JP2006351712A - 積層型電子部品及び積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層型電子部品及び積層セラミックコンデンサ Download PDF

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Abstract

【課題】 焼成ムラが抑制された積層型電子部品及び積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】
積層セラミックコンデンサC1は、内層部10と、一対の外層部20、30とを備える。内層部10は、複数の第1のセラミック層12と、複数の内部回路要素導体14と、複数の第3のセラミック層16とを含む。複数の第1のセラミック層12と複数の内部回路要素導体14とは、交互に積層されている。第1及び第2のセラミック層12、21〜25、31〜35は、ガラス成分を含む。外層部20、30それぞれにおいて、第2のセラミック層21〜25、31〜35は、内層部10側から各外層部20、30の表面20a、30a側に向かうに従って、第2のセラミック層の主成分の量に対する当該第2のセラミック層のガラス成分の量の成分量比が大きくなるように積層されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、積層型電子部品及び積層セラミックコンデンサに関する。
この種の積層型電子部品として、複数の内部回路要素導体及びセラミック層が積層された積層体を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された積層型電子部品(積層セラミックコンデンサ)は、内部回路要素導体(内部電極)とセラミック層とが交互に積層された内層部と、セラミック層が積層された外層部とを備える。
特開平8−191031号公報
本発明は、焼成ムラが抑制された積層型電子部品及び積層セラミックコンデンサを提供することを目的とする。
本発明者等は、焼成ムラを抑制し得る積層型電子部品について鋭意検討を行った結果、以下のような事実を新たに見出した。
特許文献1には、内層部と外層部とを備える積層型電子部品が記載されている。本発明者等は、このような積層型電子部品を焼成すると、内層部が外層部よりも低温で焼結することに伴い、外層部内において焼成ムラが生じてしまうことを見出した。すなわち、外層部において、内層部側と表面側とで焼成ムラが生じてしまうことを見出した。
上述した焼成ムラは、内層部側に合わせた温度で焼成を行っても、あるいは表面側に合わせた温度で焼成を行っても起こる。すなわち、内層部側に合わせた温度で外層部の焼成を行うと、表面側が十分に焼結されない。一方、表面側に合わせた温度で外層部の焼成を行うと、内層部側が過度に焼結してしまう。
本発明者等は、内層部が外層部よりも低温で焼結することについて検討したところ、内層部においてセラミック層と交互に積層される内部回路要素導体が、焼成時に内層部のセラミック層に対して焼結助剤として機能してしまうのではないかとの考察を得た。近年、電子機器の小型化に伴い、電子機器内に実装される積層型電子部品の薄層化が求められている。したがって、この考察によると、薄層化により外層部の内層部側セラミック層に与える内部回路要素導体の影響が大きくなり、焼成ムラの問題がより顕著になると考えられる。
このような検討結果を踏まえ、本発明に係る積層型電子部品は、複数の第1のセラミック層と複数の内部回路要素導体とが交互に積層された内層部と、ガラス成分を含む複数の第2のセラミック層が、内層部を挟むようにそれぞれ積層された一対の外層部と、を備え、一対の外層部それぞれにおいて、複数の第2のセラミック層は、内層部側から各外層部の表面側に向かうに従って、第2のセラミック層の主成分の量に対する当該第2のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が大きくなるように積層されていることを特徴とする。
セラミック層にガラス成分を含ませることにより、セラミック層では焼結温度を低くすることが可能となる。また、セラミック層では、セラミック層の主成分の量に対するこのセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が大きくなるほど、焼結温度が低くなる。この積層型電子部品では、一対の外層部において、内層部側から各外層部の表面側に向かうに従って、成分量比が大きくなるように第2のセラミック層が積層されている。したがって、各外層部では、表面側に近い第2のセラミック層ほど焼結温度が低い。一方、内部回路要素導体と交互に積層されている第1のセラミック層は、内部回路要素導体の影響を受けることによって、焼結温度を実質的に低下させると考えられる。それに伴い、各外層部の内層部側の第2のセラミック層も、焼結温度を実質的に低下させる。その際、表面側から内層部側に向かうに従って、第2のセラミック層は内層部の影響を大きく受け、焼結温度を低下させる。その結果、各外層部では、内層部側から表面側に向かって大きくなる成分量比による焼結温度の低下と、表面側から内層部側に向かって大きくなる内層部の影響による焼結温度の低下とが起こり、全体として焼結温度の差が小さくなる。これにより、各外層部では焼成ムラが抑制される。また、各外層部内での焼結温度の差が小さくなることによって、外層部内での縮率差が小さくなり、各外層部におけるクラックの発生も抑制される。
