JP2006353006A - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
電力変換装置において、異常負荷に対しても装置保護が可能な技術の提供。
【解決手段】
逆変換部からの出力電流を検出し、該検出結果に基づき該出力電流の過大状態を判別し、該判別結果に基づき、該過大状態に対応してスイッチング素子を制御し、該出力電流をその過大状態に対応した条件で遮断する構成とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電力変換装置に係り、特に、出力電流が過大となったときにこれを遮断し装置を保護する技術に関する。
従来の小中容量のインバータ(電力変換装置)では、機械的負荷の増大に起因する過電流が流れた場合の保護(以下、過電流保護という)と、インバータ出力端子間の短絡に起因する短絡電流に対する保護(以下、短絡電流保護という)が行われている。過電流保護は、定格電流の約200%以上の電流が約500×10−6s継続して流れた場合に動作するようになっており、短絡電流保護は、定格電流の約500%以上の電流が流れた場合に瞬時に動作するようになっている。
本発明に関連した従来技術であって特許文献に記載された技術としては、特開平11−206138号公報(特許文献1)に記載されたものがある。該公報には、出力側変圧器を設けることなく、電力変換装置の保護を行えるようにするために、電力変換装置の出力電流を検出し、該検出電流が、120%基準電流値を超え、さらに所定時間T1経過後に200%基準電流値を超えた場合、電力変換器を停止し、該検出電流が、120%基準電流値を超え、さらに所定時間T1以内に200%基準電流値を超えた場合、サイリスタ短絡器を動作させるとする構成が記載されている。
特開平11−206138号公報
上記従来のインバータ(電力変換装置)の保護技術では、例えば過大なノイズによりインバータの上下アームのスイッチング素子のゲート信号が瞬時に同時オンの状態となり、電流値が約300%、継続時間が約100×10−6s(以下、中間過電流という)となった場合などには保護不可能となる可能性がある。特に、電動機等の電力変換装置の負荷が大容量化されるため、電動機軸等負荷軸拘束状態での駆動開始、負荷急変、高速運転中の電動機軸の拘束等に起因したこの中間過電流の発生が予測される。
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、電力変換装置において、中間過電流に対しても装置保護が可能なようにすることである。
上記課題点を解決するために、本発明では、電力変換装置として、逆変換部からの出力電流または逆変換部のスイッチング素子の電圧に基づき、該出力電流の過大状態を判別し、該判別結果に基づき、該過大状態に対応してスイッチング素子の電流遮断状態を制御し、該出力電流をその過大状態に対応した条件で遮断する構成とする。例えば、中間過電流が流れる負荷時(以下、異常負荷時という)は、短絡時と同様、スイッチング素子の電流遮断状態を、過負荷時よりも遮断時間の長いソフト遮断の状態にする。
本願発明によれば、電力変換装置において、短絡電流レベルに達しない出力電流レベルにおける遮断制御が可能となり、このため、短絡電流レベルまで電流が増大してしまうことを抑え、装置の信頼性を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1〜図5は、本発明の実施例の説明図である。図1は、本発明の実施例としての3相方式の電力変換装置の構成例図、図2は、図1の電力変換装置の制御部の構成例図、図3は、過負荷時における図1の電力変換装置の波形例を示す図、図4は、異常負荷時における図1の電力変換装置の波形例を示す図、図5は、短絡時における図1の電力変換装置の波形例を示す図である。
