に困難である。
貴金属の価格に関連する別の困難性は、消耗である。特に反応を液体媒質中で実施する際には、触媒からの活性貴金属の消耗が起こる。商業的な実施において、年当たり5〜10%以上の消耗速度が一般的である。貴金属の非常に高い価格において、これは重要な価格の損失を表す。
米国特許出願第09/733,154号(米国特許第6,500,968号明細書) 米国特許出願第10/014,068号(米国特許第6,500,969号明細書) 米国特許第6,168,775号明細書 米国特許第4,701,428号明細書 米国特許第4,824,976号明細書 米国特許第4,937,216号明細書 米国特許第5,166,372号明細書 米国特許第5,214,168号明細書 米国特許第5,912,367号明細書 欧州特許公開第978 316号公報 米国特許第5,679,749号明細書 米国特許第6,042,807号明細書 米国特許第5,977,009号明細書 米国特許第5,374,747号明細書 米国特許第5,412,122号明細書 米国特許第5,527,520号明細書 米国特許第5,554,356号明細書 米国特許第5,621,122号明細書 米国特許第5,684,170号明細書 米国特許第5,695,736号明細書
本発明の目的は、ペルオキシド、特に過酸化水素による有機化合物の酸化のための先行技術のプロセスに存在する前述の問題点を克服する方法で有機化合物を選択的に酸化する方法を提供することである。特に、本発明の目的は、インサイチュー(すなわち、過酸化水素の生成と同時の単一工程において)で、あるいは、任意選択的に、過酸化水素を選択的に生成すること、引き続いて第2の工程または容器において有機化合物の酸化を行うことによって順次的に、酸化を安全に実施することができるシステムにおいて、相当に優れた有機化合物の酸化の選択性の実現を含む。いずれの方法も、高度に選択的な過酸化水素形成の利点を享受し、そこでは水素反応剤は典型的にはその引火限界(5モル%)よりも安全に低い濃度において存在する。しかしながら、そのプロセスを、5モル%よりも高い水素濃度において有効に実施することも可能である。
特に、インサイチューで生成される過酸化水素酸化剤による有機化学品の酸化に関する方法を開示する(以後、本発明のインサイチューモードと称する)。その方法は、溶媒、水素および酸素反応剤、および少なくとも1つの酸化可能な有機化学品を含む供給流を容器中に包含され、および主として110および/または220タイプの結晶面の露出を含む貴金属結晶の面を有する貴金属触媒の担持された粒子のナノメートルサイズの結晶と接触する酸化条件下で、容器中に導入する工程を含む。任意選択的に、本発明のインサイチューモードは、反応混合物中に導入される有機化学品酸化触媒を含む第2の触媒を含んでもよい。第2の触媒は、それが本発明のインサイチューシステムにおいて過酸化水素/有機化学品の酸化反応を選択的に触媒する能力に基づいて予め選択される。インサイチュープロセスのいずれの構成においても、水素および酸素が実質的に過酸化水素酸化剤へと転化され、そして有機化学品はその過酸化水素生成物と接触してインサイチューで酸化される。酸化された有機化学品生成物、溶媒、非転化の有機化学品、水素および酸素を分離および回収する。
酸化剤として直接的に生成される過酸化水素中間体を用いる有機化学品原料の選択的酸化のための本発明の2段階プロセスすなわち2段階モードは、貴金属触媒の担持された粒子のナノメートルサイズの結晶を包含し、0〜100℃の温度および300〜3,000psig(14,364〜143,640Pa)の圧力に維持される酸化条件下の第1の触媒反応器に対して、溶媒とともに水素および酸素含有ガスを導入する工程を含み、それによって、水素の引火限界より低い水素濃度において過酸化水素中間体が形成される。触媒は、主として110および/また220タイプの結晶面の露出を含む貴金属結晶の面を有する、担持された貴金属触媒のナノメートルサイズの微結晶粒子を含有する。
1〜30重量%を構成するのに充分な量の前記過酸化水素中間体に加えて、有機化学品原料および溶媒を、第2の触媒(好ましくはチタンシリカライトを含む)を包含し、0〜150℃の温度および15〜1,500psi(718〜71820Pa)の圧力である酸化条件下の第2の触媒反応器中の反応混合物内へと導入する。化学品原料は酸化されて、酸化された有機化学品生成物を与え、それを分離および回収する。
当業者が理解するであろうように、本発明の2段階モードをバッチ操作または連続操作で実施してもよい。