また、第1のセラミック層が、ガラス成分を含んでおり、第2のセラミック層の成分量比が、第1のセラミック層の主成分の量に対する当該第1のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比よりも大きいことが好ましい。
この場合、内層部に含まれる第1のセラミック層の成分量比に比べて、外層部に含まれる第2のセラミック層の成分量比の方が大きくなるように、第1のセラミック層もガラス成分を含む。そのため、第2のセラミック層の焼結温度は、第1のセラミック層の焼結温度に比べて低くくなる。一方、第1のセラミック層は、上述したように、焼結温度を実質的に低下させると考えられる。その結果、この積層型電子部品では、内層部と外層部との間での焼結温度の差を実質的に小さくでき、焼成ムラも抑制される。また、第1のセラミック層と第2のセラミック層との間での焼結温度の差が小さいため、内層部と外層部とで縮率差を小さくすることができる。その結果、内層部と外層部との間でのクラックの発生も、抑制される。
また、内層部は、内部回路要素導体と同層に位置すると共に、内部回路要素導体が形成されない領域に当該内部回路要素導体の厚みによる段差を吸収するように形成された第3のセラミック層を有し、第3のセラミック層が、ガラス成分を含んでおり、第3のセラミック層の主成分の量に対する当該第3のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が、第1のセラミック層の前記成分量比より大きいことが好ましい。
内部回路要素導体の厚みによる段差を吸収するように形成された第3のセラミック層を有することによって、この積層型電子部品では、デラミネーションの発生が抑制される。また、第3のセラミック層の成分量比は、第1のセラミック層の成分量比に比べて大きいため、内層部内における焼成ムラを抑制することが可能となる。
また、第2のセラミック層の成分量比に対する第1のセラミック層の成分量比の割合が、0.5以上1.0未満であることが好ましい。外層部に含まれる第2のセラミック層の成分量比に対する内層部に含まれる第1のセラミック層の成分量比の割合がこの範囲であると、内層部と外層部との間の縮率の差を小さくでき、クラックの発生を抑制できる。
また、内部回路要素導体の厚みが1.5μm以下であるとともに、第1のセラミック層の厚みが、内部回路要素導体の厚みの1.5倍以下であることが好ましい。この場合、小型化、薄層化の要求を満たすとともに、外層部の焼けすぎが抑制された積層型電子部品を実現することが可能となる。
また、本発明に係る積層セラミックコンデンサは、複数の第1のセラミック層と複数の内部回路要素導体とが交互に積層された内層部と、ガラス成分を含む複数の第2のセラミック層が、内層部を挟むようにそれぞれ積層された一対の外層部と、を備え、一対の外層部それぞれにおいて、複数の第2のセラミック層は、内層部側から各外層部の表面側に向かうに従って、第2のセラミック層の主成分の量に対する当該第2のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が大きくなるように積層されていることを特徴とする。
この積層セラミックコンデンサでは、外層部内での焼結温度の差を小さくでき、外層部における焼成ムラを抑制することが可能となる。また、外層部内での焼結温度の差が小さくなることによって、外層部内での縮率差が小さくなり、クラックの発生も抑制される。
本発明によれば、焼成ムラが抑制された積層型電子部品及び積層セラミックコンデンサを提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1、図2に基づいて、実施形態に係る積層セラミックコンデンサC1の構成を説明する。図1は実施形態に係る積層セラミックコンデンサC1の断面図である。積層セラミックコンデンサC1は、図1に示すように、内層部10と、この内層部10を挟んで位置する一対の外層部20とを備えている。積層セラミックコンデンサC1の外表面には、端子電極40が形成されていることが好ましい。なお、積層セラミックコンデンサC1は、例えば「1005」タイプである場合、長手方向の長さが1.0mm、幅が0.5mm、高さが0.5mmである。
