JP2006353047A - 電源システム - Google Patents

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Mitsuhiro Matsuo
光洋 松尾
Koji Yoshida
幸司 吉田
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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【課題】本発明は、スイッチング素子で発生するスイッチング損失の低減を目的とする。
【解決手段】そして、この目的を達成するために本発明は、第1のスイッチング素子に並列に接続した第1のダイオード及び第1のコンデンサの接続点に一端を接続した第2のインダクタンス素子と、この第2のインダクタンス素子の他端に第1の電流端子を接続した第2のスイッチング素子と、この第2のスイッチング素子の第2の電流端子にアノードを接続すると共に前記第2のインダクタンス素子の一端にカソードを接続した第2のダイオードとを備えた構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車のモーター駆動電源やプラズマディスプレイ等の各種電気機器に用いられる電源システムに関するものである。
従来この種の電源システムは、図5に示されるように、直流電源に接続したインダクタンス素子1の一端にスイッチング素子2を接続し、このスイッチング素子2に並列にダイオード3と平滑コンデンサ4からなる直列体を接続し、このダイオード3とコンデンサ4との接点にインダクタンス素子5とダイオード6からなる直列体を接続し、このインダクタンス素子5とダイオード6からなる直列体に平滑コンデンサ7を接続していた。
このようにして、例えば200Vの直流電源を用いて、平滑コンデンサ7に接続した500Vのモーターを駆動させていた。
なお、この出願に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平7−95766号公報
このような従来の電源システムはスイッチング素子2のオンからオフへの切り替え時において、スイッチング素子2で発生するスイッチング損失が問題となっていた。
すなわち、上記従来の構成において、まずスイッチング素子2のオン時には、入力電圧Viに起因する電流がインダクタンス素子1及びスイッチング素子2に流れることにより、インダクタンス素子1に磁束エネルギーが蓄えられる。
次に、スイッチング素子2がオフすると、このインダクタンス素子1に蓄えられた磁束エネルギーは容量の小さなコンデンサと等価になったスイッチング素子2及びコンデンサ4に蓄えられ、スイッチング素子2及びコンデンサ4の電圧が出力電圧Voを超えたとき、そのエネルギーはインダクタンス素子5、ダイオード6を介して平滑コンデンサ7に充電される。
その後、もう一度スイッチング素子2がオンになると、先ほどと同様にインダクタンス素子1には磁束エネルギーが蓄えられ、一方平滑コンデンサ7のエネルギーは、接続された負荷(図示せず)などにより消費される。そして、この時、平滑コンデンサ4は出力電圧Voの値を保ち続けている。
次に、スイッチング素子2がオフすると、平滑コンデンサ4は出力電圧Voの値を保ち続けているため、インダクタンス素子1から流れる電流は全て、容量の小さなコンデンサと等価になったスイッチング素子2に供給される。この時に、スイッチング素子2で発生するサージ電圧は、スイッチング素子2に流れる電流量に比例するため、平滑コンデンサ4が空の状態のときに比べてサージ電圧が大きくなる上に、スイッチング素子2に流れる電流自体が大きいため、大きなスイッチング損失を発生させていた。
そこで本発明は、スイッチング素子で発生するスイッチング損失の低減を目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、第1のスイッチング素子に並列に接続した第1のダイオード及び第1の平滑コンデンサの接続点に一端を接続した第2のインダクタンス素子と、この第2のインダクタンス素子の他端に第1の電流端子を接続した第2のスイッチング素子と、この第2のスイッチング素子の第2の電流端子にアノードを接続すると共に前記第2のインダクタンス素子の一端にカソードを接続した第2のダイオードとを備えた構成としている。
本発明の電源システムは、第1のスイッチング素子をオンにした後に、第2のスイッチング素子をオンにすることによって、第1の平滑コンデンサに蓄えられたエネルギーを、第2のインダクタンス素子、第2のスイッチング素子、第2のダイオードで循環させて、第2のインダクタンス素子にそのエネルギーを磁束エネルギーとして吸収させるため、第1のスイッチング素子のオン時間を一定以上とれば第1の平滑コンデンサのエネルギーを全て第2のインダクタンス素子に移すことができる。そうすることにより、次に第1のスイッチング素子をオフしたときに、インダクタンス素子から流れる電流全てが、コンデンサと等価になった第1のスイッチング素子に供給されるのではなく、第1のスイッチング素子及び第1の平滑コンデンサに分流して供給されるため、第1のスイッチング素子に大電流が流れることがなく、また第1のスイッチング素子で発生するサージ電圧を低減でき、スイッチング損失を低減することができるのである。