前述の問題点を克服するために、安定なナノメートルサイズの微結晶を有する担持され相制御された貴金属触媒を用いる種々の有機化学品の選択的酸化のための方法を発明した。本発明の方法および触媒の有利な特性によって、選択的酸化を、効率的および経済的に、高い活性および所望される酸化生成物の高い選択性を有して、安全に実施することができる。触媒の貴金属成分の凝集および消耗を、ほとんど経験しない。
本発明の方法のインサイチューモードを、図1に模式的に示した。適切に設計された反応器(単数または複数)101中で、担持され相制御された貴金属触媒および任意選択的に有機化学品(単数または複数)に選択的な酸化触媒を含む第2の触媒の存在下、酸化可能な有機化学品の供給流(1)が、水素供給流(2)および酸素含有供給流(3)と接触する。同様に、溶媒(4)すなわち反応媒質を通常は液体として供給してもよい。0〜100℃の温度および300〜3,000psig(14,364〜143,640Pa)の圧力に維持される酸化条件において、貴金属触媒に接触して過酸化水素中間体が触媒的に形成され、そして酸化可能な有機化学品(単数または複数)が所望される酸化生成物へと酸化される。反応器からの流出物(5)は、反応副生成物、未反応の基質、溶媒および未反応の酸化剤とともに、所望される生成物または所望される複数の生成物を含む粗酸化生成物である。粗酸化生成物を適当な分離プロセス(201)にかけて、所望される酸化生成物(6)の精製形態を回収し、反応副生成物(いくつかの場合においては、同様に経済的価値がある場合がある)を除去し、未反応の基質および溶媒を回収および再循環(8)し、未反応の酸化剤を除去、放出、再循環、分解または他の方法で取り扱う。
本発明の方法において用いられる相制御された貴金属触媒は、多孔性固体支持体に担持される(すなわち不均一触媒である)ので、用いられる反応器システムは、適切なタイプを有してもよい。任意選択的な第2の触媒は、同一または同様の種類(不均一)であることもできるが、同様に均一触媒であることもできる。反応器システムは、固定床、移動床、流動床、スラリー、ループ、および他の既知の種類の不均一触媒反応器を含むことができる。単一または複数の反応器を用いてもよい。複数の反応器を用いる場合には、これら反応器は、直列、並列または何らかの組合せに配列することができ、および全てが同一の触媒を有する同一の種類を有してもよいし、あるいは異なる触媒を有する異なる種類を有してもよい。反応器の作働条件は、具体的な基質、生成物、触媒および酸化剤に依存する。
一般的に、本発明の方法において実施される酸化反応は発熱的である。これは、内部コイル、ジャケット、シェル・アンド・チューブ反応器、チューブ・イン・チューブ反応器、外部(ポンプアラウンド)熱交換器、予熱器、または中間冷却器のような熱除去装置の使用を必要とする可能性がある。また、反応塊の一部が沸騰するままにすることによって反応熱を除去することもできる。
本発明の方法は、特別に調製され、相制御され、担持された貴金属触媒を用いて実施され、それによって本発明の方法の最も重要な利点を引き出すことが可能である。本明細書に前述されるように、触媒は、特許文献3中に詳細に記載される。触媒は、1つまたは複数の金属成分のナノメートルサイズの微結晶が堆積した無機酸化物担体または炭素担体から構成され、ここで該1つまたは複数の金属は、通常は、少なくとも1つの貴金属(白金族)、特に白金、レニウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウム、金またはそれらの組合せの1つまたは複数と組み合わせられるパラジウムを含む。別個または組合せのいずれかにおいて、ニッケル、スズ、銅、鉄などのような他の金属成分を含んでもよい。貴金属成分の量は、典型的には、全触媒重量の0.1〜5%である。他の成分は、追加成分の選択および機能に依存して、0.01〜20重量%の量で含まれてもよい。本発明において用いられる貴金属触媒の主たる属性は、低い安全な水素濃度においてさえ、水素および酸素の供給流から高い選択性での過酸化水素の直接的形成を触媒する能力である。
貴金属粒子は、炭素担体または無機金属酸化物担体上に堆積される。貴金属触媒担体の例は、活性炭、カーボンブラック、フッ素化カーボン、アルミナ、ベントナイト、クレー、珪藻土、ゼオライト、シリカ、ジルコニア、マグネシア、チタニアなど、および同様のそれらの混合物である。担体は、好ましくは20m2/g超、およびより好ましくは50m2/g超の表面積を有するべきである。