図1において、50は電源、80は電源スイッチ、60は、交流電力を直流電力に変換する順変換部としてのコンバータ部、70は、コンバータ部60からの直流電力を平滑する平滑コンデンサ、20は、直流電力を交流電力に変換する逆変換部、202a、202b、202c、202d、202e、202fはそれぞれスイッチング素子、201a、201b、201c、201d、201e、201fはそれぞれ、各スイッチング素子を駆動する駆動回路、2021a、2021b、2021c、2021d、2021e、2021fはそれぞれ、各スイッチング素子202a、202b、202c、202d、202e、202fを形成するIGBT、2022a、2022b、2022c、2022d、2022e、2022fはそれぞれ、各スイッチング素子202a、202b、202c、202d、202e、202fを形成するフライホイールダイオード、30は、負荷としての電動機、10は制御部、I01、I02、I03はそれぞれ、逆変換部20から出力される出力電流(以下、I01をU相出力電流、I02をV相出力電流、I03をW相出力電流という)、40は、逆変換部20からの出力電流を検出する電流検出部、40aは、U相出力電流I01を検出する電流検出部、40bは、V相出力電流I02を検出する電流検出部、40cは、W相出力電流I03を検出する電流検出部である。なお、本図のように3相3線式配線では、I01、I02、I03のベクトル和がゼロとなり、2相分の電流から残る1相分の電流を求めることができるため、1相分の電流検出部を省略することも可能である。
図1の電力変換装置はPWM方式であり、制御部10は、逆変換部20の出力電圧、出力電流、出力周波数などを演算し、演算結果に応じたPWM信号を各駆動回路201a、201b、201c、201d、201e、201fに供給する。駆動回路201a、201b、201c、201d、201e、201fはそれぞれ、制御部10側から入力されるPWM信号に基づきIGBT2021a、2021b、2021c、2021d、2021e、2021fのそれぞれを駆動することで、各スイッチング素子を駆動する。スイッチング素子202aとそれを駆動する駆動回路201a、スイッチング素子202cとそれを駆動する駆動回路201c、スイッチング素子202eとそれを駆動する駆動回路201eの各組合わせ(スイッチング素子と駆動回路の組合わせ)は、それぞれが逆変換部20の各上アームを形成し、スイッチング素子202bとそれを駆動する駆動回路201b、スイッチング素子202dとそれを駆動する駆動回路201d、スイッチング素子202fとそれを駆動する駆動回路201fの各組合わせ(スイッチング素子と駆動回路の組合わせ)は、それぞれが逆変換部20の各下アームを形成する。スイッチング素子202aとそれを駆動する駆動回路201aから成る上アームと、スイッチング素子202bとそれを駆動する駆動回路201bとから成る下アームとの両アームによってはU相の出力が形成され、スイッチング素子202cとそれを駆動する駆動回路201cから成る上アームと、スイッチング素子202dとそれを駆動する駆動回路201dとから成る下アームとの両アームによってはV相の出力が形成され、スイッチング素子202eとそれを駆動する駆動回路201eから成る上アームと、スイッチング素子202fとそれを駆動する駆動回路201fとから成る下アームとの両アームによってはW相の出力が形成される。
制御部10は、電流検出部40によるU相出力電流I01、V相出力電流I02、W相出力電流I03の検出結果またはスイッチング素子のIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧に基づき該出力電流の過大状態を判別する判別手段(図示なし)と、該判別した過大状態に対応した制御信号を形成して出力する制御信号形成手段(図示なし)とを備え、該制御信号により、駆動回路を介して、出力電流の過大状態に対応してスイッチング素子のIGBTのゲート電圧を制御し電流遮断状態を制御するようになっている。これにより、逆変換部20からの出力電流I(U相出力電流I01、V相出力電流I02、W相出力電流I03を総称して出力電流Iというものとする)が過大となったとき、該出力電流Iをその過大状態に対応した条件で遮断する。上記判別手段(図示なし)は、電流検出部40による出力電流Iの電流検出結果から、過負荷時(電動機30の回転負荷が単に定格値を超えて増大した場合)または異常負荷時(例えば、電動機30がブレーキ状態など外部から拘束を受けた状態で回転しようとする場合や予想以上の外乱(ノイズ)などにより電力変換装置に誤動作が発生した場合など、回転負荷が定格値を超えた異常負荷となった場合)の上記出力電流Iの過大状態を、該出力電流Iの電流値及び該電流値の継続時間から判別し、また、該判別手段は、スイッチング素子のIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧から、短絡時の該出力電流Iの過大状態を、該出力電流Iの電流値及び該電流値の継続時間から判別する。異常負荷時の電流値は、過負荷時の電流値と短絡時の電流値との間の値として判別する。また、制御信号形成手段(図示なし)は、上記判別結果に従い、過負荷時は、スイッチング素子を通常の電流遮断状態にして出力電流Iの遮断(通常遮断)を行うための制御信号を形成し、異常負荷時または短絡時は、該スイッチング素子の電流遮断状態を、過負荷時よりも遮断時間を長くしたソフト遮断(時間をかけて緩やかに出力電流を遮断すること)を行うための制御信号を形成する。