図2に、実施形態に係る積層セラミックコンデンサC1に含まれる内層部10及び外層部20の分解斜視図を示す。内層部10は、複数(本実施形態では12層)の第1のセラミック層12と、複数(本実施形態では12層)の内部回路要素導体14と、複数(本実施形態では12層)の第3のセラミック層16とを含む。複数の第1のセラミック層12と複数の内部回路要素導体14とは、交互に積層されている。内部回路要素導体14は内部電極として機能する。また、内部回路要素導体14は、Niを主成分として含む。
第3のセラミック層16は、内部回路要素導体14と同層に位置する。また、第3のセラミック層16は、内部回路要素導体14が形成されない領域に、内部回路要素導体14による段差を吸収するように、すなわち内部回路要素導体14の厚みと略同じ厚みとなるように形成される。第1及び第3のセラミック層12、16は、いずれもガラス成分を含む。
一対の外層部20、30それぞれは、内層部10を挟むように複数(本実施形態では各5層)の第2のセラミック層21〜25、31〜35が積層されて形成されている。第2のセラミック層21〜25、31〜35は、ガラス成分を含む。
第1のセラミック層12の主成分(例えば、BaTiO)の量に対する当該第1のセラミック層12に含まれるガラス成分の量の成分量比R1は、下記(1)式で表される。
R1=G1/M1 …(1)
G1:第1のセラミック層12に含まれるガラス成分の量
M1:第1のセラミック層12の主成分の量
第2のセラミック層x(x=21〜25、31〜35)の主成分(例えば、BaTiO)の量に対する当該第2のセラミック層x(x=21〜25、31〜35)に含まれるガラス成分の量の成分量比R2xはそれぞれ、下記(2)式で表される。
R2x=Gx/Mx …(2)
Gx:第2のセラミック層x(x=21〜25、31〜35)に含まれるガラス成分の量
Mx:第2のセラミック層x(x=21〜25、31〜35)の主成分の量
第3のセラミック層16の主成分(例えば、BaTiO)の量に対する当該第3のセラミック層16に含まれるガラス成分の量の成分量比R3は、下記(3)式で表される。
R3=G3/M3 …(3)
G3:第3のセラミック層16に含まれるガラス成分の量
M3:第3のセラミック層16の主成分の量
なお、各セラミック層12、21〜25、31〜35、16の主成分の量、及びセラミック層に含まれるガラス成分の量とはそれぞれ、例えばこれらの重量である。
一対の外層部20、30それぞれにおいて、第2のセラミック層21〜25、31〜35は、内層部10側から各外層部20、30の表面20a、30a側に向かうに従って、成分量比R2xが大きくなるように積層されている。すなわち、外層部20においては、第2のセラミック層25から第2のセラミック層21に向かうに従って、成分量比R2xが大きくなる。外層部30においては、第2のセラミック層31から第2のセラミック層35に向かうに従って、成分量比R2xが大きくなる。したがって、下記(4)、(5)式が成り立つ。
R25<R24<R23<R22<R21 …(4)
R31<R32<R33<R34<R35 …(5)
なお、式(4)、(5)それぞれにおいて、不等号<が1つでもあれば、不等号<に代わり、不等号≦をいくつ含んでもよい。
第2のセラミック層21〜25、31〜35の成分量比R2xは、第1のセラミック層12の成分量比R1より大きく、R1<R2x(x=21〜25、31〜35)である。第3のセラミック層16の成分量比R3は、第1のセラミック層12の成分量比R1より大きく、R1<R3である。
また、第2のセラミック層21〜25、31〜35の成分量比R2xに対する第1のセラミック層12の成分量比R1の割合R1/R2x(x=21〜25、31〜35)は、0.5以上1.0未満であり、より好ましくは0.7以上1.0未満である。
内部回路要素導体14の厚みは、1.5μm以下である。この場合、第1のセラミック層12の厚みは、内部回路要素導体14の厚みの1.5倍以下である。
セラミック層は、ガラス成分を含むことによりセラミック粒子の焼結性が向上し、焼結温度が低くなる。積層セラミックコンデンサC1の第2のセラミック層21〜25、31〜35はいずれも、ガラス成分を含む。そのため、積層セラミックコンデンサC1では、外層部20、30に含まれる第2のセラミック層21〜25、31〜35の焼結温度を、低くすることが可能である。
また、セラミック層では、セラミック層の主成分の量に対するこのセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が大きくなるほど、焼結温度が低くなる。この積層セラミックコンデンサC1では、各外層部20、30において、内層部10側から表面20a、30a側に向かうに従って、成分量比R2xが大きくなるように第2のセラミック層21〜25、31〜35がそれぞれ積層されている。したがって、各外層部20、30では、表面20a、30a側に近い第2のセラミック層ほど焼結温度が低い。
一方、第1のセラミック層12は、内部回路要素導体14と交互に積層されているため、内部回路要素導体14の影響を受ける。内部回路要素導体14の影響により、第1のセラミック層12は、実質的に焼結温度を低下させる。これに伴って、各外層部20、30の内層部10側の第2のセラミック層も、焼結温度を実質的に低下させる。その際、表面20a、30a側から内層部10側に向かうに従って、第2のセラミック層21〜25、31〜35は内層部10の影響を大きく受け、焼結温度を低下させる。