貴金属微結晶は、好ましくはイオン性ポリマー結合剤を用いて表面上に堆積され、該イオン性ポリマー結合剤は、堆積される金属を所望されるナノサイズの粒子へと分散させ、および前記粒子を非常に強固に表面へと結合させる。また、この制御された堆積方法は、金属微結晶が、高い選択性で露出された特定の金属結晶面に向かって堆積することを可能にする。金属堆積方法のこれらいくつかの特徴は、本発明の酸化方法における使用にとって高度に有利である特性を有する触媒を生成する。ナノメートルサイズの粒子を生成することによって、その方法は、特に高い触媒活性に寄与する。既知の金属結晶面の制御された露出は、所望される生成物に向かう触媒反応の選択性を優先することを可能にする。支持体表面に対する金属微結晶の強固な結合は、より大きな構造に至る金属粒子のより後期の凝集(それは触媒の望ましい高活性の喪失をもたらすであろう)を防止する。さらに、強固な結合は、触媒の使用中の周囲の液体媒質中への活性金属成分の消耗を防止する。
過酸化水素を生成する本発明の方法における使用のために適当な酸化剤は、好ましくは酸素を含み、それは、精製酸素、濃縮空気または空気の液体または気体状の供給流として導入されてもよい。しかしながら、本発明のプロセス条件の範囲の下で酸素を放出する可能性がある金属オキシジェネートおよび非金属オキシジェネートは、本発明の真意および範囲内であるとみなされる。
本発明の方法において用いられる溶媒は、水、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類、エステル類、芳香族類、窒素含有化合物およびそれらの混合物を含む。好ましい溶媒は、メタノールのようなアルコール類、およびアルコール類と水との混合物を含む。
本方法の分離部は、単一または組合せのいずれかで適用される、蒸留、溶媒抽出、吸収、吸着、および当業者に知られている他の技術を含む。精製酸素またはペルオキシド類のようなより高価な酸化剤が用いられる場合には、未反応の酸化剤のいずれをも回収および反応器中で再使用してもよい。
本発明の方法の2段階モードにおいて、第1の段階は、貴金属触媒による酸素および水素からの過酸化水素の生成を伴う。第2の段階は、過酸化水素による有機化学品の触媒的または非触媒的酸化を伴う。触媒される酸化が好ましい場合、広範な種類の触媒が第2の段階の酸化に用いられる。2段階モード酸化ステップの触媒の選択は、酸化されるべき有機化学品の種類、および達成すべき酸化の程度または選択性に強く依存する。
触媒が選出される際に、本発明の方法の有機化学品の酸化のインサイチューモードもしくは2段階モートのいずれにも特に好ましい触媒は、チタンシリカライトである。しかし、一般的に、ゼオライトベースの材料(テルル、ホウ素、ゲルマニウムおよびニオブのような他の成分を含有するチタンベースのゼオライト触媒に基づく変形、同様にゼオライトベータの構造と同形であるケイ素(Si)およびチタン(Ti)を含む酸化触媒を含む)は有用な触媒である。さらなる酸化触媒は、アルミノリン酸チタン(TAPO)類、クロムおよび鉄を組み込んだアルミノリン酸シリカ(SAPO)、鉄で置換されたシリコタングステン酸塩類、ゼオライトで被包されたピコリン酸バナジウムペルオキソ錯体類、および金属酸化物(TiO2、MoO3またはWO3)で置換されたシリカキセロゲル類を含む。また、亜鉛を包含するポリオキソメタレート、メチルトリオキソレニウムおよび金属ポルフィリンを含む有機金属錯体をベースとする材料を用いてもよい。用いることができるいくつかのヘテロポリ化合物をベースとする材料は、モリブデン−バナジウム−リン酸塩化合物およびクロムを包含するヘテロポリタングステン酸塩類を含む。
本発明の2段階モードまたはインサイチューモードにおける有機化学品の完全なまたは中間的な酸化に有用ないくつかの触媒は、特許文献11〜20に記載されるものを含む。
本発明のインサイチューモードにおける単一段階または2段階モードのいずれにおいても、種々の化学種から出発して、本発明の方法を用い、第1表に示されるような広範な種類の化学品生成物を製造することができる。