上記構成において、電源50からの交流電力は、電源スイッチ80がON状態のときコンバータ部60に供給され、コンバータ部60で直流電力に変換される。該直流電力は平滑コンデンサで平滑化され、逆変換部20に入力される。逆変換部20では、制御部10から入力されるPWM信号に基づき、各駆動回路によって各スイッチング素子(各IGBT)が駆動され、上下両アームの組合わせによってU、V、Wの各相の出力が形成され、電動機30側に向けて出力される。電流検出部40は、このときの出力電流を検出する。制御部10は、該出力電流検出結果またはスイッチング素子のIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧に基づき該出力電流の過大状態を判別し、該判別結果により制御信号を形成し、該制御信号により、駆動回路を介して、該出力電流の過大状態すなわち過負荷状態、異常負荷状態または短絡状態に対応してスイッチング素子のIGBTのゲート電圧を制御し、遮断状態を変えて該出力電流を遮断させる。
なお、以下の説明中で用いる上記図1の構成要素には、図1の場合と同じ符号を付して用いるとする。
図2は、図1の電力変換装置の制御部10の構成例図である。
図2において、101は、電流検出部40による出力電流Iの検出結果に基づき、過負荷時及び異常負荷時における該出力電流Iの過大状態を判別する判別手段としての過電流判別部、102は、過電流判別部101での判別結果に基づき、スイッチング素子のIGBTに短時間の通常の電流遮断を行わせるための制御信号を形成し出力する制御信号形成手段としての通常遮断用制御信号形成部、103は、逆変換部20内のスイッチング素子のIGBTへのゲート信号のON、OFFを行うゲート信号始動停止切替部、104は、逆変換部20内のスイッチング素子のIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCEに基づき、短絡時にける該逆変換部20の出力電流の過大状態を判別する判別手段としての短絡電流判別部、105は、過電流判別部101での出力電流Iの過大状態の判別結果または短絡電流判別部104での判別結果に基づき、スイッチング素子のIGBTに上記通常の電流遮断よりも時間をかけた緩やかなな電流遮断を行わせるための制御信号を形成し出力する制御信号形成手段としてのソフト遮断用制御信号形成部、106は、PWM信号を発生するPWM信号発生部、201は、逆変換部20を形成する駆動回路(駆動回路201a、201b、201c、201d、201e、201fを総称して駆動回路201という)、202は、逆変換部20を形成するスイッチング素子(スイッチング素子202a、202b、202c、202d、202e、202fを総称してスイッチング素子202という)、2021は、スイッチング素子を形成するIGBT(IGBT2021a、2021b、2021c、2021d、2021e、2021fを総称してIGBT2021という)、2022は、スイッチング素子を形成するフライホイールダイオード(フライホイールダイオード2022a、2022b、2022c、2022d、2022e、2022fを総称してフライホイールダイオード2022という)である。
上記構成において、判別手段としての過電流判別部101は、電流検出部40の出力すなわち、逆変換部20からの出力電流Iの検出結果としての電流検出信号が入力され、該電流検出信号に基づき、該出力電流Iの過大状態をその電流値とその継続時間とから判別する。過電流判別部101において、電流検出信号に基づく出力電流Iの過大状態の判別で、例えば、電力変換装置としての定格電流値の約150%に相当する値の電流が約500×10−6s以上の時間継続して逆変換部20から出力されたと判別される場合には、該過大電流は過負荷すなわち電動機30の回転負荷が単に定格値を超えて増大したことに起因するものであるとし、出力電流Iの過大状態は「レベル1」であるとする内容の判別結果信号を出力する。通常遮断用制御信号形成部102は、該判別結果信号を受け、スイッチング素子202のIGBT2021に短時間の通常の電流遮断を行わせるための制御信号を形成して出力する。ゲート信号始動停止切替部103は、通常遮断用制御信号形成部102からの該制御信号により作動してIGBTへのゲート信号をOFFし、逆変換部20からの出力電流Iを通常の短時間で遮断する。