(実施の形態1)
以下、本実施形態における電源システムについて図面を参照しながら説明する。
本実施形態における電源システムの回路図1において、200Vのバッテリー等である直流電源8の正極には入力端子26を介してインダクタンス素子9の一端を接続し、このインダクタンス素子9の他端にはスイッチング素子10の第1の電流端子及びダイオード11のアノードを接続し、ダイオード11のカソードには平滑コンデンサ12の一端を接続し、平滑コンデンサ12の他端にはスイッチング素子10の第2の電流端子を接続するとともに直流電源8の陰極を入力端子27を介して接続している。そして、ダイオード11と平滑コンデンサ12の接続点にはそのダイオード13のカソードを接続するとともに、インダクタンス素子14の一端を接続している。そして、インダクタンス素子14の他端及びダイオード13のアノードにはスイッチング素子15を接続し、これらダイオード13、インダクタンス素子14、スイッチング素子15で1つの閉回路を形成している。そして、インダクタンス素子14の他端にはダイオード16のアノードを接続し、ダイオード16のカソードには平滑コンデンサ17及びダイオード18のカソードを接続し、このダイオード18のアノードはインダクタンス素子9の他端に接続している。そして、平滑コンデンサ17には出力端子28、29を介して500Vで駆動するモーター等の負荷19を並列に接続しており、平滑コンデンサ17の両端電圧を検知したPWM制御回路20がスイッチ駆動部21を介してスイッチング素子10のオン・オフを制御し、スイッチ駆動部22を介してスイッチング素子15のオン・オフを制御している。
ここで、PWM制御回路20は、平滑コンデンサ17の両端電圧があらかじめ設定された所定の電位よりも低下すればスイッチング素子10のオン時間を高くし、逆に平滑コンデンサ17の両端電圧が所定の電位よりも高くなればスイッチング素子10及びスイッチング素子15のオン時間を低くすることにより、平滑コンデンサ17の両端電圧を安定化させている。
ここで、スイッチ駆動部21、22には、トランジスタ、MOSFET、専用IC、ホトカプラなどを用いることができるが、入力信号と同一の出力を得ることができるトランジスタを用いるのが、簡単な回路設計ができるため望ましい。
また、スイッチング素子10、15には、パワートランジスタやパワーMOSFET、IGBTなどの半導体を用いることができるが、600V以上の耐圧が求められる場合はIGBTを、600V以下の耐圧が求められる場合はパワーMOSFETを用いると内部損失が少なく望ましい。
それでは、本実施の形態における電源システムの動作について図2を用いて説明する。ここで、S1はスイッチング素子10のゲート駆動信号、S2はスイッチング素子15のゲート駆動信号、Iqはスイッチング素子10に流れる電流、Vds1はスイッチング素子10の両端電圧、Vds2はスイッチング素子15の両端電圧、Vncは平滑コンデンサ12の両端電圧、IL2はインダクタンス素子14に流れる電流を示している。
まず、初期状態(t0以前)では、S1、S2は共にオフとなっており、Vds1、Vds2、Vncはそれぞれ平滑コンデンサ17の両端電圧、即ち出力電圧Voに等しい状態にある。
次に、t0においてPWM制御回路20による制御により、スイッチ駆動部21を介してスイッチング素子10のゲート端子にオン信号S1が供給されると、スイッチング素子10がターンオンする。この時、直流電源8、インダクタンス素子9、スイッチング素子10により閉ループが形成される。このスイッチング素子10がターンオンすることにより、電流Iqが発生し、この間、インダクタンス素子9には電流の流入に伴い磁束エネルギーが蓄積されている。
その後、t1においてPWM制御回路20による制御により、スイッチ駆動部22を介してスイッチング素子15のゲート端子にオン信号S2が供給され、スイッチング素子15がターンオンすると、スイッチング素子15の両端電圧Vds2が急速に低下する。この時、平滑コンデンサ12に蓄積された電荷(エネルギー)は、ダイオード13、インダクタンス素子14、スイッチング素子15の閉回路へと移動する。そのため、平滑コンデンサ12の両端電圧Vncは低下し、インダクタンス素子14を流れる電流IL2は増加する。
このVncが完全に立下がるのに要する時間tfは、インダクタンス素子14と平滑コンデンサ12による共振周波数の4分の1となる。スイッチング素子15のオン時間をtf以上に設定すれば、平滑コンデンサ12のエネルギーの全てをインダクタンス素子14へ移すことができる。
次に、t2において、Vncがゼロになると、平滑コンデンサ12に蓄えられていた電荷(エネルギー)は全て、インダクタンス素子14、スイッチング素子15、ダイオード13の閉回路を循環する電流となっており、この電流によりインダクタンス素子14に磁束エネルギーが蓄えられる。