図2に概略が示される一般的な総体的プロセスを用いて、本発明の別法の2段階モードにおいて、過酸化水素の直接生成工程、および有機化学品原料の選択的酸化反応工程を2つの別個の反応器内で実施する。このプロセスにおいて、10において供給される水素および11において供給される酸素(精製酸素または空気)は、液体溶媒12とともに、反応器14内の担持され相制御された貴金属触媒13上で反応して、15の過酸化水素中間生成物の液体溶液を生じる。反応器14は、触媒13の固定床、流動床、またはスラリー床(slurried bed)を包含してもよく、通常はスラリー触媒床が好ましい。12の液体媒質は、水であってもよく、あるいはアルコール類またはそれらの混合物のような適当な有機溶媒であってもよい。適当な有機溶媒は、アルコール類、アルデヒド類、芳香族類、エステル類、およびケトン類、あるいは第1表に示される酸化可能な有機化合物およびそれらの生成物と相溶性である他の溶媒を含むことができる。しかしながら、好ましい溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびそれらの混合物のような水溶性アルコール類である。反応器14内の水素濃度は、約5モル%の引火限界未満に維持される。15における過酸化水素中間生成物の液相濃度は、1〜30重量%の有効範囲にわたって変化し得る。より低い液相ペルオキシド濃度(たとえば、10重量%未満)は、ほぼ100%の高い水素選択性を優先する。一方、より高い液相ペルオキシド濃度は、下流の加工装置における分離費用の削減を優先する。15における最適な過酸化水素濃度は、水素のコスト、分離要件、および下流の第2段階反応器の最高性能のために最適なペルオキシド濃度を含む種々の要因に依存する。一般的に、15における好ましいH22濃度は1〜20重量%、およびより好ましくは2〜15重量%である。
反応器14における、第1段階の水素および酸素供給物からの過酸化水素中間体の直接的な触媒的生成のための触媒は、本出願人の特許文献3に開示されるように、本質的に過酸化水素中間体のみを選択的に生成する、担持され相制御されたパラジウム(Pd)および白金(Pt)スラリー触媒である。触媒を作成するために適切な比率のイオン性鎖状ポリマー剤を用いることにより、Pdのような貴金属原子は概して線状パターンにおいて担体上に堆積され、それはPd結晶相すなわち結晶面110を主として形成することに相当する。そのようなPd結晶相の露出は、酸素を吸着する隣接する金属部位への制限された水素の吸着のみを許し、Pdの100相および111相におけるような充分より多い量の水素が酸素に付着することを回避する。担持され相制御されたPd触媒が非常に高い選択性で過酸化水素を直接的に生成することが実験的に証明されている。反応器14中および0〜80℃の温度および500〜3,000psigの圧力の反応条件においてこの触媒を用いることにより、プロセスの第1工程は、ほぼ100%の選択性において過酸化水素中間体を生成する。
過酸化水素中間体を生成するために、12の反応媒質として水を用いることができるが、反応溶液混合物の少なくとも一部としての水分散性アルコールの使用により、著しい利点が生じることが予期せずして見出された。そのようなアルコールの使用は、第1の反応器14における過酸化水素形成の速度を著しく増大させ、単位触媒基準における過酸化水素生成反応器の生産性を上昇させる。アルコール類は先行技術における直接H22生成のための溶媒として用いられてきたが、生成速度における著しい利点は何ら報告されていなかった。アルコールまたはアルコール−水反応媒質と本発明の相制御された貴金属触媒を使用することの組合せが、相乗的効果を提供し、先行技術の方法によって開示されるものに比較して大きく改良された性能を与える。
第1工程の反応器14からの、流出物流15は、過酸化水素の水および/またはアルコール溶液と未反応ガスとの混合物である。図2に示されるように、第1段階および第2段階の反応器の間に、分離工程16を提供してもよい。一般的に、未反応ガスは16において除去され、そして適切な浄化の後にプロセスから放出される。あるいは、12における精製酸素供給の場合には、未反応ガスを18において再循環して第1の反応器14へと戻し、さらなる酸素を使用してもよい。未反応ガスの除去および可能性がある反応器14において再使用するための19における触媒回収を除いて、この選択的酸化方法の構成は、触媒反応段階14後の16におけるさらなる分離を必要としない。好ましくはないが、いくつかの場合において、17において第1の反応器の流出物から溶媒または水の一部を除去して、第2段階の反応器のための適当な過酸化水素供給濃度をもたらすことが望ましい場合がある。24において提供されるプロピレンのような選択された有機化学品原料との酸化反応のために、20の残存するアルコールおよび/または水の溶液を伴う過酸化水素中間体を、分離工程16から、22の第2の触媒反応段階へと通過させる。流れ20内の過酸化水素濃度は、好ましくは触媒反応器14からの流れ15内と同一である。