一方、過電流判別部101において、電流検出信号に基づく出力電流Iの過大状態の判別で、例えば、電力変換装置の定格電流値の約300%に相当する値の電流が約100×10−6s以上の時間継続して逆変換部20から出力されたと判別される場合には、該過大電流は、異常負荷例えば電動機30がブレーキ状態など外部から拘束を受けた状態下で回転しようとする場合など電動機30の回転負荷が定格値を超えた異常負荷となったことに起因するものであるとし、出力電流Iの過大状態は「レベル2」であるとする内容の判別結果信号を出力する。ソフト遮断用制御信号形成部105は、該判別結果信号を受け、スイッチング素子202のIGBT2021に上記通常の電流遮断のときよりも長い時間をかけた緩やか(ソフト)な電流遮断を行わせるための制御信号を形成し出力する。駆動回路201は、ソフト遮断用制御信号形成部105からの該制御信号により、IGBTのゲート電圧を制御し、逆変換部20からの出力電流Iを、上記過負荷の場合の通常の電流遮断のときよりも長い時間をかけて緩やか(ソフト)に遮断する。
さらに、短絡電流判別部104において、スイッチング素子202のIGBT2021のコレクタ・エミッタ間電圧VCEに基づく出力電流Iの過大状態の判別で、例えば、IGBT2021の定格電流値の約250%に相当する値の電流が瞬間的にでも逆変換部20から出力されたと判別される場合には、該過大電流は、短絡が発生したことに起因するものであるとし、出力電流Iの過大状態は「レベル3」であるとする内容の判別結果信号を出力する。ソフト遮断用制御信号形成部105は、該判別結果信号を受け、上記異常負荷の場合と同様、スイッチング素子202のIGBT2021に上記過負荷時における通常の電流遮断よりも長い時間をかけた緩やか(ソフト)な電流遮断を行わせるための制御信号を形成し出力する。駆動回路201は、ソフト遮断用制御信号形成部105からの該制御信号により、IGBTのゲート電圧VGEを制御し、逆変換部20からの出力電流Iを、上記異常負荷の場合と同様、上記過負荷の場合の通常の電流遮断のときよりも長い時間をかけて緩やか(ソフト)に遮断する。上記IGBT2021の定格電流値の約250%相当の電流値は、電力変換装置の定格電流値の約300%相当の電流値よりも大幅に大きい。
図3は、上記過負荷時における図1の電力変換装置の波形例を示す図である。図3(a)はIGBTのゲート電圧VGE、同(b)は逆変換部20からの出力電流I、同(c)は、IGBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCEである。
図3において、Tは搬送波周期、I0aは、電動機30の過負荷に起因する逆変換部20からの出力電流Iの過大状態を判別する電流値(以下、過負荷電流判別電流値という)、tは、同出力電流Iの増大が開始される時点、tは、同出力電流Iが過負荷電流判別電流値I0aに達する時点、tは、IGBTにおいてゲート信号としてのゲート電圧VGEがOFF状態(マイナス状態)とされ、コレクタ電流Iが遮断される時点、Tは、出力電流Iが過負荷電流判別電流値I0aに達した後、該過負荷電流判別電流値I0aに等しい電流値または該過負荷電流判別電流値I0aを超える電流値が継続する時間すなわち時点tから時点tまでの時間(以下、継続時間という)、VCESaは、コレクタ電流Iが遮断されるときのIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧である。