その後、t3において、PWM制御回路20による制御により、スイッチング素子15をターンオフすると、インダクタンス素子14に蓄積された磁束エネルギーがダイオード16を導通し、その磁束エネルギーは平滑コンデンサ17の一端に回生される。この時、ダイオード16は導通状態であるため、スイッチング素子15の両端電圧Vds2は平滑コンデンサ17の両端電圧まで上昇する。そして、インダクタンス素子14の磁束エネルギーが平滑コンデンサ17の一端に回生されるに従って、インダクタンス素子14に流れる電流IL2は減少していく。
次に、t4においてインダクタンス素子14に蓄積された磁束エネルギーがゼロとなり、IL2がゼロになると、ダイオード16がオフするため、第2のスイッチング素子の両端電圧Vds2は0[V]に低下して、時刻t5に至るまで、その状態が継続される。
その後t5において、スイッチング素子10をターンオフさせると、電流Iqは、スイッチング素子10の出力容量Cossと分流回路を構成する平滑コンデンサ12との2つの経路に分流される。コンデンサ12のエネルギーは、t2において全てインダクタンス素子14へ移動しているため、Vncは0となっており、スイッチング素子10を充電する電流Iq-offは(数1)のようになり、
Figure 2006353047
コンデンサ12の容量C12の大きさに従い、スイッチング素子10に流れる電流量を減らすことができる。
このような構成により、電流に比例して大きくなるサージ電圧を低減することができ、さらに、電流量自体が少なくなっているため、電流と電圧の積によって求まるスイッチング損失を図3に示すごとく大幅に低減することができる。このようにしてスイッチング損失の少ない昇圧コンバータを構成することができる。
また、スイッチング損失を削減することにより、その発熱量が減少するため、放熱フィンなどを小型にでき、装置全体を小型にすることができるものである。
なお、直流電源8の代わりに、図4に示すごとく交流電源23に整流ブリッジダイオード24を接続したものを用い、PWM制御回路20が入力電流を検出するための電流検出抵抗25を整流ブリッジダイオード24とスイッチング素子10の第2の電流端子との間に設けることで、力率改善コンバータを構成することも可能である。
本発明の電源システムは、スイッチング素子で発生するスイッチング損失が少ないという効果を有し、自動車のバッテリー駆動電源やプラズマディスプレイ等の各種電気機器の電源等において有用である。
本発明の実施の形態1における電源システムの回路図 本発明の実施の形態1における電源システムの動作波形図 本発明の実施の形態1における電源システムのスイッチング損失を示す図 本発明の実施の形態1における電源システムの回路図 従来の電源システムの図
符号の説明
9、14 インダクタンス素子
10、15 スイッチング素子
11、13、16、18 ダイオード
12、17 平滑コンデンサ
20 PWM制御回路
26、27 入力端子
28、29 出力端子

Claims (3)

  1. 入力端子と、この入力端子に一端を接続した第1のインダクタンス素子と、この第1のインダクタンス素子の他端に第1の電流端子を接続した第1のスイッチング素子と、前記第1のインダクタンス素子の他端にアノードを接続した第1のダイオードと、この第1のダイオードのカソードに一端を接続すると共に前記第1のスイッチング素子の第2の電流端子に他端を接続した第1の平滑コンデンサと、前記第1のダイオードのカソードにカソードを接続した第2のダイオードと、この第2のダイオードのカソードに一端を接続した第2のインダクタンス素子と、この第2のインダクタンス素子の他端に第1の電流端子を接続すると共に前記第2のダイオードのアノードに第2の電流端子を接続した第2のスイッチング素子と、この第2のスイッチング素子の第1の電流端子にアノードを接続した第3のダイオードと、この第3のダイオードのカソードにカソードを接続すると共に前記第1のインダクタンス素子の他端にアノードを接続した第4のダイオードと、前記第3のダイオードのカソードに一端を接続した第2の平滑コンデンサと、この第2の平滑コンデンサに接続した出力端子とを備えた電源システム。
  2. 第2の平滑コンデンサの両端電圧またはこの第2の平滑コンデンサの両端電圧によって変動する電圧を検出すると共に前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子のオン・オフを制御する制御回路を有する請求項1に記載の電源システム。
  3. 第1のスイッチング素子がオフの時には常に第2のスイッチング素子をオフにする請求項1に記載の電源システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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