第2段階の反応器22において、過酸化水素中間体は、プロピレンのような有機化学品原料と反応して、プロピレンオキシドのような所望される粗有機生成物を発生させる。この第2反応は非触媒的であってもよいが、通常は不均一触媒(チタンシリカライトまたはそれに関連する触媒のようなゼオライト性触媒であり得る)に基づくか、あるいは均一触媒に基づくものである。24において提供される有機化学品原料に依存して、選択的酸化触媒の選択は変化し、および適当な酸化触媒は知られておりかつ先行技術に記載されている。第2の触媒反応器が固体の不均一触媒を包含する場合、固定床、流動床、スラリー床および当該技術において知られている他の種類のような種々の反応器の種類を用いてもよい。最適な反応器の選択は、物質移動、触媒回収費用、温度制御および触媒の寿命および費用を含むいくつかの要因に依存する。この第2の反応段階22において使用される溶媒は、過酸化水素中間体を作成するための第1の反応器14において用いられたものと同一であってもよく、あるいは異なってもよい。しかしながら、反応器14および22の両方において同一の溶媒すなわち反応媒質の使用が好ましく、それによって、2つの反応器間の16における所望されない分離工程を回避する。反応器22における適当な概略の反応条件は、0〜150℃の温度および15〜1,500psigの圧力であり、通常は10〜100℃の温度および50〜1,000psigの圧力が好ましい。好ましい反応条件の選択は、有機化学品原料の特性に依存する。
反応器22における選択的酸化反応の第2段階の後に、23の粗反応生成物を、必要に応じて26における1つまたは複数の分離および/または蒸留にかけて、精製された酸化された化学品生成物を発生させ、再循環のために25において未反応の供給材料または過酸化水素および27において溶媒を回収し、および水および他の所望されない副生成物を除去する。反応器段階14および22の両方において同一の溶媒の溶液を用い、好まれるように両反応器間においてほとんど分離しないあるいは全く分離しない場合、26において回収される溶媒は、27および27aにおいて再循環され、第1の反応器14へと戻される。それら溶媒が異なる場合、あるいは、第1の反応器14において溶媒が用いられない場合、第2段階の反応器22から26において回収される溶媒は、27bにおいて再循環され、第2段階の反応器22へと戻される。精製された酸化生成物は28において取り出され、および水を含む副生成物は29において除去される。
本発明の選択的酸化プロセスにおいて、第2段階の反応器22に対して広範な種類の選択される有機化学品原料を24において供給し、活性の担持され相制御された貴金属触媒13を用いる水素および酸素供給物から直接的に生成される22の過酸化水素中間体と反応させてもよく、そして過酸化水素中間体および24において供給される種々の有機化学品原料を選択的に酸化することが当該技術において知られている触媒を用いて、重要な所望される酸化された有機化学品生成物を生成する。
前述の図2の生成物分離/蒸留シーケンスは、より高い圧力においてより軽い生成物を最初に除去し、引き続いて、継続的により低い圧力においてより重い生成物の除去を行うという点において、一般的に好ましい。このスキームは、複数の蒸留塔のいずれものの底部における過度に高い温度を回避し、それによって、生成物の過度の分解を防止する。しかしながら、当業者が理解するであろうように、酸化生成物の生成および回収において他の有用なプロセススキームまたはシーケンスの使用もまた可能である。および図2によるこのプロセスシーケンスが本発明の範囲を限定することを意味しないことは理解される。
以下の実施例1および2は、本発明の方法のインサイチューモードの適用(実施例1)および本発明の方法の2段階酸化モードの適用(実施例2)を例示するために提供される。
(実施例1) インサイチューの過酸化水素酸化方法
攪拌機構を具えた反応器に対して、0.086グラム(g)のチタンシリカライト−1(TS−1)と、本出願人の特許文献3にしたがって製造され、0.7重量%のPdを含有する粉末化されたパラジウム(Pd)・オン・カーボンのナノ触媒0.23gと、50gのメタノールとを装填する。次に32gのプロピレンを用いて反応器を加圧し、1400psigの圧力(67032パスカル)および45℃の温度を有する制御された条件に上昇させる。液体供給物および固体触媒の混合物をかき回して、良好に混合されたスラリーを形成した。このスラリー中に、0.1モル/時間の水素および3.3モル/時間の酸素を連続的に供給する。それは、総ガス供給物を基準として3モル%水素の平均供給濃度である。この濃度は、水素/酸素混合物の引火下限よりも低く、したがって安全な組成である。