本図3の例の場合は、例えば、過負荷電流判別電流値I0aを、電力変換装置としての定格電流値の約150%に相当する値とし、該過負荷電流判別電流値I0aまたはこれを超える出力電流Iが、約500×10−6s以上の継続時間Tで流れたときは、制御部10は、該出力電流Iの該過大状態が電動機30の過負荷に起因するものと判別し、コレクタ電流Iを遮断することで該出力電流Iの遮断を行う。上記のように、過負荷電流判別電流値I0aを、例えば、電力変換装置の定格電流値の約150%相当に設定し、逆変換部20からの出力電流Iの過大状態を判別し該判別結果に対応して遮断動作を行わせることで、逆変換部20からの出力電流I、IGBTのコレクタ電流I及び電流遮断時のIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCESaを、電力変換装置の許容範囲内にすることができ、安全動作領域内での安定動作が確保される。この場合の遮断動作は、時点tでコレクタ電流Iが瞬時的に遮断される通常の短時間の遮断動作である。電力変換装置の定格電流値の約150%相当の電流値は、例えば電力変換装置の定格電流値を800A(実行値)とするとき、約1,700Aとなる。
図4は、異常負荷時における図1の電力変換装置の波形例を示す図である。図4(a)はIGBTのゲート電圧VGE、同(b)は逆変換部20からの出力電流I、同(c)は、IGBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCEである。
図4において、Tは搬送波周期、I0bは、電動機30の異常過負荷に起因する逆変換部20からの出力電流Iの過大状態を判別する電流値(以下、異常負荷電流判別電流値という)、tは、同出力電流Iの増大が開始される時点、tは、同出力電流Iが異常負荷電流判別電流値I0bに達する時点、tは、同出力電流Iが異常負荷電流判別電流値I0b以上となり所定の継続時間T後、ゲート電圧VGEがOFF状態へ動作開始する時点、tは、IGBTにおいてゲート電圧VGEがOFF状態(マイナス状態)になり、コレクタ電流Iが完全に遮断される時点、VCESbは、コレクタ電流Iが遮断されるときのIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧である。
本図4の例の場合は、例えば、異常負荷電流判別電流値I0bを、電力変換装置としての定格電流値の約300%に相当する値とし、該異常負荷電流判別電流値I0bまたはこれを超える出力電流Iが、約100×10−6s以上の継続時間Tで流れたときは、制御部10は、該出力電流Iのかかる過大状態を電動機30の異常負荷に起因するものと判別し、コレクタ電流Iを遮断することで該出力電流Iの遮断を行う。上記のように、異常負荷電流判別電流値I0bを、例えば、電力変換装置の定格電流値の約300%相当に設定し、逆変換部20からの出力電流Iの過大状態を判別し該判別結果に対応して遮断動作を行わせることで、逆変換部20からの出力電流I、IGBTのコレクタ電流I及び電流遮断時のIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCESbを、電力変換装置の許容範囲内にすることができ、安全動作領域内での安定動作が確保される。この場合の遮断動作は、コレクタ電流Iが緩やかに減少され、時点tでゼロまたはこれに近い値となるようにされるソフトな遮断動作である。電力変換装置の定格電流値の約300%相当の電流値は、例えば電力変換装置の定格電流値を800A(実行値)とするとき、約3,400Aとなる。
図5は、短絡時における図1の電力変換装置の波形例を示す図である。図5(a)はIGBTのゲート電圧VGE、同(b)はIGBTのコレクタ電流I、同(c)は、IGBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCEである。
図5において、ICcは、短絡に起因するIGBTのコレクタ電流Iの過大状態を判別する電流値(以下、短絡電流判別電流値という)、tは、短絡によるコレクタ電流Iの増大が開始される時点、tは、同コレクタ電流Iが短絡負荷電流判別電流値ICcに達する時点、tは、ゲート電圧VGEのOFF動作が開始された後、コレクタ電流Iの遮断動作が開始される時点、tは、IGBTにおいてゲート電圧VGEがOFF状態(マイナス状態)とされ、コレクタ電流Iが遮断終了する時点、VCEScは、コレクタ電流Iが遮断されるときのIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧である。