その結果、各外層部20、30では、内層部10側から表面20a、30a側に向かって大きくなる成分量比R2xによる焼結温度の低下と、表面20a、30a側から内層部10側に向かって大きくなる内層部10の影響による焼結温度の低下とが起こり、外層部20、30全体として焼結温度の差が小さくなる。これにより、各外層部20、30では焼成ムラを抑制することが可能となる。
また、各外層部20、30内での焼結温度の差が小さくなることによって、外層部20、30内での縮率差が小さくなる。そのため、各外層部20、30におけるクラックの発生が抑制される。
積層セラミックコンデンサC1の第1のセラミック層12もガラス成分を含んでいる。また、第2のセラミック層21〜25、31〜35の成分量比R2xが、第1のセラミック層12の成分量比R1より大きい。セラミック層では、成分量比が大きくなるほど焼結温度が低くなるので、第2のセラミック層21〜25、31〜35の方が第1のセラミック層12に比べて焼結温度が低くなる。また、第1のセラミック層12は、内部回路要素導体14と交互に積層されているため、焼結温度を実質的に低下させると考えられる。その結果、この積層セラミックコンデンサC1では、内層部10と一対の外層部20、30との間での焼結温度の差を実質的に小さくでき、内層部10と外層部20、30との間の焼成ムラも抑制される。
このように内層部10と外層部20、30との間での焼成ムラが抑制されることにより、内層部10が過度に焼成されることが抑制される。これにより、第1のセラミック層12が異常粒成長によって半導体化することも、また内部回路要素導体14が球状化によって厚くなり、被覆率を低下させることも抑制される。
また、こうして内層部10と外層部20、30との間の焼結温度の差が小さくなることによって、内層部10と外層部20、30との間の縮率差が小さくなる。これにより、積層セラミックコンデンサC1では、クラックの発生が抑制される。
また、外層部20、30を構成する第2のセラミック層21〜25、31〜35の焼結温度が低くなっているため、内層部10の焼結温度に合わせた温度で積層セラミックコンデンサC1を焼成した場合であっても、外層部20、30を十分に焼結させることが可能である。その結果、この積層セラミックコンデンサC1では信頼性を向上させることが可能となる。
また、第1〜第3のセラミック層12、21〜25、31〜35、16はいずれもガラス成分を含む。そのため、各セラミック層の焼結温度は低くなり、積層セラミックコンデンサC1を焼成する温度を低くすることが可能となる。
積層セラミックコンデンサC1の内層部10では、内部回路要素導体14が形成されない領域に、第3のセラミック層16が形成されている。この第3のセラミック層16は、内部回路要素導体14の厚みによる段差を吸収するように形成されている。そのため、内部回路要素導体14と第3のセラミック層16とによって平坦な平面が構成され、内層部10及び外層部20、30間並びに内層部10内でのデラミネーションの発生を抑制することが可能となる。
また、第3のセラミック層16の成分量比R3は、第1のセラミック層12の成分量比R1に比べて大きい。そのため、内部回路要素導体14が形成されていない領域に形成され、内部回路要素導体14の影響をほとんど受けない第3のセラミック層16も、低い温度で焼結できる。これにより、積層セラミックコンデンサC1では、内層部10内での焼成ムラを抑制することが可能となる。また、その結果、この積層セラミックコンデンサC1では信頼性をさらに向上させることが可能となる。
積層セラミックコンデンサC1では、第2のセラミック層21〜25、31〜35の成分量比R2xに対する第1のセラミック層12の成分量比R1の割合が、0.5以上1.0未満である。成分量比の割合がこの範囲内であると、内層部10と外層部20、30との間の縮率の差を小さくできる。その結果、積層セラミックコンデンサC1においてはクラックの発生がさらに抑制される。また、第2のセラミック層21〜25、31〜35の成分量比R2xに対する第1のセラミック層12の成分量比R1の割合がそれぞれ、0.7以上1.0未満である場合、積層セラミックコンデンサにおけるクラックの発生はより一層抑制される。
積層セラミックコンデンサでは、小型化、薄層化の要求が強い。積層セラミックコンデンサC1では、内部回路要素導体14の厚みが1.5μm以下であるため、薄層化が可能である。また、これにより、積層セラミックコンデンサC1の小型化、さらには多層化も可能となる。