前述の条件下、Pd/Cナノ触媒上の水素および酸素の反応によりインサイチューで過酸化水素が生成される。未反応のガスは、所望される反応器圧力を維持する圧力制御バルブを通して反応器から連続的に抜き取られる。次に、得られる過酸化水素中間体は、TS−1上のプロピレンとの反応によってプロピレンオキシドへと転化される。4時間の反応期間の完了の後、反応器から84.5gの液体を抜き取り、4.7重量%のプロピレンオキシド、59重量%のメタノール、15.7重量%のプロピレンおよび1.5重量%の水からなることを見出す。同様に、少量の非選択性生成物(プロピレングリコール、プロピレングリコールのメチルエーテルおよびプロピレングリコールのオリゴマーを含む)も生成する。
総体的に、そのプロセスは、転化されたプロピレンのモル数を基準として90%の選択性において、プロピレンオキシドを生成する。インサイチューで発生する過酸化水素は、転化された水素のモル数を基準として95%の選択性で発生する。次に、過酸化水素は、転化された過酸化水素のモル数を基準として90%の選択性でプロピレンオキシドに転化される。プロピレンは10%の転化率で反応し、および水素は20%の転化率で反応する。
(実施例2) 2段階の過酸化水素酸化反応
攪拌機構を具えた反応器に対して、本出願人の特許文献3にしたがって製造され、0.7重量%のPdを含有する粉末化されたパラジウム(Pd)・オン・カーボンのナノ触媒0.23gを装填する。50gのメタノールを反応器に装填する。液体供給物および固体触媒をかき回して、良好に混合されたスラリーを形成する。このスラリー中に0.1モル/時間の水素および3.3モル/時間の酸素を連続的に供給する。それは、総ガス供給物を基準として3モル%水素の平均供給濃度である。この濃度は、水素/酸素混合物の引火下限よりも低く、したがって安全な組成である。次に、反応器を、1400psigの圧力(67032パスカル)および45℃の温度の条件に制御する。
前述の条件下、Pd/Cナノ触媒上の水素および酸素の反応により液体溶液中に過酸化水素が生成される。未反応のガスは、所望される反応器圧力を維持する圧力制御バルブを通して反応器から連続的に抜き取られる。4時間の反応期間の完了後、ガス供給を停止し、そして反応器から液体生成物を抜き取る。濾過によるPd/Cナノ触媒の除去後、液体溶液は、5重量%の過酸化水素を含有することが見出される。
この第1の反応段階において、反応器に供給される水素の20%が転化される。過酸化水素中間体は、Pd/Cナノ触媒上の触媒反応により、転化された水素のモル数を基準として95%の選択性において発生する。
第2の反応器内に、0.086gのチタンシリカライト−1(TS−1)触媒を、スラリーのような懸濁に適当である粉末化形態において提供する。第1の反応段階から得られるペルオキシド含有中間体液体溶液を、第2段階の反応の液体供給物として装填する。次に、16gのプロピレンを用いて第2の反応器を加圧する。反応器は、300psigの制御された圧力および45℃の温度に上昇する。これらの条件の下、TS−1触媒上で過酸化水素およびプロピレンが反応して、プロピレンオキシドを形成する。
4時間の反応期間の完了後、反応器から84.5gの液体を抜き取り、および4.7重量%のプロピレンオキシド、59%のメタノール、15.7重量%のプロピレンおよび1.5重量%の水で構成されることが見出される。
第2の段階の反応へ供給される総プロピレンの20%が転化される。第2段階の触媒反応によって、転化された過酸化水素のモル数を基準として90%および転化されたプロピレンのモル数を基準として90%の選択性において、プロピレンオキシドが発生する。
Figure 2006506217
本発明の酸化方法のインサイチューモードのブロック流れ図である。 本発明の2段階方法のブロック流れ図である。

Claims (22)

  1. インサイチューで生成される過酸化水素酸化剤による有機化学品の酸化方法であって、
    溶媒、水素および酸素反応剤および少なくとも1つの酸化可能な有機化学品を含む供給流を、担持された貴金属触媒のナノメートルサイズの結晶と接触する酸化条件下の容器中に導入する工程であって、前記担持された貴金属触媒のナノメートルサイズの結晶は前記容器内に包含され、かつ110および/または220タイプの結晶面を主として有する露出を含む貴金属結晶の面を有し、ここで前記水素および酸素は前記過酸化水素酸化剤へと実質的に添加され、および前記有機化学品は前記過酸化水素生成物と接触してインサイチューで酸化される工程と;