本図5の例の場合は、例えば、短絡電流判別電流値ICcを、IGBTの定格電流値の約250%に相当する値とし、該短絡電流判別電流値ICcまたはこれを超えるコレクタ電流Iが瞬時的にでも流れたときは、逆変換部20からの出力電流Iとして、IGBTの定格電流値の約250%に相当する値の電流が逆変換部20から出力されたことになり、制御部10は、該出力電流Iのかかる過大状態を装置内の短絡または電動機30に接続する電線の相間短絡または電動機30の内部の相間短絡などに起因するものと判別し、コレクタ電流Iを遮断することで該出力電流Iの遮断を行う。上記のように、短絡電流判別電流値ICcを、例えば、IGBTの定格電流値の約250%相当に設定し、逆変換部20からの出力電流Iの過大状態を判別し該判別結果に対応して遮断動作を行わせることで、逆変換部20からの出力電流I及び電流遮断時のIGBTのコレクタ・エミッタ間電圧VCEScを、電力変換装置の許容範囲内にすることができ、安全動作領域内での安定動作が確保される。この場合の遮断動作は、上記異常負荷時と同様、コレクタ電流Iが緩やかに減少され、時点tでゼロまたはこれに近い値となるようにされるソフトな遮断動作である。IGBTの定格電流値の約250%相当の電流値は、例えばIGBTの定格電流値を2,400A(直流値)とするとき、約6,000Aとなる。
なお、上記実施例では、PWM方式で3相式の電力変換装置につき説明したが、これに限定されず、他の方式、相数のものであってもよい。また、スイッチング素子にはIGBTを用いるとしたが、これにも限定されず、例えばMOS−FETなどを用いてもよい。
本発明の実施例としての電力変換装置の構成例図である。 図1の電力変換装置の制御部の構成例図である。 過負荷時における図1の電力変換装置の波形例を示す図である。 異常負荷時における図1の電力変換装置の波形例を示す図である。 短絡時における図1の電力変換装置の波形例を示す図である。
符号の説明
10…制御部、
20…逆変換部、
30…電動機、
40、40a、40b、40c…電流検出部、
50…電源、
60…コンバータ部、
70…平滑コンデンサ、
80…電源スイッチ、
101…過電流判別部、
102…通常遮断用制御信号形成部、
103…ゲート信号始動停止切替部、
104…短絡電流判別部、
105…ソフト遮断用制御信号形成部、
106…PWM信号発生部、
202、202a、202b、202c、202d、202e、202f…スイッチング素子、
201、201a、201b、201c、201d、201e、201f…駆動回路、
2021、2021a、2021b、2021c、2021d、2021e、2021f…IGBT、
2022、2022a、2022b、2022c、2022d、2022e、2022f…フライホイールダイオード。

Claims (4)

  1. スイッチング素子を備えた逆変換部により直流電力を交流電力に変換して負荷側に供給する電力変換装置であって、
    上記逆変換部からの出力電流を検出する電流検出部と、
    上記出力電流の検出結果または上記スイッチング素子の所定部の電圧に基づき、上記出力電流の過大状態を判別する判別手段と、該判別した過大状態に対応した制御信号を形成して出力する制御信号形成手段とを有し、該制御信号により、上記スイッチング素子の電流遮断状態を制御する制御部と、
    を備え、上記逆変換部からの出力電流が過大となったとき、該出力電流をその過大状態に対応した条件で遮断する構成としたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 上記制御部は、上記電流検出結果から過負荷時または異常負荷時の上記出力電流の過大状態を判別し、また上記スイッチング素子の所定部の電圧から短絡時の該出力電流の過大状態を判別し、判別結果に従い、異常負荷時または短絡時は、上記スイッチング素子の上記電流遮断状態を、過負荷時よりも遮断時間の長いソフト遮断の状態とする構成である請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記制御部は、異常負荷時と過負荷時の上記出力電流の過大状態を、該出力電流の電流値とその継続時間とから判別し、異常負荷時の判別電流値を、過負荷時の判別電流値と短絡時の判別電流値との間の値として判別する構成である請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 上記スイッチング素子は、IGBTとフライホイールダイオードとが並列接続された構成を有し、上記制御部は、上記判別した出力電流の過大状態に対応して該IGBTのゲート電圧を制御し上記電流遮断状態を制御する構成である請求項1に記載の電力変換装置。
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