さらに、積層セラミックコンデンサC1では、第1のセラミック層12の厚みが、内部回路要素導体14の厚みの1.5倍以下である。したがって、積層セラミックコンデンサC1では、外層部20、30の焼けすぎを抑制することが可能となる。すなわち、内部回路要素導体14の厚みが1.5μm以下の場合おいて、第1のセラミック層12の厚みが内部回路要素導体14の厚みの1.5倍を超えると、第1のセラミック層12と内部回路要素導体14との間の距離が大きくなり、第1のセラミック層12に対する内部回路要素導体14の影響が小さくなる。そのため、第1のセラミック層12の焼結温度の実質的な低下が起こらず、第2のセラミック層21〜25、31〜35の焼結温度のみ低下することとなってしまう。その結果、積層セラミックコンデンサC1の焼成において、外層部20、30のみが焼けすぎてしまうことが起こり得る。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、本発明を積層セラミックコンデンサに適用した例を示しているが、これに限らず、例えばインダクタ、バリスタ、サーミスタ等の積層型電子部品にも適用可能である。
また、第1のセラミック層12は、ガラス成分を含んでいなくてもよい。また、内部回路要素導体14の主成分は、Niに限らず、例えばCuであってもよい。また、第3のセラミック層16を備えていなくてもよい。また、第2のセラミック層22の成分量比R2xに対する第1のセラミック層12の成分量比R1の割合が0.5以上1.0未満でなくてもよい。
また、内部回路要素導体14の厚みが、1.5μmを超えていてもよい。また、第1のセラミック層12の厚みが、内部回路要素導体14の厚みの1.5倍を超えていてもよい。
実施形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図である。 実施形態に係る積層セラミックコンデンサに含まれる内層部及び外層部の分解斜視図である。
符号の説明
C1…積層セラミックコンデンサ、10…内層部、12…第1のセラミック層、14…内部回路要素導体、16…第3のセラミック層、20、30…外層部、21〜25、31〜35…第2のセラミック層、40…端子電極

Claims (6)

  1. 複数の第1のセラミック層と複数の内部回路要素導体とが交互に積層された内層部と、
    ガラス成分を含む複数の第2のセラミック層が、前記内層部を挟むようにそれぞれ積層された一対の外層部と、を備え、
    前記一対の外層部それぞれにおいて、前記複数の第2のセラミック層は、前記内層部側から前記各外層部の表面側に向かうに従って、前記第2のセラミック層の主成分の量に対する当該第2のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が大きくなるように積層されていることを特徴とする積層型電子部品。
  2. 前記第1のセラミック層が、ガラス成分を含んでおり、
    前記第2のセラミック層の前記成分量比が、前記第1のセラミック層の主成分の量に対する当該第1のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品。
  3. 前記内層部は、前記内部回路要素導体と同層に位置すると共に、前記内部回路要素導体が形成されない領域に当該内部回路要素導体の厚みによる段差を吸収するように形成された第3のセラミック層を有し、
    前記第3のセラミック層が、ガラス成分を含んでおり、
    前記第3のセラミック層の主成分の量に対する当該第3のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が、前記第1のセラミック層の前記成分量比より大きいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層型電子部品。
  4. 前記第2のセラミック層の前記成分量比に対する前記第1のセラミック層の前記成分量比の割合が、0.5以上1.0未満であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の積層型電子部品。
  5. 前記内部回路要素導体の厚みが1.5μm以下であるとともに、
    前記第1のセラミック層の厚みが、前記内部回路要素導体の厚みの1.5倍以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の積層型電子部品。
  6. 複数の第1のセラミック層と複数の内部回路要素導体とが交互に積層された内層部と、
    ガラス成分を含む複数の第2のセラミック層が、前記内層部を挟むようにそれぞれ積層された一対の外層部と、を備え、
    前記一対の外層部それぞれにおいて、前記複数の第2のセラミック層は、前記内層部側から前記各外層部の表面側に向かうに従って、前記第2のセラミック層の主成分の量に対する当該第2のセラミック層に含まれるガラス成分の量の成分量比が大きくなるように積層されていることを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
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