    該方法の生成物を分離し、および分離された酸化された有機化学品生成物、触媒、溶媒、未変換の有機化学品、水素および酸素を回収する工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  2. チタンシリカライト;テルル、ホウ素、ゲルマニウムおよびニオブの1つまたは複数を含有するチタンをベースとするゼオライト触媒;ゼオライトベータの構造と同形であるケイ素(Si)およびチタン(Ti)を含有する触媒;アルミノリン酸チタン(TAPO);クロムおよび鉄を組み込まれたアルミノリン酸シリカ(SAPO)、鉄で置換されたシリコタングステン酸塩、ゼオライトで被包されたピコリン酸バナジウムペルオキソ錯体;TiO2、MoO3、WO3および置換シリカキセロゲルを含む金属酸化物;亜鉛を含有するポリオキソメタレート、メチルトリオキソレニウム、金属ポルフィリン、モリブデン−バナジウム−リン酸塩化合物およびクロムを含有するヘテロポリタングステン酸からなる群から選択される有機化学品酸化触媒を含む第2の触媒をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 回収された触媒、溶媒、未変換の有機化学品、水素および酸素の1つまたは複数が、前記容器へと再循環されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記溶媒は、水、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類、エステル類、芳香族類、窒素含有化合物類およびそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項1の方法。
  5. 前記溶媒は、好ましくはアルコール類を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記酸素は、空気および酸素濃縮空気を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記容器に導入される水素の濃度を、5モル%未満の水素の引火限界未満に維持することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記容器に導入される水素の濃度を、5モル%より高く維持することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記貴金属触媒は、微粒子担体材料上に堆積されるパラジウム、白金、金、イリジウム、オスミウム、ロジウムまたはルテニウムおよびそれらの混合物を含み、0.01〜10重量%の貴金属を含有し、および20〜1500m2/gの全表面積を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記貴金属触媒はパラジウムと白金との混合物を含むことを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記酸化条件は、0〜100℃の温度および50〜3,000psigの圧力(2,394〜143,640パスカル)を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記酸化可能な有機化学品は、アルカン類、ハロアルケン類を含むアルケン類、オレフィン性不飽和アルコール類を含むアルコール類、脂環式ケトン類を含むカルボニル類、芳香族化学品、不飽和脂肪酸を含む不飽和カルボン酸類およびエステル類、糖類、置換芳香族類を含む芳香族化学品類、芳香族および脂肪族窒素化合物類、酸素および硫黄ヘテロ環類、アミノ化合物類、脂肪族スルフィド類、ヒドラゾ化合物類および不飽和ポリマー類からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 生成する酸化された生成物は、カルボニル類、カルボン酸類、アルコール類、有機スルホキシド類、窒素酸化物類、エポキシド類およびヒドロキシル化された芳香族類を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 直接的に生成される過酸化水素中間体を酸化剤として用いる有機化学品原料の選択的酸化のための2段階の方法であって、
    溶媒とともに、水素および酸素含有ガスを、酸化条件下の第1の特定の担持され相制御された貴金属触媒を包含する触媒反応器中へと供給し、過酸化水素中間体が形成される工程であって、前記触媒は、主として110および/または220タイプの結晶面を有する露出を含む貴金属結晶の面を有する貴金属触媒の担持された結晶のナノメートルサイズの粒子を含有する工程と;
    前記ヒドロベルオキシド中間体を分離および回収する工程と;
    反応混合物の1〜30重量%を構成するのに充分な量の前記過酸化水素中間体に加えて、有機化学品原料および溶媒を、酸化条件下の有機化学品酸化触媒を含む第2の触媒を包含する第2の触媒反応器中に導入し、そして前記化学品原料を酸化して、酸化された有機化学品生成物を与える工程と;
    前記第2の触媒および未使用の溶媒を、酸化された有機生成物から分離する工程と;
    前記方法から前記酸化された有機化学品生成物を回収する工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  15. 前記第1の触媒は、20〜1500m2/gの全表面積を有する微粒子担体材料;および前記微粒子担体上に制御可能に堆積された0.1〜10重量%の貴金属を含み、前記貴金属は、前記微粒子担体上の、それぞれ0.5〜100ナノメートル(nm)の大きさを有する微小結晶の広い分布を有し、および前記金属結晶上に規則正しい線状整列パターンにおいて露出される貴金属の原子を有して、少なくとも大部分の前記貴金属結晶は110および/または220の相露出を有し、前記貴金属は、単独または白金、金、イリジウム、オスミウム、ロジウムおよびルテニウムの1つまたは複数との組合せにおいて、パラジウムを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記第2の触媒は、チタンシリカライト、テルル、ホウ素、ゲルマニウムおよびニオブの1つまたは複数を含有するチタンをベースとするゼオライト触媒;ゼオライトベータの構造と同形であるケイ素(Si)およびチタン(Ti)を含有する触媒、アルミノリン酸チタン(TAPO)、クロムおよび鉄を組み込まれるアルミノリン酸シリカ(SAPO)、鉄で置換されるシリコタングステン酸塩、ゼオライトで被包されるピコリン酸バナジウムペルオキソ錯体、TiO2、MoO3、WO3および置換されたシリカキセロゲルを含む金属酸化物、亜鉛を含有するポリオキソメタレート、メチルトリオキソレニウム、金属ポルフィリン、モリブデン−バナジウム−リン酸塩化合物およびクロムを含有するヘテロポリタングステン酸塩からなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 前記有機化学品は、アルカン類、ハロアルケン類を含むアルケン類、オレフィン性不飽和アルコール類を含むアルコール類、脂環式ケトン類を含むカルボニル類、芳香族化学品、不飽和脂肪酸を含む不飽和カルボン酸類およびエステル類、糖類、置換芳香族類を含む芳香族化学品、芳香族および脂肪族窒素化合物類、酸素および硫黄ヘテロ環類、アミノ化合物類、脂肪族スルフィド類、ヒドラゾ化合物類および不飽和ポリマー類からなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 前記生成される酸化された有機化学品生成物は、カルボニル類、カルボン酸類、アルコール類、有機スルホキシド類、窒素酸化物類、エポキシド類、およびヒドロキシル化された芳香族類を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 前記第1反応器の酸化条件は、0〜100℃の温度および300〜3,000psigの圧力(14,364〜143,640パスカル)を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  20. 前記第2反応器の酸化条件は、0〜150℃の温度および15〜1,500psigの圧力(718〜71,820パスカル)を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  21. 前記溶媒は、水、アルコール類、ケトン類、アルデヒド類、エステル類、芳香族類、窒素含有化合物およびそれらの混合物を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  22. 前記過酸化水素中間体の分離を溶媒の除去によって実施し、それによって濃縮された過酸化水素中間体供給流を回収し、そして第2段階の反応器へと通すことを特徴とする請求項14に記載の方法。
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